説明

セレクタ回路

【課題】回路規模の増大を抑えながら、データ転送システムにおいて受信されるデータのビット順序の変更にある程度柔軟に対処できるセレクタ回路を提供する。
【解決手段】セレクタ回路3は、入力されたビットをそのままのビット順序で出力するか、又はビット順序を入れかえて出力するチャネルスワップ回路11a〜11eと、各チャネルスワップ回路11a〜11eから出力された各ビットを伝送する内部バス12と、内部バス12上の連続した所定個数のビットをそれぞれ選択して取り出すデータフィールド指定回路14a,14b,14cとを備える。入力データの各ビットは、チャネルスワップ回路11a〜11eのうちのいずれかに入力され、出力データのそれぞれは、データフィールド指定回路14a,14b,14cのうちのいずれかによって取り出された複数のビットを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ転送システムにおいて受信されたデータから所望データを選択して後段の回路に送るためのセレクタ回路に関し、特に、画像データ転送システムにおいて受信データからRGBデータを選択するセレクタ回路に関する。
【背景技術】
【0002】
画像データ転送システムとして、例えば、特許文献1に記載のようにLVDSトランスミッタ及びLVDSレシーバを用いたシステムが存在する。特許文献1の画像データ転送システムでは、LVDSトランスミッタによりパラレルデータをシリアルデータに変換して送信し、LVDSレシーバで、受信されたシリアルデータをパラレルデータに変換して処理している。
【0003】
図7は、従来技術の画像データ転送システムの一例を示すブロック図である。LVDSトランスミッタ回路101から送信されたシリアルデータは、LVDSレシーバ回路102によって受信され、例えば7ビット×5チャネル(CH0〜CH4)のパラレルデータに変換される。変換後の35ビットのデータは、RGBの各画像データと、制御データ(例えば、データを取り込むタイミングを示すLSYNCデータ等)とを含む。LVDSレシーバ回路102から出力されたデータは、セレクタ回路103に送られ、セレクタ回路103は、LVDSレシーバ回路102から送られたデータから、Rデータ及び制御データを選択してRデータ取り込み回路104aに送り、Gデータ及び制御データを選択してGデータ取り込み回路104bに送り、Bデータ及び制御データを選択してBデータ取り込み回路104cに送る。
【0004】
データのビット順序が、どの画像データ転送システムでも全て同じであるならば、LVDSレシーバ回路102から出力されたRGBの各画像データと制御データとをそのまま後段のRデータ取り込み回路104a、Gデータ取り込み回路104b及びBデータ取り込み回路104cに送ればよい。しかし、LVDSトランスミッタ回路101毎に、送信するシリアルデータ上のデータの順序が多少異なる場合がある。それに伴い、LVDSレシーバ回路102から出力されるデータのビット順序も異なってくる。従って、画像データ転送システムの構成が変わるたびにLVDSレシーバ回路102より後段の回路を変更していると、設計工数が大きくなってしまう。そこで、この変更を避けるためには、ビット順序を入れかえるための何らかの回路(例えば特許文献2を参照)が必要になる。図7に示した例では、セレクタ回路103において、35ビットの入力データから1ビットを選択する35対1のマルチプレクサ(MUX)を必要な個数だけ設けている。
【0005】
図7のセレクタ回路103では、LVDSレシーバ回路102から送られた35ビットのデータは、いったんデータレジスタ111に格納され、次いで、35ビットの内部バス112を介して、31個のマルチプレクサ(MUX)113a〜113gに送られる。詳しくは、Rデータのために10個のマルチプレクサ113a〜113bが設けられ、各マルチプレクサは、10ビットのRデータRDATA[0]〜RDATA[9]のうちのいずれか1つを選択してRデータ取り込み回路104aに送る。また、Gデータのために10個のマルチプレクサ113c〜113dが設けられ、各マルチプレクサは、10ビットのGデータGDATA[0]〜GDATA[9]のうちのいずれか1つを選択してGデータ取り込み回路104bに送る。また、Bデータのために10個のマルチプレクサ113e〜113fが設けられ、各マルチプレクサは、10ビットのBデータBDATA[0]〜BDATA[9]のうちのいずれか1つを選択してBデータ取り込み回路104cに送る。さらに、1個のマルチプレクサ113gが、制御データLSYNCを選択して、Rデータ取り込み回路104a、Gデータ取り込み回路104b、Bデータ取り込み回路104cにそれぞれ送る。各マルチプレクサ113a〜113gによるビットの選択は、設定レジスタ106において設定され、設定レジスタ106内の設定情報は、コントローラ105(例えば、画像データ転送システムのプロセッサ)によってソフトウェア的に制御される。