説明

スパンロスモニタシステム及びスパンロスモニタ方法

【課題】本発明は、人的な手間が少なくかつ正確にスパンロスを計測可能にすることを目的とする。
【解決手段】本願発明のスパンロスモニタシステムは、波長多重信号と監視信号とを合波し、合波光の出力レベルを測定する出力レベルモニタ部10−1と、出力レベル測定時刻と出力レベルを関連付けるタイムスタンプ生成部10−2と、出力レベル測定時刻と出力レベルの組を含む監視信号を生成する監視信号生成部10−3と、を備える監視信号送信装置10、及び、合波光の入力レベルを測定する入力レベルモニタ部20−1と、合波光に含まれる監視信号を受信する監視信号終端部20−3と、入力レベル測定時刻を検出し、監視信号に含まれる出力レベル測定時刻及び出力レベルを抽出し、同時刻における入力レベルと出力レベルとの差を算出するスパンロス計算部と、備える監視信号受信装置20、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、WDM(Wavelength Division Multiplex)伝送装置において、伝送路のスパンロスをモニタするシステムである。
【背景技術】
【0002】
WDMシステムでは、初期の建設時や運用後の伝送路切り替え時などに、受信光増幅器の入力レベルを動作レンジ内に調整する必要があることや、主信号に影響を与える伝送路起因のレベル変動を検出する必要性があることなどから、該当伝送路のスパンロス測定、監視が重要となっている。
【0003】
入出力レベルはある程度の幅で常時変動しているため、上流局側の装置と下流局側の装置の双方の保守者が同じタイミングでレベルを測定、比較しないと正しいスパンロスが計測できない。このため、一般的にスパンロスを測定するためには、上流局と下流局の双方に保守者が入り、それぞれ上流局側の装置の出力レベルと下流局側の装置の入力レベルを、測定器または装置に実装されているレベルモニタ機能でそれぞれ確認し、手動で比較するといった手順をとる。また、運用中に伝送路のレベル変動により主信号に影響が発生した場合、それを確認するために上流局と下流局の装置において、それぞれレベルモニタ値を読み出し、手動で比較することで変動を確認している。
【0004】
一方で、WDMシステムの受信側において、光増幅器の出力レベルを制御する発明が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1のWDMシステムは、送信側の光伝送装置と、受信側の光伝送装置と、を備え、以下のように動作する。送信側の光伝送装置は、OCS(Optical Supervisory Channel)光を用いて信号光の波長数情報を受信側の光伝送装置に送信する。受信側の光伝送装置は、受信したOCS光を用いて伝送路の異常やWDM光に多重された波長数の増減を検出し、検出結果に応じて受信時の光信号の減衰量を調整する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−104103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のとおり、スパンロスの確認は上流局と下流局の比較を手動で行なうために、人的な手間が多く簡素化が望まれており、かつ、正確にモニタすることが課題となっている。
【0007】
特許文献1のWDMシステムは、光信号のレベルを測定するタイミングについては考慮されておらず、同時刻における上流局と下流局の光信号のレベルを測定するための構成も開示されていない。このため、特許文献1のWDMシステムは、同時刻における上流局と下流局の光信号のレベルを測定できないため、スパンロスを正確に測定することはできない。
【0008】
そこで、本発明は、人的な手間が少なくかつ正確にスパンロスを計測可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明のスパンロスモニタシステムは、波長多重信号及び監視信号が入力され、入力された前記波長多重信号と前記監視信号とを合波する合波部と、前記合波部からの合波光の出力レベルを測定して出力するとともに、前記合波光を伝送路に出力する出力レベルモニタ部と、前記出力レベルモニタ部の測定時刻を検出し、当該出力レベル測定時刻と前記出力レベルを関連付けるタイムスタンプ生成部と、前記タイムスタンプ生成部の関連付けた前記出力レベル測定時刻と前記出力レベルの組を含む前記監視信号を生成する監視信号生成部と、を備える監視信号送信装置、及び、前記伝送路から前記合波光が入力され、当該合波光の入力レベルを測定する入力レベルモニタ部と、前記合波光に含まれる前記監視信号を受信する監視信号終端部と、前記入力レベルモニタ部の前記入力レベルの測定時刻を検出し、当該入力レベル測定時刻と前記入力レベルを関連付けて記憶し、前記監視信号終端部の受信した監視信号に含まれる前記出力レベル測定時刻及び前記出力レベルを抽出し、同時刻における前記入力レベルと前記出力レベルとの差を算出するスパンロス計算部と、備える監視信号受信装置、を有する。
【0010】
本願発明の監視信号送信装置は、波長多重信号及び監視信号が入力され、入力された前記波長多重信号と前記監視信号とを合波する合波部と、前記合波部からの合波光の出力レベルを測定して出力するとともに、前記合波光を伝送路に出力する出力レベルモニタ部と、前記出力レベルモニタ部の測定時刻を検出し、当該出力レベル測定時刻と前記出力レベルを関連付けるタイムスタンプ生成部と、前記タイムスタンプ生成部の関連付けた前記出力レベル測定時刻と前記出力レベルの組を含む前記監視信号を生成する監視信号生成部と、を備える。
