説明

スピーカ

【課題】 リング形状の振動体を有するスピーカにおいて、斜め前方で音を聞いたときの音圧レベルの低下と音質の劣化を抑制できる「スピーカ」を提供する。
【解決手段】
リング形状の振動体21は、内周縁21aが内側支持体16に固定され、外周縁21bにボビン23が取り付けられ、ボビン23に取り付けられたボイスコイル24が磁気ギャップGに位置している。振動体21の前方にリング形状の制御部材32が対向し、制御部材32の外周側に音の通過空間38が形成され、内周側に音の通過空間37が形成されている。中心線Oに対して右斜め前方で聞いたときに、左側の領域αから発せられる高音域の音波が制御部材32で遮られ、左右に離れた領域αから発せられる音波が干渉するのを防止でき、高音域の音圧の低下を防止できるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リング形状の振動体を有するスピーカに係り、特に斜め前方で聞いたときの音圧の低下や音質の劣化を防止できるスピーカに関する。
【背景技術】
【0002】
以下の特許文献1ないし特許文献3に、リング形状の振動体を用いたスピーカが開示されている。
【0003】
リング形状の振動体は、円形でドーム状の振動体に比べて分割共振が起こりにくく、音の歪みが発生しにくい。そのため、振動体を比較的小径として主に高音域で発音するツイータとして使用されることが多い。
【0004】
しかし、リング形状の振動体を使用したスピーカは、中心線を含む面で切断した断面図で見たときに、中心線を挟んで両側に振動体の一部が存在し、中心線を挟んで両側に発音部が位置することになる。そのため、中心線に対して角度を有する斜め前方から音を聞いたときに、中心線を挟んだ一方の側の発音部からの音波と他方の側の発音部からの音波とが干渉しやすくなる。
【0005】
高音域の音波は波長が短く且つ指向性が高いため、中心線を挟んで両側に位置する発音部からの音波の干渉により、斜め前方で聞いたときの音圧が低下し、また音質が劣化しやすくなる。
【0006】
特に、車載用のスピーカシステムでは、ツイータが、前方の窓の両側のピラー部などの乗員から見たときに斜め前方の位置に取り付けられることが多い。そのため、前述した音波の干渉による影響が強調されやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−100879号公報
【特許文献2】特開2009−171475号公報
【特許文献3】米国特許第6,320,972号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、リング形状の振動体を備え、中心線に対して斜め前方で聞いたときに、音圧の低下や音質の劣化が発生しにくい構造のスピーカを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、支持体に振動自在に支持された振動体と、前記振動体に振動力を与えるボイスコイルと、前記ボイスコイルに磁界を与える磁界発生部とを有するスピーカにおいて、
前記振動体は、内周縁と外周縁とを有するリング形状で、少なくとも外周縁に前記ボイスコイルからの振動力が与えられ、前記振動体の発音方向の前方に、リング形状の制御部材が設けられており、前記制御部材の内周端部で囲まれた領域および外周端部よりも外側の領域に、前記振動体から発せられる音波の通過空間が形成されていることを特徴とするものである。
【0010】
本発明は、前記制御部材の外周端部よりも外側の通過空間が、前記振動体の外周縁の発音方向前方に対向し、前記制御部材の内周端部で囲まれた通過空間が、前記振動体の内周縁の発音方向前方に対向しているものである。
【0011】
また、本発明は、前記制御部材の外周端部が、前記振動体の外周縁よりも中心側に位置し、前記制御部材の内周端部が、前記振動体の内周縁よりも外周側に位置していることが好ましい。
【0012】
