セラミックヒータ
【課題】外形を変えず、且つ、材質によらずに伝熱能力を向上することができるセラミックヒータを提供する。
【解決手段】セラミックヒータ1は、発熱本体2と、発熱本体2に形成される穴3とを備える。穴3を画成する内側面3aが加熱対象物Hに対して対向配置されており、加熱対象物Hに対面する対向面は内側面3aである。従って、発熱本体2から加熱対象物Hに向かう輻射熱が増大し、加熱能力が向上する。
【解決手段】セラミックヒータ1は、発熱本体2と、発熱本体2に形成される穴3とを備える。穴3を画成する内側面3aが加熱対象物Hに対して対向配置されており、加熱対象物Hに対面する対向面は内側面3aである。従って、発熱本体2から加熱対象物Hに向かう輻射熱が増大し、加熱能力が向上する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミックヒータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電源に接続される金属製のシートと、このシートを挟むように設けられるセラミック板とで構成されるセラミックヒータが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
セラミックヒータは、産業用ヒータ(例えば、半導体の製造過程で使用されるヒータ、ゴミの焼却に使用されるヒータ等)や民生用ヒータ(例えば、暖房として使用されるヒータ)として広く利用されている。
【0004】
セラミックヒータが加熱対象物に熱を伝える能力、即ち伝熱能力は、セラミックヒータをある温度に設定したときに、そのセラミックヒータから単位時間に発生する総熱量として表される。従って、セラミックヒータをある温度に設定して加熱対象物を加熱する処理を、セラミックヒータを変えて行った結果、一のセラミックヒータでは加熱対象物がT1(℃)となったが、他のセラミックヒータでは加熱対象物がT2(℃)(T1<T2)となった場合、他のセラミックヒータの方が、一のセラミックヒータよりも伝熱能力が高いことになる。なお、本願では、複数のセラミックヒータを対比する場合には、これらのセラミックヒータを同じ環境下で使用することを前提として、対比するものとする。ここで、「環境」には、セラミックヒータに対する加熱対象物の位置、加熱対象物の種類等が含まれる。
【0005】
セラミックヒータの伝熱能力は、主に、セラミックヒータの表面積に依存する。即ち、セラミックヒータの伝熱能力は、セラミックヒータの表面積が大きいほど、大きくなる。従来は、セラミックヒータの大きさを調整することで、セラミックヒータの表面積を調整していた。即ち、加熱対象物が目標温度まで加熱されるために必要な伝熱能力の目標値を、セラミックヒータが使用される環境に基づいて設定し、セラミックヒータの伝熱能力がこの目標値となるように、セラミックヒータの大きさを調整していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6−76919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、セラミックヒータは、何らかの加熱装置に内蔵されるので、大きさ、具体的には外形が制限される。加熱装置内でセラミックヒータを設置できる空間の外形は制限されるからである。従って、セラミックヒータを加熱装置内で限界まで大きくしても、伝熱能力が目標値に届かない場合がある。
【0008】
この問題を解決するために、セラミックヒータの材質を変更することが提案されている。セラミックヒータの材質を変更することによっても、セラミックヒータの伝熱能力が向上するからである。しかし、材質を変更することによる伝熱能力の向上は、セラミックヒータの表面積を変更する場合に比べるとわずかである。従って、この方法は、上記問題の対応策として不十分である。
【0009】
一方、上記問題を解決するために、伝熱能力の不足分に応じてセラミックヒータの温度を上げることも提案されている。しかし、セラミックヒータの温度は、セラミックヒータの材質や、加熱装置の耐熱性によって制限されるので、必ずしも、当該不足分だけ上昇可能であるとは限らない。従って、この方法も、上記問題の対応策として不十分である。
【0010】
上記の事情に鑑み、外形を変えず、且つ、材質によらずに伝熱能力を向上することができるセラミックヒータが強く望まれていた。
【0011】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、外形を変えず、且つ、材質によらずに伝熱能力を向上することができるセラミックヒータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の特徴は、セラミックで構成されるとともに表面(表面2a)に穴(穴3)を形成した発熱本体(発熱本体2)を備えたセラミックヒータ(セラミックヒータ1)であって、前記穴は、加熱対象物(加熱対象物H)に対面する対向面(内側面3a,13a,底面13b)を有することを要旨とする。
【0013】
本発明では、穴を画成する対向面が加熱対象物に対して対向配置されており、対向面積が大きくなる。従って、発熱本体から加熱対象物に向かう輻射熱が増大し、加熱能力が向上する。そして、前記穴は、この嵌合孔部の近傍に配設されるため、低温になりやすい嵌合孔部の近傍において、加熱対象物に伝える加熱温度を上げることができる。従って、セラミックヒータの各部位において温度差が生じることがなく、加熱対処物全体を均一に加熱することができる。
