説明

ソラー・モジュールにおいて光電セルを電気的に接続するための手段および方法

【課題】 ソラー・モジュールにおいて隣接するソラー・セル同士を電気的に接続するコネクタおよび方法。
【解決手段】 セルの端子を、導電性金属リボンのような、個々の導電性材料と接続する。リボンの中央区間の大部分は、はんだ付けされないまま残ることにより、セル間においてリボン内に応力緩和帯を規定し、リボンにおける応力破損を軽減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2005年12月2日に出願した米国仮特許出願第60/741,916号、および2006年1月12日に出願した第60/758,519号の優先権を主張する。
(発明の分野)
本発明は、ソラー・モジュール内部における光電(PV)セルの電気的接続に関し、その態様の1つでは、PVセル間の接続の動作寿命を効果的に延ばすために、ソラー・モジュールにおいて複数のPVセルを電気的に接続する手段および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、太陽エネルギを有用な電気エネルギに直接変換するための光電セル等において、著しい発展がなされている。通例、複数のこれら光電セルを、透明シート(例えば、ガラス、プラスチック等)と1枚の裏材料との間に入れることにより管理可能なサイズ(例えば、2.5インチ×5インチ)の平面、矩形モジュール(「ラミネート」または「パネル」と呼ばれることもある)を形成する。これは、通常既存の構造物(例えば、家屋、建物等)の屋根に設置する形式のソラー・モジュールであり、その構造物が用いる電気エネルギの全部または少なくとも一部を供給する。
【0003】
このようなソラー・モジュールの構造における主要な問題点の1つは、個々のPVセルをモジュール内部においてどのように電気的に接続するかということである。通例、PVセルは、近接した複数の列に配置され、隣接するPVセルの負側(即ち、入力)に接続されている1つのセルの正側(即ち、端子または出力)と直列に電気的に接続されている。セルは、ある長さの導電材料(例えば、銅、アルミニウム等のワイヤまたは平坦なリボン・ケーブル、以下「リボン」と呼ぶ)によって接続され、導電性材料の端部は、それぞれのセルのしかるべき側にはんだ付けされている。
【0004】
通例、各リボンの各端部は、それぞれのPVセルの上面または底面に、その長さの一部だけ、そして実質的にそれぞれのPVセルの縁まで、またはその非常に近くまではんだ付けされる。即ち、リボンの大部分はセルにはんだ付けされており、はんだ付けされていないのは、隣接するセル間に実際に張られている短い長さだけである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらの接続は、比較的長い期間にわたって問題なく稼動するように思われるが、これらの接続の一部は、ソラー・モジュールに予期される有用寿命が終わる前に破損する場合があることが分かっている。これらの接続の1つ以上が破損する可能性の主な理由は、セル間の短い長さのリボンにかかる応力に起因すると考えられる。何故なら、リボンは、モジュールの動作寿命全域にわたる温度の循環的変化が原因で膨張および収縮するからである。この応力はリボンを疲労させ、ワイヤへのワイヤ・リードの連続的な屈曲によって屈曲点において破断するように、それを切断させ、ソラー接合部自体の破損の原因になり得る。
【0006】
ソラー・モジュールは密閉ユニットであるので、PVセル(通常直列接続されている)間のこれらの接続が1つでも切断すると、モジュールが動作不能となり、そうならなければもたらされる有用寿命が終わる遥か前に、交換が必要となる可能性がある。それに伴うコストのために、これは太陽電力の商業化に水を差す虞れがある。したがって、個々のソラー・モジュールにおける電気コネクタの寿命を少しでも延ばすことができれば、ソラー・モジュールの動作寿命を延ばすことにつなげることができ、これによってソラー・モジュールのユーザに多大の便益を与えることになろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ソラー・モジュールにおいて隣接するPVセル同士を電気的に接続する手段および方法を提供する。