説明

ステント保持のための解除可能な接続部を有するステントカテーテルアセンブリ

解除可能な接続部を有する医療用アセンブリ及びこのような医療用アセンブリを組み立てる方法が開示されている。医療用アセンブリは原則としてステントと、カテーテルアセンブリを含み、カテーテルアセンブリはカテーテル本体、バルーン、及びステントとカテーテルアセンブリの間の解除可能な接続部を有し、この解除可能な接続部はバルーンの拡張に応じて、又はバルーンの膨張された形状への拡張が完了したときにステントをカテーテルアセンブリから解放する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療用アセンブリに関する。特に、本発明はステント送達中のステントの保持を向上させる解除可能な接続部を有するステントカテーテルアセンブリ及びこのようなアセンブリを組み立てる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ステントとは組織の位置を保持する機器であり、しばしば治癒が進む間の組織を支えるために用いられる。ステントは「管状」構造体、例えば、血管等を手術後も開いたまま保つことができる。ステントはまた、例えば血液透析患者の動静脈瘻の造設、一時的な結腸瘻造設術後の腸の再結合、尿管閉塞の外科切除後の尿管の開通の保持に用いられる。通常、ステントは収縮された直径に圧縮され、カテーテルで細い内腔を通じて挿入され、目的の位置に置かれたときにより大きな直径に拡張されることが可能である。特許文献に挙げられるステントの例として米国特許第4,733,665号、第4,800,882号、第4,886,062号が含まれる。
【0003】
1990年代の初めに、医師は血管形成術の処置を向上させるためにステントを使い始めた。冠動脈内ステントは小さな、自己拡張型もしくは拡張可能な、ステンレススティール製のメッシュのチューブであることができ、冠状動脈の中に置かれて、冠動脈グラフトバイパス手術の最中にグラフトを開いたまま保ち、又はバルーン血管形成術後に血管の再狭窄を防ぐ。
【0004】
通常の経皮的冠動脈形成術(PTCA)の手順としては、ガイドカテーテルが上腕動脈又は大腿静脈を通じて経皮的に挿入され、ガイドカテーテルの遠位端が冠動脈腔内の目的の位置に到達するまで血管系を通じて進められる。ガイドカテーテルを通じてガイドワイヤーと、バルーンが遠位端につけられた拡張用カテーテルが導入される。ガイドワイヤーは患者の冠動脈系の中を進められ、拡張用カテーテルはバルーンが動脈の病変、例えばアテローム斑や石灰化病変等の病変にわたって動脈内の正確な位置に置かれるまでガイドワイヤーに沿って進められる。
【0005】
比較的高い圧力で放射線不透過性の液体を用いて、バルーンを所定の大きさに膨張して、病変を放射状に圧縮し、血管の内腔を再形成する。バルーンを収縮し、拡張用カテーテルを患者から引き抜き、拡張された血管を通じた血流が再開される。再狭窄を防ぐため、血管内ステントを植え込んで、血管の開通を保持しうる。ステントは通常カテーテルのバルーン部分に乗せて患者の血管系を通じて送達する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現在のステントカテーテルアセンブリの問題点として、ステントの位置決めの最中に患者の血管系の中でステントが外れる場合があることがあげられる。ステントと拡張用カテーテルの組合せの送達時における直径は細くなければならず、また、ステントは血管系の内腔の正しい位置に置かれる前に外れることを防ぐために、しっかりとカテーテルに取りつけなければならない。
【0007】
拡張用カテーテルにステントを取り付ける際には現在圧着が用いられているが、これは失敗する恐れがある。このような失敗は問題であって、なぜなら位置決めの最中にステントが失われると合併症を引き起こしうるからである。失われたステントは実質的には塞栓となって、血栓を形成することがあり、外科的介入が必要となることがある。ステント逸失の問題を解決するための一つの取り組みとしてステントをバルーンに感圧性接着剤で接着するというものがあるが、これはステントをバルーンに単に固定するというものである。残念ながら、感圧性接着剤は更なる問題を生み出した。一つの問題としては、バルーンの収縮の際にステントが損傷を受けるか又はずれることがある点があげられる。他の問題としては、バルーンの収縮の際に接着剤が物理的にステントの内側の表面に移動して残留することがあって、その場合、接着剤がステントを通る他のカテーテルやガイドワイヤーの動きに加えて、さらにステントの生体適合性にも影響を与えることがある。
【0008】
ステント逸失の問題を解決するための他の取り組みとしては、ステントをバルーンに光分解性接着剤を用いて接着するというものがある。光分解性接着剤はステントを適切に配置及び送達した後に接着剤に光を当てることによって分解される。残念ながら、光分解性接着剤を使うには、ステントカテーテルアセンブリに光ファイバーを備える必要があって、アセンブリのコスト及び物理的な大きさが増大し、この二つの要素は心臓外科医にとって魅力のない要素である。
【0009】
したがって、ステントを保持して正確な送達及び配置をし、ステントを傷つけ又は目的とする位置からずらすことなくこれを解放し、生体適合性を減少させない接続部を有するステントカテーテルアセンブリは、当業者にとって有益であり、そしてこれは使いやすさ、生体適合性、患者にとっての治療上及び予防的利点、コストを含むがこれらに限定されない様々な要素のあらゆる組合せにより当業者にとって魅力的なものとなる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
ステントカテーテルアセンブリ並びにこれらのアセンブリを組み立て及び使用する方法が提供される。本発明の実施形態の一つではステントと、収縮された形状で、膨張された形状に拡張可能なバルーンを備えたカテーテルであって、前記ステントが前記バルーンの上に配置されているカテーテルと、前記ステントと前記バルーンの間にあって、前記バルーンの拡張に応じて又は前記バルーンの膨張された形状への拡張が完了したときに前記ステントを前記バルーンから解放する解除可能な接続部を備える医療用アセンブリが提供される。
【0011】
本発明の他の実施形態では、一時的な期間の間、哺乳動物の内腔に留まるように構成された生体分解性ステントと、折畳まれた形状から拡張された形状に拡張することができる拡張可能な部材を備えたカテーテルであって、前記ステントが前記拡張可能な部材の上に配置されているカテーテルと、前記部材の拡張に応じて前記生体分解性ステントが前記部材から外れるように前記ステントを前記部材に解除可能に接続する手段と、を備える医療用アセンブリが提供される。
【0012】
本発明の他の実施形態ではステントと、カテーテル本体及び、収縮された形状で、膨張された形状に拡張可能なバルーンであって、前記ステントがその上に配置されているバルーンを備えたカテーテルアセンブリと、前記ステントと前記カテーテル本体の間にあり、前記バルーンの外の領域に形成され、前記バルーンの拡張に応じて又は前記バルーンの膨張された形状への拡張が完了したときに前記ステントを前記カテーテル本体から解放する解除可能な接続部とを備える医療用アセンブリが提供される。
【0013】
本発明の他の実施形態により、カテーテルアセンブリのバルーンの上にステントをかぶせるステップと、前記バルーンの拡張に応じて又は前記バルーンの膨張された形状への拡張が完了したときに、前記ステントが前記カテーテルアセンブリから解放されるように前記ステントと前記カテーテルアセンブリの間に解除可能な接続部を形成するステップとを備える医療用アセンブリを組み立てる方法が提供される
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下において詳細に説明するように、本発明には概して医療用アセンブリ、及び当該アセンブリを組立て、用いる方法が含まれる。医療用アセンブリはカテーテルアセンブリを備えており、このカテーテルアセンブリはバルーン、ステント及び接着剤を備えており、ステントを失わず、損傷せず、目的の位置からずらすことなく、ステントを送達でき、バルーンが膨張された際にステントを解放できることを特徴とする。
【0015】
図1a及び図1bは本発明の実施形態であるステントとカテーテルの間に形成された解除可能な接続部を有する医療用アセンブリの組立方法を図示している。医療用アセンブリはカテーテルアセンブリ100を備えており、これはカテーテル本体101及びバルーン102、ステント103並びに解除可能な接続部104を備える。カテーテル本体101及びバルーン102を備えるカテーテルアセンブリ100が図1aに示されている。図1bでは、ステント103がバルーン102の周りに置かれ、解除可能な接続部104がバルーン102とステント103の間に形成されて、医療用アセンブリの組立が完成する。この実施形態においては、ステント103は収縮された直径をもち、バルーン102が膨張する際には、拡張することができる。
【0016】
当然のことながら、ステントカテーテルアセンブリを形成する間、ステント103は収縮された直径より小さい値から膨張された直径よりも大きい値までの範囲にわたる直径を有することができる。しかし、完成されたステントカテーテルアセンブリが備えるステント103は、カテーテルアセンブリ100に接続されて、収縮された直径を有するべきであり、その目的はステント103を失わず、損傷せず、ずらすことなく哺乳動物の中の内腔に正確に送達するためである。収縮された直径を有するステント103はバルーン102の周りにステント103を置く前に形成することができ、又は拡張された直径を有するステント103をバルーン102の上に置いてから、当業者に知られるあらゆる圧着装置を用いてバルーン102に圧着することもできる。
【0017】
カテーテル本体101とバルーン102は当業者にとって有用であると知られているあらゆる素材から作ることができ、あらゆる寸法を有することができる。カテーテル本体101を作る際に用いる素材の例としては、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン、シリコーンゴム、ポリウレタン並びにこれらの類似物、相同物、コンジナー、誘導体、塩、共重合体及び混合物を含むが、これらに限定されない。バルーン102を作るのに用いる素材の例としては、ラテックス、ポリアミド、ナイロン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、Duralyn(登録商標)(Cordis Corp.)、Duramax(登録商標)(Cordis Corp.)並びにこれらの類似物、相同物、コンジナー、誘導体、塩、共重合体及び混合物を含むが、これらに限定されない。
【0018】
ステント103は管状体に似せることができ、哺乳動物内の器官の中の内腔を開通し、内腔の開通性を保ち、又は内腔が再び狭くなる可能性を減らすために用いられる。このような器官の例としていくつかあげると、血管に関する器官として例えば冠動脈もしくは肝静脈等、腎臓に関する器官として例えば、尿道及び尿管等、胆汁に関する器官として例えば胆管等、肺に関する器官として例えば、気管、気管支、及び細気管支等、並びに胃腸に関する器官として例えば食道及び結腸等が含まれるが、これらに限定されない。
【0019】
ステント103は当業者にとって有用であると知られているあらゆる素材から作ることができ、あらゆる寸法を有することができる。いくつかの実施形態においては、ステントには管状ステント、自己拡張型ステント、コイル状ステント、輪状ステント、多様なデザインのステント等が含まれるが、これらに限定されない。他の実施形態においては、ステントは金属製、弱強磁性体製、非強磁性体製、生体安定性ポリマー製、生体分解性ポリマー製、生体分解性金属製である。いくつかの実施形態においてはステントは例えば薬品を含んだポリマーでコーティングされている。ポリマーはステントの外側の表面のみか、内側の表面のみか、又は外側と内側両方の表面に存在しうる。
【0020】
ステント103は哺乳動物の様々な器官に置くことができるので、様々な寸法を有することがありうる。いくつかの実施形態においては、ステント103の直径は約0.025mmから約50mm、約0.05mmから約25mm、約0.1mmから約20mm、約0.25mmから約15mm、約0.50mmから約10mm、約1.0mmから約5mm、又はこの範囲内のあらゆる範囲にわたることができる。他の実施形態においては、ステント103の直径は約0.05mmから約2.5mm、約0.10mmから約2.0mm、約0.25mmから約1.5mm、約0.50mmから約1.0mm、又はこの範囲内のあらゆる範囲にわたることができる。他の実施形態においては、ステント103の直径は約10mmから約25mm、約12mmから約22mm、約15mmから約20mm、又はこの範囲内のあらゆる範囲にわたることができる。いくつかの実施形態においては、ステント103の長さは約0.1mmから約100mm、約0.5mmから約75mm、約1.0mmから約50mm、約1.5mmから約40mm、約2.0mmから約30mm、又はこの範囲内のあらゆる範囲にわたることができる。カテーテル本体101の直径はステント103の直径に相関して様々である。カテーテル本体101は本発明の実施において当業者にとって有用であると知られているあらゆる長さであることができる。
