説明

センサライト

【課題】 センサライトの人体検知センサが侵入者を検知したときに、屋内の電話機あるいは外部の電話機から生の声を出力したり、電話機のトーン信号で遠隔操作によりセンサライトを点滅させたり警報音を発生させたりするなどの、使用者独自の威嚇動作を行えるようにすることにより、センサライトによる防犯効果を向上させる。
【解決手段】 予め設定された範囲内で人体の存在を検知すると、制御部21を介して夜間に照明具17を点灯させたり警報音を発生したりする防犯機能を備えた屋外型センサライト1において、コードレス電話機の子機機能22を組み込むことにより、コードレス親機30に備えた外線電話番号記憶部により予め記憶させた緊急通報先電話番号の外部電話機32への自動通報およびこの外部電話機32またはコードレス親機30とセンサライト1側子機22との双方向交信を可能にしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体の存在を検知して照明具を点灯させるセンサライトに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のセンサライトは、照明具に人体検知センサと明暗センサとを組み合わせたものが一般的で、夜間に予め設定した人体検知範囲内に人が侵入すると、これを自動的に検知して照明具を予め設定した時間だけ点灯させるものである。また、昼間は明暗センサにより照明具への電力の供給を断つので、夜間にだけ照明具を点灯させる。その他、警報手段を備え、照明具の連続点灯や点滅照明だけでなく、警報音を鳴らすものもある。なお、上記のような従来のセンサライト70は、図8に示すように交流100Vのコンセントに電源プラグ77を差し込んで使用されるもので、電源プラグ77に一端が接続された電源コード77aが照明具(ライト)71に点灯(ON/OFF)スイッチ74を介して接続されている。電源コード77aは点灯スイッチ74と電源プラグ77間で分岐されて電源部76に接続されている。点灯スイッチ74は制御部75に接続されており、人体検知センサ73が人体を検知すると、制御部75を介して点灯スイッチ74がONになり、ライト71が点灯し、同時に制御部75を介して警報音出力回路72から警報音が出力される。
【0003】
さらに、センサライトが人体を検知して点灯すると、室内の受信機に人体検知の情報を通報したり、警告灯を点灯したりして通報する自動通報機能を備えた装置がある。こうした従来のセンサライト80は、図9に示すように、図8に示す従来のセンサライト70の基本構成部材71〜77を備えており、さらに無線式の発信機81を備え、人体検知センサ73が人体を検知すると制御部75を介して発信機81から受信機82へアンテナを介して警報信号を発信し、受信機82から例えば侵入者があった旨の人体検知情報が通報されるものである。
【0004】
センサライトに関する先行技術に、人体検知部と検知信号が入力されてから所定の時間だけ信号を出力するタイマー部と、タイマー部からの信号が入力されている間だけ作動する照明灯駆動部と、照明灯駆動部により連続点灯する照明灯と、照明灯が消灯する直前の一定時間だけ照明灯を点滅させるための制御信号を照明灯駆動部へ送る制御部、あるいは、音・ 光のいずれか、または両方を発生する報知部へ制御信号を送る制御部を備えた構成の装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】実開平7−30497号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した従来のセンサライトでは、例えば侵入者(人体)を検知すると、照明具を点灯して侵入者を照射したり、警報音を発したりするが、これらだけでは威嚇効果が小さい。また、人体を検出してから一定時間、照明を点滅動作をさせるものがあるが、点滅動作だけでは、侵入者に与える威嚇効果は限られている。
【0006】
つまり、センサライトが点灯したり、点滅したり、警報音を発したりしても、侵入者には屋内から監視されている(見られている)という意識を十分に与えられていないので、威嚇的な効果が低いと考えられる。
【0007】
