説明

ステータスモニタプログラム、このステータスプログラムを実行する情報処理装置及び印刷装置

【課題】印刷装置内の画像形成材料の残量の出力について、新たな表示手法を実現可能なステータスモニタプログラム及びこのステータスプログラムを実行する情報処理装置及び印刷装置を提供することを目的とする。
【解決手段】インクを収納したインクカートリッジであって、複合機に未装着の未装着数量が1以上となる場合(S106:Yes,S114)、データベースにインク残量がほぼなくなった時のみを、インク残量表示タイミングとして登録する一方、未装着数量が0となる場合(S106:No,S114未実行)、インク残量がほぼなくなった時と所定量以下になった時とを、インク残量表示タイミングとして登録する(S116)とともに、パソコンの制御部は、データベースに登録されたインク残量表示タイミングに応じて、インク残量を示す情報を出力するか否かを制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置内の液体インク、インクリボン、トナーその他の画像形成材料の残量を監視し、その状態を表示する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
印刷装置に装着されたカートリッジ内のインク又はトナーの残量を監視し、その残量状態に応じて種々の処理を実行する技術が多く提案されている。例えば、カートリッジ内のインク残量が、基準値より少ないと判断される場合、インク残量が少ないことプリンタの表示部に表示し、ユーザに警告を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
なお、インク残量が所定量以下となると、発注先サーバにアクセスし、消耗品を発注する消耗品発注システムが提案されている。詳細には、この消耗品発注システムに係るプリンタにおいては、設置時等におけるメニュー画面において発注処理モードの設定を受け付け、ユーザが自動的に消耗品を発注する自動発注モードを選択すると、検出されるインクの残量が所定量以下となると、発注先サーバにアクセスして消耗品を発注する。そして、消耗品発注システムでは、このようにして消耗品を発注するにつき、プリンタ2Aが発注先サーバにアクセスすると、プリンタ2Aを認証し、さらに消耗品の発注を受け付けて消耗品、配送先の認証が実行され、消耗品の発送が手配され、この手配が完了すると、プリンタに発注の完了が通知される。プリンタにおいては、この通知が履歴テーブルに記録される。ユーザは発注中止モードを選択することも可能で、この場合、インク残量が所定量以下となると、消耗品の消費の警告がなされる(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2006−168043号公報
【特許文献2】特開2002−127572号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、インク、インクリボン、トナー等の画像形成材料の印刷装置内の残量が所定の状態(所定量以下)になる都度、その状態になったことを出力することは、ユーザに画像形成材料の残量を正確に理解させることができ、この点において好適である。しかし、複数回にわたって画像形成材料の残量を出力し、ユーザにその状態を理解させなくてもよい場合もある。
【0005】
本発明は、印刷装置内の画像形成材料の残量の出力について、新たな表示手法を実現可能なステータスモニタプログラム及びこのステータスプログラムを実行する情報処理装置及び印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記従来の課題に鑑みなされた本発明は、画像形成材料を収納した収納器であって、印刷装置に未装着の収納器数に応じて、印刷装置内の画像形成材料の残量各々を示す情報を出力するか否かを制御することとしたものである。
【0007】
本発明を反映した第1の課題解決手段は、印刷装置内の画像形成材料の残量を監視する制御装置が読み取り可能なステータスモニタプログラムであって、前記制御装置を、前記画像形成材料を収納した収納器であって、前記印刷装置に未装着の収納器数を取得するカウント手段と、前記カウント手段が取得した前記収納器数をデータベースに登録する登録手段と、残量検出用センサによって検出された前記画像形成材料の残量が、第1状態であること及び第2状態であることを検出する残量状態検出手段と、下記条件1及び条件2を満足する場合、前記第1状態であることを示す第1情報を出力手段に出力し、下記条件1及び条件3を満足する場合、前記第2状態であることを示す第2情報を出力手段に出力しない出力制御手段として機能させるためのステータスモニタプログラムである。
【0008】
条件1:前記データベースに登録された収納器数が第1数である
条件2:前記残量状態検出手段により検出された残量が前記第1状態である
条件3:前記残量状態検出手段により検出された残量が前記第2状態である
【0009】
これによれば、画像形成材料を収納した収納器であって、印刷装置に未装着の収納器の数が第1数である場合、画像形成材料の残量が第2状態であることを示す第2情報が出力されず、したがって、画像形成材料の残量を示す情報の出力回数を低減させることができる。
【0010】
第2の課題解決手段は、第1の課題解決手段のステータスモニタプログラムであって、前記制御装置を、前記条件2及び下記条件4を満足する場合、前記第1情報を出力手段に出力し、前記条件3及び下記条件4を満足する場合、前記第2情報を出力手段に出力する前記出力制御手段として機能させるためのステータスモニタプログラムである。
【0011】
条件4:前記データベースに登録された収納器数が第2数である
【0012】
これによれば、画像形成材料を収納した収納器であって、印刷装置に未装着の収納器の数が第1数とは異なる第2数である場合、画像形成材料の残量が第2状態であることを示す第2情報を、適切に出力することができる。なお、画像形成材料の残量が第1状態であることを示す第1情報については、像形成材料を収納した収納器であって、印刷装置に未装着の収納器の数に関係なく、出力される。
【0013】
第3の課題解決手段は、第1の課題解決手段のステータスモニタプログラムであって、前記制御装置を、前記条件3及び下記条件5が満足する場合において、前記第2情報を前記出力手段に出力することを指定する出力指定を取得する指令取得手段と、前記条件2及び下記条件5を満足する場合、前記第1情報を出力手段に出力し、前記条件3、下記条件5及び条件6を満足する場合、前記第2情報を出力手段に出力し、前記条件3、下記条件5及び条件7を満足する場合、前記第2情報を出力手段に出力しない前記出力制御手段として機能させるためのステータスモニタプログラムである。