【0021】
ステント103は金属、合金、ポリマー、又はこれらの組合せから構成することができる。ステントを形成する素材の例として、ELASTINITE(登録商標)(Guidant Corp.)、NITINOL(登録商標)(Nitinol Devices and Components)、ステンレススティール、タンタル、タンタル合金、ニッケルとチタンの合金、プラチナ、例えばプラチナとイリジウムの合金等のプラチナ合金、イリジウム、金、マグネシウム、チタン、チタン合金、ジルコニウム合金、コバルトとクロムから構成される合金(ELGILOY(登録商標)、Elgiloy Speciality Metals,Inc.;MP35NとMP20N、SPS Technologies)並びにこれらの組合せを含むが、これらに限定されない。「MP35N」と「MP20N」という商標名は、コバルト、ニッケル、クロム、モリブデンの合金を示す。MP35Nは35%コバルト、35%ニッケル、20%クロム、及び10%モリブデンで構成される。MP20Nは50%コバルト、20%ニッケル、20%クロム、及び10%モリブデンで構成される。
【0022】
本発明のステント103は生体吸収性ポリマー又は生体安定性ポリマーを用いて形成することができる。本発明において、ポリマーもしくはコーティングが「生体吸収性」もしくは「生体分解性」であるのは、生体内の環境もしくは、哺乳動物の生体内の環境と物理学上、化学上、生物学上、実質的に同様の特徴を有する生体外の環境にさらされたときに、完全にもしくは実質的に分解性もしくは腐食性がある場合である。ポリマーやコーティングが「分解性もしくは腐食性」であるのは、哺乳動物の中で、例えば加水分解、酵素分解、代謝作用、全体もしくは表面の腐食(bulk or surface erosion)等により徐々に分解、再吸収、吸収、及び消滅する場合である。当然のことながら、生体内分解後にポリマーの痕跡や残留物が残ることがある。「生体吸収性」、「生体分解性」、と「生体腐食性」という用語は本明細書においてはほぼ同じ意味で用いられる。「生体安定性」ポリマーとは生体吸収性のないポリマーである。
【0023】
概して、本発明で用いられるポリマーは疎水性、親水性、両親媒性、生体分解性、又はこれらの組合せのものでありうる。疎水性ポリマーの例としてはポリ(エステルアミド)、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体(SIS)、ポリスチレン、ポリイソブチレン、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ(L−ラクチド)、ポリ(D,L−ラクチド)、ポリ乳酸(PLA)、ポリ(ラクチド/グリコライド)共重合体、ポリ(グリコライド)、ポリアルキレン、ポリフルオロアルキル、ポリヒドロキシアルカノアート、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)、ポリ(4−ヒドロキシブチレート)、ポリ(3−ヒドロキシバレレート)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート/3−ヒドロキシバレレート)共重合体、ポリ(3−ヒドロキシへキサン酸)、ポリ(4−ヒドロキシへキサン酸)、中鎖ポリヒドロキシアルカノアート、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(オルトエステル)、ポリホスファゼン、ポリ(リン酸エステル)、ポリ(チロシン由来アリレート)、ポリ(チロシン由来カーボネート)、ポリジメチルオキサノン(PDMS)、ポリビニリデンフルオリド(PVDF)、ポリヘキサフルオロプロピレン(HFP)、ポリジメチルシロキサン、ポリ(ビニリデンフルオリド/ヘキサフルオロプロピレン)共重合体(PVDF−HFP)、ポリ(ビニリデンフルオリド/クロロトリフルオロエチレン(PVDF−CTFE)共重合体、ポリ(メタクリル酸ブチル)、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリ(メタクリート)、ポリ(ビニルアセテート)、ポリ(エチレン/ビニルアセテート)共重合体、ポリ(エチレン/ビニルアルコール)共重合体、ポリ(エステルウレタン)、ポリ(エーテル−ウレタン)、ポリ(カーボネート−ウレタン)、ポリ(シリコン−ウレタン)、ポリ(2−ハイドロキシエチルメタクリレート)、Solef(登録商標)PVDF(ポリビニリデンフルオリド)、ポリ(尿素−ウレタン)、及びこれらの組合せが含まれるが、これらには限定されない。
【0024】
親水性ポリマーの例としては、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、PEGアクリレート(PEGA)、PEGメタクリレート、ホスホリルコリン、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)、n−ビニルピロリドン(VP)、メタクリル酸(MA)、アクリル酸等のカルボン酸を含有するモノマー、ヒドロキシル基を含有するモノマー、例えばHEMA、ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)、ヒドロキシプロピルメタクリルアミド、アルコキシメタクリレート、アルコキシアクリレート及び3−トリメチルシリルプロピルメタクリレート(TMSPMA)等、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリ(プロピレングリコール)、SIS−PEG、ポリスチレン−PEG、ポリイソブチレン−PEG、PCL−PEG、PLA−PEG、PMMA−PEG、PDMS−PEG、PVDF−PEG、PLURONIC(登録商標)等の界面活性剤(酸化ポリプロピレン/ポリエチレングリコール共重合体)、ポリ(テトラメチレングリコール)、ヒドロキシ官能基を有するポリ(ビニルピロリドン)、酸化ポリアルキレン、デキストラン、デキストリン、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒアルロン酸、ヘパリン、エラスチン、キトサン並びにこれらの組合せのポリマー及び共重合体が含まれるが、これらに限定されない。
【0025】
生体分解性ポリマーの例としては、くり返し単位を有するポリマー、例えばα―ヒドロキシカルボン酸、α―ヒドロキシカルボン酸の環状ジエステル、ジオキサノン、ラクトン、環状カーボネート、環状シュウ酸、エポキシド、グリコール、無水物、乳酸、グリコール酸、ラクチド、グリコリド、酸化エチレン、エチレングリコール、もしくはこれらの組合せが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態においては、生体分解性ポリマーにはポリエステル、ポリヒドロキシアルカノエート(PHAs)、ポリ(エステルアミド)、アミノ酸、PEG及び/又はアルコール基、ポリカプロラクトン、ポリ(L−ラクチド)、ポリ(D、L−ラクチド)、ポリ(D、L−ラクチド/PEG)ブロック共重合体、ポリ(D、L−ラクチド/トリメチレンカーボネート)共重合体、ポリグリコリド、ポリ(ラクチド/グリコリド)共重合体、ポリジオキサノン、ポリオルトエステル、ポリ無水物、ポリ(グリコール酸/トリメチレンカーボネート)共重合体、ポリホスホエステル、ポリホスホエステルウレタン、ポリ(アミノ酸)、ポリシアノアクリレート、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(イミノカーボネート)、ポリカーボネート、ポリウレタン、エーテル−エステル共重合体(例えばPEO/PLA)、ポリアルキレンオキサレート、ポリホスファゼン、PHA−PEG、並びにこれらに関するあらゆる誘導体、類似物、相同物、塩、共重合体、及び組合せが含まれるが、これらに限定されない。
【0026】
本発明のステントアセンブリには薬剤を含めることができる。薬剤はステントのコーティングに含めるか例えば生体分解性ポリマーステントであるステント本体に含めることができる。薬剤は生体有益性、生体活性、又は生体有益性且つ生体活性であることができる。「薬剤」とは生体活性、生体有益性、又は生体活性且つ生体有益性でありうる成分をいう。「成分」には少なくとも一つの原子で構成された官能基、巨大分子の中の結合した残基、共重合体の中の各構成単位、及び完全な重合体のブロックを含むが、これらに限定されない。
【0027】
「生体活性薬剤」とはステントのポリマーコーティング又はステントを構成するポリマーに混合され、ブレンドされ、結合されもしくは連結される成分であり、ステントから放される際に治療効果、予防効果、治療効果且つ予防効果、又はその他の生体活性効果を提供する。本発明の生体活性薬剤はポリマーの一部に結合されたまま又はポリマーから放出されうる。「生体有益性薬剤」とはポリマーに混合され、ブレンドされ、結合され、又は連結される薬剤であり、ステントから必ずしも放されることなく哺乳動物の体内で生体上の利益を提供する。
【0028】
生体有益性薬剤とはポリマーに混合され、ブレンドされ、結合され又は連結される成分であり、生体上の利益、例えば、ポリマーから放出されることなくインプラントの表面上のたんぱく質の吸着を調整すること、を提供することができる。生体有益性薬剤は薬剤をポリマーに連結する際に用いることができる反応基を有することができる。反応基の例としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、及びアミノ基が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態においては、薬剤の分子量は約40,000ダルトン以下の分子量、又はこの範囲内とすべきであり、これは哺乳動物からの薬剤の排出を確実にするためである。本発明の実施形態においては、薬剤の分子量は約300ダルトンから約40,000ダルトン、約8,000ダルトンから約30,000ダルトン、約10,000ダルトンから約20,000ダルトン又はこれらの範囲内のあらゆる範囲にわたる。
【0029】
生体有益性薬剤の例としては、ポリ(アルキレングリコール)、ポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリ(アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸)、ポリ(スチレンスルホン酸)、スルホン酸デキストラン、ポリホスファゼン、ポリ(オルトエステル)、ポリ(チロシンカーボネート)、ヒアルロン酸、ヘパリン、並びにこれらに関するあらゆる誘導体、類似物、相同物、コンジナー、塩、共重合体、及び組合せが含まれるが、これらに限定されない。当然のことながら、本発明のいくつかの実施形態においては、いくつかのグループ、サブグループ、個別の生体有益性薬剤が用いられないこともありうることに当業者は気づくべきであろう。
【0030】
ポリ(アルキレングリコール)には、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、メトキシポリ(エチレングリコール)(mPEG)、ポリ(酸化エチレン)、ポリ(プロピレングリコール)(PPG)、ポリ(テトラメチレングリコール)、ポリ(酸化エチレン/酸化プロピレン)共重合体並びにこれらに関するあらゆる誘導体、類似物、相同物、コンジナー、塩、共重合体、及び組合せが含まれるが、これらに限定されない。実施形態の一つにおけるポリ(アルキレングリコール)はmPEGである。
【0031】
生体有益性薬剤として用いることができる共重合体には、生体有益性薬剤の以下の例に関するあらゆる誘導体、類似物、相同物、コンジナー、塩、共重合体、及び組合せが含まれるが、これらに限定されない。本発明において生体有益性薬剤として用いることができる共重合体の例としては、PEGとヒアルロン酸の共重合体;PEGとヘパリンの共重合体;ポリ(L−リジン)とPEGのグラフト共重合体;並びにこれら共重合体に関するあらゆる誘導体、類似物、コンジナー、塩、もしくは組合せが含まれるが、これらに限定されない。実施形態の一つにおいて、生体有益性薬剤として用いることができる共重合体としてPEGとヒアルロン酸の共重合体又はこれに関するあらゆる誘導体、類似物、コンジナー、塩、共重合体、もしくは組合せがあげられる。
【0032】
