説明

セルフクランプ機構を備えたディスク装置

【課題】 回転駆動部を構成する部品数を少なくして、回転駆動部にディスクの中心部を保持できる「セルフクランプ機構を備えたディスク装置」を提供することを目的とする。
【解決手段】 クランプ部材201が非クランプ姿勢のまま、回転駆動部82が上昇させられ、凸部82cがディスクDの中心穴Da内に入り込むとともに、凸部82cが上部規制部材102の下端部の凹部102dに押し付けられ、回転駆動部82の回転が規制される。この状態で、クランプ伝達部材211が移動し、その移動力で切換え回転部203が回転させられて、クランプカムが動作させられ、クランプ部材201が突出してクランプ姿勢となる。上部規制部材102を利用して回転駆動部82の回転を規制しているため、少ない部品数でセルフクランプ機構を動作させることが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転駆動部に設けられたクランプ部材によって、ディスクが回転駆動部にクランプされるセルフクランプ機構を備えたディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車載用などのディスク装置は、筐体に開口する挿入口から挿入されたディスクが移送ローラで筐体内に搬入され、搬入されたディスクの中心部が回転駆動部にクランプされる。クランプ機構としては、回転駆動部にクランパが対向して設けられ、ディスクの中心部が回転駆動部とクランパとで挟持されるものと、以下の特許文献1および2に記載されているように、回転駆動部にクランプ部材が突出できるように設けられ、突出したクランプ部材でディスクの中心穴が保持されるいわゆるセルフクランプ機構とがある。
【0003】
特許文献1に記載されているセルフクランプ機構は、回転駆動部に設けられてディスクの中心穴に入り込む凸部の内部に、複数のクランプ部材が回動自在に支持されており、それぞれのクランプ部材が、クランプばねによって、ディスクをクランプするクランプ姿勢に向けて付勢されている。また、回転駆動部には、クランプ部材の姿勢を制御するクランプカムを有する切換え回転部が設けられている。クランプ部材をクランプ姿勢へ向けて回動させるときは、ロック部材を用いて回転駆動部が回転しないようにロックし、且つ切換え駆動部材によって切換え回転部を回転させ、クランプカムによってクランプ部材をクランプ姿勢に向けて回動させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−294176号公報
【特許文献2】特開2008−71437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1に記載されているように、従来のセルフクランプ機構は、回転駆動部を備えた駆動ユニットに、ロック部材を動作させるロック機構と、切換え回転部を回転させる切換え駆動部材の2つの機構を搭載することが必要になる。そのため、駆動ユニットおよび回転駆動部を構成する部品数が多くなり、また、駆動ユニットを薄型に構成することが困難になる。
【0006】
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、少ない部品数で回転駆動部に設けられたクランプ部材の姿勢を変えることができる、セルフクランプ機構を備えたディスク装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ディスクの中心穴が装着される回転駆動部と、前記回転駆動部にディスクを供給するディスク供給機構とを有するディスク装置において、
前記回転駆動部に、ディスクの中心穴の周囲部分が設置されるテーブル部と、ディスクの中心穴に入る凸部と、ディスクの中心穴の内側に位置する非クランプ姿勢および前記テーブル部とでディスクを保持するクランプ姿勢との間で動作するクランプ部材と、前記クランプ部材を前記非クランプ姿勢と前記クランプ姿勢との間で動作させるクランプカムとが設けられ、
前記回転駆動部を、ディスクの中心穴から外れる非保持姿勢と、前記凸部がディスクの中心穴に入り込む保持姿勢との間で移動させる姿勢切換え部材と、前記回転駆動部が前記保持姿勢となったときに、前記回転駆動部と当たって前記回転駆動部の回転を規制する規制部材と、前記回転駆動部の回転が前記規制部材で規制されている状態で、前記クランプカムを動作させて前記クランプ部材を前記非クランプ姿勢から前記クランプ姿勢に切換えるクランプ切換え機構が設けられていることを特徴とするものである。
【0008】
本発明のディスク装置は、凸部がディスクの中心穴に入って保持姿勢となったときに、回転駆動部が規制部材に当たって回転が規制され、この状態で、クランプ部材がクランプ姿勢に切換えられる。そのため、従来のように、クランプ部材を動作させるときに回転駆動部をロックするロック機構が不要になり、回転駆動部を構成する部品数を削減することができる。
【0009】
本発明は、前記クランプ切換え機構は、前記クランプカムを有して、前記テーブル部と同軸で回転する切換え回転部と、前記回転駆動部の回転が前記規制部材で規制されている状態で、前記切換え回転部を回転させる切換え駆動部材とを有しているものである。