【0014】
条件5:前記データベースに登録された収納器数が第2数である
条件6:前記指令取得手段により前記出力指定が取得されている
条件7:前記指令取得手段により前記出力指定が取得されていない
【0015】
これによれば、画像形成材料を収納した収納器であって、印刷装置に未装着の収納器の数が第1数とは異なる第2数である場合、画像形成材料の残量が第2状態であることを示す第2情報を、出力するか否かを指定可能で、指定された状態にしたがった適切な出力を実現することができる。なお、画像形成材料の残量が第1状態であることを示す第1情報の出力については、上記第2の課題解決手段と同じである。
【0016】
第4の課題解決手段は、第1乃至第3の課題解決手段のいずれか1つのステータスモニタプログラムであって、前記制御装置を、前記印刷装置に収納器が装着されたことを示す交換信号を取得する交換信号取得手段と、前記交換信号取得手段により前記交換信号が取得された場合、前記データベースに登録されている収納器数を1減らす前記登録手段として機能させるためのステータスモニタプログラムである。
【0017】
これによれば、画像形成材料を収納した収納器であって、印刷装置に未装着の収納器の数を適切に管理することができる。なお、収納器の数が減少した場合に、収容器の数が自動的に減少するため、ユーザの管理負担を軽減することができる。
【0018】
第5の課題解決手段は、第1乃至第4の課題解決手段のいずれか1つのステータスモニタプログラムであって、前記制御装置を、前記画像形成材料を収納した収納器を販売するインターネット上の販売サーバに対して、前記収納器を発注する発注手段と、前記発注手段による発注に対応して、前記販売サーバより送信される収納器の受注個数情報から、前記収納器数を取得する前記カウント手段として機能させるためのステータスモニタプログラムである。
【0019】
これによれば、画像形成材料を収納した収納器であって、印刷装置に未装着の収納器の数を適切に管理することができる。なお、収納器の数が増加した場合に、収容器の数が自動的に増加するため、ユーザの管理負担を軽減することができる。
【0020】
第6の課題解決手段は、第1乃至第5の課題解決手段のいずれか1つのステータスモニタプログラムであって、前記第1数は、収納器数が1以上で、前記第2数は、収納器数が0で、前記第1状態は、前記画像形成材料の残量が略0の状態で、前記第2状態は、前記画像形成材料の残量が、前記第1状態より多い状態であることを特徴とする。
【0021】
これによれば、画像形成材料を収納した収納器であって、印刷装置に未装着の収納器の数が1以上である場合、換言すれば、未装着の収容器を在庫として、例えば、所有(保管)している場合、画像形成材料の残量が略0となるまで出力されず、したがって、画像形成材料の残量を示す情報の出力回数を低減させることができる。なお、未装着の収容器を在庫として所有している場合、画像形成材料の残量が略0となり、印刷不能となったとしても、在庫の収納器を用いて適切に対応することができる。
【0022】
第7の課題解決手段は、第1乃至第6の課題解決手段のいずれか1つのステータスモニタプログラムを記録した記録媒体と、前記記録媒体から前記ステータスモニタプログラムを読み取り、前記読み取ったステータスモニタプログラムを実行する制御装置と、を備えたことを特徴とする情報処理装置である。これによれば、上記特有の機能を実現可能な情報処理装置とすることができる。
【0023】
第8の課題解決手段は、第1乃至第6の課題解決手段のいずれか1つのステータスモニタプログラムを記録した記録媒体と、前記記録媒体から前記ステータスモニタプログラムを読み取り、前記読み取ったステータスモニタプログラムを実行する制御装置と、を備えたことを特徴とする印刷装置である。上記特有の機能を実現可能な印刷装置とすることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、印刷装置内の画像形成材料の残量の表示について、新たな表示手法を実現可能なステータスモニタプログラム及びこのステータスプログラムを実行する情報処理装置及び印刷装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明を反映した上記課題解決手段を実施するための実施形態について、図面を用いて以下に詳細に説明する。上記課題解決手段は以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することができる。
【0026】
(システムの構成)
図1は印刷システム10を示す図である。印刷システム10は、インクジェット方式の複合機200と、複数のパソコン100A,100B及び100Cを含み、各装置はLAN(Local Area Network)20を介して通信可能に接続されている。複合機200は、パソコン100A等から送信される印刷データを受信し、これに対する印刷処理を実行するとともに、パソコン100Aからのスキャン要求に基づいたスキャン処理の実行により生成したスキャンデータを、LAN50を介して、例えば、パソコン100Aに送信する。
【0027】
また、LAN50は、ルータ60を介してインターネット70に接続されている。インターネット70には、複合機200に装着されるインクカートリッジ2302を販売している購入先サイト(インターネット70上の販売サーバ)80が存在している(接続されている)。
【0028】
先ず、複合機200の構成について説明する。複合機200は、自装置の制御を司る複合機200と、例えば、所定の処理を実行するためのプログラムを記憶する記憶部220と、印刷データを実際に印刷する印刷部230と、原稿載置部(図1において図示を省略)に設置された原稿をスキャンするスキャナ部と、インクカートリッジ2302内のインク残量を検出する残量検出センサ250と、各種情報を表示するモニタ260と、複合機200へのデータ(指令)入力のインターフェースとしての機能を果たす操作部270と、LAN50に接続されるネットワークI/F280とを備える。複合機200は、演算処理を実行するCPUと、各種プログラムを記憶するROMと、作業領域としてのRAMとにより構成される。記憶部220は、例えば、不揮発性のメモリ(例えば、EEPROM)又はハードディスクによって構成されている。印刷部230は、インクを収納(収容)したインクカートリッジ2302を含み、インクジェット方式の構成を有する。印刷部230は、カラー印刷に対応しているものとし、したがって、4色(ブラック(BK)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C))のインクカートリッジ2302が、複合機200(印刷部230)に装着されている。
