説明

スキャナシステムおよびスキャナ装置およびスキャナ制御方法およびプログラムおよび記録媒体

【課題】常に現在位置を把握し、大きな画像を複数回の走査で読み取り、かつ、部分的にも修正可能にすること。
【解決手段】マウス装置は、画像読取部と画像データを保持する一時記憶バッファと、画像読取部の論理的な位置を認識する位置認識部とから構成され、更に、画像読取部の相対的な読み取り開始点である論理原点を指定する原点設定/解除指示部と、画像データを読み取り始める画像読取指示部とを備える。原点設定指示部は、指示された時点において、読み取る画像媒体上の画像読取部の位置を論理原点に設定し、設定された論理原点を記憶する論理原点記憶手段と、走査の間、該マウスの移動方向と距離を原点を基準として位置認識部が検知し、画像読取部の被読取り媒体上の相対位置を認識する相対位置認識手段と、相対位置と移動方向及び距離からなる情報と該位置に同期した画像データをコンピュータに送信する画像情報伝達手段とを有する構成を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキャナ装置から送信される原点設定情報に基づいて、コンピュータが現時点でポインティングしている位置を原点とする論理的な表示上の座標系を設定する原点設定手段と、被読取り媒体上の相対位置と移動方向及び距離からなる情報と該位置に同期した画像データを継続して受信し、該表示上の座標系に合わせて表示する読み取り画像表示手段と、前記画像読取り部の持つ解像度をコンピュータの表示装置の持つ解像度へ変換する画像変換手段とを有することを特徴とするスキャナシステム及びスキャナ装置及びプログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、紙媒体上の一部の画像を簡易に読み取り、電子化する手段として、ハンディスキャナやペン入力が知られている。
【0003】
しかし、1回の走査で読み取れる範囲は限られているので、より広い範囲を取り込む時には、逆に非常に煩雑な操作を繰り返さねばならないという問題があった。
【0004】
この問題を解決した装置として、例えば、特開平11−7356号公報では、コンピュータの表示装置上におけるカーソルポインタの位置を指示する本体部に画像情報を読み取るための光学的読取手段を付属させたマウス装置を開示している。
【0005】
ここでは、広い範囲の画像をも時間的に隣接する2回のスキャン操作によって得られるバッファメモリ内のイメージデータを比較し、両者間のデータの一致部分及び不一致部分を識別して、一致部分の一方を除去して対象画像のイメージデータを構成して出力する手段を提案している。
【特許文献1】特開平11−7356号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の装置は、順に読み込んだ画像データを元の1つのイメージに合体させるために、前に取り込んだ画像情報と、その次に取り込んだ画像情報とのつなぎ目を照合して重複部分を判断し、一方を捨てる手段を採用しているので、原紙の通りのレイアウトで取り込むためには、常に重複個所を作りながら走査しなければならない。また、読み込む原紙の位置情報が認識する手段がないことから、広い範囲を取り込む時には、複数回の走査の都度、隣接する箇所を重複させながら、時間的に連続していなければならないという制約があった。このことは読み損なった箇所や部分的な修復のための再走査ができないということを意味する。即ち、ハンディなスキャナに求められるエディットスキャンができず、読み取り精度を高めることができないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、原紙の任意の箇所を論理原点とする論理的な座標系を設定し、原紙上での位置情報を走査継続中に認識しながら画像を取り込むことを可能とすることである。
【0008】
従って、本発明は、画像読取り装置の大きさを超える画像に対しても、画像の重複等を気にせず、表示画面で確認しながら操作ができ、読み損ねた箇所に気づいたときに後で再走査して修復できるような簡便な操作性を提供するスキャナシステム及びスキャナ装置及びプログラム及び記録媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1は、被読取り媒体上にある画像を、スキャナ機能を装備した光学式マウスで走査して読み込み、画像データをコンピュータへ送信して、取り込んだ画像を画面上に表示可能なスキャナ装置である。
【0010】
前記マウス装置は、画像を光学的に読取る為の画像読取り部と、取り込まれた画像データを保持する一時記憶バッファと、該画像読取り部の論理的な位置を認識する位置認識部と、該マウスの底面と被読取り媒体との接地距離を検出し、接地状態を判断する接地面認識部とから構成され、操作のために前記画像読取り部の相対的な読み取り開始点である論理原点を指定する原点設定/解除指示部と、画像データを読み取り始める画像読取り指示部とを備えている。