【0010】
また、本発明は、前記切換え回転部と前記切換え駆動部材が、複数の歯を介して連結されるものが好ましい。この構成により、切換え駆動部材によって切換え回転部を確実に動作させることができる。
【0011】
さらに、本発明は、前記クランプ部材は、前記凸部の内部に設けられた軸を介して前記非クランプ姿勢と前記クランプ姿勢との間で回動自在に支持されているとともに、クランプばねによってクランプ姿勢に向けて付勢されており、前記クランプ部材は、前記クランプカムによって前記非クランプ姿勢に保持されるものとして構成される。
【0012】
本発明は、前記規制部材に、前記回転駆動部の凸部が当たったときに、前記規制部材と前記凸部の一方に設けられた凹部と他方に設けられた凸部とが嵌合するものが好ましい。
【0013】
本発明は、筐体内に、前記回転駆動部と、ディスクを支持可能でディスクの厚み方向に重なって配置された複数の支持体と、いずれかの支持体を選択位置に移動させる前記ディスク供給機構とが設けられ、選択位置に移動した前記支持体に保持されたディスクが前記回転駆動部に保持可能となり、前記規制部材は、選択位置に至っていない前記支持体に保持されたディスクの中心穴内に位置して、ディスクが前記支持体から外れるのを防止する機能を発揮するものとして構成できる。
【0014】
上記構成では、規制部材が、回転駆動部の回転を規制する機能と、支持体からディスクが外れることを規制する機能の双方を発揮できるので、筐体の内部に設けられた部品数を最少にすることができる。
【0015】
なお、本発明は、筐体の内部に複数のディスクが保持されるディスク選択式ディスク装置に限られるものではなく、単一のディスクのみが挿入口から筐体内に挿入されて、回転駆動部に保持されるものであってもよい。この場合、規制部材は、筐体内において回転駆動部に対向して設けられる。この場合も、回転駆動部の部品数を低減して回転駆動部を薄型に構成できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のセルフクランプ機構を備えたディスク装置は、最少限の部品数で構成でき、ディスクを回転駆動部にクランプする動作の信頼性を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態のディスク装置の全体構造を示す分解斜視図、
【図2】回転駆動部に設けられたクランプ部材が非クランプ姿勢に設定されたときの側面図、
【図3】回転駆動部に設けられたクランプ部材がクランプ姿勢に設定されたときの側面図、
【図4】回転駆動部とクランプ部材の詳細を示す平面図であり、非クランプ姿勢を示す。
【図5】回転駆動部とクランプ部材の詳細を示す平面図であり、クランプ姿勢を示す。
【図6】クランプ機構の詳細を示す部分平面図、
【図7】上部規制部材を示す斜視図、
【図8】挿入待機モードのときのディスク装置の内部をY1側から見た部分正面図、
【図9】回転駆動部が保持姿勢に上昇したときのディスク装置の内部をY1側から見た部分正面図、
【図10】クランプ部材がクランプ姿勢となったときのディスク装置の内部をY1側から見た部分正面図、
【図11】ディスクが回転駆動可能な状態に設定されたときのディスク装置の内部をY1側から見た部分正面図、
【図12】ディスクが搬入されるときのディスク装置を示す平面図、
【図13】ディスクが搬入されるときのディスク装置を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1に示すディスク収納型ディスク装置1に装填されるディスクDは、直径が12cmであり、例えばCD(コンパクト・ディスク)、CD−ROM、DVD(ディジタル・バーサタイル・ディスク)などである。
【0019】
ディスク収納型ディスク装置1は、箱型の筐体2を有している。図1において、この筐体2の基準方向は、Z1側が下側、Z2側が上側、X1側が左側、X2側が右側、Y1側が手前側、Y2側が奥側である。またX1−X2方向が横方向、Y1−Y2方向が奥行き方向である。
【0020】
筐体2は、下側から上側に向けて、下部筐体3、中間筐体4および上部筐体5が順に重ねられて組み立てられている。下部筐体3は筐体2の底面6を有し、中間筐体4は、筐体2の前面7と右側面8を有している。上部筐体5は、筐体2の左側面9と後面10および天井面11を有している。
【0021】
図1に示すように、筐体2の前面7に挿入口23が開口している。挿入口23はスリット状であり、上下方向の幅寸法がディスクDの厚み寸法よりもわずかに大きく、横方向の開口幅寸法が、ディスクDの直径よりもわずかに広い。
【0022】
下部筐体3の底面6の上面には、第1の動力伝達部12が設けられている。中間筐体4の上部には、底面6と平行な機構ベース15が設けられ、この機構ベース15の上に、第2の動力伝達部16が設けられている。
【0023】
上部筐体5は、左側面9と後面10および天井面11で囲まれた領域がディスク収納領域20となっており、このディスク収納領域20に、それぞれがディスクDを支持する複数の支持体21が設けられている。ディスク収納領域20には、支持体21が6枚設けられており、支持体21は厚み方向に重ねられて配置されている。