生体活性薬剤は哺乳動物において治療効果、予防効果、治療効果且つ予防効果又は他の生体上の活性効果に貢献しうるあらゆる成分であることができる。生体活性薬剤には小分子、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、アミノ酸、オリゴペプチド、ポリペプチド、タンパク質が含まれるが、これらに限定されない。一つの実施形態においては、生体活性薬剤が血管の平滑筋細胞の活動を抑制する。他の実施形態においては生体活性薬剤は平滑筋細胞の移動もしくは増殖を調整して再狭窄を抑制する。
【0033】
生体活性薬剤には抗増殖剤、抗新生物剤、有糸分裂阻害剤、抗炎症剤、抗血小板剤、抗凝血剤、抗線溶剤、抗トロンビン剤、抗生剤、抗アレルギー剤、抗酸化剤並びにこれらに関するあらゆるプロドラッグ、代謝産物、類似物、相同物、コンジナー、誘導体、塩、及び組合せが含まれるが、これらに限定されない。当然のことながら、本発明のいくつかの実施形態においてはいくつかのグループ、サブグループ、個別の生体有益性薬剤が用いられないこともありうることを当業者は理解すべきであろう。
【0034】
抗増殖剤には例えば、アクチノマイシンD、アクチノマイシンIV、アクチノマイシンI、アクチノマイシンX、アクチノマイシンC、ダクチノマイシン(COSMEGEN(登録商標)、Merck&Co.、Inc.)が含まれる。抗新生物剤もしくは有糸分裂阻害剤には例えば、パクリタキセル(TAXOL(登録商標)、Bristol−Myers Squibb Co.)、ドセタキセル(TAXOTERE(登録商標)、Aventis S.A.)、ドセタキセル、メトトレキサート、アザチオプリン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、フルオロウラシル、塩酸ドキソルビシン(ADRIAMYCIN(登録商標)、Pfizer,Inc.)とマイトマイシン(MUTAMYCIN(登録商標)、Bristol−Myers Squibb Co.)、並びにこれらに関するあらゆるプロドラッグ、代謝産物、類似物、相同物、コンジナー、誘導体、塩、及び組合せが含まれる。抗血小板剤、抗凝血剤、抗線溶剤、及び抗トロンビン剤には例えば、ヘパリンナトリウム、低分子量ヘパリン、ヘパリノイド、ヒルジン、アルガトロバン、ホルスコリン、バピプロスト、プロスタサイクリン及びプロスタサイクリン類似物、デキストラン、D−フェ−プロ−アルグ−クロロメチルケトン(合成抗トロンビン剤)、ジピリダモール、糖タンパク質IIb/IIIa血小板膜受容体アンタゴニスト抗体、組み換えヒルジン、並びにトロンビン阻害剤(ANGIOMAX(登録商標)、Biogen,Inc.)並びにこれらに関するあらゆるプロドラッグ、代謝産物、類似物、相同物、コンジナー、誘導体、塩、及び組合せが含まれる。細胞増殖抑制性もしくは抗増殖性薬剤には例えば、アンギオペプチン、カプトプリル(CAPOTEN(登録商標)とCAPOZIDE(登録商標)、Bristol−Myers Squibb Co.)のアンギオテンシン変換酵素阻害剤、シラザプリルもしくはリシノプリル(PRINIVIL(登録商標)とPRINZIDE(登録商標)、Merck&Co.,Inc.);ニフェジピンのカルシウムチャンネル遮断薬;コルヒチン;繊維芽細胞増殖因子(FGF)拮抗薬、魚油(オメガ3−脂肪酸);ヒスタミン拮抗薬;ロバスタチン(MEVACOR(登録商標)、Merck&Co.,Inc.);血小板由来増殖因子(PDGF)受容体に特異の抗体、を含むがこれらに限定されないモノクローナル抗体;ニトロプルシド;ホスホジエステラーゼ阻害剤;プロスタグランジン阻害剤;スラミン;セロトニン阻害剤;ステロイド;チオプロテアーゼ阻害剤;トリアゾロピリミジンを含むがこれに限定されないPDGF拮抗薬;並びに酸化窒素、並びにこれらに関するあらゆるプロドラッグ、代謝産物、類似物、相同物、コンジナー、誘導体、塩、及び組合せが含まれる。抗アレルギー剤にはペミロラスト、カリウム(ALAMAST(登録商標)、Santen、Inc.)並びにこれらに関するあらゆるプロドラッグ、代謝産物、類似物、相同物、コンジナー、誘導体、塩、及び組合せが含まれるが、これらに限定されない。
【0035】
本発明において有用であるその他の生体活性薬剤には、フリーラジカル捕捉剤;酸化窒素供与体;ラパマイシン;エベロリムス;タクロリムス;40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン;40−O−(3−ヒドロキシ)プロピル−ラパマイシン;40−O−[2−(2−ヒドロキシ)エトキシ]エチル−ラパマイシン;米国特許第6,329,386号に説明されている、テトラゾールを含むラパマイシンの類似物;エストラジオール;クロベタゾール;イドキシフェン;タザロテン;インターフェロンアルファ;上皮細胞等の宿主細胞;遺伝子操作されている宿主細胞;デキサメタゾン並びにこれらに関するあらゆるプロドラッグ、代謝産物、類似物、相同物、コンジナー、誘導体、塩、及び組合せが含まれるが、これらに限定されない。
【0036】
フリーラジカル捕捉剤には2,2’,6,6’−テトラメチル−1−ピペリンイルオキシ、フリーラジカル(TEMPO);4−アミノ−2,2’,6,6’−テトラメチル−1−ピペリンイルオキシ、フリーラジカル(4−アミノ−TEMPO);4−ヒドロキシ−2,2’,6,6’テトラメチル−ピペリジン−1−オキシル、フリーラジカル(TEMPOL)、2,2’,3,4,5,5’−ヘキサメチル−3−イミダゾリニウム−1−イルオキシ硫酸メチル、フリーラジカル;16−ドキシル−ステアリン酸、フリーラジカル;スーパーオキシドジムスターゼ模倣体(SODm)、並びにこれらに関する類似物、相同物、コンジナー、誘導体、塩、及び組合せが含まれるが、これらに限定されない。酸化窒素供与体にはS−ニトロソチオール、亜硝酸塩、N−オキソ−N−ニトロソアミン、酸化窒素シンターゼの基質、スペルミンジアゼニウムジオレート等のジアゼニウムジオレート、並びにこれらに関する類似物、相同物、コンジナー、誘導体、塩、及び組合せが含まれるが、これらに限定されない。
【0037】
当然のことながら、本発明の薬剤は生体有益性と生体活性の両方の性質を有することができ、ある薬剤を生体有益性薬剤として分類することは、当該薬剤を生体活性薬剤として用いることを妨げない。同様に、ある薬剤を生体活性薬剤として分類することは、当該薬剤を生体有益性薬剤として用いることを妨げない。
【0038】
本発明で用いられる解除可能な接続部104は、あらゆる方法を用いて形成することができ、ステント103とバルーン102の間に接続部を作製し、ステント103を実質的に損傷することなくバルーン102の膨張の際にこれを解放する。ステント103が「実質的に損傷した」というのはステント103が哺乳動物の中でその役割を十分に果たすことができなくなった場合である。「解放する」という用語は、例えば、ステント103を損傷することなくもしくはステント103を哺乳動物の中の目的とする位置からずらすことなくカテーテルアセンブリ100をステントカテーテルアセンブリから外すことができるようなステント103とバルーン102の間の接続部の破断を含む。
【0039】
「破断」という用語は、例えば、(i)解除可能な接続部104の中での接続の喪失(ii)(a)解除可能な接続部104とバルーン102を構成する物質又は(b)解除可能な接続部104とステント103を構成する物質との間の接続の喪失、(iii)コーティングと(a)ステント103を構成するその下にある物質、(b)バルーン102を構成するその下にある物質又は(c)解除可能な接続部104との間の接続の喪失、及びこれらの組合せを含む。解放はバルーン102の拡張の間いつでも生じることができ、例えば、拡張の開始時、拡張の最中のいずれかの時、又は所望の膨張された直径への拡張の完了時があげられる。いくつかの実施形態においては、解除可能な接続部の破断が拡張の間徐々に起きるように、解放をバルーン102の拡張の間いつでも始めることができ、またバルーン102が所望の膨張された形状の範囲内にあるときに完了することができる。
【0040】
解除可能な接続部104の強度、そしてより重要な、ステント103をバルーン102から解放するために必要な力は調整可能であり、例えば、(i)解除可能な接続部104の形成の方法、例えば接着剤による接着、熱かしめ加工もしくは溶接、の選択によって調整する、(ii)解除可能な接続部104を形成するのに用いられる素材の充てん材や混和材、例えば硬化剤、促進剤、抗酸化剤、衝撃改質材、潤滑剤、ガラス充てん剤、PTFE充てん剤、着色剤、静電防止剤、可塑剤、例えばCaCO等の鉱物、セルロース、誘導体、炭素繊維、金属酸化物、グラファイト、又は鎖内、もしくはペンタンド官能基として混合もしくは化合させることができる成分を追加することによって調整する、(iii)解除可能な接続部104の形成の前に用いる表面処理の選択によって調整する(iv)例えば解除可能な接続部104の破断部分として機能することができ、ステント103を解放するステント103の表面、もしくはバルーン102の表面等、付着面として機能するコーティングの選択によって調整する、(v)接続部の大きさと形状を選択して調整する、例えば応力が集中する接続された領域の広さを調整する、又は解除可能な接続部104における応力の分布を調整する、これらはいずれも例えばステント103の中の支柱の寸法の選択に影響される(vi)異なる膨張率を有する材料を選択して、解除可能な接続部104に応力を生じさせる並びに(vii)これらの組合わせ、によって調整することが可能である。
【0041】
「表面処理」という用語は、例えば、様々な化学的、機械的、並びに化学的及び機械的なものを組合わせた処理を含み、以下において説明される。「の上に」という用語は構成要素の間の関係を説明するために用いられるときには広く定義されるように意図されており、特に指定されている場合を除き、表面と表面の接触は必要とされず、中間材となる成分や物質を前述の構成要素の間に含めることが可能である。
【0042】
解除可能な接続部104を形成しうる処理としては接着剤による接着、熱かしめ加工、溶接が含まれるが、これらに限定されない。当業者は上述の方法の一つ又はそれらの組合わせを用いて、これらの処理をそれぞれ調整することができ、バルーン102の膨張の際にステント103を開放する接続部を形成する。当然のことながら、解除可能な接続部104で覆われている領域は重複領域を含むことができ、その領域はステント103とカテーテルアセンブリ100の間の接触領域のあらゆる割合であることが可能である。いくつかの実施形態においては、解除可能な接続部104で覆われた重複領域はステント103の全管腔面領域の、約0.00001%から約100%、約0.0001%から約90%、約0.001%から約80%、約0.01%から約70%、約0.1%から約65%、約1%から約50%、約10%から約40%、約15%から約35%、約20%から約30%、及びこれらの範囲内のあらゆる範囲にわたることができる。
【0043】
「全管腔面領域」とはステント103を送達し、管腔を開通又は拡張した後に哺乳動物内の管腔に面するステント103の領域をいう。他の実施形態においては、解除可能な接続部104で覆われた領域は約0.1ナノメートルから約100マイクロメートル、約1ナノメートルから約1マイクロメートル、約10ナノメートルから約100ナノメートル、約20ナノメートルから約60ナノメートルもしくはこれらの範囲内のあらゆる範囲にわたることができる。
【0044】
当然のことながら、ステント103とカテーテルアセンブリ100の間の接触の領域は大幅に異なることがある。いくつかの実施形態においては、接触の領域の上限はステント103の全管腔面領域でありうる。他の実施形態においては、接触の領域の下限は、解除可能な接続部104が破断することなくステント103の送達をするのに足りる解除可能な接続部104を得るためにに必要な接着面の最低限の領域でありうる。他の実施形態においては、ステント103の部分でしか接触の領域が作られないことがあり、例えば、カテーテルアセンブリ100に接触できる全管腔面領域がステント103の支柱の全管腔面領域に限定される場合があげられる。
【0045】
図2aと図2bは、本発明の実施形態であるステントとカテーテルの間に接着剤による接着によって形成された解除可能な接続部を有する医療用アセンブリの組立方法を図示している。図2aではステントカテーテルアセンブリの構成要素の端面図が示されており、ここではステント103は拡張された状態にあり、ステントカテーテルアセンブリの形成の最中にバルーン102にかぶせられる。バルーン102は収縮した状態でカテーテル本体101の上にあり、解除可能な接続部104はバルーン102の外側の表面及び/又はステント103の内側の表面の所定領域に付着される接着剤105を用いて形成される。所定領域には、用いられた接着剤の種類、ステント103の表面とバルーン102の表面を構成する物質、いずれかの表面処理の使用、その他の処理に関する可変部分、例えば解除可能な接続部の強度を変えうる添加剤や充てん剤に基づいて計算された重複する領域が含まれる。