【0029】
複合機200を構成するCPUが、ROM及び記憶部220に記憶されるプログラムをRAM上で実行することで、各種処理が実行される。例えば、ネットワークI/F280が受信した印刷データに対して印刷処理が実行される。また、残量検出センサ250により検出されたインクカートリッジ2302内のインク残量を示すデータが、ネットワークI/F280を介してパソコン100Aに送信される。CPUは、これら処理を実行するためRAM上のデータにアクセスする。したがって、CPUがROM及び記憶部220に記憶されている各種プログラムをRAM上で実行することで、各種処理が実行され、これによって各種機能手段が構成される。
【0030】
次に、パソコン100A,100B,100Cの構成について説明する。なお、パソコン100B,100Cは、パソコン100Aと同一の構成であるため、その説明を省略すする。パソコン100Aは、自装置の制御を司る制御部110と、ハードディスク(図1において「HDD」と記載。以下、「HDD」という。)120と、モニタ130と、キーボード又はマウスにより構成される操作部140と、LAN50に接続されるネットワークインターフェース(図1において「ネットワークI/F」と記載。以下、「ネットワークI/F」という。)150と、を備えている。
【0031】
制御部110は、演算処理を実行するCPUと、各種プログラムを記憶するROMと、作業領域としてのRAMとにより構成される。HDD120には、OS(Operating System)1202と、例えば、インターネット70上のWebページを閲覧するためのアプリケーションソフトであるブラウザプログラム(図1において「ブラウザ」と記載。以下、「ブラウザ」という。)1204とが記憶されている。また、HDD120には、複合機200用の印刷部230を制御するプリンタドライバプログラム(以下、「プリンタドライバ」という。)及びスキャナ部240を制御するスキャナドライバプログラム(以下、「スキャナドライバ」という。)のいずれかを少なくとも含むドライバプログラム1206が記憶されている。さらに、HDD120には、複合機200に装着されたインクカートリッジ2302内のインクの残量を監視し、モニタ130に表示するためのステータスモニタプログラム1208と、OS1202、ブラウザ1204、ドライバプログラム1206、ステータスモニタプログラム1208の各設定データを管理するデータベース1210(例えば、OSが提供するレジストリ)とが記憶されている。
【0032】
制御部110を構成するCPUが、ROM及びHDD120に記憶されるデータベース1210に基づきOS1202、各種プログラム1204〜1208をRAM上で実行することで、各種処理が実行され、これによって各種機能手段が構成される(例えば、カウント手段、残量状態検出手段、表示制御手段)。ステータスモニタプログラム1208の実行に基づき、複合機200に未装着の、具体的には在庫として保有しているインクカートリッジの数量(以下、「未装着数量」という。)が取得され、インクカートリッジ2302のインクの残量がモニタ(監視)され、インク残量の表示タイミング(インク残量表示タイミング)が設定され、設定されたタイミングでインク残量がモニタ130に表示される。また、例えば、ステータスモニタプログラム1208の実行によって設定された複合機200のインク残量表示タイミング(図4参照)が、OS1202の機能としてデータベース1210に登録される。また、ブラウザ1204の実行に基づき、例えば、インターネット70上のWebページがダウンロードされ、また、インターネット上のサーバ(例えば、購入先サイト80)から所定のデータを受信し、所定のデータが送信される。さらに、プリンタドライバの実行に基づき、エディタプログラム(図1パソコン100Aの記憶部120において図示を省略)で作成された印刷対象のファイルから印刷データが生成される。なお、複合機200の印刷部230でこの印刷データが印刷されると、インクカートリッジ2302内のインクが消費される。
【0033】
(ドライバプログラムインストール処理)
図3にドライバプログラムのインストール処理のフローを示す。なお、ドライバプログラム1206のインストールとともに、インストールされたドライバプログラム1206に関連する機能(構成要素)を監視するためのステータスモニタプログラム1208が併せてインストールされる。具体的には、プリンタドライバがインストールされた場合、印刷部230の状態を監視するステータスモニタプログラム1208がインストールされる。また、スキャナドライバがインストールされた場合、スキャナ部240を監視するステータスモニタプログラム1208がインストールされる。この処理は、ドライバプログラム1206及びステータスモニタプログラム1208を記憶したCD等の記録媒体をパソコン100Aにセットし、制御部110が、記録媒体に含まれるインストール用の起動プログラムをRAM上で実行することで開始される。
【0034】
この起動プログラムを起動した制御部110は、先ず、パソコン100AのHDD120にインストールプログラムを記憶する。続けて、制御部110は、HDD120に記憶したインストールプログラムに基づきインストール機能選択処理を実行し(S100)、処理をS102に移行する。すなわち、制御部110は、インストールするドライバプログラム1206を選択するダイアログをモニタ130に表示し、このダイアログに基づきユーザが操作部140を介して入力する、ドライバプログラム1206選択の指示を取得し、入力された指示に基づき選択されたドライバプログラム1206を特定する。そして、ユーザがプリンタドライバを選択しているか否か、詳細には、S100の処理により特定したドライバプログラム1206の中に、プリンタドライバが含まれているか否かを判断する(S102)。判断の結果、プリンタドライバが選択されていない(プリンタドライバが含まれていない)場合(S102:No)、制御部110は処理をS116に移行する。
【0035】
