セグメント用継手およびこの継手を備えたセグメント
【課題】 ワンタッチでセグメント同士を連結できると共に、連結後も継手を破壊することなく連結を解除することができる。
【解決手段】 一対の爪出入口5Aが対向して形成されたストッパ支持用管体5と、ストッパ支持用管体5内に嵌め込まれるストッパ6とからなり、ストッパ支持用管体5は、一方の継手板1Aの管体固定用開口2部分に突設され、ストッパ6は、一対の爪部材7と弾性部材8とからなり、爪部材7は、ストッパ支持用管体5の突出端に向って先細りテーパー状に形成され、弾性部材8は、爪部材7間に、爪部材7と着脱可能に挟み込まれ、爪部材7は、ストッパ支持用管体5が他方のセグメントの他方の継手板1Bの継手孔内に挿入されたときに、弾性部材8の弾性力により爪出入口5Aから突出して、他方のセグメントの他方の継手板1Bに係合する。
【解決手段】 一対の爪出入口5Aが対向して形成されたストッパ支持用管体5と、ストッパ支持用管体5内に嵌め込まれるストッパ6とからなり、ストッパ支持用管体5は、一方の継手板1Aの管体固定用開口2部分に突設され、ストッパ6は、一対の爪部材7と弾性部材8とからなり、爪部材7は、ストッパ支持用管体5の突出端に向って先細りテーパー状に形成され、弾性部材8は、爪部材7間に、爪部材7と着脱可能に挟み込まれ、爪部材7は、ストッパ支持用管体5が他方のセグメントの他方の継手板1Bの継手孔内に挿入されたときに、弾性部材8の弾性力により爪出入口5Aから突出して、他方のセグメントの他方の継手板1Bに係合する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、シールド工法等によりトンネルを掘進する際に使用する覆工用セグメントの継手およびこの継手を備えたセグメントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、一方のセグメントと他方のセグメントとを互いに連結するセグメント継手構造として、特許文献1(実開平5−96200号公報)には、図12に示すように、一方のセグメント14に突設された、切り込み15が形成されたオス継手16と、他方のセグメント17に内設された、切り込み15と係合する爪部材18を有するメス継手19とからなり、オス継手16をメス継手19内に挿入することにより、オス継手16の切り込み15に爪部材18を係合させて、一方のセグメント14と他方のセグメント17とを互いに抜け出し不可に連結するセグメント継手構造が開示されている。以下、このセグメント継手構造を従来技術1という。
【0003】
また、特許文献2(特開2004−19218号公報)には、図13に示すように、一方のセグメント14に突設された、先端に膨出部20Aが形成されたオス継手20と、他方のセグメント17に内設された、膨出部20Aと係合する爪部材21を有するメス継手22からなり、オス継手20をメス継手22内に挿入することにより、オス継手20の膨出部20Aに爪部材21を係合させて、一方のセグメント14と他方のセグメント17とを互いに抜け出し不可に連結するセグメント継手構造が開示されている。以下、このセグメント継手構造を従来技術2という。
【0004】
【特許文献1】実開平5−96200号公報
【特許文献2】特開2004−19218号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術1および2によれば、何れも、ワンタッチで一方のセグメントと他方のセグメントとを互いに抜け出し不可に連結することができるが、一旦、嵌め込んだら基本的には継手を破壊しないと抜き出すことができないといった問題があった。
【0006】
従って、この発明の目的は、ワンタッチでセグメント同士を連結できると共に、万一、組み間違えた場合、あるいは将来のリニューアルを考えた場合等において、連結後も継手を破壊することなく連結を解除することができるセグメント用継手およびこの継手を備えたセグメントを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上述の目的を達成するためになされたものであって、下記を特徴とするものである。
【0008】
請求項1記載の発明は、一方の継手板に管体固定用開口が形成され、前記一方の継手板と対向する他方の継手板に、前記管体固定用開口と対向して継手孔が形成されたセグメント同士を互いに連結するセグメント用継手であって、一対の爪出入口が対向して形成されたストッパ支持用管体と、前記ストッパ支持用管体内に嵌め込まれるストッパとからなり、前記ストッパ支持用管体は、前記一方の継手板の前記管体固定用開口部分に突設され、前記ストッパは、一対の爪部材と弾性部材とからなり、前記爪部材は、前記ストッパ支持用管体の突出端に向って先細りテーパー状に形成され、前記弾性部材は、前記爪部材間に、前記爪部材に対して着脱可能に挟み込まれ、前記爪部材は、前記ストッパ支持用管体が他方のセグメントの他方の継手板の継手孔内に挿入されたときに、前記弾性部材の弾性力により前記爪出入口から突出して、前記他方のセグメントの他方の継手板に係合することに特徴を有するものである。
【0009】