【0011】
本願発明の監視信号受信装置は、波長多重信号と監視信号との合波光が伝送路から入力され、当該合波光の入力レベルを測定する入力レベルモニタ部と、前記合波光に含まれる前記監視信号を受信する監視信号終端部と、前記入力レベルモニタ部の前記入力レベルの測定時刻を検出し、当該入力レベル測定時刻と前記入力レベルを関連付けて記憶し、前記監視信号終端部の受信した監視信号に含まれる前記出力レベル測定時刻及び前記出力レベルを抽出し、同時刻における前記入力レベルと前記出力レベルとの差を算出するスパンロス計算部と、を備える。
【0012】
本願発明のスパンロスモニタ方法は、監視信号送信装置において、波長多重信号と監視信号とを合波した合波光の出力レベルを測定し、前記出力レベルの測定時刻を検出し、前記合波光を伝送路に出力するとともに、監視信号受信装置において、前記伝送路から入力された合波光の入力レベルを測定し、前記入力レベルの測定時刻を検出するモニタ手順と、監視信号送信装置において、前記出力レベル測定時刻と前記出力レベルの組を含む監視信号を生成し、当該監視信号と波長多重信号とを合波して合波光を生成するとともに、監視信号受信装置において、前記モニタ手順で前記伝送路に出力した前記合波光の前記監視信号に含まれる前記出力レベル測定時刻及び前記出力レベルを抽出し、同時刻における前記入力レベルと前記出力レベルとの差を算出する監視信号生成及びスパンロス計算手順と、を有する。
【0013】
本願発明の監視信号送信方法は、波長多重信号と監視信号とを合波した合波光の出力レベルを測定して出力するとともに、前記合波光を伝送路に出力する出力レベルモニタ手順と、前記出力レベルモニタ手順での測定時刻を検出し、当該出力レベル測定時刻と前記出力レベルを関連付けるタイムスタンプ生成手順と、前記タイムスタンプ生成手順で関連付けた前記出力レベル測定時刻と前記出力レベルの組を含む前記監視信号を生成する監視信号生成手順と、波長多重信号と前記監視信号生成手順で生成した監視信号を合波した合波光を生成する合波手順と、を有する。
【0014】
本願発明の監視信号送信プログラムは、出力レベルモニタ部が、波長多重信号と監視信号とを合波した合波光の出力レベルを測定して出力するとともに、前記合波光を伝送路に出力する出力レベルモニタ手順と、タイムスタンプ生成部が、前記出力レベルモニタ手順での測定時刻を検出し、当該出力レベル測定時刻と前記出力レベルを関連付けるタイムスタンプ生成手順と、監視信号生成部が、前記タイムスタンプ生成手順で関連付けた前記出力レベル測定時刻と前記出力レベルの組を含む前記監視信号を生成する監視信号生成手順と、合波部が、波長多重信号と前記監視信号生成手順で生成した監視信号を合波した合波光を生成する合波手順と、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0015】
本願発明の監視信号受信方法は、波長多重信号と監視信号との合波光が伝送路から入力され、当該合波光の入力レベルを測定するとともに、前記入力レベルの測定時刻を検出する入力レベルモニタ手順と、前記合波光に含まれる前記監視信号を受信する監視信号終端手順と、前記入力レベルモニタ手順における前記入力レベル測定時刻と前記入力レベルを関連付けて記憶し、前記監視信号終端手順で受信した監視信号に含まれる前記出力レベル測定時刻及び前記出力レベルの組を抽出し、同時刻における前記入力レベルと前記出力レベルとの差を算出するスパンロス計算手順と、を有する。
【0016】
本願発明の監視信号受信プログラムは、入力レベルモニタ部が、波長多重信号と監視信号との合波光が伝送路から入力され、当該合波光の入力レベルを測定するとともに、前記入力レベルの測定時刻を検出する入力レベルモニタ手順と、監視信号終端部が、前記合波光に含まれる前記監視信号を受信する監視信号終端手順と、スパンロス計算部が、前記入力レベルモニタ手順における前記入力レベル測定時刻と前記入力レベルを関連付けて記憶し、前記監視信号終端手順で受信した監視信号に含まれる前記出力レベル測定時刻及び前記出力レベルの組を抽出し、同時刻における前記入力レベルと前記出力レベルとの差を算出するスパンロス計算手順と、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、人的な手間が少なくかつ正確にスパンロスを計測可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施形態1に係るスパンロスモニタシステムの一例を示す。
【図2】実施形態1に係るスパンロスモニタ方法の一例を示す。
【図3】実施形態1に係る監視信号送信方法の一例を示す。
【図4】実施形態1に係る監視信号受信方法の一例を示す。
【図5】実施形態2に係るスパンロスモニタシステムの構成を示す。
【図6】スパンロスの算出結果の一例を示す。
【図7】実施形態3に係るスパンロスモニタシステムの構成を示す。
【図8】実施形態3に係る監視信号受信方法の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施の例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