【0011】
前記原点設定指示部は、指示された時点において、読取る画像媒体上の前記画像読取り部の位置を論理原点に設定するものであり、設定された論理原点を記憶する論理原点記憶手段と、走査の間、該マウスの移動方向と距離を原点を基準として前記位置認識部が検知することにより、前記画像読取り部の被読取り媒体上の相対位置を認識する相対位置認識手段と、相対位置と移動方向及び距離からなる情報と該位置に同期した画像データをコンピュータに送信する画像情報伝達手段とを有することを特徴とする。
【0012】
また、前記原点設定指示部は、再度、指示することにより論理原点の設定を解除する機能を有する前記原点設定/解除の両用指示部であることを特徴とする。
【0013】
本発明の第2は、前記スキャナ装置から送信される原点設定情報に基づいて、コンピュータが現時点でポインティングしている位置を原点とする論理的な表示上の座標系を設定する原点設定手段と、被読取り媒体上の相対位置と移動方向及び距離からなる情報と該位置に同期した画像データを継続して受信し、該表示上の座標系に合わせて表示する読み取り画像表示手段と、前記画像読取り部の持つ解像度をコンピュータの表示装置の持つ解像度へ変換する画像変換手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、被読取り媒体上に論理的な座標系を設定し、走査中に原紙上での位置を論理的な座標として認識しながら対象となる画像データを取り込むことが可能となるので、細かな位置調整を気にすることなくスキャナを走査させることで、大きな画像を1つの完成されたイメージとして取り込める効果を奏する。
【0015】
また、本発明は、読み損ねた箇所が発生した場合や読み取りが不具合な場合に、画像の重複や時間的タイミングも気にせずに、表示画を確認しながら修復できるという操作性に優れたエディットスキャン機能を提供する。その結果、画像の一部を繰り返して読み取り、画像の精度を高めることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
〔第1実施形態〕
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0017】
図1は本発明の利用形態の構成を示す図である。
【0018】
取り込み操作のイメージを以下に示す。
【0019】
本発明は画像読取り機能を装備した光学式マウスとコンピュータから構成される。構成図を図1aに記す。被読取り媒体101上にある画像を、スキャナ機能を装備した光学式マウス装置102で走査して読み込み、画像データをコンピュータ103へ送信して、取り込んだ画像を画面上に表示する。
【0020】
マウス装置104は画像読取り部106、位置認識部105、接地面認識部107、画像読取りボタン108、原点設定/解除ボタン109から構成される(図1b)。画像を光学的に読取る為の画像読取り部106はスキャナ機能を持ち、取り込まれたデータを一時記憶バッファ110に保持する。また、読取る画像媒体上の任意の箇所に論理原点を設定する為の原点設定/解除ボタン109のクリックにより、設定された論理原点を記憶する機能を備えている。マウス装置104が移動した場合の論理的な位置を読取る位置認識部105は、通常の光学的マウスの位置認識機能と同等であるが、論理原点からの位置座標を計測して、マウス装置104が読取り媒体上のどの相対位置にいるかを常に認識できる機能が付加されており、画像読取り部106の移動に伴って、読み込まれる画像データの方向と距離を画像読取り部106と同期をとりながら位置情報を取得する手段を擁する。また、マウス装置104の底面と読取り媒体との接地距離を検出する接地面認識部107は、接地有無の状態を判断する手段を擁している。接地面が所定の距離になると、論理原点の解除、即ち、位置認識付きの画像読み込みを中止したものと判定する。この機能は、原点設定/解除ボタン109を再クリックしたときも同様である。
【0021】
原点設定ボタン109をクリックし、位置認識部105によって検知された現在の位置を論理原点とする情報をコンピュータに送信する手段は、コンピュータ内内蔵の光学的マウスドライバが行い、コンピュータ上で動作する本発明であるプログラムがドライバを介してその情報を受け取る。当該プログラムは、コンピュータの表示装置のウインドウにおいて、例えば、左上を自己の論理原点に設定し、マウス側の画像との一致化を図る。
【0022】
