説明

スイングバケット遠心分離機ロータ

【課題】本願発明の課題は、従来の遠心分離機ロータの欠点を改善することである。
【解決手段】遠心分離機ロータ10は、中央ハブ22と、ロータ本体20の正反対に対向する側に画定された第1の受容空間32及び第2の受容空間36と、を有するロータ本体20を含む。第1の一対のバケット支持部40a及び40bは、第1のバケット受容空間32におけるスイングバケット12aを回動可能に支持するためのロータ本体20によって支持され、第2の一対のバケット支持部40c及び40dは、第2のバケット受容空間36におけるスイングバケット12bを回動可能に支持するためのロータ本体20によって支持される。遠心分離機ロータ10は、第1の一対のバケット支持部40a及び40bの一のバケット支持部40bと第2の一対のバケット支持部40c及び40dの、対向して配置されたバケット支持部40dの周りに巻きつけられた補強材料50をさらに含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は一般的に、遠心分離機ロータに関し、より具体的には、高速遠心分離において使用するためのスイングバケットに関する。
【背景技術】
【0002】
遠心分離機は、生物学的な材料及び他の材料の収集されたサンプルの構成要素を分離するために使用される。サンプルは従来、遠心分離機における高速回転のための遠心分離機ロータ内に受容されるように構成された、チューブ内に、又は他の容器内に配置される。一種の遠心分離機ロータは、遠心分離機ロータが遠心分離中に回転するにつれて、スイングバケットに保持されたサンプルチューブ又は容器の長手方向軸が、略垂直方向から略水平方向に回転することを可能にするように、ロータ本体に回動可能に結合されたスイングバケットを含む。遠心分離中に、経験された動的力(dynamic force)を平衡するために、スイングバケットロータは、回転軸の周りに略対称的な配置におけるスイングバケットを支持するように従来設計される。
【0003】
スイングバケットの遠心分離機ロータの一の構成は、ロータの回転軸の正反対に対向する側に2つのスイングバケットを支持する。この構成におけるスイングバケットロータは、スイングバケットを受容するための正反対に対向する空間によって形成されたロータ本体の略H形状に起因して、一般的にH型ロータとして言及される。例示的なH型ロータは、両方とも、米国マサチューセッツ州ウォルサムのサーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社から市販されている、CENTRA-CL5 CENTRIFUGEのためのthe IEC TWO-PLACE ROTORを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
遠心分離機ロータが遠心分離中の非常に高速で回転されるので、ロータ本体は、中心回転軸に関するスイングバケットの高速回転によって発生した動応力及び動的力に耐えることができなければならない。それ故に、従来の遠心分離機ロータのそれらの欠点及び他の欠点を克服する、H型ロータなどの改善されたスイングバケットロータの必要性は、存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明は、遠心分離のための使用のために従来周知であるH型ロータなどのスイングバケットロータの先述の欠陥及び欠点、並びに他の欠陥及び欠点を克服する。本願発明が特定の実施形態に関連して議論されるであろう一方、本願発明がそれらの実施形態に制限されないことは理解されるであろう。それどころか、本願発明の精神及び技術的範囲内に含まれる場合があるので、本願発明は、全ての置換、改良、及び相当物を含む。
【0006】
一の態様において、遠心分離機ロータは、中央ハブと、ロータ本体の正反対に対向する側に配置された第1のバケット受容空間及び第2のバケット受容空間と、を有するロータ本体を含む。第1の一対のバケット支持部は、第1のバケット受容空間におけるスイングバケットを回動可能に支持するためにロータ本体によって支持され、第2の一対のバケット支持部は、第2のバケット受容空間におけるスイングバケットを回動可能に支持するためにロータ本体によって支持される。遠心分離機ロータは、第1の一対のバケット支持部及び第2の一対のバケット支持部の、対向して配置されたバケット支持部の周りに巻きつけられる補強材料をさらに含む。一の実施形態において、補強材料は、炭素繊維材料である。他の実施形態において、ロータ本体は、炭素繊維積層体である。
【0007】
他の態様において、遠心分離機ロータを製造する方法は、ロータ本体の正反対に対向する側に第1のスイングバケット及び第2のスイングバケットを回動可能に支持するために、ロータ本体上に第1の一対のバケット支持部及び第2の一対のバケット支持部を配置するステップを含む。補強材料は、第1の一対のバケット支持部のうちの一のバケット支持部と、第2の一対のバケット支持部のうちの、対向して配置された一のバケット支持部との周りに巻きつけられる。補強材料はまた、第1の一対のバケット支持部のうちの他のバケット支持部と、第2の一対のバケット支持部のうちの、対向して配置された他のバケット支持部との周りに巻きつけられる。一の実施形態において、補強材料は、樹脂コートされた炭素繊維である。
