説明

タイルを互いに接着させるためのポリマーグラウト及び浮床を製造するための下張りを含む設備並びに製造方法

浮床タイル設備及びタイル設備の製造方法が提供される。浮床タイル設備は、下張りの上に、ポリマーグラウトで互いに接着されたタイルを含む。タイル設備は、既存の床の上部にタイル浮床の迅速且つ経済的な設置方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の開示は、下張りの上にポリマーグラウトを用いて互いに接着されたタイルを含む浮床タイル設備(tile installation)に関する。タイル設備は、既存の床の上に浮床をもたらす。この開示はまた、前記タイル設備の製造方法にも関する。このタイル設備は、既存の床の上に浮床を製造するための、迅速且つ安価な方法をもたらす。
【背景技術】
【0002】
従来、床タイルは、木またはセメントの床の上に直接タイルをモルタル接合し、次いでセメント状グラウトを用いてタイルを塗り固めることによって設置される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
多くの応用では、セメント状裏打ち板をまず床に適用し、次いでタイルがこのセメント状裏打ち板にモルタル接合される。床タイルを並べる、この従来の方法は、時間がかかると共に大きな労働力を要する。結果として、従来のタイル床は、高い労働コストのために設置が高価なものである。さらに、水性のセメント状モルタル及びグラウトは、湿分によって不利な影響を受ける床張り材及びタイルと共に使用することはできない。例えば、水膨潤性材料製の床張り材、例えばパーティクルボードを水性セメントと共に使用することは、容易には可能でない。更に、ある種の色大理石タイルは、水に暴露されると膨潤するため、水性モルタルまたはグラウトと共に使用しえない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の開示は、浮床タイル設備並びに前記タイル設備の製造方法に関する。このタイル設備は、下張りの上にポリマーグラウトを用いて互いに接着された少なくとも二つのタイルを含む。本願の開示はまた、タイル設備の製造方法にも関する。この方法は、既存の床を覆って下張りを配置する工程、及び前記下張りの上に空間を隔てて少なくとも二つのタイルを配置する工程を含む。その後、未硬化ポリマーグラウトが前記タイルの間の空間に適用され、この未硬化ポリマーグラウトは外形に沿って貼り付き、その後このポリマーグラウトが硬化してタイル設備を形成する。
【0005】
浮床タイル設備は、従来のタイル設備と比較して、単純、迅速、且つ経済的である。例えば、使用するグラウトによっては、2乃至6時間以内にタイル設備の上を歩くことが可能である。これは、タイルを実用することができるまでに数日も要しうる従来の技術を利用するよりも、格段に速い。このタイル設備は、水性施工法が禁じられる場合に製造可能である。更に、このタイル設備は、完全に撥水性であってよい。開示されるタイル設備のポリマーグラウトは、従来のセメントグラウトよりも格段に高い強度及び可撓性を有する。このことにより、高荷重の動作に伴う下張り床からのタイル浮床の分離による、望ましからぬ亀裂が生じることは少なくなる。
【0006】
本願の開示の別の態様及び様々な利点は、以下の詳細な説明から、当業者には容易に明らかになろう。以下には、最良の態様の例示のために好ましい実施態様においてのみ本願発明が示され説明される。理解される通り、この開示には別の様々な実施態様が可能であり、その幾つかの細部は、本願の開示から逸脱することなく、様々な明かな点における変形を許容する。然るに、この説明は事実上例示として解され、範囲を限定するものと解されるべきでない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、実施例中の既存の床張り材を模するために使用されたパーティクルボード床張り材を示す写真である。
【図2】図2は、下張りとしての、4milのLDPE可撓性撥水性プラスチックシートで覆われたパーティクルボードを示す写真である。写真はまた、設置の間にタイルを定位置に保持するために使用される任意の感圧パッチを示す写真である。
【図3】図3は、タイル間にポリマーグラウトを適用した後の清浄化を促進するために使用される任意のテープを示す写真である。
【図4】図4は、未硬化のポリマーグラウトに適用される任意の装飾粒子(砂)を示す写真である。
【図5】図5は、セメント状グラウトの外観をもたらす装飾用砂を用いた、光沢仕上げ磁器質床タイル設備を示す写真である。
【図6】図6は、セメント性グラウトの外観をもたらすためにポリマーグラウトに適用された装飾用砂のクローズアップを示す写真である。
【図7】図7は、タイル設備の全強度を示す、立たせた上下仕上げ(top and bottomfinished)タイル設備を示す写真である。
【図8】図8は、タイル設備の全強度を示す、立たせた上下仕上げタイル設備を示す写真である。
【図9】図9は、パール状装飾粒子を用いた、1インチ平方のガラスタイルを示す写真である。
