説明

セパレーター連結金具

【課題】バネ力で簡単に且つ確実に土留め壁のH形鋼エッジ部などに取り付けることができるセパレーター連結金具を提案する。
【解決手段】フック部2の内側に、このフック部2の横向きに延出する先端受け部16との間で板材32を挟持するために設けられた弾性板4には、その取付座部20から連設された左右一対のサイド押圧板部21a,21bとセンター押圧板部22とが設けられ、左右一対のサイド押圧板部21a,21bは、正面形状において先端受け部16側がハの字形に開くように傾斜すると共に側面形状において先端受け部16の基部から遠ざかるに従って当該先端受け部16から離れるように傾斜した傾斜縁部27を有し、センター押圧板部22は、サイド押圧板部21a,21bの先端位置よりも先端受け部16の先端側において当該先端受け部16に向かって延出し且つその先端側ほど先端受け部16の基部側に近づくように傾斜した構成。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土留め壁の内側にコンクリート型枠を支持させるときに使用されるセパレーター連結金具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
土留め壁は、適当間隔おきに打設されたH形鋼間に矢板を配置して構成されるが、この土留め壁の内側にコンクリート壁を築造する場合、コンクリート型枠をセパレーターによって前記土留め壁に支持させる必要がある。この場合にセパレーターの一端を前記土留め壁に連結し、当該セパレーターの他端にコンクリート型枠を結合するのであるが、セパレーターの一端を前記土留め壁に連結するために使用されるセパレーター連結金具として、例えば特許文献1に記載のように、棒状本体の一端側に側面形状がL形のフック部が設けられ、棒状本体の他端側にはセパレーター連結部が設けられたセパレーター連結金具が知られている。この種のセパレーター連結金具では、前記フック部の横向きに延出する先端受け部を前記H形鋼のエッジ部とその内側の矢板との間に横向きに差込んだとき、当該先端受け部との間で前記H形鋼のエッジ部(板材)を挟持する弾性板が前記フック部の内側に配設されている。
【特許文献1】登録意匠第1196697号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
而して、特許文献1に記載された従来のセパレーター連結金具では、前記弾性板に、前記先端受け部に向かって延出し且つその先端側ほど前記先端受け部の基部側に近づくように傾斜した構成の1つのセンター押圧板部が設けられているが、このような従来の構成では、当該センター押圧板部の先端1箇所で板材を挟持することになるので、棒状本体に対して横向きの外力が作用したときに不安定で、棒状本体を前記板材に対して直角向きに確実に保持する機能が弱いという問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は上記のような従来の問題点を解消し得るセパレーター連結金具を提供することを目的とするものであって、その手段を後述する実施形態の参照符号を付して示すと、棒状本体1の一端側に側面形状がL形のフック部2が設けられ、棒状本体1の他端側にはセパレーター連結部3が設けられたセパレーター連結金具であって、前記フック部2の内側に、このフック部2の横向きに延出する先端受け部16との間で板材32,34を挟持する弾性板4が設けられ、この弾性板4には、前記先端受け部16とほぼ平行な取付座部20から連設された左右一対のサイド押圧板部21a,21bとセンター押圧板部22とが設けられ、左右一対のサイド押圧板部21a,21bは、正面形状において前記先端受け部16側がハの字形に開くように傾斜すると共に側面形状において前記先端受け部16の基部(基柱部15)から遠ざかるに従って当該先端受け部16から離れるように傾斜した傾斜縁部27を有し、センター押圧板部22は、前記左右一対のサイド押圧板部21a,21bの先端位置(板材押圧縁部28)よりも前記先端受け部16の先端側において当該先端受け部16に向かって延出し且つその先端側ほど前記先端受け部16の基部側(基柱部15側)に近づくように傾斜した構成となっている。
【0005】
上記構成の本発明を実施するについて、具体的には請求項2に記載のように、前記弾性板4の左右一対のサイド押圧板部21a,21bは、その傾斜縁部27の上端に連なる板材押圧縁部28を備えると共に、前記傾斜縁部27からは外側に折曲片29が連設された構造とすることができる。