本発明はかかる観点に鑑みなされたもので、センサライトの人体検知センサが人体(侵入者)を検知したときに、屋内の電話機あるいは外部の電話機から生の声を出力したり、電話機のトーン信号で遠隔操作によりセンサライトを点滅(フラッシング)させたり警報音を発生させたりするなどの、使用者(ユーザ)独自の威嚇動作を行えるようにすることにより、センサライトによる防犯(セキュリティ)効果を向上させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために本発明(請求項1)にかかるセンサライトは、予め設定された範囲内で人体の存在を検知すると、制御部を介して照明具を点灯させたり警報音を発生したりする防犯機能を備えた屋外型センサライトにおいて、コードレス電話機の子機機能を組み込むことにより、コードレス親機に備えた外線電話番号記憶部により予め記憶させた緊急通報先電話番号に該当する外部電話機あるいは前記コードレス親機への自動通報および、前記外部電話機または前記コードレス親機と前記センサライト側子機との双方向交信を可能にしたことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載のように、前記子機機能に自動着信機能をもたせ、前記コードレス親機あるいは前記外部電話機のダイヤルボタン操作により、前記子機機能および前記制御部を介してDTMF信号で前記センサライトの防犯機能を操作できるようにすることが好ましい。
【0010】
請求項3に記載のように、前記防犯機能として、強制的に前記センサライトの照明具を点灯させたりフラッシングさせたり警報音を発生させたりすることができる。
【0011】
請求項4に記載のように、前記防犯機能として、前記外部電話機あるいは前記コードレス親機を通して送出する音声を前記センサライトに備えたスピーカから発生させることができる。
【0012】
請求項5に記載のように、前記センサライトに備えたマイクを通じて集音する音声を、前記外部電話機あるいは前記コードレス親機から聞き取れるようにすることができる。
【発明の効果】
【0013】
・請求項1記載のセンサライトによれば、例えば不法侵入者に対し照射光や警報音による威嚇に加えて、屋内や外出先から肉声で威嚇することができ、不法侵入者に対し行動を監視されているとの意識をもたせられるので、防犯効果が極めて高い。しかも、使用者(ユーザ)は屋内に待機した状態あるいは外出先で、センサライト取付場所の周辺の状況を音声で確認しながら、状況に応じて肉声で威嚇できるため、威嚇効果が向上するうえに、侵入者には接触しなくて済むので、安全性が図られる。また、親機は内線通話で済み、また外部電話機についてもコードレス親機と公衆回線側との接続は、アダプタを介してIP電話やISDNなどからより安価な電話会社を選択でき、経済的である。
【0014】
・請求項2記載のセンサライトによれば、外出先から点灯スイッチを入れたり、センサライト取付場所周辺の状況を音声で確認したり、警報音発生手段をON/OFFしたりする際に、センサライトの防犯機能を直接に遠隔操作できるので、非常に便利である。
【0015】
・請求項3記載のセンサライトによれば、従来のセンサライトのようなライトの点滅や警報のように通り一遍の威嚇機能と違って、使用者による独自の威嚇力を発揮できるので、不法侵入者に対する威嚇効果が非常に高い。
【0016】
・請求項4記載のセンサライトによれば、外出先や屋内から肉声や例えばサイレンなどあらゆる種類の音声を使って不法侵入者などを威嚇でき、心理的に強烈な印象を与えられるので、防犯効果が極めて高い。
【0017】
・請求項5記載のセンサライトによれば、外出先の電話機や屋内のコードレス親機により、侵入者等に接触せずに子機機能を通じてセンサライト取付場所の周辺の状況を音声を通じて確認でき、安全性が極めて高いうえに、その状況に応じて肉声で威嚇するだけでなく、電話機のダイヤルボタン等でトーン信号などによりセンサライトの防犯機能を操作して照射光を点灯させたり点滅させたりして効果的な威嚇もできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明にかかるセンサライトの実施の形態について図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は本発明のセンサライトについての実施例を示すブロック図である。この図1に示すように、本例のセンサライト1は防水構造からなる屋外型で、家屋の外壁やベランダなどに取り付けて使用される。交流100Vのコンセントに電源プラグ24を差し込んで使用されるもので、電源プラグ24に一端が接続された電源コード24aが照明具17としての電球(ライト)に点灯(ON/OFF)スイッチ20を介して接続されている。電源コード24aは点灯スイッチ20と電源プラグ24間で分岐されて電源部23に接続されており、電源部23では内蔵の整流器(図示せず)により直流に変換され、制御部21およびコードレス電話機の子機機能(以下、子機または子機本体ともいう)22を含む各回路へ供給される。点灯スイッチ20は、通常、制御部21を通じて操作される。
【0020】
