説明

タッチパネル式入力装置

【課題】 ユーザが画面上をタッチ操作することにより選択入力を行なうものにあって、操作性の向上を図る。
【解決手段】 液晶表示器15の表面部にタッチパネル16を設けてディスプレイユニット8を構成する。タッチパネル16上の押圧された位置を、位置検出回路17によって検出し、その検出信号を制御装置5に入力する。タッチパネル16の裏面側に設けられた感圧センサ18a等からなる圧力検出部18を設け、その圧力検出信号を制御装置5に入力する。制御装置5は、タッチパネル16が押圧操作されている時間をカウントする。ユーザのタッチパネル16の1回の押圧操作により、その押圧位置に応じた選択と、押圧力に応じた選択と、押圧操作時間に応じた選択との、いわば3次元的な選択入力が可能となる。その選択時には、液晶表示器15の画面の一部に設けられた選択項目表示領域に、複数の選択項目をスクロール表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが画面上をタッチ操作することにより選択入力を行なうことが可能なタッチパネル式入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばカーナビゲーション装置の表示装置(ディスプレイユニット)は、液晶表示器の表面部にタッチパネルを備えて構成され、ユーザがタッチパネルの押圧(タッチ)操作によって、各種の指示入力を行なうことができるようになっている。図4は、目的地指定のために施設データベースから施設を検索(選択)する場合の具体例を示し、ユーザがタッチパネル操作により施設検索のメニューを選択すると、液晶表示器の画面Vに県名選択画面が表示され、ユーザはその画面上でタッチパネル操作により該当する施設の所在地(県名)を選択し、その後、画面Vに図4(b)に示すようなその県の施設のリストが表示され、ユーザがタッチパネル操作により目的とする施設を選択するようになっている。
【0003】
ところが、上記従来のタッチパネル式入力装置では、タッチパネルの押圧位置を検出してその位置に応じた選択入力が行なわれるに過ぎないため、複数の階層的な選択を行う場合には、液晶表示器の表示画面が複数にわたると共に、ユーザのタッチパネルの押圧操作回数も多くなる事情があり、操作性の向上が要望されるものであった。そこで、近年では、液晶モニタを有するデジタルカメラにおいて、液晶モニタの上面に、タッチ位置及び押圧力を検知できるタッチパネルを設け、タッチ時の押圧の強さに応じて異なる指示を与えるようにしたものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−355617号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術は、ユーザがタッチパネルをタッチした押圧力が所定の強さ以上か未満かを検出することに基づき、1か0かの判断を行うものに過ぎず、必ずしもタッチパネルの押圧力の検知を選択入力に有効に利用しているとは言えず、タッチパネル式入力装置における操作性の向上を図るには不十分であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、ユーザが画面上をタッチ操作することにより選択入力を行なうものにあって、操作性の向上を図ることができるタッチパネル式入力装置を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1のタッチパネル式入力装置は、表示画面の表面部に設けられるタッチパネルの押圧操作位置を検出する位置検出手段と、タッチパネルに対する押圧操作力を検出する圧力検出手段とを備え、前記タッチパネルの1回の押圧操作により、位置検出手段の検出位置に応じた選択と、圧力検出手段の検出に応じた多段階の選択との2次元の選択入力が可能に構成されているところに特徴を有する(請求項1の発明)。
【0006】
これによれば、ユーザが表示画面上のタッチパネルを押圧操作した際に、例えば、その押圧操作位置によって、1次元目(1階層目)の選択入力を行うことができ、これと同時に、その際のタッチパネルに対する押圧力によって、2次元目(2階層目)の選択を行うことができる。このとき、タッチパネルに対する押圧力に応じて、多段階、言い換えれば3段階以上の選択が可能となる。従って、ユーザのタッチパネルの1回の押圧操作により、2次元(2階層)の選択入力が可能となり、その分、操作回数を低減することができて操作性の向上を図ることができる。
【0007】