【0006】
また、請求項3に記載のように、前記弾性板4の左右一対のサイド押圧板部21a,21bには、先端が前記フック部2の先端受け部16に向く切り起こし舌片30a,30bを形成しておき、板厚の厚い板材34が前記フック部2と弾性板4との間に挿入されたとき、前記左右一対のサイド押圧板部21a,21bの先端(板材押圧縁部28)と前記切り起こし舌片30a,30bの先端とが当該板材34に圧接するように構成することができる。
【0007】
更に、請求項4に記載のように、前記フック部2は、棒状本体1とは別の側面形状がL形の部材から構成し、このフック部構成部材には棒状本体1に対し横から外嵌する溝形部18を形成し、前記弾性板4の取付座部20には、フック部構成部材の前記溝形部18の底面と棒状本体1との間に挟まれる延出板部23を連設すると共に、この延出板部23に、フック部構成部材の前記溝形部18の底面に形成された孔25に嵌合する突起部24を形成しておき、フック部構成部材の前記溝形部18の両側壁部と棒状本体1とを貫通する結合ピン26により棒状本体1とフック部構成部材とを互いに固着することができる。この場合、請求項5に記載のように、前記棒状本体1は、帯状板を折り返して構成し、その折り返し端部1aの内側に挟持固定されたナット5によりセパレーター連結部3を構成し、帯状板の両端部をフック部構成部材の前記溝形部18内に嵌合固定することができる。
【発明の効果】
【0008】
上記構成の本発明に係るセパレーター連結金具によれば、フック部の横向きに延出する先端受け部と弾性板との間で板材(H形鋼のエッジ部)を挟持させたとき、当該弾性板の左右一対のサイド押圧板部の先端と、この両サイド押圧板部の先端位置よりも前記先端受け部の先端側に位置するセンター押圧板部の先端の3箇所で前記板材を挟持することになる。即ち、左右一対のサイド押圧板部の先端は、フック部の先端受け部の基部に近い位置で棒状本体に対して左右両側位置において板材に圧接し、センター押圧板部の先端は、フック部の先端受け部の先端に近い位置で板材に圧接することになるので、棒状本体(これに連結されたセパレーター)に左右横方向の外力が作用したときは、左右一対のサイド押圧板部の一方が突っ張ってその外力に抵抗し、棒状本体(これに連結されたセパレーター)に前後横方向の外力が作用したときは、左右一対のサイド押圧板部とセンター押圧板部との内の何れかが突っ張ってその外力に抵抗することになり、棒状本体及びこれに連結されたセパレーターは、前記板材に対して直角向きに安定的に保持されることになる。
【0009】
しかも、板材がフック部とその内側の弾性板との間に入り込むようにフック部を板材に係合させるとき、先端側ほど前記先端受け部の基部側に近づくように傾斜したセンター押圧板部は、その先端が板材に押されて内側に弾性に抗して倒れ込むことにより板材の相対的な進入を許し、正面形状において前記先端受け部側がハの字形に開くように傾斜すると共に側面形状において前記先端受け部の基部から遠ざかるに従って当該先端受け部から離れるように傾斜した傾斜縁部を有する左右一対のサイド押圧板部は、入り込む板材が前記傾斜縁部を介してこの左右一対のサイド押圧板部を左右両側に弾性に抗して開くことにより板材の相対的な進入を許すので、板材に対する連結金具の装着は無理なく容易に行わせることができる。
【0010】
尚、請求項2に記載の構成によれば、左右一対のサイド押圧板部の傾斜縁部からの折曲片によって当該サイド押圧板部の曲げ強度が増し、その先端の板材に対する圧接力を増大させて板材挟持力を大きくすることができると共に、板材を左右一対のサイド押圧板部とフック部の先端受け部との間に相対的に挿入するときの板材とサイド押圧板部の傾斜縁部との相対的な滑りが良くなり、この連結金具を板材側辺に取り付ける操作が容易になる。
【0011】
また、請求項3に記載の構成によれば、この連結金具を板厚の厚い板材に取り付けたときに左右一対のサイド押圧板部が左右に開き過ぎて挟持力が弱くなり過ぎるのを両サイド押圧板部に設けられた切り起こし舌片の先端と板材との圧接により防止することができ、板厚の厚い板材に対しても連結金具を確実に取り付けることができる。
【0012】
