スチールセグメントへの耐火板取付構造
【課題】例えば掘削したトンネル内面の覆工として敷設されるセグメント、特にスチールセグメントへの耐火板取付構造に係り、スチールセグメントにボルト穴等をあけることなく、耐火性能の優れた耐火板を簡単・確実に取付けることのできるようにする。
【解決手段】トンネルT内に敷設したスチールセグメント1の補強リブ13に、該リブ13を挟み付けるようにしてアジャスト金具2を取付け、そのアジャスト金具2に取付けた耐火板支持金具3に係止金具4を介して耐火板5を取付け支持させるようにしたことを特徴とする。
【解決手段】トンネルT内に敷設したスチールセグメント1の補強リブ13に、該リブ13を挟み付けるようにしてアジャスト金具2を取付け、そのアジャスト金具2に取付けた耐火板支持金具3に係止金具4を介して耐火板5を取付け支持させるようにしたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば掘削したトンネル内面の覆工として敷設されるセグメント、特にスチールセグメントへの耐火板取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来たとえばシールドトンネルで万一火災が発生したときに備えて、覆工セグメントが傷まないように、耐火構造にすることが提案されている。この覆工セグメントには、コンクリート製のものと、スチール製(鋼製)のものとがあり、コンクリート製のセグメントを用いたシールドトンネルでは、コンクリートに埋設したインサート等を利用して耐火板を取付けることが提案されている(例えば下記特許文献1および特許文献2参照)。
【0003】
一方、スチール製のセグメント(スチールセグメント)では、構造上もしくは強度上、セグメント自体に任意のボルト孔を開けることが許されないために、下記特許文献3に記載のようにセグメント内面にセメント系等の材料からなる耐火材を吹き付けることが提案されている。しかし、上記のような耐火材を吹付ける工法は、粉塵の発生等によって施工環境が悪化し、しかもセグメントがずれたときに剥離するおそれがあり、また吹付け厚さに限界があるため耐火板を張る工法に比して耐火性能が劣る等の問題がある。またスチールセグメントの表面はワッフルのようになっているので吹付けが極めて難しい。
【0004】
【特許文献1】特開2001−311395号公報
【特許文献2】特開2003−74297号公報
【特許文献3】特開2003−239693号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の問題点に鑑みて提案されたもので、スチールセグメントにボルト穴等をあけることなく、耐火性能の優れた耐火板を簡単・確実に取付けることのできるスチールセグメントへの耐火板取付構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために本発明による耐火板取付構造は、以下の構成としたものである。即ち、トンネル内に敷設したスチールセグメントの補強リブに、該リブを挟み付けるようにしてアジャスト金具を取付け、そのアジャスト金具に取付けた耐火板支持金具に係止金具を介して耐火板を取付け支持させるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
上記のようにトンネル内に敷設したスチールセグメントの補強リブに、該リブを挟み付けるようにしてアジャスト金具を取付け、そのアジャスト金具に取付けた耐火板支持金具に係止金具を介して耐火板を取付け支持させるようにしたことによって、スチールセグメントにボルト孔等を形成することなく、耐火板を簡単・確実に取付け支持させることができる。その結果、セグメントに強度低下を生じさせたり、セグメントに耐火材を吹付ける等の面倒な工法を用いることなく容易・迅速に耐火構造とすることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明を図に示す実施形態の基づいて具体的に説明する。図1は本発明によるスチールセグメントへの耐火板取付構造の一実施形態を示すトンネルの横断面図、図2はその一部の拡大図、図3は耐火板を取付けるための金具類の分解斜視図である。
【0009】
本実施形態は、スチールセグメント1の補強リブ13に挟み付けるようにしてアジャスト金具2を取付け、そのアジャスト金具2に取付けた耐火板支持金具3に係止金具4等を介して耐火板5を取付け支持させた構成である。
【0010】
スチールセグメント1は、図1および図4に示すように、スチール(鋼製)の板材を組合せて溶接等で固着することによって全体ほぼ略円弧状に形成され、トンネル掘削後に、その内面に上記セグメント1を周方向に順次並べて配設すると共に、トンネル軸方向に順次継ぎ足しながらトンネル内面全面を覆って行くもので、その隣り合うセグメントは図に省略した連結ボルト等で順次連結固定する構成である。図1において、Lはシールドの外殻ライン、Cはインバートコンクリートである。
【0011】