【図10】図10は、パール状装飾粒子を用いた、1インチ平方のガラスタイルを示す写真である。
【図11】図11は、色変化カスタムペイントフレークを用いた、3×3インチの光沢陶器タイル示す写真である。
【図12】図12は、色変化カスタムペイントフレークを用いた、3×3インチの光沢陶器タイル示す写真である。
【図13】図13は、装飾用砂を用いた、6×6インチの人工石タイルを示す写真である。
【図14】図14は、装飾用砂を用いた、6×6インチの天然スレートタイルを示す写真である。
【図15】図15は、パール状装飾粒子を用いた、6×6インチの天然大理石タイルを示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
タイル設備は、ポリマーグラウトを用いて接着させた少なくとも二つのタイル及び下張りを含み、これらは共に浮床を形成する。下張りは、既存の床とタイル材料との間に配置可能なあらゆる材料であってよい。典型的には、下張りは剛体材料、可撓性材料、または接着性材料であってよい。より典型的には、下張りは防湿層である。任意に、タイルは接着剤または接着テープを用いて下張りに接着されていてよい。床張り材に利用可能なあらゆるタイル材料を、タイル設備に利用してよい。
【0009】
タイルの接着に使用されるポリマーグラウトは、タイルの間の空間に適用可能な、あらゆるタイプの硬化性ポリマー材料であってよい。典型的には、このポリマーグラウトは、ASTM C-580を使用して降伏点にて柔軟性(ポンド)として測定される、従来のグラウトよりも高い強度を有する。例えば、このポリマーグラウトは、降伏点にて約400乃至約600の柔軟性を示す曲げ強度を有する従来のグラウトと比較して、降伏点にて約1000乃至約3000ポンドの柔軟性を有する。さらに典型的には、このポリマーグラウトは、降伏点にて約1500乃至約2500ポンドの柔軟性を有する。典型的には、ポリマーグラウトは非多孔質であり、撥水性、防かび性、且つ防汚性である。
【0010】
下張りの非限定的例には、ベニヤ板、木材パーティクルボード、木製厚板材、セメント、発泡シート、ファイバーガラスシート、プラスチックシート、金属シート、複合材シート、及び接着層が含まれる。下張りの小さな切片を利用して接合し、より大きな切片を形成してもよい。
【0011】
典型的なプラスチックシートには、ポリエチレン(PE)シート、ポリプロピレン(PP)シート、PE/PPシート、ナイロンシート、ポリエステルシート、マイラーシート、スチレンシート、ポリカーボネートシート、アクリルシート、アセタールシート、Delrin(登録商標)シート、Lexan(登録商標)シート、Lucite(登録商標)シート、Micarta(登録商標)シート、Perspex(登録商標)シート、Plexiglas(登録商標)シート、Acrylite(登録商標)シート、PETシート、ABSシート、PVCシート、PTEEシート、HIPSシート、EVOHシート、PP/EVOHシート、及びTyvek(登録商標)が含まれる。
【0012】
典型的な複合材シートには、ポリマー樹脂及び繊維材料が含まれる。ポリマー樹脂には、典型的に、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニルスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフタルアミド樹脂(polyphalamide resin)、ポリフェニレンスルフィド樹脂、芳香族ポリケトン樹脂、ポリアミド-イミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、合成樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、PET樹脂、及びこれらの組み合わせを含む。
【0013】
複合材シートに利用される繊維材料には、典型的に、合成繊維、例えば以下に限定されるものではないがグラスファイバー、炭素繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、及びポリアミド繊維、並びに天然繊維、例えば以下に限定されるものではないが、ヘンプ、綿繊維、麻繊維、毛繊維、及びこれら合成及び天然の繊維の組み合わせが含まれる。
【0014】
ポリマー樹脂/繊維材料の複合材に加えて、セメント状材料/繊維材料の複合材もまた利用可能である。セメント状材料は、製剤中にセメントを含むあらゆるタイプの材料であってよい。繊維材料は、ポリマー樹脂/繊維材料の複合材について以上に列挙したうちのいずれであってもよい。
【0015】
下張りもまた、既存の床の上に層として敷かれた接着性材料を含んで良い。この接着性材料には、典型的にはPlioseal(登録商標)、エポキシ類及びウレタン類が含まれる。
【0016】
浮床タイル設備には、典型的にセラミックタイル(図5、6、11、及び12)、磁器質タイル、テラコッタタイル、大理石タイル(図15)、コンクリートタイル、スレートタイル(図14)、御影石タイル、木製タイル、ガラスタイル(図9及び10)、金属タイル、プラスチックタイル、人工石タイル(図13)、またはこれらの組み合わせを含むタイルが含まれる。