【0046】
図2bでは加圧構造体201に圧力202が加えられ、ステント103の直径が収縮され、接着剤105に接触させられ、ステント103とバルーン102の間の解除可能な接続部104が形成される。圧力202はあらゆるソースから由来することが可能であり、加圧構造体201はあらゆる素材から作製することが可能である。実施形態の一つにおいては、ステント103を取り囲む多数の固体部品で構成された加圧構造体201に圧力202を径方向に内側に加えることができる。他の実施形態においてはステント103を取り囲むエラストマー素材で構成された加圧構造体201に、加圧ガス又は流体でありうる圧力202を径方向に内側に加えることができる。
【0047】
当然のことながら、処理は当業者に知られる他の方法に変更しうる。これらの変更は例えば、その処理が他の材料に適合するように導入しうる。一つの実施形態においては、ステント103の直径を収縮し解除可能な接続部104を形成する際に、圧力201を加熱によって補助しうる。他の実施形態では、接着剤105をステント103の内側の表面の所定領域、又はバルーン102の表面の所定領域に付着することができる。他の実施形態では、ステント103を収縮された直径で形成して、圧力201を加えることなく、バルーン102の周りに置いて、解除可能な接続部104を形成しうる。
【0048】
本発明の接着剤による接着の手順において使用しうる接着剤の種類には、熱硬化性樹脂の分類に入る接着剤、例えばエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、及びフェノール樹脂;熱可塑性樹脂、例えばポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、及びエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA);並びにエラストマー樹脂、例えば天然ゴム、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体、及びポリイソブチレンを含まれるがこれらに限定されない。他の接着剤としては、タンパク質、セルロース、デンプン、ポリ(エチレングリコール)並びにこれらの誘導体及び共重合体が含まれるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態においては、ポリ(エチレングリコール)の分子量は約500ダルトンから約50,000ダルトン、約500ダルトンから約40,000ダルトン、約500ダルトンから約30,000ダルトン、約500ダルトンから約20,000ダルトン、約600ダルトンから約10,000ダルトン、約750ダルトンから約7,500ダルトン、約800ダルトンから約5000ダルトンもしくはこれらのあらゆる範囲内の範囲にわたることができる。他の実施形態においては、ポリ(エチレングリコール)は約5000の分子量(PEG5000)である。PEGは潤滑性があり水溶性であるので、医療用アセンブリへPEGを適用することで、医療用アセンブリの患者の生体内の位置決めと送達を補助することができ、またPEGは医療用アセンブリから生体内で容易に分解する。
【0049】
溶剤と他の物質の混合物を接着剤を作製に用いることができる。いくつかの実施形態においては、水と糖質の混合物、例えば水とスクロースの混合物を接着剤として用いることができる。いくつかの実施形態においてはスクロースが水に加えられ、その濃度(w/w)は水とスクロースの全体の質量をベースとして、約50%から約90%、約50%から約80%、約50%から約70%、約55%から約65%もしくはこの範囲内のあらゆる範囲となる。他の実施形態においては、PEG又はその誘導体の混合物を好適な溶剤と混ぜ合わせて接着剤を作製することができる。PEG又はその誘導体に好適な溶剤には水、エタノール、クロロホルム、アセトン等が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態においてはPEGの誘導体はmPEGであることができる。
【0050】
共重合体もまた接着剤を作製する際に用いることができる。いくつかの実施形態においては、PEGとその誘導体によって構成される共重合体を用いて、接着剤を作製することができ、例えば、PLA−PEG−PLAトリブロック共重合体があげられる。PLA−PEG−PLAトリブロック共重合体の化学式は、
[PLA]−[PEG]−[PLA]
であって、それぞれのPLAブロックの分子量は約500から約10,000、約500から約7,500、約500から約5000、約1000から約3000、及びこれらの範囲内のあらゆる範囲にわたることができ、そしてPEGの分子量は約300から約10,000、約300から約7,500、約300から約5000、約500から約2500及びこれらの範囲内のあらゆる範囲にわたることができる。
【0051】
本発明における接着剤による接着の工程において用いることができる接着剤の種類としては、アクリル樹脂、例えば光硬化性アクリル、シアノアクリレート、嫌気性アクリル及び修飾されたアクリル;エポキシ;ポリウレタン;シリコン;並びに感圧性接着剤があげられる。接着剤は当業者に知られているあらゆる方法を用いて付着することができ、その方法としては浸し塗り、噴霧、注入、はけ塗り、ドリッピング、スピンコーティング、ローラー塗り、メニスカスコーティング、粉体塗装、インクジェットタイプの付着、又はこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0052】
いくつかの実施形態においては、接着剤にはシアノアクリレートを含めることができ、例えば、シアノアクリル酸メチル、シアノアクリル酸エチル、シアノアクリル酸プロピル、シアノアクリル酸ブチル及びシアノアクリル酸メトキシエチルがあげられる。市販されているシアノアクリレート接着剤の例としては、Prism(登録商標)401と4011(Henkel Loctite Corp.)、Super Bonder(登録商標)414(Henkel Loctite Corp.)及びBlack Max(登録商標)380(Henkel Loctite Corp.)が含まれるがこれらに限定されない。他の実施形態においては、接着剤には光硬化性アクリルが含まれうる。市販されている光硬化性アクリルの例としては、Loctite3105と3311(Henkel Loctite Corp.)が含まれるがこれらに限定されない。他の実施形態においては、2液非混合アクリルが含まれうる。市販されている2液非混合アクリルとしては、Depend(登録商標)330(Henkel Loctite Corp.)が含まれるがこれに限定されない。いくつかの実施形態においては、接着剤はUSP クラスI−III又はクラスVの材料とすることが可能である。他の実施形態においては、接着剤はクラスIV又はクラスVIの材料とすることができる。
【0053】
いくつかの実施形態においては、接着剤の粘度は約1cPから約100,000cP、約10cPから約50,000cP、約50cPから約25,000cP、約100cPから約10,000cP、約250cPから約1000cP、及びこれらの範囲内の範囲にわたることができる。これらの粘度範囲内の接着剤の例としては、300cPの光硬化性アクリル、110cPのエチルシアノアクリレート、200cPのゴムで強化されたエチルシアノアクリレート、及び100cPの表面非感受性エチルシアノアクリレートが含まれるがこれらに限定されない。
【0054】
いくつかの実施形態においては、特定の感圧性接着剤、例えば上述のものがあげられるが、これらは本発明の実施において除外される。他の実施形態においては、特定の熱可塑性接着剤、例えば上述のものがあげられるが、これらは本発明の実施において除外される。他の実施形態においては、特定の熱可塑性接着剤で37°Cより高い温度で粘着性があり、47°Cより高い温度で粘着性がないもの、例えば上述のものがあげられるが、これらは本発明の実施においては除外される。他の実施形態においては特定の光分解性接着剤、例えば上述のものがあげられるが、これらは本発明の実施において除外される。
【0055】
熱かしめ加工ではより機械的な接続である解除可能な接続部が作られるのに対して、接着剤による接着ではより化学的な接続である解除可能な接続部が作られる。熱かしめ加工では溶融プラスチックもしくは溶融ポリマーを固めて、一つ目の構成部分で二つ目の構成部分を機械的に捉えるかもしくは保持するような形を形成し、またいくつかの実施形態においては二つ目の構成部分が一つ目の構成部分とは異なる物質で作られている。熱かしめ加工は接着剤による接着では解除可能な接続部の形成が困難又は不可能であるような場所で用いることができる。実施形態の一つではステント103はその下にあるカテーテルアセンブリ100に溶融プラスチックを熱かしめ加工することで固定されて、バルーン102の拡張の際に溶融プラスチックの接続部を壊すことで解放される。この場合も、前述のように、解除可能な接続部104はステントの本体、ステントのコーティング、バルーン102、バルーン102のコーテイング、コーティング等の中間材、から外されることが可能であり、又は解除可能な接続部自体が細かく壊されることが可能である。
【0056】
本発明において用いられる溶接の方法としては、溶剤溶接、熱溶接、摩擦溶接、及び電磁溶接が含まれるがこれらに限定されない。溶剤溶接とは基板に溶剤、これにはポリマーや接着剤が含まれうるが、を付着することで二つの基板の表面を軟化させ、表面を接続させて化学的又は物理的に融合された結合を形成する。特定の理論や作用機序に縛られる意図はないが、溶剤溶接に関して提案された手順としては、接続されるべき領域の中にあるそれぞれの物質の表面または中間材となるポリマー又は接着性素材を溶剤を用いて溶解して、物質を接続する溶解されたポリマー鎖を作るステップを含む。この手順案においては、溶解されたポリマー鎖は互いにそれぞれの物質の表面を浸食し、溶剤は吸収されるか又は蒸発して、乾燥して固められた接続が形成される。したがって、溶剤溶接に用いるために選択された溶剤は接続されることとなっている物質を実質的に溶解すべきである。物質が溶剤において「実質的に可溶性」といえるのは接している物質と接続を形成するに足りる度合いでポリマー鎖を十分に遊離させる程度に物質を溶解できる場合である。
【0057】
本発明において用いられる溶剤は医療用アセンブリに悪影響、例えばステント103又はバルーン102が所望するように機能できなくなる程度に溶解される等、を与えることのないように選択されるべきである。一つの実施形態においてはバルーン102は高極性の溶剤においては可溶性であるが、低極性の溶剤においては適度に不溶性である。物質が溶剤において「適度に不溶性」といえるのは、完成された製品の性能に大幅に影響する程度にまで物質を大きく溶解しないときであり、つまり製品が所望の目的で用いることができる状態のままであることを意味する。この例においては、ステント103は低極性溶剤においては実質的に可溶性があるので、バルーン102の構造を乱すことなく低極性溶剤をステント103に付着することができる。本発明におけるあらゆる実施形態と同様に、溶剤を用いる実施形態においても中間材、例えば他の表面との解除可能な接続部104の形成において、接点として機能しうるコーティング、を用いることができる。
【0058】
いくつかの実施形態においてはコーティングを選択することができ、その下にある物質より低い溶解度を有するコーティングを選択することで、その下にある物質を保護することができる。このようなコーティングによって、これがなければ完成した製品の性能に影響する程度に大幅にその下にある物質を溶解するような溶剤を用いて他の表面との解除可能な接続部104を形成することができる。他の実施形態においては、コーティングを選択することができ、その下にある物質よりも高い溶解度を有するコーティングを選択することでその下にある物質の溶解度を増補することができる。このようなコーティングによって、その下にある物質が溶剤に実質的な可溶性を持たないような他の表面との解除可能な接続部104を形成することができる。これらのコーティングはまた、ステント103やバルーン102への破損を防ぐ目的で、解除可能な接続部104の破断点として機能させるために含めることもできる。
【0059】
溶剤はいくつかの基準に基づいて選ぶことができ、例えば、その極性、分子量、生体適合性、反応性、及び純度、が含まれる。溶剤の他の物理的な特性にも考慮することができ、溶剤へのポリマーの溶解限度;酸素やその他の溶剤の中の気体;溶剤とポリマーの混合物の粘度と蒸気圧;溶剤が下にある物質に対して拡散する能力;及び溶剤の熱安定度が含まれる。当業者は幅広い種類のポリマーの溶解度についての科学的文献とデータにアクセスすることができる。さらに、入手可能な熱力学データを用いて溶解の際のギブズ自由エネルギーを計算することから実験的に溶剤の選択をはじめることができることを当業者は認めるであろう。このような計算によって、実験室で試験しうる溶剤の準備的な選択が可能である。
