スピーカ装置
【課題】特性の優れた新規な形状のスピーカ装置を提供する。
【解決手段】キャビネットにスピーカユニットを収納させて構成されるスピーカ装置において、キャビネットのバッフル面101aを所定の曲率で外側に突出した曲面とする。そして、スピーカユニットが備える振動板120を、バッフル面101aの曲率とほぼ同一の曲率で外側に突出した形状とし、振動板120をバッフル面101aから露出させて、ほぼ連続した曲率の曲面形状となるように配置した。このようにスピーカ装置のバッフル面と振動板の双方が、ほぼ同一の曲率の曲面形状としたことで、振動板の振動による音の出力を効率良く行うことができ、周波数特性を改善することができる。
【解決手段】キャビネットにスピーカユニットを収納させて構成されるスピーカ装置において、キャビネットのバッフル面101aを所定の曲率で外側に突出した曲面とする。そして、スピーカユニットが備える振動板120を、バッフル面101aの曲率とほぼ同一の曲率で外側に突出した形状とし、振動板120をバッフル面101aから露出させて、ほぼ連続した曲率の曲面形状となるように配置した。このようにスピーカ装置のバッフル面と振動板の双方が、ほぼ同一の曲率の曲面形状としたことで、振動板の振動による音の出力を効率良く行うことができ、周波数特性を改善することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スピーカボックスにスピーカユニットを収納させて構成される、ハイファイオーディオ再生用のスピーカ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ハイファイオーディオ再生用のスピーカ装置としては、例えば図11に示す構成である。即ち、角型のスピーカボックス1の前面のバッフル板2に、スピーカユニット3,4を配置して構成される。各スピーカユニット3,4としては、例えばスピーカユニット3は中低域音を再生するユニットであり、スピーカユニット4は高域音を再生するユニットである。中低域音を再生するスピーカユニット3が備える振動板は、例えばコーン型の振動板である。高域音を再生するスピーカユニット4は、例えばドーム型の振動板である。
【0003】
スピーカボックス1は、例えば木材を組み合わせて作成してあり、使用するスピーカユニット3,4に合わせたサイズのボックスが使用される。バッフル板2についても、通常は平面板である。特許文献1には、この種のスピーカ装置の一例についての記載がある。
【特許文献1】特開2006−174077号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、広く普及している角型のスピーカボックスにコーン型のスピーカユニットを収納させたスピーカ装置については、音質改善のために各種改良が行われているが、振動板そのものがコーン型でバッフルからボックス内に窪んだ形状であり、その窪んだ形状のために、スピーカ装置から出力される音の広がり状態が必ずしも自然な状態とは言えず、そのために特性の劣化があった。具体的には、コーン型振動板によるバッフル面からの窪みがあるために、回析効果による軸上特性、指向特性の劣化がある。
また、スピーカボックスそのものの形状についても、角型であるために、ボックス内での音の伝わり状態が均一とは言えず、そのための特性劣化がある問題があった。即ち、バッフル端部からの音の反射、キャビネット内部での反射音が不要な音をもたらし、音を劣化させていた。
【0005】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、特性の優れた新規な形状のスピーカ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、キャビネットにスピーカユニットを収納させて構成されるスピーカ装置において、キャビネットのバッフル面を所定の曲率で外側に突出した曲面とする。そして、スピーカユニットが備える振動板を、バッフル面の曲率とほぼ同一の曲率で外側に突出した形状とし、振動板をバッフル面から露出させて、ほぼ連続した曲率の曲面形状となるように配置したものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、スピーカ装置のバッフル面と振動板の双方が、ほぼ同一の曲率の曲面形状としたことで、振動板の振動による音の出力を効率良く行うことができ、周波数特性を改善することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の第1の実施の形態を、図1〜図7を参照して説明する。
図1及び図2は、本実施の形態の例によるスピーカ装置の外観形状を示した斜視図である。図1は正面側の斜視図であり、図2は背面側の斜視図である。図3は、本実施の形態の例によるスピーカ装置の縦断面図である。図4は、本実施の形態の例によるスピーカ装置が備えるスピーカユニット単体で示した斜視図である。
【0009】
これらの各図を参照して構成を順に説明すると、本実施の形態においては、図1及び図2に示すように、スピーカ装置100として、卵型形状の球形のスピーカボックス101をキャビネットとして使用して構成させる。卵型形状は一例であり、その他の球形としてもよい。例えば完全な球形としてもよい。
【0010】