請求項2記載の発明は、一方の継手板に管体固定用開口が形成され、前記一方の継手板と対向する他方の継手板に、前記管体固定用開口と対向して継手孔が形成され、前記管体固定用開口と前記継手孔との間に、一対の係合用開口を有する補強用管体が固定されたセグメント同士を互いに連結するセグメント用継手であって、一対の爪出入口が対向して形成されたストッパ支持用管体と、前記ストッパ支持用管体内に嵌め込まれるストッパとからなり、前記ストッパ支持用管体は、前記一方の継手板の前記管体固定用開口部分に突設され、前記ストッパは、一対の爪部材と弾性部材とからなり、前記爪部材は、前記ストッパ支持用管体の突出端に向って先細りテーパー状に形成され、前記弾性部材は、前記爪部材間に、前記爪部材に対して着脱可能に挟み込まれ、前記爪部材は、前記ストッパ支持用管体が他方のセグメントの他方の継手板の継手孔内に挿入されたときに、前記弾性部材の弾性力により前記爪出入口から突出して、前記他方のセグメントの補強用管体の係合用開口に係合することに特徴を有するものである。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、爪部材は、爪出入口に係合する突片を有することに特徴を有するものである。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1から3の何れか1つに記載の発明において、ストッパ支持用管体は、円形パイプからなっていることに特徴を有するものである。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1から3の何れか1つに記載の発明において、ストッパ支持用管体は、角形パイプからなっていることに特徴を有するものである。
【0013】
請求項6記載の発明は、請求項1から5の何れか1つに記載の発明において、ストッパ支持用管体は、セグメントの継手板の管体固定用開口部分に溶接により固定されていることに特徴を有するものである。
【0014】
請求項7記載の発明は、請求項1、2、3または4記載の発明において、ストッパ支持用管体は、セグメントの継手板の管体固定用開口部分にねじ結合により固定されていることに特徴を有するものである。
【0015】
請求項8記載の発明は、請求項1から7の何れか1つに記載の発明において、弾性部材は、U字状に湾曲した板ばねからなっていることに特徴を有するものである。
【0016】
請求項9記載の発明は、請求項1から8の何れか1つに記載のセグメント用継手を備えたことに特徴を有するものである。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、ワンタッチでセグメント同士を連結できると共に、連結後も継手を破壊することなく連結を解除することができ、しかも、小径のセグメントの連結にも適用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、この発明のセグメント用継手の一実施態様を、図面を参照しながら説明する。なお、この例は、スチールセグメントをその軸線方向に連結する場合であるが、コンクリートセグメントにも適用可能であり、セグメントを周方向に連結する場合にも適用可能である。
【0019】
図1は、この発明のセグメント用継手を示す正面図、図2は、この発明のセグメント用継手を示す背面図、図3は、この発明のセグメント用継手を示す平面図、図4は、この発明のセグメント用継手を示す側面図、図5は、この発明のセグメント用継手を示す断面図、図6は、この発明のセグメント用継手を備えたスチールセグメントを示す斜視図、図7は、この発明のセグメント用継手によるスチールセグメントの結合部分を示す断面図、図8は、ねじ結合したこの発明のセグメント用継手によるスチールセグメントの結合部分を示す断面図である。
【0020】
図1から図5に示すように、この発明のセグメント用継手は、一対の四角形状爪出入口5Aが対向して形成された、円形パイプからなるストッパ支持用管体5と、ストッパ支持用管体5内に嵌め込まれるストッパ6とからなっている。
【0021】
図6および図7に示すように、この発明のセグメント用継手は、一方の継手板1Aに管体固定用開口2が形成され、一方の継手板1Aと対向する他方の継手板1Bに、管体固定用開口2と対向して継手孔3が形成されたセグメント1同士を互いに連結するものである。
【0022】
ストッパ支持用管体5は、一方の継手板1Aの管体固定用開口2部分に溶接により継手板1Aの外面から突出して固定されている。なお、図8に示すように、ストッパ支持用管体5は、ねじ結合により継手板1Aに固定しても良い。
【0023】
ストッパ6は、一対の爪部材7と弾性部材8とからなり、爪部材7は、ストッパ支持用管体5の突出端に向って先細りテーパー状に形成されている傾斜面4を有している。弾性部材8は、U字状に湾曲した板ばねからなっていて、爪部材7間に、爪部材7に対して着脱可能に挟み込まれている。すなわち、弾性部材8の開閉端部は、爪部材7の内側に形成された段部7Aに係合することによって、爪部材7間に、爪部材7に対して着脱可能に挟み込まれている。爪部材7を着脱可能とした理由は後述する。
【0024】
爪部材7は、ストッパ支持用管体5が他方のセグメントの他方の継手板1Bの継手孔3内に挿入されたときに、弾性部材8の弾性力により爪出入口5Aから突出して、他方のセグメントの継手孔3に係合する。爪部材7は、爪出入口5Aに係合する突片7Bを有し、突片7Bが爪出入口5Aに係合することによって、爪部材7の突出高さが制限される。
【0025】