本発明の第2のタッチパネル式入力装置は、表示画面の表面部に設けられるタッチパネルの押圧操作位置を検出する位置検出手段と、タッチパネルに対する押圧操作力を検出する圧力検出手段と、タッチパネルの押圧操作されている時間を検出する時間検出手段を備え、前記タッチパネルの1回の押圧操作により、位置検出手段の検出位置に応じた選択と、圧力検出手段の検出に応じた多段階の選択と、時間検出手段の検出に応じた多段階の選択との3次元の選択入力が可能に構成されているところに特徴を有する(請求項2の発明)。
【0008】
これによれば、ユーザが表示画面上のタッチパネルを押圧操作した際に、例えば、その押圧操作位置によって、1次元目(1階層目)の選択入力を行うことができ、これと同時に、その際のタッチパネルに対する押圧力によって、2次元目(2階層目)の選択を行うことができ、さらに、その際のタッチパネルの押圧操作時間によって、3次元目(3階層目)の選択を行うことがきる。このとき、タッチパネルに対する押圧力に応じて、多段階、言い換えれば3段階以上の選択が可能となり、また、タッチパネルに対する押圧時間に応じて、多段階、言い換えれば3段階以上の選択が可能となる。従って、ユーザのタッチパネルの1回の押圧操作により、3次元(3階層)の選択入力が可能となり、その分、操作回数を大幅に低減することができて操作性のより一層の向上を図ることができる。
【0009】
上記各タッチパネル式入力装置においては、表示画面に、圧力検出手段の検出圧力の変化に応じて、複数の選択項目がスクロール表示されるように構成することができる(請求項3の発明)。また、上記請求項2のタッチパネル式入力装置においては、表示画面に、時間検出手段の検出時間の経過に応じて、複数の選択項目がスクロール表示されるように構成することもできる(請求項4の発明)。これらによれば、2次元目(2階層目)あるいは3次元目(3階層目)の選択の際に、表示画面の必要とされる表示領域を小さく済ませることができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明をカーナビゲーション装置の表示装置(ディスプレイユニット)に適用した一実施例について、図1ないし図3を参照しながら説明する。まず、図1は、本実施例におけるカーナビゲーション装置1の全体構成を概略的に示している。ここで、カーナビゲーション装置1は、位置検出器2、地図データ入力器3、操作スイッチ群4、これらに接続された制御装置5、この制御装置5に接続された外部メモリ6、音声入出力装置7、本実施例に係るタッチパネル式入力装置たるディスプレイユニット8、通信装置9等を備えて構成されている。
【0011】
そのうち位置検出器2は、GPS用の人工衛星からの送信電波に基づいて自車両の位置を検出(測位)するGPS(Global Positioning System )のためのGPS受信機10、絶対方位を検出するための地磁気センサ11、自車両の回転角速度を検出するジャイロスコープ12、自車両の走行距離を検出する距離センサ13を有している。前記制御装置5は、それらからの入力に基づいて、自車両の現在位置、進行方向、速度や走行距離、現在時刻等を高精度で検出するようになっている。
【0012】
前記地図データ入力器3は、道路地図データや、それに付随する目的地データ(施設データベース)等の各種データを記憶した記憶媒体14からデータを入力するためのドライブ装置からなり、その記憶媒体14として、例えばCD−ROMやDVD等の大容量記憶媒体が用いられる。前記道路地図データは、道路形状、道路幅、道路名、建造物、各種施設、地名、地形等のデータを含むと共に、その道路地図を後述する液晶表示器15の表示画面上に再生するためのデータを含んで構成されている。
【0013】
また、前記目的地データは、駅等の交通機関、レジャー施設、宿泊施設、公共施設等の施設や、小売店、デパート、レストラン等の各種の店舗、住居やマンション、地名などに関する情報からなり、このデータにはそれらの住所や電話番号、緯度及び経度等のデータが含まれると共に、施設を示すランドマーク等を、液晶表示器15の画面上に道路地図に重ね合せて表示するためのデータを含んで構成されている。
【0014】
前記操作スイッチ群4は、詳しく図示はしないが、ディスプレイユニット8の液晶表示器15の近傍に設けられた複数個のカニカルスイッチからなり、ユーザ(ドライバ)は、それら操作スイッチ群4を用いて、各種の指定や、入力を行なうことができるようになっている。前記外部メモリ6は、例えばフラッシュメモリカード等から構成され、例えば他の規格に対応するためのプログラムソフトが記憶されたり、特定のデータ例えばルートガイダンス時に制御装置5が設定した目的地までの経路のデータ等が記憶されたりするようになっている。
【0015】
