説明

スパッタ装置

【課題】装置小型化やコスト削減化に伴い、カソード面に対するアノード面の面積比率が小さくなり、さらに処理の高速化により、短期間でアノード面のすべてを絶縁膜が覆ってしまい、アノード面への電子の流れが阻害されて放電が安定に持続しなくなってしまうことを防止することにより、安定した放電を長時間にわたって持続可能なスパッタ装置を提供する。
【解決手段】アノード体13及びターゲット11によって囲まれる放電空間に臨んでターゲット11に対向される成膜対象物に絶縁膜をスパッタ成膜するスパッタ装置であって、アノード体13の内壁面の放電空間に対する露出面を遮蔽体14により変化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スパッタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スパッタ装置において、成膜対象物である基板以外のチャンバー内構造物に膜が付着すると、その清掃が難しくなるため、着脱自在なリフレクターをチャンバー内に設け、そのリフレクターを取り外すことで付着堆積物を除去することが従来より行われている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−31493号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般的にスパッタ装置において、カソード面(ターゲット面)と、アノード面との面積を比較した場合、アノード面の方がカソード面よりも十分大きな面積が確保されていることが多い。そのため、絶縁体のスパッタ成膜において、アノード面に絶縁膜が付着しても、電子がアノード面に突入する経路を絶縁膜で阻害されるケースは少なく、アノード面のすべてが絶縁膜によって覆われる期間よりも、膜が剥がれ落ちての異物付着や異常放電となる前に、付着した絶縁膜を清掃する周期の方が短いので、電子の逃げ場がなくなることによる異常放電や放電停止はあまり問題視されていなかった。
【0004】
しかし、近年の装置小型化やコスト削減化に伴い、カソード面に対するアノード面の面積比率が小さくなってきており、さらに処理の高速化により、短期間でアノード面のすべてを絶縁膜が覆ってしまい、アノード面への電子の流れが阻害されて放電が安定に持続しなくなってしまうことが懸念される。
【0005】
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、安定した放電を長時間にわたって持続可能なスパッタ装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、アノード体及びターゲットによって囲まれる放電空間に臨んで前記ターゲットに対向される成膜対象物に絶縁膜をスパッタ成膜するスパッタ装置であって、前記アノード体の内壁面の前記放電空間に対する露出面が変化することを特徴とするスパッタ装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、安定した放電を長時間にわたって持続可能なスパッタ装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
【0009】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るスパッタ装置の概略構成を示す模式図である。
【0010】
このスパッタ装置は、成膜対象物として例えばディスク状記録媒体の樹脂製基板10に対して一枚ずつ枚葉式で絶縁膜をスパッタ成膜するスパッタ装置である。
【0011】
基板10は、図示しない支持体に支持され、スパッタ成膜時には、その被成膜面をアノード体13及びターゲット11によって囲まれる放電空間5に臨ませてターゲット11に対向する位置(成膜位置)にセットされる。
【0012】
放電空間5の上部には、例えば円盤状に形成されたターゲット11が、その被スパッタ面を放電空間5に臨ませて、バッキングプレート等を介して保持されている。ターゲット11には、図示しない電源から電圧が印加される。本実施形態に係るスパッタ装置は、例えばDC(直流)スパッタ装置であり、ターゲット11はカソードとして機能し、ターゲットには負電圧が印加される。
【0013】
アノード体13は、真空槽12とは別に着脱自在に真空槽12の内側に設けられ、例えば、金属などの導電性材料からなり、接地されている。アノード体13は、ターゲット11の側面、基板10の側面および放電空間5の周囲を囲むように全体として略円筒形状に形成されている。