基本的に、個々の長さの導電性材料、例えば、通例はんだを被覆した銅等で製作したある長さのリボンを用いて、隣接するセルの端子同士を接続する。リボンのような、導電性材料の中央区間の大部分は、はんだ付けされずに残ることにより、セル間にある導電性材料に応力緩和帯が設けられ、リボンにおける応力障害を軽減する。PVセルは、シリコン・ウェハのような、半導体ウェハで製作した形式とすることができ、そうであることが好ましい。シリコン・ウェハは、単結晶または多結晶シリコンで製作することができる。これらのPVセルは、いずれの形状でも可能であるが、通例、円形、正方形、矩形、または疑似正方形の形状である。「疑似正方形」とは、大部分は正方形であるが、通常角を丸くしている形状を意味する。例えば、本発明において有用な単結晶または多結晶PVセルは、厚さを約50ミクロンから約400ミクロンとすることができる。円形の場合、約100から約200ミリメートルの直径を有することができる。矩形、正方形、または疑似正方形の場合、約100ミリメートルから約210ミリメートルの辺を有することができ、疑似正方形のウェハでは、丸めた角は、約127から約179ミリメートルの直径を有することができる。このようなウェハおよびセル、ならびにこれらを製作する方法は、当技術分野では周知である。
【0008】
更に具体的には、本発明は、2つの隣接するPVセルを電気的に接続するコネクタを提供する。各セルは、その上に負端子と正端子とを有する。端子は、PVセルの同一側または対向側にあることが可能である。コネクタまたはリボンは、2つの隣接するセル間の間隙を跨ぎ、1つのセルの端子と接触する第1端部と、隣接するセルの端子と接触する第2端部とを有する。セルを直列に接続する場合、1つのセルの正端子を隣接するセルの負端子に接続し、一方セルを並列に接続する場合、同様の極性の端子(即ち、正と正、および負と負)を接続する。いずれにしても、リボンの各端部の一部のみをその各端子にはんだ付けするので、リボンの中央区間の大部分ははんだ付けされないままであり、これによって、それぞれの前記セル間のリボンに応力緩和帯を形成する。
【0009】
はんだ付けされずに残すべきリボンの長さは、随伴する個々の状況、例えば、異なるセルなどによって左右される。しかしながら、基本的には、この長さは、隣接するセル間の間隙の距離と、間隙のいずれかの側の距離との和に等しくするとよい。間隙のいずれかの側の距離は、前記ギャップの距離の少なくとも約4倍に等しい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実際の構造、動作、および明白な利点は、図面を参照することにより、一層深く理解されよう。図面は、必ずしも同一の拡縮率ではなく、同様の参照番号は同様の部分を示す。
【0011】
本発明について、その好適な実施形態に関連付けて説明するが、本発明はそれに限定されるのではないことは言うまでもない。逆に、本発明は、添付した特許請求の範囲によって規定した、発明の主旨および範囲に含まれると考えられる全ての代替物、修正物、および同等物をも包含することを意図している。
【0012】
これより図面を参照すると、図1は、支持面(例えば、家屋などの屋根11)上に装着した、本発明を組み込んだ典型的なソラー・アレイ10を示す。アレイ10は、複数(16個が示されている)のソラー・モジュール12(その一部のみに付番する)から成り、ソラー・モジュール12は、屋根11に固着されている。当技術分野では完全に理解されているように、典型的なソラー・モジュール12は、基本的に、1枚の透明材料14(例えば、ガラス、プラスチック等)と別の1枚の材料(図示せず)との間に、複数の光電(PV)セル13(図2)を配置することによって形成され、これにより、完成したモジュール12は、図に示すように、事実上平面、矩形、板状構造となる。
【0013】
