説明

スピーカ装置

【課題】ユーザの好みに応じて最適な音場を形成することが可能なスピーカ装置を提供する。
【解決手段】スピーカ装置は音域の異なるウーハ1及びツイータ2を備え、これらは同軸上に配置される。ウーハ1からの音波を拡散するディフューザ3は、回動軸31の一端に連結される。また回動軸31はウーハ1のヨークに螺合される。これにより、ディフューザ3を回動させた場合、ヨークに螺合される回動軸31が回動し、ディフューザ3は軸方向へ上昇または下降することになる。また、貫通軸は回動軸31内部を貫通し、その一端にツイータ2が取り付けられる。ヨーク下側に存在する保持部は、貫通軸の他端及び回動軸31の他端を保持する。従って、回動軸31の回動に従い保持部は貫通軸及び回動軸31と共に軸方向へ上昇または下降し、これらに付随するディフューザ3及びツイータ2も上昇または下降する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音域の異なる複数のスピーカを同軸上に配置したスピーカ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、中空状の筒体の開口にスピーカを設け、スピーカ装置の周囲方向へ音波を拡散する無指向性スピーカ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この無指向性スピーカ装置においては、水平軸指向性は360度無指向性となり、指向特性が良好になる。また、低音用のウーハと高音用のツイータとを同軸上に配置する無指向性スピーカシステムも知られている(例えば、特許文献2参照)。この無指向性スピーカシステムにおいては、低音用のスピーカと高音用のスピーカが同軸上に配されているため、これらが分散して配置されているスピーカ装置よりも音の定位が明確になるという利点がある。
【特許文献1】特開2001−224089号公報
【特許文献2】特開平5−56493号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献2に記載の無指向性スピーカシステムにおいては、ウーハ上にツイータが固定されているため、ユーザが自身で好みの音場を作り出すことができないという問題があった。また、特許文献2に記載の無指向性スピーカシステムにおいては、低音用のウーハの振動が上側に設けられるツイータに伝わり音質の低下を招くという問題があった。すなわち、低音用ウーハのコーン紙が振動することに伴いツイータも振動し、その結果、クリアな音が出力できないという問題があった。なお、特許文献1にはかかる課題を解決するための手段は何ら記載されていない。
【0004】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、第1のスピーカからの音波を拡散するディフューザを設け、第1のスピーカに対してディフューザ及び第2のスピーカの高さを調整することができるよう構成することにより、ユーザの好みに応じて最適な音場を形成することが可能なスピーカ装置を提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、ディフューザに連結される回動軸の回動に対して、第2のスピーカを取り付ける貫通軸の回動を制限することにより、第2のスピーカに接続されるコードが絡まる虞の少ないスピーカ装置を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、筒体内部に架設される支持部を設け、この支持部に回動軸を螺合させることにより、第1のスピーカの振動に伴う影響をさらに低減することが可能なスピーカ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るスピーカ装置は、音域の異なる第1のスピーカ及び第2のスピーカを同軸上に配置したスピーカ装置において、前記第1のスピーカからの音波を拡散するディフューザと、該ディフューザに一端が連結され、前記第1のスピーカのヨークに螺合されて前記ディフューザと共に回動する円筒状の回動軸と、一端に前記第2のスピーカが取り付けられ、前記回動軸内部を貫通する貫通軸と、前記貫通軸の他端及び前記回動軸の他端を保持する保持部とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明に係るスピーカ装置は、前記ヨークに設けられる案内溝と、該案内溝に案内され、前記保持部から突設された案内軸と、前記保持部にて前記貫通軸の他端を固定する固定部とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るスピーカ装置は、前記回動軸は、前記第1のスピーカのヨークに螺合されるネジ溝と、前記ヨークに対する螺合を制限するストッパとを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明に係るスピーカ装置は、前記貫通軸の軸方向と交差する方向へ突設された凸部と、前記回動軸内部に設けられ前記凸部に当接する段部とを