センサライト1は人体検知センサ18および明暗センサ(図示せず)ならびに警報音発生手段を備えており、警報音発生手段は警報音出力回路19のほか、アンプ回路25およびスピーカ26からなる。人体検知センサ18および明暗センサならびに警報音出力回路19は、それぞれ制御部21に接続され、また制御部21は点灯スイッチ20と接続されている。制御部21は後述するフローチャート(図2〜図7)に示す操作手順からなるプログラムを書き込んだCPUからなり、コードレス子機本体22とも接続されている。このコードレス子機本体22には、マイク29と音声入力回路(フィルターおよび増幅)28とで構成される音声入力手段が接続され、また音声出力回路(復調した音声を出力)27と上記アンプ回路25およびスピーカ26とで構成される音声出力手段が接続されている。したがって、アンプ回路25およびスピーカ26は、コードレス子機本体22側の音声出力手段とセンサライト1側の警報音発生手段とに共通する。また、制御部21はコードレス子機本体22との間で双方向の制御が可能で、コードレス子機本体22を通じてトーン信号(DTMF(Daial Tone Multi Frequency)信号)によって制御される構成になっている。
【0021】
一方、コードレス電話機のコードレス親機30は屋内に設置され、電話線にて公衆回線網31に接続されている。また、親機30は子機本体22とともにアンテナを備えており、アンテナを介して双方向で無線にて交信可能である。さらに、子機本体22からの発信機能により親機30および公衆回線網31を経由して、親機30に備えられた外線電話番号記憶部(図示せず)に予め記憶させた電話番号(複数も可能)の固定電話機あるいは携帯電話機など、本例では外出先電話機32へ自動発信して通報できる。
【0022】
そのほかに親機30は、親機制御用CPU(主制御部)33と、子機本体22との通話ボタン34(センサライト1側からの呼出に対し、親機30から肉声(使用者の生の声)等で威嚇する場合に押すためのボタン)と、外出先電話機32への通報用の警報を停止するための停止ボタン35と、親機30からセンサライト1に対し防犯機能(ライト点灯・フラッシング・警報音発生など)を強制制御するためのセンサライト呼出ボタン36とを備えている。さらに、警報音出力回路37と、アンプ回路(音声および警報音増幅用)38とスピーカ39からなる音声出力手段と、音声入力回路(フィルターおよび増幅)40およびマイク41とからなる音声入力手段と、音声切替スイッチ回路(センサライト側子機22・親機30・外出先電話機32からの各音声の切替)42と、各回路への電源部(直流に変換)43と、AC100V用の電源コンセント44に一端が接続された電源コード44aと、電話系回路部(アナログ回路)45と、この電話系回路部45および主制御部33に接続されて電話番号等のデータを入力するダイヤルボタン46とを備えている。なお、親機30には、主制御部33に接続された液晶パネルなどの表示部(図示せず)を設ける場合がある。
【0023】
以上のようにして構成される本発明の実施例に係るセンサライト1について動作を図1に基づいて説明する。
【0024】
センサライト1の人体検知センサ18が侵入者を検知すると、制御部21を介して点灯スイッチ20をONに切り替え、照明具17を点灯させる。同時に制御部21を介してコードレス子機機能22により人体検知センサ18の検知信号を変調し、アンテナ間を無線でコードレス親機30へ送信する。コードレス親機30は検知した信号を受信すると、警報音を発生し、同時に外線電話番号記憶部に予め登録されている外出先(あるいは緊急連絡先の複数を含む場合がある)電話機32へ公衆回線網31を経由して自動的に発信して電話をかけて通報する。
【0025】
外出先電話機32の受話器が取られ通話状態になると、センサライト1側のコードレス子機本体22に接続される。この状態で、センサライト1のマイク29から周辺の音が音声入力回路28で増幅され、子機本体22で変調されて親機30に送信され、公衆回線網31を介して外出先電話機32の受話器で周辺の音声を確認可能な状態になる。そこで、例えば使用者が外出先電話機32のマイクに向かって肉声を発すると、公衆回線網31・親機30を経由して子機本体22へ送信され、子機本体22でその音声が復調され、音声出力回路27を経由してアンプ回路25で増幅され、センサライト1のスピーカ26から使用者の肉声が出力される。なお、外出先の電話機32が受話状態になると、コードレス親機30から発生する警報音およびセンサライト1から発生する警報音は自動的に停止する。
【0026】
また、コードレス親機30側においてその通話ボタン34を押せば、親機30からセンサライト1のスピーカ26を通して使用者が音声で直接に威嚇することもできる。さらに、外出先の電話機32から自宅のセンサライト1の子機本体22に対し自動(強制)着信させ、センサライト1のマイク29を通して周辺の音を聞いて様子を確認したり、センサライト1のスピーカ26を通して音声で威嚇したりすることもできる。また、外出先の電話機32からダイヤルボタン(図示せず)を操作し、DTMF信号により制御部21を介してセンサライト1の照明具17を点灯させたり、フラッシングさせたり、スピーカ26から警報音を発生させたりすることもできる。