これにより、LVDSレシーバ回路102から出力されるデータのビット順序がどのように変わっても、LVDSレシーバ回路102より後段の回路変更を行わずに済む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、図7に示すセレクタ回路では、単純に出力データのビット数に等しい個数のマルチプレクサを持ち、そのビットごとに設定レジスタ内の設定情報を保持する必要が生じるので、回路規模が大きくなってしまうという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、以上の問題点を解決し、回路規模の増大を抑えながら、データ転送システムにおいて受信されるデータのビット順序の変更にある程度柔軟に対処できるセレクタ回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の態様に係るセレクタ回路によれば、
複数のビットを含む入力データから、複数のビットをそれぞれ含む複数の出力データを選択して出力するセレクタ回路において、
上記セレクタ回路は、
入力されたビットをそのままのビット順序で出力するか、又はビット順序を入れかえて出力する複数の第1のスワップ回路と、
上記各第1のスワップ回路から出力された各ビットを伝送するバスと、
上記バス上の連続した所定個数のビットをそれぞれ選択して取り出す複数のデータフィールド指定回路とを備え、
上記入力データの各ビットは、上記第1のスワップ回路のうちのいずれかに入力され、上記出力データのそれぞれは、上記データフィールド指定回路のうちのいずれかによって取り出された複数のビットを含むことを特徴とする。
【0009】
上記セレクタ回路において、上記入力データの複数のビットは、連続したビット順序を有しているか、又は上記第1のスワップ回路のうちの少なくとも1つによりビット順序を入れかえることで連続したビット順序になることを特徴とする。
【0010】
上記セレクタ回路において、上記各第1のスワップ回路は、入力されたビットをそのままのビット順序で出力するか、又はビット順序を逆転させて出力することを特徴とする。
【0011】
上記セレクタ回路は、上記各データフィールド指定回路の後段にそれぞれ設けられ、上記各データフィールド指定回路によって取り出されたビットをそのままのビット順序で出力するか、又はビット順序を入れかえて出力する複数の第2のスワップ回路をさらに備えたことを特徴とする。
【0012】
上記セレクタ回路において、上記各第2のスワップ回路は、上記各データフィールド指定回路によって取り出されたビットをそのままのビット順序で出力するか、又はビット順序を逆転させて出力することを特徴とする。
【0013】
上記セレクタ回路は、上記バス上の少なくとも1つの制御ビットを選択して取り出す制御データ指定回路をさらに備え、
上記出力データのそれぞれは、上記制御ビットをさらに含むことを特徴とする。
【0014】
上記セレクタ回路において、上記各出力データは、画像データの複数の成分のうちのいずれかを構成する複数のビットを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
このように、本発明のセレクタ回路を用いることにより、画像データ転送システムを設計する際に、回路規模の増大を抑えながら、データ転送システムにおいて受信されるデータのビット順序の変更にある程度柔軟に対処して、後段の回路にとって望ましいビット順序でデータを出力することができる。特に、第2のスワップ回路をさらに備えたことにより、画像データとして後段の回路にとって望ましいビット順序でデータを出力することができる。特に、第1及び第2のスワップ回路として簡単な回路を用いたことは、回路規模の増大を防ぐことに有利である。そして、図7で示したような、単純に出力データのビット数に等しい個数のマルチプレクサを持つ回路に比べると、回路規模の増大を抑えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像データ転送システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1のチャネルスワップ回路11aの詳細構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る画像データ転送システムの概略構成を示すブロック図である。
【図4】図3のデータスワップ回路16aの詳細構成を示すブロック図である。
【図5】図3の画像データ転送システムの動作を説明するための概略図である。
【図6】図3の画像データ転送システムの動作を説明するための概略図である。
【図7】従来技術の画像データ転送システムの概略構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
第1の実施形態.