更に、請求項4に記載の構成によれば、フック部構成部材の溝形部を棒状本体の端部に外嵌させて両者を結合ピンで結合一体化するだけでは弾性板を所定位置に取り付けることができ、連結金具の組み立てコストを下げることができる。この場合に請求項5に記載の構成を採用することにより、セパレーター連結部を備えた棒状本体のコストも下げることができ、連結金具全体を安価に構成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に本発明の具体的実施例を添付図に基づいて説明すると、1は棒状本体、2は棒状本体1の一端に連設されたフック部、3は棒状本体1の他端に形成されたセパレーター連結部、4はフック部2の内側に配設された弾性板である。
【0014】
棒状本体1は、図1A及び図3〜図6に示すように、帯状板をU字形に折曲したもので、前記セパレーター連結部3は、帯状板折り返し端部1aの内側にナット5を、その雌ネジ孔5aの軸心が棒状本体1の長さ方向中心線と同心状に位置するように固定すると共に、当該雌ネジ孔5aと同心状の貫通孔6を帯状板折り返し端部1aに設け、更に貫通孔6を形成する切り起こし舌片7を、貫通孔6の軸心側に突出するようにL形に折曲すると共に、このL形切り起こし舌片7の折曲位置から基部側に、当該L形切り起こし舌片7の折曲位置を巾広基部とする台形状の切り起こし舌片8を形成して構成したものである。この実施形態におけるナット5の固定方法としては、帯状板折り返し端部1aから内側へ突出させた一対の突起部9でナット5を回り止め状態に挟持すると共に、帯状板並列板部1b,1cから内側に突出させた一対の突起部10でナット5を帯状板折り返し端部1aとの間で挟持固定させる方法が採用されているが、単にナット5を溶接する方法など、如何なる方法であっても良い。勿論、セパレーター連結部3の構成もこの実施形態に示すものに限定されない。例えば、帯状板折り返し端部1aに直接貫通雌ネジ孔を設けて構成することもできる。
【0015】
棒状本体1を構成する帯状板並列板部1b,1cの遊端部は、図6に示すように、それぞれを溝部が互いに対向する断面コ字形に形成し、各コ字形部の互いに反対側に位置する一方の側壁部11b,12aは凹形に形成すると共に他方の側壁部11a,12bは相手側の凹形側壁部11b,12aに嵌合する凸形に形成して、セパレーター連結部3のある側とは反対側の棒状本体1の端部を角筒形とし、この角筒形端部13において、帯状板並列板部1b,1cの対面方向とは直交する向きで互いに対面する凸形側壁部11a,12bに同心状の貫通孔14を設けている。
【0016】
フック部2は、図5に示すように、棒状本体1とは別のフック部構成部材によって構成されている。このフック部構成部材は、基柱部15とその先端から直角横向きに延出する先端受け部16とを有する側面形状L形のもので、基柱部15から先端受け部16の先端付近までL形に連続し且つ外側に突曲する補強用リブ17が形成され、基柱部15の遊端部は、補強用リブ17から左右両側に延出する翼板部を持たない溝形部18とされ、この溝形部18を棒状本体1の角筒形端部13に横から外嵌させたとき、当該角筒形端部13に設けられている貫通孔14と合致する貫通孔19が溝形部18の両側壁に設けられている。
【0017】
弾性板4は、図5及び図7に示すように、1枚のバネ鋼板から構成されたもので、棒状本体1の角筒形端部13の端面に当接し且つフック部2の先端受け部16とほぼ平行な取付座部20から左右一対のサイド押圧板部21a,21bと1つのセンター押圧板部22、及び取付用延出板部23が折曲連設されたものである。取付用延出板部23は、取付座部20の後側辺から下向きに折曲連設されたもので、外向きに突出する突起部24が形成され、この突起部24をフック部2の溝形部18の底板部に形成された孔(貫通孔でも良いが図示例は凹入孔)25に嵌合させた状態で、フック部2の溝形部18を棒状本体1の角筒形端部13に横から外嵌させることにより、弾性板4の取付用延出板部23をフック部2の溝形部18と棒状本体1の角筒形端部13との間に挟み込み、係る状態でフック部2の溝形部18における貫通孔19と棒状本体1の角筒形端部13における貫通孔14とにわたって結合用ピン(リベットを使用しているがボルトナットなどでも良い)26を挿通し、棒状本体1、フック部(フック部構成部材)2、及び弾性板4の三者を一体化している。
【0018】