【0027】
次に、上記実施例に係るセンサライト1の防犯機能についてコードレス電話機を介した制御処理工程の一連の手順を示すフローチャートに基づいて説明する。
【0028】
図2はセンサライト1の子機機能22と外出先の電話機32との接続処理手順の一例を示すフローチャート、図3は外出先の電話機32とセンサライト1の子機本体22との通話処理工程の一例を示すフローチャート、図4は親機30とセンサライト1の子機本体22との通話処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0029】
上記の防犯制御処理(電話機間のリンク処理を含む)は、予め用意したプログラムをコードレス親機30の主制御部33あるいはコードレス子機機能22の制御部21が遂行することで実行される。また、各図に示されるフローチャートの処理は所定周期で繰り返し実行される。
【0030】
まず、センサライト1のコードレス子機機能22と外出先の電話機32との接続処理について、図2に示すように、スタートである待機状態(ステップS1)において、センサライト1の人体検知センサ18が侵入者を検知する(ステップS2)と、ライト点灯スイッチ20と警報出力回路19がONになって(ステップS3)、タイマー(図示せず)で設定した時間(例えば20秒)だけスピーカ26から警報音を発生し、また夜間であれば照明具(ライト)17が点灯する。このとき子機22はアンテナ間を経由して無線で親機30へ通話信号を送信し、親機30を呼び出す(ステップS4)。
【0031】
一方、親機30はスタートである待機状態(ステップS101)において子機22からの呼出信号を受信し、その信号が登録されたIDかを判断し、登録されたIDであると、子機22へ応答信号を発信する(ステップS102)。そして、子機22が応答信号を受信すると、親機30と子機22間で通話可能な状態となり、いわゆるリンク成立となる。
【0032】
親機30では警報音がスピーカ39から1分間出力される(ステップS103)。外線番号記憶部(図示せず)に予め登録された外出先の電話機32の番号を自動的にダイヤルし(ステップS104)、呼び出す(ステップS105)。外出先の電話機32と通話状態になったか否かを判定し(ステップS106)、NOであれば通話ボタン34を押したか否かを判定する(ステップS107)、ステップS107がNOであれば、1分間経過したか否かを判定する(ステップS108)。そして、このステップS108がNOであればステップS106へ戻り、YESであれば警報音の発生を停止する(ステップS109)。続いて、次の登録先があるか否かを判定し(ステップS110)、YESであればステップS104へ戻り、NOであれば、呼出終了信号を送信して(ステップS111)、コードレス子機22とのリンクが切断され、一連の処理が終了する(ステップS112)。また上記ステップS106でYESであれば、外出先の電話機32に通話信号を送信する(ステップS113)。さらに上記ステップS108でYESであれば子機22へ通話信号を送信する(ステップS114)。
【0033】
親機30とのリンク成立後、センサライト1のコードレス子機22はコードレス親機30を介して外出先の電話機32からの通話信号を受信したか否かを判定し(ステップS5)、NOであれば親機30からの通話信号を受信したか否かを判定する(ステップS6)。このステップS6がNOであれば、親機30からの呼出終了信号を受信したか否かを判定する(ステップS7)が、ステップS7がNOであればステップS5へ戻る。そして、ステップS7がYESであれば、コードレス親機30とのリンクが切断され、一連の処理が終了する(ステップS8)。
【0034】
また上記ステップS5でYESであれば、図3に示すように外出先電話機32との間で通話状態になる(ステップS10)。さらに上記ステップS6でYESであれば、図4に示すように親機30との間で通話状態になる(ステップS11)。
【0035】
次に、図3に示すように外出先の電話機32−子機22が通話状態になる(ステップS10)と、子機22が警報音発生中の場合は警報音が停止し(ステップS12)、音声出力回路19および音声入力回路20がONになる(ステップS13)。外出先の電話機32との通話状態が保たれたまま(ステップS14)、3分経過したか否かが判定される(ステップS15)。そして、ステップS15がNOであれば、終話制御信号を受信したか否かが判定され(ステップS16)、NOであればステップS15へ戻り、YESであれば次のステップS17へ移り、音声出力回路27・音声入力回路28およびライト点灯スイッチ20がそれぞれOFFになる。そして、親機30とのリンクが切断され、一連の処理が終了する(ステップS18)。また、ステップS15でYESであれば、ステップS16を飛ばしてステップS17へ移る。
