説明

スイッチ

【課題】可動接点体支持体と可動接点体間の電気的接続が確実に行えてアークの発生を確実に防止することができるとともに十分な耐久性が得られるスイッチを提供すること。
【解決手段】ケース10と、ケース10の接点収納部11の底面に設置される固定接点体40及び可動接点体支持体50と、接点収納部11の底面から立設する立設部54に揺動自在に軸支され、固定接点体40に設けた固定接点45に接離する可動接点71を有する可動接点体70と、可動接点体70の上面に当接しながら移動することで可動接点体70を揺動操作する操作部190を有する操作つまみ150とを具備する。可動接点体支持体50に取り付けられる取付基部201と、取付基部201から突出するアーム部203と、アーム部203の先端に設けられて可動接点体70の下面に弾接する弾接部205とを有する短絡片200を設置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作つまみの揺動によってスイッチ接点を切り換える揺動式(シーソー型)のスイッチに関し、特に電源のオンオフに用いて好適なスイッチに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、揺動型の電源スイッチ(電源のオンオフに用いるスイッチ)は、たとえば特許文献1の図22に示すように、ケース(2)の底面に固定接点体(4)と可動接点体支持体(5)とを取り付け、可動接点体支持体(5)の立設部(521)(特許文献1の図18参照)の上辺(523)上に可動接点体(3)を揺動自在に設置し、さらに可動接点体(3)の上に操作つまみ(1)を揺動自在に設置し、操作つまみ(1)を揺動操作することで操作つまみ(1)の下面から突出する操作部(12)(特許文献1の図2参照)を左右に移動し、この操作部(12)にその一端が係止されている可動接点体(3)を揺動して固定接点体(4)の固定接点(41)と可動接点体(3)の可動接点(31)とをオンオフするように構成している。
【0003】
一方この電源スイッチにおいては、スイッチオン時及びオフ時に可動接点体(3)が立設部(521)の上辺(523)上でバウンシングし、このため可動接点体(3)と可動接点体支持体(5)の間でアークが生じ、電源スイッチの寿命が短くなってしまう恐れがあった。
【0004】
この問題を解決するため、特許文献1に記載の電源スイッチにおいては、本願の図13に示すように、可動接点体支持体(5)の立設部(521)の上辺(523)上に、短絡片(6)を挟んで可動接点体(3)を揺動自在に設置する例が開示されている。このとき立設部(521)の上辺(523)の両端には上方に突出する突出部(521a)が設けられ、この突出部(521a)に可動接点体(3)の両側辺中央に設けた凹状の係止部(3a)を係合して揺動自在に保持している。短絡片(6)は略矩形平板状の短絡片本体(60)の対向する両側辺から上方向に傾斜しながら突出する1対ずつ(計4本)の突起(61)を設けるとともに、他方の対向する両側辺から上方向に90°よりもさらに少し鋭角に折り曲げてなる保持片(62)を設けて構成されている。そして突起(61)が可動接点体(3)の下面に弾接すると同時に、両保持片(62)が突出部(521a)の外側の側辺に弾接することによって立設部(521)と可動接点体(3)間が短絡片(6)によって弾性を持って電気的に接続される。これによって可動接点体(3)が立設部(521)の上辺(523)上でバウンシングしても、常に可動接点体(3)と可動接点体支持体(5)間の電気的接続が維持され、アークの発生が防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−303727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら上記従来例の場合、短絡片(6)の両保持片(62)が立設部(521)の左右両側辺から張り出して配置されるため、その分電源スイッチの幅方向寸法(操作つまみ(1)の揺動軸に沿う方向の寸法)の厚みの薄型化が図れなかった。
【0007】
また上記構成の短絡片(6)の場合、突起(61)の長さ寸法が短い。このため突起(61)による可動接点体(3)の弾発力が経時的に弱くなる、いわゆる「ヘタリ」が生じてしまう恐れがあり、その耐久性に問題があった。
【0008】
また上記構成の短絡片(6)は可動接点体(3)と可動接点体支持体(5)の両者の何れに対しても弾接して摺動する上、短絡片(6)全体が動く構成なので、必ずしも可動接点体(3)と可動接点体支持体(5)間の電気的接続が確実に行えているとは言えず、さらに確実な電気的接続構造が求められていた。