以上は、ストッパ支持用管体5が円形パイプからなっている例であるが、角形パイプであっても良い。角形パイプとすれば、ストッパ支持用管体5内への爪部材7のセッティングが円形パイプの場合に比べて容易となる。
【0026】
このように構成されている、この発明のセグメント用継手によりセグメント同士を連結するには、以下のようにする。
【0027】
セグメント1の一方の継手板1Aに管体固定用開口2を形成し、他方の継手板1Bに継手孔3を管体固定用開口2と対向して形成する。次いで、管体固定用開口2部分にストッパ支持用管体5を溶接あるいはねじ結合により固定する。このように、セグメント4にストッパ支持用管体5を固定した状態で保管しておく。そして、出荷時にストッパ支持用管体5内にストッパ6をセットする。出荷時にストッパ6をセットするのは、保管時にストッパ6や弾性部材8に錆が生じるのを防止するためである。
【0028】
ストッパ6のセットは、次のようにして行う。先ず、2個の爪部材7を別々にストッパ支持用管体5の継手板1A側端部内から管体5内に差し込んで、爪出入口5Aから突出させて仮セットする。そして、図7中、二点鎖線で示すように、弾性部材8を継手板1A側端部内から管体5内に差し込んで、弾性部材8の開閉端部を爪部材7の段部7Aに係合させる。これによって、ストッパ6は、弾性部材8の弾性力によって外方に押されて、ストッパ支持用管体5内に確実にセットされる。この際、爪部材7の突片7Bが爪出入口5Aに係合するので、爪部材7の突出高さは常に一定となる。
【0029】
このようにして継手の装着が完了した一方のセグメント1のストッパ支持用管体5を、他方のセグメントの他方の継手板1Bの継手孔3内に挿入すれば、爪部材7は、その傾斜面4が継手孔3に当たり、弾性部材8の弾性力に抗して押し下げられる。爪部材7が継手孔3を通過すると、爪部材7は、弾性部材8の弾性力によって元の状態に復帰し、継手1Bに係合する。
【0030】
この結果、継手部に引抜力が作用しても、爪出入口5A内に嵌まり込んだ爪部材7の後面7Cが他方のセグメントの他方の継手板1Bの裏面に係合するので、セグメント同士の連結が解除されることがない。このように、継手部に作用する引抜力は、全て爪部材7に圧縮力としてかかるので、弾性部材8と爪部材7とを固定する必要はない。弾性部材8と爪部材7とを固定しない別の理由について説明する。
【0031】
2個の爪部材7を弾性部材8に固定した場合、爪部材7をストッパ支持用管体5内にセットするには、図9に示すように、爪部材7を弾性部材8の弾性力に抗して接近させ、この状態でストッパ支持用管体5内に挿入するが、この場合のストッパ支持用管体5の最小の内径寸法(L)は、約2Tとなる。Tは、爪部材7の厚みである。連結するセグメント径が大きい場合には、必然的に継手のストッパ支持用管体5の径も大きくなるので、特に問題はないが、連結するセグメント径が小さくなり、それに対応させてストッパ支持用管体5を小径にする場合に問題となる。すなわち、ストッパ支持用管体5の内径寸法を(L)以下にできず、あまり小径のセグメントには、2個の爪部材7を弾性部材8に固定した継手を適用できなくなる。
【0032】
ところが、爪部材7と弾性部材8とを固定しない場合には、爪部材7を別々にストッパ支持用管体5内にセットできるので、最小のストッパ支持用管体5の内径寸法は、約L/2となって、より小径のセグメントの連結に適用可能となる。
【0033】
一旦、連結したセグメントの連結を解除するには、爪部材7を同時に爪出入口5A内に押し込んで係合を解除し、この状態でストッパ支持用管体5を継手孔3から引き抜けば良い。
【0034】
図10および図11に示すように、円筒状補強用管体9を管体固定用開口2と継手孔3との間に固定し、ストッパ支持用管体5を補強用管体9内に挿入したときに、ストッパ6の爪部材7が嵌まり込む一対の係合用開口9Aを補強用管体9に対向して形成しても良い。係合用開口9Aは、ストッパ支持用管体5を補強用管体9内に挿入したときに、ストッパ支持用管体5の爪出入5Aと合致する位置に形成する。
【0035】
図10および図11に示す、この発明の他のセグメント用継手において、図1から図9に示す番号と同一番号は同一物を示し、説明は省略する。
【0036】
この継手のように、補強用管体9を管体固定用開口2と継手孔3との間に固定することによって、セグメントの圧縮力に対する強度が向上するので、トンネル掘進時に特に有効である。
【0037】
この継手により、セグメント同士を連結するには、一方のセグメントのストッパ支持用管体5を他方のセグメントの継手孔3内に差し込めば良い。このとき、ストッパ6の爪部材7は、その傾斜面4が継手孔3に当たり、弾性部材8の弾性力に抗して押し下げられる。爪部材7が継手孔3を通過し、補強用管体9の係合用開口9Aに至ると、弾性部材8の弾性力により元に復帰し、係合用開口9Aに嵌まり込む。この結果、継手部に引き抜き力が作用しても、ストッパ支持用管体5の爪出入口5A内に嵌まり込んだ爪部材7の後面7Cが補強用管体9の係合用開口9Aに当接するので、セグメント同士の連結が解除されることがない。このように、継手部に作用する引き抜き力は、全て爪部材7に圧縮力としてかかるので、弾性部材8と爪部材7とを固定する必要はない。
【0038】
一旦、連結したセグメントの連結を解除するには、ストッパ7の2つの爪部材7を同時にストッパ支持用管体5の爪出入口5A内に押し込んで係合を解除し、この状態でストッパ支持用管体5を補強用管体9から引き抜けば良い。