【0036】
一方、親機30では警報音発生中の場合は警報音を停止し(ステップS115)、外出先の電話機32へセンサライト1の子機本体22から呼出メッセージを送出する(ステップS116)。次に外出先の電話機32との通話状態がOFFになったか否かが判定され(ステップS117)、NOであれば、停止ボタン35を押したか否かが判定される(ステップS118)。このステップS118がNOであれば3分経過したか否かが判定される(ステップS119)。NOであれば、ステップS117へ戻り、ステップS117でYESの場合あるいはステップS118でYESの場合には、ステップS120へそれぞれ移動する。ステップS120では終話制御信号を子機22へ送信する。そして、子機22とのリンクが切断され、一連の処理が終了する(ステップS121)。
【0037】
次に、図4に示すように親機30−子機22が通話状態になる(ステップS11)と、子機22が警報音発生中の場合は警報音を停止し(ステップS12’)、親機30との通話状態が保たれたまま音声出力回路27および音声入力回路28がそれぞれONになる(ステップS13’)。次に3分経過したか否かが判定される(ステップS15’)。そして、NOであれば、終話制御信号を受信したか否かが判定され(ステップS16’)、ステップS16’がNOであればステップS15’へ戻り、YESであれば次のステップS17’へ移り、音声出力回路27・音声入力回路28およびライト点灯スイッチ20がそれぞれOFFになる。そして、親機30とのリンクが切断され、一連の処理が終了する(ステップS18’)。また、ステップS15’でYESであれば、ステップS16’を飛ばしてステップS17’へ移る。
【0038】
一方、親機30では警報音発生中の場合は警報音を停止し(ステップS115’)、センサライト1の子機22との通話状態が保たれたまま、音声出力回路37および音声入力回路40がそれぞれONになる(ステップS116’)。次に通話ボタン34を押したか否かが判定され(ステップS118’)、NOであれば3分経過したか否かが判定される(ステップS119’)。ステップS119’がNOであればステップS118’へ戻り、ステップS118’がYESの場合あるいはステップS119’でYESの場合には、ステップS120’へそれぞれ移る。ステップS120’では終話制御信号を子機22へ送信する。そして、音声切替スイッチ42および音声入力回路40がそれぞれOFFになり(ステップS122)、子機22とのリンクが切断され、一連の処理が終了する(ステップS123)。
【0039】
図5は外出先の電話機32からのセンサライト1の防犯機能の強制制御処理工程の一例を示すフローチャート、図6は親機30からのセンサライト1の防犯機能の強制制御処理工程の一例を示すフローチャートである。
【0040】
まず、外出先の電話機32から行い得るセンサライト1の防犯機能の強制制御処理は、図5に示すように、親機30の待機状態(ステップS151)において、外出先の電話機32からセンサライト1の子機22を呼び出す(ステップS152)と、親機30は無線で子機22へ通話信号を送信し、子機22とのリンク制御を行う(ステップS153)。
【0041】
一方、センサライト1側の子機22は待機状態(ステップS51)において外出先の電話機32からの呼出信号を受信し、その信号が登録されたIDかを判断し、登録されたIDであると、親機30を通じて外出先の電話機32へ応答信号を発信してリンク制御を行う(ステップS52)。そして、外出先の電話機32が応答信号を受信すると、外出先の電話機32と子機22間で通話可能な状態となり、リンク成立となる。
【0042】
外出先の電話機32からの呼出が停止したか否かを判定(ステップS154)し、NOであれば設定回数呼出コールしたか否かを判定する(ステップS155).NOならばステップS154へ戻り、YESであれば通話状態となって通話成立信号を外出先の電話機32へ送出する(ステップS156)。
【0043】
一方、センサライト1側の子機22では呼出停止信号を受信したか否かを判定(ステップS53)し、NOであれば通話成立信号を受信したか否かを判定(ステップS54)する。NOであればステップS53へ戻り、YESであれば音声入力回路28がONになる(ステップS55)。そして、外出先の電話機32から制御トーン信号を受信可能な状態となる。ここで、外出先の電話機32のダイヤルボタンの操作でセンサライト1に対し防犯機能(ライト点灯、フラッシング、警報音発生)を操作し得る(ステップS56)。続いて終話信号を受信したか否かを判定(ステップS57)し、NOであればステップS55の後へ戻るので、繰り返し防犯機能を操作し得るが、YESであればリンクが切断され、一連の処理が終了する(ステップS58)。