【0014】
本発明の他の特徴は、前記発熱本体(発熱本体2)には、電流が供給される端子(端子4)が嵌合される嵌合孔部(嵌合孔部5)が形成され、前記穴(穴3)は、この嵌合孔部の近傍に配設されることを要旨とする。
【0015】
本発明の他の特徴は、前記穴(穴3)は発熱本体(発熱本体2)を貫通する貫通穴であり、前記対向面は、表面から裏面に向かうに従って徐々に内径が小さくなる略円錐台状に形成された内側面(内側面3a)であることを要旨とする。
【0016】
本発明の他の特徴は、前記穴(穴3)は、発熱本体(発熱本体2)の表面(表面2a)に設けられた凹部であり、前記対向面は、この凹部を画成する底面(底面13b)及び内側面(内側面13a)であり、前記内側面は、表面から裏面に向かうに従って徐々に内径が小さくなる略円錐台状に形成されていることを要旨とする。
【0017】
本発明の他の特徴は、前記穴(穴3)の内径(内径D0)は、前記発熱本体(発熱本体2)の厚さ(厚さT)の2倍よりも小さいことを要旨とする。
【0018】
本発明の他の特徴は、前記穴(穴)の内径(内径D0)は、前記発熱本体(発熱本体2)の厚さ(厚さT)に等しいことを要旨とする。
【0019】
本発明の他の特徴は、前記発熱本体(発熱本体2)は、炭化ケイ素を含むセラミックで構成されることを要旨とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係るセラミックヒータによれば、発熱本体から加熱対象物に向かう輻射熱が増大して加熱能力が向上すると共に、外形を変えず、且つ、材質によらずに伝熱能力を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第1の実施の形態に係るセラミックヒータを示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係るセラミックヒータを示す平面図である。
【図3】第1の実施の形態に係るセラミックヒータを示す一部拡大図である。
【図4】第1の実施の形態に係るセラミックヒータを示す断面図である。
【図5】第2の実施の形態に係るセラミックヒータを示す一部拡大図である。
【図6】第3の実施の形態に係るセラミックヒータを示す一部拡大図である。
【図7】第4の実施の形態に係るセラミックヒータの一部を示す平面図である。
【図8】第5の実施の形態に係るセラミックヒータを示す一部拡大図である。
【図9】第5の実施の形態に係るセラミックヒータを示す断面図である。
【図10】第6の実施の形態に係るセラミックヒータを示す平面図である。
【図11】第7の実施の形態に係るセラミックヒータを示す斜視図である。
【図12】第8の実施の形態に係るセラミックヒータを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(第1の実施の形態)
次に、本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、第1の実施の形態に係るセラミックヒータ1の外観を示す斜視図であり、図2は、平面図であり、図3は図1の一部拡大図である。また、図4は第1の実施の形態に係るセラミックヒータを示す断面図である。
【0023】
セラミックヒータ1は、発熱本体2と、穴3と、端子4とを備える。発熱本体2は、任意のセラミック(例えば、炭化ケイ素、酸化亜鉛等の導電性セラミックや、黒鉛等)で構成され、板状になっている。発熱本体2には、電源からの電流が供給される端子が嵌合される嵌合孔部5が形成され、穴3は、この嵌合孔部5の近傍に配設される。穴3の表面側における内径D0は、発熱本体2の板厚Tに一致する。端子4は、発熱本体2の両端に設けられ、電源に接続されている。従って、電源からの電流は、端子4を介して発熱本体2を流れる。セラミックヒータ1は、熱輻射を用いて加熱対象物を加熱したり、セラミックヒータ1に接触する加熱対象物を、熱の移動により加熱したりする。
【0024】
また、図4に示すように、発熱本体2に設けた穴3は、発熱本体2の表面2aから裏面2bに向けて貫通した貫通穴である。この穴3の内径は、発熱本体2の表面側がD0であり、裏面側の内径はD1である。従って、穴3の内側面3aは、発熱本体2の表面2aから裏面2bに行くに従って、内径寸法が小さく狭まった円錐台形状に形成されている。なお、内側面3aは発熱本体2の板厚方向に対してθ0の傾斜角に設定されている。このように、貫通穴3の内側面3aは、図4に二点鎖線で示した加熱対象物Hに対して対向配置されている。また、内側面3aから発せられる矢印は輻射熱を示す。
【0025】
以上により、セラミックヒータ1は、穴3が発熱本体2に形成されているので、セラミックヒータ1と同じ外形を有する従来のセラミックヒータ(ここでは、発熱本体2に穴3を形成しないもの、以下、「第1の従来セラミックヒータ」とも称する)よりも、セラミックヒータ1の表面積を大きくすることができる。
【0026】