【0020】
(実施形態1)
図1に、本実施形態に係るスパンロスモニタシステムの一例を示す。本実施形態に係るスパンロスモニタシステムは、監視信号送信装置10及び監視信号受信装置20を備える。監視信号送信装置10は、出力レベルモニタ部10−1と、タイムスタンプ生成部10−2と、監視信号生成部10−3と、合波部10−4と、を備える。監視信号受信装置20は、入力レベルモニタ部20−1と、監視信号終端部20−3と、スパンロス計算部20−2と、を備える。
【0021】
図2に、本実施形態に係るスパンロスモニタ方法の一例を示す。本実施形態に係るスパンロスモニタ方法は、モニタ手順S100と、監視信号生成及びスパンロス計算手順S200と、を有する。
【0022】
図3に、本実施形態に係る監視信号送信方法の一例を示す。本実施形態に係る監視信号送信方法は、出力レベルモニタ手順S101と、タイムスタンプ生成手順S102と、監視信号生成手順S103と、合波手順S104と、を有する。本実施形態に係る監視信号送信プログラムは、出力レベルモニタ手順S101と、タイムスタンプ生成手順S102と、監視信号生成手順S103と、合波手順S104と、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0023】
図4に、本実施形態に係る監視信号受信方法の一例を示す。本実施形態に係る監視信号受信方法は、入力レベルモニタ手順S201と、監視信号終端手順S202と、スパンロス計算手順S203と、を有する。本実施形態に係る監視信号受信プログラムは、入力レベルモニタ手順S201と、監視信号終端手順S202と、スパンロス計算手順S203と、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0024】
図2に示すモニタ手順S100では、監視信号送信装置10において、波長多重信号と監視信号とを合波した合波光の出力レベルを測定し、出力レベルの測定時刻を検出し、合波光を伝送路に出力する。さらに、監視信号受信装置20において、伝送路50から入力された合波光の入力レベルを測定し、入力レベルの測定時刻を検出する。具体的には、図3に示す出力レベルモニタ手順S101及び図4に示す入力レベルモニタ手順S201を実行する。
【0025】
出力レベルモニタ手順S101では、出力レベルモニタ部10−1が、合波部10−4からの合波光の出力レベルを測定して出力するとともに、合波光を伝送路50に出力する。これにより、監視信号送信装置10は、波長多重信号及び監視信号を、監視信号受信装置20に送信することができる。
【0026】
入力レベルモニタ手順S201では、波長多重信号と監視信号との合波光が伝送路50から入力され、当該合波光の入力レベルを測定するとともに、入力レベルの測定時刻を検出する。例えば、入力レベルモニタ部20−1が、波長多重信号と監視信号との合波光が伝送路50から入力され、当該合波光の入力レベルを測定する。そして、スパンロス計算部20−2が、入力レベルモニタ部20−1の入力レベルの測定時刻を検出し、当該入力レベル測定時刻と入力レベルを関連付けて記憶する。
【0027】
ここで、出力レベルモニタ手順S101及び入力レベルモニタ手順S201は同時に行う。例えば、出力レベルモニタ部10−1及び入力レベルモニタ部20−1の測定開始タイミングが同時刻である。そして、出力レベルモニタ10−1は、一定周期で出力レベルを測定し、入力レベルモニタ部20−1は、一定周期で入力レベルを測定する。これにより、監視信号送信装置10の送信する信号レベルと監視信号受信装置20の受信する信号レベルを同時に測定することができる。
【0028】
また、出力レベルモニタ部10−1は、予め定められた時刻に出力レベルを測定し、入力レベルモニタ部20−1は、予め定められた時刻に入力レベルを測定してもよい。これにより、監視信号送信装置10の送信する信号レベルと監視信号受信装置20の受信する信号レベルを同時に測定することができる。
【0029】
図2に示す監視信号生成及びスパンロス計算手順S200では、監視信号送信装置10において、出力レベル測定時刻と出力レベルの組を含む監視信号を生成し、当該監視信号と波長多重信号とを合波して合波光を生成する。さらに、監視信号受信装置20において、監視信号に含まれる出力レベル測定時刻及び出力レベルを抽出し、同時刻における入力レベルと出力レベルとの差を算出する。具体的には、図3に示すタイムスタンプ生成手順S102、監視信号生成手順S103及び合波手順S104を順に実行するとともに、図4に示す監視信号終端手順S202及びスパンロス計算手順S203を順に実行する。
【0030】
タイムスタンプ生成手順S102では、タイムスタンプ生成部10−2が、出力レベルモニタ部10−1の測定時刻を検出し、当該出力レベル測定時刻と出力レベルを関連付ける。
【0031】
監視信号生成手順S103では、監視信号生成部10−3が、タイムスタンプ生成部10−2の関連付けた出力レベル測定時刻と出力レベルの組を含む監視信号を生成する。
【0032】
合波手順S104では、合波部10−4が、波長多重信号及び監視信号が入力され、入力された波長多重信号と監視信号とを合波する。
【0033】
監視信号終端手順S202では、監視信号終端部20−3が、合波光に含まれる監視信号を受信する。