上記各スチールセグメント1は、図4に示すようにトンネル周方向に延びる桁材11と、周方向に隣接するセグメント同士の接続面となる継手板12と、シールド機が推進反力をとるためにトンネル軸方向の押圧力が発生したときにそれに抗するための補強リブ(縦リブ)13等よりなる。その補強リブ13は、図の場合は短冊状の板材をトンネル軸線方向、つまり横方向に配置した構成であり、トンネル周方向に所定の間隔をおいて多数設けられている。図中、14は上記各補強リブ13の外側に放射方向に設けた補強板である。
【0012】
上記の補強リブ13に前記のアジャスト金具2を取付けるもので、そのアジャスト金具2は、本実施形態においては図5および図6に示すように、板材を曲げ加工して形成した断面略C字形の金具(以下、C字形金具という)21と、断面略L字形の金具(以下、L字形金具という)22とよりなる。
【0013】
上記C字形金具21の下部には、図5および図6に示すように幅方向(図5および図6(b)で左右方向)の中央部と両端部とで折り返し位置の異なる折り返し片21a、21bが設けられ、その両折り返し片21a・21b間に補強リブ13の一方の縁部を係合して保持させる構成である。一方、C字形金具21の上部には、前記のL字形金具22をボルト61・ナット62で取付け、そのL字形金具22の縦片22aと、C字形金具21の上部折り返し片21cとの間に補強リブ13の他方の縁部を係合して保持させる構成である。上記ナット62は予めC字形金具22の内面に溶接等で固着しておくと、取付け作業が容易となると共に、ナットの紛失を防止することができる。また上記ナット62の代わりにC字形金具22にボルト61をねじ込むための雌ねじ孔を形成してもよい。
【0014】
上記のようにして補強リブ13に取付けたアジャスト金具2に耐火板支持金具3を取付ボルト63・ナット64で取付け、その耐火板支持金具3に耐火板4を取付けるようにしたもので、上記のナット64も前記ナット62と同様に予めC字形金具22の内面に溶接等で固着する、あるいは上記ナット64の代わりにC字形金具22にボルト63をねじ込むための雌ねじ孔を形成してもよい。
【0015】
上記の耐火板支持金具3は、本実施形態においては図7に示すように上記アジャスト金具2に対する取付孔30を有する取付基部3aと、その基部3aの上下両側縁にそれと一体に且つ直角方向に屈曲させて設けた対向片3b・3cとで断面略コ字形に形成すると共に、その両対向片3b・3cの基部3aと反対側の端部に、それぞれ上方に突出する差込片3dと、下方に突出する差込片3eとを設けた構成である。その上側の差込片3dは本実施形態においては上側の対向片3bの長手方向全長にわたって設けられ、また下側の差込片3eは下側の対向片3cの長手方向両側に所定の間隔をおいて設けられ、その両差込片3e・3e間には押え片3fが設けられている。その押え片3fと両差込片3e・3eとは、それらの厚さ方向にずらして設けられ、それらの片3fと3e・3eの間に、後述する係止金具4を挟んで固定する構成である。
【0016】
上記の耐火板支持金具3は、基部3aに設けた取付孔30に前記の取付ボルト63を挿通し、前記アジャスト金具2のC字形金具22の内面に溶接等で固着した前記ナット64にねじ込むことによって取付ける構成であり、上記取付孔30は上下方向に長い長孔状に形成されている。一方、耐火板5の背面側(セグメント側)の上下両縁部の近傍には、前記の差込片3d・3eを係合させる係止金具4が設けられている。
【0017】
その各係止金具4は、本実施形態においては、図3および図7に示すように長手方向両端部が厚さ方向に段差状に屈曲した全体略帯板状に形成され、その両端部に設けた取付孔(不図示)に図3に示すように固定用ボルト65を挿通し、そのボルト65を耐火板5内に予め埋設したインサートナット66にねじ込むことによって耐火板5に取付けた構成である。
【0018】
上記各係止金具4の長手方向中間部と耐火板5との間には、図7に示すようにスリット状の隙間Sが形成され、その隙間S内に前記耐火板支持金具3の差込片3d・3eを差し込むことによって図3のように耐火板支持金具3に係止金具4を係合保持させる構成である。また下側の差込片3e・3eは、その間に設けた前記押え片3fとで係止金具4を、その厚さ方向両側から挟むように構成されている。
【0019】
さらに前記の耐火板支持金具3は、図1、図2および図7に示すように、その取付基部3aと対向片3b・3cとで形成される断面略コ字形の凹部31が、上下方向(トンネル周方向)に隣接する耐火板5・5の継ぎ目位置(継手位置もしくは突き合わせ位置)に配置されるように構成したもので、上記凹部31内には必要に応じて火炎巻込防止材を介在させることによって火災発生時に上記耐火板5・5間の隙間から火炎が進入するのを防止することもできる。
【0020】
上記の火炎巻込防止材としては、耐火性のよいものであれば材質等は適宜であるが、例えばロックウールやセラミックブランケットあるいは両者を積層したもの、更にそれらの漏水によるダレ防止のために表面をメッシュ等で被覆したもの等を用いることができる。また火炎巻込防止材の耐火板5または耐火板支持金具3もしくは両者に対する固定方法としては接着その他適宜であるが、弾力性のあるものを用いれば、上記凹部31内にやや圧縮状態で挿入するだけで、耐火板5に密着固定させることもできる。またトンネル軸線方向に隣り合う耐火板5・5間のセグメント側にも上記と同様の火炎巻込防止材を設けるようにしてもよい。