【0009】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、可動接点体支持体と可動接点体間の電気的接続が確実に行えてアークの発生を確実に防止することができるとともに十分な耐久性が得られ、さらに操作つまみの揺動軸に沿う方向の厚みの薄型化が図れるスイッチを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願請求項1に記載の発明は、内部に接点収納部を有するケースと、前記ケースの接点収納部の底面に設置される少なくとも一対の固定接点体及び可動接点体支持体と、前記可動接点体支持体の前記接点収納部の底面から立設する立設部に揺動自在に軸支され、前記固定接点体に設けた固定接点に接離する可動接点を有する可動接点体と、前記可動接点体の上部に設置され、前記可動接点体の上面に当接しながら移動することで可動接点体を揺動操作する操作部を有する操作つまみと、を具備するスイッチにおいて、前記可動接点体支持体に取り付けられる取付基部と、前記取付基部から突出するアーム部と、前記アーム部の先端又は途中に設けられて前記可動接点体の下面に弾接する弾接部とを有する短絡片を設置したことを特徴とするスイッチにある。
【0011】
本願請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスイッチにおいて、前記短絡片の弾接部は、前記可動接点体の揺動軸近傍部分の下面に弾接することを特徴とするスイッチにある。
【0012】
本願請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のスイッチにおいて、前記可動接点体の揺動軸を境にして可動・固定接点とは反対側に前記短絡片の取付基部を配置し、且つ前記短絡片の弾接部は、前記可動接点体の揺動軸を越えて可動接点側に配置されていることを特徴とするスイッチにある。
【0013】
本願請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載のスイッチにおいて、前記短絡片は、前記取付基部から突出したアーム部を折り返すとともに折り返した部分に前記弾接部を設けて構成されていることを特徴とするスイッチにある。
【0014】
本願請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のスイッチにおいて、前記可動接点体の幅寸法に対して、前記短絡片のアーム部の折り返した部分の幅寸法を同一寸法以下としたことを特徴とするスイッチにある。
【0015】
本願請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のスイッチにおいて、前記可動接点体支持体の立設部には、前記可動接点体の可動接点が前記固定接点体の固定接点から所定距離離れたときに前記短絡片のアーム部に当接することで前記アーム部の上方向への移動を規制するストッパ部が設けられていることを特徴とするスイッチにある。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の発明によれば、短絡片の取付基部が可動接点体支持体に取り付けられているのでその機械的・電気的接続は確実である。一方、弾接するのは短絡片の弾接部と可動接点体の下面間だけであり、しかも短絡片は前述のように可動接点体支持体に取り付けられていてがたつくことがないので弾接部と可動接点体間は安定した状態での摺動・弾接となり、これら弾接部と可動接点体間の電気的接続も確実になる。さらに弾接部は可動接点体の下面に弾接するので弾接した部分において摺動する摺動距離は非常に短く、この点からも弾接部と可動接点体間の電気的接続は確実になる。これらのことから可動接点体支持体と可動接点体間の電気的接続は確実に行え、アークの発生を確実に防止できる。
【0017】
短絡片は可動接点体支持体に取り付けた取付基部からアーム部を伸ばしてその所定位置に設けた弾接部を可動接点体の下面に当接する構成なので、容易にアーム部の長さを長く設定することができ、その分アーム部にいわゆるヘタリが生じにくく、短絡片の耐久性が向上する。
【0018】
短絡片は可動接点体の下側位置に設置され、可動接点体の下面に弾接する構成なので、短絡片が可動接点体の左右両側辺から張り出さないように構成することができ、スイッチの幅方向寸法(操作つまみの揺動軸に沿う方向の寸法)の厚みの薄型化を容易に図ることができる。
【0019】
請求項2に記載の発明によれば、短絡片の弾接部が弾接するのは可動接点体の揺動軸近傍部分の下面なので、弾接部の上下動が短く、ほとんどその弾接位置が移動しない。このため、弾接部と可動接点体間の電気的接続が確実になり、アークの発生を確実に防止できる。同時にいわゆるヘタリも生じにくく、短絡片の耐久性が向上する。
【0020】
請求項3に記載の発明によれば、短絡片の弾接部が可動接点体の下面によって押し下げられながら、可動接点体の可動接点が固定接点体の固定接点に当接してオンするので、オンする際の弾接部の可動接点体への電気的接続がより確実になる。同時に短絡片全体が固定接点から離れた位置に配置されるので、短絡片と固定接点体間の電気的絶縁状態を良好な状態に維持でき両者間でのアークの発生を確実に防止できる。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、小さい空間においてもアーム部の長さを長く維持することができ、アーム部のいわゆるヘタリを防止することができる。言い換えればスイッチの小型化が図れる。
【0022】
請求項5に記載の発明によれば、短絡片が可動接点体の左右両側辺から外方に張り出さないので、スイッチの幅方向寸法(操作つまみの揺動軸に沿う方向の寸法)の厚みの薄型化が図れる。
【0023】