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明に係るスピーカ装置は、前記第1のスピーカを収容する筒体を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明に係るスピーカ装置は、音域の異なる第1のスピーカ及び第2のスピーカを同軸上に配置したスピーカ装置において、前記第1のスピーカを収容する筒体と、該筒体に架設される支持部と、前記第1のスピーカからの音波を拡散するディフューザと、該ディフューザに一端が連結され、前記第1のスピーカのヨークを貫通し、前記支持部に螺合されて前記ディフューザと共に回動する円筒状の回動軸と、一端に前記第2のスピーカが取り付けられ、前記回動軸内部を貫通する貫通軸と、該貫通軸の他端及び前記回動軸の他端を保持する保持部とを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明に係るスピーカ装置は、前記支持部に設けられる案内溝と、該案内溝に案内され、前記保持部から突設された案内軸と、前記保持部にて前記貫通軸の他端を固定する固定部とを備えることを特徴とする。
【0014】
本発明に係るスピーカ装置は、前記ディフューザに取り付けられ前記第2のスピーカからの音波を拡散する第2ディフューザを備えることを特徴とする。
【0015】
本発明に係るスピーカ装置は、前記第1のスピーカは、低音用のウーハであり、前記第2のスピーカは、高音用のツイータであることを特徴とする。
【0016】
本発明に係るスピーカ装置は、前記第1のスピーカは、前記筒体の一端開口に設けられ、前記ディフューザ及び前記第2のスピーカは、前記筒体の一端開口から突出していることを特徴とする。
【0017】
本発明にあっては、スピーカ装置は音域の異なる第1のスピーカ及び第2のスピーカを備え、これらは同軸上に配置される。第1のスピーカとしては、例えば低音用のウーハであり、第2のスピーカとしては、例えば高音用のツイータである。第1のスピーカからの音波を拡散するディフューザは、回動軸の一端に連結される。また回動軸は第1のスピーカのヨークに螺合される。これにより、ディフューザを回動させた場合、ヨークに螺合される回動軸が回動し、ディフューザは軸方向へ上昇または下降する。
【0018】
また、貫通軸は円筒状の回動軸内部を貫通し、その一端に第2のスピーカが取り付けられる。ヨーク下側に存在する保持部は、貫通軸の他端及び回動軸の他端を保持する。従って、回動軸の回動に従い保持部は貫通軸及び回動軸と共に軸方向へ上昇または下降し、これらに付随するディフューザ及び第2のスピーカも上昇または下降する。
【0019】
本発明にあっては、ヨークには案内溝が設けられ、これに対応して案内溝に案内される案内軸が保持部から突設される。これにより、保持部は回動することなく、案内溝による案内軸の移動により軸方向へ上昇または下降する。また保持部に設けられる固定部は貫通軸の他端を固定する。従って、保持部に固定される貫通軸も回動することなく軸方向へ上昇または下降する。
【0020】
本発明にあっては、回動軸には、第1のスピーカのヨークに螺合されるネジ溝、及び、ヨークに対する螺合を制限するストッパを備える。これにより、ネジ溝に従い回動軸が回動して上昇または下降し、またストッパにより螺合が制限され、下降が制限される。
【0021】
本発明にあっては、貫通軸の軸方向と交差する方向へ凸部が突設され、この凸部に当接する段部が回動軸内部に設けられる。貫通軸の凸部が回動軸内部の段部に当接することから、回動軸の上下方向の移動に貫通軸の上下方向の移動が追随する。
【0022】
本発明にあっては、筒体は第1のスピーカを収容し、この筒体には支持部が架設される。回動軸はヨークに螺合されるのではなく、ヨークを貫通し、支持部に螺合される。また、一端に第2のスピーカが取り付けられる貫通軸は、回動軸内部を貫通する。そして、保持部は、貫通軸の他端及び回動軸の他端を保持し、貫通軸及び回動軸の軸方向へ移動する。これにより、ディフューザを回動させた場合、支持部での螺合により回動軸が上昇または下降し、保持部に保持される貫通軸も上昇または下降し、貫通軸に取り付けられる第2のスピーカも併せて上昇または下降する。
【発明の効果】
【0023】
本発明にあっては、回動軸は第1のスピーカのヨークに螺合されるので、ディフューザを回動させた場合、ヨークに螺合される回動軸が回動し、ディフューザは軸方向へ上昇または下降することになる。また、貫通軸は円筒状の回動軸内部を貫通し、その一端に第2のスピーカが取り付けられ、保持部は、貫通軸の他端及び回動軸の他端を保持する。従って、回動軸の回動に従い保持部は貫通軸及び回動軸と共に軸方向へ上昇または下降し、これらに付随するディフューザ及び第2のスピーカも上昇または下降することになる。これにより、ユーザがディフューザを回動させるだけでディフューザ及びツイータが上下動し、この上下動に応じた好みの音場を作ることが可能となる。
【0024】