【0024】
上部筐体5には、支持体選択手段22が設けられている。支持体選択手段22は3本のスクリュー軸を有しており、それぞれの支持体21の軸受部がスクリュー軸に摺動自在に支持されているとともに、前記軸受部がスクリュー軸の螺旋溝に嵌合している。スクリュー軸が回転すると、6枚の支持体21が螺旋溝の働きで上下に移動させられて、いずれかの支持体21が選択位置に移動させられるとともに、選択された支持体21とその下に隣接する支持体21との間隔が広げられる。選択位置の支持体は、Z1−Z2方向の高さ位置が、挿入口23とほほ同じである。
【0025】
図12と図13に示すように、それぞれの支持体21の下面には保持爪155,156,157が回転自在に支持されている。それぞれの保持爪155,156,157は、支持体21の下面に供給されたディスクDを3点で保持できるようにばねで付勢されている。筐体2の内部には、選択位置に移動した支持体21に対向する保持解除機構が設けられている。選択位置に移動した支持体21の保持爪155,156,157が前記保持解除機構で動作させられると、保持爪155,156,157が回動させられて、支持体21の下面でのディスクDの保持が解除される。
【0026】
図1に示すように、下部筐体3の底面6には、上方に延びる合成樹脂製の下部規制部材101が固定され、天井面11の下には、下方に延びる合成樹脂製の上部規制部材102が固定されている。下部規制部材101と上部規制部材102は同軸上に位置し、且つ上下に間隔が空けられている。
【0027】
図8ないし図11では、選択位置に移動した支持体21に保持されているディスクDを実線で示し、ディスク収納領域20の上方領域に収納されている選択されていないディスクDxを鎖線で示している。選択位置に移動した支持体21に支持されているディスクDは、下部規制部材101と上部規制部材102との間に位置する。上部規制部材102は、選択されていないディスクDxの中心穴の内部に位置し、選択されていない支持体21からディスクDxが抜け出ることを防止している。同様に、選択位置よりも下側に位置して選択されていない支持体21に支持されているディスクは、その中心穴内に下部規制部材101が位置している。
【0028】
支持体選択手段22は、ディスク収納領域20に収納されているいずれかのディスクを選択位置へ供給して回転駆動部82で保持できるようにする第1のディスク供給機構として機能する。
【0029】
図1に示すように、中間筐体4には、機構ベース15の下側に移送ユニット17が設けられている。図12と図13に示すように、移送ユニット17には、ローラ軸111が回転自在に支持されており、このローラ軸111の外周に、一対の移送ローラ112,113が装着されている。移送ローラ112,113は、合成ゴムなどで形成されている。
【0030】
図1に示すように、筐体2の底面6上のY1側とX1側の角部には、支持軸131が上向きに垂直に固定されており、移送ユニット17のX1側の端部が支持軸131に回動自在に支持されている。移送ユニット17は、第2の動力伝達部16に設けられているモータの動力によって、図12に示す待機位置から図13に示す移送動作位置に向けて回動させられる。図1に示すように、支持軸131には歯車141が回転自在に支持されて、第3の動力伝達部19が構成されている。図示しない搬送モータの動力は第3の動力伝達部19の歯車141で伝達されてローラ軸111に与えられ、ローラ軸111が回転駆動される。
【0031】
図12に示すように、移送ユニット17は、待機位置のときに、ディスク収納領域20に収納されているディスクDの外周縁から離れている。挿入口23からディスクDが挿入されると、第3の動力伝達部19の動力によってローラ軸111が駆動される。ディスクDは、移送ローラ112,113と、これに対向する合成樹脂製の摺動部材との間に挟まれ、移送ローラ112,113の回転力によって筐体2の内部に向けて搬入される。同時に、移送ユニット17が図13に示す移送動作位置に回動させられ、ディスクが選択位置の支持体21の下側に供給される。
【0032】
移送ユニット17は、挿入口23から挿入されたディスクを、選択位置の支持体21および回転駆動部82に供給する第2のディスク供給機構として機能する。
【0033】
図1に示すように、下部筐体3の底面6の3箇所に、弾性支持部材であるダンパー71,72,73が固定されている。ダンパー71,72,73は、ゴムなどの可撓性の袋体の内部に、オイルなどの液体または気体が封入されているものである。
【0034】
ユニット支持ベース13の底面には支持軸が下方に向けて垂直に固定されており、各支持軸がダンパー71,72,73に支持されて、ユニット支持ベース13が、各ダンパー71,72,73によって、筐体2の底面6上で弾性支持可能となっている。
【0035】
下部筐体3のY2側に設けられた後方折曲げ片3bの内側に姿勢切換え部材54がX1−X2方向へ移動自在に支持されている。また、下部筐体3のY1側に設けられた前方折曲げ片3aの内側に、図8ないし図11に示す姿勢切換え部材61がX1−X2方向へ摺動自在に支持されている。
【0036】