本発明のスピーカは、リング形状の振動体の前方にリング形状の制御部材が対向している。中心線に対して角度を有する斜め前方から音を聞いたときに、中心線を挟んで傾き方向に位置する発音部から発せられる音波は、制御部材の外周端部よりも外側の通過空間を経て人に耳に向かいやすいが、傾き方向と逆側に位置する発音部から発せられる音波の伝搬が制御部材で抑制されやすい。そのため、左右の発音部からの音波の干渉を抑制でき、音圧の低下や音質の劣化を抑制できるようになる。
【0013】
一方、スピーカの中心線の前方で音を聞いたときは、リング形状の振動体から発せられる音波が、制御部材の内周端部で囲まれた通過空間を経て前方へ伝達され、音波は位相差を生じることなく人の耳に届きやすくなる。
【0014】
また、本発明は、前記制御部材の外周端部に、前記振動体から発音方向の前方に離れるにしたがって中心から徐々に離れる傾斜側面が設けられているものが好ましい。
【0015】
上記構成では、リング形状の振動体から発せられる音波が、傾斜側面に導かれて斜め前方へ導かれやすくなり、中心線に対して斜め前方から聞いたときに、音圧レベルの低下を抑制しやすくなる。
【0016】
本発明は、前記制御部材の前記振動体に対向する対向部に、中心から離れるにしたがって前記振動体との距離が徐々に広がる対向傾斜面が設けられているものが好ましい。
【0017】
上記構成では、振動体と制御部材との対向部で音波の共鳴が発生しにくくなり、共鳴に起因する音質の劣化を防止しやすくなる。
【0018】
本発明は、前記振動体の内周縁が前記支持体に固定され、外周縁がダンパー部材を介して前記支持体に支持されて外周縁が自由度を有しているものである。あるいは、前記振動体の内周縁と外周縁の双方がダンパー部材を介して前記支持体に支持され、別々のボイスコイルからの振動力が、前記内周縁と外周縁に個別に与えられるものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明のスピーカは、リング形状の振動体を使用したものであって、斜め前方から音を聞いたときに音圧の低下や音質の劣化を生じるのを防止しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施の形態のスピーカの縦断面図、
【図2】第1の実施の形態のスピーカを前方から見た正面図、
【図3】本発明の第2の実施の形態のスピーカの縦断面図、
【図4】本発明の効果を説明する線図、
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1と図2に示す第1の実施の形態のスピーカ1は、主に高音用として使用される。
スピーカ1は、磁界発生部10を有している。磁界発生部10は、中央部が凹状に形成された磁性材料製の下部ヨーク11と、下部ヨーク11の凹部内に設置された円板形状の磁石12と、磁石12の上に設置された円板形状の上部ヨーク13とを有している。磁石12は、下部ヨーク11と接する下面12aと、上部ヨーク13と接する上面12bとが逆の極性となる向きに着磁されている。
【0022】
図1と図2に示すように、円板形状の上部ヨーク13の中心を通る線が、スピーカ1の中心線Oである。
【0023】
下部ヨーク11の上部内周面11aは円筒形状であり、上部ヨーク13の外周面13aも円筒面であり、上部内周面11aと外周面13aとの対向部に、磁気キャップGが形成されている。
【0024】
下部ヨーク11の外周上部に、合成樹脂や非鉄金属などの非磁性材料で形成された外側支持体15が固定され、上部ヨーク13の上面の中央部に、合成樹脂や非鉄金属などの非磁性材料で形成された内側支持体16が固定されている。
【0025】
外側支持体15と内側支持体16の間に振動体21が設けられている。振動体21は、布、不織布、紙、樹脂フィルムなど、またはこれらの複合材である軟質なシート材料で形成されている。
【0026】
振動体21は、図2に示す正面図ではリング形状であり、内周縁21aと外周縁21bを有している。図1に示す縦断面図では、振動体21は、内周縁21aと外周縁21bの中間部が前方へ出る突形状である。
【0027】
振動体21の内周縁21aは、内側支持体16に固定されている。振動体21の外周縁21bにダンパー材22が連結されており、このダンパー材22が外側支持体15に固定されている。図1に示すように、ダンパー材22は、振動体21の外周縁21bと外側支持体15との間で、断面形状が湾曲して取り付けられている。ダンパー材22は、振動体21と同じ素材で振動体21から延長して一体に形成されていてもよいし、ダンパー材22が振動体21とは別のシート素材で形成されて、外周縁21bに接合されていてもよい。