これに対し、S102でプリンタドライバが選択されている(プリンタドライバが含まれている)場合(S102:Yes)、制御部110は、インクカートリッジ注文画面をモニタ130に表示する処理を実行する(S104)。具体的には、制御部110は、HDD120からインクカートリッジ注文画面を示すデータを、自身を構成するRAM上に読み出し、このデータに基づきインクカートリッジ注文画面をモニタ130に表示する。図3は、S104でモニタ130に表示されるインクカートリッジ注文画面300を示す図である。インクカートリッジ注文画面300は、消耗品であるインクカートリッジ2302に収納されたインクの消耗時に備え、予備のインクカートリッジの準備を促すメッセージとともに、このメッセージに応じて、購入先サイト80(図1参照)に接続(アクセス)し、インクカートリッジの購入手続きを実行する場合に選択するチェックボックス302と、購入手続きを行わない場合に選択するチェックボックス304とを含む。また、インクカートリッジ注文画面300は、先に実行したS100に処理を戻すための指示を入力するための「戻る」ボタン306と、チェックボックス302,304による選択に応じた処理に移行するための指示を入力するための「次へ」ボタン308と、このドライバプログラムインストール処理を終了するための指示を入力するための「キャンセル」ボタン310とを含む。なお、チェックボックス302,304のいずれが選択されていない状態において、「次へ」ボタン308は、例えば、グレーアウト状態とし、押下することができない構成を採用する。
【0036】
S104でのインクカートリッジ注文画面300の表示に応じて、ユーザが操作部140を介してチェックボックス302,304のいずれかを選択した上で、「次へ」ボタン308を押下した場合、制御部110は、チェックボックス302,304のいずれが選択されたかを判断する(S106)。操作部140を介して入力された指示が「戻る」ボタン306である場合、上述したとおり、制御部110は処理をS100に移行し、また、「キャンセル」ボタン310である場合、この処理を終了する。
【0037】
S106の判断の結果、チェックボックス304が選択されていた場合(S106:No)、制御部110は処理をS108に移行し、インク残量表示タイミング選択画面を表示する処理を実行する。具体的には、制御部110は、インク残量表示タイミング選択画面を示すデータを、HDD120から自身を構成するRAM上に読み出し、このデータに基づきインク残量表示タイミング選択画面をモニタ130に表示する。そして、制御部110は処理をS116に移行する。なお、この場合、後述するS114は実行されない。したがって、データベース1210には、購入したインクカートリッジ2302の数量(未装着数量)としてデフォルト状態の「0」が、そのまま登録されていることとなる。
【0038】
図4は、S112でモニタ130に表示されるインク残量表示タイミング選択画面を示す図である。インク残量表示タイミング選択画面400は、インク残量の表示タイミングの選択を促すメッセージとともに、インク残量が50%以下になった時、その旨の表示を行う場合に選択するチェックボックス402と、インク残量が10%以下になった時、その旨の表示を行う場合に選択するチェックボックス404と、インク残量がほぼなくなった時、その旨の表示を行う場合に選択するチェックボックス406とを含む。なお、チェックボックス406はデフォルト状態で選択されている。インク残量が略「0」である場合、インクカートリッジ2302の交換が必須となるためである。また、インク残量表示タイミング選択画面400は、先に実行したS100に処理を戻すための指示を入力するための「戻る」ボタン408と、チェックボックス402,404,406による選択に応じた処理に移行するための指示を入力するための「次へ」ボタン410と、このドライバプログラムインストール処理を終了するための指示を入力するための「キャンセル」ボタン412とを含む。
【0039】
S106の判断の結果、チェックボックス302が選択されていた場合(S106:Yes)、制御部110は、所定のアドレスによって示されるインターネット70上の購入先サイト80への接続処理を実行する(S110)。具体的には、HDD120に記憶された所定のブラウザ1204を起動するとともに、予め記憶してある購入先サイト80のURL(Uniform Resource Locator)に基づき、購入先サイト80に接続(アクセス)する。S110の処理において制御部110は、購入先サイト80より所定のデータを受信し、このデータに基づいた画面をモニタ130に表示し、操作部140を介したユーザ操作によって、インクカートリッジ2302を識別する、例えば、インクカートリッジ2302の機種名(型番)及び購入数量を受け付ける。そして、ユーザが操作部140を介して入力した機種名(型番)及び購入数量を取得し、ネットワークI/F150を制御し、購入先サイト80を宛先として、取得した機種名(型番)及び購入数量を含むデータを送信する。そして、制御部110は、S110の処理で送信された機種名(型番)及び購入数量を含むデータに応じ、購入先サイト80から返信される確定した購入数量を内容とするデータ(以下、「購入数量データ」という。)を受信したか否かを判断する(S112)そして、判断の結果、受信していなければ、受信するまで待機する(S112:No)。
【0040】
購入数量データを受信した場合(S112:Yes)、制御部110は、S112で受信した購入数量データによって示される複合機200(印刷部230)に未装着のインクカートリッジ2302の数量(未装着数量)を、データベース1210に登録し(S114)、処理をS116に移行する。なお、未装着数量は、インクカートリッジ2302の購入数量が2個であれば「2」であり、また、購入数量が1個であれば「1」である。ユーザが操作部140を介して未装着数量を直接入力することができる構成を採用することもできる。購入先サイト80以外でインクカートリッジ2302を購入することもあるためである。S116で制御部110は、インク残量表示タイミングをデータベース1210に登録する。
【0041】