請求項6に記載の発明によれば、アーム部を不必要に上方に移動させることなく、その上下動を小さくすることができ、アーム部のいわゆるヘタリを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】スイッチ1−1を上側から見た斜視図である。
【図2】スイッチ1−1を下側から見た斜視図である。
【図3】図1のA−A概略断面図である。
【図4】スイッチ1−1を上側から見た上側部品の分解斜視図である。
【図5】スイッチ1−1を上側から見た下側部品の分解斜視図である。
【図6】スイッチ1−1を下側から見た上側部品の分解斜視図である。
【図7】スイッチ1−1を下側から見た下側部品の分解斜視図である。
【図8】ケース10を別の角度から見た斜視図である。
【図9】スイッチ1−1の動作説明図である。
【図10】スイッチ1−2の概略断面図である。
【図11】スイッチ1−3に用いる可動接点体支持体50と短絡片200と可動接点体70とを示す分解斜視図である。
【図12】スイッチ1−3の可動接点体70近傍部分の要部拡大概略断面図である。
【図13】従来技術の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係るスイッチ1−1を上側から見た斜視図、図2はスイッチ1−1を下側から見た斜視図、図3は図1のA−A概略断面図、図4はスイッチ1−1を上側から見た上側部品の分解斜視図、図5はスイッチ1−1を上側から見た下側部品の分解斜視図、図6はスイッチ1−1を下側から見た上側部品の分解斜視図、図7はスイッチ1−1を下側から見た下側部品の分解斜視図である。これらの図に示すようにスイッチ1−1は、2組の固定接点体40及び可動接点体支持体50と2組の可動接点体70と2組の短絡片200とを収納したケース10と、ケース10の接点収納部11の上部開口を覆うカバー80と、カバー80の上部からケース10の上部に設置される外側ケース100と、外側ケース100内にその上側から挿入されて外側ケース100に揺動自在に取り付けられる操作つまみ150とを具備して構成されている。なお以下の説明において、「上」とはケース10から操作つまみ150を見る方向をいい、「下」とはその反対方向をいうものとする。
【0026】
図8はケース10を別の角度から見た斜視図である。ケース10は合成樹脂を上面が開口した略矩形箱型に一体成形して構成されている。ケース10を構成する合成樹脂としては、耐アーク性に優れたメラミン樹脂,不飽和ポリエステルなどの熱硬化性の樹脂などの絶縁材を用いる。ケース10の内部には上面が開口している凹状の接点収納部11が形成されている。接点収納部11の中央にはこれを2つに分割する分割壁13が形成されている。分割壁13で分割された2つの接点収納部11内の底面には、2つずつ(全部で4つの)スリット状の端子挿入孔15が設けられている。ケース10の対向する短い方の両外周側辺の下端部からは外方に向けて略矩形状に突出する外側ケース取付部17が設けられ、これら外側ケース取付部17には一対ずつの上下に貫通する小孔からなる取付部19が形成されている。
【0027】
固定接点体40は、略L字形状の金属板の屈曲している部分を略直角に折り曲げ、その一方の部分(水平方向を向く部分)を固定接点部41、他方の部分(垂直方向を向く部分)を端子43としている。固定接点部41には略円板形状の固定接点45が取り付けられている。各端子43の左右両側辺の根元側の部分には、幅方向に張り出す小突起状の固定部47が形成されている。
【0028】
可動接点体支持体50は、略L字形状の金属板の屈曲している部分を略直角に折り曲げ、その一方の部分(水平方向を向く部分)を支持体本体部51、他方の部分(垂直方向を向く部分)を端子53としている。支持体本体部51はさらにその一端部を上方向に略直角に折り曲げてその立設する部分を立設部54としている。立設部54の上辺55の左右両側の凸部は可動接点体係止部56となっている。各端子53の左右両側辺の根元側の部分には、幅方向に張り出す小突起状の固定部57が形成されている。立設部54の下部中央には略矩形状に貫通する開口58が設けられ、その内周辺の内の上辺がストッパ部59となっている。支持体本体部51の上面には、一対の小突起状の短絡片取付部61が形成されている。
【0029】
短絡片200は弾性を有する金属板製(この実施形態ではりん青銅板製)であり、前記可動接点体支持体50の支持体本体部51上に当接する平板状の取付基部201と、取付基部201の一辺から突出して略180°折り返してなるアーム部203と、アーム部203の先端に形成してなる弾接部205とを具備して構成されている。取付基部201には前記可動接点体支持体50に設けた短絡片取付部61が挿入される一対の小孔からなる取付部207が形成されている。折り返したアーム部203の前記一対の取付部207に対向する位置には開口部209が設けられ、開口部209を通して折り返したアーム部203の上部から前記一対の取付部207が見えるようにしている。アーム部203の先端の弾接部205の根元部分はストッパ部当接部211となっている。弾接部205はアーム部203の先端部分を上方向に略直角に折り曲げ、さらにその先端側の部分を逆方向に略直角に折り曲げた部分に設けられている。アーム部203のストッパ部当接部211近傍部分から弾接部205に至る部分は、これらの部分が前記可動接点体支持体50の開口58に挿入できるように細帯状に形成されている。