モジュール12の組立を完成するために、挟持したPVセル13を、枠15の中に入れるのが通例である。この種のソラー・セル・モジュール12の典型的な測定値は、幅が約31インチ、そして長さが63インチである。モジュールに適した枠については、例えば、米国特許第6,111,189号および第6,465,724号B1に記載されており、双方の内容は、ここで引用したことにより、その全体が本願にも含まれるものとする。
【0014】
モジュール12を組み立てる際、PVセル13同士を電気的に接続することが必要となる。通常、セルを直列に接続する、即ち、1つのセルの正/負端子を、隣接するセルの逆の各負/正端子等に電気的に接続する。しかしながら、状況によっては、セルを並列に接続する、即ち、隣接するセルの同じ極性の端子(正と正または負と負)を電気的に接続することが望ましい場合もあり得る。通例、これらのセルは、導電性ワイヤの比較的短い距離で接続しており、あるいは更に近年になって、付し導電性材料の帯状体によって接続されている。この帯状体を以後「リボン」と呼ぶことにする。
【0015】
利用可能な空間において最大量の電気エネルギを発生するためには、個々のモジュール12各々に、できるだけ多くのPVセルをはめ込むことが望ましい。このため、セルは通例、条件が許す限り互いに密接して位置付けられる。好ましいリボン・コネクタを用いることにより、PVセルを互いに非常に近接して配置することが可能になる(即ち、隣接するセルの端部は殆ど違いに突き合わされている)。リボン・コネクタの各帯状体は、一方の端部がそれぞれのセルの端子(上/下面)にはんだ付けされており、他方の端部は隣接するセルの端子(下/上面)にはんだ付けされている。
【0016】
この種のソラー・モジュールの既知の先行技術では、リボン帯状体を、それぞれの表面に、それらの長さ全体の大部分に沿ってはんだ付けし、はんだは、接続される隣接セルのそれぞれの縁に実質的に隣接する地点まで継続する。このため、モジュール間で、ソラー・モジュールの動作寿命の間頻繁に発生する温度の交互変化に応答して自由に膨張および収縮するリボンは、非常に短い長さしか残らない。生憎、この膨張および収縮のために、金属コネクタが疲労することにより、モジュールの通常の寿命を全うする前に、コネクタが破壊する可能性がある。
【0017】
1つでもコネクタが破壊すると、モジュールの効率は著しく悪化する可能性があり、モジュール内部の配線パターンによっては、モジュールが完全に動作不能になる虞れもある。PVセルは組立中にモジュールの中に密封されるので、接続部の破壊が発生しても、それを修理しようとすることは実用的でない。したがって、モジュールの動作寿命中に接続部が破壊した場合、唯一の現実的な修理法は、モジュール全体を交換することであるが、これがユーザにとって費用がかかることは明らかである。
【0018】
本発明は、疲労し難く、したがって典型的なソラー・モジュールの通常の動作寿命の間に故障する可能性が低い電気接続を、モジュール内にある隣接するPVセル間に設ける。再度図面を参照すると、図3から図6は、本発明の一実施形態による電気接続部を示す。図3の簡略化したソラー・モジュール10Aが示されており、5つのPVセル13(明確化のために一部のみに付番する)を2列有し、これらは透明なシート17(例えば、ガラス、プラスチック等)と1枚の裏材料18との間に密封されている。
【0019】
PVセルをモジュール内部に密封する前に、これらを電気的に接続しなければならない。通例、セルを直列に接続する、例えば、1つのセルの正端子を隣接するセルの付端子に接続する。各PVセル13は、通常、電気端子を含む1つの側面または表面と、逆の電気端子を含む1つの側面または表面を有する。図示のように、上面19は、モジュールが動作可能位置にあるときに1つの端子(例えば、正)を含み、下面20は、逆の端子(例えば、負)を含むが、本発明から逸脱することなく、上側19が負端子を含むことができ、下側20が正端子を含むことができることも、当然認められてしかるべきである。「正」および「負」は、ここでは、セルの対向する電気極性を識別するための相対的な用語として用いるに過ぎない。
【0020】