S116を詳細に説明すると、S106の判断が否定されていた場合(S106:No)、制御部110は、S112でモニタ130に表示したインク残量表示タイミング選択画面400に応じ、選択されたチェックボックス402,404,406にしたがったインク残量表示タイミングをデータベース1210に登録する。例えば、チェックボックス404及び406が選択されていた場合、制御部110は、インク残量表示タイミングとして、インク残量が「10%以下になった時」と、「ほぼなくなった時(略0の時)」とをデータベース1210に登録する。この結果、データベース1210には、未装着数量「0」と(デフォルト状態で登録)、インク残量表示タイミングとして「10%以下になった時」及び「ほぼなくなった時」とが登録される。なお、チェックボックス406のみが選択されていた場合、制御部110は、インク残量表示タイミングとして、インク残量が「ほぼなくなった時(略0の時)」のみをデータベース1210に登録する。その結果、データベース1210には、未装着数量として「0」と(デフォルト状態で登録)、インク残量表示タイミングとして「ほぼなくなった時」とが登録される。
【0042】
S106の判断が肯定されていた場合(S106:Yes)、制御部110は、インク残量表示タイミングとして、インク残量がほぼなくなった場合をデータベース1210に登録する。この結果、データベース1210には、未装着数量として1以上の値、例えば「2」と(S114で登録)、インク残量表示タイミングとして「ほぼなくなった時」とが登録される(例えば、「10%以下になった時」は登録されない。)。なお、制御部110は、データベース1210の登録状態に応じて、後述するインク残量表示処理(図7参照)のS306〜S310の処理を実行する。
【0043】
なお、制御部110は、S114及びS116で未装着数量とインク残量表示タイミングとを登録したデータベース1210を暗号化する。これによってデータベース1210の改ざんを防止することができる。
【0044】
S116を実行した後、制御部110は、S100で選択されたドライバプログラム1206のHDD120へのインストール処理を実行するとともに、選択されたドライバプログラム1206に関連する機能(構成要素)を監視するためのステータスモニタプログラム1208をHDD120にインストールする(S118)。そして、制御部110は、ドライバプログラム1206及びステータスモニタプログラム1208のインストールが終了したとき、このドライバプログラムインストール処理を終了する。
【0045】
(インクカートリッジ交換処理)
図5にインクカートリッジ交換処理のフローを示す。なお、この処理は、ドライバプログラム1206としてプリンタドライバとともにインストールされた印刷部230を監視するステータスモニタプログラム1208に基づくものである。制御部110は、パソコン100Aの電源がONされ場合、OS1202を起動するとともに、この印刷部230の監視用のステータスモニタプログラム1208を起動する。以下、印刷部230の監視用のステータスモニタプログラム1208を、「プリンタステータスモニタプログラム」という。
【0046】
先ず、制御部110は、後述するインク残量表示処理(図7参照)において、インク残量が、ほぼなくなった状態(略「0」の状態)であることを示すデータを受信した後、所定のタイミングで、ネットワークI/Fを制御し、複合機200にインクカートリッジ2302が交換されたか否かを問い合わせる(S200)。そして、制御部110は、S200の問い合わせに応じ、複合機200から送信されたインク交換信号を受信したか否かを判断する(S202)。判断の結果、インク交換信号を受信していなければ、制御部110は受信するまで待機する(S202:No)。これに対し、インク交換信号を受信した場合(S202:Yes)、制御部110は処理をS204に移行する。
【0047】
S204で制御部110は、データベース1210に未装着数量が登録されているか否かを判断する。判断の結果、未装着数量が登録されていない場合(S204:No)、制御部110は、このインクカートリッジ交換処理を終了する。これに対し、未装着数量が登録されている場合(S204:Yes)、制御部110は、未装着数量から新たに複合機200(印刷部230)に装着したインクカートリッジ2302の数量を減算する(S206)。具体的には、データベース1210に登録された未装着数量を「−1」し、これを新たな未装着数量としてデータベース1210に登録(更新)する。
【0048】
その後、制御部110は、インクカートリッジ交換に関するメッセージをモニタ130に表示する処理を実行する(S208)。具体的には、インクカートリッジ交換に関するメッセージを示すデータを、HDD120から自身を構成するRAM上に読み出し、このデータに基づいたメッセージをモニタ130に表示する(S208)。例えば、図6に示すようなメッセージを含む画面500を表示する。そして、制御部110は、S208で表示される画面を構成する「OK」ボタン502を、ユーザが操作部140を介して押下したことを条件として、このインクカートリッジ交換処理を終了する。
【0049】
(インク残量表示処理)
図7にインク残量表示処理のフローを示す。なお、この処理も上述した「インクカートリッジ交換処理」と同じく、ステータスモニタプログラム1208に基づくものである。
【0050】
先ず、制御部110は、プリンタステータスモニタプログラムを起動後、所定のタイミングで、ネットワークI/Fを制御し、複合機200にインクカートリッジ2302に収納されているインクの残量を問い合わせる処理を実行する(S300)。そして、問い合わせに応じ、複合機200から送信されたインク残量を示すデータを受信したか否かを判断する(S302)。判断の結果、インク残量を示すデータを受信していなければ、制御部110は受信するまで待機する(S302:No)。これに対し、インク残量を示すデータを受信した場合(S302:Yes)、制御部110は、受信したデータをRAM上に記憶し、処理をS304に移行する。なお、上述したとおり、複合機200(印刷部230)には4色のインクカートリッジ2302が装着されている。したがって、インク残量を示すデータには、各色のインク残量についての情報が含まれる。
【0051】
S304で制御部110は、データベース1210からインク残量表示タイミングを、RAM上に読み出し、インク残量表示タイミング取得する。そして、制御部110は、S302で受信したデータによって示されるインク残量と、S304で取得したインク残量表示タイミングとに基づきインク残量を表示するか否かを判断する処理が実行される(S306)。判断の結果、インク残量を表示する条件が満たされていない場合(S308:No)、制御部110はこのインク残量表示処理を終了する。これに対し、インク残量を表示する条件が満たされている場合(S308:Yes)、制御部110は処理をS310に移行する。
【0052】