【0039】
応力の挙動として、セグメントを円周方向に組んだときのリング間のせん断力は、ストッパ支持用管体5の断面性能で対抗し、爪部材7と継手板3との間に作用する引抜き力は、くさび状爪部材7の断面圧縮力で対抗する。
【0040】
以上のように、この発明によれば、一方のセグメントのストッパ支持用管体5を他方のセグメントの継手孔3内に差し込むのみで、ワンタッチでセグメント同士を連結することができる。また、ストッパ6の爪部材7を押し込んで係合を解除した後、ストッパ支持用管体4を引き抜くのみで、容易にセグメントの連結を解除することができる。さらに、爪部材7と弾性部材8とが固定されておらず、2個の爪部材7を別々にストッパ支持用管体5にセットできるので、小径セグメントの継手にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】この発明のセグメント用継手を示す正面図である。
【図2】この発明のセグメント用継手を示す背面図である。
【図3】この発明のセグメント用継手を示す平面図である。
【図4】この発明のセグメント用継手を示す側面図である。
【図5】この発明のセグメント用継手を示す断面図である。
【図6】この発明のセグメント用継手を備えたスチールセグメントを示す斜視図である。
【図7】この発明のセグメント用継手によるスチールセグメントの結合部分を示断面図である。
【図8】ねじ結合したこの発明のセグメント用継手によるスチールセグメントの結合部分を示す断面図である。
【図9】ストッパ支持用管体を小径化できる説明図である。
【図10】この発明の他のセグメント用継手による連結前の継手部の断面図である。
【図11】この発明の他のセグメント用継手によるによる連結後の継手部の断面図である。
【図12】従来技術1のセグメント継手構造を示す断面図である。
【図13】従来技術2のセグメント継手構造を示す断面図である。
【符号の説明】
【0042】
1:一方のセグメント
1A:一方の継手板
1B:他方の継手板
2:管体固定用開口
3:継手孔
4:傾斜面
5:ストッパ支持用管体
5A:爪出入口
6:ストッパ
7:爪部材
7A:段部
7B:突片
7C:後面
8:弾性部材
9:補強用管体
9A:係合用開口
14:一方のセグメント
15:切り込み
16:オス継手
17:他方のセグメント
18:爪部材
19:メス継手
20:オス継手
20A:膨出部
21:爪部材
22:メス継手
【技術分野】
【0001】
この発明は、シールド工法等によりトンネルを掘進する際に使用する覆工用セグメントの継手およびこの継手を備えたセグメントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、一方のセグメントと他方のセグメントとを互いに連結するセグメント継手構造として、特許文献1(実開平5−96200号公報)には、図12に示すように、一方のセグメント14に突設された、切り込み15が形成されたオス継手16と、他方のセグメント17に内設された、切り込み15と係合する爪部材18を有するメス継手19とからなり、オス継手16をメス継手19内に挿入することにより、オス継手16の切り込み15に爪部材18を係合させて、一方のセグメント14と他方のセグメント17とを互いに抜け出し不可に連結するセグメント継手構造が開示されている。以下、このセグメント継手構造を従来技術1という。
【0003】
また、特許文献2(特開2004−19218号公報)には、図13に示すように、一方のセグメント14に突設された、先端に膨出部20Aが形成されたオス継手20と、他方のセグメント17に内設された、膨出部20Aと係合する爪部材21を有するメス継手22からなり、オス継手20をメス継手22内に挿入することにより、オス継手20の膨出部20Aに爪部材21を係合させて、一方のセグメント14と他方のセグメント17とを互いに抜け出し不可に連結するセグメント継手構造が開示されている。以下、このセグメント継手構造を従来技術2という。
【0004】
【特許文献1】実開平5−96200号公報
【特許文献2】特開2004−19218号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術1および2によれば、何れも、ワンタッチで一方のセグメントと他方のセグメントとを互いに抜け出し不可に連結することができるが、一旦、嵌め込んだら基本的には継手を破壊しないと抜き出すことができないといった問題があった。
【0006】
従って、この発明の目的は、ワンタッチでセグメント同士を連結できると共に、万一、組み間違えた場合、あるいは将来のリニューアルを考えた場合等において、連結後も継手を破壊することなく連結を解除することができるセグメント用継手およびこの継手を備えたセグメントを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上述の目的を達成するためになされたものであって、下記を特徴とするものである。
【0008】