スパンロス計算手順S203では、スパンロス計算部20−2が、監視信号終端部20−3の受信した監視信号に含まれる出力レベル測定時刻及び出力レベルを抽出する。一方で、スパンロス計算部20−2が、記憶した入力レベル測定時刻と入力レベルを読み出す。そして、スパンロス計算部20−2が、同時刻における入力レベルと出力レベルとの差を算出する。
【0034】
(実施形態2)
図5に、本実施形態に係るスパンロスモニタシステムの構成を示す。本実施形態に係るスパンモニタシステムは、上流局のWDM装置1と下流局のWDM装置2は伝送路(スパンA)によって接続されている。また、下流局ではWDM装置2が監視装置3に接続されている。本実施形態では、上流局のWDM装置1が監視信号送信装置として機能し、下流局のWDM装置2が監視信号受信装置として機能する。
【0035】
上流局のWDM装置1(送信側)は、出力レベルモニタ部1−1、タイムスタンプ生成部1−2、監視信号生成部1−3、合波部1−4、波長多重信号生成部1−5、送信光増幅部1−6から構成される。下流局のWDM装置2(受信側)は、入力レベルモニタ部2−1、スパンロス計算部2−2、監視信号終端部2−3、分波部2−4、受信光増幅部2−5、波長多重信号終端部2−6から構成される。
【0036】
上流局のWDM装置1の接続は次のとおりである。波長多重信号(主信号)を生成する波長多重信号生成部1−5の出力は、送信光増幅部1−6の入力に接続される。送信光増幅部1−6で適切な出力レベルに調整された出力は、合波部1−4の入力に接続される。合波部1−4にて監視信号生成部1−3からの監視信号と、送信光増幅部1―6からの波長多重信号が合波された信号出力は、出力レベルモニタ部1−1の入力に接続される。出力レベルモニタ部1−1の信号出力は伝送路5を介して下流局のWDM装置2の入力に接続される。出力レベルモニタ部1−1の出力レベルモニタ値出力は、タイムスタンプ生成部1−2の入力に接続される。タイムスタンプ生成部1−2の出力は、監視信号生成部1−3の入力に接続される。
【0037】
下流局のWDM装置2の接続は次のとおりである。上流局のWDM装置1からの信号は伝送路5を介して入力レベルモニタ部2−1に接続される。入力レベルモニタ部2−1の信号出力は分波部2−4の入力に接続される。入力レベルモニタ部2−1の入力レベルモニタ値出力は、スパンロス計算部2−2の入力に接続される。分波部2−4は波長多重信号と監視信号を分離し、波長多重信号出力は受信光増幅部2−5の入力に、監視信号出力は監視信号終端部2−3の入力に接続される。受信光増幅部2−5の出力は波長多重信号終端部2−6の入力に接続される。監視信号終端部2−3の出力はスパンロス計算部2−2の入力に接続される。
【0038】
(1)上流局(WDM装置1)の動作
波長多重信号生成部1−5は、各波長の主信号データを多重化し、波長多重信号として送信光増幅部1−6に出力する。送信光増幅部1−6は、波長多重信号を下流局のWDM装置2まで伝送可能なように適切なレベルまで出力レベルを増幅する。一方、監視信号生成部1−3は、監視信号を発生させる。監視信号には下流局のWDM装置2の制御に必要な制御用のパラメータを挿入する。合波部1−4は、波長多重信号(主信号)と制御信号を合波する。出力レベルモニタ部1−1は、波長多重信号(主信号)と監視信号を透過し伝送路へ出力し、かつ、WDM装置1の出力レベルのモニタを行なう。
【0039】
タイムスタンプ生成部1−2は、出力レベルモニタ部1−1でモニタした出力レベル値にモニタした日時情報(タイムスタンプ情報)を付加する(モニタ周期t[sec])。タイムスタンプ生成部1−2は、モニタ周期のt[sec]ごとに、出力レベル値及び日時情報(タイムスタンプ情報)を更新する。監視信号生成部1−3は、タイムスタンプ生成部1−2の出力であるタイムスタンプ付きの出力レベルモニタ値を監視信号に重畳する。これにより、上流局のWDM装置1は、出力レベル値及び日時情報を、他の制御用のパラメータとともに下流局のWDM装置2に送信することができる。
【0040】
(2)下流局(WDM装置2)の動作
上流局のWDM装置1から転送された波長多重信号と監視信号は下流局のWDM装置2内の入力レベルモニタ部2−1に入力される。入力レベルモニタ部2−1は、波長多重信号(主信号)と監視信号を透過し分波部2−4に出力する。また、入力レベルモニタ部2−1は、WDM装置2の入力レベルのモニタを行ない、スパンロス計算部2−2に出力する。分波部2−4は、波長多重信号と監視信号を分離する。受信光増幅部2−5は、分波部2−4から入力された波長多重信号(主信号)を適切なレベルまで増幅し、波長多重信号終端部2−6に出力する。波長多重信号終端部2−6は、波長多重信号を各波長ごとに分離し、波長の主信号データを終端する。
【0041】
一方、分波部2−4で分離された監視信号は、監視信号終端部2−3に入力される。監視信号終端部2−3は、監視信号に含まれる上流局のタイムスタンプ付きの出力レベルモニタ値と、他制御用のパラメータを分離し、タイムスタンプ付きの出力レベルモニタ値をスパンロス計算部2−2に出力する。
【0042】
スパンロス計算部2−2は、入力レベルモニタ部2−1でモニタした入力レベル値にモニタした日時情報(タイムスタンプ情報)を付加し(モニタ周期t[sec])保持する。また、監視信号終端部2−3から入力される上流局のタイムスタンプ付きの出力レベルモニタ値も保持する。スパンロス計算部2−2はタイムスタンプ情報をもとに、これらのモニタ値を図6(t=60secの例)のように同一時刻毎に整理し、各時刻のスパンロスを計算し一定時間保持する。上流局のWDM装置1の出力レベルをα[dBm]、下流局のWDM装置2の入力レベルをβ[dBm]とするとスパンロスは(α―β)[dB]で計算される。
