説明

ストレッチパック化粧剤

【課題】ストレッチパック化粧剤に関し、プルーンエキス、蜂蜜、ヒアルロン酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ゲルマニウムを使用し、特に保湿効果・美肌効果に優れリフトアップ効果の高いストレッチパック化粧剤を提供する。
【解決手段】本発明のストレッチパック化粧剤は、プルーンエキス47重量%、蜂蜜47.98重量%、ヒアルロン酸ナトリウム2重量%、ピロリドンカルボン酸ナトリウム3重量%、ゲルマニウム0.02重量%と、を成分とする構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプルーンエキス、蜂蜜、ヒアルロン酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ゲルマニウムを主成分とする肌の引き上げ効果のあるストレッチパック化粧剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のパック剤は、顔に貼られたシートが皮膚の表面からずれ落ちたり、顔につけた液状体が垂れ落ちてしまったり、貼られたシートやパック剤を剥離する際に痛みを伴うなどの欠点があった。特に、肌の引き上げ効果の期待されるストレッチパック系の化粧剤にあっては、使用者の習熟度によって保湿・美肌効果が充分に発揮できなかったり、または通常一定時間は期待できる効果が何らかの原因で持続しない等の各種事情があってリフトアップが期待通りに効を奏さないという問題がしばしば発生することがあった。
【0003】
この問題を解決するために、ピールオフタイプ、ジェルシートタイプ、含浸シートタイプなど、多種の効果の持続が期待できるパック剤を開発するべく各種の工夫がなされている。しかしながら、これらの新しい形式の美白、ひきしめ、保湿美白効果等を有するタイプ別の化粧品にあっては、それぞれの利点を追求しているが、それぞれ固有の問題点を有しており、特にリフトアップ効果については効果が充分でない事が多かった。
【0004】
リフトアップ化粧品としては、栄養成分で皮膚にハリを与えるものや引き締め効果のある美容液やクリーム系化粧品(マッサージクリーム等)や多くのスキンケア製品が開発されている。パック形式のものとしては、ピールオフ型タイプ、洗い流すタイプ、シート状パック(ジェルシートタイプ・化粧水含浸シートタイプ)のような種類のものがある。
みずみずしい肌を保つための美容法としては保湿成分である化粧品を別とすれば、ヒアルロン酸の注入やエステサロンに通うことも考えられるが、自宅でエステをするとしてもエステ機器は高価であり多額の費用がかかるという欠点がある。
市販されているリフトアップ用のパックは手術やエステ通いやエステ機器に比べて価格も手軽であり自宅で気軽にできるため、近年高校生から大人まで多くの年代の女性から注目されている。最近では外国製のパック剤まで容易に入手できるようになってきている。これらのパック状の化粧品は、化粧水で潤った肌が乾かないうちに該当部分を保湿成分でカバーすることにより、ただちに、栄養分が肌に浸透し、潤いや弾力を与えてくれる為、肌にハリが出てリフトアップ効果が現実に期待できる。
【0005】
また、角層が、水分で潤っている状態を長時間保つことにより、化粧水や乳液などの保湿成分が充分に時間をかけて肌に浸透するのでタップリと吸収された養分により格段に効果が現れてくる。要点としては、潤った肌が乾かないうちに保湿効果の持続するカバーをする事が重要であり、それができるパック剤である事が必要である。また肌のきめを整え、ハリやひきしめ効果のある栄養成分が含有されたリフトアップ効果のあるストレッチパック剤の開発が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−265348号公報
【特許文献2】特開2002−114664号公報
【特許文献3】特開2008−247852号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記問題を解決するために、本発明はプルーンエキス、蜂蜜、ヒアルロン酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ゲルマニウムを構成成分とするものであり保湿効果・美肌効果の優れたリフトアップ効果の高いストレッチパック化粧剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係るストレッチパック化粧剤は、プルーンエキス47重量%、蜂蜜47.98重量%、ヒアルロン酸ナトリウム2重量%、ピロリドンカルボン酸ナトリウム3重量%、ゲルマニウム0.02重量%とからなる構成である。また、本発明を構成するプルーンエキスは、鉄分、ビタミンE,ビタミンA、カルシウムなどを含む植物抽出物からなる構成である。
【0009】
また、蜂蜜は、植物抽出物や海藻抽出物の薬効成分を含むものからなる構成である。また、本発明を構成するヒアルロン酸ナトリウムは、ヒアルロン酸やヒアルロン酸塩と代替することができる構成である。また、ピロリドンカルボン酸ナトリウムは、ピロリドンカルボン酸、ピロリドンカルボン酸塩、ピロリドンカルボン酸ソーダ等の天然保湿因子と代替することができる構成である。