【0021】
上記のように構成されたスチールセグメントへの耐火板取付構造を施工するに当たっては、例えば図8に示すような要領で施工すればよい。すなわち、先ずスチールセグメント1の補強リブ13にアジャスト金具2を取付けるもので、上記実施形態のアジャスト金具2にあっては図8(a)に示すようにC字形金具21の下部折り返し片21a・21b間に補強リブ13の一方の縁部(図で下側の縁部)を係合し、C字形金具21の上部折り返し片21cを補強リブ13の他方の縁部(図で上側の縁部)に当接させる。
【0022】
その状態で、図8(b)のようにL字形金具22を被せて、そのL字形金具22の縦片22aと、C字形金具21の上部折り返し片21cとの間に補強リブ13の前記他方の縁部(図で上側の縁部)を挟み、その状態でC字形金具21の上部に予め溶接等で固着したナット62にボルト61をねじ込むことによって上記L字形金具22をC字形金具21に取付ける。
【0023】
次いで、図8(c)のように上記C字形金具21とL字形金具22とからなるアジャスト金具2に耐火板支持金具3を取付けるもので、上記実施形態においてはC字形金具21の外側面に耐火板支持金具3を添わせた状態で、上記耐火板支持金具3に形成した長孔31(図3および図7参照)にボルト63を挿通すると共に、C字形金具21の中央部内面に予め溶接等で固着したナット64に上記のボルト63を軽くねじ込んだ状態で仮組みしておき、その状態で耐火板支持金具3を上記長孔31に添って上下動して高さ位置を調整したのち上記のボルト63を締め付ければ所望の位置に固定することができる。
【0024】
次に、上記のようにしてスチールセグメント1にアジャスト金具2を介して取付けた耐火板支持金具3に、図8(d)および(e)に示すように耐火板5を係止金具4を介して取付けるもので、その取付け作業は例えば図1におけるインバートコンクリート2よりも上側のセグメント内面に、下から上に向かって順に耐火板5を積み上げるようにして設置して行けばよい。
【0025】
その際、各耐火板5は下側の係止金具4を、予め取付けた下側の耐火板支持金具3に係合してから上側の係止金具4を上側の耐火板支持金具3に係合して固定すればよく、その場合、上側の耐火板支持金具3は予めアジャスト金具2に前記のように仮組みした状態で、その上側の耐火板支持金具3の下向きの差込片3e・3eと押え片3fとの間に上側の係止金具4を挿入してから前記のボルト63を締め付ける。或いは耐火板支持金具3をアジャスト金具2に取付ける前に、その耐火板支持金具3の下向きの差込片3e・3eと押え片3fとの間に上側の係止金具4を係合させてから上記耐火板支持金具3をアジャスト金具2に取付けるようにしてもよい。
【0026】
上記のようにしてスチールセグメント1の内面に耐火板5を下から順に敷設して行き、前記のインバートコンクリート2よりも上側のトンネル周方向全長にわたって耐火板5が敷設された後は、トンネルの軸線方向にも順に耐火板5を敷設して行くもので、本発明においては、スチールセグメント1の補強リブ13に挟み付けるようにしてアジャスト金具2を取付け、そのアジャスト金具2に取付けた耐火板支持金具3に係止金具4を介して耐火板5を取付け支持させる構成であるから、スチールセグメント1の内面に耐火板5を簡単・確実かつ容易・迅速に敷設することができる。
【0027】
また上記耐火板5はアジャスト金具2と耐火板支持金具3および係止金具4等を介してセグメント内面に敷設する構成であるから、セグメント1と耐火板5および耐火板同士が、耐火板支持金具3および係止金具4を介して間接的に係合保持され、さらに耐火板支持金具3の差込片3d・3eは係止金具4と耐火板5との間のスリット状の隙間S内でスライドすることも可能であるため、地震等でセグメント1に動きがあった場合にも、個々の耐火板が個別に動きに追従することとなって、剥がれたり、破損することがない。従って、耐震性にも優れる。
【0028】
なお上記実施形態は、アジャスト金具2としてC字形金具21とL字形金具22とを用いたが、これに限らず適宜変更可能である。図9はアジャスト金具2の変更例を示すもので、本例のアジャスト金具2は互いに上下反転させて配置した一対の横断面略J字形の金具(以下、J字形金具という)23,24よりなる。その各J字形金具23,24には、それぞれ幅方向(図8で左右方向)中央部と両端部とで折り返し位置の異なる折り返し片23a,23b、24a,24bが設けられ、その両折り返し片23a・23b、24a・24b間にそれぞれ補強リブ13の両側縁部を係合保持させる構成である。
【0029】
また上記両J字形金具23,24は、耐火板支持金具3の取付ボルト63とナット64を利用して連結固定するようにしたもので、そのボルト63は両J字形金具23,24を貫通してJ字形金具23に溶接等で固着した上記ナット64にねじ込む構成である。またJ字形金具24のボルト挿通孔24iを長孔にすることによって、上記ボルト63をナット64に軽くねじ込んだ状態で上記両J字形金具23,24は上記ボルト挿通孔24hの長手方向(図で上下方向)にスライド移動可能であり、それによって前記の折り返し片23a,23b、24a,24bを補強リブ13の両側縁部に係合させることができる。
