説明

ソフトスタート回路及びソフトスタート回路を含んだ電源供給装置

【課題】始動時に電力コンバータの出力側に現れる電流のピーク値を低くして始動時でも安定して電源供給装置を動作させることのできるソフトスタート回路を提供する。
【解決手段】本願発明のソフトスタート回路は、基準電圧Vrefを用いて電圧Vdtを生成してDTC端子に出力するデューティー比設定部410と、REF端子から提供される電流を充電する第1キャパシタC1と第1キャパシタC1の充電電圧を用いて導通と遮断が行われるスイッチQ1とを含む可変スイッチ部430と、RT端子に並列連結された抵抗R5と抵抗R6と、CT端子に固定された電圧を提供する第2キャパシタC2とを含み、スイッチQ1の遮断時に抵抗R6に電流を流し、スイッチQ1の導通時に抵抗R5、R6に電流が流れるようにする周波数調節部420とを含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パルス幅変調制御器の出力を調節するソフトスタート回路及びこのソフトスタート回路を含んだ電源供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電源供給装置は、一定レベルの電源を必要とするプラズマ表示装置や液晶表示装置のような平板表示装置、各種電気電子装置などに備えられている。これら電源供給装置の中でPWM(Pulse Width Modulation)方式を使用する電源供給装置は電力コンバータとパルス幅変調制御装置を含んでいる。
【0003】
電力コンバータは、所定の入力電圧から所望の出力電圧を出力する装置であって、高いスイッチング周波数で動作しながらも、スイッチング損失が比較的少なくて、非対称的に動作するハーフブリッジコンバータ、能動クランプフォワードコンバータ及び位相遷移型フルブリッジコンバータなどがある。
【0004】
また、パルス幅変調制御装置は、電力コンバータの出力を監視して出力が一定となるように電力コンバータの動作を制御する。つまり、パルス幅変調制御装置は初期始動から正常動作及び動作中止前まで電力コンバータの動作及び出力を制御する。
【0005】
パルス幅変調方式の電力コンバータは正常動作時に設定されたデューティー比で動作するが、正常動作時のデューティー比は設計によって任意に設定されている。例えば、正常動作時のデューティー比は35%や40%、45%等に設定されて最大50%まで設定されている。そして、場合によっては正常動作時のデューティー比は50%を超えて設定することもできる。
【0006】
ところで、初期始動時に正常動作時のデューティー比で電力コンバータを動作させると、電力コンバータの出力側に突然の過負荷が発生することがある。この問題を解決するという理由でソフトスタート方式が提案された。ソフトスタート方式は、小さいデューティー比の駆動信号で電力コンバータを駆動させた後、時間が経過するにつれて徐々にデューティー比を増やして正常動作時のデューティー比にする方式である。
【0007】
ここで、図1と図2を参照して、正常動作時の電流変化とソフトスタート方式による始動時の電流変化を説明する。
【0008】
図1は、一般的な電力コンバータの正常動作時におけるデューティー電圧と出力電流の波形図であって、Vdはスイッチング素子の導通/遮断を制御する動作信号であり、ILKは動作信号のデューティー比に対応した変圧器の1次側電流である。
【0009】
正常動作時の動作信号(Vd)は一周期(Ts)に対してハイ区間(DTs)とロー区間((1−D)Ts)に区分されているが、ハイ区間(DTs)の長さをロー区間((1−D)Ts)の長さに比して同程度にし、大きな違いが生じないようにしている。これにより変圧器の1次側に現れる電流(ILK)は、図1に示すようにハイ区間(DTs)の長さだけ徐々に上昇し、最大でpeak1の大きさを有することになる。
【0010】
図2は一般的な電力コンバータをソフトスタート方式で始動する場合のデューティー電圧と出力電流の波形図であり、Vdはスイッチング素子の導通/遮断を制御する動作信号(Vd)であり、ILK’は動作信号のデューティー比に対応した変圧器の1次側電流である。
【0011】
始動時の動作信号(Vd)は、正常動作時と同様に一周期(Ts)においてハイ区間(DTs)とロー区間((1−D)Ts)に区分されるが、2次側に突然の過負荷が生じることを防止するために、ハイ区間(DTs)の長さがロー区間((1−D)Ts)の長さに比べて非常に小さい。つまり、始動時の動作信号は、正常動作時の動作信号よりもデューティー比が小さくなる。これにより、1次側に現れる電流(ILK’)は図2に示すように、ハイ区間(DTs)が短い分だけ非常に速く上昇し、最大でpeak2の大きさになるが、このピーク値(peak2)は正常動作時のピーク値(peak1)よりも高い。
【0012】
そして、電力コンバータの特徴により変圧器の1次側に流れる電流は変圧器の2次側に誘導され、それによって変圧器の2次側にも変圧器の1次側に現れる電流(ILK’、ILK)の波形が現れる。