本発明にあっては、ヨークには案内溝が設けられ、これに対応して案内溝に案内される案内軸が保持部から突設される。これにより、保持部は回動することなく、案内溝による案内軸の移動により軸方向へ上昇または下降する。また保持部に設けられる固定部は貫通軸の他端を固定する。従って、保持部に固定される貫通軸も回動することなく軸方向へ上昇または下降する。これにより、回動軸が回動しながら上下方向へ移動するのに対し、第2のスピーカが取り付けられる貫通軸は回動することなく上下方向へ移動するので、第2のスピーカに接続されるコードが絡みつくという事態を回避することが可能となる。
【0025】
本発明にあっては、回動軸には、第1のスピーカのヨークに螺合されるネジ溝、及び、ヨークに対する螺合を制限するストッパを備える。これにより、ネジ溝に従い回動軸が回動して上昇または下降し、またストッパにより螺合が制限され、下降が制限される。これにより、回動軸に連結するディフューザが必要以上に下側へ移動することを防止できる。その結果、ディフューザとその下側に存在する第1のスピーカとの接触を未然に回避することができる。
【0026】
本発明にあっては、貫通軸の軸方向と交差する方向へ凸部が突設され、この凸部に当接する段部が回動軸内部に設けられる。貫通軸の凸部が回動軸内部の段部に当接することから、回動軸の上下方向の移動に貫通軸の上下方向の移動が追随する。
【0027】
本発明にあっては、筒体は第1のスピーカを収容し、この筒体には支持部が架設される。回動軸はヨークに螺合されるのではなく、ヨークを貫通し、支持部に螺合される。また、一端に第2のスピーカが取り付けられる貫通軸は、回動軸内部を貫通する。そして、保持部は、貫通軸の他端及び回動軸の他端を保持し、貫通軸及び回動軸の軸方向へ移動する。これにより、ディフューザを回動させた場合、支持部での螺合により回動軸が上昇または下降し、保持部に保持される貫通軸も上昇または下降し、貫通軸に取り付けられる第2のスピーカも併せて上昇または下降する。この場合、ディフューザに連結する回動軸は、ヨークではなく、支持部に螺合されているので、第2のスピーカに対する第1のスピーカの振動をより低減することが可能となる等、本発明は優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
実施の形態1
以下本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1はスピーカ装置の概要を示す模式的斜視図である。スピーカ装置は、筐体5(筒体)、第1のスピーカ1、第2のスピーカ2、ディフューザ3、第2ディフューザ4及びスタンド510を含んで構成される。なお、以下では第1のスピーカ1を低音用のウーハ1、第2のスピーカ2を高音用のツイータ2であるものとして説明するが、これに限るものではなく、超低音用のサブウーハ、中音用のスコーカまたは超高音用のスーパーツイータ等を第1のスピーカ1または第2のスピーカ2に適宜組み合わせて適用しても良い。
【0029】
筐体5は木材、アルミニウム等の金属、透光性樹脂、またはガラス等から製造され、中空の筒形状をなす。なお、本実施の形態においては筐体5が断面視略円形の筒形状をなすものとして説明するが、これに限るものではなく断面視楕円形状のものであっても良い。さらに筒形状に限るものではなく、中空三角柱状、または中空多角柱状のものであっても良い。筐体5の下側には、複数のスタンド510、510、510が筐体5外周面にビス止めまたは接着剤等により固定されている。
【0030】
筐体5上側の開口には、ウーハ1が載置されており、筐体5の長手方向に沿うウーハ1の同軸上にディフューザ3、ツイータ2及び第2ディフューザ4が筐体5上側の開口から突出している。ディフューザ3はウーハ1からの音波を拡散する拡散板32を備え、この拡散板32に回動軸31が連結されている。拡散板32及びこれに連結される回動軸31は、略漏斗形状をなす。回動軸31は後述するように軸の一部がウーハ1のヨークに螺合されており、回動に伴い軸方向へ上昇または下降する。回動軸31の一端に連結される拡散板32は平面視が円形、側面視が略Vの字型をなし、ウーハ1の振動板11からの音波を、回動軸31の軸方向と交差する方向へ拡散する。
【0031】
回動軸31は中空の円筒であり、後述するように図示しない貫通軸が内部を貫通している。貫通軸の一端はツイータ2に取り付けられており、他端は後述する保持部に固定されている。ツイータ2は音波出力面を上側に向けて貫通軸に支持されている。ツイータ2の上側にはディフューザ3と略同一形状をなす第2ディフューザ4が設けられている。第2ディフューザ4は、連結棒41、41・・・及び拡散板42を含んで構成される。連結棒41は一端が拡散板32の外周に着脱可能に取り付けられており、他端が拡散板42の外周に固定されている。なお、連結棒41と拡散板32の外周との連結を解除することにより、第2ディフューザ4は取り外しが可能である。拡散板42はツイータ2の上側に設けられる平面視円形、側面視略Vの字型をなし、ツイータ2からの音波を回動軸31の軸方向と交差する方向へ拡散する。
【0032】