当技術分野では既に知られているように、各PVセルの上面および底面は、バス、バスバー、パッド、および/または導電性のはんだ可能な材料(例えば銅、アルミニウム、合金等)から成る格子21(図3および図4)を有し、セル毎に負/正端子をそれぞれ設けるように製造することもできる。例えば、セル13の下側には、スクリーン・プリントした表面上に4つの離間した端子またはパッド(図示せず)を有することができる。セルの上面19は、太陽に晒されるので、端子(例えば、格子)は、セルの表面に対して最大量の日光の露光が得られるように、表面をできるだけ遮らないことが好ましい。格子パターンは、通常、太陽に露出されるセルの表面上においてこのような電気端子のために用いられる。しかしながら、セルによっては、双方の端子がセルの背面または底面上にある場合もある。
【0021】
これより、本発明による電気接続部について説明する。図示のように、導電性材料の個々の帯状体即ちリボン22を用いて、隣接するPVセル13を直列に接続する。リボン22は、適した導電性材料(例えば、銅、アルミニウム、または合金の平面リボン、あるいは銅、アルミニウム、インバール、錫、または鉛のような導電性材料の合金または積層体、これらのいずれにも、銀のような、導電性はんだを被覆することが好ましい)であればいずれでも可能である。図示のように、隣接するPVセル13間の各接続部は、リボン22の2本の個々の帯状体から成るが、個々の状況、例えば、セル・サイズ等によっては、これらの接続部を形成するために、1本のみの帯状体を用いることもでき、あるいは2本よりも多い帯状体を用いることもできることは、当然認められてしかるべきである。
【0022】
先行技術におけると同様、リボン22の一端を特定のセル13の一方側(例えば、上面)上にある端子(負または正)にはんだ付けし、その同じリボンの他端を、他方側(例えば、底面)上にある逆の端子(正または負)にはんだ付けする。しかしながら、本発明によれば、セル間の間隙G(図4および図6)を跨ぐリボンの部分に加えて、間隙Gのいずれかの側にあるリボン22の大部分の長さ(X,Y、図6)もはんだ付けされないままになっている。即ち、リボン22の一端を1つのセルの上面飢えにある端子にはんだ付けする第1分量のはんだ25は、セルの縁まで延びず、そこからかなりの距離Xにおいて終了する。同様に、リボン22の他端を隣接するセルの底面上にある端子にはんだ付けする第2分量のはんだ26は、その縁から開始せず、そこからかなりの距離Yにおいて始まる。
【0023】
それぞれの分量のはんだの間にある実際の距離(即ち、未はんだリボンの長さ(X+G+Y))は、個々の状況(例えば、セルのサイズ)によって変動するが、XおよびY双方の長さは、所望の応力緩和帯を設けるためには、間隙Gを跨ぐリボンの長さの少なくとも約4倍、例えば、少なくとも約4倍から約5倍でなければならないことが判明している。即ち、間隙Gを跨ぐリボンの長さが2mmとすると、リボン22の未はんだ長XおよびYは、各々、約10mm位とすることができ、あるいは、リボン22の全未はんだ長(即ち、応力緩和帯)は、合計22mm(10mm+2mm+10mm)、または約22mmとすることができる。尚、リボンをはんだ付けしたときに所望の応力緩和帯が設けられるのである限り、XおよびYの長さは互いに等しくなくてもよいことは、当然認められてしかるべきである。
【0024】
未はんだ付けのまま残される各リボン22の中央区間における大部分の長さは、応力緩和帯を規定し、熱、はんだフラックス、またはリボンをその各短詩にはんだ付けする際に必要な熱源の物理的接触に晒されないことが好ましい。そうすることによって、リボンの応力亀裂、またははんだ接続部自体の破損の原因となり得る要因のいくつかが排除される。更に、動作中におけるリボンの膨張および/または収縮によって生ずるいずれの疲労も、リボンのはるかに長い長さにわたって発生することにより、接続部の破損の原因となり得る、間隙G内部にあるリボンの集中点における過剰な疲労を軽減する。尚、間隙を跨ぐ長さは、ぴんと張った状態でなくてもよく、応力緩和帯がセル間に確立されるのであれば、ループ等(図示せず)を含んでもよい。