【0013】
この結果、変圧器の2次側には正常動作時よりも始動時に高いピーク値の電流が現れ、ソフトスタート方式を使わない電力コンバータでは変圧器の2次側に更に高いピーク値の電流が現れる。このような理由により電力コンバータでは始動時に現れる高いピーク値の電流によって素子が焼損するという危険がある。
【特許文献1】韓国登録特許591033号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の課題は、ソフトスタート方式で電力コンバータを始動する場合に変圧器の2次側に低いピーク値の電流が発生するようにしたソフトスタート回路及びこのソフトスタート回路を含んだ電源供給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するために、本発明の一つの特徴によれば、キャリア信号を生成して振幅をパルスの幅に変換する機能を持ち、基準電源を提供する第1端子と、前記キャリア信号の振幅を決定する電圧が入力される第2端子と、前記キャリア信号の周波数を決定する第1値が入力される第3端子と、前記キャリア信号の周波数を決定する第2値が入力される第4端子とが形成されたPWM制御部に連結されたソフトスタート回路が提供される。このソフトスタート回路は、前記基準電源を用いて第1電圧を生成し、前記第1電圧を前記第2端子に出力するデューティー比設定部と、前記第1端子から提供される電流を充電する第1キャパシタと前記第1キャパシタの充電電圧を用いて導通と遮断が行われる第1スイッチとを含む可変スイッチ部と、前記第3端子に並列連結された第1抵抗と第2抵抗と、前記第4端子に固定された電圧を提供する第2キャパシタとを含み、前記第1スイッチの遮断時に前記第2抵抗に電流を流し、前記第1スイッチの導通時に前記第1及び第2抵抗に電流が流れるようにする周波数調節部とを含んでいる。
【0016】
前記課題を解決するために、本発明の他の特徴によれば、ソフトスタート回路が提供される。このソフトスタート回路は、基準電圧を入力する第1端子と接地端子との間に直列連結された第1抵抗及び第2抵抗と、前記第1端子に一端が連結された第1キャパシタと、前記第1キャパシタの他端に一端が連結された第3抵抗と、前記第3抵抗の他端と接地端子との間に連結された第4抵抗と、前記第3抵抗と前記第4抵抗との接続点電圧によってスイッチング動作し、接地端子に出力端が連結されたスイッチと、前記スイッチの入力端に一端が連結された第5抵抗と、前記第5抵抗の他端と接地端子との間に連結された第6抵抗と、接地端子に一端が連結された第2キャパシタと、前記第1抵抗と第2抵抗との接続点に連結された第2端子と、前記第5抵抗と前記第6抵抗との接続点に連結された第3端子と、前記第2キャパシタの他端に連結された第4端子とを含んでいる。
【0017】
前記課題を解決するために、本発明のまた他の特徴によれば、電源供給装置が提供される。この電源供給装置は、スイッチング素子を用いて入力される直流電圧を交流電圧に変換するインバータ部と、前記インバータ部から出力された電圧を所望のレベルの電圧に変換する変圧器部と、前記変圧器部の出力を直流電圧に変換して出力する整流器部とを含む電力コンバータと、前記電力コンバータの出力に対応したフィードバック電圧を出力する出力電圧検出部と、キャリア信号を生成して振幅をパルスの幅に変換する機能を持ち、前記出力電圧検出部のフィードバック電圧に対応したデューティー比を有するパルス幅制御信号を出力するPWM制御部と、前記パルス幅制御信号に同期したゲート駆動信号を生成して、前記電力コンバータのスイッチング素子を駆動するゲート駆動部と、前記PWM制御部から入力される基準電源によって充電される第1キャパシタと前記第1キャパシタの充電電圧によって導通と遮断が行われる第1スイッチと前記第1スイッチに連結された少なくとも一つの第1抵抗とを含み、前記第1スイッチの導通時に前記第1抵抗に電流が流れるようにするとともに、前記第1スイッチの遮断時に前記第1抵抗に電流が流れないようにして、前記キャリア信号の周波数を調節するソフトスタート回路とを備えている。
【発明の効果】
【0018】
本発明の実施形態によれば、始動時に電力コンバータの出力側に現れる電流のピーク値を低くできるので、始動時にも安定して電源供給装置を動作させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、添付した図面を参照して、本発明の好ましい実施形態について当業者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は多様に異なる形態で実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。そして、図面で本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を通じて類似した部分については類似した図面符号を付するものとする。