図1に示すように、下部筐体3の底面6上に設けられた第1の動力伝達部12には、図示しないモータの動力でY1−Y2方向へ移動させられるラック部材32が設けられ、このラック部材32の動力が、連結アーム43を介して切換え部材42に伝達される。切換え部材42は円弧軌跡に沿って(b)−(c)方向へ移動自在に支持されている。切換え部材42の移動力は反転機構44を介してY2側の姿勢切換え部材54に与えられる。また切換え部材42の移動力は、姿勢切換え部材61にも与えられる。切換え部材42が(b)方向へ移動すると、姿勢切換え部材54と姿勢切換え部材61は、同じ方向であるX2方向へ移動し、切換え部材42が(c)方向へ移動すると、姿勢切換え部材54と姿勢切換え部材61が同じX1方向へ同期して移動させられる。
【0037】
図1に示すように、ユニット支持ベース13に設けられた拘束軸77は、姿勢切換え部材54に設けられた制御穴56の内部に挿入され、図8ないし図11に示すように、拘束軸78,78は、姿勢切換え部材61の2箇所に形成された制御穴62,62にそれぞれ挿入されている。
【0038】
図1に示すように、姿勢切換え部材54に形成されている制御穴56には、X1側に延びて且つ底面6に近づく拘束部56aと、この拘束部56aからX2側に連続して底面6から離れた位置に形成された持ち上げ部56bと、この持ち上げ部56bのX2側にさらに連続して拘束軸77よりも十分に大きい面積で開口する逃げ部56cとが形成されている。図8ないし図11に示すように、Y1側に設けられた姿勢切換え部材61の2箇所に形成された制御穴62も、同様にして、拘束部62aと持ち上げ部62bおよび逃げ部62cが形成されている。
【0039】
図8に示すように、姿勢切換え部材54および姿勢切換え部材61が共にX2側に移動しているときは、拘束軸77が制御穴56の拘束部56aに保持され、拘束軸78,78が制御穴62,62の拘束部62a,62aに保持されて、ユニット支持ベース13が筐体2の底面6に向けて下降させられ、ダンパー71,72,73が底面6に向けて押しつぶされた状態となる。このとき、ユニット支持ベース13に搭載されている駆動ユニット14は、選択位置の支持体21に保持されたディスクDよりも下側に離れた非保持姿勢となる。
【0040】
図9および図10に示すように、姿勢切換え部材54および姿勢切換え部材61がX1側に移動すると、制御穴56の持ち上げ部56bによって拘束軸77が持ち上げられ、制御穴62,62の持ち上げ部62b,62bによって拘束軸88,88が持ち上げられて、ユニット支持ベース13が上昇させられる。このとき、ユニット支持ベース13に搭載されている駆動ユニット14は、選択位置の支持体21に保持されているディスクを保持できる保持姿勢となる。
【0041】
図11に示すように、姿勢切換え部材54および姿勢切換え部材61がさらにX1側に移動すると、拘束軸77が制御穴56の逃げ部56c内に移動し、拘束軸78,78が他の制御穴62,62の逃げ部62c,62c内に移動して、拘束軸77および78,78に対する拘束が解除されて、ユニット支持ベース13が、ダンパー71,72,73によって弾性支持される。
【0042】
図1に示すように、駆動ユニット14は、細長い駆動ベース81を有している。ユニット支持ベース13の奥側には支持軸84が上向きに垂直に突出しており、駆動ベース81が支持軸84に支持されて、駆動ユニット14がX−Y平面に沿って回動自在となっている。
【0043】
下部筐体3の底面6に設けられた第1の動力伝達部12には、ラック部材32と一緒にY1−Y2方向へ移動するユニット駆動部材45が設けられ、ユニット駆動部材45に、Z2方向へ起立した駆動ピン46が設けられている。
【0044】
第1の動力伝達部12に設けられた切換え部材42によって、図8に示すように、ユニット支持ベース13および駆動ユニット14が下降させられている間に、ユニット駆動部材45がY1方向へ移動すると、その移動力が駆動ピン46から駆動ユニット14に伝達され、駆動ユニット14が、図1に示す退避位置から、図8ないし図13に示す介入位置まで回動させられる。退避位置の駆動ユニット14は、ディスク収納領域20に保持されているディスクDの外周縁から離れる位置にあり、駆動ユニット14が介入位置へ回動すると、駆動ユニット14が、下部規制部材101と上部規制部材102との間に入り込み、駆動ユニット14に搭載されている回転駆動部82が、ディスク収納領域20の支持体21に保持されたディスクDの中心穴の下側に対向する。
【0045】
駆動ベース81には、支持軸84で回動支持されている基部とは逆側の自由端側に回転駆動部82が設けられている。
【0046】
図2と図3に示すように、回転駆動部82は、ディスクDの中心穴Daの周辺部分の下面が設置されるテーブル部82bと、テーブル部82bの中心部において上方(Z2方向)へ突出してディスクDの中心穴Daに入る凸部82cを有している。テーブル部82bと凸部82cは合成樹脂材料で一体に形成されている。駆動ベース81の上面にはスピンドルモータMが固定されており、スピンドルモータMの回転軸82aにテーブル部82bと凸部82cとが固定されている。凸部82cの外周面は高さ寸法の低い円筒面であり、その直径dは、ディスクDの中心穴Daの内径寸法よりもやや小さい。凸部82cの先部には、上方に向かうにしたがって直径が徐々に小さくなるテーパ面82dが形成されている。