従って、セラミックヒータ1は、外形を変えず、且つ、材質によらずに伝熱能力を向上することができる。さらに、セラミックヒータ1と第1の従来セラミックヒータとをそれぞれ用いて、加熱対象物を同じ温度まで加熱した場合に、セラミックヒータ1の温度が第1の従来セラミックヒータの温度よりも低くなる。
【0027】
これにより、第1の従来セラミックヒータには適用できなかった材質であっても、セラミックヒータ1には適用できる場合が生じる。ある材質でセラミックヒータ1と第1の従来セラミックヒータとをそれぞれ生成し、これらを当該材質の上限温度まで加熱した場合に、第1の従来セラミックヒータでは加熱対象物の目標温度に達しないが、セラミックヒータ1では加熱対象物の目標温度に達するという場合が生じうるからである。従って、セラミックヒータ1は、第1の従来セラミックヒータよりも広範な材質にて生成されることができる。さらに、セラミックヒータ1の寿命は、第1の従来セラミックヒータよりも長くなる。この効果は、セラミックヒータ1を腐食環境下で使用する場合や、セラミックヒータ1の材質が高温になるほど大きく腐食する場合に、特に顕著に現れる。
【0028】
また、本発明では、穴3を画成する内側面3aが加熱対象物Hに対して対向配置されており、加熱対象物Hに対面する対向面は内側面3aである。具体的には、穴3の内側面3aは、発熱本体2の表面2aから裏面2bに行くに従って、内径寸法が小さく狭まった円錐台形状に形成されている。従って、加熱対象物Hに対面する対向面積が増大し、発熱本体2から加熱対象物Hに向かう輻射熱が増大し、加熱能力が向上する。
【0029】
そして、穴3は、この嵌合孔部5の近傍に配設されるため、低温になりやすい嵌合孔部5の近傍において、加熱対象物Hに伝える加熱温度を上げることができる。従って、セラミックヒータ1の各部位において温度差が生じることがなく、加熱対処物全体を均一に加熱することができる。
【0030】
さらに、セラミックヒータ1は、発熱本体2に電流が流れるので、特許文献1記載のセラミックヒータに対し、以下の効果を有する。即ち、セラミックヒータ1は、発熱本体2に電流が流れるので、電流のエネルギーを、発熱本体2を介して加熱対象物に伝える一方、特許文献1記載のセラミックヒータは、電流のエネルギーを金属製のシート(これが発熱本体となる)及びセラミック板を介して加熱対象物に伝える。従って、特許文献1記載のセラミックヒータでは、電流のエネルギーが発熱本体の加熱の他、セラミック板の加熱にも使用されてしまうので、セラミックヒータ1よりもエネルギー効率が悪くなる。言い換えれば、セラミックヒータ1は、特許文献1記載のセラミックヒータよりも、エネルギー効率が良い。
【0031】
さらに、穴3は、貫通穴となっているので、放電加工や研削加工により容易に形成される。即ち、穴3は、穴3を止まり穴(即ち、凹部)とする場合よりも、容易に生成される。
【0032】
さらに、穴3は、円柱形となっているので、穴3を角柱形とする場合よりも、セラミックヒータ1の耐久性が高くなる。即ち、穴3を角柱形とした場合、角の部分に応力が集中し、この部分からクラックが入る可能性があるが、穴3が円柱形であれば、穴3の特定の部位に応力が集中することがないので、穴3からクラックが入る可能性が低減される。
【0033】
さらに、セラミックヒータ1は、穴3の内径Dが発熱本体2の板厚Tに一致するので、穴3の内径Dが発熱本体2の板厚Tと異なる場合よりも、セラミックヒータ1の表面積を大きくすることができる。
【0034】
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態を説明する。図5は、第2の実施の形態に係るセラミックヒータ1の一部拡大図である。第2の実施の形態に係るセラミックヒータ1と、第1の実施の形態に係るセラミックヒータ1とは、穴3の内径D0が異なる。即ち、第2の実施の形態では、発熱本体2の表面側における穴3の内径D0は、以下の式(1)を満たす。
【0035】
T<D0<2*T …(1)
即ち、穴3の内径D0は、板厚Tよりも大きいが、板厚Tの2倍よりも小さい。第2の実施の形態に係るセラミックヒータ1は、穴3の内径D0が板厚Tの2倍以上となる場合よりも、セラミックヒータ1の表面積を大きくすることができる。
【0036】
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態を説明する。図6は、第3の実施の形態に係るセラミックヒータ1の一部拡大図である。第3の実施の形態に係るセラミックヒータ1と、第1の実施の形態に係るセラミックヒータ1とは、穴3の内径D2が異なる。即ち、第3の実施の形態では、発熱本体2の表面側における穴3の内径D2は、板厚Tよりも小さい。第3の実施の形態も、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0037】
(第4の実施の形態)
次に第4の実施の形態を説明する。図7は、第4の実施の形態に係るセラミックヒータ1の一部を示す平面図である。第4の実施の形態に係るセラミックヒータ1と、第1の実施の形態に係るセラミックヒータ1とは、穴3の形状が異なる。即ち、第4の実施の形態に係るセラミックヒータ1では、穴3は角柱形となっており、穴3の内側面3aは、発熱本体2の表面2aから裏面2bに行くに従って、寸法が小さく狭まっている。第4の実施の形態も、第1の実施の形態と同様の基本的な効果が得られる。