【0030】
また、図10はアジャスト金具2の他の変更例を示すもので、本例においても上記図9の変更例とほぼ同様の互いに上下反転させて配置した一対のJ字形金具23,24を用いると共に、前記図1〜8の実施形態とほぼ同様のL字形金具22を上下一対用いるようにしたものである。上記各J字形金具23,24は図9の例ではそれぞれ幅方向中央部と両端部とで折り返し位置の異なる折り返し片を合わせて3つずつ設けたが、本例では幅方向全長にわたって折り返し位置が一定の折り返し片23c,24cを各々1つずつ設けた構成であり、またL字形金具22はその取付ボルト61のボルト挿通孔22hを長孔にした以外は前記図1〜8の実施形態におけるL字形金具22と同様である。
【0031】
上記J字形金具23,24は、図9の例と同様に耐火板支持金具3の取付ボルト63とナット64を利用して連結固定するもので、そのボルト63は両J字形金具23,24を貫通してJ字形金具23に溶接等で固着した上記ナット64にねじ込む構成である。また前記一対のL字形金具22は前記図1〜8の実施形態と同様の要領で上記各J字形金具23,24にボルト61とナット62とで取付け、その各L字形金具22の縦片22aと上記各折り返し片23c,24cとの間に補強リブ13の両側縁部を挟んで固定する構成である。
【0032】
なお上記ナット62もJ字形金具23,24の内面に溶接等で固着されている。またL字形金具22の取付孔22hを長孔にすると、その長孔の範囲内で上記縦片22aと上記各折り返し片23c,24cとの間の間隔調整が可能であり、その範囲内で補強リブ13の厚さの違いや変更に対応することができる。前記図1〜8の実施形態においてもL字形金具22の取付孔22hを長孔にすれば上記と同様の効果が得られる。さらに前記図1〜8の実施形態におけるアジャスト金具2の代わりに上記図9および図10のアジャスト金具を用いて前記と同様の要領でスチールセグメント1に耐火板5を取付ければ前記と同様の効果が得られる。
【0033】
またスチールセグメントは一般にコンクリートセグメントよりも薄いのでセグメント内面に耐火板を浮かし張りしても、トンネル出来型はコンクリートセグメントと同等に仕上げることができる。図11はその具体例を示すもので、同図(a)および(b)は略同じ径のシールドマシンでトンネルを掘削して、その内面に外径の略等しいスチールセグメント1とコンクリートセグメット10とをそれぞれ敷設し、同図(a)のスチールセグメント1の内側には本発明による耐火板取付構造によって耐火板5を浮かし張りしたものである。その耐火板5の内面位置はコンクリートセグメント10の内面位置とほぼ同等もしくはそれよりも外側に位置し、施工厚さが非常に薄くて済む。また上記のコンクリートセグメント10の内面に耐火板5を浮かし張りした場合には、さらにトンネル空間が更に狭くなってしまうことが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
以上のように本発明によるスチールセグメントへの耐火板取付構造によれば、スチールセグメントにボルト孔等を形成することなく、耐火板を簡単・確実に取付け支持させることができる。その結果、セグメントに強度低下を生じさせたり、セグメントに耐火材を吹付ける等の面倒な工法を用いることなく容易・迅速に耐火構造とすることが可能となるもので、スチールセグメントに耐火板を取付ける場合の取付構造として有効適切である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明による耐火板取付構造の一実施形態を示すトンネルの横断面図。
【図2】上記耐火板取付構造の一部の拡大図。
【図3】上記取付構造において耐火板を取付けるための金具類の分解斜視図。
【図4】スチールセグメントの一例を示す斜視図。
【図5】アジャスト金具の一例を示す斜視図。
【図6】(a)は上記アジャスト金具を補強リブに取付けた状態の側面図、(b)はその内面図、(c)は平面図、(d)は底面図。
【図7】耐火板支持金具に対する耐火板の組付け要領を示す斜視図。
【図8】(a)〜(e)は上記耐火板取付構造の施工要領を示す説明図。
【図9】アジャスト金具の他の例を示す斜視図。
【図10】アジャスト金具の更に他の例を示す斜視図。
【図11】(a)および(b)はコンクリート製セグメントとの比較を示す説明図。
【符号の説明】
【0036】
1 スチールセグメント
11 桁材
12 継手板
13 補強リブ
14 補強板
2 アジャスト金具
21 C形金具
21a、21b、21c 折り返し片
22 L形金具
3 耐火板支持金具
4 係止金具
5 耐火板
61、63、65 ボルト
62、64、66 ナット
T トンネル
L シールドの外殻ライン
C インバートコンクリート