S308の判断を具体的に説明すると、例えば、S302で受信されRAM上に記憶されたインク残量が残り10%で、S304でインク残量表示タイミングとして「10%以下になった時」が取得されている場合、S308の判断は肯定される(S308:Yes)。また、S302で受信されRAM上に記憶されたインク残量が略0%で、S304でインク残量表示タイミングとして「ほぼなくなった時(略0の時)」が取得されている場合、S308の判断は肯定される(S308:Yes)。これに対し、S302で受信されRAM上に記憶されたインク残量が残り40%で、S304でインク残量表示タイミングとして「10%以下になった時」が取得されている場合、S308の判断は否定される(S308:Yes)。また、S302で受信されRAM上に記憶されたインク残量が残り10%で、S304でインク残量表示タイミングとして「ほぼなくなった時(略0の時)」が取得されている場合、S308の判断は否定される(S308:Yes)。
【0053】
なお、S304でデータベース1210から読み出されるインク残量表示タイミングは、上述した図2に示すドライバプログラムインストール処理のS116でデータベース1210に登録されたものである。S304で、データベース1210からインク残量表示タイミングとして「ほぼなくなった時(略0の時)」が取得されている場合、未装着数量は、例えば、データベース1210に次のように登録されている。すなわち、図2に示すドライバプログラムインストール処理のS106が肯定され(S106:Yes)、S114が実行されていれば、未登録数量として1以上の値がデータベース1210に登録されている。これに対し、図2のS106が否定され(S106:No)、S114が未実行であれば、未登録数量として0がデータベース1210に登録されている。また、インク残量表示タイミングとして「10%以下になった時」が取得されている場合、未装着数量として0がデータベース1210に登録されている(図2のS106:No,S114未実行/「50%以下になった時」も同じ)。
【0054】
また、上述したとおり印刷部230には、4色のインクカートリッジ2302が装着されている。制御部110は、この4色各々に対し、S308の判断を実行する。したがって、1色でも、インク残量を表示する条件が満たされた場合、S308の判断は肯定され(S308:Yes)、全ての色について、インク残量を表示する条件が満たされない場合、S308の判断は肯定される(S308:No)。
【0055】
S310で制御部110はインク残量表示処理を実行する。詳細には、制御部110は、インク残量に対応するインク残量表示画面を示すデータを、HDD120からRAM上に読み出し、これに基づきインク残量表示画面を表示する。図8は、S310でモニタ130に表示されるインク残量表示画面を示す図である。インク残量表示画面600は、複合機200の機種名とともに、複合機200に装着されたインクカートリッジ2302に収納されたインク残量を示すインク残量表示欄602を含む。なお、印刷部230には、4色(ブラック(BK)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C))のインクカートリッジ2302が装着されているため、インク残量表示欄602には、各々のインク残量が表示されている。図8の状態において、ブラックのインク残量は、ほぼなくなった(略0)状態を示す。
【0056】
また、インク残量表示画面600は、インターネット70上のインクカートリッジの購入先サイト80に接続(アクセス)する際に押下する接続ボタン604を含む。この接続ボタン604には、購入先サイト80のURLが関連付けられており、この接続ボタン604の押下を検出した制御部110は、HDD120に記憶されたブラウザ1204を起動し、購入先サイト80にアクセスする。
【0057】
モニタ130にインク残量表示画面600を表示した制御部110は、購入先サイト80への接続要求が入力されたか否か、換言すれば、ユーザが操作部140を介して接続ボタン604を押下し、この押下に基づく接続要求を取得したか否かを判断する(S312)。判断の結果、接続要求が入力されていない場合(S312:No)、制御部110はこのインク残量表示処理を終了する。これに対し、接続要求が入力されている場合(S312:Yes)、制御部110はブラウザ1204を起動し、接続ボタン604に関連付けられたURLに基づき購入先サイト80にアクセスし(S314)、続けて、S316及びS318を実行した後、このインク残量表示処理を終了する。なお、S314〜S318の各処理は、上述した図2に示すドライバプログラムインストール処理のS110〜S114と同一であり、その詳細は省略する。
【0058】
なお、制御部110は、インク残量表示処理を終了した後、所定のタイミングで、再度、S300を実行する。すなわち、このインク残量表示処理は、所定のタイミングで繰り返し実行される。
【0059】
(変形例)
上述した本実施形態の構成を次に示すような構成とすることも可能で、この変形例の構成によっても、上述の本実施形態と同一の有利な効果を得ることができる。
【0060】
(1)上記の説明では、インク残量をモニタ130に表示する構成を例に説明したが(図7に示すインク残量表示処理のS310及び図8参照)、これ以外の構成を採用することもできる。例えば、音声にて出力する構成を採用することもできる。また、通信可能に接続された所定の装置に送信することもできる。さらに、表示、音声出力、送信を組み合わせた構成とすることもできる。なお、表示する場合については、図8の表示態様以外の態様で表示することもできる。例えば、所定の光源(ランプ、LED)等を点滅又は点灯する構成とすることもできる。
【0061】
(2)上記の説明では、インクジェット方式の印刷部230を有する複合機200を例に説明したが、これ以外の方式による印刷部230を備える複合機200とすることもできる。例えば、画像形成材料としてトナーを用いる電子写真方式の印刷部230を備える複合機200であってもよい。かかる場合、トナーはトナーカートリッジに収納(収容)され、トナーカートリッジが複合機200に装着される。なお、残量検出センサ250は、トナー残量を検出する。また、画像形成材料としてインクリボンを用いる熱転写方式の印刷部230を備える複合機200とすることもできる。かかる場合、インクリボンはインクリボンカートリッジに収納される。なお、残量検出センサ250は、インクリボン残量を検出する。
【0062】