【0038】
(第5の実施の形態)
次に第5の実施の形態を説明する。図8は、第5の実施の形態に係るセラミックヒータ1の一部拡大図である。図9は、第5の実施の形態に係るセラミックヒータを示す断面図である。
【0039】
第5の実施の形態に係るセラミックヒータ1と、第1の実施の形態に係るセラミックヒータ1とは、穴3の形状が異なる。即ち、第5の実施の形態に係るセラミックヒータ1では、穴3は円錐台状の止まり穴となっている。穴3は、発熱本体2の表面2aと裏面2bとの両面に形成されても良いし、一方の面だけに形成されても良い。第5の実施の形態も、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。なお、図9に示すように、穴3は、内側面13aと底面13bとから円錐台状に形成されている。即ち、内側面13aは、発熱本体2の厚さ方向の裏面側に向かうにつれて内径がD0からD3になるまで徐々に狭まるように形成されている。また、内側面13aが厚さ方向に対して傾斜する傾斜角はθ1である。本実施形態では、加熱対象物に対面する対向面は内側面13a及び底面13bである。また、内側面3aから発せられる矢印は輻射熱を示す。
【0040】
本実施形態によれば、発熱本体2から加熱対象物Hに向かう輻射熱が増大し、加熱能力が向上する。
【0041】
(第6の実施の形態)
次に第6の実施の形態を説明する。図10は、第6の実施の形態に係るセラミックヒータ1の平面図である。第6の実施の形態に係るセラミックヒータ1と、第1の実施の形態に係るセラミックヒータ1とは、発熱本体2の形状が異なる。即ち、第6の実施の形態に係る発熱本体2は、第1の実施の形態に係る発熱本体2がリング状に曲がった構造となっている。第6の実施の形態も、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0042】
(第7の実施の形態)
次に第7の実施の形態を説明する。図11は、第7の実施の形態に係るセラミックヒータ1の斜視図である。第7の実施の形態に係るセラミックヒータ1と、第1の実施の形態に係るセラミックヒータ1とは、発熱本体2の形状が異なる。即ち、第7の実施の形態に係る発熱本体2は、円柱構造となっている。第7の実施の形態も、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0043】
(第8の実施の形態)
次に第8の実施の形態を説明する。図12は、第8の実施の形態に係るセラミックヒータ1の平面図である。第8の実施の形態に係るセラミックヒータ1と、第1の実施の形態に係るセラミックヒータ1とは、発熱本体2の形状が異なる。即ち、第8の実施の形態に係る発熱本体2は、第1の実施の形態に係る発熱本体2が渦巻き状に曲がった構造となっている。第8の実施の形態も、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0044】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、これらの実施の形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。即ち、上記実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
【0045】
例えば、第2実施形態〜第8実施形態では、穴3を発熱本体3に均等に配置したが、端子4を発熱本体2に嵌合する嵌合孔部5の近傍に集中して穴3を配置するようにしても良い。
【符号の説明】
【0046】
1…セラミックヒータ
2…発熱本体
3…穴
4…端子
5…嵌合孔部
【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミックヒータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電源に接続される金属製のシートと、このシートを挟むように設けられるセラミック板とで構成されるセラミックヒータが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
セラミックヒータは、産業用ヒータ(例えば、半導体の製造過程で使用されるヒータ、ゴミの焼却に使用されるヒータ等)や民生用ヒータ(例えば、暖房として使用されるヒータ)として広く利用されている。
【0004】
セラミックヒータが加熱対象物に熱を伝える能力、即ち伝熱能力は、セラミックヒータをある温度に設定したときに、そのセラミックヒータから単位時間に発生する総熱量として表される。従って、セラミックヒータをある温度に設定して加熱対象物を加熱する処理を、セラミックヒータを変えて行った結果、一のセラミックヒータでは加熱対象物がT1(℃)となったが、他のセラミックヒータでは加熱対象物がT2(℃)(T1<T2)となった場合、他のセラミックヒータの方が、一のセラミックヒータよりも伝熱能力が高いことになる。なお、本願では、複数のセラミックヒータを対比する場合には、これらのセラミックヒータを同じ環境下で使用することを前提として、対比するものとする。ここで、「環境」には、セラミックヒータに対する加熱対象物の位置、加熱対象物の種類等が含まれる。
【0005】