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば掘削したトンネル内面の覆工として敷設されるセグメント、特にスチールセグメントへの耐火板取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来たとえばシールドトンネルで万一火災が発生したときに備えて、覆工セグメントが傷まないように、耐火構造にすることが提案されている。この覆工セグメントには、コンクリート製のものと、スチール製(鋼製)のものとがあり、コンクリート製のセグメントを用いたシールドトンネルでは、コンクリートに埋設したインサート等を利用して耐火板を取付けることが提案されている(例えば下記特許文献1および特許文献2参照)。
【0003】
一方、スチール製のセグメント(スチールセグメント)では、構造上もしくは強度上、セグメント自体に任意のボルト孔を開けることが許されないために、下記特許文献3に記載のようにセグメント内面にセメント系等の材料からなる耐火材を吹き付けることが提案されている。しかし、上記のような耐火材を吹付ける工法は、粉塵の発生等によって施工環境が悪化し、しかもセグメントがずれたときに剥離するおそれがあり、また吹付け厚さに限界があるため耐火板を張る工法に比して耐火性能が劣る等の問題がある。またスチールセグメントの表面はワッフルのようになっているので吹付けが極めて難しい。
【0004】
【特許文献1】特開2001−311395号公報
【特許文献2】特開2003−74297号公報
【特許文献3】特開2003−239693号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の問題点に鑑みて提案されたもので、スチールセグメントにボルト穴等をあけることなく、耐火性能の優れた耐火板を簡単・確実に取付けることのできるスチールセグメントへの耐火板取付構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために本発明による耐火板取付構造は、以下の構成としたものである。即ち、トンネル内に敷設したスチールセグメントの補強リブに、該リブを挟み付けるようにしてアジャスト金具を取付け、そのアジャスト金具に取付けた耐火板支持金具に係止金具を介して耐火板を取付け支持させるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
上記のようにトンネル内に敷設したスチールセグメントの補強リブに、該リブを挟み付けるようにしてアジャスト金具を取付け、そのアジャスト金具に取付けた耐火板支持金具に係止金具を介して耐火板を取付け支持させるようにしたことによって、スチールセグメントにボルト孔等を形成することなく、耐火板を簡単・確実に取付け支持させることができる。その結果、セグメントに強度低下を生じさせたり、セグメントに耐火材を吹付ける等の面倒な工法を用いることなく容易・迅速に耐火構造とすることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明を図に示す実施形態の基づいて具体的に説明する。図1は本発明によるスチールセグメントへの耐火板取付構造の一実施形態を示すトンネルの横断面図、図2はその一部の拡大図、図3は耐火板を取付けるための金具類の分解斜視図である。
【0009】
本実施形態は、スチールセグメント1の補強リブ13に挟み付けるようにしてアジャスト金具2を取付け、そのアジャスト金具2に取付けた耐火板支持金具3に係止金具4等を介して耐火板5を取付け支持させた構成である。
【0010】
スチールセグメント1は、図1および図4に示すように、スチール(鋼製)の板材を組合せて溶接等で固着することによって全体ほぼ略円弧状に形成され、トンネル掘削後に、その内面に上記セグメント1を周方向に順次並べて配設すると共に、トンネル軸方向に順次継ぎ足しながらトンネル内面全面を覆って行くもので、その隣り合うセグメントは図に省略した連結ボルト等で順次連結固定する構成である。図1において、Lはシールドの外殻ライン、Cはインバートコンクリートである。
【0011】
上記各スチールセグメント1は、図4に示すようにトンネル周方向に延びる桁材11と、周方向に隣接するセグメント同士の接続面となる継手板12と、シールド機が推進反力をとるためにトンネル軸方向の押圧力が発生したときにそれに抗するための補強リブ(縦リブ)13等よりなる。その補強リブ13は、図の場合は短冊状の板材をトンネル軸線方向、つまり横方向に配置した構成であり、トンネル周方向に所定の間隔をおいて多数設けられている。図中、14は上記各補強リブ13の外側に放射方向に設けた補強板である。
【0012】
上記の補強リブ13に前記のアジャスト金具2を取付けるもので、そのアジャスト金具2は、本実施形態においては図5および図6に示すように、板材を曲げ加工して形成した断面略C字形の金具(以下、C字形金具という)21と、断面略L字形の金具(以下、L字形金具という)22とよりなる。
【0013】
上記C字形金具21の下部には、図5および図6に示すように幅方向(図5および図6(b)で左右方向)の中央部と両端部とで折り返し位置の異なる折り返し片21a、21bが設けられ、その両折り返し片21a・21b間に補強リブ13の一方の縁部を係合して保持させる構成である。一方、C字形金具21の上部には、前記のL字形金具22をボルト61・ナット62で取付け、そのL字形金具22の縦片22aと、C字形金具21の上部折り返し片21cとの間に補強リブ13の他方の縁部を係合して保持させる構成である。上記ナット62は予めC字形金具22の内面に溶接等で固着しておくと、取付け作業が容易となると共に、ナットの紛失を防止することができる。また上記ナット62の代わりにC字形金具22にボルト61をねじ込むための雌ねじ孔を形成してもよい。