【0060】
作業条件が下にある物質の化学構造に影響し、これによって溶剤への溶解度に影響することが認識されている。溶解速度は溶剤を選択する際の要素となることもまた認識されており、なぜなら物質の遅い溶解は比較的速く製作される製品の場合、製品の性能特性に影響しないかもしれないからである。
【0061】
溶剤にはクロロホルム、DMAC、DMF、THF、シクロヘキサノン、キシレン、トルエン、アセトン、水、メタノール、エタノール、プロパノール、i−プロパノール、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルブチルケトン、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン及びこれらの組合せが含まれうるが、これらに限定されない。溶剤の組合わせの例として、クロロホルムとアセトン(50/50);DMACとメタノール(50:50w/w);水、i−プロパノール、及びDMAC(10:3:87w/w);i−プロパノールとDMAC(80:20、50:50、又は20:80w/w);アセトンとシクロヘキサノン(80:20、50:50、又は20:80w/w);アセトンとキシレン(50:50w/w);アセトン、キシレン、及びFLUX REMOVER AMS(登録商標)(3,3−ジクロロ−1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパンと1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンの93.7%の混合物および、バランスのメタノールと微量のニトロメタンを含む;Tech Spray,Inc.)(10:40:50w/w);並びに1,1,2−トリクロロエタンとクロロホルム(80:20w/w)が含まれるがこれらに限定されない。
【0062】
いくつかの実施形態においては、溶剤は極性でありうる。これらの実施形態においては、極性溶剤にはアセトン、メタノール、エタノール、又はi−プロパノールが含まれうる。他の実施形態においては、溶剤は非極性でありうる。これらの実施形態においては、溶剤にはアセトン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラクロロエチレン、又はジクロロメタンが含まれうる。他の実施形態においては、溶剤は両親媒性でありうる。他の実施形態においては、溶剤はハロゲン化アルキルであることができて、例えば、塩化メチレン又は二塩化エチレンがあげられる。他の実施形態においては、溶剤はICHガイドライン(工業用の指針、Q3C 不純物:残留溶媒のガイドライン、CDER、ロックビル、メリーランド州20857)に基づくクラス3溶剤として評価されうる。他の実施形態においては、溶剤はICHガイドライン(上記と同文献)に基づくクラス2溶剤として評価されうる。他の実施形態においては、溶剤はICHガイドライン(上記と同文献)に基づくクラス1溶剤として評価されうる。
【0063】
接着剤や溶剤は当業者に知られているあらゆる方法によって塗付することができ、浸し塗り、噴霧、注入、はけ塗り、ドリッピング、スピンコーティング、ローラー塗り、メニスカスコーティング、粉体塗装、インクジェットタイプの塗付、気化性の塗付、又はこれらの組合せが含まれるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態においては、接着剤は溶剤を加えることによって働きがよくなりうる。他の実施形態においては、残留溶剤を除くことが可能であって、例えば、周囲条件下で何も加えることなく、又は追加の加熱;オーブン乾燥;真空乾燥;臨界点乾燥;対流乾燥;より高い蒸気圧を有する溶剤との溶媒交換;もしくはこれらの組み合わせによって溶剤を蒸発させることがあげられる。
【0064】
熱溶接にはホットツール溶接、熱ガス溶接、押出溶接、インプラント抵抗溶接、及びインパルス溶接が含まれるがこれらに限定されない。これらの方法はそれぞれ、圧力を加え、外部の熱源を用いて表面を結合する。ホットツール溶接は発熱体を結合すべき表面に接触させることによって直接熱を加える。熱ガス溶接は熱せられて圧縮されたガスを集中的に加えることで、表面を溶かして結合する。押出溶接は物質を溶かして表面の間に注入することで表面を結合する。インプラント抵抗溶接とインパルス溶接は両者とも埋め込まれた導線又はメッシュ素材を用いるという点で似ており、これらは電流の抵抗にさらされたときに熱を発する。
【0065】
いくつかの実施形態においては、解除可能な接続部104の形成のステップは溶融された物質をバルーン102とステント103の間に注入することを含む。他の実施形態においては、解除可能な接続部104の形成のステップはバルーン102とステント103の間に溶融された物質を注入することに続き、ステント103をバルーン102に圧着すること;バルーン102の上にステント103を置く前にステント103の内側の表面及び/又はバルーン102の外側の表面に溶融された物質を注入すること;又はステント103をバルーン102に圧着する前にステント103の内側の表面及び/又はバルーン102の外側の表面に溶融された物質を注入することを含む。
【0066】
いくつかの実施形態においては、ホットツール溶接の方法によって、ステント103とバルーン102に加圧、加熱、接合をすることによる解除可能な接続部104が形成される。図3aと図3bは本発明の実施形態に基づいてホットツール溶接によって医療用アセンブリを組み立てる方法を図示している。図3aにおいてはバルーン102は収縮された状態でカテーテル本体101に乗せられている。発熱体301はバルーン102とステント103の間に置かれる。ステント103の周りに置かれる加圧構造体302を用いて、圧力源303がステント103とバルーン102に加えられる。次に、発熱体301を用いて所定領域に熱が加えられて、ステント103の内側の表面、バルーン102の外側の表面、又はその両方に溶解された層が形成される。所定領域は重複する領域を含み、その重複する領域は、例えば使われる接着剤の種類;ステント103の表面とバルーン102の表面を構成する物質;表面処理の有無;処理に関する他の可変部分の利用、例えば解除可能な接続部の強度を変更しうる添加剤や充てん剤等の要素に基づいて計算される。図3bでは発熱体301は速やかに取り除かれ、ステント103の周りに置かれた加圧構造体302を用いて圧力303が加えられて、ステント103とバルーン102は接合されて、解除可能な接続部104が形成される。
【0067】
当然ながら、いくつかの実施形態において、あらゆる熱溶接の方法で用いるのに選ばれる物質であっても、所定領域において溶解された状態となること、医療用アセンブリの機能に影響することなく解除可能な接続部104を形成することが構造的に可能なものであるべきである。本発明のあらゆる実施形態と同様に、熱溶接の方法には中間材、例えば解除可能な接続部104の形成において接点として機能しうるようなコーティング、を含むことが可能である。
【0068】
いくつかの実施形態においては、コーティングを選択することができ、その下にある物質より高い融点を有するコーティングを選択することでその下にある物質を保護することができる。このようなコーティングによって、これがなければ完成した製品の性能に影響する程度に実質的にその下にある物質を溶かするような温度で他の表面との解除可能な接続部104を形成することができる。他の実施形態においては、コーティングを選択することができ、その下にある物質よりも低い融点を有するコーティングを選択することで、その下にある物質を増補することができる。このようなコーティングによって、特定の温度においてはその下にある物質では形成できない他の表面との解除可能な接続部104を形成することができる。これらのコーティングはまた、ステント103やバルーン102への破損を防ぐ目的で、解除可能な接続部104の破断点として機能させるために含めることもできる。
【0069】
いくつかの実施形態においては、解除可能な接続部104を形成するステップは、熱を加えている間及び/又は熱を加えた後にステント103に圧力を加えることを含むことができる。他の実施形態においては、解除可能な接続部104を形成する方法は、ステント103をバルーン102に圧着すること及び加熱することをさらに含み、熱が加えられるのは、(i)ステント103をバルーン102に圧着する前、ステント103をバルーン102に圧着する間、及び/又はバルーン102にステント103を圧着した後である。
【0070】
摩擦溶接は超音波溶接、振動溶接、及びスピン溶接を含むが、これらに限定されない。これらの方法はそれぞれ機械的エネルギーを熱に変換して表面を接合する。超音波溶接は集中的で、早くて、効率がよいため、ひずみ振幅を起こしている内部の分子摩擦を経て小さい構成部品を接合する際に好適である。プラスチックの「損失弾性係数」とは特定の振幅において熱を作り出す能力を定めるもので、高い損失弾性係数を有すると特定の振幅においてより多くの熱が発生する。超音波溶接において接続部の強度を決定する主要な要素は、部品と継ぎ手のデザイン、振動振幅、ホーンの選択及び固定具のデザインである。
【0071】
振動溶接は振動が直線運動又は円運動を作り出し、表面を接合する熱を発生する点で超音波溶接に似ている。図4は本発明の実施形態に基づいてスピン溶接によって医療用アセンブリを組み立てる方法を図示している。図4ではバルーン102は膨張されていない状態でカテーテル本体101の上にある。ステント103はバルーン102の周りに乗せられる。この実施形態においては、カテーテル本体101には突起401がバルーン102の両端の位置にあって、突起401はステント103の案内としての役割を果たす。チャック402がステント103の周りに乗せられて、回転力403がチャック402に加えられて、突起401の上でステント103が回される。この実施形態においては、熱はステント103と突起401の間に発生した摩擦によって発生し、この熱によって表面が接合され、解除可能な接続部104が形成される。
【0072】
当然ながら、スピン溶接は上述のように改変することができる熱処理であって、これにより医療用アセンブリにおける所望の解除可能な接続部104を形成しうる。これに加え、いくつかの実施形態においては、比較的高い摩擦係数を有するプラスチックの方がスピン溶接により向いていることがありうる。さらに、スピン溶接はステント103との間であらゆる形の案内を作り出して、あらゆる表面が解除可能な接続部104を形成しうるあらゆる実施形態において応用することが可能である。本発明のあらゆる実施形態と同様に、摩擦溶接の方法は中間材を含むことが可能であり、例えば解除可能な接続部104の形成にあたって接点として機能するようなコーティングがあげられる。
【0073】
いくつかの実施形態においては解除可能な接続部104は突起401を用いることなく直接ステント103とバルーン102の間に形成することができる。他の実施形態においては、解除可能な接続部104はステント103とカテーテル本体101の間に形成することができ、この場合は突起401はカテーテル本体101ではなくステント103の内側の表面にある。他の実施形態においては、解除可能な接続部104はステント103と中間材となるコーティングの間に形成することができ、このコーティングはステント103、バルーン102、突起401、これらのあらゆる組み合わせの表面、又はステント103とバルーン102の間の他のコーティング上に存在しうる。他の実施形態においてはステントをバルーンの周りに回転させるか;バルーンをステントの中で回転させるか;又はバルーンとステントの両方を回転させることでステントをバルーンに接続することによって解除可能な接続部104をステント103とカテーテル本体101の間に形成することができる。
【0074】
電磁波溶接にはインプラント電磁誘導溶接、高周波溶接、マイクロ波溶接、赤外線溶接、及びレーザー溶接が含まれるがこれらに限定されない。これらの方法はそれぞれ電磁波エネルギーの吸収に依存しており、これが熱へと変換されて、表面が接合されて、解除可能な接続部104が形成される。本発明のあらゆる実施形態と同様に、電磁波溶接の方法は中間材を含むことが可能であり、例えば解除可能な接続部104の形成にあたって接点として機能するようなコーティングがあげられる。
【0075】