【0017】
浮床タイル設備のタイルを接着するために使用されるポリマーグラウトは、以下に限定されるものではないが、タイル設備に十分な強度をもたらすあらゆる構造用接着剤を含む。典型的には、ポリマーグラウトは、ASTM C-580を使用して降伏点にて柔軟性(ポンド)として測定される強度をもたらす。典型的には、ポリマーグラウトは、降伏点にて約1000乃至約3000ポンドの柔軟性をもたらし、より典型的には、降伏点にて約1500乃至約2500ポンドの柔軟性をもたらす。ポリマーグラウトは、典型的には非多孔質であり、撥水性、防かび性、且つ防汚性である。
【0018】
ポリマーグラウトは、典型的にはウレタン、エポキシ、ポリエステル、アクリル、及びこれらの組み合わせを含む。
【0019】
タイル設備は、ポリマーグラウトを覆い、且つポリマーグラウトに接着しているか、あるいはポリマーグラウト中に分散する、装飾粒子を任意に含む。装飾粒子は、床張りに使用可能なあらゆるタイプの材料であってよい。装飾粒子は、未硬化のポリマーグラウトに適用され、グラウトが硬化した後にはグラウトに接着される。装飾粒子は、典型的には、天然材料、例えば砂、鉱物、粉砕された石、粉砕された貝殻、金属フレーク、二酸化チタン、及び天然顔料、並びに合成材料、例えばセラミック及びセラミック被覆粒子、粉砕されたガラス、合成顔料、及び硬化した樹脂粒子、例えばポリエステルフレーク、並びにこれら天然及び合成材料の組み合わせを含む。
【0020】
浮床タイル設備は、典型的には既存の床の上に下張りを配置し、次いでこの下張りの上に空間を隔てて少なくとも二つのタイルを配置することによって製造される。次に、ポリマーグラウトがタイル間の空間に適用され、このポリマーグラウトが任意にストライクされ(struck)、その後硬化して浮床としてのタイル設備をもたらす。タイルは、任意に、タイル間に均一な空間を確保するためにスペーサーを用いて下張りの上部に配置されてもよい。さらに、ポリマーグラウトを適用する前に、タイルを、接着剤または接着テープを用いて下張りに接着してよい。グラウトをタイル間の空間に適用した後に、装飾粒子もまた、ポリマーグラウトに適用されてよい。この粒子は、グラウトが完全に硬化する前に適用される。その後、この粒子は、ポリマーグラウトが硬化した後にこのグラウトに接着される。清浄化を促進するために、ポリマーグラウトをタイル間の空間に適用する前にタイルをテープまたはフィルムで保護してもよい。その後テープまたはフィルムは、ポリマーグラウトが硬化して見事に仕上がる前に除去される。清浄化を簡単にする別の方法は、ポリマーグラウトの適用前にタイル表面を剥離剤で保護することである。ポリマーグラウトが部分的に硬化した後、過剰のグラウトをタイルの表面から剥離して、前記剥離剤を除去するためにタイルを適当な溶媒で清浄化してよい。
【0021】
以下の実施例は、詳説の目的のみに供され、特許請求の範囲の制限を意図するものではない。
【0022】
浮床タイル設備を、プラスチックシート防湿層を下張りとして使用し、構造用接着剤をポリマーグラウトとして使用して製造した。まず、2×4”に鋲を打ったおよそ16平方フィートのパーティクルボード切片を準備した(図1)。次に、このパーティクルボードを、撥水性下張りとしての撥水性プラスチック4mil LDPEシートで覆った。ゴムの接合テープ感圧パッチPLIOSEAL 3”をプラスチックシートに適用してタイルを定位置に保持した(図2)。下張りの設置の前に、タイルに、ポリマーグラウトを適用した後の清浄化を補助するために保護用の除去可能なテープを貼った。次に、16-1平方フィートの光沢磁器質タイルを、タイル間に空間をとり、感圧テープを使用して前記タイルを定位置に保持しつつ、下張りの上に配置した(図3)。次に、2成分ウレタン接着剤(ポリマーグラウト)を混合し、使い捨てプラスチックグラウトバッグを使用してタイル間に適用した。適用の別の方法には、分配ガンを使用してカートリッジからポリマーグラウトを分配すること、またはセメント状グラウトと同様にポリマーグラウトをタイル間の空間で平らにならし、タイルの表面を適当な溶媒で清浄化することが含まれる。(図9、10、11、及び12においては、この方法がタイル設備の製造に使用された。)2成分ウレタンポリマーグラウトは、表1に示されるとおり処方された。その後ポリマーグラウトを塗り込み、装飾砂(ジルコンサンド、レーキサンド、またはシリカサンド)を未硬化のポリマーグラウトに適用した(図4)。ポリマーグラウトが完全に硬化する前に、テープを除去した。4時間後には、ポリマーグラウトは過剰な装飾砂を除去できるほど十分に硬化し、タイルはその上を歩けるようになった(図5)。装飾砂はセメント状グラウトの外観を与える(図6)。仕上がったタイル設備は、それ自体を垂直位置で支持できるほど十分に強い(図7及び8)。仕上がったタイル系に高い強度があることから、上述の方法を利用して予備形成タイル切片を調製することができ、個別のタイルであるかのように設置することができる。
【0023】
【表1】