【0030】
可動接点体70は略帯状で細長形状の金属板で構成され、その一端近傍の下面に略円板形状の可動接点71を取り付けている。また長手方向に向かう一対の両側辺のそれぞれの略中央に凹状に切り欠いてなる係止部73を形成し、一対の係止部73間を結ぶ可動接点体70の下面の部分を線状の当接部分75としている。また可動接点体70の可動接点71を設けた反対側の端部は下方向に屈曲され下方向を向く先端辺は当接部77となっている。
【0031】
カバー80は合成樹脂を略矩形状であって前記ケース10の接点収納部11の上部開口を覆う寸法形状に成形して構成されている。カバー80を構成する合成樹脂としては、耐アーク性に優れたメラミン樹脂,不飽和ポリエステルなどの熱硬化性の樹脂などの絶縁材を用いる。カバー80の上面中央には上下に貫通する略矩形状の操作部挿通孔83が形成されている。
【0032】
外側ケース100は合成樹脂製であり、略矩形箱型のケース本体部101と、ケース本体部101の対向する一対の辺から下方向に向けて突出する略平板状の側壁部103とを具備して構成されている。ケース本体部101の中央には、下記する操作つまみ150のつまみ外装体160を収納する上面が解放された操作つまみ収納部105が設けられ、操作つまみ収納部105の底面には開口107が形成されている。ケース本体部101の中央の対向する両側面には、一対の軸支孔109が設けられている。両側壁部103の外側面には、それぞれ一対ずつ弾発係止部111が形成されている。弾発係止部111は上下方向に延びて外方向に膨らむ略V字状の平板状のアームであり、弾性を有する。アームの上部の外側面には凹凸状の係止部113が形成されている。両側壁部103のそれぞれ下端辺からは前記ケース10の各取付部19に挿入される一対ずつで小突起状の取付突起115が突出している。
【0033】
操作つまみ150はつまみ外装体160とつまみ本体170と弾発部材180とを具備して構成されている。つまみ外装体160は合成樹脂(たとえばABS樹脂やポリカーボネート樹脂)の成形品であり、下面が解放された略矩形箱型に形成されている。つまみ外装体160の底面には4つの小突起からなる本体取付部163が形成されている。
【0034】
つまみ本体170は略矩形状の合成樹脂(たとえば熱可塑性の難燃性のポリアミド樹脂)の成形品であり、前記つまみ外装体160の下面の凹部内にほぼぴったり収納できる寸法形状に形成されている。つまみ本体170には、前記つまみ外装体160の各本体取付部163を挿入・貫通させる小孔からなる4つの外装体取付部171が形成され、またその下面の略中央には下方向に突出して途中で2つに分かれる四角筒状の操作部本体部173が形成されている。別れた両操作部本体部173は、つまみ本体170下面中央の幅方向(操作つまみ150の揺動軸線方向)に配置されている。操作部本体部173の下面には図3に示すように下記する弾発部材180を上下動自在に収納する凹部からなる弾発部材収納部175が形成されている。なお操作部本体部173と下記する弾発部材180とで操作部190が構成される。またつまみ本体170の前記外側ケース100の軸支孔109に対向する一対の外周側面中央には、軸支孔109に回動自在に挿入される小突起からなる軸部177(図4,図6では手前側の1つのみ示す)が形成されている。
【0035】
弾発部材180は合成樹脂製(たとえば熱可塑性のポリアミド樹脂やPBT樹脂または熱硬化性のメラミン樹脂など)で略平板形状の弾発部181と、コイルバネ製のバネ部材187とによって構成されている。弾発部181は略長方形状の平板であり、その下端面は鋭角に突出する弾接面183になっており、またその上端面はバネ部材187を挿入する凹状の溝からなるバネ収納部185になっている。
【0036】
次にこのスイッチ1−1を組み立てるには、まず短絡片200の取付基部201を可動接点体支持体50の支持体本体部51上に載置する。このとき支持体本体部51の短絡片取付部61を短絡片200の取付部207に挿入し、同時に弾接部205を開口58内に挿入してストッパ部当接部211をストッパ部59に弾接させる。そして少なくとも一方の短絡片取付部61の先端をかしめて潰し、これによって短絡片200を可動接点体支持体50上に取り付ける。次にケース10の各接点収納部11内にそれぞれ1組ずつの短絡片200を取り付けた可動接点体支持体50と固定接点体40とを挿入し、固定接点体40の端子43と可動接点体支持体50の端子53とを、ケース10の各端子挿入孔15に挿入する。そしてケース10の底面から突出する各端子43,53の根元の固定部47,57を機械的に潰し、これによって各固定接点体40と可動接点体支持体50をケース10内の底面に固定する。さらに図示はしていないが、ケース10の下面の前記各端子挿入孔15の周囲にエポキシ系接着剤などからなる封止樹脂を充填し、端子43,53と端子挿入孔15との間にあるわずかな隙間を封止する。
【0037】
次にケース10の各接点収納部11内に一対の可動接点体70を収納し、その際可動接点体70の係止部73に可動接点体支持体50の可動接点体係止部56を係止し、同時に可動接点体70の当接部分75を可動接点体支持体50の上辺55に線状に当接させる。可動接点体70は当接部分75を上辺55に当接した状態のままこの当接部分75を中心に揺動自在となる。次にカバー80をケース10上に載置し、ケース10の上面の開口を塞ぐ。