卵型形状の球形のスピーカボックス101は、例えば木材、合成樹脂などで構成させる。図1,図2の例では、卵型に楕円形状となったスピーカボックス101を、縦長に直立させた状態としてある。スピーカボックス101のサイズとしては、種々のサイズが適用可能であるが、例えば一例としては高さ20cm程度とする。図1,図2の例では、スピーカボックス101の底部についても円形としてあり、そのままでは直立させることが困難であるが、図示しない脚部を底面に取り付けたり、或いは、スピーカボックス101の底面の外側を平面状として、容易に直立状態で設置できる形状としてもよい。
【0011】
卵型形状のスピーカボックス101の前面側は、スピーカユニット110(図4)を配置するためのバッフル部101aとして構成され、バッフル部101aにスピーカユニット配置用の透孔102bが設けてある。但し、本例の場合にはスピーカボックス101が一体に卵型形状をしているので、バッフル部101aは、スピーカボックス101の他の部分(背面側)と一体に接続された状態となっており、スピーカボックス101の背面側とバッフル部101aとがほぼ同一の曲率の曲面で連続している。バッフル部101aをスピーカボックス101の他の部分と別体で構成させてもよい。図1の例では、透孔102bは中央から若干下の位置に配置してある。
【0012】
バッフル部101aの透孔102bには、図1に示すように、スピーカユニット110の振動板120が配置してある。振動板120は、透孔102bより若干小さいサイズとしてある。
本例の場合には、バッフル部101aそのものが卵形形状に立体的な曲面となっているが、振動板120の表面についても、バッフル部101aと連続した曲面となるように、バッフル部101aとほぼ同一の曲率の立体的な曲面に形成させてある。従って、図1に示すように組み立てられた状態では、バッフル部101aと振動板120とで連続した曲面が構成され、振動板120の周囲とバッフル部101aとの間に、環状に溝が配置された状態となっている。
【0013】
スピーカ装置100の背面側については、図2に示すように、スピーカボックス101に角型の背面孔101cを設けてあり、その背面孔101cを蓋部材102で塞ぐ構成としてある。蓋部材102は、ネジ止めなどでスピーカボックス101に固定させる。背面孔101cと蓋部材102の縁部102aとの間には、制振材103を挟む構成としてある。制振材103は、蓋部材102の振動を防ぐと共に、スピーカボックス101の内部の機密性を保つシール材としても機能するものである。また、蓋部材102には少なくとも2つの端子104を設けてあり、この端子104を介して内部のスピーカユニット110にオーディオ信号を供給する。
【0014】
次に、図3を参照して本実施の形態のスピーカ装置100の内部構成例について説明する。スピーカボックス101のバッフル部101aの透孔101bには、スピーカユニット110を配置する。スピーカユニット110は、図4に示すように、金属製の円形のフレーム111の内部に各部材を配置して構成される。
図3の断面図に示したように、スピーカユニット110は、フレーム111の中央部にマグネットなどで構成される磁気回路112が配置してあり、その磁気回路112に、コイルボビン113に巻回されたボイスコイル(図示せず)を近接して配置してある。ボイスコイルには、端子104から信号線105を介してオーディオ信号が供給される構成としてあり、その供給されるオーディオ信号に応じて、コイルボビン113が振動する。
【0015】
コイルボビン113の先端には、振動板120が取り付けてある。図3の例では、コイルボビン113と振動板120との接続部に、補強材115が取り付けてある。振動板120は、既に説明したように、スピーカボックス101の形状と連続する曲面形状としてあり、振動板120のエッジ部121が、接続部材116を介してフレーム111の外周部111aに接続してある。コイルボビン113は、ダンパ114を介してフレーム111に接続してある。
【0016】
図4に示したように、スピーカユニット110に取り付けられた振動板120は、側面部122がエッジ部121から若干立ち上がって、その立ち上がった位置から、バッフル部101aと同一曲率の曲面状となるように、若干弓なりに湾曲して突出した状態としてある。このような形状の振動板120は、例えば木材を削りだして構成させるか、或いは、樹脂成型により構成させる等、種々の素材により構成させることが可能である。この図4に示したスピーカユニット110は、低域音から高域音までを再生する、いわゆるフルレンジ型のスピーカユニットとして構成してある。但し、後述する変形例では、高域音を別のユニットから再生させる構成としてある。
【0017】
図3の説明に戻ると、スピーカユニット110のフレーム111の外周部111aは、制振材117を介して、スピーカボックス101のバッフル部101aの背面に取り付けてある。また、スピーカボックス101の内部で、スピーカユニット110のフレーム111の中央部を、筒状の支え部材106で、蓋部材102と接続させてあり、蓋部材102でもスピーカユニット110を支える構造としてある。この場合、支え部材106とフレーム111との間には制振材107が配置してあり、支え部材106と蓋部材102との間には制振材108が配置してある。制振材107,108としては、ウレタン樹脂などが適用可能である。
また図3に示すように、卵形のスピーカボックス101の内側のほぼ中央となる位置には、吸音材109を配置してある。この吸音材109は、例えば支え部材106に取り付けて保持させる。吸音材109は設けない構成としてもよい。