【0024】
本明細書中に使用される「含む」(及びその文法的変形)なる語は、「有する」または「包含する」を含む意味で使用され、「のみからなる」の排他的意味で使用されてはいない。本明細書中に使用される「この」及び「前記」は、複数並びに単数を包含することが理解される。
【0025】
以上の説明は、本願の開示を例示及び説明する。更に、この開示は、本願の好ましい実施態様のみを示し且つ説明するが、上述の通り、上述の教示及び/または懸かる分野の技術もしくは知識に応じて、本明細書中に表示される概念の範囲内で変化もしくは変形が許容されることが理解されるべきである。本明細書中に上述される実施態様は、本発明の実施についての最良の態様の知識を説明すること及び別の当業者がこうしたもしくは別の実施態様において、また本明細書中に開示される特段の応用または使用に要求される様々な変形をもって、本開示を利用できるようにすることを更に企図する。然るに、この説明は、本発明を本明細書中に開示された形態に制限することを企図しない。また、添付の請求項が、別の実施態様を含むと解されることが企図される。
【0026】
本明細書中に挙げられた全ての文献、特許、及び特許出願は、各個別の文献、特許、もしくは特許出願が特定的且つ個別に参照のために準用されると明示されているが如く、ありとあらゆる目的について参照のために本願明細書に援用される。矛盾のある場合には、本願の開示が優先する。
【図1−2】