【0038】
次につまみ外装体160下面の凹部内に、つまみ本体170の上面側を収納し、その際つまみ外装体160の各本体取付部163をつまみ本体170の各外装体取付部171に挿入し、つまみ本体170の下面に突出する各本体取付部163の先端を熱かしめによって潰し、つまみ外装体160とつまみ本体170とを一体化する。そしてつまみ本体170の一対の弾発部材収納部175に弾発部材180を収納し、さらにこの操作つまみ150を外側ケース100の操作つまみ収納部105に収納し、その際つまみ本体170に設けた軸部177を外側ケース100に設けた軸支孔109に挿入し、これによって操作つまみ150を外側ケース100に対して揺動自在に軸支する。
【0039】
そしてこの外側ケース100を前記カバー80の上に載置する。このとき操作つまみ150の操作部190はカバー80の操作部挿通孔83を貫通し、先端の一対の弾発部181の弾接面183はそれぞれ各可動接点体70の上面に弾接する。同時に外側ケース100の各取付突起115をケース10の各取付部19に挿入し、各取付突起115の先端をケース10の下面で熱かしめし、これによってケース10に外側ケース100を固定する。これによってスイッチ1−1の組み立てが完了する。なお上記組立手順はその一例であり、他の各種異なる組立手順を用いて組み立てても良いことはいうまでもない。
【0040】
以上のようにして構成されたスイッチ1−1は、図3に示すように、内部に接点収納部11を有するケース10と、ケース10の接点収納部11の底面に設置される少なくとも一対の固定接点体40及び可動接点体支持体50と、可動接点体支持体50の接点収納部11の底面から立設する立設部54(その上辺55)に当接して揺動自在に軸支され、固定接点体40に設けた固定接点45に接離する可動接点71を有する可動接点体70と、可動接点体70の上部(ケース10の接点収納部11の上部)に設置され、可動接点体70の上面に当接しながら移動することで可動接点体70を揺動操作する操作部190を有する操作つまみ150とを具備し、さらに可動接点体支持体50に取り付けられる取付基部201と、取付基部201から突出するアーム部203と、アーム部203の先端に設けられて下記するように可動接点体70の下面に弾接する弾接部205とを有する短絡片200を設置して構成されている。
【0041】
図3は操作つまみ150が一方の側に揺動しきってスイッチがオフして安定している状態を示している。同図に示す状態は、操作つまみ150の操作部190の弾発部181の弾接面183が可動接点体70の上辺55に当接している当接部分75から見て可動接点71とは反対側の上面を弾接している状態を示しており、これによって可動接点体70はその当接部77が可動接点体支持体50の支持体本体部51上に当接し、従って可動接点71は固定接点体40の固定接点45から離れ、固定接点体40と可動接点体支持体50間、つまり両端子43,53間はオフ状態となっている。またこのとき、短絡片200のアーム部203はその先端のストッパ部当接部211が可動接点体支持体50のストッパ部59に弾接しているので、その位置よりも上方には移動せず、従って弾接部205は可動接点体70の下面から少し離間している。
【0042】
次に前記操作つまみ150の上方向に持ち上がっている側の上面を押し込む方向に(図3に示す矢印B方向に)押圧すると、弾発部181の弾接面183が可動接点体70の上面に可動接点71側に向けて移動(摺動)を始め、可動接点体70の当接部分75の部分に至るまではバネ部材187が押し縮められて弾発部181は弾発部材収納部175内に押し込められ、弾発面183が当接部分75の部分を通過した際に可動接点体70は当接部分75の部分を揺動軸として可動接点71側が下降するように揺動を始め、押し縮められていたバネ部材187の弾発力によって可動接点体70は急速に揺動して図9に示すように瞬時に可動接点71が固定接点体40の固定接点45に当接し、固定接点体40と可動接点体支持体50間、つまり両端子43,53間がオンする。このとき操作つまみ150は他方の側に揺動しきって安定する。
【0043】
そして上述のように可動接点71側が下降している途中において、短絡片200の弾接部205が可動接点体70の下面に当接し、可動接点体70が揺動し切るまで弾接部205は可動接点体70の下面によって押し下げられる。つまり可動接点71が固定接点45にオンするその前後においては、短絡片200の弾接部205が可動接点体70に常に弾接するので、可動接点体70と可動接点体支持体50間は確実に電気的に接続された状態を維持する。このため、スイッチ1−1がオンする際に可動接点体70が立設部54の上辺55上でバウンシングしても、可動接点体支持体50と可動接点体70間の電気的接続が確実に確保できてアークの発生を確実に防止できる。
【0044】