マウスが移動すると、移動させた方向と距離を位置認識部105が検知し、論理原点との相対位置を計測して、コンピュータへ送信し、前記プログラムはドライバを介して、ウインドウ上の論理原点と同期した相対位置を計算する。画像データはデータ取り込み後、同様に前記プログラムに受け渡され、マウスの持つ解像度からディスプレイの解像度へ変換するので画像は論理座標に変更がない限り同じ位置に表示される。このことにより、複数回走査しても論理座標値に対応する画面上の位置に画像が取り込まれる。
【0023】
画像を読み込むときは、画像読み取りボタン108を押した状態で、スキャナを操作すると画像読み取り部106が画像を読み込む。
【0024】
以下、図2を参照して、本発明に適用可能なコンピュータのハードウェア構成について説明する。
【0025】
図2は、図1に示したコンピュータ200のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0026】
図2において、201はCPUで、ROM203又はハードディスク(HD)(その他の記憶装置、例えば、フレキシブルディスク,CD−ROM,DVD−ROM等どのような記憶装置であってもよい)204に格納されたプログラムをRAM202上にロードして実行することにより、コンピュータ全体を制御する。RAM202は、CPU201の作業領域として使用される。
【0027】
207は表示装置である。本発明では、スキャナ一体型マウスと同期をとって、画像を表示する。206は入力装置で、キーボードやマウス等のポインティングデバイス等に相当する。207は表示装置で、CRT,LCD等で構成される。
【0028】
なお、図4に示した画像処理プログラムはHD205内に構築されている。また、当プログラムは、CPU201がHD204に格納されるプログラムをRAM202上にロードして実行することにより、実現される。
【0029】
209は、デバイスインターフェイスであり、光学式マウス210と接続され、付設されたスキャナ211が読み取った画像情報と共に位置情報を送信する。なお、論理原点設定ボタン109による論理原点はRAM202に記憶する。
【0030】
以下、本発明の実施形態を図3と図4を参照して、説明する。
【0031】
図3は、マウス一体型スキャナが移動する模式図である。
【0032】
301aは移動前のマウスであり、移動して、マウス301bと記される。302aは移動前の論理原点設定ボタンであり、移動後、論理原点設定ボタン302bとなる。303aは移動前の画像読み取りボタンであり、移動後、303b画像読み取りボタンとなる。
【0033】
図4は、マウス一体型スキャナの動作に対するコンピュータの画像処理プログラムの同期動作フローである。
【0034】
ステップS401において、読み取りの対象物(原画)上の所望の箇所にマウス一体型スキャナ301a(以下、マウスと総称することがある)を配置し、論理原点設定ボタン03−02aが押下されると論理原点が設定される。座標軸はマウス装置に対して右方向をX軸のプラス、手前の方向をY軸のプラスとする(図3)。マウスカーソルは画像読み取り部の位置認識センサと同じ位置を指すことが固定されている。
【0035】
ステップS402において、論理原点設定の情報がマウスドライバを介して、本発明であるコンピュータの画像処理プログラムに送られる。当プログラムは、コンピュータが、現在、ポイントしているところを表示している領域上の論理原点に設定する。
【0036】
ステップS403において、マウス301aを接地面から離さずに平行移動して取り込みたい画像のある位置まで移動する。マウス301bの移動に伴い、位置認識部105は現在の相対座標位置を常に検出する。なお、距離検出用のセンサや光学素子は既存の技術を用いるものとする。
【0037】
ステップS404において、位置移動情報がマウスドライバを介して、当プログラムに送られる。当プログラムは、移動した方向と距離分をウインドウ上の相対位置に移動させる。
【0038】
ステップS405において、マウス301bが接地面から制限の距離離れると接地面認識部107が論理原点解除と判断し、また、論理原点設定/解除ボタン302bが押されても論理原点解除となる。そうでない場合は、論理原点設定/解除ボタン302b又は画像読取りボタン108のいずれかが押されるまで、ステップS403を繰り返す。
【0039】
ステップS406において、画像読取りボタン108が押しながら、原紙上の画像上のマウスを移動させると、画像読取り部106は、走査方向に沿って画像データを取り込む。例えば、走査方向は画像読取り部106の垂直方向とする。マウスの移動量にあわせて、論理原点からの相対座標値を保持しながら、画像が取り込まれる。1回で取り込めない場合は引き続いて次の走査開始位置までマウスを移動し繰り返し走査する。
【0040】
ステップS407において、マウス301bから、送られる所定の単位の画像データと位置移動情報が、マウスドライバを介して、当プログラムが受ける。
【0041】