【図3−4】

【図5−6】

【図7−8】

【図9−10】

【図11−12】

【図13−15】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下張り及びポリマーグラウトで接着された少なくとも二つのタイルを含む、浮床の形成のためのタイル設備。
【請求項2】
下張りが剛体材料、可撓性材料、または接着性材料であり、且つ下張りが任意に防湿層である、請求項1に記載のタイル設備。
【請求項3】
ポリマーグラウトで接着された少なくとも二つのタイルが、ポリマーグラウト、接着剤、または接着テープで下張りに接着されている、請求項1に記載のタイル設備。
【請求項4】
ポリマーグラウトで接着された少なくとも二つのタイルが、下張りに接着されていない、請求項1に記載のタイル設備。
【請求項5】
ポリマーグラウトが、非多孔質であり、撥水性、防かび性、且つ防汚性である、請求項1に記載のタイル設備。
【請求項6】
ポリマーグラウトが、ウレタングラウト、エポキシグラウト、ポリエステルグラウト、またはアクリルグラウトからなる群から選択される少なくとも一つである、請求項1に記載のタイル設備。
【請求項7】
少なくとも二つのタイルが、セラミックタイル、磁器質タイル、テラコッタタイル、大理石タイル、コンクリートタイル、金属タイル、プラスチックタイル、御影石タイル、スレートタイル、木製タイル、ガラスタイル、人工石タイル、またはこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載のタイル設備。
【請求項8】
下張りが、ベニヤ板、木材パーティクルボード、木製厚板材、金属シート、セメント、ファイバーガラスシート、プラスチックシート、発泡シート、複合材シート、及びこれらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも一つである、請求項1に記載のタイル設備。
【請求項9】
下張りが、ポリマー樹脂及び繊維材料を含む複合材である、請求項8に記載のタイル設備。
【請求項10】
ポリマー樹脂が、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニルスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフタルアミド樹脂、ポリアリールアミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、芳香族ポリケトン樹脂、ポリアミド-イミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、合成樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、及びPET樹脂からなる群より選択される少なくとも一つである、請求項9に記載のタイル設備。
【請求項11】
繊維材料が、合成繊維、例えば以下に限定されるものではないがグラスファイバー、炭素繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、及びポリアミド繊維、並びに天然繊維、例えば以下に限定されるものではないが、ヘンプ、綿繊維、麻繊維、毛繊維、及びこれら合成及び天然の繊維の組み合わせからなる群より選択される少なくとも一つである、請求項9に記載のタイル設備。
【請求項12】
下張りが、セメント材料及び繊維材料を含む複合材である、請求項1に記載のタイル設備。
【請求項13】
ポリマーグラウトを覆い、且つポリマーグラウトに接着しているか、あるいはポリマーグラウト中に分散する、装飾粒子を更に含む、請求項1に記載のタイル設備。
【請求項14】
装飾粒子が、天然材料、例えば砂、鉱物、粉砕された石、粉砕された貝殻、金属フレーク、二酸化チタン、及び天然顔料、並びに合成材料、例えばセラミック及びセラミック被覆粒子、粉砕されたガラス、合成顔料、及び硬化した樹脂粒子、例えばポリエステルフレーク、並びにこれら天然及び合成材料の組み合わせからなる群より選択される少なくとも一つである、請求項13に記載のタイル設備。
【請求項15】
下張りが接着剤であり、接着剤が、Plioseal(登録商標)、ウレタン接着剤、及びエポキシ接着剤からなる群より選択される少なくとも一つである、請求項2に記載のタイル設備。
【請求項16】
既存の床の上に下張りを配置する工程、
下張りの上に空間を隔てて少なくとも二つのタイルを配置する工程、
少なくとも二つのタイルの間の空間に未硬化のポリマーグラウトを適用する工程、
任意にポリマーグラウトをたたいて所望の外形を与え、未硬化のポリマーグラウトを硬化させて、浮床としてのタイル設備を製造する工程、
を含む、請求項1に記載のタイル設備の製造方法。
【請求項17】
スペーサーが、少なくとも二つのタイルを分離する空間を与えるために利用される、請求項16に記載のタイル設備の製造方法。
【請求項18】
少なくとも二つのタイルを、ポリマーグラウトを適用する前に下張りに接着させる工程を更に含む、請求項16に記載のタイル設備の製造方法。
【請求項19】
下張り及び少なくとも二つのタイルが接着されていない、請求項16に記載のタイル設備の製造方法。
【請求項20】
少なくとも二つのタイルの間の空間において未硬化ポリマーグラウトに装飾粒子を適用し、ここで前記装飾粒子が硬化後にポリマーグラウトに接着される工程を更に含む、請求項16に記載のタイル設備の製造方法。
【請求項21】
未硬化ポリマーグラウトを適用する前に、少なくとも二つのタイルの表面に可撓性フィルムをテープ留めするかもしくは適用し、ポリマーグラウトが少なくとも二つのタイルの間の空間に適用された後であってポリマーグラウトが硬化する前に、前記テープまたはフィルムを除去する工程を更に含む、請求項16に記載のタイル設備の製造方法。
【請求項22】
未硬化ポリマーグラウトを適用する前に、タイル表面に剥離剤を適用し、その後タイルの表面から部分的に硬化した過剰のポリマーグラウトを除去し、次いでポリマーグラウトが完全に硬化した後に剥離剤を除去する工程を更に含む、請求項16に記載のタイル設備の製造方法。
【請求項23】
請求項16に記載の方法に従って製造される予備形成タイル切片を更に含む請求項16に記載のタイル設備の製造方法。
【請求項24】
剥離剤が、乾燥させるとべたつかない保護コーティング剥離剤をもたらす水性コーティングである、請求項22に記載のタイル設備の製造方法。

【公表番号】特表2010−513752(P2010−513752A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−541490(P2009−541490)
【出願日】平成19年12月7日(2007.12.7)
【国際出願番号】PCT/US2007/086758
【国際公開番号】WO2008/076670
【国際公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願人】(505301103)アシュランド・ライセンシング・アンド・インテレクチュアル・プロパティー・エルエルシー (40)
【Fターム(参考)】