【0020】
また、ある部分が何らかの構成要素を“含む”とする場合、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素を更に包含できるものであることを意味する。
【0021】
以下、本発明の実施形態に係るソフトスタート回路及びこのソフトスタート回路を含んだ電源供給装置について図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
図3は、本発明の実施形態に係る電源供給装置の概略的な構成図である。図3に示すように、本発明の実施形態に係る電源供給装置は、電力コンバータ100と、出力電圧検出部200と、PWM制御部300と、ソフトスタート回路400と、ゲート駆動部500とを含んでいる。
【0023】
電力コンバータ100は、キャパシタと電力用スイッチング素子とを含み、入力される直流電圧(Vs)を交流電圧に変えるインバータ部110と、インバータ部110の出力を変圧して2次側に出力する変圧器部120と、変圧器部120の2次側に連結されて1次側から誘導された電圧を直流電圧に変える整流器部130とを含んでいる。電力コンバータ100は、インバータ部110の電力用スイッチング素子のオン時間とオフ時間との比率(デューティー比)を調節することで入力される電圧(Vs)を所望の電圧に変換して出力している。
【0024】
出力電圧検出部200は、電力コンバータ100の出力端に連結され、電力コンバータ100の出力電圧(Vo)を検出して出力電圧(Vo)に正比例するフィードバック電圧(V1)をPWM制御部300に出力している。
【0025】
PWM制御部300は、出力電圧検出部200から入力されるフィードバック電圧(V1)と、設定されているデューティー比基準電圧とを比較して、その比較差に相当するパルス幅制御信号(V2)をゲート駆動部500に出力する。
【0026】
ソフトスタート回路400は、PWM制御部300に連結され、始動時にパルス幅制御信号(V2)のデューティー比を制御して、電源供給装置をソフトスタートさせるようにしており、その後設定されたソフトスタート時間が終わるとパルス幅制御信号(V2)のデューティー比を正常動作時のデューティー比にするように制御している。
【0027】
ゲート駆動部500は、PWM制御部300から出力されたパルス幅制御信号(V2)によりゲート駆動信号(Vg)を生成する。そして、このゲート駆動信号(Vg)をインバータ部110に含まれている電力用スイッチング素子のゲートに印加する。これにより、電力用スイッチング素子はゲート駆動信号(Vg)の値に応じて導通又は遮断されることになる。
【0028】
次に、図3に示した電源供給装置に含まれる電力コンバータ100の一例を図4に基づいて説明する。
【0029】
図4に示すように、電力コンバータ100は電源供給装置に用いられる公知な全種類の電力コンバータを適用することができる。全ての種類のコンバータの中で、特に変圧器部120の1次側電流波形がフィルタリングなしに変圧器部120の2次側に現れる形式、つまり出力インダクタがない電力コンバータにおいて、本発明の効果は顕著に発揮されることになる。
【0030】
図4に示す電力コンバータは、出力インダクタがない形式の共振コンバータであって、発明の名称を“出力インダクタが不要な高効率電力変換回路”とする特許文献1(韓国登録特許591033号)に記載されている。
【0031】
特許文献1に記載されている形式の共振コンバータ100を簡略に説明すれば、この種の共振コンバータに用いられるインバータ部110は、入力電圧を交流電圧に変える電力用スイッチング素子のトランジスター(Q、Q)を具備し、図3に示すゲート駆動部500から提供されるゲート駆動信号を受信して導通及び遮断の動作が行われ、トランジスター(Q、Q)によって変換された交流電圧をクランプして出力するキャパシタ(C)とインダクタ(L)とを含んでいる。このような共振コンバータ100の変圧器部120は1次側インダクタ(L)に流れる電流の大部分を変圧器の相互誘導作用によって2次側に流し、捲線比によって2次側に形成される電圧を変化させる。この共振コンバータ100の整流器部130は、2次側に流れる電流の方向によってキャパシタ(CSA)とキャパシタ(CSB)にそれぞれ電流を充電し、出力キャパシタ(C)に一定の充電電圧を形成させている。
【0032】
このような動作によって、共振コンバータ100は、整流器部130に出力インダクタを使わないので、スイッチング損失を減少させて高効率化を可能にしている。しかしながら、この共振コンバータ100では、トランジスター(Q)の導通/遮断によって1次側インダクタ(L)に現れる電流波形が、図1及び図2に示すように整流器部130にそのまま現れる特徴があり、それによって始動時には図2に示すような高いピーク値の電流が出力キャパシタ(C)に印加される。