【0018】
このように配置されることで、スピーカユニット110の前面に配置された振動板120は、図1及び図3に示すように、スピーカボックス101全体の曲面と一体化した曲面として配置されるようになる。また、振動板120は、図4に示すように側面部122がエッジ部121から若干立ち上がる形状としてあるため、バッフル部101aでは振動板120だけが見えた状態となり、フレーム外周部111aなどは隠された形状となる。
【0019】
このように構成される本実施の形態によるスピーカ装置100は、特性として優れたものが得られる。即ち、以下に示す効果を有する。
1)回折効果が少ない。
2)窪みによる特性劣化が無い。
3)指向特性にピークディップが少なくなり良好になる。
4)回折、窪み効果による2次音源が発生しない為、音の解像度が向上する。
5)キャビネット内に定在波がたちにくいので音質が向上する。
6)特に音源(振動板)とキャビネットの形状が、人間における口と頭部形状の関係に似てくるため、音声の再現に優れたシステムになる。
7)キャビネット形状が形状的に強い構造となる為、キャビネット振動が減少し、音質が向上する。
8)定在波、キャビネット振動共に特定の振動が発生しにくい構造となるので、音質が向上する。
【0020】
回折効果が少ない効果は、スピーカユニット110と振動板120とが卵型で連続した球形であり、従来の角型のバッフルとした場合に、そのバッフルの端部(角部)で発生していた回折効果が減少するためである。窪みによる特性劣化が無い点は、従来のコーン型振動板と異なり、バッフルからの窪みが全くないと共に、振動板とバッフルとがほぼ同一曲率で連続した曲面形状のためである。指向特性の改善についても同様である。音源(振動板)とキャビネットの形状が、人間における口と頭部形状の関係に似てくるため、音声の再現に優れたシステムになる点は、例えば高さ20cm程度の卵型のスピーカボックスとして構成させた場合、そのスピーカボックス(キャビネット)が、人間の頭部に近似した形状となり、人間における口と頭部形状の関係に似た状態となって、人間が話す場合と類似した音声出力状態となるためである。
【0021】
なお、本実施の形態のように卵型として構成した場合、内部定在波の替わりに、キャビネット内のほぼ中心に焦点を結ぶが(卵型は完全な球ではないので焦点は若干分散するが)、図3に示すように、その中心位置に吸音材109を配置してあることで、効果的に内部音を吸音することが出来る。従来の角型のスピーカボックスの場合には、定在波などを防止するために吸音材を配置する場合には、キャビネットの背面などに沿って比較的多量の吸音材を配置する必要があったが、本例の場合には、ほぼ焦点位置に相当する中心位置の近傍に比較的少ない量の吸音材を配置するだけで、キャビネット内の中心位置に集まった音が効果的に吸音され、少ない量の吸音材で高い効果が得られる。
【0022】
ここで、本例のスピーカ装置の特性が優れていることを、従来のスピーカ装置と比較した周波数特性図として示す。
図5は、振動板の形状の違いによる周波数特性を示したものである。図5の特性aは、本例の如き卵型のスピーカボックスに、曲面の振動板(即ち図4に示した振動板120)を備えた同じサイズのスピーカユニットを取り付けた例である。特性bは、同じ卵型のスピーカボックスに、平板状の振動板を備えた同じサイズのスピーカユニットを取り付けた例である。
【0023】
図5の特性aと特性bを比較すると判るように、特に約2kHz以上の高域において、曲面の振動板を取り付けた場合の特性の方が優れていることが判る。
【0024】
図6は、コーン型のスピーカユニットを使用して、バッフル形状の違いによる周波数特性を示したものである。特性cは、角型のスピーカボックスを使用した場合の特性であり、特性dは、本例の如き卵型のスピーカボックスを使用した場合の特性である。両特性c,dを比較すると判るように、卵型のスピーカボックスを使用した場合の特性dの方が、比較的レベルが高いと共にフラットであり、卵型のスピーカボックスの方が優れている。
【0025】
この図5の特性と図6の特性から判るように、卵型のキャビネット形状であることが優れていると共に、振動板についてもそのキャビネットと一体化した曲面形状であることで、より優れた特性となることが判り、本実施の形態の構成によるスピーカ装置が非常に優れた特性であることが判る。
【0026】
図7(a)は、本例の図1に示した卵型形状のキャビネットで曲面形状の振動板120を備えたスピーカ装置100の指向特性例を示したものであり、特性eはスピーカユニット110の中心軸に沿った軸上の周波数特性であり、特性fは、中心軸から30°ずれた位置での周波数特性であり、特性gは、中心軸から60°ずれた位置での周波数特性である。
図7(b)は、卵型形状のキャビネットに、従来のコーン型の振動板を備えたスピーカ装置の指向特性例であり、特性hはスピーカユニット110の中心軸に沿った軸上の周波数特性であり、特性iは、中心軸から30°ずれた位置での周波数特性であり、特性jは、中心軸から60°ずれた位置での周波数特性である。
この図7(a),(b)を比較すれば判るように、本例の振動板120を備えたスピーカ装置100の指向特性の方が、コーン型の振動板よりも、位置のずれによる特性の劣化が(特に高域において)少なく、指向特性が優れていることがわかる。
【0027】