【0043】
下流局に配置されている監視装置3は、スパンロス計算部2−2に保持されている表1のテーブルを読み出し可能で、保守者は適宜スパンロスを確認することができる。
【0044】
上流局から下流局に転送される監視信号に上流局の出力レベルモニタ値を重畳することで、下流局にてスパンロスを計算することが可能となり、上流局の出力レベルの確認作業を省略することができる。
【0045】
また、上流局から転送する出力レベルモニタ値には、その値をモニタした時刻(タイムスタンプ情報)が付加されており、下流局でスパンロスを計算する際に、同一時刻の入出力レベルで比較を行なうことが可能となる。その結果、スパンロスがより正確な値として測定される。
【0046】
(実施形態3)
図7に、本実施形態に係るスパンロスモニタシステムの構成を示す。本実施形態に係るスパンモニタシステムは、実施形態2に係る下流局のWDM装置2において、スパンロス計算部2−2と監視装置3の間にスパンロス変動検出部2−7を追加した構成となっている。
【0047】
本実施形態に係るスパンロスモニタ方法は、図2に示す監視信号生成及びスパンロス計算手順S200において、入力レベルと出力レベルとの差が、予め定められた上限しきい値又は下限しきい値のいずれかを超過した場合はアラーム信号を出力する。
【0048】
図8に、本実施形態に係る監視信号受信方法の一例を示す。本実施形態に係る監視信号受信方法は、スパンロス変動検出手順S204を、スパンロス計算手順S203の後にさらに有する。
【0049】
図8に示すスパンロス変動検出手順S204では、スパンロス変動検出部2−7が、スパンロス計算部2−2の算出する差が上限しきい値又は下限しきい値のいずれかを超過した場合はアラーム信号を出力する。
【0050】
例えば、スパンロス変動検出部2−7は、スパンロスの上限しきい値、下限しきい値を保持している。スパンロス変動検出部2−7は、スパンロス計算部2−2から入力されるスパンロス値を常時モニタし、上限しきい値、下限しきい値を超過した場合は、監視装置3にスパンロス異常としてアラームを通知する。仮に上限しきい値を15dBm、下限しきい値を23dBmとした場合、図6のケースではスパンロスが25dBmと計算された日時「2010:12:01:12:04:00」にアラームが検出される。
【0051】
このように、本実施形態に係るスパンモニタシステム及び監視信号受信装置としての下流局のWDM装置2は、スパンロス変動検出部2−7を設けることで、常時スパンロスの異常を監視することが可能となる。
【0052】
(付記1)
波長多重信号及び監視信号が入力され、入力された前記波長多重信号と前記監視信号とを合波する合波部と、
前記合波部からの合波光の出力レベルを測定して出力するとともに、前記合波光を伝送路に出力する出力レベルモニタ部と、
前記出力レベルモニタ部の測定時刻を検出し、当該出力レベル測定時刻と前記出力レベルを関連付けるタイムスタンプ生成部と、
前記タイムスタンプ生成部の関連付けた前記出力レベル測定時刻と前記出力レベルの組を含む前記監視信号を生成する監視信号生成部と、
を備える監視信号送信装置、及び、
前記伝送路から前記合波光が入力され、当該合波光の入力レベルを測定する入力レベルモニタ部と、
前記合波光に含まれる前記監視信号を受信する監視信号終端部と、
前記入力レベルモニタ部の前記入力レベルの測定時刻を検出し、当該入力レベル測定時刻と前記入力レベルを関連付けて記憶し、前記監視信号終端部の受信した監視信号に含まれる前記出力レベル測定時刻及び前記出力レベルを抽出し、同時刻における前記入力レベルと前記出力レベルとの差を算出するスパンロス計算部と、
備える監視信号受信装置、
を有するスパンロスモニタシステム。
【0053】
(付記2)
前記監視信号受信装置は、
スパンロスの上限しきい値又は下限しきい値を保持し、前記スパンロス計算部の算出する前記差が前記上限しきい値又は前記下限しきい値のいずれかを超過した場合はアラーム信号を出力するスパンロス変動検出部をさらに備えることを特徴とする付記1に記載のスパンロスモニタシステム。
【0054】
(付記3)
前記出力レベルモニタ部は、一定周期で前記出力レベルを測定し、
前記入力レベルモニタ部は、前記一定周期で前記入力レベルを測定し、
前記出力レベルモニタ部及び前記入力レベルモニタ部の測定開始タイミングが同時刻である
ことを特徴とする付記1又は2に記載のスパンロスモニタシステム。
【0055】
(付記4)
前記出力レベルモニタ部は、予め定められた時刻に前記出力レベルを測定し、
前記入力レベルモニタ部は、前記予め定められた時刻に前記入力レベルを測定する
ことを特徴とする付記1又は2に記載のスパンロスモニタシステム。
【0056】
(付記5)
波長多重信号及び監視信号が入力され、入力された前記波長多重信号と前記監視信号とを合波する合波部と、
前記合波部からの合波光の出力レベルを測定して出力するとともに、前記合波光を伝送路に出力する出力レベルモニタ部と、
前記出力レベルモニタ部の測定時刻を検出し、当該出力レベル測定時刻と前記出力レベルを関連付けるタイムスタンプ生成部と、