(3)上記の説明では、画像形成材料としてのインクは、インクカートリッジ2302に収納された例に説明した。しかし、これ以外の構成とすることもできる。例えば、インクジェット方式の印刷部230の一部を成すインクジェットヘッドが一体的に構成されている収納器とすることもできる。かかる場合、インク残量がほぼなくなった場合、インクジェットヘッドが一体的に構成された収納器全体が取り替えられる。
【0063】
(4)上記の説明では、各処理を、パソコン100Aの制御部110が実行する構成を例として説明した。しかし、この各処理を複合機200の制御部210が独自に実行する構成とすることもできる。かかる場合、複合機200は、OS1202とは別個独立したデータベースを記憶部220に記憶するとともに、制御部210を構成するROM及び記憶部220に、各処理のためのプログラムを記憶し、これを実行する。
【0064】
この変形例(4)の構成において、図2に示すプリンタドライバインストール処理は、次のように実行される。すなわち、変形例(4)の構成において、図2のS102は省略される。すなわち、ドライバプログラム1206は、複合機200を利用する装置に対してインストールされるプログラムであり、複合機200自身に対しては不要である。したがって、ステータスモニタプログラムのみがインストールされる。ここで、スタータスモニタープログラムのインストールは、記憶部220に記憶されたプログラム(プリインストール(preinstall)された状態のプログラム)2202を実行することで行われる。
【0065】
また、図5のS200と、S202と、図7のS300と、S302とは省略される。すなわち、各問合せの対象となる装置は、複合機200自身である。上記実施形態でパソコン100Aと複合機200との間でなされた各処理に相当する各処理は、複合機200の内部で、制御部210によって実行される。例えば、複合機200の制御部210は、残量検出センサ250によって検出されたインク残量と、操作部270を介したユーザ操作に基づき取得し、記憶部220に記憶されるデータベースに登録したインク残量表示タイミングとに基づき、インク残量をモニタ260に表示すべきか否かを判断する(図7のS308参照)。
【0066】
(5)上記で説明した図2に示すドライバプログラムインストール処理では、未装着数量が1以上となる場合(図2のS106:Yes,S114参照)、S108(図2参照)は実行されない、換言すれば、未装着数量が0となる場合(図2の106:No,S114未実行)にのみS108が実行される構成を採用した。しかし、例えば、購入数量が少なく、データベース1210に登録された未装着数量が所定の値(数量)より小さい場合、S108と同一の処理を行い、これによって取得されたインク残量表示タイミングをデータベース1210に登録(図2のS116参照)する構成を採用することもできる。
【0067】
この変形例(5)の構成によれば、例えば、データベース1210において未装着数量「1」が登録される場合(図2のS106:Yes)、インク残量表示タイミングを受け付ける。具体的には、図4に示すインク残量表示タイミング選択画面400に含まれる情報を内容として含む画面を、例えば、S112の処理終了後にモニタ130に表示し、ユーザからインク残量表示タイミングを受け付ける。この場合、S116の処理は、S106の判断が否定されていた場合(S106:No)と同じように実行される。そして、「10%以下になった時」がデータベース1210に登録された場合において、インク残量が10%以下になると、インク残量表示画面600がモニタ130に表示される(図7のS304〜S310参照)。なお、変形例(5)の構成においても、インク残量表示タイミングとして、例えば「残り10%以下になった時」が登録されていなければ、インク残量が10%以下になったとしても、インク残量表示画面600はモニタ130に表示されない。
【0068】
(6)上記で説明した図5に示すインク残量表示処理では、S206を実行後、S208を実行し、この処理を終了する構成とした。しかし、S206を実行した後、未装着数量が0となった場合(複合機200に未装着のインクカートリッジ2302が0である)、制御部110は、図2に示すプリンタドライバインストール処理のS108と同一の処理を実行し、次に、図2のS116と同一の処理を実行した上で、この処理を終了する構成とすることもできる。また、制御部110は、図2に示すプリンタドライバインストール処理のS104〜S116と同一の処理を実行し、この処理を終了する構成とすることもできる。
【0069】
この変形例(6)の構成は、例えば、インクカートリッジ2302を購入先サイト80で購入していたため(例えば、図2のS106:Yes、S110参照)、データベース1210に未装着数量として1以上の値が登録されるとともに(例えば、図2のS114参照)、インク残量がほぼなくなった時にのみ、インク残量表示画面(図8参照)を表示することとしていた場合に有効である。このような場合、複合機200に装着されているインクカートリッジ2302のインク残量がほぼなくなっても、次に装着するインクカートリッジ2302はユーザの手元に存在しない。したがって、印刷不能の状態になる。例えば、インク残量が残り10%以下になった時、インク残量表示画面600が表示されるようにデータベース1210への登録を更新することができれば、ユーザは、残り10%以下になった時に表示されるインク残量表示画面600に基づき、インク残量が残り10%以下になったことを認識し、新たなインクカートリッジ2302を事前に準備しておくことができる。
【0070】
(7)上記で説明した図7に示すインク残量表示処理では、S318を実行後、この処理を終了する構成とした。しかし、S318を実行した後、図2に示すプリンタドライバインストール処理のS108と同一の処理を実行し、さらに、その後、図2のS116と同一の処理を実行する構成とすることもできる。すなわち、図7に示すインク残量表示処理においても、インク残量表示タイミングを選択可能とし、選択されたインク残量表示タイミングをデータベース1210(図1参照)に登録する構成とすることもできる。この場合、図2のS116で登録されたインク残量表示タイミングは、図7のインク残量表示処理で選択された新たなインク残量表示タイミングに更新される。そして、制御部110は、再度、所定のタイミングで実行されるこのインク残量表示処理において、新たにデータベース1210に登録されたインク残量表示タイミングにしたがいS304〜S306の処理を実行する。
【0071】