なお、図1に示した構成例では、スピーカボックス101に取り付けるスピーカユニットとして、フルレンジ型のスピーカユニット110としたが、2ウェイ構成としてもよい。即ち、例えば図8に示すように、スピーカ装置100′として、スピーカユニット110の他に、上側にツィータ用スピーカユニット130を配置する構成とする。スピーカユニット110からは低域音を出力させ、スピーカユニット130からは高域音を出力させる。スピーカユニット130についても、振動板は、スピーカユニット110と同様の曲率の曲面形状として、バッフルと連続する形状としてもよい。但し、ツィータ用スピーカユニット130については、比較的径が小さなスピーカユニットであるので、低域音を出力するスピーカユニット110に比べると振動板の形状による特性の改善効果が少なく、例えば振動板がドーム型に突出した従来のツィータ用スピーカユニットをそのまま使用してもよい。この図8に示す2ウェイ構成とした場合には、スピーカボックス101が球形(卵形)であるために、正面から見ると、ツィータ用スピーカユニット130については、スピーカユニット110よりも若干後退した位置に配置されることになり、タイムアライメントが取れることになり、音場再生能力が向上する。
【0028】
また、ここまで説明した例では、キャビネットを構成するスピーカボックス全体を卵型などの球形として構成させたが、スピーカユニットが取り付けられるバッフル部だけを立体的な曲面形状として、キャビネットのその他の部分は球形でない形状としてもよい。
例えば図9及び図10に示すように、スピーカ装置200として、半球形状のバッフル板202と、そのバッフル板202に接続される筒状のスピーカボックス201とでキャビネットを構成させる。そして、バッフル板202の中央に透孔203を設け、その透孔203に振動板120を配置する。振動板120はバッフル板202とほぼ同様の曲率の立体的な曲面としてある。振動板120を保持するスピーカユニット110については、図10の断面図で示すように、図3の例のスピーカ装置と同様の構成としてある。スピーカユニット110の保持状態についても、スピーカユニット110の中央部を、支え部材106と制振材107,108を介して、スピーカボックス201の背面側と接続させて、保持させる構成としてある。
【0029】
この図9及び図10に示したスピーカ装置200の場合にも、上述した図1例のスピーカ装置100の場合と同様に、振動板120がバッフル板202とほぼ同様の曲率の立体的な曲面としてあるので、良好な特性のスピーカ装置となる。但し、バッフル板202に接続されたスピーカボックス201については球形ではないので、その点から回折効果が若干多くなるが、従来の角型のスピーカボックスを使用した場合よりは良好な特性となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施の形態によるスピーカ装置の例を示す正面側の斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態によるスピーカ装置の例を示す背面側の斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態によるスピーカ装置の例を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態によるスピーカユニットの例を示す断面図である。
【図5】本発明の一実施の形態によるスピーカ装置の特性の例を、振動板の形状の違いで比較した周波数特性図である。
【図6】本発明の一実施の形態によるスピーカ装置の特性の例を、スピーカボックスの形状の違いで比較した周波数特性図である。
【図7】本発明の一実施の形態によるスピーカ装置の指向特性の例を示した周波数特性図である。
【図8】本発明の一実施の形態によるスピーカ装置を2ウェイ構成とした例を示した正面図(a)及び側面図(b)である。
【図9】本発明の他の実施の形態によるスピーカ装置の例を示す斜視図である。
【図10】本発明の他の実施の形態によるスピーカ装置の例を示す断面図である。
【図11】従来のスピーカ装置の構成例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0031】
100…スピーカ装置、101…スピーカボックス、101a…バッフル部、101b…透孔、101c…背面孔、102…蓋部材、102b…透孔、103…制振材、104…端子、105…信号線、106…支え部材、107,108…制振材、109…吸音材、110,110′…スピーカユニット、111…フレーム、111a…フレーム外周部、112…磁気回路、113…コイルボビン、114…ダンパ、115…補強材、116…接続部材、117…制振材、120…振動板、121…エッジ部、122…側面部、130…ツィータ用スピーカユニット、200…スピーカ装置、201…スピーカボックス、202…バッフル板、203…透孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、スピーカボックスにスピーカユニットを収納させて構成される、ハイファイオーディオ再生用のスピーカ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ハイファイオーディオ再生用のスピーカ装置としては、例えば図11に示す構成である。即ち、角型のスピーカボックス1の前面のバッフル板2に、スピーカユニット3,4を配置して構成される。各スピーカユニット3,4としては、例えばスピーカユニット3は中低域音を再生するユニットであり、スピーカユニット4は高域音を再生するユニットである。中低域音を再生するスピーカユニット3が備える振動板は、例えばコーン型の振動板である。高域音を再生するスピーカユニット4は、例えばドーム型の振動板である。