【0014】
上記のようにして補強リブ13に取付けたアジャスト金具2に耐火板支持金具3を取付ボルト63・ナット64で取付け、その耐火板支持金具3に耐火板4を取付けるようにしたもので、上記のナット64も前記ナット62と同様に予めC字形金具22の内面に溶接等で固着する、あるいは上記ナット64の代わりにC字形金具22にボルト63をねじ込むための雌ねじ孔を形成してもよい。
【0015】
上記の耐火板支持金具3は、本実施形態においては図7に示すように上記アジャスト金具2に対する取付孔30を有する取付基部3aと、その基部3aの上下両側縁にそれと一体に且つ直角方向に屈曲させて設けた対向片3b・3cとで断面略コ字形に形成すると共に、その両対向片3b・3cの基部3aと反対側の端部に、それぞれ上方に突出する差込片3dと、下方に突出する差込片3eとを設けた構成である。その上側の差込片3dは本実施形態においては上側の対向片3bの長手方向全長にわたって設けられ、また下側の差込片3eは下側の対向片3cの長手方向両側に所定の間隔をおいて設けられ、その両差込片3e・3e間には押え片3fが設けられている。その押え片3fと両差込片3e・3eとは、それらの厚さ方向にずらして設けられ、それらの片3fと3e・3eの間に、後述する係止金具4を挟んで固定する構成である。
【0016】
上記の耐火板支持金具3は、基部3aに設けた取付孔30に前記の取付ボルト63を挿通し、前記アジャスト金具2のC字形金具22の内面に溶接等で固着した前記ナット64にねじ込むことによって取付ける構成であり、上記取付孔30は上下方向に長い長孔状に形成されている。一方、耐火板5の背面側(セグメント側)の上下両縁部の近傍には、前記の差込片3d・3eを係合させる係止金具4が設けられている。
【0017】
その各係止金具4は、本実施形態においては、図3および図7に示すように長手方向両端部が厚さ方向に段差状に屈曲した全体略帯板状に形成され、その両端部に設けた取付孔(不図示)に図3に示すように固定用ボルト65を挿通し、そのボルト65を耐火板5内に予め埋設したインサートナット66にねじ込むことによって耐火板5に取付けた構成である。
【0018】
上記各係止金具4の長手方向中間部と耐火板5との間には、図7に示すようにスリット状の隙間Sが形成され、その隙間S内に前記耐火板支持金具3の差込片3d・3eを差し込むことによって図3のように耐火板支持金具3に係止金具4を係合保持させる構成である。また下側の差込片3e・3eは、その間に設けた前記押え片3fとで係止金具4を、その厚さ方向両側から挟むように構成されている。
【0019】
さらに前記の耐火板支持金具3は、図1、図2および図7に示すように、その取付基部3aと対向片3b・3cとで形成される断面略コ字形の凹部31が、上下方向(トンネル周方向)に隣接する耐火板5・5の継ぎ目位置(継手位置もしくは突き合わせ位置)に配置されるように構成したもので、上記凹部31内には必要に応じて火炎巻込防止材を介在させることによって火災発生時に上記耐火板5・5間の隙間から火炎が進入するのを防止することもできる。
【0020】
上記の火炎巻込防止材としては、耐火性のよいものであれば材質等は適宜であるが、例えばロックウールやセラミックブランケットあるいは両者を積層したもの、更にそれらの漏水によるダレ防止のために表面をメッシュ等で被覆したもの等を用いることができる。また火炎巻込防止材の耐火板5または耐火板支持金具3もしくは両者に対する固定方法としては接着その他適宜であるが、弾力性のあるものを用いれば、上記凹部31内にやや圧縮状態で挿入するだけで、耐火板5に密着固定させることもできる。またトンネル軸線方向に隣り合う耐火板5・5間のセグメント側にも上記と同様の火炎巻込防止材を設けるようにしてもよい。
【0021】
上記のように構成されたスチールセグメントへの耐火板取付構造を施工するに当たっては、例えば図8に示すような要領で施工すればよい。すなわち、先ずスチールセグメント1の補強リブ13にアジャスト金具2を取付けるもので、上記実施形態のアジャスト金具2にあっては図8(a)に示すようにC字形金具21の下部折り返し片21a・21b間に補強リブ13の一方の縁部(図で下側の縁部)を係合し、C字形金具21の上部折り返し片21cを補強リブ13の他方の縁部(図で上側の縁部)に当接させる。
【0022】
その状態で、図8(b)のようにL字形金具22を被せて、そのL字形金具22の縦片22aと、C字形金具21の上部折り返し片21cとの間に補強リブ13の前記他方の縁部(図で上側の縁部)を挟み、その状態でC字形金具21の上部に予め溶接等で固着したナット62にボルト61をねじ込むことによって上記L字形金具22をC字形金具21に取付ける。
【0023】