ディフューザ3を把持して反時計回りに回転させた場合、ディフューザ3の拡散板32に連結される回動軸31もこれにあわせて回転し上昇する。図2はディフューザ3が上昇した状態を示すスピーカ装置の模式的斜視図である。回動軸31、ディフューザ3及び第2ディフューザ4の回転に伴いこれらが上昇する。またツイータ2は回転することなく、回動軸31、ディフューザ3及び第2ディフューザ4の上昇にあわせて上昇する。回動軸31は中途におけるストッパ312を境に外径が減少する構成をなし、ストッパ312の上側よりも外径の小さい下側にはネジ溝311が形成されている。
【0033】
このネジ溝311に対応するネジ山が後述するようにヨークに形成されている。ディフューザ3等を下降させる場合、ディフューザ3を時計回りに回転させる。ディフューザ3に連結される回動軸31も、ネジ溝311に従い、時計方向へ回転し下降する。これにより、回動軸31、ディフューザ3及び第2ディフューザ4は回転しつつ下降する。またツイータ2は回転することなく、回動軸31、ディフューザ3及び第2ディフューザ4の下降にあわせて下降する。回動軸31の回転が進みストッパ312がヨークに当接した場合、下降のための回転が制限され図1の状態に戻ることになる。
【0034】
図3はスピーカ装置の縦断面を示す模式的縦断面図、図4はスピーカ装置の縦断面を示す斜視図、図5はスピーカ装置を構成する部品の縦断面を示す分解斜視図である。ウーハ1は、ヨーク12、マグネット13、トップブレード14、フレーム15、コイルボビン16、ダンパ17、エッジ18及び振動板11を含んで構成される。ウーハ1の底部に設けられる底面視環状のヨーク12は、ボトムプレート121、センターポール122及びネジ山123を含んで構成される。ドーナツ状のボトムプレート121は中心部において回動軸31を挿通するためのネジ孔124が設けられ、ボトムプレート121中心部から上側に向けてセンターポール122が突設されている。
【0035】
センターポール122は円筒形状をなし、ネジ孔124が内部を貫通しており、ネジ孔124の周囲、すなわちセンターポール122の内周面にはネジ山123が形成されている。ネジ山123には、回動軸31のストッパ312よりも下側の周面に設けられるネジ溝311が螺合される。すなわち、センターポール122の内径と回動軸31下側のネジ溝311が形成された周面の外径とが、螺合するよう略同一径としてある。なお、ヨーク12のセンターポール122内周面にネジ山123を設け、回動軸31の下側周面にネジ溝311を設ける構成としたが、逆にヨーク12のセンターポール122内周面にネジ溝123を設け、回動軸31の下側周面にネジ山311を設けても良い。
【0036】
ボトムプレート121上にはドーナツ状のマグネット13、トップブレード14、フレーム15及びダンパ17が載置されている。コイルボビン16はセンターポール122の外周面上に設けられ、また図示しないボイスコイルによりセンターポール122の外周にて巻回されている。センターポール122は、外周にあるコイルボビン16と共に、さらにその外周にある同心円状のマグネット13及びトップブレード14を貫通し、コイルボビン16はその外周にあるフレーム15及びダンパ17を貫通している。
【0037】
コイルボビン16の上側は振動板11に接続されており、コイルボビン16及び振動板11により断面視略Yの字型の略漏斗形状をなす。振動板11は上側に延びるに従って平面視における半径が大きくなる断面視略Vの字形態をなし、半径が最大となるその外周には断面視半円形の環状のエッジ18が周設される。エッジ18の外周側にはさらに断面視矩形状の環状の保持板151が周設されている。円筒状の筐体5の上側開口の外周面には断面視L字型の環状の段部51が周設されており、この段部51にウーハ1の保持板151が載置される。
【0038】
次に、ディフューザ3及び貫通軸6の構成について説明する。ディフューザ3は回動軸31、ネジ溝311、案内筒33、ストッパ312、段部331、先端面330、連結凹35、エッジ36及び拡散板32を含んで構成され、貫通軸6は、ネジ部64、先端ネジ部62、及び凸部61を含んで構成される。回動軸31は上側(一端)にて拡散板32に連結される円筒形状をなし、筒内には貫通軸6を挿通するための案内筒33が形成されている。回動軸31は、上側から下側(他端)へ向かう中途のストッパ312にて、筒の外径が所定長小さくなるよう形成されている。回動軸31のストッパ312の下側外周面には、ヨーク12のセンターポール122内周面のネジ山123と螺合するネジ溝311が形成されている。
【0039】
ネジ溝311が形成された回動軸31の外径は上述したように、ヨーク12のセンターポール122内周面であるネジ山123に螺合するよう、センターポール122の内周面外径と略同一となるよう作成されている。またストッパ312より上側の回動軸31の外径は、ネジ山123への螺合を適宜の位置で終了させるべく、センターポール122の内周面の外径よりも大きくなるよう作成している。回動軸31を時計回りに回転させた場合、ディフューザ3は下降し、ストッパ312とセンターポール122の上面126とが当接した時点で、螺合が制限され、下降も終了する。
【0040】