【0025】
以下にあげる本発明を組み込んだ典型的なソラー・モジュールの具体例は、本発明を更に理解するのに役立つであろう。当技術分野では既に知られているように、72個のPVセル(図示せず)のアレイを、各々12個のセルから成る6列に、トレイ上またはロボット処理固定具(robotic handling fixture)に割り付ける。この種のモジュールにおいて用いられる典型的なPVセルは、高効率窒化シリコン単結晶セルであり、その寸法は125mm×125mmである。個々の導電性リボン(例えば、長さが約230mm、幅が1.5から1.8mm、厚さが100から260ミクロン)は、個々のリボンの一端が、1つのセルの上面上にある負端子と接触し、当該リボンの他端が隣接するセルの底面上にある正端子と接触するように位置付ける。好ましくは、リボンは、銀はんだを被覆した銅で構成する。
【0026】
一旦リボンを適所に置いたなら、しかるべきいずれかの手段によって、好ましくは、「非接触」はんだとして当業界で知られている技法によって、リボンをそれらの各表面にはんだ付けする。この技法では、はんだ用の熱を赤外線ランプ、火炎、または熱風によって加えることにより、熱源とリボンとの間にはんだ付け技法の間に通常発生する力を最小限に抑える。先に説明したように、リボンの応力緩和帯(即ち、隣接するセル間の間隙を跨ぐリボンの長さに、間隙自体の長さの約4倍に等しい、間隙のいずれかの側の長さを加算した長さ)は、PVセルにははんだ付けされない。
【0027】
本発明の本例では、リボン22の一端をその端子にはんだ付けするが、はんだを盛るか、またははんだ被覆リボンのはんだ被覆端を加熱し取り付けて、このリボンをPVセル端部に接続する「第1」分量の導電性はんだ25(図6)が、図6に示すように、第1セル13の前縁に達する約10mm前で終わるようにする。リボン22の他端は、そのそれぞれの端子にはんだ付けするが、この場合も、はんだを盛るか、はんだ被覆リボンのはんだ被覆端を加熱し取り付けて、リボンをPVセルに接続する「第2」分量のはんだ26が、隣接するセルの後縁から約10mmの位置において始まるようにする。このリボン22の未はんだ付け中央区間は、約22mm(即ち、10mm+2mm+10mm)に等しい応力緩和帯を規定する。
【0028】
PVセル間の電気接続全てが行われた後、接続したセルを、プラスチック等の裏当てシート上に配置し、透明な(例えば、ガラスの)シートをセルの上に被せ、熱によってこの積層体を互いに融合させる。これは当技術分野では既に知られていることである。完成した積層体は、通例、金属枠(図2の15を参照)に密閉し、こうして構造体上に設置する準備が整う。
【0029】
2005年12月2日に出願した米国仮特許出願第60/741,916号、および2006年1月12日に出願した第60/758,519は、各々、ここで引用したことにより、それらの内容全体が本願にも含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は、家屋などの屋根上に設置した、本発明の一実施形態にしたがって組み立てたソラー・モジュールの配列の斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す形式の典型的なソラー・モジュールの個々のPVセルを示すために、その上面の一部を破断した上面図である。
【図3】図3は、図2のモジュールのPVセルを電気的に接続するための本発明のコネクタの実施形態を示す、図2のモジュールの簡略化した実施形態の上面図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態の電気接続を更に示す、2つの隣接するPVセルの上面図である。
【図5】図5は、図4の多少拡大した側面図である。
【図6】図6は、図5における線6に沿った拡大断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
間に間隙を有する2つの隣接するPVセルを電気的に接続するコネクタであって、各セルは、端子を有し、