【0033】
次に、図3に示す電源供給装置の構成のうちPWM制御部300の一例を図5に基づいて説明する。図5は、本発明の実施形態に係るPWM制御部300の内部構成を示す図である。
【0034】
本発明のPWM制御部300は、振幅をパルスの幅に変換する機能(パルス幅変調機能)を持った全てのPWM制御器を適用することができ、一般に集積回路の形態で製作され、例えば図5に示す内部構成を有している。
【0035】
本発明の実施形態に係るPWM制御部300は、基準電圧提供部310と、周波数生成部320と、デューティー演算部330と、デューティー制御信号生成部340とを含んでいる。
【0036】
基準電圧提供部310は、三角波又はのこぎり波などのキャリア信号を生成するためにソフトスタート回路400に基準電圧(Vref)を提供する。
【0037】
周波数生成部320は、ソフトスタート回路400から入力された第1変数値(Rt)と、第2変数値(Ct)と、第3変数値(Vdt)とを用いて、図6に示すキャリア信号を生成する。この時、生成されるキャリア信号の周波数をfcとすれば、fc=1/(2πRC)という周波数公式で表される。ここでRは抵抗値変数、Cはキャパシタンス変数である。
【0038】
第1変数値(Rt)は前記周波数公式の抵抗値(R)に対応する変数値であり、抵抗によって生成された電流値である。そして、第2変数値(Ct)は前記周波数公式のキャパシタンス(C)に対応する変数値であって、キャパシタによって生成される電圧値である。第3変数値(Vdt)はキャリア信号のピーク値を決める変数値であって、抵抗によって生成される電圧値である。ここで、第1変数値(Rt)と第3変数値(Vdt)を決定する抵抗は互いに違っている。
【0039】
キャリア信号では図6の(a)に示すようにスロープ充電形態ののこぎり波(positive sawtooth waveform)と、図6の(b)に示すような対称な3角形(symmetrical triangle)の三角波があり、図示していないスロープ放電形態ののこぎり波(negative sawtooth waveform)やデュアルスロープ(dual slope)の三角波などもある。
【0040】
公知のように、キャリア信号の一周期(Ts)の長さは周波数公式によって発振器(図9参照)に連結された抵抗とキャパシタとによって決定される。従って、周波数生成部320から出力されるキャリア信号は第1変数値(Rt)と第2変数値(Ct)とによって一周期(Ts)の長さと周波数が決定される。そして、知られたPWM回路でキャリア信号のピーク値とキャリア信号の振幅を決定する。従って、図6に示すように周波数生成部320から出力されるキャリア信号は、第3変数値(Vdt)によってピーク値(Vk)と振幅が決定される。例えば、第3変数値(Vdt)が高ければキャリア信号の振幅は広くなって、第3変数値(Vdt)が小さければキャリア信号の振幅は狭くなる。
【0041】
デューティー演算部330は周波数生成部320で生成されたキャリア信号と、出力電圧検出部200から出力されたフィードバック電圧(V1))とを入力にし、この二つの信号を比較する。
【0042】
例えば、図6に示すようにデューティー演算部330は、ピーク値(Vk)に上昇する第1区間の電圧と、入力されたフィードバック電圧(V1)とを比較し、第1区間の電圧がフィードバック電圧(V1)と同じになる時点で第1出力を生成する。そして、デューティー演算部330は第1区間の電圧と第3変数値(Vdt)とを比較して、第1区間の電圧が第3変数値(Vdt)、つまりピーク値(Vk)になる時の出力を第2出力として生成する。
【0043】
デューティー制御信号生成部340は、デューティー演算部330から入力される第1出力と第2出力とを用いてPWM信号、つまりパルス幅制御信号(V2)を生成して出力する。この時、デューティー制御信号生成部340は第1出力に同期してパルス幅制御信号(V2)をオフの状態からオンの状態にトグルさせ、第2出力に同期してパルス幅制御信号(V2)をオンの状態からオフの状態にトグルさせる。従って、パルス幅制御信号(V2)は第1出力と第2出力とによってデューティー比を決定する。
【0044】
次に、図3に示す電源供給装置の構成のうちソフトスタート回路400の構成を図7及び図8に基づいて説明する。
【0045】
図7は、本発明の実施形態に係るソフトスタート回路の概略的な構成図である。
【0046】
図7に示すように、本発明の実施形態に係るソフトスタート回路400は、デューティー比設定部410と、周波数調節部420と、可変スイッチ部430とを含んでいる。
【0047】
デューティー比設定部410は、PWM制御部300から基準電圧(Vref)を受信し、始動及び正常動作中にいつも固定したレベルの第3変数値(Vdt)を周波数生成部320に提供する。例えば、正常動作時にパルス幅制御信号(V2)のデューティー比が50%であれば、50%のデューティー比を有するパルス幅制御信号(V2)が生成されるような第3変数値(Vdt)が常に出力される。