【0047】
凸部82cの内部は空洞部であり、この凸部82cの周囲には、前記空洞部に通じる切欠き部82eが形成されている。切欠き部82eは、回転軸82aを中心とする120度の角度間隔で3箇所に形成されている。
【0048】
回転駆動部82には、ディスクDをテーブル部82bの上面にクランプするためのクランプ機構200が搭載されている。このクランプ機構200は、いわゆるセルフクランプ機構である。
【0049】
図4ないし図6には、回転駆動部82の凸部82cの内部に設けられたクランプ機構200の構造が、凸部82cおよびテーブル部82bを透視して示されている。図4と図5には、スピンドルモータMの回転軸82aの断面が示されている。凸部82cは、回転軸82aの上端部分に圧入されるなどして固定されている。凸部82cの空洞部内には、凸部82cの上部から下向きに一体に形成された3個の支持軸82fが設けられている。図4ないし図6には、3個の支持軸82fの断面が示されている。3個の支持軸82fは、回転軸82aを中心とする120度の角度間隔に配置されている。
【0050】
図4ないし図6に示されるように、凸部82cの空洞部内には3個のクランプ部材201が収納されており、それぞれのクランプ部材201の基部が支持軸82fに回動自在に支持されている。クランプ部材201の先部には、保持爪201aが一体に形成されている。
【0051】
凸部82cの空洞部内では、凸部82cの上部から下向きに一体に形成された3個のばね支持突起82gが設けられている。図4ないし図6には、ばね支持突起82gの断面が示されている。それぞれのばね支持突起82gに、クランプばねであるトーションばね202が支持されており、それぞれのクランプ部材201はトーションばね202によって常に時計方向へ付勢されている。
【0052】
図2と図3に示すように、クランプ機構200は、テーブル部82bの下に切換え回転部203が設けられている。この切換え回転部203は、回転軸82aを中心として、この回転軸82aおよびテーブル部82bとは独立して回転できるように支持されている。図4ないし図6にも示されるように、切換え回転部203の外周には、周方向に連続して一定ピッチで突出形成された歯部203aが形成されている。
【0053】
図6は、3個のクランプ部材201のうちの1個を取り外した状態を示している。切換え回転部203の上面には、クランプカム203bが3箇所に形成されている。このクランプカム203bはカム溝であり、時計方向に向かうにしたがって回転軸82aに接近する形状である。クランプカム203bのうちの時計方向に向く端部は、回転軸82aに近づいた位置にあり、この端部が基端保持部203b1である。それぞれのクランプ部材201の下面に摺動突起(図示せず)が下向きに突出して形成されている。この摺動突起は、クランプ部材201の、支持軸82fによる支持端と保持爪201aとの中間に位置しており、この摺動突起がクランプカム203b内に摺動自在に挿入されている。図6に示すように、摺動突起は、クランプカム203b内で(a1)の位置と(a2)の位置との間を移動する。
【0054】
回転軸82aおよびテーブル部82bならびに凸部82cに対して切換え回転部203が相対的にα方向へ回動させられると、クランプカム203bによって、クランプ部材201が支持軸82fを支点として反時計方向へ回動させられ、図2および図4に示すように、切欠き部82e内において、保持爪201aが凸部82cのテーパ面82dよりも内側に退行する。この状態が、凸部82cをディスクDの中心穴Da内に挿入できる非クランプ姿勢である。
【0055】
回転軸82aおよびテーブル部82bならびに凸部82cに対して切換え回転部203が相対的にβ方向へ回動させられると、クランプカム203bおよびトーションばね202の弾性力によって、クランプ部材201が支持軸82fを支点として時計方向へ回動させられ、図3および図5に示すように、保持爪201aが凸部82cの外周面よりも外側に突出する。このとき、クランプ部材201がクランプ姿勢であり、ディスクDの中心穴Daの周縁部が、テーブル部82bと保持爪201aとの間で挟持される。
【0056】
図7に示すように、ディスク収納領域20に設けられている上記規制部材102は、合成樹脂材料で形成されており、天井面11の下面に固定されるフランジ部102bと、図8ないし図11に示すように、ディスク収納領域20内に収納されているディスクDxの中心穴内に位置する円筒部102aを有している。円筒部102aの下部側面には、挿入口23に向く案内傾斜面102cが形成されており、挿入口23から挿入され、選択位置の支持体21に向けて搬入されるディスクの先部が、案内傾斜面102cに当たったとしても、下部規制部材101と上部規制部材102との間に導くことができるようにしている。また、上部規制部材102の下端面に凹部102dが形成されている。
【0057】