【0003】
スピーカボックス1は、例えば木材を組み合わせて作成してあり、使用するスピーカユニット3,4に合わせたサイズのボックスが使用される。バッフル板2についても、通常は平面板である。特許文献1には、この種のスピーカ装置の一例についての記載がある。
【特許文献1】特開2006−174077号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、広く普及している角型のスピーカボックスにコーン型のスピーカユニットを収納させたスピーカ装置については、音質改善のために各種改良が行われているが、振動板そのものがコーン型でバッフルからボックス内に窪んだ形状であり、その窪んだ形状のために、スピーカ装置から出力される音の広がり状態が必ずしも自然な状態とは言えず、そのために特性の劣化があった。具体的には、コーン型振動板によるバッフル面からの窪みがあるために、回析効果による軸上特性、指向特性の劣化がある。
また、スピーカボックスそのものの形状についても、角型であるために、ボックス内での音の伝わり状態が均一とは言えず、そのための特性劣化がある問題があった。即ち、バッフル端部からの音の反射、キャビネット内部での反射音が不要な音をもたらし、音を劣化させていた。
【0005】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、特性の優れた新規な形状のスピーカ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、キャビネットにスピーカユニットを収納させて構成されるスピーカ装置において、キャビネットのバッフル面を所定の曲率で外側に突出した曲面とする。そして、スピーカユニットが備える振動板を、バッフル面の曲率とほぼ同一の曲率で外側に突出した形状とし、振動板をバッフル面から露出させて、ほぼ連続した曲率の曲面形状となるように配置したものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、スピーカ装置のバッフル面と振動板の双方が、ほぼ同一の曲率の曲面形状としたことで、振動板の振動による音の出力を効率良く行うことができ、周波数特性を改善することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の第1の実施の形態を、図1〜図7を参照して説明する。
図1及び図2は、本実施の形態の例によるスピーカ装置の外観形状を示した斜視図である。図1は正面側の斜視図であり、図2は背面側の斜視図である。図3は、本実施の形態の例によるスピーカ装置の縦断面図である。図4は、本実施の形態の例によるスピーカ装置が備えるスピーカユニット単体で示した斜視図である。
【0009】
これらの各図を参照して構成を順に説明すると、本実施の形態においては、図1及び図2に示すように、スピーカ装置100として、卵型形状の球形のスピーカボックス101をキャビネットとして使用して構成させる。卵型形状は一例であり、その他の球形としてもよい。例えば完全な球形としてもよい。
【0010】
卵型形状の球形のスピーカボックス101は、例えば木材、合成樹脂などで構成させる。図1,図2の例では、卵型に楕円形状となったスピーカボックス101を、縦長に直立させた状態としてある。スピーカボックス101のサイズとしては、種々のサイズが適用可能であるが、例えば一例としては高さ20cm程度とする。図1,図2の例では、スピーカボックス101の底部についても円形としてあり、そのままでは直立させることが困難であるが、図示しない脚部を底面に取り付けたり、或いは、スピーカボックス101の底面の外側を平面状として、容易に直立状態で設置できる形状としてもよい。
【0011】
卵型形状のスピーカボックス101の前面側は、スピーカユニット110(図4)を配置するためのバッフル部101aとして構成され、バッフル部101aにスピーカユニット配置用の透孔102bが設けてある。但し、本例の場合にはスピーカボックス101が一体に卵型形状をしているので、バッフル部101aは、スピーカボックス101の他の部分(背面側)と一体に接続された状態となっており、スピーカボックス101の背面側とバッフル部101aとがほぼ同一の曲率の曲面で連続している。バッフル部101aをスピーカボックス101の他の部分と別体で構成させてもよい。図1の例では、透孔102bは中央から若干下の位置に配置してある。
【0012】
バッフル部101aの透孔102bには、図1に示すように、スピーカユニット110の振動板120が配置してある。振動板120は、透孔102bより若干小さいサイズとしてある。
本例の場合には、バッフル部101aそのものが卵形形状に立体的な曲面となっているが、振動板120の表面についても、バッフル部101aと連続した曲面となるように、バッフル部101aとほぼ同一の曲率の立体的な曲面に形成させてある。従って、図1に示すように組み立てられた状態では、バッフル部101aと振動板120とで連続した曲面が構成され、振動板120の周囲とバッフル部101aとの間に、環状に溝が配置された状態となっている。
【0013】