前記音声入出力装置7は、詳しい図示及び説明は省略するが、マイクロホンから入力された音声入力信号を認識して前記制御装置5に入力すると共に、制御装置5からの指示に基づいて合成音声をスピーカから出力するように構成されている。これにて、ユーザが、コマンドや目的地などの指示を音声入力にて行うことができると共に、例えばルートガイダンス時に、ユーザに対し、「200m先の交差点を左です」、「まもなく右です」、「しばらく直進です」といった音声案内が行われるようになっているのである。
【0016】
詳しくは後述するが、前記ディスプレイユニット8は、図2にも示すように、液晶表示器15を備えると共に、その液晶表示器15の表示画面の表面部にタッチパネル16を備えて構成され、車両の運転席近傍に配設されている。前記液晶表示器15には、車両の現在地周辺の道路地図が表示されると共に、その表示に重ね合わせて、車両の現在位置及び進行方向を示すポインタが表示されるようになっている。また、液晶表示器15には、各種の入力用画面や、各種のメッセージやインフォメーション等も表示されるようになっている。
【0017】
前記タッチパネル16は、液晶表示器15の画面にアイコン(操作キー)が表示された状態で、その位置をユーザが手指F(図2、図3参照)で直接タッチ(押圧)操作することによって、目的地などの指定(施設の検索)や、表示される道路地図の縮尺の選択などの各種の選択入力を行なうためのものである。前記通信装置9は、例えばインターネットや交通情報センタ等の外部ネットワークとの間での通信を行うためのものである。
【0018】
そして、前記制御装置5は、CPU,ROM,RAMなどからなる周知のマイクロコンピュータを主体として構成されており、そのソフトウエア的構成により、地図データ入力器3からの道路地図データに基づいて液晶表示器15の画面に現在地周辺の道路地図を表示させると共に、位置検出器2の検出に基づいて車両の現在位置及び進行方向を示すポインタを道路地図に重ね合わせて表示させるロケーション機能を実現するようになっている。また、ユーザのコマンド入力に基づいて、液晶表示器15に表示させる地図の種類(縮尺)の切替え等を行なうようになっている。
【0019】
さらに、制御装置5は、ユーザによる目的地の入力に基づいて、自動ルート探索及びルートガイダンスの機能を実行するようになっている。詳しい説明は省略するが、自動ルート探索の機能は、車両の現在位置からユーザにより入力された目的地までの推奨する走行経路を自動的に算出するものであり、ルートガイダンスの機能は、液晶表示器15の画面に道路地図に重ね合わせて進むべき経路等が表示して目的地まで案内すると共に、例えば「200m先の交差点を左です」といった案内音声を前記音声入出力装置7から所要のタイミングで出力させるものである。
【0020】
さて、前記ディスプレイユニット8は、上述のように、液晶表示器15の表示画面の表面部にタッチパネル16を備えて構成されている。周知のように、このタッチパネル16は、例えば透明電極を縦横に配列して構成された抵抗膜方式のものからなり、図1に示す位置検出回路17によってタッチパネル16上の押圧された位置(X、Y方向の位置)が検出されるようになっている。従って、この位置検出回路17が位置検出手段として機能する。この位置検出回路17からの検出信号は、前記制御装置5に入力されるようになっている。
【0021】
そして、本実施例では、前記タッチパネル16に対する押圧操作力を検出するための圧力検出手段としての圧力検出部18が設けられる。この圧力検出部18は、図2に示すように、タッチパネル16の裏面側(液晶表示器15の画面との間)に位置して設けられた感圧センサ18a、及び、その感圧センサ18aからの出力信号を処理する図示しない信号処理回路等から構成されている。この圧力検出部18からの圧力検出信号は、制御装置5に入力されるようになっている。
【0022】
前記制御装置5は、図3に一部例示するように、液晶表示器15の画面に、上記した道路地図と併せて各種のアイコン(操作キー)を表示させ、タッチパネル16(位置検出回路17)及び圧力検出部18からの入力信号に基づいて、各種の処理を行なうようになっている。この際、制御装置5は、位置検出回路17からの入力信号に基づいて、タッチパネル16が押圧操作されている時間(入力信号の継続時間)をカウントするようになっており、時間検出手段としての機能が実現されるようになっている。
【0023】
これにて、本実施例では、ユーザのタッチパネル16の1回の押圧操作により、その押圧位置(位置検出回路17の検出位置)に応じた選択と、押圧力(圧力検出部18の検出圧力)に応じた選択と、押圧操作時間(制御装置5による検出時間)に応じた選択との、いわば3次元的な選択入力が可能とされている。このとき、圧力検出部18の検出圧力に応じた選択は多段階つまり3段階以上で行うことが可能とされ、また、押圧操作時間に応じた選択も、多段階つまり3段階以上で行うことが可能とされるのである。