【0014】
アノード体13における、ターゲット11の側面近傍部分である上部内壁面13aの下方近傍には、遮蔽体14が設けられている。遮蔽体14は、図2に示すように円形のリング板状に形成され、その中心を放電空間5の中心線(ターゲット11の中心と基板10の中心とを結ぶ中心線)Cにほぼ一致させ、ターゲット11の側面を囲むように配置されている。
【0015】
遮蔽体14は、図示しない駆動力伝達機構等を介して真空槽12の外部に設けられたモータと連結され、その中心(中心線C)のまわりに回転可能である。図2に示すように、遮蔽体14には、その回転方向(周方向)に、複数の開口15が間欠的に形成されている。
【0016】
したがって、遮蔽体14は、アノード体13の上部内壁面13aを放電空間5に対して完全に遮蔽せず、部分的に遮蔽する。逆に言えば、アノード体13の上部内壁面13aにおいて、遮蔽体14の開口15に対向する部分のみがその開口15を通じて放電空間5に対して露出される。なお、開口15の形状は、円形状に限らず、角形、楕円、長穴形状などであってもよい。また、開口15の数や面積も図示した形態に限らず、適宜設計可能である。
【0017】
次に、上述した本実施形態に係るスパッタ装置を用いたスパッタ成膜処理について説明する。
【0018】
放電空間5内には、図示しないガス導入機構を介して、例えばアルゴンガス、窒素ガス、酸素ガスなどが導入され、また図示しない真空排気系により所定の減圧雰囲気にされている。
【0019】
そして、基板10が図1に示す成膜位置にセットされて、ターゲット11に電圧を印加すると放電空間5内に放電が生じ、導入されたガスが電離して放電空間5内にプラズマが生起され、加速されたイオンによってターゲット11がスパッタされる。
【0020】
本実施形態では、反応性スパッタ成膜を行っており、ターゲット11から叩き出されたターゲット構成原子は、放電空間5内に導入されたガスと反応して、絶縁膜として基板10の被成膜面に成膜される。例えば、シリコンターゲットを用いた場合、窒素ガスを導入すればシリコン窒化膜が基板10に成膜され、酸素ガスを導入すればシリコン酸化膜が基板10に成膜される。
【0021】
このようなスパッタ成膜を、複数枚の基板10に対して一枚ずつ次々と繰り返し行っていくと、基板10以外の、アノード体13の内壁面にも絶縁膜が付着堆積していく。放電空間5中の電子が、接地されたアノード体13に飛び込むことで、アノード体13を介して放電空間5とグランドとの間に電流が流れ放電が持続するため、アノード体13の内壁面(アノード面)が絶縁膜によって覆われてしまうと、放電空間5中の電子のアノード体への突入先がなくなり、異常放電や放電停止などをきたす。
【0022】
そこで、本実施形態では、選択的に開口15が形成された遮蔽体14を回転させて、アノード体13の上部内壁面13aの放電空間5に対する露出面を変化させることで、絶縁膜で覆われずに電子の突入を可能にするアノード面を確保するようにしている。なお、ここでの「露出面の変化」とは、露出箇所の変化(位置)や露出面積の変化を意味する。
【0023】
遮蔽体14に対向するアノード体13の上部内壁面13aにおいては、遮蔽体14の開口15に向き合う部分のみが放電空間5に対して露出し、その部分のみが電子が飛び込むアノード面として機能する。放電空間5に対して露出するということは絶縁膜を構成する分子も飛来し、スパッタ成膜処理を繰り返していくと、その露出面に絶縁膜が付着し、電子の突入を阻害してしまう。
【0024】
しかし、アノード体13の上部内壁面13aにおいて遮蔽体14で覆われていた部分には絶縁膜が付着していないので、遮蔽体14を回転させることで開口15を回転方向(周方向)に移動させて、それまで遮蔽体14によって覆われていた部分を開口15から放電空間5に対して露出させ、絶縁膜で覆われていない新たなアノード面を出現させることができる。
【0025】
そして、その新たなアノード面を放電空間5に露出させた状態でスパッタ成膜を行えば、アノード体13における側面部13bなどの他の箇所が絶縁膜で覆われてしまっても、電子のアノード体13への突入経路を確保でき、放電の持続が可能になる。そして、スパッタ成膜のさらなる継続によりそのアノード面が絶縁膜によって覆われても、再び遮蔽体14を回転させることで、絶縁膜に覆われていない新たなアノード面を出現させることができる。
【0026】