図8ないし図11に示すように、駆動ユニット14の駆動ベース81にはクランプ伝達部材211が設けられている。このクランプ伝達部材211は、板金材料で断面がL字型に折り曲げ成形されている。クランプ伝達部材211には、長手方向に延びる長穴211a,211aが形成されている。駆動ベース81の側面81aに案内軸212,212が固定され、長穴211a,211aが案内軸212,212で案内されて、クランプ伝達部材211が、駆動ベース81の長手方向へ往復移動自在に支持されている。
【0058】
図4ないし図6に示すように、クランプ伝達部材211の回転駆動部82に対向する先部に切換え駆動部材213が設けられている。この切換え駆動部材213は平板材料で形成されている。切換え駆動部材213には、複数の歯が等ピッチで突出した駆動歯部213aが形成されており、この駆動歯部213aが、切換え回転部203の外周に形成された歯部203aと噛み合うことが可能となっている。
【0059】
上部規制部材102と切換え駆動部材213によって、クランプ部材201を、図4に示す非クランプ姿勢と図5に示すクランプ姿勢との間で切換えるクランプ切換え機構が構成されている。
【0060】
図9および図10に示すように、姿勢切換え部材54の制御穴56の持ち上げ部56bと、姿勢切換え部材61の制御穴62,62の持ち上げ部62b,62bによってユニット支持ベース13と駆動ユニット14が持ち上げられているときに、モータによって第1の動力伝達部12のラック部材32がY1方向へ駆動されると、その移動力がユニット駆動部材45および駆動ピン46を介してクランプ伝達部材211に与えられる。そして、このクランプ伝達部材211および切換え駆動部材213がY1方向またはY2方向へ駆動される。
【0061】
図1に示すように、駆動ベース81には光ヘッド83が設けられている。この光ヘッド83の上面には対物レンズ83aが設けられている。駆動ベース81にはスレッド機構が設けられ、このスレッド機構により、光ヘッド83が回転駆動部82に接近する位置から、回転駆動部82から離れる方向へ向けて移動させられる。このとき、光ヘッド83の対物レンズ83aは、回転駆動部82にクランプされたディスクDの半径方向に移動できるようになっている。
【0062】
次に、回転駆動部82へのディスクDの供給動作およびクランプ動作を説明する。
(ディスク供給動作)
回転駆動部82へのディスクDの供給動作としては、挿入口23から挿入されたディスクDを搬入して回転駆動部82に保持させる第1の供給動作と、ディスク収納領域20内に収納されているディスクのいずれかを選択して回転駆動部82に保持させる第2の供給動作とがある。
【0063】
第1の供給動作では、ディスクを保持していない空の支持体21が選択位置に移動して停止しており、図12に示すように、保持爪155,156,157が、支持体21の下面に対向する位置に回動している。
【0064】
また、姿勢切換え部材54に設けられた制御穴56の拘束部56aと、姿勢切換え部材61に設けられた制御穴62,62の拘束部62a,62aによって、図8に示すように、ユニット支持ベース13および駆動ユニット14が底面6に向けて押し下げられており、さらに、図12に示すように、駆動ユニット14がディスク収納領域20内に位置し、回転駆動部82が、上部規制部材102の真下に対向している。
【0065】
挿入口23からディスクDが挿入され、これが光学検知素子などで検知されると、搬送モータが始動し、その動力が第3の動力伝達部19によってローラ軸111に伝達され、ローラ軸111がディスクを搬入する方向へ始動する。図12に示すように、挿入口23から挿入されたディスクDは、移送ローラ112,113とこれに対向する挟持部材とで挟持され、移送ローラ112,113の回転力によって、筐体2の内部に向けて搬入される。ディスクDが所定の距離だけ搬入されたことが図示しない検知部材で検知されると、図1に示す第2の動力伝達部16のモータが始動し、移送ユニット17が図12に示す待機位置から図13に示す移送動作位置に向けて回動させられる。ディスクDは、移送ローラ112,113の回転力と、移送ユニット17の回動力の双方の力によって、選択位置に停止している支持体21に向けて搬入される。
【0066】
搬入されたディスクDは、選択位置にある支持体21の下面に供給され、支持体21の下面と3個の保持爪155,156,157との間に挟持されて、ディスククランプ動作に移行する。
【0067】
前記第2の供給動作では、図12に示すように、移送ユニット17がディスクDと当たらない待機位置に位置し、図1に示すように、駆動ユニット14がディスクDと当たらない退避位置に移動した状態で、支持体選択手段22のスクリュー軸が回転し、スクリュー軸の螺旋溝によって、ディスク収納領域20内の6枚の支持体21が上下に移動し、供給しようとするディスクDを保持している支持体21が選択されて、選択位置に移動して停止する。
【0068】
その後、ユニット支持ベース13と駆動ユニット14が下降した状態で、図12に示すように、駆動ユニット14がディスク収納領域20内に向けて回動し、回転駆動部82が、上部規制部材102の真下に対向する。この状態でクランプ動作に移行する。
【0069】
(ディスククランプ動作)