【0048】
周波数調節部420は、パルス幅制御信号(V2)の周波数を決定する第1変数値(Rt)と第2変数値(Ct)を周波数生成部320に提供し、始動時点と正常動作時点で第1変数値(Rt)のレベルを別にして提供する。始動時である場合には周波数調節部420は始動時から設定された第1時間の間だけ第1変数値(Rt)を第1レベルで出力し、キャリア信号の一周期(Ts)の長さを短くする。そして、第1時間が経過した後には第1変数値(Rt)を第2レベルで出力して、キャリア信号の一周期(Ts)の長さを長くする。この時、周波数調節部420は、始動時及び正常動作時ともに常時固定した第2変数値(Ct)を出力する。
【0049】
可変スイッチ部430は、基準電圧(Vref)を入力として周波数調節部420に連結され、始動時点から第1時間が経過すると、第1変数値(Rt)が第2レベルになるように周波数調節部420の動作を制御する。
【0050】
以下、図8を参照して、図7に示すソフトスタート回路400についての具体的な例をPWM制御部300と共に説明する。図8は本発明の実施形態に係るソフトスタート回路400の回路図であって、TL494ICであるPWM制御器と一緒に使用する場合を示す図面である。ここで、TL494ICは米国のテキサスインスツルメント社で開発されて市場に発表されたPWM ICであり、製品の内部回路及び製品の仕様とチップの各ピンに対する説明書が公開されている製品である。理解を助けるために、図9にTL494ICの内部構成を、図5に示すPWM制御部300の内部構成と関連付けて示した。図9に示すTL494ICは既に公知されたものであるので、詳細な説明は省略する。
【0051】
デューティー比設定部410は、基準電圧(Vref)が入力されるREF端子と第3変数値(Vdt)を出力するDTC端子とを有し、REF端子とDTC端子との間に連結された抵抗(R1)と、DTC端子と接地端子との間に連結された抵抗(R2)とを含んでいる。ここで、抵抗(R1)と抵抗(R2)との接続点に連結されたDTC端子からは第3変数値(Vdt)が出力される。抵抗(R1)と抵抗(R2)は、正常動作時に出力されるパルス幅制御信号(V2)のデューティー比に対応した第3変数値(Vdt)となるように各抵抗値が設定されている。ここで、REF端子とDTC端子はTL494ICのRFE端子とDTC端子にそれぞれ連結されている。
【0052】
周波数調節部420は、周波数生成部320に第1変数値(Rt)を提供するRT端子と、周波数生成部320に第2変数値(Ct)を提供するCT端子とを有し、CT端子と接地端子との間に連結されたキャパシタ(C2)と、RT端子と接地端子との間に連結された抵抗(R6)と、RT端子と抵抗(R6)との間の接続点と可変スイッチ部430との間に連結された抵抗(R5)とを含んでいる。ここで、RT端子とCT端子はTL494ICのRT端子とCT端子にそれぞれ連結されている。
【0053】
可変スイッチ部430は、REF端子に連結されたキャパシタ(C1)と、キャパシタ(C1)に一端が連結された抵抗(R3)と、抵抗(R3)の他端と接地端子との間に連結された抵抗(R4)と、抵抗(R3)と抵抗(R4)との接続点にベースが連結され、抵抗(R5)の一端にコレクタが連結され、エミッタが接地端子に連結されたトランジスター(Q1)とを含んでいる。
【0054】
以下、ソフトスタート回路400の動作を説明する。
【0055】
まず、始動時にPWM制御部300から基準電圧(Vref)が印加される。これによりRFE端子に電流が印加され、この電流は抵抗(R1)と抵抗(R2)で構成される第1電流経路を通じて接地端に流れ、同時にキャパシタ(C1)と抵抗(R3)と抵抗(R4)で構成される第2電流経路を通じて接地端に流れる。
【0056】
第1電流経路を通じて流れる電流は、抵抗(R1)と抵抗(R2)の接続点で基準電圧(Vref)を分圧する分圧電圧を生成し、この分圧電圧はDTC端子から第3変数値(Vdt)として出力される。
【0057】
そして、第2電流経路を通じて流れる電流は、先ずキャパシタ(C1)を充電させながら抵抗(R3)と抵抗(R4)を通じて接地端に流れる。この時、抵抗(R3)と抵抗(R4)の接続点で電圧を形成し、トランジスター(Q1)を導通させる。ここで、キャパシタ(C1)の充電が完了するとトランジスター(Q1)が遮断されるが、この遮断されるタイミングはキャパシタ(C1)の充電が完了した直後であることが分かる。従って、キャパシタ(C1)の容量を小さくすればトランジスター(Q1)の遮断時点は早くなり、キャパシタ(C1)の容量を大きくすればトランジスター(Q1)の遮断時点は遅くなる。
【0058】