前記タイムスタンプ生成部の関連付けた前記出力レベル測定時刻と前記出力レベルの組を含む前記監視信号を生成する監視信号生成部と、
を備える監視信号送信装置。
【0057】
(付記6)
前記出力レベルモニタ部は、一定周期で前記出力レベルを測定する
ことを特徴とする付記5に記載の監視信号送信装置。
【0058】
(付記7)
前記出力レベルモニタ部は、予め定められた時刻に前記出力レベルを測定する
ことを特徴とする付記5に記載の監視信号送信装置。
【0059】
(付記8)
波長多重信号と監視信号との合波光が伝送路から入力され、当該合波光の入力レベルを測定する入力レベルモニタ部と、
前記合波光に含まれる前記監視信号を受信する監視信号終端部と、
前記入力レベルモニタ部の前記入力レベルの測定時刻を検出し、当該入力レベル測定時刻と前記入力レベルを関連付けて記憶し、前記監視信号終端部の受信した監視信号に含まれる前記出力レベル測定時刻及び前記出力レベルを抽出し、同時刻における前記入力レベルと前記出力レベルとの差を算出するスパンロス計算部と、
を備える監視信号受信装置。
【0060】
(付記9)
スパンロスの上限しきい値又は下限しきい値を保持し、前記スパンロス計算部の算出する前記差が前記上限しきい値又は前記下限しきい値のいずれかを超過した場合はアラーム信号を出力するスパンロス変動検出部をさらに備えることを特徴とする付記8に記載の監視信号受信装置。
【0061】
(付記10)
前記入力レベルモニタ部は、一定周期で前記入力レベルを測定する
ことを特徴とする付記8又は9に記載の監視信号受信装置。
【0062】
(付記11)
前記入力レベルモニタ部は、予め定められた時刻に前記入力レベルを測定する
ことを特徴とする付記8又は9に記載の監視信号受信装置。
【0063】
(付記12)
監視信号送信装置において、波長多重信号と監視信号とを合波した合波光の出力レベルを測定し、前記出力レベルの測定時刻を検出し、前記合波光を伝送路に出力するとともに、
監視信号受信装置において、前記伝送路から入力された合波光の入力レベルを測定し、前記入力レベルの測定時刻を検出するモニタ手順と、
監視信号送信装置において、前記出力レベル測定時刻と前記出力レベルの組を含む監視信号を生成し、当該監視信号と波長多重信号とを合波して合波光を生成するとともに、
監視信号受信装置において、前記モニタ手順で前記伝送路に出力した前記合波光の前記監視信号に含まれる前記出力レベル測定時刻及び前記出力レベルを抽出し、同時刻における前記入力レベルと前記出力レベルとの差を算出する監視信号生成及びスパンロス計算手順と、
を有するスパンロスモニタ方法。
【0064】
(付記13)
前記監視信号生成及びスパンロス計算手順において、
前記入力レベルと前記出力レベルとの差が、予め定められた上限しきい値又は下限しきい値のいずれかを超過した場合はアラーム信号を出力することを特徴とする付記12に記載のスパンロスモニタ方法。
【0065】
(付記14)
前記モニタ手順において、一定周期で前記出力レベル及び前記入力レベルを測定することを特徴とする付記12又は13に記載のスパンロスモニタ方法。
【0066】
(付記15)
前記モニタ手順において、予め定められた時刻に前記出力レベル及び前記入力レベルを測定することを特徴とする付記12又は13に記載のスパンロスモニタ方法。
【0067】
(付記16)
波長多重信号と監視信号とを合波した合波光の出力レベルを測定して出力するとともに、前記合波光を伝送路に出力する出力レベルモニタ手順と、
前記出力レベルモニタ手順での測定時刻を検出し、当該出力レベル測定時刻と前記出力レベルを関連付けるタイムスタンプ生成手順と、
前記タイムスタンプ生成手順で関連付けた前記出力レベル測定時刻と前記出力レベルの組を含む前記監視信号を生成する監視信号生成手順と、
波長多重信号と前記監視信号生成手順で生成した監視信号を合波した合波光を生成する合波手順と、
を有する監視信号送信方法。
【0068】
(付記17)
前記出力レベルモニタ手順において、一定周期で前記出力レベルを測定する
ことを特徴とする付記16に記載の監視信号送信方法。
【0069】
(付記18)
前記出力レベルモニタ手順において、予め定められた時刻に前記出力レベルを測定する
ことを特徴とする付記16に記載の監視信号送信方法。
【0070】
(付記19)
出力レベルモニタ部が、波長多重信号と監視信号とを合波した合波光の出力レベルを測定して出力するとともに、前記合波光を伝送路に出力する出力レベルモニタ手順と、
タイムスタンプ生成部が、前記出力レベルモニタ手順での測定時刻を検出し、当該出力レベル測定時刻と前記出力レベルを関連付けるタイムスタンプ生成手順と、
監視信号生成部が、前記タイムスタンプ生成手順で関連付けた前記出力レベル測定時刻と前記出力レベルの組を含む前記監視信号を生成する監視信号生成手順と、
合波部が、波長多重信号と前記監視信号生成手順で生成した監視信号を合波した合波光を生成する合波手順と、
をコンピュータに実行させるための監視信号送信プログラム。
【0071】
(付記20)
前記出力レベルモニタ手順において、前記出力レベルモニタ部が、一定周期で前記出力レベルを測定する
ことを特徴とする付記19に記載の監視信号送信プログラム。
【0072】
(付記21)
前記出力レベルモニタ手順において、前記出力レベルモニタ部が、予め定められた時刻に前記出力レベルを測定する
ことを特徴とする付記19に記載の監視信号送信プログラム。
【0073】
(付記22)