セラミックヒータの伝熱能力は、主に、セラミックヒータの表面積に依存する。即ち、セラミックヒータの伝熱能力は、セラミックヒータの表面積が大きいほど、大きくなる。従来は、セラミックヒータの大きさを調整することで、セラミックヒータの表面積を調整していた。即ち、加熱対象物が目標温度まで加熱されるために必要な伝熱能力の目標値を、セラミックヒータが使用される環境に基づいて設定し、セラミックヒータの伝熱能力がこの目標値となるように、セラミックヒータの大きさを調整していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6−76919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、セラミックヒータは、何らかの加熱装置に内蔵されるので、大きさ、具体的には外形が制限される。加熱装置内でセラミックヒータを設置できる空間の外形は制限されるからである。従って、セラミックヒータを加熱装置内で限界まで大きくしても、伝熱能力が目標値に届かない場合がある。
【0008】
この問題を解決するために、セラミックヒータの材質を変更することが提案されている。セラミックヒータの材質を変更することによっても、セラミックヒータの伝熱能力が向上するからである。しかし、材質を変更することによる伝熱能力の向上は、セラミックヒータの表面積を変更する場合に比べるとわずかである。従って、この方法は、上記問題の対応策として不十分である。
【0009】
一方、上記問題を解決するために、伝熱能力の不足分に応じてセラミックヒータの温度を上げることも提案されている。しかし、セラミックヒータの温度は、セラミックヒータの材質や、加熱装置の耐熱性によって制限されるので、必ずしも、当該不足分だけ上昇可能であるとは限らない。従って、この方法も、上記問題の対応策として不十分である。
【0010】
上記の事情に鑑み、外形を変えず、且つ、材質によらずに伝熱能力を向上することができるセラミックヒータが強く望まれていた。
【0011】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、外形を変えず、且つ、材質によらずに伝熱能力を向上することができるセラミックヒータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の特徴は、セラミックで構成されるとともに表面(表面2a)に穴(穴3)を形成した発熱本体(発熱本体2)を備えたセラミックヒータ(セラミックヒータ1)であって、前記穴は、加熱対象物(加熱対象物H)に対面する対向面(内側面3a,13a,底面13b)を有することを要旨とする。
【0013】
本発明では、穴を画成する対向面が加熱対象物に対して対向配置されており、対向面積が大きくなる。従って、発熱本体から加熱対象物に向かう輻射熱が増大し、加熱能力が向上する。そして、前記穴は、この嵌合孔部の近傍に配設されるため、低温になりやすい嵌合孔部の近傍において、加熱対象物に伝える加熱温度を上げることができる。従って、セラミックヒータの各部位において温度差が生じることがなく、加熱対処物全体を均一に加熱することができる。
【0014】
本発明の他の特徴は、前記発熱本体(発熱本体2)には、電流が供給される端子(端子4)が嵌合される嵌合孔部(嵌合孔部5)が形成され、前記穴(穴3)は、この嵌合孔部の近傍に配設されることを要旨とする。
【0015】
本発明の他の特徴は、前記穴(穴3)は発熱本体(発熱本体2)を貫通する貫通穴であり、前記対向面は、表面から裏面に向かうに従って徐々に内径が小さくなる略円錐台状に形成された内側面(内側面3a)であることを要旨とする。
【0016】
本発明の他の特徴は、前記穴(穴3)は、発熱本体(発熱本体2)の表面(表面2a)に設けられた凹部であり、前記対向面は、この凹部を画成する底面(底面13b)及び内側面(内側面13a)であり、前記内側面は、表面から裏面に向かうに従って徐々に内径が小さくなる略円錐台状に形成されていることを要旨とする。
【0017】
本発明の他の特徴は、前記穴(穴3)の内径(内径D0)は、前記発熱本体(発熱本体2)の厚さ(厚さT)の2倍よりも小さいことを要旨とする。
【0018】
本発明の他の特徴は、前記穴(穴)の内径(内径D0)は、前記発熱本体(発熱本体2)の厚さ(厚さT)に等しいことを要旨とする。
【0019】
本発明の他の特徴は、前記発熱本体(発熱本体2)は、炭化ケイ素を含むセラミックで構成されることを要旨とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係るセラミックヒータによれば、発熱本体から加熱対象物に向かう輻射熱が増大して加熱能力が向上すると共に、外形を変えず、且つ、材質によらずに伝熱能力を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第1の実施の形態に係るセラミックヒータを示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係るセラミックヒータを示す平面図である。
【図3】第1の実施の形態に係るセラミックヒータを示す一部拡大図である。
【図4】第1の実施の形態に係るセラミックヒータを示す断面図である。
【図5】第2の実施の形態に係るセラミックヒータを示す一部拡大図である。