円筒状の回動軸31の上側一端は拡散板32に一体的に連結されており、回動軸31及び拡散板32により、断面視が略Yの字型の略漏斗形状をなす。拡散板32は上側に延びるに従って平面視における半径が大きくなる断面視略Vの字形態をなし、半径が最大となるその外周には環状のエッジ36が周設される。エッジ36の適宜の位置、本実施の形態においては4カ所、には連結棒41を支持するための連結凹35が開口を上側に臨ませて設けられている。
【0041】
貫通軸6の上側(一端)にはツイータ2を取り付けるための先端ネジ部62が設けられている。先端ネジ部62の外周面にはネジ山が形成されている。ツイータ2のヨーク21の中心部底面には上側へ向けて、先端ネジ部62を螺合するためのネジ溝22が形成されている。ツイータ2のヨーク21に形成されるネジ溝22に、貫通軸6の先端ネジ部62を螺合することにより、貫通軸6へのツイータ2の取り付けが完了する。
【0042】
貫通軸6は回動軸31よりも長手方向の長さが長い円柱状をなし略中央部には凸部61が突設されている。なお、貫通軸6を回動軸31と同じく円筒状に構成し、筒内部にツイータ2用のコードを通すようにしても良い。凸部61は貫通軸6の外径よりも所定長だけ長い外径を有するドーナツ形状をなし、この凸部61の下面と、回動軸31の案内筒33略中央部に設けられる段部331とが当接する。凸部61は貫通軸6の中心軸と交差する方向であって、貫通軸6の外径が増加する方向へ向けて突設されている。反対に、段部331は凸部61を支持するために、回動軸31の中心軸と交差する方向であって、回動軸31の内径が減少する方向(案内筒33の外径が減少する方向)へ向けて突設されている。回動軸31の回動により段部331が上昇または下降した場合、凸部61が段部331に当接することにより、貫通軸6は回動することなく上昇または下降する。
【0043】
貫通軸6の外径は、回動軸31の内径(案内筒33の外径)及び段部331よりも下側の内径よりも小さい。また凸部61の外径は、回動軸31の内径よりも小さいが、段部331との当接を可能とすべく、段部331よりも下側の内径よりも大きく構成している。なお凸部61は貫通軸6と一体成形する他、環状のゴム部材等を用い、貫通軸6に挿通した後、適宜の位置で接着剤等により固定するようにしても良い。
【0044】
貫通軸6の下側(他端)にはネジ部64が突設されており、保持部7を介在させて、固定部(以下、ナット65)によりヨーク12に固定される。なおネジ部64の外周面にはナット65との螺合を可能とすべく、ネジ溝が形成されている。保持部7は回動軸31及び貫通軸6を保持するものであり、円盤部73、ネジ溝が内周面に形成された中心穴72及び案内軸71を含んで構成される。円盤部73は略中心部にネジ部64を挿通するための中心穴72が形成された平面視が同心円形状の薄型円盤である。円盤部73の中心穴72にネジ部64を螺合し、その下面にてナット65によりネジ部64を螺合する。
【0045】
円盤部73の上面にはセンターポール122の突設方向と同方向に、案内軸71、71が突設されている。これら案内軸71、71に対応させて、センターポール122にはヨーク12の底面からセンターポール122の突設方向へ向けて案内溝125、125が形成されている。案内軸71、71は案内溝125、125に案内され、最終的に円盤部73の上面がボトムプレート121の底面と接触し、移動が停止する。案内溝125の溝の深さは、案内軸71に従う円盤部73の下方向への移動を許容すると共に、上方向へ移動した場合に円盤部73の上面とボトムプレート121の底面とが接触するように、案内軸71よりも若干長い長さとすればよい。
【0046】
回動軸31の先端面330は、円盤部73の上面に接触する。回転軸31が回動した場合でも、先端面330は円盤部73の上面を自由に回動する。回動軸31の回動に伴い、貫通軸6も、中心穴72及びナット65によるネジ部64の固定、また凸部61の段部331での支持により、併せて上昇または下降するが、案内軸71、71の案内溝125、125の挿通により円盤部73は回動せず、同様にこれに中心穴72及びネジ部64を介して連結される貫通軸6及びツイータ2も回動することがない。
【0047】
第2ディフューザ4は拡散板42、連結棒41及びエッジ43を含んで構成される。第2ディフューザ4はお椀形状をなし、拡散板42の外周には環状のエッジ43が周設されている。エッジ43の適宜の位置、本実施の形態においては4カ所に連結棒41が垂設されている。連結棒41の先端はディフューザ3のエッジ36上に設けられる連結凹35に挿入される。
【0048】
次に筐体5へのウーハ1、ディフューザ3、貫通軸6及びツイータ2等の取り付け手順を、図5を主に参照しつつ説明する。まずウーハ1のセンターポール122の上側に開口するネジ孔124へ、ディフューザ3の回動軸31を螺合する。回動軸31のネジ溝311をセンターポール122内周面に形成されるネジ山123に螺合させ、時計回りに回転させる。回転に伴い回動軸31は下降し、下降が進むにつれ、回動軸31のストッパ312と、センターポール122の上面126が当接し、回転が制限される(図4の状態)。