波長多重信号と監視信号との合波光が伝送路から入力され、当該合波光の入力レベルを測定するとともに、前記入力レベルの測定時刻を検出する入力レベルモニタ手順と、
前記合波光に含まれる前記監視信号を受信する監視信号終端手順と、
前記入力レベルモニタ手順における前記入力レベル測定時刻と前記入力レベルを関連付けて記憶し、前記監視信号終端手順で受信した監視信号に含まれる前記出力レベル測定時刻及び前記出力レベルの組を抽出し、同時刻における前記入力レベルと前記出力レベルとの差を算出するスパンロス計算手順と、
を有する監視信号受信方法。
【0074】
(付記23)
スパンロスの上限しきい値又は下限しきい値を保持し、前記スパンロス計算部の算出する前記差が前記上限しきい値又は前記下限しきい値のいずれかを超過した場合はアラーム信号を出力するスパンロス変動検出手順を、前記スパンロス計算手順の後にさらに有することを特徴とする付記22に記載の監視信号受信方法。
【0075】
(付記24)
前記入力レベルモニタ手順において、一定周期で前記入力レベルを測定する
ことを特徴とする付記22又は23に記載の監視信号受信方法。
【0076】
(付記25)
前記入力レベルモニタ手順において、予め定められた時刻に前記入力レベルを測定する
ことを特徴とする付記22又は23に記載の監視信号受信方法。
【0077】
(付記26)
入力レベルモニタ部が、波長多重信号と監視信号との合波光が伝送路から入力され、当該合波光の入力レベルを測定するとともに、前記入力レベルの測定時刻を検出する入力レベルモニタ手順と、
監視信号終端部が、前記合波光に含まれる前記監視信号を受信する監視信号終端手順と、
スパンロス計算部が、前記入力レベルモニタ手順における前記入力レベル測定時刻と前記入力レベルを関連付けて記憶し、前記監視信号終端手順で受信した監視信号に含まれる前記出力レベル測定時刻及び前記出力レベルの組を抽出し、同時刻における前記入力レベルと前記出力レベルとの差を算出するスパンロス計算手順と、
をコンピュータに実行させるための監視信号受信プログラム。
【0078】
(付記27)
スパンロス変動検出部が、スパンロスの上限しきい値又は下限しきい値を保持し、前記スパンロス計算部の算出する前記差が前記上限しきい値又は前記下限しきい値のいずれかを超過した場合はアラーム信号を出力するスパンロス変動検出手順を、前記スパンロス計算手順の後にさらに有することを特徴とする付記26に記載の監視信号受信プログラム。
【0079】
(付記28)
前記入力レベルモニタ手順において、前記入力レベルモニタ部が、一定周期で前記入力レベルを測定する
ことを特徴とする付記26又は27に記載の監視信号受信プログラム。
【0080】
(付記29)
前記入力レベルモニタ手順において、前記入力レベルモニタ部が、予め定められた時刻に前記入力レベルを測定する
ことを特徴とする付記26又は27に記載の監視信号受信プログラム。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明は情報通信産業に適用することができる。
【符号の説明】
【0082】
1、2:WDM装置
10:監視信号送信装置
1−1、10−1:出力レベルモニタ部
1−2、10−2:タイムスタンプ生成部
1−3、10−3:監視信号生成部
1−4、10−4:合波部
1−5:波長多重信号生成部
1−6:送信光増幅部
20:監視信号受信装置
2−1、20−1:入力レベルモニタ部
2−2、20−2:スパンロス計算部
2−3、20−3:監視信号終端部
2−4:分波部
2−5:受信光増幅部
2−6:波長多重信号終端部
2−7:スパンロス変動検出部
3:監視装置
5、50:伝送路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
波長多重信号及び監視信号が入力され、入力された前記波長多重信号と前記監視信号とを合波する合波部と、
前記合波部からの合波光の出力レベルを測定して出力するとともに、前記合波光を伝送路に出力する出力レベルモニタ部と、
前記出力レベルモニタ部の測定時刻を検出し、当該出力レベル測定時刻と前記出力レベルを関連付けるタイムスタンプ生成部と、
前記タイムスタンプ生成部の関連付けた前記出力レベル測定時刻と前記出力レベルの組を含む前記監視信号を生成する監視信号生成部と、
を備える監視信号送信装置、及び、
前記伝送路から前記合波光が入力され、当該合波光の入力レベルを測定する入力レベルモニタ部と、
前記合波光に含まれる前記監視信号を受信する監視信号終端部と、
前記入力レベルモニタ部の前記入力レベルの測定時刻を検出し、当該入力レベル測定時刻と前記入力レベルを関連付けて記憶し、前記監視信号終端部の受信した監視信号に含まれる前記出力レベル測定時刻及び前記出力レベルを抽出し、同時刻における前記入力レベルと前記出力レベルとの差を算出するスパンロス計算部と、
備える監視信号受信装置、
を有するスパンロスモニタシステム。
【請求項2】
前記監視信号受信装置は、
スパンロスの上限しきい値又は下限しきい値を保持し、前記スパンロス計算部の算出する前記差が前記上限しきい値又は前記下限しきい値のいずれかを超過した場合はアラーム信号を出力するスパンロス変動検出部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のスパンロスモニタシステム。
【請求項3】
前記出力レベルモニタ部は、一定周期で前記出力レベルを測定し、