この変形例(7)の構成は、例えば、次のような場合に有効である。すなわち、この変形例(7)による新たな登録前は、インクカートリッジ2302を購入先サイト80で購入したことがなく(例えば、図2のS106:No、S110参照)、データベース1210に未装着数量が登録されておらず(例えば、図2のS114が未実行)、インク残量が残り10%以下になった時に、インク残量表示画面(図8参照)を表示する(例えば、図2のS108及び図4参照)こととしていた場合に有効である。このような場合、未装着のインクカートリッジ2302を購入先サイト80で購入することで、インクカートリッジ2302を所有(在庫として保管)することとなり、インク残量表示タイミングに関し、インク残量がほぼなくなった場合にのみ、表示(出力)されれば十分であると考えるユーザも存在するためである。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の実施形態におけるシステムの概要とシステムを構成する印刷装置及びパソコンの機能ブロックとを示す図
【図2】本発明の実施形態におけるプリンタドライバインストール処理のフローを示す図
【図3】本発明の実施形態におけるインクカートリッジ注文画面を示す図
【図4】本発明の実施形態におけるインク残量表示タイミング選択画面を示す図
【図5】本発明の実施形態におけるインクカートリッジ交換処理のフローを示す図
【図6】本発明の実施形態におけるインクカートリッジ交換に関するメッセージを含む画面を示す図
【図7】本発明の実施形態におけるインク残量表示処理の処理フローを示す図
【図8】本発明の実施形態におけるインク残量表示画面を示す図
【符号の説明】
【0073】
100A,100B,100C パソコン
200 複合機
110,210 制御部
120,220 記憶部
1208 ステータスモニタプログラム
2202 プログラム
130,260 モニタ
230 印刷部
2302 インクカートリッジ
250 残量検出センサ
600 インク残量表示画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置内の画像形成材料の残量を監視する制御装置が読み取り可能なステータスモニタプログラムであって、
前記制御装置を、
前記画像形成材料を収納した収納器であって、前記印刷装置に未装着の収納器数を取得するカウント手段と、
前記カウント手段が取得した前記収納器数をデータベースに登録する登録手段と、
残量検出用センサによって検出された前記画像形成材料の残量が、第1状態であること及び第2状態であることを検出する残量状態検出手段と、
下記条件1及び条件2を満足する場合、前記第1状態であることを示す第1情報を出力手段に出力し、下記条件1及び条件3を満足する場合、前記第2状態であることを示す第2情報を出力手段に出力しない出力制御手段として機能させるためのステータスモニタプログラム。
条件1:前記データベースに登録された収納器数が第1数である
条件2:前記残量状態検出手段により検出された残量が前記第1状態である
条件3:前記残量状態検出手段により検出された残量が前記第2状態である
【請求項2】
前記制御装置を、
前記条件2及び下記条件4を満足する場合、前記第1情報を出力手段に出力し、前記条件3及び下記条件4を満足する場合、前記第2情報を出力手段に出力する前記出力制御手段として機能させるための請求項1に記載のステータスモニタプログラム。
条件4:前記データベースに登録された収納器数が第2数である
【請求項3】
前記制御装置を、
前記条件3及び下記条件5が満足する場合において、前記第2情報を前記出力手段に出力することを指定する出力指定を取得する指令取得手段と、
前記条件2及び下記条件5を満足する場合、前記第1情報を出力手段に出力し、前記条件3、下記条件5及び条件6を満足する場合、前記第2情報を出力手段に出力し、前記条件3、下記条件5及び条件7を満足する場合、前記第2情報を出力手段に出力しない前記出力制御手段として機能させるための請求項1に記載のステータスモニタプログラム。
条件5:前記データベースに登録された収納器数が第2数である
条件6:前記指令取得手段により前記出力指定が取得されている
条件7:前記指令取得手段により前記出力指定が取得されていない
【請求項4】
前記制御装置を、
前記印刷装置に収納器が装着されたことを示す交換信号を取得する交換信号取得手段と、
前記交換信号取得手段により前記交換信号が取得された場合、前記データベースに登録されている収納器数を1減らす前記登録手段として機能させるための請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のステータスモニタプログラム。
【請求項5】
前記制御装置を、
前記画像形成材料を収納した収納器を販売するインターネット上の販売サーバに対して、前記収納器を発注する発注手段と、
前記発注手段による発注に対応して、前記販売サーバより送信される収納器の受注個数情報から、前記収納器数を取得する前記カウント手段として機能させるための請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のステータスモニタプログラム。
【請求項6】
前記第1数は、収納器数が1以上で、
前記第2数は、収納器数が0で、
前記第1状態は、前記画像形成材料の残量が略0の状態で、
前記第2状態は、前記画像形成材料の残量が、前記第1状態より多い状態である請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のステータスモニタプログラム。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のステータスモニタプログラムを記録した記録媒体と、
前記記録媒体から前記ステータスモニタプログラムを読み取り、前記読み取ったステータスモニタプログラムを実行する制御装置と、を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のステータスモニタプログラムを記録した記録媒体と、
前記記録媒体から前記ステータスモニタプログラムを読み取り、前記読み取ったステータスモニタプログラムを実行する制御装置と、を備えたことを特徴とする印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−146033(P2010−146033A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−319033(P2008−319033)
【出願日】平成20年12月16日(2008.12.16)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】