【図6】第3の実施の形態に係るセラミックヒータを示す一部拡大図である。
【図7】第4の実施の形態に係るセラミックヒータの一部を示す平面図である。
【図8】第5の実施の形態に係るセラミックヒータを示す一部拡大図である。
【図9】第5の実施の形態に係るセラミックヒータを示す断面図である。
【図10】第6の実施の形態に係るセラミックヒータを示す平面図である。
【図11】第7の実施の形態に係るセラミックヒータを示す斜視図である。
【図12】第8の実施の形態に係るセラミックヒータを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(第1の実施の形態)
次に、本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、第1の実施の形態に係るセラミックヒータ1の外観を示す斜視図であり、図2は、平面図であり、図3は図1の一部拡大図である。また、図4は第1の実施の形態に係るセラミックヒータを示す断面図である。
【0023】
セラミックヒータ1は、発熱本体2と、穴3と、端子4とを備える。発熱本体2は、任意のセラミック(例えば、炭化ケイ素、酸化亜鉛等の導電性セラミックや、黒鉛等)で構成され、板状になっている。発熱本体2には、電源からの電流が供給される端子が嵌合される嵌合孔部5が形成され、穴3は、この嵌合孔部5の近傍に配設される。穴3の表面側における内径D0は、発熱本体2の板厚Tに一致する。端子4は、発熱本体2の両端に設けられ、電源に接続されている。従って、電源からの電流は、端子4を介して発熱本体2を流れる。セラミックヒータ1は、熱輻射を用いて加熱対象物を加熱したり、セラミックヒータ1に接触する加熱対象物を、熱の移動により加熱したりする。
【0024】
また、図4に示すように、発熱本体2に設けた穴3は、発熱本体2の表面2aから裏面2bに向けて貫通した貫通穴である。この穴3の内径は、発熱本体2の表面側がD0であり、裏面側の内径はD1である。従って、穴3の内側面3aは、発熱本体2の表面2aから裏面2bに行くに従って、内径寸法が小さく狭まった円錐台形状に形成されている。なお、内側面3aは発熱本体2の板厚方向に対してθ0の傾斜角に設定されている。このように、貫通穴3の内側面3aは、図4に二点鎖線で示した加熱対象物Hに対して対向配置されている。また、内側面3aから発せられる矢印は輻射熱を示す。
【0025】
以上により、セラミックヒータ1は、穴3が発熱本体2に形成されているので、セラミックヒータ1と同じ外形を有する従来のセラミックヒータ(ここでは、発熱本体2に穴3を形成しないもの、以下、「第1の従来セラミックヒータ」とも称する)よりも、セラミックヒータ1の表面積を大きくすることができる。
【0026】
従って、セラミックヒータ1は、外形を変えず、且つ、材質によらずに伝熱能力を向上することができる。さらに、セラミックヒータ1と第1の従来セラミックヒータとをそれぞれ用いて、加熱対象物を同じ温度まで加熱した場合に、セラミックヒータ1の温度が第1の従来セラミックヒータの温度よりも低くなる。
【0027】
これにより、第1の従来セラミックヒータには適用できなかった材質であっても、セラミックヒータ1には適用できる場合が生じる。ある材質でセラミックヒータ1と第1の従来セラミックヒータとをそれぞれ生成し、これらを当該材質の上限温度まで加熱した場合に、第1の従来セラミックヒータでは加熱対象物の目標温度に達しないが、セラミックヒータ1では加熱対象物の目標温度に達するという場合が生じうるからである。従って、セラミックヒータ1は、第1の従来セラミックヒータよりも広範な材質にて生成されることができる。さらに、セラミックヒータ1の寿命は、第1の従来セラミックヒータよりも長くなる。この効果は、セラミックヒータ1を腐食環境下で使用する場合や、セラミックヒータ1の材質が高温になるほど大きく腐食する場合に、特に顕著に現れる。
【0028】
また、本発明では、穴3を画成する内側面3aが加熱対象物Hに対して対向配置されており、加熱対象物Hに対面する対向面は内側面3aである。具体的には、穴3の内側面3aは、発熱本体2の表面2aから裏面2bに行くに従って、内径寸法が小さく狭まった円錐台形状に形成されている。従って、加熱対象物Hに対面する対向面積が増大し、発熱本体2から加熱対象物Hに向かう輻射熱が増大し、加熱能力が向上する。
【0029】
そして、穴3は、この嵌合孔部5の近傍に配設されるため、低温になりやすい嵌合孔部5の近傍において、加熱対象物Hに伝える加熱温度を上げることができる。従って、セラミックヒータ1の各部位において温度差が生じることがなく、加熱対処物全体を均一に加熱することができる。
【0030】
さらに、セラミックヒータ1は、発熱本体2に電流が流れるので、特許文献1記載のセラミックヒータに対し、以下の効果を有する。即ち、セラミックヒータ1は、発熱本体2に電流が流れるので、電流のエネルギーを、発熱本体2を介して加熱対象物に伝える一方、特許文献1記載のセラミックヒータは、電流のエネルギーを金属製のシート(これが発熱本体となる)及びセラミック板を介して加熱対象物に伝える。従って、特許文献1記載のセラミックヒータでは、電流のエネルギーが発熱本体の加熱の他、セラミック板の加熱にも使用されてしまうので、セラミックヒータ1よりもエネルギー効率が悪くなる。言い換えれば、セラミックヒータ1は、特許文献1記載のセラミックヒータよりも、エネルギー効率が良い。