インプラント電磁誘導溶接においては、接合すべき表面の間の接点に消耗インプラントを埋め込み、インプラントの周りにあるコイルにより交番磁界を発生させる。高周波電流(例えば15メガヘルツ未満)が用いられる。消耗インプラントが導電インプラントである場合、交番磁界にて渦電流が生じ、熱が発生して表面を接合し、解除可能な接続部104が作製される。もし消耗インプラントが強磁性インプラントであれば、交番磁界にてヒステリシス損失が生じ、熱が発生して表面を接合し、解除可能な接続部104が作製される。本発明のあらゆる実施形態と同様に、インプラント電磁誘導溶接の方法には中間材を含むことが可能であり、例えば解除可能な接続部104の形成にあたって接点として機能するようなコーティングがあげられる。
【0076】
高周波溶接においては、急速に変化する電場において極性分子の回転が生じさせられる。このようなことから、高周波溶接はポリ塩化ビニル、ナイロン、EVAのような極性物質にはよい方法である。連邦通信委員会(FCC)は13.56メガヘルツの倍数となる特定の周波数においてこの方法を行うことを禁止しており、ほとんどの高周波溶接の方法は27.12メガヘルツで行われる。接合部分の線が小さいことがこの溶接方法の大きな利点であり、これは解除可能な接続部104の形成の際に有用である。マイクロ波溶接は高周波溶接によく似ており、約2450メガヘルツというより高い周波数で行われる。無極性物質は極性物質であってよい「吸収材」を接合部の接点に挿入して熱を生じさせ、溶接することが可能である。本発明のあらゆる実施形態と同様に、高周波溶接の方法は中間材を含むことが可能であり、例えば上述したような解除可能な接続部104の形成にあたって接点として機能するようなコーティングがあげられる。
【0077】
赤外線溶接とレーザー溶接は「透過」溶接に最適な公知技術である。透過溶接ではエネルギーを、吸収しない層を通じて吸収する層へと伝達して、熱を発生させ、表面を接合し、解除可能な接続部104を形成する。赤外線溶接では広帯域の赤外線発生源を用いて熱を発生させるが、プラスチックの吸収性と熱伝導率はこの方法を設計する際に考慮すべき可変部分である。一つの実施形態においては、カーボンブラック及び様々な無機添加剤を含むがこれらに限定されない添加剤を用いて、赤外線エネルギーの吸収を増やし、加熱を調節することができる。広域帯の赤外線エネルギーの良好な発生源としてタングステン電球、セラミックヒーター、ハロゲンランプ、及びチューブ式ヒーターが含まれるがこれらに限定されない。本発明のあらゆる実施形態と同様に、赤外線溶接の方法は中間材を含むことが可能であり、例えば上述したような解除可能な接続部104の形成にあたって接点として機能するようなコーティングがあげられる。
【0078】
レーザー溶接においては、CO、ND:YAG、及びダイオードレーザーを用いて、熱を発生させるが、レーザーの選択が作用する深さに影響する。例えば、COレーザーは約10.6ミクロンで動作し、これはC−C吸収帯に入り、プラスチックにおいては深さ約0.5ミリメートルに限定されることから、COレーザー溶接の適用は接続されるべき部分が薄い部分に限られる。Nd:YAGレーザーは約1.06ミクロンで作動するので、透過溶接に適している。なぜならほとんどのポリマーはNd:YAGレーザーのエネルギーを吸収しないからである。Nd:YAGレーザー溶接の方法は特に小さくて繊細な部品に適している。なぜなら部品はあらかじめ組み立てることができ、振動が必要とされていないからである。一つの実施形態においては、光ファイバー、集束レンズ及びミラーを用いてレーザーエネルギーを所定領域に送達し、導き、集中させて、解除可能な接続部104の強度を調節することができる。他の実施形態においては、充てん剤や添加剤、例えばグラスファイバー、衝撃改質材、難燃性物質を素材に加えることで、エネルギーを分散させて、溶接をさらに調節することができる。本発明のあらゆる実施形態と同様に、レーザー溶接の方法は中間材を含むことが可能であり、例えば上述したような解除可能な接続部104の形成にあたって接点として機能するようなコーティングがあげられる。
【0079】
ダイオードレーザー溶接の方法はNd:YAGレーザー溶接方法に動作が似ており、レーザーダイオードを作る際に用いられる成分に応じて、様々な波長で動作するように設計することが可能である。一般的なレーザーダイオードは0.81ミクロンで作動し、約50ワットの電力を生じさせる。一つの実施形態においては様々な波長の複数のダイオードを設定することによって、様々な溶接の構造体と十分な溶接の強度を提供することができる。他の実施形態においては光ファイバーが用いられる。
【0080】
解除可能な接続部104は硬化させることができ、これは室温で酸素が存在するかもしくは存在しない状態の下、またはエネルギー、例えば熱、電磁波、電子ビーム、イオンもしくは荷電粒子ビーム、中性原子ビームエネルギーもしくはこれらの組合せ、を加えることで起こりうる。エネルギーは局地的に接続部の接点に集中させるか又はアセンブリ全体に加えることで、接着剤を硬化しうる。加熱の方法としては、対流式もしくは伝導式オーブン、ホットプレート、マイクロ波による加熱、赤外線による加熱、気相加熱、液相加熱、レーザーによる加熱、及びこれらの組み合わせが含まれるがこれらに限定されない。電磁波には光を含めることができ、広域帯のエネルギー又は特定の波長で加えることができる。
【0081】
いくつかの実施形態においては前記エネルギーは波長の範囲が約150ナノメートルから約600ナノメートルである電磁波とすることが可能である。他の実施形態においては、エネルギーは波長の範囲が約157ナノメートルから約436ナノメートルである紫外線とすることが可能である。他の実施形態においては、エネルギーは波長の範囲が約300ナノメートルから約400ナノメートルまでの紫外線とすることが可能である。他の実施形態においては、エネルギーはNd:YAG又はCOレーザーによるレーザーエネルギーとすることが可能である。他の実施形態においては、エネルギーは周波数が可変のマイクロ波エネルギーである。硬化剤もまた用いることができる。いくつかの実施形態においては硬化剤には芳香族アミン、無水物、カルボン酸、フェノールノボラック、アミノ樹脂、イソシアネート、ジイソシアネート、及びこれらの組合せが含まれるがこれらに限定されない。他の実施形態においては共重合化剤(copolymerizing agents)、シクロヘキサンジメタノール、やイソフタル酸等を用いることができる。
【0082】
表面処理を用いることで、接続部の強度と耐久性をコントロールして、そしてこれにより、本発明のあらゆる実施形態における接続部の破断の開始をコントロールすることができる。表面処理は一般的に機械的、化学的又は機械的及び化学的処理を組合わせたものである。機械的表面処理には研磨による粗面処理;粗粒、弾、レーザーエネルギーの噴射;及び接着剤の存在下で表面を研磨することが含まれるがこれらに限定されない。化学的表面処理には脱脂;エッチング加工、例えばクロム酸エッチング;ヨード処理;ナトリウム処理;表面グラフト;陽極処理;接着性の促進剤、例えば、シラン及びイソシアネートを基礎とするプライマーを含むがこれらに限定されないプライマー、を加えること;結晶粒内成長(transcrystalline growth)を促進させること;熱、火炎、紫外線、コロナ放電、及びプラズマ処理;並びにバルーン102の膨張の際に、下にある層から放されるポリマー層の追加が含まれるがこれらに限定されない。
【0083】
当然ながら、表面処理を用いることで、ステント103とバルーン102の間の接続部の解放をコントロールすることができる。例えば、当業者は表面処理を用いて以下をコントロールすることができる:(i)例えばコロナ放電、火炎処理、紫外線照射、熱処理、及びプラズマ処理等の技術を用いて、例えばヒドロキシル基、カルボニル基、カルボキシル基、及びスルホキシル基、アルデヒド、ヒドロペルオキシド、エーテル、エステル、アミノ及びアミド類等の表面の反応成分を導入することによる、表面の反応サイトの数、もしくは湿潤性(ii)基板表面上の不飽和結合の数(iii)ポリマーと基板表面の間を機械的に結合できるサイトの数(iv)例えばアルファの形を有する表面をベータという形を有する表面に変換するような、ヨード処理、表面の非結晶質領域を溶解するナトリウム処理、ポリマー鎖を破壊して短くする熱処理を用いた表面の結晶度、並びに(v)例えばプラズマ処理を用いて表面の強度と湿潤性を向上させるために表面の中の架橋結合を増やす等、基材表面における架橋結合。
【0084】
図5は本発明の実施形態に基づきステントとカテーテル本体の間に形成される解除可能な接続部を有する医療用アセンブリの組立の方法を図示する。医療用アセンブリはカテーテル本体101、バルーン102、ステント103、及び解除可能な接続部104で構成される。ステント103はバルーン102の周りに置かれて、解除可能な接続部104がカテーテル本体102とステント103の間に形成されて、医療用アセンブリの組立が完了する。当該実施形態においては、解除可能な接続部104はバルーン102の外にある領域501においてステント103とカテーテル本体101との間にのみ形成されて、バルーン102とステント103の間には接続部104が存在しない。解除可能な接続部104は領域501で上述のあらゆる方法を用いて形成することができる。バルーン102は収縮された形状を有することができ、膨張された形状に拡張することができる。解除可能な接続部104はバルーン102が拡張に応じて又はバルーン102の膨張された形状への拡張が完了したときにステント103をカテーテル本体101から解放する。
【0085】
いくつかの実施形態においては、ステントは生体分解性ステントである。他の実施形態においては、アセンブリは中間材、例えば解除可能な接続部とステントの間のコーティング、を含む。実施形態の一つでは、解除可能な接続部104はステントから解放される。他の実施形態においては、解除可能な接続部はカテーテル本体101から解放される。他の実施形態においては、解除可能な接続部104は中間材、例えばコーティング、から解放される。他の実施形態においては、解除可能な接続部104は解除可能な接続部104の一部から分離することで解放される。
【0086】
図6a〜図6cは本発明の実施形態に基づいてステントを送達する方法を図示する。図6aではカテーテル本体101、バルーン102、ステント103、及び接着部104を有する医療用アセンブリが、血管系の病変602が存在する領域の血管系の器官601の中に置かれる。血管系の器官601には血管系の病変602の存在により狭窄した管腔が存在する。図3bではバルーン102は膨張され、血管系の病変602を圧縮して、血管系の器官601を再形成し、血管系の器官601の管腔の直径を増加させる。バルーン102が膨張するにつれてステント103はバルーン102から解放される。図3cではバルーン102は収縮されて、血管系の器官601から抜き出され、血管系の病変602の領域へのステントの送達が完了する。
【0087】
当然ながら、ステント送達の方法はステントにより利益が与えられうる哺乳動物の中のあらゆる器官の中で用いることができる。実施形態の一つにおいてはステント送達の方法は血管に関する器官、例えば冠動脈もしくは肝静脈等にステントを送達する際に用いることができる。他の実施形態においてはステント送達の方法は腎臓に関する器官、例えば尿道及び尿管等にステントを送達する際に用いることができる。他の実施形態においては、ステント送達の方法は、胆汁に関する器官、例えば胆管等にステントを送達する際に用いることができる。他の実施形態においてはステントを送達する方法は肺に関する器官、例えば、気管、気管支、及び細気管支等にステントを送達する際に用いることができる。他の実施形態においては、ステントを送達する方法は胃腸に関する器官、例えば食道及び結腸にステントを送達する際に用いることができる。
【実施例1】
【0088】
解除可能な接続部104の強度の相対的比較をすることで、医療用アセンブリの設計を補助することができる。解除可能な接続部104の相対的な強度は重ね合わせ剪断試験の方法ASTM D 1002又はブロック剪断試験の方法 ASTM D 4501を用いて試験することができる。剪断応力はバルーン102の膨張の際に解除可能な接続部104にかかる応力の良いシミュレーションとなりうる。重ね合わせ剪断試験には基材の破断やプラスチックの弾性率等その他の要素が含まれており、これらの要素が含まれることで接着剤による接着についての違いを比較することが困難となる。ブロック剪断試験は素材のより厚い部分に負荷をかけ、これにより素材は基材の破断の前により多くの負荷に耐えられる。例えば機械的特性試験装置Instron4204を、引っ張りの速度約毎分0.05インチにおいて約50kNの容量を有するロードセルとともに用いて、本発明において作製される医療用アセンブリで使われうる幅広い種類の解除可能な接続部を試験することができる。この試験方法は限定することを意図するものではない。所望の目的にとって適切な解除可能な接続部を特定するために、当業者に知られている他の試験方法を用いることができる。
【実施例2】
【0089】