特にこのスイッチ1−1の場合、短絡片200の取付基部201が可動接点体支持体50に取り付けられているのでその機械的・電気的接続は確実である。一方、弾接するのは短絡片200の弾接部205と可動接点体70の下面間だけであり、しかも短絡片200は前述のように可動接点体支持体50に取り付けられていてがたつくことがないので弾接部205と可動接点体70間は安定した状態での摺動・弾接となり、これら弾接部205と可動接点体70間の電気的接続も確実になる。さらに弾接部205は可動接点体70の下面に弾接するので弾接した部分において摺動する摺動距離は非常に短く、この点からも弾接部205と可動接点体70間の電気的接続は確実になる。これらのことから可動接点体支持体50と可動接点体70間の電気的接続は確実に行え、アークの発生を確実に防止できる。
【0045】
また短絡片200は可動接点体支持体50に取り付けた取付基部201からアーム部203を伸ばしてその所定位置に設けた弾接部205を可動接点体70の下面に当接する構成なので、容易にアーム部203の長さを長く設定することができ、その分アーム部203にいわゆるヘタリが生じにくく、短絡片200の耐久性が向上する。また短絡片200は、取付基部201から突出したアーム部203を折り返すとともに折り返した部分に弾接部205を設けて構成されているので、小さい空間においてもアーム部203の長さを長く維持することができ、アーム部203のいわゆるヘタリを防止することができる。言い換えればスイッチ1−1の小型化が図れる。
【0046】
また上記スイッチ1−1においては、可動接点体70の幅寸法L1(図5参照)に対して、短絡片200のアーム部203の折り返した部分の幅寸法L2(図5参照)を同一寸法以下としている。このため短絡片200が可動接点体70の左右両側辺から外方に張り出さないので、スイッチ1−1の幅方向寸法(操作つまみ150の揺動軸に沿う方向の寸法)の厚みの薄型化が図れる。
【0047】
また上記スイッチ1−1においては、可動接点体支持体50の立設部54に、可動接点体70の可動接点71が固定接点体40の固定接点45から所定距離離れたときに短絡片200のアーム部203に当接することでアーム部203の上方向への移動を規制するストッパ部59を設けているので、アーム部203を不必要に上方に移動させることなく、その上下動をさらに小さくすることができ、アーム部203のいわゆるヘタリをさらに効果的に防止することができる。なおスイッチがオフしているときは弾接部205が可動接点体70から離れていても、元々オフ状態なので何ら問題ない。
【0048】
また上記スイッチ1−1においては、可動接点体70の揺動軸(当接部分75)を境にして可動・固定接点71,45とは反対側に短絡片200の取付基部201を配置し、且つ短絡片200の弾接部205を可動接点体70の揺動軸(当接部分75)を越えて可動接点71側に配置したので、弾接部205が可動接点体70の下面によって押し下げられながら、可動接点体70の可動接点71が固定接点体40の固定接点45に当接してオンする。従ってオンする際の弾接部205の可動接点体70への電気的接続がより確実になる。同時に短絡片200全体は固定接点45から離れた位置に配置されるので、短絡片200と固定接点体40間の電気的絶縁状態を良好な状態に維持でき両者間でのアークの発生を確実に防止できる。さらにこのスイッチ1−1の場合、短絡片200の弾接部205は、可動接点体70の揺動軸近傍部分の下面を弾接しているので、弾接部205の上下動が短く、ほとんどその弾接位置が移動せず、この点からも弾接部205と可動接点体70間の電気的接続が確実になり、アークの発生を確実に防止できる。同時にいわゆるヘタリも生じにくく、短絡片200の耐久性が向上する。
【0049】
図10は本発明の第2実施形態に係るスイッチ1−2の概略断面図(図3に相当する部分)である。同図に示すスイッチ1−2において、前記図1〜図9に示すスイッチ1−1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1〜図9に示すスイッチ1−1と同じである。このスイッチ1−2において前記スイッチ1−1と相違する点は、短絡片200の形状のみである。即ちこのスイッチ1−2の短絡片200は、弾性を有する金属板製(この実施形態ではりん青銅板製)であり、可動接点体支持体50の支持体本体部51上に当接する平板状の取付基部201と、取付基部201の一辺から斜め上方に向けて略直線状に突出してなるアーム部203と、アーム部203の先端に形成してなる弾接部205とを具備して構成されている。取付基部201には可動接点体支持体50に設けた短絡片取付部61が挿入されてかしめられる一対の小孔からなる取付部207が形成されている。アーム部203の先端の弾接部205の根元部分はストッパ部当接部211となっている。弾接部205はアーム部203の先端部分を上方向に略直角に折り曲げ、さらにその先端側の部分を逆方向に略直角に折り曲げた部分に設けられている。この短絡片200の場合、前記スイッチ1−1の短絡片200のようにアーム部203によって取付部207が覆われることがないので、開口部209は設けられていない。このように短絡片200を構成しても、前記スイッチ1−1に用いた短絡片200と同じ効果(アーム部203を折り返すことによる効果を除く)が生じる。
【0050】
図11は本発明の第3実施形態に係るスイッチ1−3に用いる1組の可動接点体支持体50と短絡片200と可動接点体70とを示す分解斜視図、図12はスイッチ1−3の可動接点体70近傍部分の要部拡大概略断面図(前記図9と同一の状態)である。同図において、前記図1〜図9に示すスイッチ1−1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1〜図9に示すスイッチ1−1と同じである。