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像データ転送システムの概略構成を示すブロック図である。図1において、LVDSトランスミッタ回路1から送信されたシリアルデータは、LVDSレシーバ回路2によって受信され、例えば7ビット×5チャネル(CH0〜CH4)のパラレルデータに変換される。変換後の35ビットのデータは、RGBの各画像データと制御データとを含み、例えば図1の例では、10ビットのRデータ、10ビットのGデータ及び10ビットのBデータと、1ビットの制御データ(例えば、データを取り込むタイミングを示すLSYNCデータ等)とを含む。LVDSレシーバ回路2から出力された35ビットのデータは、セレクタ回路3に送られ、セレクタ回路3は、LVDSレシーバ回路2から送られたデータから、Rデータ及び制御データを選択してRデータ取り込み回路4aに送り、Gデータ及び制御データを選択してGデータ取り込み回路4bに送り、Bデータ及び制御データを選択してBデータ取り込み回路4cに送る。
【0018】
セレクタ回路3は、LVDSトランスミッタ回路1から送信されたシリアルデータ上のデータ順序の相違に起因して、LVDSレシーバ回路2から出力されるデータのビット順序が異なる場合に対処するために、LVDSレシーバ回路2から送られたデータのビット順序の入れかえを行う。前提条件として、LVDSトランスミッタ回路1から送信されるシリアルデータは、LVDSレシーバ回路2による変換後にRデータ、Gデータ及びBデータの各ビットが連続して並んでいるか、又は、変換後にチャネル毎にビット順序の入れかえを行うことによって連続して並ぶように構成されている。
【0019】
セレクタ回路3において、チャネルスワップ回路11a〜11eは、LVDSレシーバ回路2から送られたデータに対して、チャネル毎にビット順序の入れかえを行うか、又は入れかえを行うことなくそのまま通過させる。各チャネルスワップ回路11a〜11eとして、好ましくは、チャネル内のビット順序を昇順及び降順のいずれかに設定する回路を用いることができる。図2は、このようなチャネルスワップ回路11aの詳細構成を示すブロック図である。LVDSレシーバ回路2から送られたデータは、いったんデータレジスタ21に格納され、次いで図のようにマルチプレクサ(MUX)22a〜22fに送られる。各マルチプレクサ22a〜22fは、2つの入力ビットのうちの一方を選択して出力する2対1のマルチプレクサである。図2に示すようにビット0〜ビット6が昇順で入力される場合、ビット順序の入れかえを行わないとき、ビット0〜ビット6はそのまま昇順で出力され、ビット順序の入れかえを行うとき、ビット0〜ビット6は降順(すなわち逆転したビット順序)で出力される。各マルチプレクサ22a〜22fによるビット順序の入れかえの有無は、設定レジスタ6aにおいて設定され、設定レジスタ6a内の設定情報は、コントローラ5(例えば、画像データ転送システムのプロセッサ)によってソフトウェア的に制御される。チャネルスワップ回路11b〜11eもまた、図2のチャネルスワップ回路11aと同様に構成される。チャネルスワップ回路11a〜11eから出力されたデータは、いったんデータレジスタ12に格納される。このように、本実施形態のセレクタ回路3は、LVDSトランスミッタ回路1から送信されるデータに応じてビット順序の入れかえの有無を選択することにより、データレジスタ12以降の回路において、Rデータ、Gデータ及びBデータの各ビットを連続して並んだ状態にすることができる。
【0020】
チャネルスワップ回路11a〜11eから出力されたデータは、いったんデータレジスタ12に格納され、次いで、35ビットの内部バス13を介して、データフィールド指定回路14a,14b,14c及び制御データ指定回路15a,15b,15cに送られる。データフィールド指定回路14aは、連続して並んだRデータ、Gデータ及びBデータを含む35ビットのデータからRデータの開始位置のビットのみを指定し、このビット以降の10ビットの範囲をRデータのデータフィールドとして取り出してRデータ取り込み回路4aに送る。同様に、データフィールド指定回路14bは、35ビットのデータからGデータの開始位置のビットのみを指定し、このビット以降の10ビットの範囲をGデータのデータフィールドとして取り出してGデータ取り込み回路4bに送る。同様に、データフィールド指定回路14cは、35ビットのデータからBデータの開始位置のビットのみを指定し、このビット以降の10ビットの範囲をBデータのデータフィールドとして取り出してBデータ取り込み回路4cに送る。制御データ指定回路15a,15b,15cはそれぞれ、35ビットのデータから、制御データ(例えばLSYNCデータ)を含む1ビットを指定し、このビットの制御データを取り出して、Rデータ取り込み回路4a、Gデータ取り込み回路4b、又はBデータ取り込み回路4cに送る。制御データ指定回路15a,15b,15cによって取り出されるデータは同一のデータであってもよく(すなわち、同一のビットを指定する)、それに代わって、個別に異なるデータであってもよい(すなわち、別個のビットを指定する)。データフィールド指定回路14a,14b,14cによって指定される開始位置のビットと、制御データ指定回路15a,15b,15cによって指定されるビットとは、設定レジスタ6bにおいて設定され、設定レジスタ6b内の設定情報は、コントローラ5によってソフトウェア的に制御される。
【0021】
セレクタ回路3は、以上のように構成されたことにより、RGBの各画像データ及び制御データを、適切なビット順序で、後段のRデータ取り込み回路4a、Gデータ取り込み回路4b及びBデータ取り込み回路4cに送ることができる。
【0022】
本実施形態のセレクタ回路3を備えた画像データ転送システムの設計者は、LVDSトランスミッタ回路1から送信されるデータに応じて、チャネルスワップ回路11a〜11eにおいてビット順序の入れかえを行うか否か、また、データフィールド指定回路14a,14b,14c及び制御データ指定回路15a,15b,15cにおいてどのビットを指定して取り出すかを選択し、この選択に従って設定レジスタ61,6b内の設定情報を決定する。このように、本実施形態のセレクタ回路3を用いることにより、画像データ転送システムを設計する際に、回路規模の増大を抑えながら、データ転送システムにおいて受信されるデータのビット順序の変更にある程度柔軟に対処することができる。特に、チャネルスワップ回路11a〜11eとして簡単な回路(図2を参照)を用いたことは、回路規模の増大を防ぐことに有利である。
【0023】
第2の実施形態.