請求項1記載の発明は、一方の継手板に管体固定用開口が形成され、前記一方の継手板と対向する他方の継手板に、前記管体固定用開口と対向して継手孔が形成されたセグメント同士を互いに連結するセグメント用継手であって、一対の爪出入口が対向して形成されたストッパ支持用管体と、前記ストッパ支持用管体内に嵌め込まれるストッパとからなり、前記ストッパ支持用管体は、前記一方の継手板の前記管体固定用開口部分に突設され、前記ストッパは、一対の爪部材と弾性部材とからなり、前記爪部材は、前記ストッパ支持用管体の突出端に向って先細りテーパー状に形成され、前記弾性部材は、前記爪部材間に、前記爪部材に対して着脱可能に挟み込まれ、前記爪部材は、前記ストッパ支持用管体が他方のセグメントの他方の継手板の継手孔内に挿入されたときに、前記弾性部材の弾性力により前記爪出入口から突出して、前記他方のセグメントの他方の継手板に係合することに特徴を有するものである。
【0009】
請求項2記載の発明は、一方の継手板に管体固定用開口が形成され、前記一方の継手板と対向する他方の継手板に、前記管体固定用開口と対向して継手孔が形成され、前記管体固定用開口と前記継手孔との間に、一対の係合用開口を有する補強用管体が固定されたセグメント同士を互いに連結するセグメント用継手であって、一対の爪出入口が対向して形成されたストッパ支持用管体と、前記ストッパ支持用管体内に嵌め込まれるストッパとからなり、前記ストッパ支持用管体は、前記一方の継手板の前記管体固定用開口部分に突設され、前記ストッパは、一対の爪部材と弾性部材とからなり、前記爪部材は、前記ストッパ支持用管体の突出端に向って先細りテーパー状に形成され、前記弾性部材は、前記爪部材間に、前記爪部材に対して着脱可能に挟み込まれ、前記爪部材は、前記ストッパ支持用管体が他方のセグメントの他方の継手板の継手孔内に挿入されたときに、前記弾性部材の弾性力により前記爪出入口から突出して、前記他方のセグメントの補強用管体の係合用開口に係合することに特徴を有するものである。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、爪部材は、爪出入口に係合する突片を有することに特徴を有するものである。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1から3の何れか1つに記載の発明において、ストッパ支持用管体は、円形パイプからなっていることに特徴を有するものである。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1から3の何れか1つに記載の発明において、ストッパ支持用管体は、角形パイプからなっていることに特徴を有するものである。
【0013】
請求項6記載の発明は、請求項1から5の何れか1つに記載の発明において、ストッパ支持用管体は、セグメントの継手板の管体固定用開口部分に溶接により固定されていることに特徴を有するものである。
【0014】
請求項7記載の発明は、請求項1、2、3または4記載の発明において、ストッパ支持用管体は、セグメントの継手板の管体固定用開口部分にねじ結合により固定されていることに特徴を有するものである。
【0015】
請求項8記載の発明は、請求項1から7の何れか1つに記載の発明において、弾性部材は、U字状に湾曲した板ばねからなっていることに特徴を有するものである。
【0016】
請求項9記載の発明は、請求項1から8の何れか1つに記載のセグメント用継手を備えたことに特徴を有するものである。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、ワンタッチでセグメント同士を連結できると共に、連結後も継手を破壊することなく連結を解除することができ、しかも、小径のセグメントの連結にも適用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、この発明のセグメント用継手の一実施態様を、図面を参照しながら説明する。なお、この例は、スチールセグメントをその軸線方向に連結する場合であるが、コンクリートセグメントにも適用可能であり、セグメントを周方向に連結する場合にも適用可能である。
【0019】
図1は、この発明のセグメント用継手を示す正面図、図2は、この発明のセグメント用継手を示す背面図、図3は、この発明のセグメント用継手を示す平面図、図4は、この発明のセグメント用継手を示す側面図、図5は、この発明のセグメント用継手を示す断面図、図6は、この発明のセグメント用継手を備えたスチールセグメントを示す斜視図、図7は、この発明のセグメント用継手によるスチールセグメントの結合部分を示す断面図、図8は、ねじ結合したこの発明のセグメント用継手によるスチールセグメントの結合部分を示す断面図である。
【0020】
図1から図5に示すように、この発明のセグメント用継手は、一対の四角形状爪出入口5Aが対向して形成された、円形パイプからなるストッパ支持用管体5と、ストッパ支持用管体5内に嵌め込まれるストッパ6とからなっている。
【0021】
図6および図7に示すように、この発明のセグメント用継手は、一方の継手板1Aに管体固定用開口2が形成され、一方の継手板1Aと対向する他方の継手板1Bに、管体固定用開口2と対向して継手孔3が形成されたセグメント1同士を互いに連結するものである。
【0022】
ストッパ支持用管体5は、一方の継手板1Aの管体固定用開口2部分に溶接により継手板1Aの外面から突出して固定されている。なお、図8に示すように、ストッパ支持用管体5は、ねじ結合により継手板1Aに固定しても良い。
【0023】