次いで、図8(c)のように上記C字形金具21とL字形金具22とからなるアジャスト金具2に耐火板支持金具3を取付けるもので、上記実施形態においてはC字形金具21の外側面に耐火板支持金具3を添わせた状態で、上記耐火板支持金具3に形成した長孔31(図3および図7参照)にボルト63を挿通すると共に、C字形金具21の中央部内面に予め溶接等で固着したナット64に上記のボルト63を軽くねじ込んだ状態で仮組みしておき、その状態で耐火板支持金具3を上記長孔31に添って上下動して高さ位置を調整したのち上記のボルト63を締め付ければ所望の位置に固定することができる。
【0024】
次に、上記のようにしてスチールセグメント1にアジャスト金具2を介して取付けた耐火板支持金具3に、図8(d)および(e)に示すように耐火板5を係止金具4を介して取付けるもので、その取付け作業は例えば図1におけるインバートコンクリート2よりも上側のセグメント内面に、下から上に向かって順に耐火板5を積み上げるようにして設置して行けばよい。
【0025】
その際、各耐火板5は下側の係止金具4を、予め取付けた下側の耐火板支持金具3に係合してから上側の係止金具4を上側の耐火板支持金具3に係合して固定すればよく、その場合、上側の耐火板支持金具3は予めアジャスト金具2に前記のように仮組みした状態で、その上側の耐火板支持金具3の下向きの差込片3e・3eと押え片3fとの間に上側の係止金具4を挿入してから前記のボルト63を締め付ける。或いは耐火板支持金具3をアジャスト金具2に取付ける前に、その耐火板支持金具3の下向きの差込片3e・3eと押え片3fとの間に上側の係止金具4を係合させてから上記耐火板支持金具3をアジャスト金具2に取付けるようにしてもよい。
【0026】
上記のようにしてスチールセグメント1の内面に耐火板5を下から順に敷設して行き、前記のインバートコンクリート2よりも上側のトンネル周方向全長にわたって耐火板5が敷設された後は、トンネルの軸線方向にも順に耐火板5を敷設して行くもので、本発明においては、スチールセグメント1の補強リブ13に挟み付けるようにしてアジャスト金具2を取付け、そのアジャスト金具2に取付けた耐火板支持金具3に係止金具4を介して耐火板5を取付け支持させる構成であるから、スチールセグメント1の内面に耐火板5を簡単・確実かつ容易・迅速に敷設することができる。
【0027】
また上記耐火板5はアジャスト金具2と耐火板支持金具3および係止金具4等を介してセグメント内面に敷設する構成であるから、セグメント1と耐火板5および耐火板同士が、耐火板支持金具3および係止金具4を介して間接的に係合保持され、さらに耐火板支持金具3の差込片3d・3eは係止金具4と耐火板5との間のスリット状の隙間S内でスライドすることも可能であるため、地震等でセグメント1に動きがあった場合にも、個々の耐火板が個別に動きに追従することとなって、剥がれたり、破損することがない。従って、耐震性にも優れる。
【0028】
なお上記実施形態は、アジャスト金具2としてC字形金具21とL字形金具22とを用いたが、これに限らず適宜変更可能である。図9はアジャスト金具2の変更例を示すもので、本例のアジャスト金具2は互いに上下反転させて配置した一対の横断面略J字形の金具(以下、J字形金具という)23,24よりなる。その各J字形金具23,24には、それぞれ幅方向(図8で左右方向)中央部と両端部とで折り返し位置の異なる折り返し片23a,23b、24a,24bが設けられ、その両折り返し片23a・23b、24a・24b間にそれぞれ補強リブ13の両側縁部を係合保持させる構成である。
【0029】
また上記両J字形金具23,24は、耐火板支持金具3の取付ボルト63とナット64を利用して連結固定するようにしたもので、そのボルト63は両J字形金具23,24を貫通してJ字形金具23に溶接等で固着した上記ナット64にねじ込む構成である。またJ字形金具24のボルト挿通孔24iを長孔にすることによって、上記ボルト63をナット64に軽くねじ込んだ状態で上記両J字形金具23,24は上記ボルト挿通孔24hの長手方向(図で上下方向)にスライド移動可能であり、それによって前記の折り返し片23a,23b、24a,24bを補強リブ13の両側縁部に係合させることができる。
【0030】
また、図10はアジャスト金具2の他の変更例を示すもので、本例においても上記図9の変更例とほぼ同様の互いに上下反転させて配置した一対のJ字形金具23,24を用いると共に、前記図1〜8の実施形態とほぼ同様のL字形金具22を上下一対用いるようにしたものである。上記各J字形金具23,24は図9の例ではそれぞれ幅方向中央部と両端部とで折り返し位置の異なる折り返し片を合わせて3つずつ設けたが、本例では幅方向全長にわたって折り返し位置が一定の折り返し片23c,24cを各々1つずつ設けた構成であり、またL字形金具22はその取付ボルト61のボルト挿通孔22hを長孔にした以外は前記図1〜8の実施形態におけるL字形金具22と同様である。
【0031】
上記J字形金具23,24は、図9の例と同様に耐火板支持金具3の取付ボルト63とナット64を利用して連結固定するもので、そのボルト63は両J字形金具23,24を貫通してJ字形金具23に溶接等で固着した上記ナット64にねじ込む構成である。また前記一対のL字形金具22は前記図1〜8の実施形態と同様の要領で上記各J字形金具23,24にボルト61とナット62とで取付け、その各L字形金具22の縦片22aと上記各折り返し片23c,24cとの間に補強リブ13の両側縁部を挟んで固定する構成である。