弾性板4の左右一対のサイド押圧板部21a,21bは、取付座部20の左右両側辺から直角上向きに折曲連設された平行立ち上がり壁部20a,20bから折曲連設されたもので、正面形状においてフック部2の先端受け部16側がハの字形に開くように傾斜すると共に側面形状においてフック部2の基柱部15から遠ざかるに従って先端受け部16から離れるように傾斜した傾斜縁部27を有する。センター押圧板部22は、取付座部20の前側辺から上向きに折曲連設されたもので、左右一対のサイド押圧板部21a,21bの先端位置よりもフック部2の先端受け部16の先端側の位置において当該先端受け部16に向かって延出し且つその先端側ほど基柱部15側に近づくように傾斜した構成となっている。また、左右一対のサイド押圧板部21a,21bには、その傾斜縁部27の上端に連なる板材押圧縁部28を残して当該傾斜縁部27から外向きに折曲片29が連設されると共に、先端がフック部2の先端受け部16側に向く切り起こし舌片30a,30bが形成されている。この切り起こし舌片30a,30bは、平行立ち上がり壁部20a,20bから互いにほぼ平行姿勢でフック部2の先端受け部16側に向かって延出するものである。
【0019】
尚、弾性板4の取付座部20には、棒状本体1の角筒形端部13を取付用延出板部23との間で挟む突出部31が設けられ、取付座部20が棒状本体1の角筒形端部13に対して後方、即ち、基柱部15のある側にずれるのを防止している。この図示例の突出部31は、2本の平行な切込みの間の部分を外側(下方)へ円弧形に突出させて形成しているが、きり起こし舌片であっても良い。
【0020】
以上のように構成された連結金具の使用方法を説明すると、図1に示すように、土留め壁を構成する柱材としてのH形鋼のエッジ部(以下、板材という)32の裏側にフック部2の先端受け部16を横から水平に差し込み、当該板材32をフック部2の先端受け部16と弾性板4との間に相対的に嵌入させる。板材32は、一般的に9〜16mm程度の厚さがあり、図1に示す板材32は、板厚が最小厚さの9mmのものを示している。
【0021】
而して、上記のフック部2の先端受け部16の差し込みにより、板材32は、弾性板4におけるセンター押圧板部22を弾性に抗してフック部2の基柱部15側に押し倒すと共に、左右一対のサイド押圧板部21a,21bを、その傾斜縁部27を利用して左右外側へ弾性に抗して押し開きながら、これらセンター押圧板部22及び左右一対のサイド押圧板部21a,21bとフック部2の先端受け部16との間に相対的に入り込むことになる。板材32の端縁がフック部2における基柱部16の内側面に当接することによって、板材32の裏側へのフック部2の差し込みが完了するが、この結果、先端受け部16の内側面がセンター押圧板部22及び左右一対のサイド押圧板部21a,21bの弾性復帰力によって板材32の裏面に押し付けられ、棒状本体1が板材32に対して直角前方に突出する姿勢で保持されることになる。そしてこのとき、センター押圧板部22の先端の板材押圧縁部と左右一対のサイド押圧板部21a,21bの板材押圧縁部28とが板材32の表面に圧接し、板材32に対してこの連結金具が板材32に表面に沿った方向に相対移動するのを阻止することになる。
【0022】
上記のように板材32に連結金具を取り付けたならば、棒状本体1のセパレーター連結部3における雌ネジ孔5aにセパレーター33の一端螺軸部33aを所定深さ螺合させ、棒状本体1の延長方向にセパレーター33を連結する。この後、L形切り起こし舌片7の先端を棒状本体1の長さ方向に沿ってフック部2のある側へハンマーなどで打ち叩いて中間折曲部で更に折曲させ、切り起こし舌片8の先端をセパレーター33の螺軸部33aにおけるネジ溝内に食い込ませ、セパレーター33を棒状本体1に対して固定させる。これで板材32に対してセパレーター33が取り付けられたことになるので、この後は、従来通りセパレーター33の他端螺軸部にコンクリート型枠が結合される。
【0023】
図2は、板厚が最大の16mmの板材34に対して連結金具が取り付けられた状態を示している。この場合、弾性板4のセンター押圧板部22は取付座部20側に大きく倒伏せしめられると共に、左右一対のサイド押圧板部21a,21bは左右に大きく押し開かれるのであるが、左右一対のサイド押圧板部21a,21bに形成されている各切込み舌片30a,30bの先端縁部が板材34の表面に隣接するかまたは圧接する状態になる。従って、セパレーター33を棒状本体1に固定するためにL形切り起こし舌片7を打ち叩いたとき、或いは棒状本体1に対してその長さ方向にフック部2のある側へ大きな外力が作用したとき、板材34に対してほぼ直角向きの左右一対の切り起こし舌片30a,30bが突っ張ってその力に対抗することになり、棒状本体1は倒れることなく板材34に対し直角姿勢を保つことになる。