ストッパ6は、一対の爪部材7と弾性部材8とからなり、爪部材7は、ストッパ支持用管体5の突出端に向って先細りテーパー状に形成されている傾斜面4を有している。弾性部材8は、U字状に湾曲した板ばねからなっていて、爪部材7間に、爪部材7に対して着脱可能に挟み込まれている。すなわち、弾性部材8の開閉端部は、爪部材7の内側に形成された段部7Aに係合することによって、爪部材7間に、爪部材7に対して着脱可能に挟み込まれている。爪部材7を着脱可能とした理由は後述する。
【0024】
爪部材7は、ストッパ支持用管体5が他方のセグメントの他方の継手板1Bの継手孔3内に挿入されたときに、弾性部材8の弾性力により爪出入口5Aから突出して、他方のセグメントの継手孔3に係合する。爪部材7は、爪出入口5Aに係合する突片7Bを有し、突片7Bが爪出入口5Aに係合することによって、爪部材7の突出高さが制限される。
【0025】
以上は、ストッパ支持用管体5が円形パイプからなっている例であるが、角形パイプであっても良い。角形パイプとすれば、ストッパ支持用管体5内への爪部材7のセッティングが円形パイプの場合に比べて容易となる。
【0026】
このように構成されている、この発明のセグメント用継手によりセグメント同士を連結するには、以下のようにする。
【0027】
セグメント1の一方の継手板1Aに管体固定用開口2を形成し、他方の継手板1Bに継手孔3を管体固定用開口2と対向して形成する。次いで、管体固定用開口2部分にストッパ支持用管体5を溶接あるいはねじ結合により固定する。このように、セグメント4にストッパ支持用管体5を固定した状態で保管しておく。そして、出荷時にストッパ支持用管体5内にストッパ6をセットする。出荷時にストッパ6をセットするのは、保管時にストッパ6や弾性部材8に錆が生じるのを防止するためである。
【0028】
ストッパ6のセットは、次のようにして行う。先ず、2個の爪部材7を別々にストッパ支持用管体5の継手板1A側端部内から管体5内に差し込んで、爪出入口5Aから突出させて仮セットする。そして、図7中、二点鎖線で示すように、弾性部材8を継手板1A側端部内から管体5内に差し込んで、弾性部材8の開閉端部を爪部材7の段部7Aに係合させる。これによって、ストッパ6は、弾性部材8の弾性力によって外方に押されて、ストッパ支持用管体5内に確実にセットされる。この際、爪部材7の突片7Bが爪出入口5Aに係合するので、爪部材7の突出高さは常に一定となる。
【0029】
このようにして継手の装着が完了した一方のセグメント1のストッパ支持用管体5を、他方のセグメントの他方の継手板1Bの継手孔3内に挿入すれば、爪部材7は、その傾斜面4が継手孔3に当たり、弾性部材8の弾性力に抗して押し下げられる。爪部材7が継手孔3を通過すると、爪部材7は、弾性部材8の弾性力によって元の状態に復帰し、継手1Bに係合する。
【0030】
この結果、継手部に引抜力が作用しても、爪出入口5A内に嵌まり込んだ爪部材7の後面7Cが他方のセグメントの他方の継手板1Bの裏面に係合するので、セグメント同士の連結が解除されることがない。このように、継手部に作用する引抜力は、全て爪部材7に圧縮力としてかかるので、弾性部材8と爪部材7とを固定する必要はない。弾性部材8と爪部材7とを固定しない別の理由について説明する。
【0031】
2個の爪部材7を弾性部材8に固定した場合、爪部材7をストッパ支持用管体5内にセットするには、図9に示すように、爪部材7を弾性部材8の弾性力に抗して接近させ、この状態でストッパ支持用管体5内に挿入するが、この場合のストッパ支持用管体5の最小の内径寸法(L)は、約2Tとなる。Tは、爪部材7の厚みである。連結するセグメント径が大きい場合には、必然的に継手のストッパ支持用管体5の径も大きくなるので、特に問題はないが、連結するセグメント径が小さくなり、それに対応させてストッパ支持用管体5を小径にする場合に問題となる。すなわち、ストッパ支持用管体5の内径寸法を(L)以下にできず、あまり小径のセグメントには、2個の爪部材7を弾性部材8に固定した継手を適用できなくなる。
【0032】
ところが、爪部材7と弾性部材8とを固定しない場合には、爪部材7を別々にストッパ支持用管体5内にセットできるので、最小のストッパ支持用管体5の内径寸法は、約L/2となって、より小径のセグメントの連結に適用可能となる。
【0033】
一旦、連結したセグメントの連結を解除するには、爪部材7を同時に爪出入口5A内に押し込んで係合を解除し、この状態でストッパ支持用管体5を継手孔3から引き抜けば良い。
【0034】
図10および図11に示すように、円筒状補強用管体9を管体固定用開口2と継手孔3との間に固定し、ストッパ支持用管体5を補強用管体9内に挿入したときに、ストッパ6の爪部材7が嵌まり込む一対の係合用開口9Aを補強用管体9に対向して形成しても良い。係合用開口9Aは、ストッパ支持用管体5を補強用管体9内に挿入したときに、ストッパ支持用管体5の爪出入5Aと合致する位置に形成する。
【0035】
図10および図11に示す、この発明の他のセグメント用継手において、図1から図9に示す番号と同一番号は同一物を示し、説明は省略する。
【0036】
この継手のように、補強用管体9を管体固定用開口2と継手孔3との間に固定することによって、セグメントの圧縮力に対する強度が向上するので、トンネル掘進時に特に有効である。
【0037】