ディスクDが選択位置に供給される供給動作では、図8に示すように、駆動ユニット14の回転駆動部82が、ディスクDから下側に離れた非保持姿勢にある。このとき、回転駆動部82に設けられたクランプ機構200のクランプ部材201は図2と図4に示すように非クランプ姿勢に設定されている。
【0070】
図4では、回転軸82aとテーブル部82bおよび凸部82cに対して、切換え回転部203が相対的に反時計方向(α方向)に回動させられている。このとき、クランプ部材201の下面に設けられた摺動突起は、図6に示すクランプカム203bの基端保持部203b1内の保持位置(a1)に移動している。基端保持部203b1は回転軸82aに接近した位置にあるため、それぞれのクランプ部材201は、支持軸82fを支点としてトーションばね202の付勢力に対抗して反時計方向へ回動して非クランプ姿勢に設定されている。図6に示すように、クランプカム203bの基端保持部203b1はきわめて短い部分であるが、回転軸82aの軸中心に中心が位置する円弧軌跡に倣って形成されている。したがって、摺動突起が保持位置(a1)にあると、クランプ部材201は非クランプ姿勢に回動させられた状態で保持され、トーションばね202の付勢力によって時計方向へ回動させられることがない。
【0071】
クランプ動作が開始されると、図1に示す第1の動力伝達部12の動力によって、姿勢切換え部材54と姿勢切換え部材61がX1方向へ移動させられる。このとき姿勢切換え部材54に設けられた制御穴56の持ち上げ部56bと、姿勢切換え部材61に設けられた制御穴62,62の持ち上げ部62b,62bによってユニット支持ベース13が持ち上げられる。そして、図9に示すように、駆動ユニット14が一緒に持ち上げられ、回転駆動部82の凸部82cが、選択位置にあるディスクDの中心穴Daに入り込み、さらに凸部82cの先端が、上部規制部材102の下端部に押し付けられる。凸部82cは、そのテーパ面82dの先端部分が、上部規制部材102の下端の凹部102dに押し付けられて凹凸嵌合し、回転駆動部82が容易に動かないようにしっかりと規制される。
【0072】
回転駆動部82が回転しないように規制されている状態で、図1に示す第1の動力伝達部12の動力によって、図10に示すように、駆動ユニット14の駆動ベース81に設けられたクランプ伝達部材211が駆動ユニット14の先部に向けて移動させられる。クランプ伝達部材211の先部に設けられた切換え駆動部材213が、図4に示す位置から図5に示す位置に移動させられるため、切換え駆動部材213に設けられた駆動歯部213aによって、切換え回転部203が、β方向へ回動させられる。
【0073】
上部規制部材102によって動きが規制されている回転軸82aとテーブル部82bおよび凸部82cに対して、切換え回転部203が相対的にβ方向へ回動させられると、クランプ部材201に設けられた摺動突起が、クランプカム203bの基端保持部203b1から抜け出る。その後は、図5に示すように、トーションばね202の付勢力によって、クランプ部材201が時計方向へ回動し、摺動突起がクランプカム203b内を摺動して、図6に示す(a2)の位置へ移動し、それぞれのクランプ部材201がクランプ姿勢となる。
【0074】
図10に示すように、クランプ姿勢に回動したクランプ部材201は、トーションばね202の弾性付勢力によって、先部の斜め上方に延びる保持爪201aが、ディスクDの中心穴Daの内縁部に圧接され、ディスクDの中心部が、テーブル部82bと保持爪201aとで保持される。
【0075】
ディスクDのクランプが完了すると、図12と図13に示す保持爪155,156,157が回動して、ディスクDの下面から外れる。その後、図1に示す第1の動力伝達部12の動力によって、姿勢切換え部材54がX1方向へ移動させられ、拘束軸77が、制御穴56の逃げ部56cの内部に移動する。これと同期して、図11に示すように、姿勢切換え部材61がX1方向へ移動させられ、拘束軸78,78が、制御穴62,62の逃げ部62c,62cに移動し、ユニット支持ベース13が、ダンパー71,72,73で弾性的に支持される。
【0076】
図11に示すように、このとき、ディスクDは選択位置の支持体21の下面から下側へ少し離れた位置で回転駆動部82に支持される。そして、スピンドルモータMが回転して回転駆動部82とディスクDが一体に回転させられ、光ヘッド83で、ディスクDに対する読み取り動作や記録動作が行われる。
【0077】
(クランプ解除動作)
ディスクDの回転が終了したら、図11に示す状態から、駆動ユニット14が持ち上げられ、図10に示すように、回転駆動部82の凸部82cの先端が上部規制部材102の下端の凹部102dに押し付けられ、回転駆動部82が容易に回転しないように規制される。また、図13に示す保持爪155,156,157が回動し、支持体21の下面に押し付けられたディスクDが下側から保持爪155,156,157で保持される。
【0078】