第1端および第2端を有するある長さの導電性材料であって、前記第1端が前記2つのPVセルの内第1PVセルの前記端子と接触し、前記第2端が前記2つのPVセルの内第2PVセルの前記端子と接触することにより、前記長さの導電性材料、前記セル間にある前記間隙を跨ぐ、導電性材料と、
前記長さの導電性材料の前記第1端を前記第1セルの前記端子に電気的に接続するコンタクトと、
前記長さの導電性材料の前記第2端を前記第2セルの前記端子に電気的に接続するコンタクトであって、前記電気コンタクトを互いから離間することにより、前記長さの導電性材料の中央部の大部分が、前記それぞれのセル間にある前記長さの導電性材料において、応力緩和帯を形成する、コンタクトと、
を備えている、コネクタ。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタにおいて、前記コンタクトははんだから成る、コネクタ。
【請求項3】
請求項2記載のコネクタにおいて、前記長さの導電性材料は、
ある長さの導電性材料のリボンから成る、コネクタ。
【請求項4】
請求項3記載のコネクタにおいて、前記リボンは、銅、アルミニウム、インバール、錫、またははんだで被覆した鉛から成る積層体から成る、コネクタ。
【請求項5】
請求項3記載のコネクタにおいて、前記リボンのはんだ付けされない長さは、前記間隙自体の距離に、前記間隙のいずれかの側の距離を加算した値に等しく、前記間隙のいずれかの側の距離は、前記間隙自体の前記距離の少なくとも約4倍に等しい、コネクタ。
【請求項6】
請求項5記載の接続部において、前記間隙は、約2mmに等しく、前記リボンのはんだ付けされない長さは、約22mmに等しい、接続部。
【請求項7】
請求項1記載の接続部において、前記第1セルの前記端子は正であり、前記第2セルの前記端子は負であり、これによって前記セルを直列に接続する、接続部。
【請求項8】
請求項1記載の接続部において、前記第1セルの前記端子および前記第2セルの前記端子は、同じ極性を有し、これによって前記セルを並列に接続する、接続部。
【請求項9】
間に間隙を有する2つの隣接するPVセルを電気的に接続するコネクタであって、各セルは、端子を有し、
第1端および第2端を有するある長さの導電性材料であって、前記第1端が前記2つのPVセルの内第1PVセルの前記端子と接触し、前記第2端が前記2つのPVセルの内第2PVセルの前記端子と接触することにより、前記長さの導電性材料が、前記セル間にある前記間隙を跨ぐ、導電性材料と、
前記長さの導電性材料の前記第1端を前記第1セルの前記端子に電気的に接続する第1分量のはんだと、
前記長さの導電性材料の前記第2端を前記第2セルの前記端子に電気的に接続する第2分量のはんだであって、前記長さの導電性材料の中央部の大部分が、前記PVセルにはんだ付けされないことにより、前記それぞれのセル間にある前記長さの導電性材料の中央区間において応力緩和帯を形成する、第2分量のはんだと、
を備えている、コネクタ。
【請求項10】
請求項9記載のコネクタにおいて、前記長さの導電性材料は、
ある長さの導電性材料のリボンから成る、コネクタ。
【請求項11】
請求項10記載のコネクタにおいて、前記リボンのはんだ付けされない長さは、前記間隙自体の距離に、前記間隙のいずれかの側の距離を加算した値に等しく、前記間隙のいずれかの側の距離は、前記間隙自体の前記距離の少なくとも約4倍に等しい、コネクタ。
【請求項12】
ソラー・モジュールであって、
互いに近接して配置された複数のPVセルであって、各々その上に端子を有する、PVセルと、
隣接するセル同士を電気的に接続する複数のコネクタと、
を備えており、各コネクタが、
第1端および第2端を有するある長さの導電性材料であって、前記第1端が前記複数のPVセルの内第1PVセルの一部全域に延在し、その上にある前記端子と接触し、前記第2端が前記複数のPVセルの内第2PVセルの一部全域に延在し、その上にある前記端子と接触することにより、前記長さの導電性材料が、前記第1および第2の隣接するPVセルそれぞれの一部に沿って延在し、前記それぞれのPVセル間にある前記間隙を跨ぐ、導電性材料と、