【0028】
振動体21の外周縁21bはダンパー材22で支持されながら、前後に動くことができる。振動体21は、内周縁21aが内側支持体16に固定されているので、外周縁21bにおいて最も自由度が高くなっている。また、ダンパー材22は振動体21と一緒に前後に振動するので、ダンパー材22も振動体21の一部として機能する。
【0029】
図1に示すように、振動体21の外周縁21bに円筒形状のボビン23が固定されている。ボビン23にボイスコイル24が取り付けられており、ボイスコイル24が磁気ギャップGに挿入されている。
【0030】
スピーカ1の前方にイコライザー30が設置されている。イコライザー30は、合成樹脂または非鉄金属などの非磁性材料で形成されている。イコライザー30は、外周部分がリング形状の取付け部31であり、外側支持体15の前端部に固定されている。図2に示すように、イコライザー30は、取付け部31から中心線Oに向けて複数の支持リブ33が一体に延びており、それぞれの支持リブ33の先部に、リング形状の制御部材32が一体に形成されている。
【0031】
図1に示すように、リング形状の制御部材32は、リング形状の振動体21の発音側前方に間隔を空けて対向している。図1には、振動体21の内周縁21aから発音方向の前方に向けて中心線Oと平行に延びる円筒状の内周垂直面V1が示され、振動体21の外周縁21bから前方へ向けて中心線Oと平行に延びる円筒状の外周垂直面V2が示されている。
【0032】
制御部材32の外周端部34は、外周垂直面V2よりも中心線Oに近い内側に位置し、制御部材32の内周端部35は、内周垂直面V1よりも中心線Oから離れる外周側に位置している。
【0033】
制御部材32の外周端部34と、取付け部31との間には、振動体21が振動したときに発生する音波が通過するリング状の外側通過空間38が形成されており、制御部材32の内周端部35で囲まれた領域に、振動体21の振動で発生した音波を前方へ通過させる円形の内側通過空間37が形成されている。振動体21の外周縁21bの前方に外側通過空間38が対向し、振動体21の内周縁21aの前方に内側通過空間37が対向している。
【0034】
制御部材32の外周端部34には、傾斜側面34aが形成されている。傾斜側面34aの傾斜方向S1は、振動体21から発音方向の前方に向かうにしたがって、中心線Oから徐々に離れる向きである。また、イコライザー30の取付け部31の内周面31aは、前記傾斜側面34aに対向しており、この内周面31aも傾斜側面34aと同じ向きに傾斜している。
【0035】
外側通過空間38は、傾斜側面34aと内周面31aとが対向する空間であり、振動体21から離れるにしたがって、中心線Oから徐々に離れる向きに延びる空間である。この外側通過空間38によって、振動体21の外周縁21b付近で発生する音波を、中心線Oから離れる向き(D1方向)に導きやすくなっており、また、外周縁21b付近で発生する音波の伝搬を、中心線Oに向かう方向(D2方向)へ妨げやすくなっている。
【0036】
外側通過空間38は、傾斜側面34aを有しているために、振動体21に対向する部分の開口面積が広くなっている。本明細書において「外側通過空間38が振動体21の外周縁21bの発音方向前方に対向する」とは、外側通過空間38の振動体21に向く開口部が外周縁21bに対向することを意味し、その限りにおいて、制御部材32の外周端部34が外周垂直面V2よりも外周側に位置していてもよい。ただし、図1に示すように、外周端部34が外周垂直面V2よりも中心線O側に位置していると、振動板21の外周縁21b付近の振動で発せられる音波が外周垂直面V2に沿って前方に伝搬しやすくなり、中心線O上の前方で音を聞いた場合に、十分な音圧レベルを確保しやすくなる。
【0037】