図3は、本発明の第2の実施形態に係る画像データ転送システムの概略構成を示すブロック図である。本実施形態のセレクタ回路3は、第1の実施形態のセレクタ回路3の構成に加えて、データフィールド指定回路14a,14b,14cの後段において、データスワップ回路16a,16b,16cをさらに備えたことを特徴とする。
【0024】
データスワップ回路16a,16b,16cはそれぞれ、各データフィールド指定回路14a,14b,14cから出力されたRデータ、Gデータ、Bデータに対して、必要に応じてビット順序を入れかえるか否かを選択することができる。各データスワップ回路16a,16b,16cとして、好ましくは、チャネルスワップ回路11a〜11eと同様に、チャネル内のビット順序を昇順及び降順のいずれかに設定する回路を用いることができる。図4は、このようなデータスワップ回路16aの詳細構成を示すブロック図である。データフィールド指定回路14aから送られたデータは、いったんデータレジスタ31に格納され、次いで図のようにマルチプレクサ(MUX)32a〜32jに送られる。各マルチプレクサ32a〜32jは、2つの入力ビットのうちの一方を選択して出力する2対1のマルチプレクサである。各マルチプレクサ32a〜32jによるビット順序の入れかえの有無は、設定レジスタ6cにおいて設定され、設定レジスタ6c内の設定情報は、コントローラ5によってソフトウェア的に制御される。データスワップ回路16b,16cもまた、図4のデータスワップ回路16aと同様に構成される。データスワップ回路16a,16b,16cから出力されたデータは、Rデータ取り込み回路4a、Gデータ取り込み回路4b及びBデータ取り込み回路4cにそれぞれ送られる。
【0025】
このように、本実施形態のセレクタ回路3は、各データフィールド指定回路14a,14b,14cから出力されたRデータ、Gデータ、Bデータに対して、必要に応じてビット順序の入れかえの有無を選択することにより、画像データとして後段の回路にとって望ましいビット順序で、Rデータ、Gデータ、Bデータの各ビットを出力できる。
【0026】
図5及び図6は、図3の画像データ転送システムの動作を説明するための概略図である。図5及び図6では、本実施形態のセレクタ回路3によって、入力されたデータのビット順序がどのように選択されるかを具体的に示している。LVDSレシーバ回路2からセレクタ回路2に、7ビット×5チャネルで合計35ビットのデータが入力される。この入力データは、画像データである10ビットのRデータ(RDATA)、10ビットのGデータ(GDATA)及び10ビットのBデータ(BDATA)と、制御データである1ビットのLSYNCデータ(LSYNC)とを含んで構成されている。図示した場合では、Rデータの各ビット、Gデータの各ビット、及びBデータの各ビットはそれぞれ連続して並んでおらず、チャネル毎にビット順序の入れかえを行うことにより連続して並ぶような構成となっている。従って、チャネルスワップ回路11a〜11eを用いてビット順序の入れかえを行う。この結果、データレジスタ12及び内部バス13では、それぞれ連続して並んだRデータ、Gデータ及びBデータが得られる。次に、データフィールド指定回路14a,14b,14cにより、Rデータ、Gデータ、Bデータをそれぞれ取り出す。詳しくは、各データフィールド指定回路14a,14b,14cによって指定されたRデータ、Gデータ及びBデータの開始位置から、10ビットの範囲を取り出す。データフィールド指定回路14a,14b,14cにより取り出されたRデータ、Gデータ及びBデータに対して、それぞれデータスワップ回路16a,16b,16cを用いてビット順序を入れかえて、Rデータ取り込み回路4a、Gデータ取り込み回路4b及びBデータ取り込み回路4cに送られる。また、制御データ指定回路15a,15b,15cはそれぞれ、35ビットのデータから、制御データLSYNCデータを含む1ビットを指定して取り出し、Rデータ取り込み回路4a、Gデータ取り込み回路4b及びBデータ取り込み回路4cに送る。
【0027】
LVDSトランスミッタ回路1から送信されるデータに応じて、チャネルスワップ回路11a〜11eのうちの一部のみ、及び/又はデータスワップ回路16a,16b,16cのうちの一部のみがビット順序の入れかえを行ってもよい。
【0028】