【0008】
本願発明の上記の目的及び利点、並びに他の目的及び利点は、添付している図及びその説明から明白にされるであろう。
【0009】
添付した図面は、この明細書の一部に組み込まれ、且つこの明細書の一部を構成し、本願発明の実施形態を図示し、上記の一般的な説明及び下記の詳細な説明とともに、本願発明を説明するために役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本願発明の一の実施形態による例示的な複合H型ロータシステムの斜視図である。
【図2A】図1の複合H型ロータアセンブリのロータ本体の部分的に分解された斜視図である。ロータ本体上のブランケット支持部の取り付けを図示し
【図2B】ロータ本体のバケット支持部に関して炭素繊維トウの巻き付けを図示している、図2Aのロータ本体の斜視図である。
【図2C】ロータ本体のバケット支持部に関して炭素繊維トウの巻き付けを図示している、図2Aのロータ本体の斜視図である。
【図2D】バケット支持部上にスイングバケットの配置を図示している、本願発明の一の実施形態による炭素繊維が巻きつけられたH型ロータの斜視図である。
【図2E】前記スイングバケット上に、積み重ねられたマイクロプレートを含んでいるマイクロプレートトレイの配置を図示している、図2DのH型ロータアセンブリの斜視図である。
【図3A】ライン3A−3Aに沿って切り取られ、H型ロータアセンブリを示している図1のH型ロータアセンブリの部分断面側面図である。
【図3B】遠心分離中のH型ロータアセンブリを示している、図3AにおけるH型ロータアセンブリの部分断面側面図である
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面を参照して、図1は、本願発明の一の実施形態による例示的な遠心分離機ロータアセンブリ10を示す。遠心分離機ロータアセンブリ10は、第1のスイングバケット12a及び第2のスイングバケット12bを含み、該第1のスイングバケット12a及び第2のスイングバケット12bは、サンプルを受容する複数のウェル18を有するマイクロプレート16を収容するための複数のキャリア14、又は遠心分離のためのサンプルチューブ又は他の容器を受容するチューブラック(図示せず)を収容するための複数のキャリア14を支持している。示された実施形態において、各キャリア14は、各スタック内で2つのマイクロプレート16とともに、マイクロプレート16の直列型スタックを収容する。しかしながら、様々な他の種類のマイクロプレート16及びキャリア14が代替的に、第1のスイングバケット12a及び第2のスイングバケット12bに支持される場合があり、又は、スイングバケットの様々な他の構成が、他の種類の容器における収集されたサンプルの遠心分離を容易にするために使用される場合があることは、認識されるであろう。
【0012】
図1を引き続いて参照しつつ、図2Aをさらに参照すると、遠心分離機ロータアセンブリ10は、カップリングCを受容するために、中央ハブ22を貫通するボア24を有する中央ハブ22を有するロータ本体20を備え、該カップリングCは、回転軸26に関するロータ本体20の回転のために、遠心分離スピンドルS(図3A及び図3B)にロータ本体20を固定する。示された実施形態において、ロータ本体20は、複数の穴28をさらに含み、該複数の穴28は、ボア24に近接して配置され、カップリングC上に対応する突出部(図示せず)を受容するために構成される。一の実施形態において、中央ハブ22は、その形状において実質的に細長く形成され、第1の一対の離隔されたアーム30a、30bは、第1のバケット受容空間32を画定するために、中央ハブ22から外側に延在する。第2の一対の離隔されたアーム34a、34bは、第2のバケット受容空間36を画定するために、第1の一対の離隔されたアーム30a、30bと反対側の方向において中央ハブ22から外側に延在する。
【0013】
一の実施形態において、ロータ本体20は、樹脂コートの炭素繊維シート、又は、ユニタリー構造(unitary structure)を形成するために積み重ねられ、且つ圧縮成型された積層物から形成される。圧縮成型されたロータ本体20は、中央ハブ22の一部などの、ロータ本体20の一部を画定している金属インサートをさらに含む場合がある。様々な他の材料及び方法が、ロータ本体20を形成するために使用される場合があることは、理解されるであろう。例えば、ロータ本体20は、代替的に、全体的に、又は一部において、ポリマーから、又は、スチール、チタニウム、又はアルミニウム、などの金属から、又は、遠心分離機での使用のためのロータ本体を形成している様々な他の適切な材料から、形成される場合がある。