【0044】
ここで、親機30側では外出先の電話機32からの回線が切断されたか否かを判定(ステップS158)し、NOであればステップS156の後へ戻って外出先の電話機32から制御トーン信号を受信可能な状態に保持されるが、YESであれば次に終話信号が送信され(ステップS159)、リンクが切断され、一連の処理が終了する(ステップS160)。なお、外出先の電話機32から呼出が停止したか否かを判定(ステップS154)し、YESであれば終話信号が送信され(ステップS157)、リンクが切断され、一連の処理が終了する(ステップS160)。また、子機22側で呼出停止信号を受信したか否かを判定(ステップS53)し、YESであればリンクが切断され、一連の処理が終了する(ステップS58)。
【0045】
次に、親機30から行い得るセンサライト1の防犯機能の強制制御処理は、図6に示すように、親機30の待機状態(ステップS161)において、親機30のセンサライト1の子機22の呼出ボタン36を押す(ステップS162)と、親機30は無線で子機22へ通話信号を送信し、子機22を呼び出して子機22とのリンク制御を行う(ステップS163)。
【0046】
一方、センサライト1の子機22は待機状態(ステップS61)において親機30からの呼出信号を受信し、その信号が登録されたIDかを判断し、登録されたIDであると、親機30へ応答信号を発信して親機30とのリンク制御を行う(ステップS62)。そして、親機30が応答信号を受信すると、通話可能な状態となり、リンク成立となる。
【0047】
親機30側ではセンサライト1の子機22との通話状態が保たれたまま、音声切替スイッチ42および音声入力回路40がそれぞれONになる(ステップS164)。次に親機30のダイヤルボタン46でセンサライト1に対し防犯機能(ライト点灯、フラッシング、警報音発生)の遠隔操作を行うための制御トーン信号を送信(ステップS165)し、3分経過したか否かが判定される(ステップS166)。NOであれば通話ボタン34を押したか否かが判定され(ステップS167)、ステップS167がNOであればステップS165へ戻り、ステップS167でYESであれば終話制御信号を子機22へ送信する(ステップS168)。そして、音声切替スイッチ42および音声入力回路40がそれぞれOFFになり(ステップS169)、子機22とのリンクが切断され、一連の処理が終了する(ステップS170)。また、ステップS166で3分経過してYESの場合にも、同様に音声切替スイッチ42および音声入力回路40がそれぞれOFFになり(ステップS169)、子機22とのリンクが切断され、一連の処理が終了する(ステップS170)。
【0048】
センサライト1の子機22側では、音声入力回路28がONになる(ステップS63)。そして、親機30から制御トーン信号を受信可能な状態となる(ステップS64)。ここで、親機30のダイヤルボタン46の操作により、制御トーン信号に応じてセンサライト1に対し防犯機能(ライト点灯、フラッシング、警報音発生)が実行される(ステップS65)。続いて3分経過したか否かが判定される(ステップS66)。NOであれば終話信号を受信したか否かが判定(ステップS67)されるが、NOであればステップS64へ戻って繰り返し防犯制御操作が行われる。一方、上記ステップS66でYESの場合およびステップS67でYESの場合は、音声出力回路27・音声入力回路28およびライト点灯スイッチ20がそれぞれOFFになる(ステップS68)。そして、親機30とのリンクが切断され、一連の処理が終了する(ステップS69)。
【0049】
図7は各防犯制御信号のフローで、音声威嚇は図7(a)のように音声出力回路27のON/OFFで、センサライト1のON/OFFは図7(b)のようにライト点灯スイッチ20のON/OFFで行われる。ライトフラッシングは図7(c)のようにライト点灯スイッチ20のONにおいてフラッシングスイッチON/OFFで、警報出力は図7(d)のように警報音出力回路19のON/OFFで行われる。
【0050】
以上に本発明のセンサライトに関する一実施形態について説明したが、下記のように実施することができる。
【0051】
・屋外に電話回線の入出力部がある場合には、センサライト1に直接電話機の機能を組み込むことで、コードレス電話機によらず、直接に外出先の電話機32との接続が可能になるため、本発明を適用できる。
【0052】
・センサライト1に携帯電話機の機能を組み込むことによって、完全な無線方式で、本発明を適用できる。
【0053】