このような遮蔽体14の回転(開口15の移動)によって、次々と新たなアノード面を出現させていくことで、長時間にわたって、放電空間5とグランド間の電子の流れを確保して、安定放電の持続が可能となる。
【0027】
また、開口15を放電空間5の中心線Cのまわりに対称的に形成することで、その開口15から露出されるアノード面を中心線Cのまわりに対称的に位置させることができ、電子がアノード体13に飛び込む経路が放電空間5内において偏らず、中心線Cのまわりに均一に放電が生じ、結果として基板10に形成される絶縁膜の面内膜厚分布のばらつきを抑えることができる。
【0028】
遮蔽体14を回転させて開口15を移動させるタイミング(新しいアノード面を露出させるタイミング)としては、例えば所定の処理枚数ごと、あるいは所定の処理時間の経過ごとに行うことができる。そのとき、開口15は、図3(a)に示すように回転方向に位置を少しずつずらすように移動させてもよいし、図3(b)に示すように開口15ひとつ分ずつのピッチで移動させてもよい。また、開口15の数は1つでもよい。
【0029】
[第2の実施形態]
図4は、本発明の第2の実施形態に係るスパッタ装置における遮蔽体24の斜視図である。
【0030】
本実施形態では、図1に示すアノード体13における、放電空間5の周囲を囲む側面部の内壁面13bの近傍に、遮蔽体24を設けている。この遮蔽体24は、図4に示すように円形のリング板状に形成され、その中心を放電空間5の中心線(ターゲット11の中心と基板10の中心とを結ぶ中心線)Cにほぼ一致させ、中心線Cのまわりに回転可能となっている。
【0031】
遮蔽体24は、その周面をアノード体13の側面部内壁面13bに対向させ、その周面には、回転方向(周方向)に選択的に複数の開口25が形成されている。
【0032】
したがって、遮蔽体24は、アノード体13の側面部内壁面13bを放電空間5に対して完全に遮蔽せず、部分的に遮蔽する。逆に言えば、アノード体13の側面部内壁面13bにおいて、遮蔽体24の開口25に対向する部分のみがその開口25を通じて放電空間5に対して露出される。
【0033】
この遮蔽体24を回転させることで開口25を回転方向(周方向)に移動させて、それまで遮蔽体24によって覆われていた部分を開口25から放電空間5に対して露出させ、絶縁膜で覆われていない新たなアノード面を出現させることができる。そして、遮蔽体24の回転(開口25の移動)によって、次々と新たなアノード面を出現させていくことで、長時間にわたって、放電空間5とグランド間の電子の流れを確保して、安定放電の持続が可能となる。
【0034】
また、開口25を放電空間5の中心線Cのまわりに対称的に形成することで、その開口25から露出されるアノード面を中心線Cのまわりに対称的に位置させることができ、電子がアノード体13に飛び込む経路が放電空間5内において偏らず、中心線Cのまわりに均一に放電が生じ、結果として基板10に形成される絶縁膜の面内膜厚分布のばらつきを抑えることができる。
【0035】
遮蔽体24を回転させて開口25を移動させるタイミング(新しいアノード面を露出させるタイミング)としては、例えば所定の処理枚数ごと、あるいは所定の処理時間の経過ごとに行うことができる。そのとき、開口25は、図5(a)に示すように回転方向に位置を少しずつずらすように移動させてもよいし、図5(b)に示すように開口25ひとつ分ずつのピッチで移動させてもよい。また、開口25の数は1つでもよい。
【0036】
[第3の実施形態]
図6は、本発明の第3の実施形態に係るスパッタ装置における、ターゲット11、真空槽12、遮蔽体34の平面配置関係を示す模式図である。
【0037】
本実施形態では、真空槽12の周壁に対して複数の遮蔽体34を保持させている。各遮蔽体34は例えば板状に形成されている。複数の遮蔽体34は真空槽12の周方向に沿って例えば等間隔で配置されている。各遮蔽体34は、真空槽12の外部すなわち放電空間5の外部から、放電空間5内に突出して設けられ、且つ気密を保った状態で径方向に移動可能に設けられているため、放電空間5内への突出量を変更可能となっている。
【0038】
遮蔽体34において放電空間5内に突出する部分は、図1に示すアノード体13の上部内壁面13aに対向し、その内壁面13aを放電空間5に対して遮蔽している。したがって、放電空間5の外部である大気側からの操作で、各遮蔽体34の放電空間5内への突出量を変えることで、アノード体13の上部内壁面13aが放電空間5に対して露出する露出面(アノード面)の面積を制御することができる。
【0039】