【0014】
ロータ本体20の第1のバケット受容空間32及び第2のバケット受容空間36において、それぞれ、第1のスイングバケット12a及び第2のスイングバケット12bを回動可能に支持するために、第1の一対のバケット支持部40a、40bは、第1のアーム30a、30b上に設けられ、第2の一対のバケット支持部40c、40dは、第2のアーム34a、34b上に設けられる。示された実施形態において、各バケット支持部40a、40b、40c、40dは、中央ハブの長手方向軸46と略平行に位置合わせされた長手方向軸44を有するピン42と、前記ピン42に結合された軸受け又はトラニオン(trunion)48と、を備える。バケット支持部40a、40b、40c、40dが、代替的に、バケット受容空間32、36内にスイングバケット12a、12bを回動可能に支持するために適切な、様々な他の構成を備える。制限されていない例として、バケット支持部40a、40b、40c、40dは、代替的に、トラニオンを有していないピンを備え、又は、スイングバケット12a、12bと関連した対応するピン構造を受容するためのジャーナルを画定している構造を備える場合がある。ロータ本体20は、圧縮成型された炭素繊維材料から形成され、バケット支持部40a、40b、40c、40dは、ロータ本体20と一体に成型される場合がある。代替的には、バケット支持部40a、40b、40c、40dは、接着剤を使用して、又は、ロータ本体20にバケット支持部40a、40b、40c、40dを固定的に取り付けるための適切なプロセスを使用して、ロータ本体20に固定される場合がある。
【0015】
図1を引き続き参照して、且つ図2B及び図2Cを参照して、遠心分離機ロータアセンブリ10は、補強材料50をさらに含み、該補強材料50は、対向して配置されたバケット支持部40a、40b、40c、40dに巻きつけられる。特に、補強材料は、図2Bに示されるように、第1の一対のバケット支持部のうちの一のバケット支持部40aと、第2の一対のバケット支持部のうちの、対向して配置された一のバケット支持部40cと、に巻きつけられる。同様に、補強材料50は、図2Cに示されるように、第1の一対のバケット支持部のうちの他のバケット支持部40cと、第2の一対のバケット支持部のうちの、対向して配置された他のバケット支持部40dと、に巻きつけられる。図2B及び図2Cは、補強材料50をそれぞれ対向して配置されたバケット支持部40a、40b、40c、40dに巻きつける例示方法をさらに図示し、該補強材料50は、各アーム30a、30b、34a、34bに沿って延在し、各バケット支持部40a、40b、40c、40dに巻きつけるために、ロータ本体20上にガイド52によって方向付けられる。一の実施形態において、補強材料50は、中央ハブ22を通じて長手方向軸26に関してロータ本体20を回転する一方、ガイド52とともに補強材料50の経路を方向付けることによって、各バケット支持部40a、40b、40c、40d及び各アーム30a、30b、34a、34bに巻きつけられることができる。代替的には、ロータ本体20は、固定されて保持される場合があり、ガイド52は各バケット支持部40a、40b、40c、40d及び各アーム30a、30b、34a、34bの周りの軌道経路(orbital path)において移動される場合がある一方、ロータ本体20上に補強材料50を方向付ける場合がある。
【0016】
補強材料50が、連続的な操作において、各バケット支持部40a、40b、40c、40d及び各アーム30a、30b、34a、34bの周りに巻きつけられるように本明細書で記載されているけれども、代替的には、補強材料50が対向した複数の対のバケット支持部40a、40b、40c、40d及び各アーム30a、30b、34a、34bを連続的に巻きつけられることができることは、理解されるであろう。
【0017】
一の実施形態において、補強材料50は、日本の東京にある東レ株式会社から市販されている、24000本の炭素繊維トウ(24K carbon fiber tows)などの樹脂コートの炭素繊維トウを備える。上述されるように、炭素繊維トウが各バケット支持部40a、40b、40c、40d及び各アーム30a、30b、34a、34bに巻きつけられる後に、補強材料50は、略一体の構造を形成するために、炭素繊維が巻きつけられたロータ本体50に熱及び/又は圧力を適用することによって接着される。
【0018】