【発明の効果】
【0010】
1.従来のストレッチパック剤に比べ、プルーンエキスと、蜂蜜と、ヒアルロン酸ナトリウムと、ピロリドンカルボン酸ナトリウムと、ゲルマニウムとからなるので、肌のきめを整え、保湿効果・美肌効果に優れたリフトアップのよりよい効果を奏することができる。
2.プルーンエキスが充分に含有されているので、多くの鉄分、ビタミンE,ビタミンA、カルシウムなどの栄養成分が肌に酸素を運ぶ為、くすみや肌荒れ防止に効果がある。
【0011】
3.植物抽出物や海藻抽出物の薬効成分を含む蜂蜜を使用しているので効果を十分に奏することができる。
4.ヒアルロン酸ナトリウムは、潤滑油的な役割を果たし、肌にみずみずしさやハリを与え、保湿性やなめらかさを感じさせる保護膜を作り、保湿効果と角質柔軟効果を発揮しリフトアップに効果がある。
5.ピロリドンカルボン酸ナトリウム塩の50%水溶液は、天然保湿成分(NMF:natural moisturizing factor)の主成分であり、乾燥から肌を守り、柔軟性と弾力性と湿潤性を与える効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明のストレッチパック化粧剤は、プルーンエキス、蜂蜜、ヒアルロン酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ゲルマニウムを構成成分とするものであり、各成分の重量%は、それぞれプルーンエキス47重量%、蜂蜜47.98重量%、ヒアルロン酸ナトリウム2重量%、ピロリドンカルボン酸ナトリウム3重量%、ゲルマニウム0.02重量%とからなる。但し、配合量はこれに限定されるものではなく、近似の数値の範囲であっても同様の効果を奏することが可能である。
【0013】
主に加齢により、または他の原因により、顔の肌に含まれるコラーゲンやヒアルロン酸などの有効成分が減少すると、顔のたるみ、しわ、ハリが失われる原因となる。顔のたるみ・しわを解消し、リフトアップ(フェイスリフトアップ)をしてハリを持続させる方法として、様々なパック剤やスキンケア商品が使用されている。
パック剤としては、ピールオフ型タイプ(剥離除去する方法)、洗い流すタイプ(皮膚に貼付して一定の時間後に洗い流す方法)、保湿剤、美白剤、血行促進剤を含有させたシート状パック(ジェルシートタイプ・化粧水含浸シートタイプ)など様々な種類のパック剤が市販されており、手軽に入手が可能であり、安価に使用することができるようになった。
【0014】
プルーンエキスは、抗酸化力があるビタミンEが多く含まれており、肌や皮膚を若々しく保つ作用がある。また、鉄分、ビタミン、ミネラル、カルシウム、ポリフェノール類が多量に含有されているので栄養素も豊富である。具体的な製造方法としては、本発明では、まず、西洋すもも(プラム)を発酵させずに乾燥させ、ドライプルーンを作り、次に加水抽出をして調整し、濃縮したものをプルーンエキスとして使用している。特に鉄分が不足すると酸素が充分に運ばれない状態を起こして、肌が酸欠状態となり、その結果、くすみや肌荒れを起こす原因となっている。
【0015】
プルーンエキスに含まれるビタミン、ミネラル、(アミノ酸)は肌の新陳代謝に必須の栄養成分であり、特に、ビタミンAは皮膚細胞の分化(若返り)に関係するビタミンと言われており、肌には不可欠なビタミンの1つである。さらに、ビタミンCは、肌を作る細胞を結ぶコラーゲンを作り出す働きをする。必須栄養分であるので、どれか1つが欠けた状態になっても、バリア機能が低下し、肌荒れや乾燥からが生じ、結果として、しわ、艶・潤いのない肌を派生する原因となる。肌の酸化防止、老化防止にも効果があり、整肌、美容、美白、しわ・にきび予防、リフトアップには不可欠な栄養成分である。
プルーンエキスに含まれるカルシウムには、肌に保水作用と、新陳代謝をよくする効果をもたらす働きがあることが判明している。
【0016】
本発明で使用される蜂蜜としては、植物抽出物や海藻抽出物の薬効成分を含むものあっても実施可能である。天然の成分の例としては、例えば、アシタバエキス、アボガドエキス、アロエエキス、イチョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、オオムギエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、甘草エキス、キウイエキス、クチナシエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コラーゲン、コケモモエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、シソエキス、セージエキス、センブリエキス、ダイズエキス、茶エキス、トウキエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、ニンジンエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、パセリエキス、ビワエキス、フキノトウエキス、ブドウエキス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ホップエキス、マツエキス、ミズバショウエキス、桃の葉エキス、ユーカリエキス、ユズエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス等を挙げることができる。