【0032】
なお上記ナット62もJ字形金具23,24の内面に溶接等で固着されている。またL字形金具22の取付孔22hを長孔にすると、その長孔の範囲内で上記縦片22aと上記各折り返し片23c,24cとの間の間隔調整が可能であり、その範囲内で補強リブ13の厚さの違いや変更に対応することができる。前記図1〜8の実施形態においてもL字形金具22の取付孔22hを長孔にすれば上記と同様の効果が得られる。さらに前記図1〜8の実施形態におけるアジャスト金具2の代わりに上記図9および図10のアジャスト金具を用いて前記と同様の要領でスチールセグメント1に耐火板5を取付ければ前記と同様の効果が得られる。
【0033】
またスチールセグメントは一般にコンクリートセグメントよりも薄いのでセグメント内面に耐火板を浮かし張りしても、トンネル出来型はコンクリートセグメントと同等に仕上げることができる。図11はその具体例を示すもので、同図(a)および(b)は略同じ径のシールドマシンでトンネルを掘削して、その内面に外径の略等しいスチールセグメント1とコンクリートセグメット10とをそれぞれ敷設し、同図(a)のスチールセグメント1の内側には本発明による耐火板取付構造によって耐火板5を浮かし張りしたものである。その耐火板5の内面位置はコンクリートセグメント10の内面位置とほぼ同等もしくはそれよりも外側に位置し、施工厚さが非常に薄くて済む。また上記のコンクリートセグメント10の内面に耐火板5を浮かし張りした場合には、さらにトンネル空間が更に狭くなってしまうことが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
以上のように本発明によるスチールセグメントへの耐火板取付構造によれば、スチールセグメントにボルト孔等を形成することなく、耐火板を簡単・確実に取付け支持させることができる。その結果、セグメントに強度低下を生じさせたり、セグメントに耐火材を吹付ける等の面倒な工法を用いることなく容易・迅速に耐火構造とすることが可能となるもので、スチールセグメントに耐火板を取付ける場合の取付構造として有効適切である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明による耐火板取付構造の一実施形態を示すトンネルの横断面図。
【図2】上記耐火板取付構造の一部の拡大図。
【図3】上記取付構造において耐火板を取付けるための金具類の分解斜視図。
【図4】スチールセグメントの一例を示す斜視図。
【図5】アジャスト金具の一例を示す斜視図。
【図6】(a)は上記アジャスト金具を補強リブに取付けた状態の側面図、(b)はその内面図、(c)は平面図、(d)は底面図。
【図7】耐火板支持金具に対する耐火板の組付け要領を示す斜視図。
【図8】(a)〜(e)は上記耐火板取付構造の施工要領を示す説明図。
【図9】アジャスト金具の他の例を示す斜視図。
【図10】アジャスト金具の更に他の例を示す斜視図。
【図11】(a)および(b)はコンクリート製セグメントとの比較を示す説明図。
【符号の説明】
【0036】
1 スチールセグメント
11 桁材
12 継手板
13 補強リブ
14 補強板
2 アジャスト金具
21 C形金具
21a、21b、21c 折り返し片
22 L形金具
3 耐火板支持金具
4 係止金具
5 耐火板
61、63、65 ボルト
62、64、66 ナット
T トンネル
L シールドの外殻ライン
C インバートコンクリート
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トンネル内に敷設したスチールセグメントの補強リブに、該リブを挟み付けるようにしてアジャスト金具を取付け、そのアジャスト金具に取付けた耐火板支持金具に係止金具を介して耐火板を取付け支持させるようにしたことを特徴とするスチールセグメントへの耐火板取付構造。
【請求項1】
トンネル内に敷設したスチールセグメントの補強リブに、該リブを挟み付けるようにしてアジャスト金具を取付け、そのアジャスト金具に取付けた耐火板支持金具に係止金具を介して耐火板を取付け支持させるようにしたことを特徴とするスチールセグメントへの耐火板取付構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−37490(P2006−37490A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−218430(P2004−218430)
【出願日】平成16年7月27日(2004.7.27)
【出願人】(000129758)株式会社ケー・エフ・シー (120)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月27日(2004.7.27)
【出願人】(000129758)株式会社ケー・エフ・シー (120)
【Fターム(参考)】
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