ステップS408において、当プログラムは、画像データをマウス一体型スキャナの解像度と同等の解像度で変換し、ウインドウに変換した画像データを表示する。原紙の画像とウインドウ上の画像は一致する。
【0042】
ステップS409において、前述した論理原点解除した場合は、マウス側は論理原点解除の状態となり、これに合わせて、当プログラム側もウインドウの論理原点を解除する(ステップS410)。
【0043】
以下、図5を参照して、大きな画像を読み取る場合を説明する。
【0044】
例えば、画像読み取り部106より大きな画像を読取る場合、複数回走査する必要がある。マウスを読取る画像の位置まで移動する。マウス501aで原紙502aの画像を取り込む走査を開始し、画像505aを読む。コンピュータの表示領域504aには503aに示す画像データが表示される。読み終わったマウス501bを走査する位置まで移動し、原紙502b上の画像について走査を繰り返し、画像505bを得る。コンピュータの表示領域504bには、503bに示す画像データが表示される。目的の画像が読み込まれるまで同じ操作を繰り返し行う。
【0045】
マウスの移動速度や方向により1度の読み取り精度にばらつきが発生し、上手く読取れないことがある。
【0046】
図6は、一度読み込んだ座標位置の画像を再度読み込み、画像データを上乗せして、高精度の画像を得る操作の模式図である
例えば、マウス601aで原紙602a上の画像605aを読み取って、コンピュータの表示領域604aに603aに示す画像データが表示される。
【0047】
しかし、図では、一部が欠けた状態であることがわかる。これをエディットスキャンして、瑕疵の無い画像を得るのが図6bである。マウス601bを走査する位置まで移動し、原紙602b上の毀損画像605bについて走査を繰り返す。コンピュータの表示領域604bには、適切な画像603bが表示される。目的の画像が読み込まれるまで同じ操作を繰り返し行う。
【0048】
上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0049】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0050】
なお、上述した実施形態の各変形例のいずれか又は全てを組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【0051】
以下、図7に示すメモリマップを参照して本発明に係るスキャナシステムを構成する各装置で読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0052】
図7は、本発明に係るスキャナシステムを構成する各装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記録媒体(記憶媒体)のメモリマップを説明する図である。
【0053】
なお、特に図示しないが、記録媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0054】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、インストールするプログラムやデータが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0055】
本実施形態における図4に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記録媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記録媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0056】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0057】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0058】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0059】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0060】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0061】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0062】
さらに、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の利用形態の構成を示す図である。