次いで、図2D及び図2Eを参照して、第1の一対のバケット支持部40a、40b及び第2の一対のバケット支持部40c、40dは、第1の受容空間32及び第2の受容空間36のそれぞれとともに、スイングバケット12a、12bを受容するように、且つ回動可能に支持するように、位置付けられ、且つ構成される。示された実施形態において、スイングバケット12a、12bはフレーム構造を備え、該フレーム構造は、略矩形状のベース60と、前記ベース60の対向する両端に配置され、上方に延在しているイヤー64と、を有している。溝付き穴64は、各イヤー62を通じて形成され、第1のバケット受容空間32及び第2のバケット受容空間34と関連したバケット支持部40a、40b、40c、40dのうちの一のバケット支持部のトラニオン48に亘って受容されるように構成され、それによって、図2Eに図示されるように、第1のスイングバケット12a及び第2のスイングバケット12bがトラニオン48上に回動可能に支持される。第1のスイングバケット12a及び第2のスイングバケット12bは、段付き突出部66をさらに含み、該段付き突出部66は、第1のスイングバケット12a及び第2のスイングバケット12b上にマイクロプレートキャリア14を係合し、且つ保持するためにイヤー62の各内側対向面上に設けられる。
【0019】
図2Eを参照して、各マイクロプレートキャリア14は、その中にマイクロプレート16の直列型のスタックを受容し、且つ支持するための第1のベイ74及び第2のベイ76を画定している側壁70a、70b、70c、70d及び中央壁72を有している略矩形状のフレームを備える。中央壁72から垂直方向に突出しているタブ78は、第1のスイングバケット12a及び第2のスイングバケット12bにキャリア14を装填し、第1のスイングバケット12a及び第2のスイングバケット12bからキャリア14を取り出すことを容易にするために、タブを貫通する開口部80を備える。キャリア14の、対向して配置された側壁70c及び70dを通じて形成された開口部82は、第1のスイングバケット12a及び第2のスイングバケット12bのイヤー62上の突出部66を相補的に形成され、それによって、図1及び図3Aにおいて記載されるように、キャリア14が遠心分離のための第1のスイングバケット12a及び第2のスイングバケット12b上に着座される場合に、突出部66は、第1のスイングバケット12a及び第2のスイングバケット12b上にキャリア14を保持するために係合され、手助けする。
【0020】
図3Aは、遠心分離機ロータアセンブリ10が回転していないが、第1のスイングバケット12a及び第2のスイングバケット12bを支持している遠心分離機ロータアセンブリ10を示している部分断面図である。第1のスイングバケット12a及び第2のスイングバケット12bは、バケット支持部40a、40b、40c、40dからぶら下がって掛けられ、それによって、キャリア14内に収容されるマイクロプレート16のセル18の長手方向軸が、ロータ本体20の回転軸26と略平行に位置合わせされる。図3Bは、その回転軸26に関する遠心分離機ロータアセンブリ10の高速回転中に、図3Aの遠心分離機ロータアセンブリ10を示す。高速回転中に、第1のスイングバケット12a及び第2のスイングバケット12bは、バケット支持部40a、40b、40c、40dに関して回動し、それによって、第1のスイングバケット12a及び第2のスイングバケット12bのベース60は、中央ハブ22から略半径方向外側方向において回転され、それによってマイクロプレート16のウェル18の長手方向軸は、ロータ本体20の回転軸26に対して略垂直方向に位置合わせされることができる。遠心分離機ロータアセンブリ10の高速回転中に、バケット支持部40a、40b、40c、40dの周りに巻きつけられた補強材料50は、装填されたスイングバケット12a及び12bによってバケット支持部40a、40b、40c、40dに作用された慣性力に対して反作用する。
【0021】
本願発明の原理による様々な態様が様々な実施形態の説明によって図示される一方、且つ実施形態が非常に詳細に記載される一方、それらは、決して、本願の技術的範囲をそのような詳細に限定する、又は制限するように意図されることはない。本願明細書に示され且つ記載された様々な特徴は、単独で、又は任意の組み合わせで使用される場合がある。追加の利点及び改良は、当業者に容易に明らかになるであろう、そのより広い態様における本発明は、それ故に、特定の詳細、代替的な装置及び方法、示され且つ記載された図解例に限定されることがない。それ故に、逸脱は、一般的な発明のコンセプトの技術的範囲から逸脱することなく、そのような詳細からなることができる。
【符号の説明】
【0022】
10 遠心分離機ロータアセンブリ
12a 第1のスイングバケット
12b 第2のスイングバケット
14 キャリア
16 マイクロプレート
18 複数のウェル
20 ロータ本体
22 中央ハブ
24 ボア
26 回転軸
28 穴
30a アーム
30b アーム
32 第1のバケット受容空間
34a アーム
34b アーム
36 第2のバケット受容空間
40a、40b、40c、40d バケット支持部
42 ピン
44 長手方向軸
46 長手方向軸
48 軸受け又はトラニオン
50 補強材料
52 ガイド
62 イヤー
66 突出部
70a、70b、70c、70d 側壁
72 中央壁
74 第1のベイ
76 第2のベイ
78 タブ
80 開口部