【0051】
このスイッチ1−3に用いる可動接点体支持体50は、略L字形状の金属板の屈曲している部分を略直角に折り曲げ、その一方の部分(水平方向を向く部分)を支持体本体部51、他方の部分(垂直方向を向く部分)を端子53としている。支持体本体部51はさらにその一端側の部分が略T字形状に左右に突出していて、これら突出部分の根元部分を上方向に略直角に折り曲げてその立設する一対の部分を立設部54としている。両立設部54の上辺の中央には凹状の軸支部63が形成されている。軸支部63の底面は円弧状で凸状に湾曲している。端子53の左右両側辺の根元側の部分には、幅方向に張り出す小突起状の固定部57が形成されている。支持体本体部51の上面には一対の小突起状の短絡片取付部61が形成されている。なおこの可動接点体支持体50においては前記スイッチ1−1の可動接点体支持体50で設けたストッパ部59は設けられていない。
【0052】
短絡片200は弾性を有する金属板製(この実施形態ではりん青銅板製)であり、前記可動接点体支持体50の支持体本体部51上に当接する平板状の取付基部201と、取付基部201の一辺から突出して略180°折り返しさらにその先端部分を2本の突起状に形成してなるアーム部203と、アーム部203の先端に形成してなる弾接部205とを具備して構成されている。取付基部201には前記可動接点体支持体50に設けた短絡片取付部61が挿入される一対の小孔からなる取付部207が形成されている。折り返したアーム部203の一方の取付部207に対向する位置には開口部209が設けられ、開口部209を通して折り返したアーム部203の上部から前記一方の取付部207が見えるようにしている。このアーム部203は前記スイッチ1−1のアーム部203のように可動接点体支持体50の開口58に挿入する構造ではないのでストッパ部当接部211は設けられておらず、その全体にわたって細帯状に形成する部分が不要でその分その幅を大きくでき、アーム部203の耐久性を向上することができる。
【0053】
可動接点体70は略帯状で細長形状の金属板で構成され、その一端近傍の下面に略円板形状の可動接点71を取り付けている。また長手方向に向かう一対の両側辺のそれぞれの略中央に凸状に突出してなる係止部73を形成している。また可動接点体70の可動接点71を設けた反対側の端部は下方向に屈曲され下方向を向く先端辺は当接部77となっている。
【0054】
このスイッチ1−3の組み立て方法は、前記スイッチ1−1の組み立て方法とほとんど同一であり、異なるのは前記可動接点体支持体50上に短絡片200と可動接点体70とを設置する部分だけなので、その部分の組み立て方法について説明する。即ちまず短絡片200の取付基部201を可動接点体支持体50の支持体本体部51上に載置する。このとき支持体本体部51上の短絡片取付部61を短絡片200の取付部207に挿入し、開口部209に対向している側の一方の短絡片取付部61の先端をかしめて潰し、これによって短絡片200を可動接点体支持体50上に取り付ける。そしてこの短絡片200を取り付けた可動接点体支持体50と固定接点体40とを前記スイッチ1−1の場合と同様の方法によってケース10内に取り付ける。次にケース10の接点収納部11内に可動接点体70を収納し、その際可動接点体70の係止部73を可動接点体支持体50の軸支部63に揺動自在に挿入・係止する。可動接点体70はその係止部73が軸支部63の円弧状の底辺に当接して電気的に導通し、この当接した部分を中心に揺動自在となる。
【0055】
その後、図示しないカバー80、外側ケース100、操作つまみ150を前記スイッチ1−1の場合と同一の方法によって取り付けることで、スイッチ1−3を完成させる。このとき図12に示すように、弾発部材180先端の弾接面183は可動接点体70の上面に弾接している。
【0056】
図12は可動接点71が固定接点45に当接して端子43,53間がオンしている状態を示している。そして図3に示すと同様に可動接点71が固定接点45から離れて端子43,53間がオフしている状態から、図12に示すオンの状態にさせるには、図12には図示していない操作つまみ150の上方向に持ち上がっている側の上面を押し込む方向に(図3に示す矢印B方向に)押圧し、弾発部181の弾接面183を可動接点体70の上面の係止部73から見て可動接点71とは反対側の位置から可動接点71側に向けて移動(摺動)させ、可動接点体70の係止部73(軸支部63)の部分に至るまではバネ部材187が押し縮められて弾発部181は弾発部材収納部175内に押し込められ、弾接面183が係止部73(軸支部63)の部分を通過した際に可動接点体70は軸支部63の部分を揺動軸として可動接点71側が下降するように揺動を始め、押し縮められていたバネ部材187の弾発力によって可動接点体70は急速に揺動して図12に示すように瞬時に可動接点71が固定接点体40の固定接点45に当接し、固定接点体40と可動接点体支持体50間、つまり両端子43,53間がオンする。
【0057】