【図2】図1に示したコンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】マウス一体型スキャナが移動する模式図である。
【図4】マウス一体型スキャナの動作に対するコンピュータの画像処理プログラムの同期動作フローである。
【図5】マウス一体型スキャナが大きな画像を複数回走査して画像を読み取る場合の説明図である。
【図6】マウス一体型スキャナが画像を読み取る場合に読み損なった部分を再走査して読み込む場合の説明図である。
【図7】本発明に係るスキャナシステムを構成する装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記録媒体(記憶媒体)のメモリマップを説明する図である。
【符号の説明】
【0064】
200 コンピュータ
201 CPU
202 RAM
203 ROM
204 外部メモリ
205 HD
206 入力装置
207 表示装置
209 デバイスインターフェイス
210 光学式マウス
211 スキャナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被読取り媒体上にある画像を、スキャナ機能を装備した光学式のマウス装置で走査して読み込み、画像データをコンピュータへ送信して、取り込んだ画像を画面上に表示可能なスキャナ装置であって、
前記マウス装置は、画像を光学的に読取る為の画像読取り部と、取り込まれた画像データを保持する一時記憶バッファと、該画像読取り部の論理的な位置を認識する位置認識部と、該マウスの底面と被読取り媒体との接地距離を検出し、接地状態を判断する接地面認識部と、前記画像読取り部の相対的な読み取り開始点である論理原点を指定する原点設定/解除指示部と、画像データを読み取り始める画像読取り指示部とを有することを特徴とするスキャナ装置。
【請求項2】
前記原点設定指示部は、指示された時点において、読取る画像媒体上の前記画像読取り部の位置を論理原点に設定するものであり、
設定された論理原点を記憶する論理原点記憶手段と、走査の間、該マウスの移動方向と距離を原点を基準として前記位置認識部が検知することにより、前記画像読取り部の被読取り媒体上の相対位置を認識する相対位置認識手段と、相対位置と移動方向及び距離からなる情報と該位置に同期した画像データをコンピュータに送信する画像情報伝達手段とを有することを特徴とする請求項1記載のスキャナ装置。
【請求項3】
前記原点設定指示部は、再度、指示することにより論理原点の設定を解除する機能を有する前記原点設定/解除の両用指示部であることを特徴とする請求項1記載のスキャナ装置。
【請求項4】
前記スキャナ装置から送信される原点設定情報に基づいて、コンピュータが現時点でポインティングしている位置を原点とする論理的な表示上の座標系を設定する原点設定手段と、被読取り媒体上の相対位置と移動方向及び距離からなる情報と該位置に同期した画像データを継続して受信し、該表示上の座標系に合わせて表示する読み取り画像表示手段と、前記画像読取り部の持つ解像度をコンピュータの表示装置の持つ解像度へ変換する画像変換手段とを有することを特徴とするスキャナシステム。
【請求項5】
被読取り媒体上にある画像を、スキャナ機能を装備した光学式のマウス装置で走査して読み込み、画像データをコンピュータへ送信して、取り込んだ画像を画面上に表示可能なスキャナ装置におけるスキャナ制御方法であって、
前記マウス装置の画像読取り部により、画像を光学的に読取り画像データを取り込む画像読取りステップと、
該取り込まれた画像データを一時記憶バッファに保持する保持ステップ、
前記画像読取り部の論理的な位置を認識する位置認識ステップと、
該マウスの底面と被読取り媒体との接地距離を検出し、接地状態を判断する接地面認識ステップと、
前記画像読取り部の相対的な読み取り開始点である論理原点を指定する原点設定指示ステップと、
前記論理原点を解除する原点解除指示ステップと、
画像データを読み取り開始を指示画像読取り指示ステップと、
を有することを特徴とするスキャナ制御方法。
【請求項6】
請求項5に記載されたスキャナ制御方法をコンピュータが実行するためのプログラム。
【請求項7】
請求項5に記載されたスキャナ制御方法をコンピュータが実行するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能に記憶した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−186779(P2006−186779A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−379377(P2004−379377)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】