ターレット巻取機における巻替制御方法
【課題】
簡単な部材の変更により満巻軸に巻かれているウエブの張力安定を達成し、巻取品質の維持をはかる。
【解決手段】
連続して流れているウエブＷを停止することなくターレット巻取機に装着した巻軸２に巻き取り、満巻に達したとき、満巻軸２から新巻軸３へターレットを旋回し、新巻軸３と満巻軸２の間で切断刃１９によりウエブＷを切断するターレット巻取りにおいて、新巻軸３と満巻軸２の間でウエブを切断するとき、該新巻軸と満巻軸の間にダンサーローラ１２を装入して、該ダンサーローラ１２で両巻軸の間のウエブＷの通過長さの変化を吸収すると共に、該ダンサーローラ１２で満巻軸２の巻取張力を与えて、該ダンサーローラ１２の変位を検出し、満巻軸２の回転を速度制御する。
簡単な部材の変更により満巻軸に巻かれているウエブの張力安定を達成し、巻取品質の維持をはかる。
【解決手段】
連続して流れているウエブＷを停止することなくターレット巻取機に装着した巻軸２に巻き取り、満巻に達したとき、満巻軸２から新巻軸３へターレットを旋回し、新巻軸３と満巻軸２の間で切断刃１９によりウエブＷを切断するターレット巻取りにおいて、新巻軸３と満巻軸２の間でウエブを切断するとき、該新巻軸と満巻軸の間にダンサーローラ１２を装入して、該ダンサーローラ１２で両巻軸の間のウエブＷの通過長さの変化を吸収すると共に、該ダンサーローラ１２で満巻軸２の巻取張力を与えて、該ダンサーローラ１２の変位を検出し、満巻軸２の回転を速度制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明はターレット巻取機において、満巻軸と新巻軸をターレット旋回し切断装置を進入して巻き替える際、満巻軸の回転を速度制御し、満巻軸に巻かれているウエブの張力を安定させるための制御方法に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
連続して流れているウエブを停止することなく２軸又は多軸の巻取軸を有するターレット巻取機で巻き取り、巻き取りが満巻に達したとき、新巻軸と巻き替えることは従来より広く行なわれている。（例えば特許文献１参照）
図３（イ）は従来の一般的なターレット巻取機の概要を示しており、ターレット盤１の一方に巻取軸２、他方に新巻軸３を配して引取りローラ４を介して流れてくるウエブＷをダンサーローラ５、タッチローラ６を介して巻取軸２に巻き取り、満巻に達した時、図３（ロ）に示す如くターレット盤１を旋回し、満巻軸２と、新巻軸３の位置を入れ替えて満巻軸２と新巻軸３の間で切断装置７を回動して切断刃８により切断し、新巻軸３に巻き付けるようになっている。ところがこのターレット巻取機における満巻軸から新巻軸に巻き替える一連の動作の中でウエブの張力が変化し、ウエブの巻取品質を悪くすることが多い。
【０００３】
勿論、ウエブの品質が一般包装用であれば巻替え時における上記張力変動も余り問題とならないが、昨今の工業用ウエブ、光学用ウエブ等、高機能ウエブでは巻替時の一部のウエブでも品質を維持することが求められる。
【０００４】
前記ターレット巻取機におけるウエブの巻取りでは通常、図３に示す如く巻取り前にダンサーローラ５を介して該ローラにより張力を与え、ダンサーローラ５の位置の変位により巻軸の速度を制御している。このためウエブＷには常にダンサーローラ５による張力があるため巻取軸の巻径変化に関係なく巻取軸の回転数の変化に対応している。
【０００５】
しかし、満巻にしてターレット旋回により満巻軸から新巻軸に巻き替える場合、ターレット旋回までは前記巻き取り前のダンサーローラ張力と満巻軸の速度制御で対応するが、ターレット旋回後、ウエブを切断するとき、新巻軸３と満巻軸２の間に図４に示す如く切断するためのガイドローラ９を進入させ、新巻軸３にウエブＷを巻き付けて新巻軸近くで切断刃８で切断することになり、ガイドローラ９の進入が新巻軸３と満巻軸２の間のウエブＷを押し付けるため、両巻軸２，３間のウエブＷの長さが変化し、満巻軸２の回転数が変わり、ウエブの張力も変動して安定した張力が出なくなる。
【０００６】
そこで、従来においては、巻き替えのためのターレット旋回開始から切断終了までの間、満巻軸２を速度制御から張力制御に変えウエブの長さの変化に対応していたが、現在ではより精度の高い張力にするため、切断時も速度制御が必要になってきた。
【特許文献１】特開平１１−１７１３７７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
本発明は上述の如き実状に対処し、特に従来における前記切断のためのガイドローラをダンサーローラに変更することを見出し、これを取り入れ、該ダンサーローラの変位を検出して満巻軸の回転を速度制御することにより、満巻軸に巻かれているウエブの張力を安定させることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
即ち、上記目的に適合する本発明は、連続して流れているウエブを停止することなくターレット巻取機に装着した巻軸に巻き取り、満巻に達したとき、満巻軸から新巻軸へターレットを旋回し、新巻軸と満巻軸の間で切断刃によりウエブを切断するターレット巻き取りにおいて、新巻軸と満巻軸の間でウエブを切断するとき、該新巻軸と満巻軸の間にダンサーローラを装入して、該ダンサーローラで両巻軸の間のウエブの通過長さの変化を吸収すると共に、該ダンサーローラで満巻軸の巻取張力を与えて該ローラの変位を検出し、満巻軸の回転を速度制御するようにした。