【0024】
連結金具が取り付けられる板材が板材32の厚さより分厚く、板材34の厚さより薄い場合にも、弾性板4におけるセンター押圧板部22の先端の板材押圧縁部と左右一対のサイド押圧板部21a,21bの板材押圧縁部28の計3箇所、即ち、棒状本体1の先端の周囲3箇所が板材の表面に圧接し、棒状本体1はその板材に対しほぼ直角向きで安定的に保持され、多少の外力が作用しても倒れることがない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】A図は板厚の薄い板材に対して使用した状態を示す横断平面図、B図は同要部を示す一部縦断側面図である。
【図2】A図は板厚の分厚い板材に対して使用した状態を示す要部の横断平面図、B図は同要部を示す一部縦断側面図である。
【図3】連結金具の平面図である。
【図4】連結金具の側面図である。
【図5】A図は連結金具の分解一部横断側面図、B図は同分解一部横断平面図である。
【図6】A図は棒状本体の分解一部横断平面図、B図はA図のA−A線断面図、C図はA図のB−B線断面図である。
【図7】弾性板の正面図である。
【符号の説明】
【0026】
1 棒状本体
2 フック部
3 セパレーター連結部
4 弾性板
5 ナット
13 角筒形端部
14 貫通孔
15 基柱部
16 先端受け部
18 溝形部
20 取付座部
20a,20b 平行立ち上がり壁部
21a,21b サイド押圧板部
22 センター押圧板部
23 取付用延出板部
26 結合用ピン
27 傾斜縁部
28 板材押圧縁部
29 折曲片
30a,30b 切り起こし舌片
32,34 板材(H形鋼のエッジ部)
33 セパレーター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒状本体の一端側に側面形状がL形のフック部が設けられ、棒状本体の他端側にはセパレーター連結部が設けられたセパレーター連結金具であって、前記フック部の内側に、このフック部の横向きに延出する先端受け部との間で板材を挟持する弾性板が設けられ、この弾性板には、前記先端受け部とほぼ平行な取付座部から連設された左右一対のサイド押圧板部とセンター押圧板部とが設けられ、左右一対のサイド押圧板部は、正面形状において前記先端受け部側がハの字形に開くように傾斜すると共に側面形状において前記先端受け部の基部から遠ざかるに従って当該先端受け部から離れるように傾斜した傾斜縁部を有し、センター押圧板部は、前記左右一対のサイド押圧板部の先端位置よりも前記先端受け部の先端側において当該先端受け部に向かって延出し且つその先端側ほど前記先端受け部の基部側に近づくように傾斜している、セパレーター連結金具。
【請求項2】
前記弾性板の左右一対のサイド押圧板部は、その傾斜縁部の上端に連なる板材押圧縁部を備えると共に、前記傾斜縁部からは外側に折曲片が連設されている、請求項1に記載のセパレーター連結金具。
【請求項3】
前記弾性板の左右一対のサイド押圧板部には、先端が前記フック部の先端受け部に向く切り起こし舌片が形成され、板厚の厚い板材が前記フック部と弾性板との間に挿入されたとき、前記左右一対のサイド押圧板部の先端と前記切り起こし舌片の先端とが当該板材に圧接するように構成された、請求項1または2に記載のセパレーター連結金具。
【請求項4】
前記フック部は、棒状本体とは別の側面形状がL形の部材から構成され、このフック部構成部材には棒状本体に対し横から外嵌する溝形部が形成され、前記弾性板の取付座部には、フック部構成部材の前記溝形部の底面と棒状本体との間に挟まれる延出板部が連設され、この延出板部には、フック部構成部材の前記溝形部の底面に形成された孔に嵌合する突起部が形成され、フック部構成部材の前記溝形部の両側壁部と棒状本体とを貫通する結合ピンにより棒状本体とフック部構成部材とが互いに固着されている、請求項1〜3の何れか1項に記載のセパレーター連結金具。
【請求項5】
前記棒状本体は、帯状板を折り返して構成され、その折り返し端部の内側に挟持固定されたナットによりセパレーター連結部が構成され、帯状板の両端部がフック部構成部材の前記溝形部内に嵌合固定されている、請求項4に記載のセパレーター連結金具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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