スピーカ装置100の背面側については、図2に示すように、スピーカボックス101に角型の背面孔101cを設けてあり、その背面孔101cを蓋部材102で塞ぐ構成としてある。蓋部材102は、ネジ止めなどでスピーカボックス101に固定させる。背面孔101cと蓋部材102の縁部102aとの間には、制振材103を挟む構成としてある。制振材103は、蓋部材102の振動を防ぐと共に、スピーカボックス101の内部の機密性を保つシール材としても機能するものである。また、蓋部材102には少なくとも2つの端子104を設けてあり、この端子104を介して内部のスピーカユニット110にオーディオ信号を供給する。
【0014】
次に、図3を参照して本実施の形態のスピーカ装置100の内部構成例について説明する。スピーカボックス101のバッフル部101aの透孔101bには、スピーカユニット110を配置する。スピーカユニット110は、図4に示すように、金属製の円形のフレーム111の内部に各部材を配置して構成される。
図3の断面図に示したように、スピーカユニット110は、フレーム111の中央部にマグネットなどで構成される磁気回路112が配置してあり、その磁気回路112に、コイルボビン113に巻回されたボイスコイル(図示せず)を近接して配置してある。ボイスコイルには、端子104から信号線105を介してオーディオ信号が供給される構成としてあり、その供給されるオーディオ信号に応じて、コイルボビン113が振動する。
【0015】
コイルボビン113の先端には、振動板120が取り付けてある。図3の例では、コイルボビン113と振動板120との接続部に、補強材115が取り付けてある。振動板120は、既に説明したように、スピーカボックス101の形状と連続する曲面形状としてあり、振動板120のエッジ部121が、接続部材116を介してフレーム111の外周部111aに接続してある。コイルボビン113は、ダンパ114を介してフレーム111に接続してある。
【0016】
図4に示したように、スピーカユニット110に取り付けられた振動板120は、側面部122がエッジ部121から若干立ち上がって、その立ち上がった位置から、バッフル部101aと同一曲率の曲面状となるように、若干弓なりに湾曲して突出した状態としてある。このような形状の振動板120は、例えば木材を削りだして構成させるか、或いは、樹脂成型により構成させる等、種々の素材により構成させることが可能である。この図4に示したスピーカユニット110は、低域音から高域音までを再生する、いわゆるフルレンジ型のスピーカユニットとして構成してある。但し、後述する変形例では、高域音を別のユニットから再生させる構成としてある。
【0017】
図3の説明に戻ると、スピーカユニット110のフレーム111の外周部111aは、制振材117を介して、スピーカボックス101のバッフル部101aの背面に取り付けてある。また、スピーカボックス101の内部で、スピーカユニット110のフレーム111の中央部を、筒状の支え部材106で、蓋部材102と接続させてあり、蓋部材102でもスピーカユニット110を支える構造としてある。この場合、支え部材106とフレーム111との間には制振材107が配置してあり、支え部材106と蓋部材102との間には制振材108が配置してある。制振材107,108としては、ウレタン樹脂などが適用可能である。
また図3に示すように、卵形のスピーカボックス101の内側のほぼ中央となる位置には、吸音材109を配置してある。この吸音材109は、例えば支え部材106に取り付けて保持させる。吸音材109は設けない構成としてもよい。
【0018】
このように配置されることで、スピーカユニット110の前面に配置された振動板120は、図1及び図3に示すように、スピーカボックス101全体の曲面と一体化した曲面として配置されるようになる。また、振動板120は、図4に示すように側面部122がエッジ部121から若干立ち上がる形状としてあるため、バッフル部101aでは振動板120だけが見えた状態となり、フレーム外周部111aなどは隠された形状となる。
【0019】
このように構成される本実施の形態によるスピーカ装置100は、特性として優れたものが得られる。即ち、以下に示す効果を有する。
1)回折効果が少ない。
2)窪みによる特性劣化が無い。
3)指向特性にピークディップが少なくなり良好になる。
4)回折、窪み効果による2次音源が発生しない為、音の解像度が向上する。
5)キャビネット内に定在波がたちにくいので音質が向上する。
6)特に音源(振動板)とキャビネットの形状が、人間における口と頭部形状の関係に似てくるため、音声の再現に優れたシステムになる。
7)キャビネット形状が形状的に強い構造となる為、キャビネット振動が減少し、音質が向上する。
8)定在波、キャビネット振動共に特定の振動が発生しにくい構造となるので、音質が向上する。
【0020】
回折効果が少ない効果は、スピーカユニット110と振動板120とが卵型で連続した球形であり、従来の角型のバッフルとした場合に、そのバッフルの端部(角部)で発生していた回折効果が減少するためである。窪みによる特性劣化が無い点は、従来のコーン型振動板と異なり、バッフルからの窪みが全くないと共に、振動板とバッフルとがほぼ同一曲率で連続した曲面形状のためである。指向特性の改善についても同様である。音源(振動板)とキャビネットの形状が、人間における口と頭部形状の関係に似てくるため、音声の再現に優れたシステムになる点は、例えば高さ20cm程度の卵型のスピーカボックスとして構成させた場合、そのスピーカボックス(キャビネット)が、人間の頭部に近似した形状となり、人間における口と頭部形状の関係に似た状態となって、人間が話す場合と類似した音声出力状態となるためである。