84 開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央ハブと、前記中央ハブを貫通する穴と、を含んでいるロータ本体であって、前記穴が該ロータ本体の回転軸と位置合わせされるロータ本体と、
前記ロータ本体の正反対に対向する側に画定された第1のバケット受容空間及び第2のバケット受容空間と、
前記第1の受容空間において、スイングバケットを回動可能に支持するために、前記ロータ本体によって支持された第1の一対の離隔されたバケット支持部と、
前記第2の受容空間において、スイングバケットを回動可能に支持するために、前記ロータ本体によって支持された第2の一対の離隔されたバケット支持部と、
前記第1の一対の離隔されたバケット支持部のうちの一のバケット支持部と、前記第2の一対の離隔されたバケット支持部のうちの、対向して配置された一のバケット支持部と、の周りに巻き付けられた補強材料と、
前記第1の一対の離隔されたバケット支持部のうちの他のバケット支持部と、前記第2の一対の離隔されたバケット支持部のうちの、対向して配置された他のバケット支持部と、の周りに巻き付けられた補強材料と、
を備えることを特徴とする、遠心分離機ロータ。
【請求項2】
前記バケット支持部は、スイングバケット上の対応するピン受容構造を係合するために適合されたピンを備えることを特徴とする請求項1に記載の遠心分離機ロータ。
【請求項3】
前記補強材料は、炭素繊維を備えることを特徴とする請求項1に記載の遠心分離機ロータ。
【請求項4】
前記ロータ本体は、
前記中央ハブから延在している第1の一対のアームであって、前記第1のバケット受容空間を画定している第1の一対のアームと、
前記中央ハブから延在している第2の一対のアームであって、前記第2のバケット受容空間を画定している第2の一対のアームと、
をさらに備え、
前記第1の一対のバケット支持部は、前記第1の一対のアームによって支持され、前記第2の一対のバケット支持部は、前記第2の一対のアームによって支持されることを特徴とする請求項1に記載の遠心分離機ロータ。
【請求項5】
前記補強材料が前記バケット支持部の周りに巻きつけられると、前記補強材料は、前記第1の一対のアームの一のアームと、前記第2の一対のアームの、対向して配置された一のアームと、に沿って方向付けられ、
前記補強材料が前記バケット支持部の周りに巻きつけられると、前記補強材料は、前記第1の一対のアームの他のアームと、前記第2の一対のアームの、対向して配置された他のアームと、に沿って方向付けられることを特徴とする請求項4に記載の遠心分離機ロータ。
【請求項6】
前記第1のバケット受容空間及び前記第2のバケット受容空間において、前記ロータ本体上に回動可能に支持された第1のスイングバケット及び第2のスイングバケットをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の遠心分離機ロータ。
【請求項7】
前記ロータ本体が炭素繊維積層体を備えることを特徴とする請求項1に記載の遠心分離機ロータ。
【請求項8】
遠心分離機ロータを製造する方法であって、
前記ロータ本体に第1のスイングバケットを回動可能に支持するために、ロータ本体上に第1の一対の離隔されたバケット支持部を配置するステップと、
前記第1のスイングバケットの正反対の対向する側の前記ロータ本体に第2のスイングバケットを回動可能に支持するために、前記ロータ本体上に第2の一対の離隔されたバケット支持部を配置するステップと、
前記第1の一対の離隔されたバケット支持部のうちの一のバケット支持部と、前記第2の一対の離隔されたバケット支持部のうちの、対向して配置された一のバケット支持部と、の周りに補強材料を巻きつけるステップと、
前記第1の一対の離隔されたバケット支持部のうちの他のバケット支持部と、前記第2の一対の離隔されたバケット支持部のうちの、対向して配置された他のバケット支持部と、の周りに補強材料を巻きつけるステップと、
を備えていることを特徴とする方法。
【請求項9】
前記補強材料は、樹脂コートの炭素繊維をさらに備え、
前記方法は、前記樹脂コートの炭素繊維補強材料を硬化させるステップをさらに備える請求項8に記載の方法。
【請求項10】
炭素繊維積層材料から前記ロータ本体を形成していることをさらに備える請求項8に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図3A】
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【図3B】
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【公開番号】特開2010−162538(P2010−162538A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−8031(P2010−8031)
【出願日】平成22年1月18日(2010.1.18)
【出願人】(510016645)ファイバーライト・セントリフュージ・エルエルシー (4)
【Fターム(参考)】