【0049】
次に、貫通軸6をディフューザ3の案内筒33に挿入する。貫通軸6の挿入が進み、凸部61が段部331に当接した時点で、挿入が停止される。この場合、貫通軸6の凸部61よりも下側部分は、ボトムプレート121の底面から所定長突出することになる。保持部7の案内軸71、71をウーハ1の下側から案内溝125、125に向けて挿入する。挿入が進むにつれ、ネジ部64が中心穴72上側に接触する。貫通軸6を中心穴72に螺合させる。螺合が進んだ場合、円盤部73の上面が回動軸31の先端面330に当接し、また中心穴72下側からネジ部64が所定長突出する。
【0050】
円盤部73の下面中心穴72から突出した貫通軸6のネジ部64をナット65により締め付け、ヨーク12に対するディフューザ3の回動軸31及び貫通軸6の取り付けが完了する。その後、貫通軸6の上側に突出する先端ネジ部62を、ツイータ2のネジ溝22に挿入し、ツイータ2を時計回りに回転させることにより、ツイータ2の貫通軸6への取り付けが完了する。なお、ツイータ2を貫通軸6へ取り付けた場合に、ツイータ2が拡散板32と接触しないよう、貫通軸6の長さを設定するようにすればよい。
【0051】
第2ディフューザ4の連結棒41をディフューザ3の連結凹35へ挿入し、第2ディフューザ4のディフューザ3への取り付けが完了する。以上の手順により一体化されたウーハ1、ディフューザ3、貫通軸6、ツイータ2及び第2ディフューザ4は筐体5の上側開口からウーハ1のヨーク12を下側にして挿入され、保持板151を段部51上に載置することにより、スピーカ装置が完成する。なお、保持板151と段部51との間に振動吸収用のゲル等を間挿するようにしても良い。
【0052】
図3及び4の状態で、ディフューザ3を半時計回りに回転させた場合、貫通軸6、及びツイータ2が回転することなく上昇し、ディフューザ3、回動軸31及び第2ディフューザ4が回転と共に上昇することになる。図6はスピーカ装置上昇時の縦断面を示す模式的縦断面図、図7はスピーカ装置上昇時の縦断面を示す斜視図である。ディフューザ3を半時計回りへ回転させた場合、回動軸31のネジ溝311とセンターポール122周面のネジ山123との螺合により、回動軸31自身も半時計回りへ回転しつつ上昇する。なお、回動軸31の先端面330は円盤部73の上面で固定されず、載置されているだけであるので、回転運動は阻害されない。
【0053】
回動軸31の上昇に伴い、段部331も回転しつつ上昇する。段部331に当接する凸部61は段部331の上昇に伴い回転することなく上昇し、結果貫通軸6、並びに、ネジ部64及びナット65を介して固定される保持部7も上昇する。保持部7は案内軸71、71がセンターポール122の案内溝125の案内に従って、回転することなく上昇する。保持部7の上昇が進み、保持部7の円盤部73上面がボトムプレート121の底面に当接した時点(図6及び図7の状態)で上昇が停止する。
【0054】
図6及び図7の状態で、ディフューザ3を時計回りに回転させた場合、逆にディフューザ3は、回動軸31のネジ溝311及びセンターポール122のネジ山123の螺合を利用して回転しつつ下降する。回動軸31の先端面330は保持部7の円盤部73上面を下方向へ押すことから、保持部7及びこれに固定される貫通軸6及びツイータ2は回転することなく下降を始める。回転が進み、回動軸31のストッパ312が、センターポール122の上面126に当接した時点で回転が制限され下降が終了する(図3及び図4の状態)。
【0055】
実施の形態2
実施の形態1では、回動軸31が回動するのに対し、貫通軸6及びツイータ2は回動しない形態につき説明したが、実施の形態2に記載の如く、回動軸31の回動に併せて貫通軸6及びツイータ2が回動する形態であっても良い。図8は実施の形態2に係るスピーカ装置の縦断面を示す模式的縦断面図、図9は実施の形態2に係るスピーカ装置の縦断面を示す斜視図、図10は実施の形態2に係るスピーカ装置を構成する部品の縦断面を示す分解斜視図である。
【0056】
実施の形態2の貫通軸6は実施の形態1と異なり、凸部61は設けられていない。また凸部61に対応する回動軸31の内周面にも段部331が設けられていない。すなわち案内筒33の外径は上側から下側にかけて均一となっている。回動軸31の先端面330には下方向へ向けて、案内軸332、332が突出されている。一方、保持部7の円盤部73の上面には、案内軸332、332を案内するための案内溝74、74が設けられている。なお、センターポール122には案内溝125が設けられていない。
【0057】
回動軸31から突設される案内軸332、332は、保持部7の案内溝74、74に挿入される。一方、貫通軸6は中心穴72並びにネジ部64及びナット65により保持部7に螺合される。これにより、回動軸31の回動は、案内軸332の案内溝74への挿入により、円盤部73の回動を通じて貫通軸6に伝わる。これにより、貫通軸6及びツイータ2は回動軸31の回動に伴う上昇または下降にあわせて、回動しつつ上昇または下降する。実施の形態2においては、貫通軸6を、回動軸31の案内筒33に接触させないよう、回動軸31の内周面外径(案内筒33の外径)を、貫通軸6の外径よりも大きく設定すればよい。これにより、回動軸31と貫通軸6とが接触する部位は、保持部7だけとなり、ウーハ1の音波によるディフューザ3の振動が、貫通軸6ひいてはツイータ2に伝わりにくくなることから、より良い音場を形成することが可能となる。