【0031】
さらに、穴3は、貫通穴となっているので、放電加工や研削加工により容易に形成される。即ち、穴3は、穴3を止まり穴(即ち、凹部)とする場合よりも、容易に生成される。
【0032】
さらに、穴3は、円柱形となっているので、穴3を角柱形とする場合よりも、セラミックヒータ1の耐久性が高くなる。即ち、穴3を角柱形とした場合、角の部分に応力が集中し、この部分からクラックが入る可能性があるが、穴3が円柱形であれば、穴3の特定の部位に応力が集中することがないので、穴3からクラックが入る可能性が低減される。
【0033】
さらに、セラミックヒータ1は、穴3の内径Dが発熱本体2の板厚Tに一致するので、穴3の内径Dが発熱本体2の板厚Tと異なる場合よりも、セラミックヒータ1の表面積を大きくすることができる。
【0034】
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態を説明する。図5は、第2の実施の形態に係るセラミックヒータ1の一部拡大図である。第2の実施の形態に係るセラミックヒータ1と、第1の実施の形態に係るセラミックヒータ1とは、穴3の内径D0が異なる。即ち、第2の実施の形態では、発熱本体2の表面側における穴3の内径D0は、以下の式(1)を満たす。
【0035】
T<D0<2*T …(1)
即ち、穴3の内径D0は、板厚Tよりも大きいが、板厚Tの2倍よりも小さい。第2の実施の形態に係るセラミックヒータ1は、穴3の内径D0が板厚Tの2倍以上となる場合よりも、セラミックヒータ1の表面積を大きくすることができる。
【0036】
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態を説明する。図6は、第3の実施の形態に係るセラミックヒータ1の一部拡大図である。第3の実施の形態に係るセラミックヒータ1と、第1の実施の形態に係るセラミックヒータ1とは、穴3の内径D2が異なる。即ち、第3の実施の形態では、発熱本体2の表面側における穴3の内径D2は、板厚Tよりも小さい。第3の実施の形態も、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0037】
(第4の実施の形態)
次に第4の実施の形態を説明する。図7は、第4の実施の形態に係るセラミックヒータ1の一部を示す平面図である。第4の実施の形態に係るセラミックヒータ1と、第1の実施の形態に係るセラミックヒータ1とは、穴3の形状が異なる。即ち、第4の実施の形態に係るセラミックヒータ1では、穴3は角柱形となっており、穴3の内側面3aは、発熱本体2の表面2aから裏面2bに行くに従って、寸法が小さく狭まっている。第4の実施の形態も、第1の実施の形態と同様の基本的な効果が得られる。
【0038】
(第5の実施の形態)
次に第5の実施の形態を説明する。図8は、第5の実施の形態に係るセラミックヒータ1の一部拡大図である。図9は、第5の実施の形態に係るセラミックヒータを示す断面図である。
【0039】
第5の実施の形態に係るセラミックヒータ1と、第1の実施の形態に係るセラミックヒータ1とは、穴3の形状が異なる。即ち、第5の実施の形態に係るセラミックヒータ1では、穴3は円錐台状の止まり穴となっている。穴3は、発熱本体2の表面2aと裏面2bとの両面に形成されても良いし、一方の面だけに形成されても良い。第5の実施の形態も、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。なお、図9に示すように、穴3は、内側面13aと底面13bとから円錐台状に形成されている。即ち、内側面13aは、発熱本体2の厚さ方向の裏面側に向かうにつれて内径がD0からD3になるまで徐々に狭まるように形成されている。また、内側面13aが厚さ方向に対して傾斜する傾斜角はθ1である。本実施形態では、加熱対象物に対面する対向面は内側面13a及び底面13bである。また、内側面3aから発せられる矢印は輻射熱を示す。
【0040】
本実施形態によれば、発熱本体2から加熱対象物Hに向かう輻射熱が増大し、加熱能力が向上する。
【0041】
(第6の実施の形態)
次に第6の実施の形態を説明する。図10は、第6の実施の形態に係るセラミックヒータ1の平面図である。第6の実施の形態に係るセラミックヒータ1と、第1の実施の形態に係るセラミックヒータ1とは、発熱本体2の形状が異なる。即ち、第6の実施の形態に係る発熱本体2は、第1の実施の形態に係る発熱本体2がリング状に曲がった構造となっている。第6の実施の形態も、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0042】
(第7の実施の形態)
次に第7の実施の形態を説明する。図11は、第7の実施の形態に係るセラミックヒータ1の斜視図である。第7の実施の形態に係るセラミックヒータ1と、第1の実施の形態に係るセラミックヒータ1とは、発熱本体2の形状が異なる。即ち、第7の実施の形態に係る発熱本体2は、円柱構造となっている。第7の実施の形態も、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0043】