そして上述のように可動接点71側が下降している途中において(または下降する前から)、短絡片200の弾接部205が可動接点体70の下面に当接し、可動接点体70が揺動し切るまで弾接部205は可動接点体70の下面によって押し下げられる。つまり少なくとも可動接点71が固定接点45にオンするその前後においては、短絡片200の弾接部205が可動接点体70に常に弾接するので、可動接点体70と可動接点体支持体50間は確実に電気的に接続された状態を維持する。このため、スイッチ1−1がオンする際に可動接点体70が立設部54の軸支部63内でバウンシングしても、可動接点体支持体50と可動接点体70間の電気的接続が確実に確保できてアークの発生を確実に防止できる。
【0058】
またこのように構成することで、上記したスイッチ1−1で説明したのと同一の効果(立設部54にストッパ部59を設けてアーム部203を係止することによる効果を除く)が生じる。さらにこのスイッチ1−3においては、一対の立設部54が短絡片200の上部を塞がないので(ストッパ部59が設けられていないので)、可動接点体支持体50への短絡片200の取り付けが容易になる。
【0059】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの形状や構造や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば、上記スイッチ1−1〜1−3では、可動接点体70の揺動軸(当接部分75)を境にして可動・固定接点71,45とは反対側に短絡片200の取付基部201を配置し、且つ短絡片200の弾接部205を可動接点体70の揺動軸(当接部分75)を越えて可動接点71側に配置したが、弾接部205は可動接点体70の揺動軸(当接部分75)を境にして可動接点71の反対側に配置するように構成してもよい。その場合も、短絡片200の弾接部205は可動接点体70の揺動軸近傍部分の下面を弾接するように構成すれば、弾接部205の上下動が短くてほとんどその弾接位置が移動しないので、弾接部205と可動接点体70間の電気的接続が確実になり、いわゆるヘタリも生じにくく、好適である。また上記スイッチ1−1〜1−3ではアーム部203の先端に弾接部205を設置したが、アーム部の途中に弾接部を設置してもよい。またつまみ外装体160とつまみ本体170は、一体成形にて1つの部品で構成しても良い。
【符号の説明】
【0060】
1−1 スイッチ
10 ケース
11 接点収納部
40 固定接点体
45 固定接点
50 可動接点体支持体
54 立設部
59 ストッパ部
70 可動接点体
71 可動接点
80 カバー
100 外側ケース
150 操作つまみ
190 操作部
200 短絡片
201 取付基部
203 アーム部
205 弾接部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に接点収納部を有するケースと、
前記ケースの接点収納部の底面に設置される少なくとも一対の固定接点体及び可動接点体支持体と、
前記可動接点体支持体の前記接点収納部の底面から立設する立設部に揺動自在に軸支され、前記固定接点体に設けた固定接点に接離する可動接点を有する可動接点体と、
前記可動接点体の上部に設置され、前記可動接点体の上面に当接しながら移動することで可動接点体を揺動操作する操作部を有する操作つまみと、を具備するスイッチにおいて、
前記可動接点体支持体に取り付けられる取付基部と、前記取付基部から突出するアーム部と、前記アーム部の先端又は途中に設けられて前記可動接点体の下面に弾接する弾接部とを有する短絡片を設置したことを特徴とするスイッチ。
【請求項2】
請求項1に記載のスイッチにおいて、
前記短絡片の弾接部は、前記可動接点体の揺動軸近傍部分の下面に弾接することを特徴とするスイッチ。
【請求項3】
請求項2に記載のスイッチにおいて、
前記可動接点体の揺動軸を境にして可動・固定接点とは反対側に前記短絡片の取付基部を配置し、且つ前記短絡片の弾接部は、前記可動接点体の揺動軸を越えて可動接点側に配置されていることを特徴とするスイッチ。
【請求項4】
請求項2又は3に記載のスイッチにおいて、
前記短絡片は、前記取付基部から突出したアーム部を折り返すとともに折り返した部分に前記弾接部を設けて構成されていることを特徴とするスイッチ。
【請求項5】
請求項4に記載のスイッチにおいて、
前記可動接点体の幅寸法に対して、前記短絡片のアーム部の折り返した部分の幅寸法を同一寸法以下としたことを特徴とするスイッチ。
【請求項6】
請求項5に記載のスイッチにおいて、
前記可動接点体支持体の立設部には、前記可動接点体の可動接点が前記固定接点体の固定接点から所定距離離れたときに前記短絡片のアーム部に当接することで前記アーム部の上方向への移動を規制するストッパ部が設けられていることを特徴とするスイッチ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2011−198722(P2011−198722A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−67333(P2010−67333)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【出願人】(000215833)帝国通信工業株式会社 (262)
【Fターム(参考)】