一方、始動時にRT端子に提供された電流はキャパシタ(C1)が充電中である間、つまり、トランジスター(Q1)が導通状態である間には抵抗(R5)と抵抗(R6)に流れるが、その後トランジスター(Q1)が遮断状態になれば、抵抗(R6)にだけ流れることになる。ここで、トランジスター(Q1)が遮断される時点はソフトスタートが完了して、正常動作が始まる時点となる。
【0059】
そして、始動時にCT端子に提供された電流はキャパシタ(C2)を充電してキャパシタ(C2)の充電電圧が第2変数値(Ct)となってCT端子に出力される。
【0060】
従って、始動時に第1変数値(Rt)を決定する抵抗値は、並列連結された抵抗(R5)と抵抗(R6)の合成値となり、第1変数値(Rt)、つまり電流値は抵抗(R5)と抵抗(R6)の各々の逆数の合計に反比例する値である第1レベルとなる。ここで、並列連結された抵抗(R5)と抵抗(R6)の合成抵抗値は一つの抵抗(R5またはR6)が有する抵抗値よりも小さい。
【0061】
第2変数値(Ct)が固定された状態で第1変数値(Rt)に連結された抵抗値が小さくなれば、PWM制御部300の周波数生成部320から出力されるキャリア信号は一周期の長さが短くなって、それによりデューティー制御信号生成部340から出力されるパルス幅制御信号(V2)は正常動作時のデューティー比を有しながら周波数が高くなることになる。
【0062】
このように高い周波数の前記パルス幅制御信号(V2)が出力されることによって、前記共振コンバータ100のトランジスター(Q)は、パルス幅制御信号(V2)の周波数に同期して図11に示すような正常動作時よりも速い導通/遮断動作を行う。図11では正常動作時のデューティー比が50%である場合に対する始動時のデューティー比を示した図面であり、始動時にもデューティー比が50%で維持されながら一周期の長さが図10に示す正常動作時の一周期長さよりも短くなることを示している。
【0063】
従って、図4に示す共振コンバータ100の1次側インダクタ(L)の電流波形はピーク値(peak3)が正常動作時のピーク値(peak1)より低い波形を示す。
【0064】
結局、本発明は始動時に図4に示す共振コンバータ100の1次側インダクタ(L)に正常動作時よりも低いピーク値の電流を発生させることができるので、2次側の素子に対して焼損を防止することができる。
【0065】
一方、正常動作時のソフトスタート回路400の動作及びそのときの図4に示す共振コンバータ100の動作を説明すると、次のようになる。
【0066】
キャパシタ(C1)は、第1時間が経過すれば充電が完了するように容量が設定されている。従って、始動から第1時間が経過するとキャパシタ(C1)は充電され、キャパシタ(C1)を含む第2電流経路には電流が流れなくなる。その反面、第1電流経路には引き続き電流が流れ、それによって固定された値を有する第3変数値(Vdt)がDTC端子に出力される。
【0067】
第1時間が経過して、第2電流経路に電流が流れなくなれば、抵抗(R3)と抵抗(R4)との接続点には電圧が形成されなくなり、これによってトランジスター(Q1)は遮断されて、RT端子から抵抗(R5)に流れる電流は遮断される。
【0068】
従って、第1時間経過後に第1変数値(Rt)を決める抵抗値は抵抗(R6)の抵抗値となり、第1変数値(Rt)、つまり電流値は抵抗(R6)の抵抗値に反比例した値である第2レベルとなる。ここで、抵抗(R6)の抵抗値は並列連結された抵抗(R5)と抵抗(R6)の合計よりも大きい。従って、第1時間経過後の第1変数値(Rt)は第1レベルから第2レベルに下降することになる。この時CT端子に出力される第2変数値(Ct)は、固定値が引き続き提供されている。
【0069】
従って、第1時間経過後には周波数生成部320から出力されるキャリア信号は一周期の長さが長くなる。
【0070】
その結果、デューティー制御信号生成部340から出力されるパルス幅制御信号(V2)は、正常動作時のデューティー比を有しながら始動時よりも長い一周期(Ts)の長さを有し、このパルス幅制御信号(V2)によって図4に示す共振コンバータ100のトランジスター(Q)は、図10に示すような正常動作時のスイッチング動作を行うことになる。図10は正常動作時のトランジスター(Q)のスイッチング信号を示しているが、始動時の一周期の長さよりも長くなっていることが分かる。
【0071】
以上で説明した本発明の実施形態は、装置及び方法だけを実現するものではなく、本発明の実施形態に対応した機能を実現するためのプログラム又はそのプログラムが記録された記録媒体を通じて実現されてもよく、このようなプログラムや記録媒体は前述した実施形態の記載から当業者であれば簡単に実現できるものである。
【0072】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲と発明の詳細な説明及び添付した図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であり、このような変形もまた本発明の範囲に属することは当然である。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】一般的な電力コンバータの正常動作時におけるデューティー電圧と出力電流の波形図である。