すなわち、遮蔽体34の放電空間5内への突出量を変える(短くする)ことで、アノード体13の上部内壁面13aにおけるそれまで遮蔽体34によって覆われていた部分を放電空間5に対して露出させ、絶縁膜で覆われていない新たなアノード面を出現させることができる。そして、遮蔽体34を径外方へと移動させることによって、次々と新たなアノード面を出現させ、長時間にわたって、放電空間5とグランド間の電子の流れを確保して、安定放電の持続が可能となる。
【0040】
なお、各遮蔽体34を径方向に駆動させるにあたっては、モータ、シリンダ装置等を用いることができ、あるいは手動で遮蔽体34を操作してもよい。
【0041】
また、各遮蔽体34を放電空間5の中心線Cのまわりに対称的に配置することで、アノード体13の上部内壁面13aにおける露出面(アノード面)を中心線Cのまわりに対称的に位置させることができ、電子がアノード体13に飛び込む経路が放電空間5内において偏らず、中心線Cのまわりに均一に放電が生じ、結果として基板10に形成される絶縁膜の面内膜厚分布のばらつきを抑えることができる。
【0042】
なお、前述した各実施形態の遮蔽体の駆動によって次々と露出させていくアノード面は、アノード体13におけるどの箇所の内壁面であってもよいが、膜構成物が飛来しにくくその堆積速度が比較的遅いターゲット11近傍部分を露出させてその部分をアノード面として機能させることが好ましい。
【0043】
また、基板10が樹脂等の絶縁体の場合、基板10への電子の突入がないので損傷の心配は少ないが、基板10が金属などの導体の場合だと基板10に電子が突入し、基板10が損傷してしまう可能性がある。この基板10への電子突入を抑制する観点からも、遮蔽体の駆動によって露出させていくアノード面はターゲット11近傍が好ましい。
【0044】
[第4の実施形態]
図7は、本発明の第4の実施形態に係るスパッタ装置における、ターゲット11、真空槽12、可動アノード体44の平面配置関係を示す模式図である。
【0045】
本実施形態では、真空槽12の周壁に対して複数の可動アノード体44を保持させている。各可動アノード体44は、例えば板状、円柱状、もしくは角柱状に形成されている。複数の可動アノード体44は真空槽12の周方向に沿って例えば等間隔で配置されている。各可動アノード体44は、真空槽12の外部すなわち放電空間5の外部から、放電空間5内に突出して設けられ、且つ気密を保った状態で径方向に移動可能に設けられているため、放電空間5内への突出量を変更可能となっている。
【0046】
可動アノード体44において放電空間5内に突出する部分は、例えば、ターゲット11周囲の真空槽12の上部内壁面近傍に位置する。放電空間5の外部である大気側からの操作で、各可動アノード体44の放電空間5内への突出量を変えることで、ターゲット11周囲付近のアノード面の面積を変えることができる。
【0047】
可動アノード体44を径内方へと移動させることで、放電空間5内に次々と新たなアノード面(電子の突入面)を出現させることができ、長時間にわたって、放電空間5とグランド間の電子の流れを確保して、安定放電の持続が可能となる。
【0048】
なお、各可動アノード体44を径方向に駆動させるにあたっては、モータ、シリンダ装置等を用いることができ、あるいは手動で操作してもよい。
【0049】
また、各可動アノード体44を放電空間5の中心線Cのまわりに対称的に配置することで、電子が可動アノード体44に飛び込む経路が放電空間5内において偏らず、中心線Cのまわりに均一に放電が生じ、結果として基板10に形成される絶縁膜の面内膜厚分布のばらつきを抑えることができる。
【0050】
[第5の実施形態]
可動アノード体は、径方向に移動することに限らず、図8に示すように回転体であってもよい。
【0051】
本実施形態では、真空槽12の周壁に対して複数(図8にはそのうちの1つのみを図示)の可動アノード体54を保持させている。この可動アノード体54は、例えば円柱状に形成され、その軸方向を真空槽12の軸方向に対して略平行にして設けられている。可動アノード体54は、その中心軸(1点鎖線で示す)を真空槽12の外側の大気側に位置させ、且つ真空槽12に対して気密を保った状態で中心軸まわりに回転可能となっている。大気側に位置する中心軸に例えばモータの駆動軸が連結され、その駆動力を受けて可動アノード体54は回転される。
【0052】
可動アノード体54の回転により、その可動アノード体54における放電空間5内への露出面(周面)が変わっていく。したがって、可動アノード体54を回転させることで、次々と新たなアノード面(電子の突入面)を放電空間5内に出現させ、長時間にわたって、放電空間5とグランド間の電子の流れを確保して、安定放電の持続が可能となる。