また、蜂蜜は市販のものであればどのような種類でも利用可能であるが、本発明のこの実施例では「ハチミツの女王」と呼ばれており、果糖が多く、結晶になり難いアカシア蜜から生成されたあかしや蜂蜜を使用している。但し、蜂蜜の種類としてはこのあかしや蜂蜜に限定されるものではない。
蜂蜜には、上記プルーンエキスの成分と同様の肌には非常に大切なビタミン、亜鉛や鉄分を含むミネラル、アミノ酸などが含まれている。肌の新陳代謝に必須と言われているビタミン、ミネラル、アミノ酸がすべて含まれており、不足することにより新陳代謝が遅れ、古い細胞が肌に残り、乾燥肌やしみ、または角質を厚くする原因となる。ことに、加齢により新陳代謝は衰えてくる為、新陳代謝を促進するという重要な成分となる。
【0017】
ヒアルロン酸は、高水分保持機能がある細胞外マトリクス成分高分子多糖として知られており、肌の真皮の部分に多く含まれ、水分を溜め込む働きがあり、細胞間を埋めてシワのないハリのある肌を作る作用がある。ヒアルロン酸は加齢により減少するものであり、生まれた時を100%と考えた場合に30歳では70%、50歳には40%まで減少すると言われている。加齢に伴ってハリのない肌になる原因の1つは、体内の水分の低下だとも言われており、コラーゲンの周りを守るヒアルロン酸の減少がハリの衰えの原因の1つであると考えられている。結果として、ヒアルロン酸の減少により水分を保つ機能が衰え、バリア機能が低下し、乾燥により肌のシワ・たるみにつながり、肌の老化となる。
【0018】
ヒアルロン酸ナトリウムは、真皮に多く含まれている成分であり、皮膚の保湿能力や角層の水分維持能力が高く、真皮のヒアルロン酸の含有量でほぼ決まると考えられている。ヒアルロン酸ナトリウムは、皮膚の蛋白質の構造を維持する働きがあり、潤滑油的な役割を果たし、肌にみずみずしさやハリを与え、保湿性やなめらかさを感じさせる保護膜を作り、保湿効果とともに角質柔軟効果を発揮しリフトアップにも効果がある。
【0019】
ピロリドンカルボン酸は、皮膚からの抽出物の中には塩の形で含有されており、皮膚の角層でアミノ酸とともに水分を保つ働き(保湿剤)をしている。
ピロリドンカルボン酸ナトリウム塩の50%水溶液は天然保湿成分(NMF)の主成分であり、乾燥から肌を守り、非常に高い吸湿性があるので良好な柔軟性と弾力性と湿潤性を与える。皮膚はこの天然保湿成分(NMF)の質と量に大きく作用され、加齢により角層のアミノ酸は減少し、ドライスキンや肌荒れの主な原因は天然保湿成分(NMF)の不足からくる。この実施例では、ピロリドンカルボン酸ナトリウム塩(Ajidew NL-50 登録商標:味の素社製)を使用している。但し、ピロリドンカルボン酸ナトリウム塩であれば、味の素社製のAjidew NL-50に限定されるものではなく、他社の製品であっても十分に代替使用可能である。
【0020】
ゲルマニウムは、霊芝(レイシ)や高麗人参やニンニク等の貴重な生薬や漢方に含まれる成分である。血行をよくし貧血に効果があるので、最近では温泉や、温浴、岩盤浴、ブレスレットなどによく使用されており注目を集めている元素である。また、美容に関する効用として肌本来の持続力やバリア機能を補い、肌荒れや乾燥、シミ、シワ、たるみを予防する効果がある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プルーンエキス47重量%と、
蜂蜜47.98重量%と、
ヒアルロン酸ナトリウム2重量%と、
ピロリドンカルボン酸ナトリウム3重量%と、
ゲルマニウム0.02重量%
とからなることを特徴とするストレッチパック化粧剤。
【請求項2】
前記プルーンエキスは、鉄分、ビタミンE,ビタミンA、カルシウムなどを含む植物抽出物からなることを特徴とする請求項1記載のストレッチパック化粧剤。
【請求項3】
前記蜂蜜は、植物抽出物や海藻抽出物の薬効成分を含むものであることを特徴とする請求項1記載のストレッチパック化粧剤。
【請求項4】
前記ヒアルロン酸ナトリウムは、ヒアルロン酸やヒアルロン酸塩と代替することができることを特徴とする請求項1記載のストレッチパック化粧剤。
【請求項5】
前記ピロリドンカルボン酸ナトリウムは、ピロリドンカルボン酸、ピロリドンカルボン酸塩、ピロリドンカルボン酸ソーダ等の天然保湿因子と代替することができることを特徴とする請求項1記載のストレッチパック化粧剤。

【公開番号】特開2011−16766(P2011−16766A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−163392(P2009−163392)
【出願日】平成21年7月10日(2009.7.10)
【出願人】(503284947)株式会社 ベル・クール研究所 (2)
【Fターム(参考)】