この継手により、セグメント同士を連結するには、一方のセグメントのストッパ支持用管体5を他方のセグメントの継手孔3内に差し込めば良い。このとき、ストッパ6の爪部材7は、その傾斜面4が継手孔3に当たり、弾性部材8の弾性力に抗して押し下げられる。爪部材7が継手孔3を通過し、補強用管体9の係合用開口9Aに至ると、弾性部材8の弾性力により元に復帰し、係合用開口9Aに嵌まり込む。この結果、継手部に引き抜き力が作用しても、ストッパ支持用管体5の爪出入口5A内に嵌まり込んだ爪部材7の後面7Cが補強用管体9の係合用開口9Aに当接するので、セグメント同士の連結が解除されることがない。このように、継手部に作用する引き抜き力は、全て爪部材7に圧縮力としてかかるので、弾性部材8と爪部材7とを固定する必要はない。
【0038】
一旦、連結したセグメントの連結を解除するには、ストッパ7の2つの爪部材7を同時にストッパ支持用管体5の爪出入口5A内に押し込んで係合を解除し、この状態でストッパ支持用管体5を補強用管体9から引き抜けば良い。
【0039】
応力の挙動として、セグメントを円周方向に組んだときのリング間のせん断力は、ストッパ支持用管体5の断面性能で対抗し、爪部材7と継手板3との間に作用する引抜き力は、くさび状爪部材7の断面圧縮力で対抗する。
【0040】
以上のように、この発明によれば、一方のセグメントのストッパ支持用管体5を他方のセグメントの継手孔3内に差し込むのみで、ワンタッチでセグメント同士を連結することができる。また、ストッパ6の爪部材7を押し込んで係合を解除した後、ストッパ支持用管体4を引き抜くのみで、容易にセグメントの連結を解除することができる。さらに、爪部材7と弾性部材8とが固定されておらず、2個の爪部材7を別々にストッパ支持用管体5にセットできるので、小径セグメントの継手にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】この発明のセグメント用継手を示す正面図である。
【図2】この発明のセグメント用継手を示す背面図である。
【図3】この発明のセグメント用継手を示す平面図である。
【図4】この発明のセグメント用継手を示す側面図である。
【図5】この発明のセグメント用継手を示す断面図である。
【図6】この発明のセグメント用継手を備えたスチールセグメントを示す斜視図である。
【図7】この発明のセグメント用継手によるスチールセグメントの結合部分を示断面図である。
【図8】ねじ結合したこの発明のセグメント用継手によるスチールセグメントの結合部分を示す断面図である。
【図9】ストッパ支持用管体を小径化できる説明図である。
【図10】この発明の他のセグメント用継手による連結前の継手部の断面図である。
【図11】この発明の他のセグメント用継手によるによる連結後の継手部の断面図である。
【図12】従来技術1のセグメント継手構造を示す断面図である。
【図13】従来技術2のセグメント継手構造を示す断面図である。
【符号の説明】
【0042】
1:一方のセグメント
1A:一方の継手板
1B:他方の継手板
2:管体固定用開口
3:継手孔
4:傾斜面
5:ストッパ支持用管体
5A:爪出入口
6:ストッパ
7:爪部材
7A:段部
7B:突片
7C:後面
8:弾性部材
9:補強用管体
9A:係合用開口
14:一方のセグメント
15:切り込み
16:オス継手
17:他方のセグメント
18:爪部材
19:メス継手
20:オス継手
20A:膨出部
21:爪部材
22:メス継手
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の継手板に管体固定用開口が形成され、前記一方の継手板と対向する他方の継手板に、前記管体固定用開口と対向して継手孔が形成されたセグメント同士を互いに連結するセグメント用継手であって、
一対の爪出入口が対向して形成されたストッパ支持用管体と、前記ストッパ支持用管体内に嵌め込まれるストッパとからなり、前記ストッパ支持用管体は、前記一方の継手板の前記管体固定用開口部分に突設され、前記ストッパは、一対の爪部材と弾性部材とからなり、前記爪部材は、前記ストッパ支持用管体の突出端に向って先細りテーパー状に形成され、前記弾性部材は、前記爪部材間に、前記爪部材に対して着脱可能に挟み込まれ、前記爪部材は、前記ストッパ支持用管体が他方のセグメントの他方の継手板の継手孔内に挿入されたときに、前記弾性部材の弾性力により前記爪出入口から突出して、前記他方のセグメントの他方の継手板に係合することを特徴とするセグメント用継手。
【請求項2】
一方の継手板に管体固定用開口が形成され、前記一方の継手板と対向する他方の継手板に、前記管体固定用開口と対向して継手孔が形成され、前記管体固定用開口と前記継手孔との間に、一対の係合用開口を有する補強用管体が固定されたセグメント同士を互いに連結するセグメント用継手であって、
一対の爪出入口が対向して形成されたストッパ支持用管体と、前記ストッパ支持用管体内に嵌め込まれるストッパとからなり、前記ストッパ支持用管体は、前記一方の継手板の前記管体固定用開口部分に突設され、前記ストッパは、一対の爪部材と弾性部材とからなり、前記爪部材は、前記ストッパ支持用管体の突出端に向って先細りテーパー状に形成され、前記弾性部材は、前記爪部材間に、前記爪部材に対して着脱可能に挟み込まれ、前記爪部材は、前記ストッパ支持用管体が他方のセグメントの他方の継手板の継手孔内に挿入されたときに、前記弾性部材の弾性力により前記爪出入口から突出して、前記他方のセグメントの補強用管体の係合用開口に係合することを特徴とするセグメント用継手。