【0058】
本実施の形態2は以上の如き構成としてあり、その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0059】
実施の形態3
実施の形態3はヨーク12を貫通し、これよりさらに下部の支持部で回動軸31を螺合する形態に関する。図11は支持部の構造を示す模式的斜視図である。回動軸31を、螺合するための支持部8はヨーク12の下側において筐体5内の適宜の位置に架設される。本実施の形態における支持部8は筐体5内の音の通り抜けを良くするために、支持棒81、81、81、81を、ネジ孔83を中心に放射状に延設し、終端側を筐体5の内周面に適宜の手段により取り付けることにより平面視Xの字型の形態としている。支持棒81は例えば木またはプラスチックが用いられ、支持棒81の終端は接着剤、ネジ止め、または筐体5内周面に凹接される凹部52への嵌め込みにより固定する。本実施の形態においては筐体5の凹部52への嵌め込みにより固定する形態につき説明する。
【0060】
支持部8には、上述したセンターポール122の内周面の中心軸、回動軸31の中心軸及び貫通軸6の中心軸と同じ中心軸をもつネジ孔83が形成されている。ネジ孔83は内周面にネジ山82が形成されており、回動軸31のネジ溝311に螺合される。ネジ孔83の内周面半径は、ネジ溝311との螺合を可能にすべく、回動軸31の外径と略同一としている。中心部にネジ孔83を有する支持部8の断面視矩形状の支持棒81、81、81、81の終端は、筐体5の内周面に凹設された凹部52に挿入されている。支持棒81の長手方向の長さ、ネジ孔83の直径及び支持棒81の長手方向の長さの総和が筐体5の内周面直径よりも長くなるように支持部8を形成し、支持棒81を撓ませ、凹部52にその先端を挿入する。
【0061】
図12は実施の形態3に係るスピーカ装置を構成する部品の縦断面を示す分解斜視図である。実施の形態1と異なる点は、上述した支持部8がヨーク12の下側に架設されている点、並びに、回動軸31及び貫通軸6が実施の形態1よりも適宜延設されている点等である。図12に示すように、ネジ孔83は実施の形態1で述べたセンターポール122と同じく、保持部7の案内軸71、71を案内するための案内溝85、85がネジ孔83下側から上側に向けて形成されている。
【0062】
円筒状をなすセンターポール122の内周筒の外径は、回動軸31のストッパ312の下側の外径よりも大きく、ストッパ312の上側の外径よりも大きく設定している。この場合、回動軸31はヨーク12のセンターポール122内周面に接触することなく貫通する。そして、回動軸31が最も下降する位置、すなわち、センターポール122の上面126とストッパ312とが当接する時点で下降が制限される。ネジ孔83には実施の形態1で述べたセンターポール122のネジ山123と同一のネジ山82が形成されており、回動軸31のネジ溝311と螺合する。
【0063】
貫通軸6のネジ部64は実施の形態1と同じく保持部7の中心孔72で螺合されて下側から突出し、ナット65により支持部8に固定される。実施の形態1と同じく、回動軸31がネジ山82とネジ溝311との螺合により回動し、回動軸31が上昇または下降した場合、貫通軸6は案内溝85、85に挿通される案内軸71、71の存在により、回動することなく、また中心穴72並びにネジ部64及びナット65の円盤部73による固定、並びに、段部331における凸部61の保持により、貫通軸6及びツイータ2は回動することなく回動軸31の上昇または下降にあわせて上昇または下降する。回動軸31は、ストッパ312にてセンターポール122の上面126に当接する以外は、ウーハ1に接触しない。また貫通軸6は回動軸31に対し、保持部7を介してのみ接触しているので、ウーハ1のツイータ2に対する振動の影響をより低減することが可能となる。
【0064】
なお、支持部8はヨーク12の下側であれば、筐体5内部のどの位置に設けても良く、本実施の形態の如く、筐体5の長手方向略中央部に架設する他、筐体5の長手方向長さが短い場合は、筐体5の底面開口付近に支持部8を設けるようにしても良い。また支持部8は平面視X字型の支持棒81により構成したが、この形態に限るものではなく、ツイータ2を支持できる形態であれば他の形態であっても良い。例えば、中央部にネジ孔83を有する格子状またはメッシュ状の円盤により支持部8を形成しても良い。
【0065】
本実施の形態3は以上の如き構成としてあり、その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】スピーカ装置の概要を示す模式的斜視図である。
【図2】ディフューザが上昇した状態を示すスピーカ装置の模式的斜視図である。
【図3】スピーカ装置の縦断面を示す模式的縦断面図である。