【図2】一般的な電力コンバータをソフトスタート方式で始動させる場合のデューティー電圧と出力電流の波形図である。
【図3】本発明の実施形態に係る電源供給装置の概略的な構成を示す図である。
【図4】図3に示す共振形式の電力コンバータの一実施形態に係る回路図である。
【図5】図3に示すPWM制御部の一実施形態に係る内部構成図である。
【図6】本発明の実施形態に係るPWM制御部で生成されるキャリア信号とパルス幅制御信号の波形図である。
【図7】本発明の実施形態に係るソフトスタート回路の概略的な構成を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係るソフトスタート回路の一実施形態に係る回路図である。
【図9】図6のソフトスタート回路と連結されたPWM制御部の内部構成図である。
【図10】本発明の実施形態に係る共振コンバータの正常動作時におけるデューティー電圧と出力電流の波形図である。
【図11】本発明の実施形態に係る共振コンバータの始動時におけるデューティー電圧と出力電流の波形図である。
【符号の説明】
【0074】
100 電力コンバータ
110 インバータ部
120 変圧器部
130 整流器部
200 出力電圧検出部
300 PWM制御部
310 基準電圧提供部
320 周波数生成部
330 デューティー演算部
340 デューティー制御信号生成部
400 ソフトスタート回路
410 デューティー比設定部
420 周波数調節部
430 可変スイッチ部
500 ゲート駆動部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリア信号を生成して振幅をパルスの幅に変換する機能を持ち、基準電源を提供する第1端子と、前記キャリア信号の振幅を決定する電圧が入力される第2端子と、前記キャリア信号の周波数を決定する第1値が入力される第3端子と、前記キャリア信号の周波数を決定する第2値が入力される第4端子とが形成されたPWM制御部に連結されたソフトスタート回路であって、
前記基準電源を用いて第1電圧を生成し、前記第1電圧を前記第2端子に出力するデューティー比設定部と、
前記第1端子から提供される電流を充電する第1キャパシタと前記第1キャパシタの充電電圧を用いて導通と遮断が行われる第1スイッチとを含む可変スイッチ部と、
前記第3端子に並列連結された第1抵抗と第2抵抗と、前記第4端子に固定された電圧を提供する第2キャパシタとを含み、前記第1スイッチの遮断時に前記第2抵抗に電流を流し、前記第1スイッチの導通時に前記第1及び第2抵抗に電流が流れるようにする周波数調節部と
を含むことを特徴とするソフトスタート回路。
【請求項2】
前記デューティー比設定部は、前記第1端子と接地端子との間に直列連結された第3抵抗と第4抵抗とを含み、前記第2端子は前記第3抵抗と前記第4抵抗との接続点に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のソフトスタート回路。
【請求項3】
前記可変スイッチ部は、
前記第1端子に一端が連結された前記第1キャパシタと、前記第1キャパシタの他端に一端が連結された第5抵抗と、前記第5抵抗の他端と接地端子との間に連結された第6抵抗と、前記第5抵抗と前記第6抵抗との接続点に制御端子が連結されて接地端子に出力端が連結されて前記第1抵抗に入力端が連結され、PNPトランジスターで構成された前記第1スイッチとを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のソフトスタート回路。
【請求項4】
前記周波数調節部は、
前記第1スイッチの入力端と前記第3端子との間に連結された前記第1抵抗と、前記第1抵抗と前記第3端子との接続点と接地端子との間に連結された前記第2抵抗と、前記第4端子と接地端子との間に連結された前記第2キャパシタとから構成されていることを特徴とする請求項3に記載のソフトスタート回路。
【請求項5】
前記第1キャパシタの電流充電時間によってソフトスタート時間を設定することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のソフトスタート回路。
【請求項6】
基準電圧を入力する第1端子と接地端子との間に直列連結された第1抵抗及び第2抵抗と、
前記第1端子に一端が連結された第1キャパシタと、
前記第1キャパシタの他端に一端が連結された第3抵抗と、
前記第3抵抗の他端と接地端子との間に連結された第4抵抗と、
前記第3抵抗と前記第4抵抗との接続点電圧によってスイッチング動作し、接地端子に出力端が連結されたスイッチと、
前記スイッチの入力端に一端が連結された第5抵抗と、
前記第5抵抗の他端と接地端子との間に連結された第6抵抗と、