図1に示すように、制御部材32の振動体21に対面する対向部36に対向傾斜面36aが形成されている。この対向傾斜面36aの傾斜方向S2は、中心線Oから離れるにしたがって、振動体21との対向距離が徐々に広がるように設定されている。前記対向傾斜面36aを形成しておくことで、振動体21の振動で発せられる音圧が外側通過空間38を経て前方に向けて効率よく伝達される。
【0038】
また、前記対向傾斜面36aを形成すると、対向部36と振動体21との間の狭い空間内で不要な共鳴が発生するのを防止しやすくなる。
【0039】
制御部材32の内周端部35に傾斜面35aが形成されている。傾斜面35aは、振動体21から前方へ離れるにしたがって中心線Oから徐々に離れる向きである。この傾斜面35aを設けることで、内側通過空間37から前方へ発せられる音波が前方に向けて広がりやすくなっている。また、傾斜面35aを形成すると、内側通路空間37において不要な共鳴が発生しにくくなり、共鳴による音質を劣化を防止しやすくなる。
【0040】
このスピーカ1は、ボイスコイル24に音声信号が与えられると、ボビン23を介して、振動体21の外周縁21bに振動力が与えられる。振動体21は、外周縁21bで最も自由度が高いので、高い周波数の音声信号が与えられたときに、外周縁21bが振動しやすくなり、高音域の音を発するときに、領域αの発音部において音圧が最も大きくなる。
【0041】
スピーカ1の前方において中心線O上で音を聞くときは、領域αから発せられる高音域の音波が、外周垂直面V2に沿って外側通過空間38を通過して前方に発せられる。そのため、中心線O上で聞くときに、高音域の音圧が高く、音の歪みも少なく音質が良好である。
【0042】
一方、中心線Oから斜めに外れた方向(D1,D2方向)で音を聞くときに、図1の右側に位置する領域αから発せられる高音域の音波が外側通過空間38を通過してD1方向に向けられて、人の耳に届きやすくなる。逆に、図1の左側に位置する領域αから発せられる高音域の音波は、D2方向へ向かうときに制御部材32で妨げられ、D2方向へ伝わりにくくなる。高音域の音波は指向性が強いが、右側の音が優先的に耳に届き、左側の音が耳に届きにくいので、左右両側の離れた領域α,αから発せられる高音域の音波が干渉しにくくなり、斜め前方で聞いたときの高音域の音圧の低下を抑制でき、音質の劣化を改善できる。
【0043】
また、振動体21の内周縁21aが内側支持体16に固定されているので内周縁21aに近い発音部である領域βは自由度が低く、この領域βでは、領域αに比べて比較的低い音域の音圧が形成されやすい。比較的低い音域の音波は指向性があまり強くなく、波長も比較的長いので、領域βから内側通過空間37を通過して前方へ与えら得る音波が干渉しにくい。内側通過空間37が領域βの前方で広く空いていることで、比較的低音域の音圧レベルを高く維持でき、その結果、広い周波数帯域で良質な音質を得ることができる。
【0044】
図3に示す第2の実施の形態のスピーカ101は、磁界発生部110が、下部ヨーク111と、リング状の磁石112と、リング状の上部ヨーク113を有しており、下部ヨーク111と上部ヨーク113との間に外周側磁気ギャップG1と内周側磁気ギャップG2が形成されている。
【0045】
リング形状の振動体121は、内周縁121aがダンパー材122aを介して内側支持体116に支持され、外周縁121bがダンパー材122bを介して外側支持体115に支持されている。振動体121の内周縁121aにボビン123aが取り付けられ、ボビン123aに取り付けられたボイスコイル124aが内周側磁気ギャップG2に挿入されている。振動体121の外周縁121bにボビン123bが取り付けられ、ボビン123bに取り付けられたボイスコイル124bが外周側磁気ギャップG1に挿入されている。
【0046】
外側支持体115に、図1と同じ構造のイコライザー30が取り付けられている。イコライザー30には、取付け部31と制御部材32と外側通過空間38および内側通過空間37が一体に形成されている。
【0047】
また、内側支持体116には、円錐形状の中央イコライザー130が取り付けられており、中央イコライザー130が内側通過空間37に位置している。
【0048】