【請求項3】
前記爪部材は、前記爪出入口に係合する突片を有することを特徴とする、請求項1または2記載のセグメント用継手。
【請求項4】
前記ストッパ支持用管体は、円形パイプからなっていることを特徴とする、請求項1から3の何れか1つに記載のセグメント用継手。
【請求項5】
前記ストッパ支持用管体は、角形パイプからなっていることを特徴とする、請求項1から3の何れか1つに記載のセグメント用継手。
【請求項6】
前記ストッパ支持用管体は、前記セグメントの継手板の前記管体固定用開口部分に溶接により固定されていることを特徴とする、請求項1から5の何れか1つに記載のセグメント用継手。
【請求項7】
前記ストッパ支持用管体は、前記セグメントの継手板の前記管体固定用開口部分にねじ結合により固定されていることを特徴とする、請求項1、2、3または4記載のセグメント用継手。
【請求項8】
前記弾性部材は、U字状に湾曲した板ばねからなっていることを特徴とする、請求項1から7の何れか1つに記載のセグメント用継手。
【請求項9】
請求項1から8の何れか1つに記載のセグメント用継手を備えたセグメント。
【請求項1】
一方の継手板に管体固定用開口が形成され、前記一方の継手板と対向する他方の継手板に、前記管体固定用開口と対向して継手孔が形成されたセグメント同士を互いに連結するセグメント用継手であって、
一対の爪出入口が対向して形成されたストッパ支持用管体と、前記ストッパ支持用管体内に嵌め込まれるストッパとからなり、前記ストッパ支持用管体は、前記一方の継手板の前記管体固定用開口部分に突設され、前記ストッパは、一対の爪部材と弾性部材とからなり、前記爪部材は、前記ストッパ支持用管体の突出端に向って先細りテーパー状に形成され、前記弾性部材は、前記爪部材間に、前記爪部材に対して着脱可能に挟み込まれ、前記爪部材は、前記ストッパ支持用管体が他方のセグメントの他方の継手板の継手孔内に挿入されたときに、前記弾性部材の弾性力により前記爪出入口から突出して、前記他方のセグメントの他方の継手板に係合することを特徴とするセグメント用継手。
【請求項2】
一方の継手板に管体固定用開口が形成され、前記一方の継手板と対向する他方の継手板に、前記管体固定用開口と対向して継手孔が形成され、前記管体固定用開口と前記継手孔との間に、一対の係合用開口を有する補強用管体が固定されたセグメント同士を互いに連結するセグメント用継手であって、
一対の爪出入口が対向して形成されたストッパ支持用管体と、前記ストッパ支持用管体内に嵌め込まれるストッパとからなり、前記ストッパ支持用管体は、前記一方の継手板の前記管体固定用開口部分に突設され、前記ストッパは、一対の爪部材と弾性部材とからなり、前記爪部材は、前記ストッパ支持用管体の突出端に向って先細りテーパー状に形成され、前記弾性部材は、前記爪部材間に、前記爪部材に対して着脱可能に挟み込まれ、前記爪部材は、前記ストッパ支持用管体が他方のセグメントの他方の継手板の継手孔内に挿入されたときに、前記弾性部材の弾性力により前記爪出入口から突出して、前記他方のセグメントの補強用管体の係合用開口に係合することを特徴とするセグメント用継手。
【請求項3】
前記爪部材は、前記爪出入口に係合する突片を有することを特徴とする、請求項1または2記載のセグメント用継手。
【請求項4】
前記ストッパ支持用管体は、円形パイプからなっていることを特徴とする、請求項1から3の何れか1つに記載のセグメント用継手。
【請求項5】
前記ストッパ支持用管体は、角形パイプからなっていることを特徴とする、請求項1から3の何れか1つに記載のセグメント用継手。
【請求項6】
前記ストッパ支持用管体は、前記セグメントの継手板の前記管体固定用開口部分に溶接により固定されていることを特徴とする、請求項1から5の何れか1つに記載のセグメント用継手。
【請求項7】
前記ストッパ支持用管体は、前記セグメントの継手板の前記管体固定用開口部分にねじ結合により固定されていることを特徴とする、請求項1、2、3または4記載のセグメント用継手。
【請求項8】
前記弾性部材は、U字状に湾曲した板ばねからなっていることを特徴とする、請求項1から7の何れか1つに記載のセグメント用継手。
【請求項9】
請求項1から8の何れか1つに記載のセグメント用継手を備えたセグメント。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−291563(P2006−291563A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−113501(P2005−113501)
【出願日】平成17年4月11日(2005.4.11)
【出願人】(000148346)株式会社錢高組 (67)
【出願人】(000231110)JFE建材株式会社 (150)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年4月11日(2005.4.11)
【出願人】(000148346)株式会社錢高組 (67)
【出願人】(000231110)JFE建材株式会社 (150)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]