さらに、クランプ伝達部材211が、図5に示す位置から図4に示す位置へ移動し、クランプ伝達部材211に設けられた切換え駆動部材213の駆動歯部213aによって切換え回転部203がα方向へ回動させられる。それぞれのクランプ部材201に設けられた摺動突部は、図6に示すクランプカム203bの基端保持部203b1に保持される位置(a1)に至り、クランプ部材201が非クランプ姿勢に回動させられその姿勢で保持される。
【0079】
その後、図9から図8に示す状態に至り、駆動ユニット14が下側へ移動して保持解除姿勢となり、回転駆動部82の凸部82cが、支持体21に保持されたディスクDの中心穴Daから下方へ抜け出る。
【0080】
前記実施の形態では、図9と図10に示すように、駆動ユニット14が上昇したときに、回転駆動部82の凸部82cのテーパ面82dの先部が、上部規制部材102の下端の凹部102dに嵌合する構造であるが、例えば、凸部82cと上部規制部材102の下端のいずれか一方に複数の凸部が形成され、他方に前記凸部に対応する複数の凹部が形成されて、凹凸嵌合する構造であってもよい。
【0081】
また、本発明は、ディスク収納領域20に複数のディスクが収納されるディスク選択式ディスク装置に限られるものではなく、1枚のディスクのみが装填される薄型のディスク装置にも実施可能である。
【符号の説明】
【0082】
1 ディスク収納型ディスク装置
12 第1の動力伝達部
13 ユニット支持ベース
14 駆動ユニット
16 第2の動力伝達部
17 ディスク供給機構として機能する移送ユニット
19 第3の動力伝達部
21 支持体
22 ディスク供給機構として機能する支持体選択手段
54,61 姿勢切換え部材
56,62 制御穴
56a,62a 拘束部
56b,62b 持ち上げ部
56c,62c 逃げ部
77,78 拘束軸
82 回転駆動部
82b テーブル部
82c 凸部
102 上部規制部材
102d 凹部
200 クランプ機構
201 クランプ部材
203 切換え回転部
203b クランプカム
203b1 基端保持部
211 クランプ伝達部材
213 切換え駆動部
213a 駆動歯車

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスクの中心穴が装着される回転駆動部と、前記回転駆動部にディスクを供給するディスク供給機構とを有するディスク装置において、
前記回転駆動部に、ディスクの中心穴の周囲部分が設置されるテーブル部と、ディスクの中心穴に入る凸部と、ディスクの中心穴の内側に位置する非クランプ姿勢および前記テーブル部とでディスクを保持するクランプ姿勢との間で動作するクランプ部材と、前記クランプ部材を前記非クランプ姿勢と前記クランプ姿勢との間で動作させるクランプカムとが設けられ、
前記回転駆動部を、ディスクの中心穴から外れる非保持姿勢と、前記凸部がディスクの中心穴に入り込む保持姿勢との間で移動させる姿勢切換え部材と、前記回転駆動部が前記保持姿勢となったときに、前記回転駆動部と当たって前記回転駆動部の回転を規制する規制部材と、前記回転駆動部の回転が前記規制部材で規制されている状態で、前記クランプカムを動作させて前記クランプ部材を前記非クランプ姿勢から前記クランプ姿勢に切換えるクランプ切換え機構が設けられていることを特徴とするディスク装置。
【請求項2】
前記クランプ切換え機構は、前記クランプカムを有して、前記テーブル部と同軸で回転する切換え回転部と、前記回転駆動部の回転が前記規制部材で規制されている状態で、前記切換え回転部を回転させる切換え駆動部材とを有している請求項1記載のディスク装置。
【請求項3】
前記切換え回転部と前記切換え駆動部材が、複数の歯を介して連結される請求項2記載のディスク装置。
【請求項4】
前記クランプ部材は、前記凸部の内部に設けられた軸を介して前記非クランプ姿勢と前記クランプ姿勢との間で回動自在に支持されているとともに、クランプばねによって前記クランプ姿勢に向けて付勢されており、
前記クランプ部材は、前記クランプカムによって前記非クランプ姿勢に保持される請求項1ないし3のいずれか1項に記載のディスク装置。
【請求項5】
前記規制部材に、前記回転駆動部の凸部が当たったときに、前記規制部材と前記凸部の一方に設けられた凹部と他方に設けられた凸部とが嵌合する請求項1ないし4のいずれか1項に記載のディスク装置。
【請求項6】
筐体内に、前記回転駆動部と、ディスクを支持可能でディスクの厚み方向に重なって配置された複数の支持体と、いずれかの支持体を選択位置に移動させる前記ディスク供給機構とが設けられ、選択位置に移動した前記支持体に保持されたディスクが前記回転駆動部に保持可能となり、
前記規制部材は、選択位置に至っていない前記支持体に保持されたディスクの中心穴内に位置して、ディスクが前記支持体から外れることを防止する機能を発揮する請求項1ないし5のいずれか1項に記載のディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−282694(P2010−282694A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−135787(P2009−135787)
【出願日】平成21年6月5日(2009.6.5)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】