ステントカテーテルアセンブリの組立において、ポリマーステント103とバルーン102の間に解除可能な接続部104を形成する際に溶剤溶接を用いた。数滴のクロロホルムをポリ(L−ラクチド)を含むステントの内側の表面に付着させた。スライドウェッジ、サーボ機構のクリンパを用いて圧力をステントの外側の表面に加え、ステントの直径を収縮させてバルーンの外側の表面に接触させ、解除可能な接続部を形成した。ステントカテーテルアセンブリは真空乾燥して、解除可能な接続部を形成した際の残余のクロロホルムは除去した。
【実施例3】
【0090】
ステントカテーテルアセンブリの組立において、ポリマーステント103とバルーン102の間に解除可能な接続部104を形成する際に、接着剤による接着を用いた。接着剤はスクロースを水に混合して作製し、スクロースはスクロースと水の全体量に基づいて濃度70%(w/w)となるように加えられた。
【0091】
一つ目のステントカテーテルアセンブリは、スライドウェッジ、サーボ機構のクリンパを用いてステントの外側の表面に圧力を加えて、ステントの内側の表面がカテーテルアセンブリの外側の表面に接触するまでステントの直径を収縮させることによって組み立てた。次いで、ステントカテーテルアセンブリを接着剤としてスクロースと水の混合物によってコーティングして、解除可能な接続部を形成した。
【0092】
二つ目のステントカテーテルアセンブリは、カテーテルアセンブリとステントの間の接触領域を接着剤でコーティングすることによって、組み立てた。次にスライドウェッジ、サーボ機構のクリンパを用いてステントの外側の表面に圧力を加え、ステントの内側の表面が、接着剤としてのスクロースと水の混合物によってコーティングされたカテーテルアセンブリの外側の表面に接触するまでステントの直径を収縮して、解除可能な接続部を形成した。
【実施例4】
【0093】
ステントカテーテルアセンブリの組立において、ポリマーステント103とバルーン102の間に解除可能な接続部104を形成する際に、接着剤による接着を用いた。PEG5000として知られているろう状のポリ(エチレングリコール)を接着剤として用い、(i)加熱し、融解された状態で塗付し、(ii)水に溶解し(iii)エタノールに溶解し、及び(iv)アセトンに溶解して、解除可能な接続部を有するステントカテーテルアセンブリを形成した。
【0094】
一つ目のステントカテーテルアセンブリは、スライドウェッジ、サーボ機構のクリンパを用いてステントの外側の表面に圧力を加えて、ステントの内側の表面がカテーテルアセンブリの外側の表面に接触するまでステントの直径を収縮させて組み立てた。次にステントカテーテルアセンブリを融解されたPEG5000を接着剤としてコーティングして、解除可能な接続部を形成した。この手順はまた水に溶解し、エタノールに溶解し、又はアセトンに溶解したPEG5000を用いた他のステントカテーテルアセンブリにおいて解除可能な接続部を形成する際にも、解除可能な接続部を有するステントカテーテルアセンブリを形成するために用いられた。
【0095】
二つ目のステントカテーテルアセンブリは、カテーテルアセンブリとステントの間の接触領域を融解されたPEG5000でコーティングすることによって組み立てた。次に、スライドウェッジ、サーボ機構のクリンパを用いてステントの外側の表面に圧力を加えて、ステントの内側の表面が接着剤として融解したPEG5000によってコーティングされたカテーテルアセンブリの外側の表面に接触するまでステントの直径を収縮して、解除可能な接続部を形成した。一つ目のカテーテルアセンブリと同様にこの手順はまた水に溶解し、エタノールに溶解し、又はアセトンに溶解したPEG5000を用いた他のステントカテーテルアセンブリにおいて解除可能な接続部を形成する際にも、解除可能な接続部を有するステントカテーテルアセンブリを形成するために用いられた。
【0096】
PEG5000は潤滑性があり水溶性であるので、ステントカテーテルアセンブリへのPEG5000の適用はアセンブリの患者の生体内の位置決めと送達を補助することができ、PEG5000は医療用アセンブリから生体内で容易に分解される。
【実施例5】
【0097】
ステントカテーテルアセンブリの組立においてポリマーステント103とバルーン102の間に解除可能な接続部104を形成する際に接着剤による接着を用いた。PLA−PEG−PLAのトリブロック共重合体が接着剤として用いて、解除可能な接続部を有するステントカテーテルアセンブリを形成した。トリブロック共重合体の中のそれぞれのPLAブロックの分子量は約500であり、PEGの分子量は約1000である。
【0098】
一つ目のステントカテーテルアセンブリは、スライドウェッジ、サーボ機構のクリンパを用いてステントの外側に圧力を加えて、ステントの内側の表面がカテーテルアセンブリの外側の表面に接触するまでステントの直径を収縮させて組み立てた。ステントカテーテルアセンブリは次に接着剤としてPLA−PEG−PLA共重合体によってコーティングして、解除可能な接続部を形成した。
【0099】
二つ目のステントカテーテルアセンブリは、カテーテルアセンブリとステントの間の接触領域をPLA−PEG−PLA共重合体でコーティングすることによって組み立てた。次にスライドウェッジ、サーボ機構のクリンパを用いてステントの外側の表面に圧力を加え、ステントの内側の表面が接着剤としてPLA−PEG−PLA共重合体によってコーティングされたカテーテルアセンブリの外側の表面に接触するまでステントの直径を収縮させ、解除可能な接続部を形成した。
【0100】
本発明の特定の実施形態が示されて説明されているが、本発明の広い意図から逸脱することなく変更や改変を行うことができることは当業者には明らかであろう。例えば、本発明の教示により解除可能な接続部を有する医療用アセンブリ、特にステントカテーテルアセンブリにおいて形成する方法が多数提供されている。当業者はこれらの教示を共に又は組合わせて用いて、本発明の目的と性質を果たすことができることを認めるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】a及びbは本発明の実施形態であるステントとカテーテルの間に形成された解除可能な接続部を有する医療用アセンブリの組立方法を図示する。
【図2】a及びbは本発明の実施形態であるステントとカテーテルの間に接着剤による接着で形成された解除可能な接続部を有する医療用アセンブリの組立方法を図示する。
【図3】a及びbは本発明の実施形態であるホットツール溶接による医療用アセンブリの組立方法を図示する。
【図4】本発明の実施形態であるスピン溶接による医療用アセンブリの組立方法を図示する。
【図5】本発明の実施形態であるステントとカテーテル本体の間に形成された解除可能な接続部を有する医療用アセンブリの組立方法を図示する。
【図6】a〜cは本発明の実施形態であるステントを送達する方法を図示する。
【図1(a)】

【図1(b)】

【図2(a)】

【図2(b)】

【図3(a)】

【図3(b)】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステントと、
収縮された形状で、膨張された形状に拡張可能なバルーンを備えたカテーテルであって、前記ステントが前記バルーンの上に配置されているカテーテルと、
前記ステントと前記バルーンの間にあって、前記バルーンの拡張に応じて、又は前記バルーンの膨張された形状への拡張が完了したときに前記ステントを前記バルーンから解放する解除可能な接続部と、
を備えた医療用アセンブリ。
【請求項2】
前記ステントが生体分解性ステントである請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記解除可能な接続部が前記ステントから解放される請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記解除可能な接続部が前記バルーンから解放される請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記解除可能な接続部と前記ステントとの間、前記解除可能な接続部と前記バルーンとの間、又はこれらの組合せに中間材をさらに備える請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記中間材がコーティングである請求項5に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記解除可能な接続部が前記中間材から解放される請求項5に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記解除可能な接続部が接着剤による接着、熱かしめ加工、又は溶接によって形成される請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項9】
溶接が溶剤溶接、熱溶接、摩擦溶接、及び電磁溶接からなる群から選択される請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
熱溶接がホットツール溶接、熱ガス溶接、押出溶接、インプラント抵抗溶接、及びインパルス溶接からなる群から選択される請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
摩擦溶接が超音波溶接、振動溶接、及びスピン溶接からなる群から選択される請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項12】
電磁溶接がインプラント電磁誘導溶接、高周波溶接、マイクロ波溶接、赤外線溶接、及びレーザー溶接からなる群から選択される請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記ステントが生体分解性ステントであって、前記解除可能な接続部が前記生体分解性ステントと前記バルーンの間の機械的な接続部である請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記ステントが生体分解性ステントであって、前記解除可能な接続部が前記生体分解性ステントと前記バルーンの間の化学的な接続部である請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記ステントの内側の表面及び/又は前記バルーンの外側の表面が前記解除可能な接続部の強度及び/又は耐久性を調整するために改変されている請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記解除可能な接続部は、圧力の使用、熱の使用、溶剤の使用、又はこれらの組合せが含まれる刺激に対する反応として、前記ステントを前記バルーンに解除可能に接続する請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記解除可能な接続部が、圧力、熱、放射、又は溶剤にさらすことで、前記ステントを前記バルーンに解除可能に接続するよう構成された材料を備える請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記解除可能な接続部が前記ステントの内側の表面及び/又は前記バルーンの外側の表面のコーティングである請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記コーティングを溶剤にさらし、続いて前記溶剤を除去することで、前記ステントが前記バルーンに接続される請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記ステントが生体分解性ステントであり、前記溶剤への前記コーティングの溶解度が前記溶剤への前記ステントの溶解度より高い請求項19に記載のアセンブリ。
【請求項21】
前記ステントが生体分解性ステントであり、前記溶剤への前記コーティングの溶解度が前記溶剤への前記ステントの溶解度より低い請求項19に記載のアセンブリ。
【請求項22】
前記解除可能な接続部が前記ステントの内側の表面及び/又は前記バルーンの外側の表面のポリマーコーティングである請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項23】
一時的な期間の間、哺乳動物の内腔に留まるように構成された生体分解性ステントと、
折畳まれた形状から拡張された形状に拡張することができる拡張可能な部材を備えたカテーテルであって、前記ステントが前記拡張可能な部材の上に配置されているカテーテルと、
前記部材の拡張に応じて前記生体分解性ステントが前記部材から外れるように前記ステントを前記部材に解除可能に接続する手段と、
を備える医療用アセンブリ。
【請求項24】
ステントと、
カテーテル本体及び、収縮された形状で、膨張された形状に拡張可能なバルーンであって、前記ステントがその上に配置されているバルーンを備えたカテーテルアセンブリと、