前記入力レベルモニタ部は、前記一定周期で前記入力レベルを測定し、
前記出力レベルモニタ部及び前記入力レベルモニタ部の測定開始タイミングが同時刻であることを特徴とする請求項1又は2に記載のスパンロスモニタシステム。
【請求項4】
波長多重信号及び監視信号が入力され、入力された前記波長多重信号と前記監視信号とを合波する合波部と、
前記合波部からの合波光の出力レベルを測定して出力するとともに、前記合波光を伝送路に出力する出力レベルモニタ部と、
前記出力レベルモニタ部の測定時刻を検出し、当該出力レベル測定時刻と前記出力レベルを関連付けるタイムスタンプ生成部と、
前記タイムスタンプ生成部の関連付けた前記出力レベル測定時刻と前記出力レベルの組を含む前記監視信号を生成する監視信号生成部と、
を備える監視信号送信装置。
【請求項5】
波長多重信号と監視信号との合波光が伝送路から入力され、当該合波光の入力レベルを測定する入力レベルモニタ部と、
前記合波光に含まれる前記監視信号を受信する監視信号終端部と、
前記入力レベルモニタ部の前記入力レベルの測定時刻を検出し、当該入力レベル測定時刻と前記入力レベルを関連付けて記憶し、前記監視信号終端部の受信した監視信号に含まれる前記出力レベル測定時刻及び前記出力レベルを抽出し、同時刻における前記入力レベルと前記出力レベルとの差を算出するスパンロス計算部と、
を備える監視信号受信装置。
【請求項6】
監視信号送信装置において、波長多重信号と監視信号とを合波した合波光の出力レベルを測定し、前記出力レベルの測定時刻を検出し、前記合波光を伝送路に出力するとともに、
監視信号受信装置において、前記伝送路から入力された合波光の入力レベルを測定し、前記入力レベルの測定時刻を検出するモニタ手順と、
監視信号送信装置において、前記出力レベル測定時刻と前記出力レベルの組を含む監視信号を生成し、当該監視信号と波長多重信号とを合波して合波光を生成するとともに、
監視信号受信装置において、前記モニタ手順で前記伝送路に出力した前記合波光の前記監視信号に含まれる前記出力レベル測定時刻及び前記出力レベルを抽出し、同時刻における前記入力レベルと前記出力レベルとの差を算出する監視信号生成及びスパンロス計算手順と、
を有するスパンロスモニタ方法。
【請求項7】
波長多重信号と監視信号とを合波した合波光の出力レベルを測定して出力するとともに、前記合波光を伝送路に出力する出力レベルモニタ手順と、
前記出力レベルモニタ手順での測定時刻を検出し、当該出力レベル測定時刻と前記出力レベルを関連付けるタイムスタンプ生成手順と、
前記タイムスタンプ生成手順で関連付けた前記出力レベル測定時刻と前記出力レベルの組を含む前記監視信号を生成する監視信号生成手順と、
波長多重信号と前記監視信号生成手順で生成した監視信号を合波した合波光を生成する合波手順と、
を有する監視信号送信方法。
【請求項8】
出力レベルモニタ部が、波長多重信号と監視信号とを合波した合波光の出力レベルを測定して出力するとともに、前記合波光を伝送路に出力する出力レベルモニタ手順と、
タイムスタンプ生成部が、前記出力レベルモニタ手順での測定時刻を検出し、当該出力レベル測定時刻と前記出力レベルを関連付けるタイムスタンプ生成手順と、
監視信号生成部が、前記タイムスタンプ生成手順で関連付けた前記出力レベル測定時刻と前記出力レベルの組を含む前記監視信号を生成する監視信号生成手順と、
合波部が、波長多重信号と前記監視信号生成手順で生成した監視信号を合波した合波光を生成する合波手順と、
をコンピュータに実行させるための監視信号送信プログラム。
【請求項9】
波長多重信号と監視信号との合波光が伝送路から入力され、当該合波光の入力レベルを測定するとともに、前記入力レベルの測定時刻を検出する入力レベルモニタ手順と、
前記合波光に含まれる前記監視信号を受信する監視信号終端手順と、
前記入力レベルモニタ手順における前記入力レベル測定時刻と前記入力レベルを関連付けて記憶し、前記監視信号終端手順で受信した監視信号に含まれる前記出力レベル測定時刻及び前記出力レベルの組を抽出し、同時刻における前記入力レベルと前記出力レベルとの差を算出するスパンロス計算手順と、
を有する監視信号受信方法。
【請求項10】
入力レベルモニタ部が、波長多重信号と監視信号との合波光が伝送路から入力され、当該合波光の入力レベルを測定するとともに、前記入力レベルの測定時刻を検出する入力レベルモニタ手順と、
監視信号終端部が、前記合波光に含まれる前記監視信号を受信する監視信号終端手順と、
スパンロス計算部が、前記入力レベルモニタ手順における前記入力レベル測定時刻と前記入力レベルを関連付けて記憶し、前記監視信号終端手順で受信した監視信号に含まれる前記出力レベル測定時刻及び前記出力レベルの組を抽出し、同時刻における前記入力レベルと前記出力レベルとの差を算出するスパンロス計算手順と、
をコンピュータに実行させるための監視信号受信プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−169968(P2012−169968A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−30639(P2011−30639)
【出願日】平成23年2月16日(2011.2.16)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】