接地端子に一端が連結された第2キャパシタと、
前記第1抵抗と第2抵抗との接続点に連結された第2端子と、
前記第5抵抗と前記第6抵抗との接続点に連結された第3端子と、
前記第2キャパシタの他端に連結された第4端子と
を含むことを特徴とするソフトスタート回路。
【請求項7】
前記スイッチは、前記第1キャパシタの充電電圧を用いて遮断されるPNPトランジスターであることを特徴とする請求項6に記載のソフトスタート回路。
【請求項8】
前記第1キャパシタの電流充電時間によってソフトスタート時間を設定することを特徴とする請求項6または請求項7に記載のソフトスタート回路。
【請求項9】
スイッチング素子を用いて入力される直流電圧を交流電圧に変換するインバータ部と、前記インバータ部から出力された電圧を所望のレベルの電圧に変換する変圧器部と、前記変圧器部の出力を直流電圧に変換して出力する整流器部とを含む電力コンバータと、
前記電力コンバータの出力に対応したフィードバック電圧を出力する出力電圧検出部と、
キャリア信号を生成して振幅をパルスの幅に変換する機能を持ち、前記出力電圧検出部のフィードバック電圧に対応したデューティー比を有するパルス幅制御信号を出力するPWM制御部と、
前記パルス幅制御信号に同期したゲート駆動信号を生成して、前記電力コンバータのスイッチング素子を駆動するゲート駆動部と、
前記PWM制御部から入力される基準電源によって充電される第1キャパシタと前記第1キャパシタの充電電圧によって導通と遮断が行われる第1スイッチと前記第1スイッチに連結された少なくとも一つの第1抵抗とを含み、前記第1スイッチの導通時に前記第1抵抗に電流が流れるようにするとともに、前記第1スイッチの遮断時に前記第1抵抗に電流が流れないようにして、前記キャリア信号の周波数を調節するソフトスタート回路と
を備えていることを特徴とする電源供給装置。
【請求項10】
前記ソフトスタート回路は、前記PWM制御部の第1〜第4端子に接続され、
前記基準電源を用いて第1電圧を生成し、前記第1電圧を前記第2端子に出力するデューティー比設定部と、
前記第1端子から提供される電流を充電する前記第1キャパシタと前記第1キャパシタの充電電圧を用いて導通と遮断が行われる前記第1スイッチとを含む可変スイッチ部と、
前記第3端子に並列連結された第1抵抗と第2抵抗と、前記第4端子に固定された電圧を提供する第2キャパシタとを含み、前記第1スイッチの遮断時に前記第2抵抗に電流を流し、前記第1スイッチの導通時に前記第1抵抗と前記第2抵抗に電流が流れるようにする周波数調節部と
を含むことを特徴とする請求項9に記載の電源供給装置。
【請求項11】
前記デューティー比設定部は、前記第1端子と接地端子との間に直列連結された第3抵抗及び第4抵抗を含み、前記第2端子は前記第3抵抗と前記第4抵抗との接続点に連結されていることを特徴とする請求項10に記載の電源供給装置。
【請求項12】
前記可変スイッチ部は、
前記第1端子に一端が連結された前記第1キャパシタと、前記第1キャパシタの他端に一端が連結された第5抵抗と、前記第5抵抗の他端と接地端子との間に連結された第6抵抗と、前記第5抵抗と前記第6抵抗との接続点に制御端子が連結されて接地端子に出力端が連結されて前記第1抵抗に入力端が連結され、PNPトランジスターで構成された前記第1スイッチとを含むことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の電源供給装置。
【請求項13】
前記周波数調節部は、
前記第1スイッチの入力端と前記第3端子との間に連結された前記第1抵抗と、前記第1抵抗と前記第3端子との接続点と接地端子との間に連結された前記第2抵抗と、前記第4端子と接地端子との間に連結された前記第2キャパシタとから構成されていることを特徴とする請求項12に記載の電源供給装置。
【請求項14】
前記第1キャパシタの電流充電時間によってソフトスタート時間を設定することを特徴とする請求項9乃至請求項13のいずれか1項に記載の電源供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−11144(P2009−11144A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−327550(P2007−327550)
【出願日】平成19年12月19日(2007.12.19)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【出願人】(592127149)韓国科学技術院 (129)
【氏名又は名称原語表記】KOREA ADVANCED INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY
【住所又は居所原語表記】373−1,Gusung−dong,Yuseong−ku,Daejeon 305−701 KR
【Fターム(参考)】