【0053】
また、複数の可動アノード体54を放電空間5の中心線Cのまわりに対称的に周方向に沿って配置することで、電子が可動アノード体54に飛び込む経路が放電空間5内において偏らず、中心線Cのまわりに均一に放電が生じ、結果として基板10に形成される絶縁膜の面内膜厚分布のばらつきを抑えることができる。
【0054】
また、図9(a)に示すように、回転軸O(図示の例では紙面を貫く方向に延びている)を鉛直方向に対して水平もしくは傾けた状態で、放電空間5に周面の一部を臨ませて回転可能に可動アノード体55を設けてもよい。この場合も可動アノード体55の回転により放電空間5に面する周面位置が変わることで放電空間5に対して新しいアノード面を露出させることができる。
【0055】
また、可動アノード体は一部を放電空間5内に突出させることに限らず、図9(b)に示す可動アノード体56のように、真空槽12の外側に設けてもよい。真空槽12の側壁には放電空間5に通じる開口50が形成され、その開口50に周面を気密に接触させて可動アノード体56が真空槽12の外側で回転可能に設けられている。可動アノード体56が回転することで、開口50を通じて放電空間5内に露出する周面が変化し、新しいアノード面が放電空間5に対して露出される。なお、回転体として構成される可動アノード体は円筒に限らず多角形であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るスパッタ装置の概略構成を示す模式図。
【図2】図1に示すスパッタ装置における遮蔽体の平面図。
【図3】図2に示す遮蔽体に形成された開口を1回の移動ごとにどれくらい移動させるかの一例を示す模式図。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るスパッタ装置における遮蔽体の斜視図。
【図5】図4に示す遮蔽体に形成された開口を1回の移動ごとにどれくらい移動させるかの一例を示す模式図。
【図6】本発明の第3の実施形態に係るスパッタ装置における要部構成の平面配置関係を示す模式図。
【図7】本発明の第4の実施形態に係るスパッタ装置における要部構成の平面配置関係を示す模式図。
【図8】本発明の第5の実施形態に係るスパッタ装置における要部の模式斜視図。
【図9】第5の実施形態に係るスパッタ装置における回転可能な可動アノード体の他の具体例を示す模式図。
【符号の説明】
【0057】
10…基板、11…ターゲット、12…真空槽、13…アノード体、14…遮蔽体、15…開口、24…遮蔽体、25…開口、34…遮蔽体、44,54,55,56…可動アノード体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アノード体及びターゲットによって囲まれる放電空間に臨んで前記ターゲットに対向される成膜対象物に絶縁膜をスパッタ成膜するスパッタ装置であって、
前記アノード体の内壁面の前記放電空間に対する露出面が変化することを特徴とするスパッタ装置。
【請求項2】
前記アノード体の内壁面を前記放電空間に対して部分的に遮蔽する遮蔽体を備え、
前記遮蔽体の移動により、前記アノード体の内壁面の前記放電空間に対する露出面が変化することを特徴とする請求項1記載のスパッタ装置。
【請求項3】
前記遮蔽体は、回転可能に設けられ、その回転方向に移動する開口を有することを特徴とする請求項2記載のスパッタ装置。
【請求項4】
前記遮蔽体は、前記放電空間の外部から前記放電空間内に突出して設けられ、その放電空間内への突出量を変更可能であることを特徴とする請求項2記載のスパッタ装置。
【請求項5】
一部分を前記放電空間に露出させて設けられた可動アノード体を備え、
前記可動アノード体は移動することで前記放電空間に対する露出面が変化することを特徴とする請求項1記載のスパッタ装置。
【請求項6】
前記可動アノード体は、回転可能に設けられたことを特徴とする請求項5記載のスパッタ装置。
【請求項7】
前記可動アノード体は、前記放電空間の外部から前記放電空間内に突出して設けられ、その放電空間内への突出量を変更可能であることを特徴とする請求項5記載のスパッタ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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