【0024】
具体的には、後の作用説明でも述べるように、ユーザが例えば目的地の設定のために施設の検索(選択)を行う際には、図3に示すように、液晶表示器15の画面(タッチパネル16)の上部右側に「選択スイッチ」のアイコンAが設定されると共に、その左側に、複数の選択項目がスクロール表示される選択項目表示領域Bが設けられる。ユーザは、アイコンA部分を押圧操作することにより、まずその押圧力によって目的とする所在地の県名を選択することができ、その上で、押圧操作時間によって該当する県内の施設名を選択することができるようになっている。
【0025】
この際、制御装置5は、前記選択項目表示領域Bに、圧力検出部18の検出圧力に応じて、複数の選択項目この場合県名を、例えば、検出圧力が大きくなっていくに従って北(北海道)から順にスクロール表示させ、一定の圧力で安定した(所定時間継続した)ところで表示されている県名の選択を確定させるようになっている。その後、押圧操作時間に応じて、選択項目表示領域Bに複数の選択項目この場合上記確定された県内の施設名を、例えば、時間が長くなるに従って五十音順にスクロール表示させ、押圧操作が停止された時点で、表示されている施設名の選択を確定させるようになっている。
【0026】
尚、液晶表示器15の画面には、通常時においては上記のように現在地周辺の地図が表示されていると共に、図3に示すように、その下辺部に複数のアイコンCが並んで設けられている。また、上記した選択(検索)時においても、液晶表示器15の画面には、選択項目表示領域B及びアイコンAの下部側の領域における地図表示が維持されるようになっており、さらに、目的地(施設)の確定時には、その地図表示が、その目的地周辺の地図に切替えられるようになっている。
【0027】
次に、上記構成の作用について、主として図3を参照しながら述べる。上記したカーナビゲーション装置1において、例えばユーザが目的地を設定するために、タッチパネル16の操作により施設の検索を行う場合、以下のような手順にて行われる。尚、ここでは、千葉県にある「東京○○ランド」を検索する場合を具体例としている。今、ユーザが、液晶表示器15の画面(タッチパネル16)の下辺部のアイコンCにおいて、施設名称の検索を選択操作すると、液晶表示器15の画面には、図3に示すように、上部右側に「選択スイッチ」のアイコンAが設定されると共に、その左側に選択項目表示領域Bが設けられる。
【0028】
ここで、ユーザは、まず、目的地としたい施設の所在地の県名を選択するのであるが、そのために、手指FにてアイコンA部分を押圧操作する。ユーザによりアイコンA部分が押圧操作されると、制御装置5には、タッチパネル16の位置検出回路17からアイコンA部分が押圧操作されている旨の信号が入力され、これと共に、圧力検出部8から圧力検出信号が入力される。制御装置5は、これらの入力に基づいて、選択項目表示領域Bに選択項目である県名を表示させるのであるが、この際、圧力検出部8の検出圧力が変動していくに従って、県名をスクロール表示させるようになっている。
【0029】
ユーザは、選択項目表示領域Bを見ながら、次第に押圧力を大きくしていき、図3(a)に示すように、目的とする県名(この場合「千葉県」)が表示されたところで、押圧力を一定に保ち、更にそのままで押圧し続ける。すると、制御装置5は、一定の押圧力で一定時間が経過することによって、その項目この場合「千葉県」の選択を確定し、次いで、選択項目表示領域Bに、選択項目として、該当する県内に存在する施設名を表示させる。この場合には、計時されるタッチパネル16の押圧時間の経過に従って、施設名をスクロール表示させていく。
【0030】
そこで、ユーザは、選択項目表示領域Bを見ながら押圧を続け、図3(b)に示すように、目的とする施設名称(この場合「東京○○ランド」)が表示されたところで、アイコンA部分が押圧操作を解除する。すると、制御装置5は、その項目この場合「東京○○ランド」の選択を確定する。この後、制御装置5は、液晶表示器15の地図表示を、その目的地(「東京○○ランド」)周辺の地図に切替え、また、アイコンCのうちの「目的地セット」が押圧操作されると、その目的地に向けての推奨する経路の探索を開始する。
【0031】
このように本実施例によれば、ユーザがタッチパネル16のアイコンA部分を押圧操作することにより、その押圧力によって目的とする所在地の県名を選択することができ、押圧操作時間によって該当する県内の施設名を選択することができるようになった。つまり、ユーザのタッチパネル16の1回の押圧操作により、その押圧操作位置、押圧操作力、押圧操作時間の3つの要素によって、いわば3次元(3階層)の選択入力が可能となり、この結果、ユーザの選択入力のために必要な操作回数を低減することができて操作性の向上を図ることができるという優れた効果を得ることができる。