このように、本実施形態のセレクタ回路3を用いることにより、画像データ転送システムを設計する際に、回路規模の増大を抑えながら、データ転送システムにおいて受信されるデータのビット順序の変更にある程度柔軟に対処することができる。特に、データスワップ回路16a,16b,16cをさらに備えたことにより、画像データとして後段の回路にとって望ましいビット順序で、Rデータ、Gデータ、Bデータの各ビットを出力することができる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明の実施形態に係るセレクタ回路を含む画像データ転送システムは、デジタル複写機、デジタルTV、ファクシミリ装置等、画像処理を行う装置において利用可能である。さらに、この画像データ転送システムは、画像データを処理するためのプロセッサ、例えばSIMDプロセッサとともに利用可能である。
【符号の説明】
【0030】
1…LVDSトランスミッタ回路、
2…LVDSレシーバ回路、
3…セレクタ回路、
4a…Rデータ取り込み回路、
4b…Gデータ取り込み回路、
4c…Bデータ取り込み回路、
5…コントローラ、
6a,6b,6c…設定レジスタ、
11a〜11e…チャネルスワップ回路、
12,21,31…データレジスタ、
13…内部バス、
14a,14b,14c…データフィールド指定回路、
15a,15b,15c…制御データ指定回路、
16a,16b,16c…データスワップ回路、
22a〜22f,32a〜32j…マルチプレクサ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0031】
【特許文献1】特開2002−169770号公報。
【特許文献2】特開平10−78935号公報。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のビットを含む入力データから、複数のビットをそれぞれ含む複数の出力データを選択して出力するセレクタ回路において、
上記セレクタ回路は、
入力されたビットをそのままのビット順序で出力するか、又はビット順序を入れかえて出力する複数の第1のスワップ回路と、
上記各第1のスワップ回路から出力された各ビットを伝送するバスと、
上記バス上の連続した所定個数のビットをそれぞれ選択して取り出す複数のデータフィールド指定回路とを備え、
上記入力データの各ビットは、上記第1のスワップ回路のうちのいずれかに入力され、上記出力データのそれぞれは、上記データフィールド指定回路のうちのいずれかによって取り出された複数のビットを含むことを特徴とするセレクタ回路。
【請求項2】
上記入力データの複数のビットは、連続したビット順序を有しているか、又は上記第1のスワップ回路のうちの少なくとも1つによりビット順序を入れかえることで連続したビット順序になることを特徴とする請求項1記載のセレクタ回路。
【請求項3】
上記各第1のスワップ回路は、入力されたビットをそのままのビット順序で出力するか、又はビット順序を逆転させて出力することを特徴とする請求項1又は2記載のセレクタ回路。
【請求項4】
上記セレクタ回路は、上記各データフィールド指定回路の後段にそれぞれ設けられ、上記各データフィールド指定回路によって取り出されたビットをそのままのビット順序で出力するか、又はビット順序を入れかえて出力する複数の第2のスワップ回路をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載のセレクタ回路。
【請求項5】
上記各第2のスワップ回路は、上記各データフィールド指定回路によって取り出されたビットをそのままのビット順序で出力するか、又はビット順序を逆転させて出力することを特徴とする請求項4記載のセレクタ回路。
【請求項6】
上記セレクタ回路は、上記バス上の少なくとも1つの制御ビットを選択して取り出す制御データ指定回路をさらに備え、
上記出力データのそれぞれは、上記制御ビットをさらに含むことを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか1つに記載のセレクタ回路。
【請求項7】
上記各出力データは、画像データの複数の成分のうちのいずれかを構成する複数のビットを含むことを特徴とする請求項1〜6のうちのいずれか1つに記載のセレクタ回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−193420(P2011−193420A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−60173(P2010−60173)
【出願日】平成22年3月17日(2010.3.17)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】