・上記実施例におけるアナログ方式のコードレス電話機に代えて、デジタル方式のコードレス電話機を使用すれば、センサライト1にテレビカメラを搭載し、映像によって屋外の取付場所を確認することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明のセンサライトについての実施例を示すブロック図である。
【図2】センサライト1の子機機能22と外出先の電話機32との接続処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図3】外出先の電話機32とセンサライト1の子機本体22との通話処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】親機30とセンサライト1の子機本体22との通話処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】外出先の電話機32からのセンサライト1の防犯機能の強制制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】親機30からのセンサライト1の防犯機能の強制制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】各防犯制御信号のフローである。
【図8】従来のセンサライト70の構成を示すブロック図である。
【図9】従来の無線通報機能付きセンサライト80の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0055】
1 センサライト
17 照明具(ライト)
18 人体検知センサ
19 警報音出力回路
20 点灯(ON/OFF)スイッチ
21 制御部(CPU)
22 コードレス子機本体(子機機構・子機)
23 電源部
24 電源プラグ
25 アンプ回路
26 スピーカ
27 音声出力回路(復調した音声を出力)
28 音声入力回路(フィルターおよび増幅)
29 マイク
30 コードレス親機
31 公衆回線網
32 外出先電話機
33 親機制御用CPU(主制御部)
34 通話ボタン
35 停止ボタン
36 呼出ボタン
37 警報音出力回路
38 アンプ回路(音声および警報音増幅用)
39 スピーカ
40 音声入力回路(フィルターおよび増幅)
41 マイク
42 音声切替スイッチ回路
43 電源部
44 AC100V用電源コンセント
45 電話系回路部(アナログ回路)
46 ダイヤルボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設定された範囲内で人体の存在を検知すると、制御部を介して照明具を点灯させたり警報音を発生したりする防犯機能を備えた屋外型センサライトにおいて、
コードレス電話機の子機機能を組み込むことにより、コードレス親機に備えた外線電話番号記憶部により予め記憶させた緊急通報先電話番号の外部電話機あるいは前記コードレス親機への自動通報および、前記外部電話機または前記コードレス親機と前記センサライト側子機との双方向交信を可能にしたことを特徴とするセンサライト。
【請求項2】
前記子機機能に自動着信機能をもたせ、前記コードレス親機あるいは前記外部電話機のダイヤルボタン操作により、前記子機機能および前記制御部を介してDTMF信号で前記センサライトの防犯機能を操作できるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のセンサライト。
【請求項3】
前記防犯機能として、強制的に前記センサライトの照明具を点灯させたりフラッシングさせたり警報音を発生させたりすることを含むことを特徴とする請求項1または2に記載のセンサライト。
【請求項4】
前記防犯機能として、前記外部電話機あるいは前記コードレス親機を通して送出する音声を前記センサライトに備えたスピーカから発生させることを含むことを特徴とする請求項1または2に記載のセンサライト。
【請求項5】
前記センサライトに備えたマイクを通じて集音する音声を、前記外部電話機あるいは前記コードレス親機から聞き取れるようにしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のセンサライト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−251202(P2008−251202A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−87548(P2007−87548)
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(000109668)DXアンテナ株式会社 (394)
【Fターム(参考)】