このスピーカ101は、2つのボイスコイル124a,124bによって、振動体121の内周縁121aと外周縁121bに振動力が与えられるため、音圧レベルが高くなる。このスピーカ101においても、振動体121の前方にリング形状の制御部材32が対向しているため、中心線Oに対して斜め前方で音を聞いたときに、振動体121の外周縁121aから発せられる音波の干渉を抑制できるようになる。
【実施例】
【0049】
図4は本発明の実施例のスピーカと比較例のスピーカとの音圧レベルを比較した線図である。
【0050】
実施例のスピーカ1は、図1に示した構造であり、振動体21の外周縁21bの直径が25mmのものを使用した。比較例は、実施例と同じスピーカでイコライザー30を取り外したものを使用した。
【0051】
ボイスコイル24に1ワットの高周波信号を与え、その周波数を変化させながら、振動体21から1m離れ且つ中心線から20度の角度の斜め前方の位置で音圧を測定した。
【0052】
図4は、横軸に周波数をとり、縦軸に音圧レベルを示している。(a)が実施例で(b)が比較例である。図4によれば、10kHz付近で、比較例の音圧が低下し、実施例ではその音圧の低下を抑制できているのが解る。
【符号の説明】
【0053】
1 スピーカ
10 磁界発生部
11 下部ヨーク
12 磁石
13 上部ヨーク
15 外側支持体
16 内側支持体
21 振動体
21a 内周縁
21b 外周縁
22 ダンパー材
24 ボイスコイル
30 イコライザー
31 取付け部
32 制御部材
34 外周端部
34a 傾斜側面
35 内周端部
35a 傾斜面
36 対向部
36a 対向傾斜面
37 内側通過空間
38 外側通過空間
101 スピーカ
110 磁界発生部
121 振動体
121a 内縁部
121b 外縁部
124a,124b ボイスコイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体に振動自在に支持された振動体と、前記振動体に振動力を与えるボイスコイルと、前記ボイスコイルに磁界を与える磁界発生部とを有するスピーカにおいて、
前記振動体は、内周縁と外周縁とを有するリング形状で、少なくとも外周縁に前記ボイスコイルからの振動力が与えられ、前記振動体の発音方向の前方に、リング形状の制御部材が設けられており、前記制御部材の内周端部で囲まれた領域および外周端部よりも外側の領域に、前記振動体から発せられる音波の通過空間が形成されていることを特徴とするスピーカ。
【請求項2】
前記制御部材の外周端部よりも外側の通過空間が、前記振動体の外周縁の発音方向前方に対向し、前記制御部材の内周端部で囲まれた通過空間が、前記振動体の内周縁の発音方向前方に対向している請求項1記載のスピーカ。
【請求項3】
前記制御部材の外周端部が、前記振動体の外周縁よりも中心側に位置し、前記制御部材の内周端部が、前記振動体の内周縁よりも外周側に位置している請求項2記載のスピーカ。
【請求項4】
前記制御部材の外周端部に、前記振動体から発音方向の前方に離れるにしたがって中心から徐々に離れる傾斜側面が設けられている請求項1ないし3のいずれかに記載のスピーカ。
【請求項5】
前記制御部材の前記振動体に対向する対向部に、中心から離れるにしたがって前記振動体との距離が徐々に広がる対向傾斜面が設けられている請求項1ないし4のいずれかに記載のスピーカ。
【請求項6】
前記振動体の内周縁が前記支持体に固定され、外周縁がダンパー部材を介して前記支持体に支持されて外周縁が自由度を有している請求項1ないし5のいずれかに記載のスピーカ。
【請求項7】
前記振動体の内周縁と外周縁の双方がダンパー部材を介して前記支持体に支持され、別々のボイスコイルからの振動力が、前記内周縁と外周縁に個別に与えられる請求項1ないし5のいずれかに記載のスピーカ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−109851(P2012−109851A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−257775(P2010−257775)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】