【0032】
また、特に本実施例では、液晶表示器15の画面に選択項目表示領域Bを設け、検出されたタッチパネル16の押圧力に応じて複数の選択項目がスクロール表示されるように構成すると共に、タッチパネル16の押圧操作時間の経過に応じて複数の選択項目がスクロール表示されるように構成したので、ユーザの選択入力の際に、液晶表示器15の表示画面の必要とされる表示領域を小さく済ませることができ、表示の簡単化や合理化を図ることができるものである。
【0033】
尚、上記実施例では、タッチパネル16の押圧操作されている時間をも検出するように構成したが、本発明においては、少なくとも、タッチパネル16に対する押圧操作力を多段階で検出する圧力検出手段を設け、タッチパネル16の押圧操作位置と押圧力とに応じて、2次元的な選択入力を可能とするように構成しても、所期の目的を達成することができる。また、上記実施例では、液晶表示器15の画面に選択項目表示領域Bを一箇所に設けるようにしたが、選択項目の種類毎(上記の例では県名と施設名との2つ)に選択項目表示領域を設けるようにしても良い。
【0034】
さらに、上記実施例では、カーナビゲーション装置における目的地(施設)を検索する場合を具体例としてあげたが、目的地検索以外にも各種の選択入力に本発明を適用することができる。カーナビゲーション装置に限らず、タッチパネルを用いた選択入力を可能とした機器(情報機器等)全般に本発明を適用することができる。その他、表示装置としてはCRTディスプレイなどであっても良く、またタッチパネルや圧力検出手段の構成(検出方式)等についても種々の変更が可能である等、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、カーナビゲーション装置の電気的構成を概略的に示すブロック図
【図2】ディスプレイユニットの要部の側面図
【図3】施設検索時の表示画面の具体例を示すもので、県名を選択している様子(a)及び施設名を選択している様子(b)を示す図
【図4】従来例を示す図3相当図
【符号の説明】
【0036】
図面中、1はカーナビゲーション装置、5は制御装置、8はディスプレイユニット(タッチパネル式入力装置)、15は液晶表示器、16はタッチパネル、17は位置検出回路(位置検出手段)、18は圧力検出部(圧力検出手段)を示す。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面の表面部に設けられるタッチパネルと、
前記タッチパネルの押圧操作位置を検出する位置検出手段と、
前記タッチパネルに対する押圧操作力を検出する圧力検出手段とを備え、
前記タッチパネルの1回の押圧操作により、前記位置検出手段の検出位置に応じた選択と、前記圧力検出手段の検出に応じた多段階の選択との2次元の選択入力が可能とされていることを特徴とするタッチパネル式入力装置。
【請求項2】
表示画面の表面部に設けられるタッチパネルと、
前記タッチパネルの押圧操作位置を検出する位置検出手段と、
前記タッチパネルに対する押圧操作力を検出する圧力検出手段と、
前記タッチパネルの押圧操作されている時間を検出する時間検出手段を備え、
前記タッチパネルの1回の押圧操作により、前記位置検出手段の検出位置に応じた選択と、前記圧力検出手段の検出に応じた多段階の選択と、前記時間検出手段の検出に応じた多段階の選択との3次元の選択入力が可能とされていることを特徴とするタッチパネル式入力装置。
【請求項3】
前記表示画面には、前記圧力検出手段の検出圧力の変化に応じて、複数の選択項目がスクロール表示されるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のタッチパネル式入力装置。
【請求項4】
前記表示画面には、前記時間検出手段の検出時間の経過に応じて、複数の選択項目がスクロール表示されるように構成されていることを特徴とする請求項2記載のタッチパネル式入力装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−39745(P2006−39745A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−215874(P2004−215874)
【出願日】平成16年7月23日(2004.7.23)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】