前記ステントと前記カテーテル本体の間にあり、前記バルーンの外の領域に形成され、前記バルーンの拡張に応じて、又は前記バルーンの膨張された形状への拡張が完了したときに前記ステントを前記カテーテル本体から解放する解除可能な接続部と、
を備える医療用アセンブリ。
【請求項25】
前記ステントが生体分解性ステントである請求項24に記載のアセンブリ。
【請求項26】
前記解除可能な接続部が前記ステントから解放される請求項24に記載のアセンブリ。
【請求項27】
前記解除可能な接続部が前記カテーテルから解放される請求項24に記載のアセンブリ。
【請求項28】
前記解除可能な接続部と前記ステントの間、前記解除可能な接続部と前記カテーテル本体の間、又はこれらの組合せに中間材をさらに備える請求項24に記載のアセンブリ。
【請求項29】
前記中間材がコーティングである請求項28に記載のアセンブリ。
【請求項30】
前記解除可能な接続部が前記中間材から解放される請求項28に記載のアセンブリ。
【請求項31】
カテーテルアセンブリのバルーンの上にステントをかぶせるステップと、
前記バルーンの拡張に応じて、又は前記バルーンの膨張された形状への拡張が完了したときに、前記ステントが前記カテーテルアセンブリから解放されるように前記ステントと前記カテーテルアセンブリの間に解除可能な接続部を形成するステップと、
を備える医療用アセンブリを組み立てる方法。
【請求項32】
前記バルーンは前記ステントと前記カテーテルアセンブリとの間に前記解除可能な接続部が形成される際に折畳まれた形状にある請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記ステントが生体分解性ステントである請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記解除可能な接続部が前記ステントから外れる請求項31に記載の方法。
【請求項35】
前記解除可能な接続部が前記バルーンから外れる請求項31に記載の方法。
【請求項36】
前記解除可能な接続部が前記バルーンの外の領域で、前記カテーテルアセンブリから外れる請求項31に記載の方法。
【請求項37】
前記解除可能な接続部が、破片となって壊れることで、前記ステントが前記バルーンから外れるように構成されている請求項31に記載の方法。
【請求項38】
前記解除可能な接続部を形成するステップは、
前記カテーテルアセンブリ及び/又は前記ステントの内側に、前記バルーンの拡張に応じて、又は前記バルーンの膨張された形状への拡張が完了したときに前記ステントが前記カテーテルアセンブリから分離する種類の接着剤を付着させるステップと、
前記ステントに圧力を加えるか、熱を加えるか、又は熱及び圧力を加えることによって、前記ステントの直径を拡張された直径から前記ステントが前記カテーテルアセンブリに嵌合して固定されるような直径に縮小するステップと、
を備える請求項31に記載の方法。
【請求項39】
前記解除可能な接続部を形成するステップは、
前記カテーテルアセンブリの外側の表面及び/又は前記ステントの内側の表面に、前記バルーンの拡張に応じて、又は前記バルーンの膨張された形状への拡張が完了したときに前記ステントが前記カテーテルアセンブリから分離する種類の接着剤を付着するステップと、次いで
前記ステントを前記バルーンにかぶせるステップであって、前記ステントの直径は、一旦前記ステントが前記バルーンにかぶせられたならば直径の調整が不要となるように、前記カテーテルアセンブリと前記ステントの間で嵌合するようになっているステップと、
を備える請求項31に記載の方法。
【請求項40】
前記ステントは生体分解性ステントであって、前記解除可能な接続部を形成するステップは、
前記生体分解性ステントの内側の表面及び/又は前記バルーンの外側の表面に溶剤を付着するステップと、続いて
前記バルーンに前記生体分解性ステントを圧着するステップと、次いで
前記溶剤を除去するステップと、
を備える請求項31に記載の方法。
【請求項41】
前記ステントは生体分解性ステントであって、前記解除可能な部分を形成するステップは、
前記生体分解性ステントの内側の表面及び/又は前記カテーテルアセンブリの外側の表面に溶剤を塗付するステップと、次いで
前記生体分解性ステントを前記バルーンにかぶせるステップであって、前記ステントの直径は一旦前記ステントが前記バルーンにかぶせられたならば直径の調整が不要となるように、前記カテーテルアセンブリと前記ステントの間で嵌合するようになっているステップと、続いて
前記溶剤を除去するステップと、
を備える請求項31に記載の方法。
【請求項42】
前記ステントは前記ステントの内側の表面に物質を有し、及び/又は前記カテーテルアセンブリが前記カテーテルアセンブリの外側の表面に物質を有し、前記解除可能な接続部を形成するステップは、
前記ステント上の前記物質及び/又は前記カテーテルアセンブリ上の前記物質に溶剤を塗付するステップと、続いて
前記ステントを前記カテーテルアセンブリに圧着するステップと、続いて
前記溶剤を除去するステップと、
を備える請求項31に記載の方法。
【請求項43】
前記解除可能な接続部は、前記ステント上の前記物質、前記バルーン上の前記物質、前記バルーンの外の領域にある前記カテーテルアセンブリ上の前記物質、又はこれらの組合せから外れる請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記ステントが前記ステントの内側の表面に物質を有し、及び/又は前記カテーテルアセンブリが前記カテーテルアセンブリの外側の表面に物質を有し、前記解除可能な接続部を形成するステップは、
前記ステント上の前記物質及び/又は前記カテーテルアセンブリ上の前記物質に溶剤を塗付するステップと、次いで
前記ステントを前記バルーンにかぶせるステップであって、前記ステントの直径は一旦前記ステントが前記バルーンにかぶせられたならば直径の調整が不要となるように、前記カテーテルアセンブリと前記ステントの間で嵌合するようになっているステップと、続いて
前記溶剤を除去するステップと
を備える請求項31に記載の方法。
【請求項45】
前記解除可能な接続部は、前記ステント上の前記物質、前記バルーン上の前記物質、前記バルーンの外の領域にある前記カテーテルアセンブリ上の前記物質又はこれらの組合せから外れる請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記ステントは生体分解性ステントであり、前記解除可能な接続部を形成するステップは、前記生体分解性ステントの内側の表面及び/又は前記カテーテルアセンブリの外側の表面に熱を加えて、前記ステントと前記カテーテルアセンブリの間に接続部を形成するステップを備える請求項31に記載の方法。
【請求項47】
前記加熱中及び/又は加熱後に前記ステントに圧力を加えることをさらに有する請求項46に記載の方法。
【請求項48】
解除可能な接続部を形成する方法はさらに前記ステントを前記カテーテルアセンブリに圧着するステップを有し、
前記ステントを前記カテーテルアセンブリに圧着する前;前記ステントを前記カテーテルアセンブリに圧着する最中;及び/又は前記ステントを前記カテーテルアセンブリに圧着した後、に加熱する請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記熱が、ホットツール、ガス、又は電流によって加えられる請求項46に記載の方法。
【請求項50】
前記解除可能な接続部を形成するステップは、
前記カテーテルアセンブリと前記ステントの間に融解した物質を注入するステップ又は、
前記カテーテルアセンブリと前記ステントの間に融解した物質を塗付した後に、前記ステントを前記カテーテルアセンブリに圧着するステップ又は、
前記ステントを前記バルーンにかぶせる前に、前記ステントの内側の表面及び/又は前記カテーテルアセンブリの外側の表面に融解した物質を塗付するステップ又は、
前記ステントを前記カテーテルアセンブリに圧着する前に、前記ステントの内側の表面及び/又は前記カテーテルアセンブリの外側の表面に融解した物質を塗付するステップ
を備える請求項31に記載の方法。
【請求項51】
前記解除可能な接続部を形成するステップは、
前記ステントと前記カテーテルアセンブリの間に発熱体を置くステップと、
熱を加えるステップと、
前記発熱体を除去するステップと、
前記ステントに圧力を加えて、前記ステントを前記カテーテルアセンブリに接続するステップと、
を備える請求項31に記載の方法。
【請求項52】
前記ステントが生体分解性ステントであって、完全に又は部分的にポリマー素材から作られる請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記ステントが前記ステントの内側の表面に付着された物質を含み、及び/又は前記カテーテルアセンブリが前記カテーテルアセンブリの外側の表面に付着された物質を含み、前記ステント上の前記物質及び/又は前記カテーテルアセンブリ上の前記物質を加熱することで前記ステントが前記カテーテルアセンブリに接続する請求項51に記載の方法。
【請求項54】
前記ステント及び/又は前記カテーテルアセンブリ上の前記物質が、前記ステントや前記カテーテルアセンブリより低い融解温度を有する請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記ステント及び/又は前記カテーテルアセンブリ上の前記物質が、前記ステントや前記カテーテルアセンブリより高い融解温度を有する請求項53に記載の方法。
【請求項56】
前記解除可能な接続部を形成するステップは、
前記ステント及び/又は前記カテーテルアセンブリに超音波エネルギーを加えて、前記ステントを前記カテーテルアセンブリに接続するステップ又は、
前記ステント及び/又は前記カテーテルアセンブリに振動を加えて、前記ステントを前記カテーテルアセンブリに接続するステップ又は、
前記ステントを前記バルーンの周りでスピンさせ、前記ステントの中で前記バルーンをスピンさせ、もしくは前記バルーンと前記ステントの両方をスピンさせて、前記ステントを前記カテーテルアセンブリに接続するステップ又は、
前記ステント及び/又は前記カテーテルアセンブリに電磁エネルギーを加えて、前記ステントを前記カテーテルアセンブリに接続するステップ
を備える請求項31に記載の方法。
【請求項57】
前記ステントが生体分解性ステントである請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記ステントは前記ステントの内側の表面上に付着した物質を含み、及び/又は前記カテーテルアセンブリに前記カテーテルアセンブリの外側の表面上に付着した物質を含み、これによって前記カテーテルアセンブリへの前記ステントの接続を可能にし、又は前記バルーンへの前記ステントの接続を向上させもしくは促進させる請求項56に記載の方法。
【請求項59】
前記電磁エネルギーが高周波エネルギー、マイクロ波エネルギー、又は赤外線エネルギーである請求項56に記載の方法。
【請求項60】
前記ステントが生体分解性ステントであって、前記ステントを前記カテーテルアセンブリに接続する方法は、前記ステントを前記カテーテルアセンブリにレーザー溶接するステップを備える請求項31に記載の方法。
【請求項61】
前記解除可能な接続部を形成するステップは、前記ステントと前記カテーテルアセンブリの間にある物質をレーザー溶接して、前記ステントと前記カテーテルアセンブリの間の前記接続部を生じさせるステップを備える請求項31に記載の方法。

【図4】
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【図5】
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【図6(a)】
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【図6(b)】
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【図6(c)】
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【公表番号】特表2008−510572(P2008−510572A)
【公表日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−529991(P2007−529991)
【出願日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【国際出願番号】PCT/US2005/029646
【国際公開番号】WO2006/026201
【国際公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願人】(504183388)アドヴァンスド カーディオヴァスキュラー システムズ, インコーポレイテッド (40)
【Fターム(参考)】