【0021】
なお、本実施の形態のように卵型として構成した場合、内部定在波の替わりに、キャビネット内のほぼ中心に焦点を結ぶが(卵型は完全な球ではないので焦点は若干分散するが)、図3に示すように、その中心位置に吸音材109を配置してあることで、効果的に内部音を吸音することが出来る。従来の角型のスピーカボックスの場合には、定在波などを防止するために吸音材を配置する場合には、キャビネットの背面などに沿って比較的多量の吸音材を配置する必要があったが、本例の場合には、ほぼ焦点位置に相当する中心位置の近傍に比較的少ない量の吸音材を配置するだけで、キャビネット内の中心位置に集まった音が効果的に吸音され、少ない量の吸音材で高い効果が得られる。
【0022】
ここで、本例のスピーカ装置の特性が優れていることを、従来のスピーカ装置と比較した周波数特性図として示す。
図5は、振動板の形状の違いによる周波数特性を示したものである。図5の特性aは、本例の如き卵型のスピーカボックスに、曲面の振動板(即ち図4に示した振動板120)を備えた同じサイズのスピーカユニットを取り付けた例である。特性bは、同じ卵型のスピーカボックスに、平板状の振動板を備えた同じサイズのスピーカユニットを取り付けた例である。
【0023】
図5の特性aと特性bを比較すると判るように、特に約2kHz以上の高域において、曲面の振動板を取り付けた場合の特性の方が優れていることが判る。
【0024】
図6は、コーン型のスピーカユニットを使用して、バッフル形状の違いによる周波数特性を示したものである。特性cは、角型のスピーカボックスを使用した場合の特性であり、特性dは、本例の如き卵型のスピーカボックスを使用した場合の特性である。両特性c,dを比較すると判るように、卵型のスピーカボックスを使用した場合の特性dの方が、比較的レベルが高いと共にフラットであり、卵型のスピーカボックスの方が優れている。
【0025】
この図5の特性と図6の特性から判るように、卵型のキャビネット形状であることが優れていると共に、振動板についてもそのキャビネットと一体化した曲面形状であることで、より優れた特性となることが判り、本実施の形態の構成によるスピーカ装置が非常に優れた特性であることが判る。
【0026】
図7(a)は、本例の図1に示した卵型形状のキャビネットで曲面形状の振動板120を備えたスピーカ装置100の指向特性例を示したものであり、特性eはスピーカユニット110の中心軸に沿った軸上の周波数特性であり、特性fは、中心軸から30°ずれた位置での周波数特性であり、特性gは、中心軸から60°ずれた位置での周波数特性である。
図7(b)は、卵型形状のキャビネットに、従来のコーン型の振動板を備えたスピーカ装置の指向特性例であり、特性hはスピーカユニット110の中心軸に沿った軸上の周波数特性であり、特性iは、中心軸から30°ずれた位置での周波数特性であり、特性jは、中心軸から60°ずれた位置での周波数特性である。
この図7(a),(b)を比較すれば判るように、本例の振動板120を備えたスピーカ装置100の指向特性の方が、コーン型の振動板よりも、位置のずれによる特性の劣化が(特に高域において)少なく、指向特性が優れていることがわかる。
【0027】
なお、図1に示した構成例では、スピーカボックス101に取り付けるスピーカユニットとして、フルレンジ型のスピーカユニット110としたが、2ウェイ構成としてもよい。即ち、例えば図8に示すように、スピーカ装置100′として、スピーカユニット110の他に、上側にツィータ用スピーカユニット130を配置する構成とする。スピーカユニット110からは低域音を出力させ、スピーカユニット130からは高域音を出力させる。スピーカユニット130についても、振動板は、スピーカユニット110と同様の曲率の曲面形状として、バッフルと連続する形状としてもよい。但し、ツィータ用スピーカユニット130については、比較的径が小さなスピーカユニットであるので、低域音を出力するスピーカユニット110に比べると振動板の形状による特性の改善効果が少なく、例えば振動板がドーム型に突出した従来のツィータ用スピーカユニットをそのまま使用してもよい。この図8に示す2ウェイ構成とした場合には、スピーカボックス101が球形(卵形)であるために、正面から見ると、ツィータ用スピーカユニット130については、スピーカユニット110よりも若干後退した位置に配置されることになり、タイムアライメントが取れることになり、音場再生能力が向上する。
【0028】
また、ここまで説明した例では、キャビネットを構成するスピーカボックス全体を卵型などの球形として構成させたが、スピーカユニットが取り付けられるバッフル部だけを立体的な曲面形状として、キャビネットのその他の部分は球形でない形状としてもよい。
例えば図9及び図10に示すように、スピーカ装置200として、半球形状のバッフル板202と、そのバッフル板202に接続される筒状のスピーカボックス201とでキャビネットを構成させる。そして、バッフル板202の中央に透孔203を設け、その透孔203に振動板120を配置する。振動板120はバッフル板202とほぼ同様の曲率の立体的な曲面としてある。振動板120を保持するスピーカユニット110については、図10の断面図で示すように、図3の例のスピーカ装置と同様の構成としてある。スピーカユニット110の保持状態についても、スピーカユニット110の中央部を、支え部材106と制振材107,108を介して、スピーカボックス201の背面側と接続させて、保持させる構成としてある。