(第8の実施の形態)
次に第8の実施の形態を説明する。図12は、第8の実施の形態に係るセラミックヒータ1の平面図である。第8の実施の形態に係るセラミックヒータ1と、第1の実施の形態に係るセラミックヒータ1とは、発熱本体2の形状が異なる。即ち、第8の実施の形態に係る発熱本体2は、第1の実施の形態に係る発熱本体2が渦巻き状に曲がった構造となっている。第8の実施の形態も、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0044】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、これらの実施の形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。即ち、上記実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
【0045】
例えば、第2実施形態〜第8実施形態では、穴3を発熱本体3に均等に配置したが、端子4を発熱本体2に嵌合する嵌合孔部5の近傍に集中して穴3を配置するようにしても良い。
【符号の説明】
【0046】
1…セラミックヒータ
2…発熱本体
3…穴
4…端子
5…嵌合孔部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラミックで構成されるとともに表面に穴を形成した発熱本体を備えたセラミックヒータであって、
前記穴は、加熱対象物に対面する対向面を有することを特徴とするセラミックヒータ。
【請求項2】
前記発熱本体には、電流が供給される端子が嵌合される嵌合孔部が形成され、
前記穴は、この嵌合孔部の近傍に配設されることを特徴とする請求項1に記載のセラミックヒータ。
【請求項3】
前記穴は発熱本体を貫通する貫通穴であり、
前記対向面は、表面から裏面に向かうに従って徐々に内径が小さくなる略円錐台状に形成された内側面であることを特徴とする請求項1または2に記載のセラミックヒータ。
【請求項4】
前記穴は、発熱本体の表面に設けられた凹部であり、
前記対向面は、この凹部を画成する底面及び内側面であり、
前記内側面は、表面から裏面に向かうに従って徐々に内径が小さくなる略円錐台状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のセラミックヒータ。
【請求項5】
前記穴の内径は、前記発熱本体の厚さの2倍よりも小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のセラミックヒータ。
【請求項6】
前記穴の内径は、前記発熱本体の厚さに等しいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のセラミックヒータ。
【請求項7】
前記発熱本体は、炭化ケイ素を含むセラミックで構成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のセラミックヒータ。
【請求項1】
セラミックで構成されるとともに表面に穴を形成した発熱本体を備えたセラミックヒータであって、
前記穴は、加熱対象物に対面する対向面を有することを特徴とするセラミックヒータ。
【請求項2】
前記発熱本体には、電流が供給される端子が嵌合される嵌合孔部が形成され、
前記穴は、この嵌合孔部の近傍に配設されることを特徴とする請求項1に記載のセラミックヒータ。
【請求項3】
前記穴は発熱本体を貫通する貫通穴であり、
前記対向面は、表面から裏面に向かうに従って徐々に内径が小さくなる略円錐台状に形成された内側面であることを特徴とする請求項1または2に記載のセラミックヒータ。
【請求項4】
前記穴は、発熱本体の表面に設けられた凹部であり、
前記対向面は、この凹部を画成する底面及び内側面であり、
前記内側面は、表面から裏面に向かうに従って徐々に内径が小さくなる略円錐台状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のセラミックヒータ。
【請求項5】
前記穴の内径は、前記発熱本体の厚さの2倍よりも小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のセラミックヒータ。
【請求項6】
前記穴の内径は、前記発熱本体の厚さに等しいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のセラミックヒータ。
【請求項7】
前記発熱本体は、炭化ケイ素を含むセラミックで構成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のセラミックヒータ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−238610(P2010−238610A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−87027(P2009−87027)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】
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