前記長さの導電性材料の前記第1端を前記第1PVセルの前記端子に電気的に接続する第1分量のはんだと、
前記長さの導電性材料の前記第2端を前記第2隣接PVセルの前記端子に電気的に接続する第2分量のはんだであって、前記第1分量のはんだおよび前記第2分量のはんだがそれらの各隣接セルの縁から離間されることにより、前記長さの導電性材料の中央部の大部分が、その中央区間に沿って前記PVセルにはんだ付けされないことにより、前記第1および第2PVセル間において、前記コネクタ内に応力緩和帯を形成する、第2分量のはんだと、
を備えている、ソラー・モジュール。
【請求項13】
請求項12記載のソラー・モジュールにおいて、前記長さの導電性材料は、
ある長さの導電性材料のリボンから成る、ソラー・モジュール。
【請求項14】
請求項13記載のソラー・モジュールにおいて、前記リボンは、銅、アルミニウム、インバール、錫、またははんだで被覆した鉛から成る積層体から成る、ソラー・モジュール。
【請求項15】
請求項13記載のソラー・モジュールにおいて、前記リボンのはんだ付けされない長さは、前記間隙自体の距離に、前記間隙のいずれかの側の距離を加算した値に等しく、前記間隙のいずれかの側の距離は、前記間隙自体の前記距離の少なくとも約4倍に等しい、ソラー・モジュール。
【請求項16】
2つの隣接するPVセルを互いに電気的に接続する方法であって、
前記PVセルを互いに近接して配置するステップと、
前記PVセル間にある間隙を跨いである長さの導電性材料を位置付け、前記導電性材料の前記第1端が前記2つのPVセルの内第1PVセルの前記端子と接触し、前記第2端が前記2つのPVセルの内第2PVセルの前記端子と接触するようにするステップと、
前記長さの導電性材料の第1端の一部を、前記第1PVセルの前記端子にはんだ付けし、前記はんだ付けした端子から前記第1PVセルの縁まで延在する前記長さの導電性材料の大部分が、はんだ付けされないまま残すようにするステップと、
前記長さの導電性材料の第2端の一部を、前記第2PVセルの前記端子にはんだ付けし、前記はんだ付けした端子から前記第2PVセルの縁まで延在する前記長さの導電性材料の大部分が、はんだ付けされないまま残すようにするステップと、
を備えることにより、前記長さの導電性材料の前記はんだ付けされない部分と、前記2つの隣接するPVセル間の間隙を跨ぐ前記長さの導電性材料が、前記長さの導電性材料における応力破損を軽減するために、前記長さの導電性材料において応力緩和帯を形成する、方法。
【請求項17】
請求項16記載の方法において、前記長さの導電性材料は、
ある長さの導電性材料のリボンから成る、方法。
【請求項18】
請求項17記載の方法において、前記リボンは、はんだで被覆した銅から成る、方法。
【請求項19】
請求項17記載の方法において、前記リボンは、銅、アルミニウム、インバール、錫、またははんだで被覆した鉛から成る積層体から成る、方法。
【請求項20】
請求項16記載の方法において、前記リボンのはんだ付けされない長さは、前記間隙自体の距離に、前記間隙のいずれかの側の距離を加算した値に等しく、前記間隙のいずれかの側の距離は、前記間隙自体の前記距離の少なくとも約4倍に等しい、方法。
【請求項21】
請求項17記載の方法において、前記隣接するPVセル間において、1本よりも多い個別のリボンを用いる、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−518828(P2009−518828A)
【公表日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−543567(P2008−543567)
【出願日】平成18年11月29日(2006.11.29)
【国際出願番号】PCT/US2006/061310
【国際公開番号】WO2007/065092
【国際公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(503259381)ビーピー・コーポレーション・ノース・アメリカ・インコーポレーテッド (84)
【Fターム(参考)】