【0029】
この図9及び図10に示したスピーカ装置200の場合にも、上述した図1例のスピーカ装置100の場合と同様に、振動板120がバッフル板202とほぼ同様の曲率の立体的な曲面としてあるので、良好な特性のスピーカ装置となる。但し、バッフル板202に接続されたスピーカボックス201については球形ではないので、その点から回折効果が若干多くなるが、従来の角型のスピーカボックスを使用した場合よりは良好な特性となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施の形態によるスピーカ装置の例を示す正面側の斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態によるスピーカ装置の例を示す背面側の斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態によるスピーカ装置の例を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態によるスピーカユニットの例を示す断面図である。
【図5】本発明の一実施の形態によるスピーカ装置の特性の例を、振動板の形状の違いで比較した周波数特性図である。
【図6】本発明の一実施の形態によるスピーカ装置の特性の例を、スピーカボックスの形状の違いで比較した周波数特性図である。
【図7】本発明の一実施の形態によるスピーカ装置の指向特性の例を示した周波数特性図である。
【図8】本発明の一実施の形態によるスピーカ装置を2ウェイ構成とした例を示した正面図(a)及び側面図(b)である。
【図9】本発明の他の実施の形態によるスピーカ装置の例を示す斜視図である。
【図10】本発明の他の実施の形態によるスピーカ装置の例を示す断面図である。
【図11】従来のスピーカ装置の構成例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0031】
100…スピーカ装置、101…スピーカボックス、101a…バッフル部、101b…透孔、101c…背面孔、102…蓋部材、102b…透孔、103…制振材、104…端子、105…信号線、106…支え部材、107,108…制振材、109…吸音材、110,110′…スピーカユニット、111…フレーム、111a…フレーム外周部、112…磁気回路、113…コイルボビン、114…ダンパ、115…補強材、116…接続部材、117…制振材、120…振動板、121…エッジ部、122…側面部、130…ツィータ用スピーカユニット、200…スピーカ装置、201…スピーカボックス、202…バッフル板、203…透孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビネットにスピーカユニットを収納させて構成されるスピーカ装置において、
前記キャビネットのバッフル面を所定の曲率で外側に突出した曲面とし、
前記スピーカユニットが備える振動板を、前記所定の曲率とほぼ同一の曲率で外側に突出した形状とし、
前記振動板を前記バッフル面から露出させて、ほぼ連続した曲率の曲面形状となるように配置したことを特徴とするスピーカ装置。
【請求項2】
請求項1記載のスピーカ装置において、
前記バッフル面が取り付けられたスピーカボックス全体についても、バッフル面の曲面と連続する曲面として、スピーカボックスを球形としたことを特徴とするスピーカ装置。
【請求項3】
請求項1記載のスピーカ装置において、
前記球形のスピーカボックス内のほぼ中心に、吸音部材を配置したことを特徴とする
スピーカ装置。
【請求項1】
キャビネットにスピーカユニットを収納させて構成されるスピーカ装置において、
前記キャビネットのバッフル面を所定の曲率で外側に突出した曲面とし、
前記スピーカユニットが備える振動板を、前記所定の曲率とほぼ同一の曲率で外側に突出した形状とし、
前記振動板を前記バッフル面から露出させて、ほぼ連続した曲率の曲面形状となるように配置したことを特徴とするスピーカ装置。
【請求項2】
請求項1記載のスピーカ装置において、
前記バッフル面が取り付けられたスピーカボックス全体についても、バッフル面の曲面と連続する曲面として、スピーカボックスを球形としたことを特徴とするスピーカ装置。
【請求項3】
請求項1記載のスピーカ装置において、
前記球形のスピーカボックス内のほぼ中心に、吸音部材を配置したことを特徴とする
スピーカ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−252265(P2008−252265A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−88301(P2007−88301)
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(506150146)ビフレステック株式会社 (16)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(506150146)ビフレステック株式会社 (16)
【Fターム(参考)】
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