【図4】スピーカ装置の縦断面を示す斜視図である。
【図5】スピーカ装置を構成する部品の縦断面を示す分解斜視図である。
【図6】スピーカ装置上昇時の縦断面を示す模式的縦断面図である。
【図7】スピーカ装置上昇時の縦断面を示す斜視図である。
【図8】実施の形態2に係るスピーカ装置の縦断面を示す模式的縦断面図である。
【図9】実施の形態2に係るスピーカ装置の縦断面を示す斜視図である。
【図10】実施の形態2に係るスピーカ装置を構成する部品の縦断面を示す分解斜視図である。
【図11】支持部の構造を示す模式的斜視図である。
【図12】実施の形態3に係るスピーカ装置を構成する部品の縦断面を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0067】
1 ウーハ
2 ツイータ
3 ディフューザ
4 第2ディフューザ
5 筐体
6 貫通軸
7 保持部
8 支持部
11 振動板
12 ヨーク
14 トップブレード
31 回動軸
32 拡散板
33 案内筒
35 連結凹
61 凸部
62 先端ネジ部
64 ネジ部
65 ナット
71 案内軸
72 中心穴
73 円盤部
74 案内溝
81 支持棒
82 ネジ山
83 ネジ孔
85 案内溝
121 ボトムプレート
122 センターポール
123 ネジ山
124 ネジ孔
125 案内溝
311 ネジ溝
312 ストッパ
330 先端面
331 段部
332 案内軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音域の異なる第1のスピーカ及び第2のスピーカを同軸上に配置したスピーカ装置において、
前記第1のスピーカからの音波を拡散するディフューザと、
該ディフューザに一端が連結され、前記第1のスピーカのヨークに螺合されて前記ディフューザと共に回動する円筒状の回動軸と、
一端に前記第2のスピーカが取り付けられ、前記回動軸内部を貫通する貫通軸と、
前記貫通軸の他端及び前記回動軸の他端を保持する保持部と
を備えることを特徴とするスピーカ装置。
【請求項2】
前記ヨークに設けられる案内溝と、
該案内溝に案内され、前記保持部から突設された案内軸と、
前記保持部にて前記貫通軸の他端を固定する固定部と
を備えることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。
【請求項3】
前記回動軸は、
前記第1のスピーカのヨークに螺合されるネジ溝と、
前記ヨークに対する螺合を制限するストッパと
を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のスピーカ装置。
【請求項4】
前記貫通軸の軸方向と交差する方向へ突設された凸部と、
前記回動軸内部に設けられ前記凸部に当接する段部と
を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のスピーカ装置。
【請求項5】
前記第1のスピーカを収容する筒体
を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載のスピーカ装置。
【請求項6】
音域の異なる第1のスピーカ及び第2のスピーカを同軸上に配置したスピーカ装置において、
前記第1のスピーカを収容する筒体と、
該筒体に架設される支持部と、
前記第1のスピーカからの音波を拡散するディフューザと、
該ディフューザに一端が連結され、前記第1のスピーカのヨークを貫通し、前記支持部に螺合されて前記ディフューザと共に回動する円筒状の回動軸と、
一端に前記第2のスピーカが取り付けられ、前記回動軸内部を貫通する貫通軸と、
該貫通軸の他端及び前記回動軸の他端を保持する保持部と
を備えることを特徴とするスピーカ装置。
【請求項7】
前記支持部に設けられる案内溝と、
該案内溝に案内され、前記保持部から突設された案内軸と、
前記保持部にて前記貫通軸の他端を固定する固定部と
を備えることを特徴とする請求項6に記載のスピーカ装置。
【請求項8】
前記ディフューザに取り付けられ前記第2のスピーカからの音波を拡散する第2ディフューザ
を備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載のスピーカ装置。
【請求項9】
前記第1のスピーカは、低音用のウーハであり、
前記第2のスピーカは、高音用のツイータである
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに記載のスピーカ装置。
【請求項10】
前記第1のスピーカは、前記筒体の一端開口に設けられ、
前記ディフューザ及び前記第2のスピーカは、前記筒体の一端開口から突出している
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに記載のスピーカ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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