【発明の効果】
【０００９】
本発明は上記の如く従来の切断用ガイドローラをダンサーローラに変更し、該ローラの変位を検出して満巻軸の回転を速度制御するようにしたことにより、従来の満巻軸の回転数が変わり、ウエブの張力も変動して安定した張力が得られなかった欠陥を克服し、満巻軸に巻かれているウエブの張力を安定化させ、ウエブの巻取品質を向上せしめる効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１０】
以下、添付図面にもとづいて本発明の具体的実施形態を説明する。図１は本発明巻取制御手段をもつ巻取機の１例を示す概要図、図２はその要部の１例を示す詳細図である。
【００１１】
図示のように本発明ターレット巻取機は、流れてくるウエブＷを引取りローラ４，ダンサーローラ５を介し、タッチローラ６を巻取軸２に圧接せしめて巻き取り、ターレット旋回により満巻軸２と新巻軸３を入れ替え、巻き替えを行って満巻軸と新巻軸の間で切断装置によりウエブを切断する基本構成においては従来におけるターレット巻取機と同様であるが、本発明にあっては特に上記ターレット巻取機におけるウエブの切断に改良が加えられ、従来の切断が図３（イ）に示すように、切断装置７のアーム中間に切断刃８を設け、先端にガイドローラ９を設けて回動支点ａ′を支点とするアームの回動によりガイドローラ９を新巻軸３と満巻軸２の間に進入させ、新巻軸３にウエブを巻き付けて新巻軸３近くで切断を行っていたのに対し、ガイドローラ９をダンサーローラ１２に変更して該ダンサーローラ１２を切断装置１１のアーム１３の先端に設け、回動可能として新巻軸と満巻軸の間のウエブのパス長さの変化を吸収すると共に、満巻軸の巻取張力を与え満巻軸２の回転速度制御を図っている。
【００１２】
図２はかかるダンサーローラ１２を備えた本発明における切断装置１１の具体的構成の１例をを示す。しかし、勿論、本発明はかかる構成の切断装置に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において改変が許されることは云うまでもない。
【００１３】
図２において切断装置１１は切断装置アーム１３の中間に回転支点ａを設け、基端側に切断装置用のエアーシリンダー１４を設けている。そして、前記切断装置アーム１３の先端側には前記ダンサーローラ１２が装着され、該ダンサーローラ１２にはダンサーローラ用アーム１５を連結し、切断装置アーム１３の中間に突出させた突出杆１６先端に設けたダンサーローラ用エアーシリンダー１７のロッドに前記ダンサーローラ用アーム１５を支着して、該エアーシリンダー１７の摺動をダンサーローラ用アーム１５を介してダンサーローラ１２と連携せしめている。
【００１４】
また、上記切断装置アーム１３の中間には更に切断アーム１８が中間支点により回動可能に支着されて該アーム１８の先端に切断刃１９が設けられ、切断アーム１８の基端を切断用エアーシリンダー２０に連携して切断用シリンダー２０の作動により切断アーム１８を回動させると共に先端の切断刃１９を回動させてウエブ切断を行い得るようになっている。
【００１５】
かくして、上記の構成から、連続して流れてくるウエブを従来同様、タッチローラの圧接下で巻軸に巻き取り、満巻後、ターレットを旋回させて満巻軸と新巻軸の間で連続するウエブＷを切断するにあたり、切断装置１１のアーム１３が切断装置用エアーシリンダー１４の作動により支点ａを中心として回動し、切断アーム１８、切断刃１９を回動させると共に、ダンサーローラ用アーム１５を回動させて先端のダンサーローラ１２をウエブに対し進入させ、ダンサーローラ１２でウエブのパス長さの変化を吸収しつつ切断用エアーシリンダー２０の作動により切断アーム１８、切断刃１９を回動させてウエブ切断が行なわれる。
【００１６】
なお、上記の例においてはダンサーローラ１２を切断装置アーム１３の先端に、そして切断刃１９を切断装置アーム１３の中間に支点を有して夫々回動可能に設けているが、ダンサーローラ１２と切断刃１０を切断装置アームに関係なく、各別に独立して設け、夫々その作動を制御して上記と同様に作動せしめるようにすることも可能である。しかし、ダンサーローラの進入による両巻軸間のウエブの押し付けと、切断刃による該ウエブの切断が的確な制御の下に進められることは勿論である。
【００１７】
かくして、本発明はガイドローラをダンサーローラに変更するだけでダンサーローラの変位を検出し、満巻軸の回転を速度制御することにより満巻軸に巻かれているウエブの張力安定を達成し、巻取品質を維持させて昨今の工業用ウエブ，光学用ウエブ等、高機能ウエブの品質確保に頗る有効である。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】本発明におけるタッチローラ巻取機の１態様を示す概要図である。
【図２】上記巻取機の要部をなすダンサーローラを含む切断装置の１例を示す詳細図である。
【図３】従来のタッチローラ巻取機を示す概要図であり、（イ）はターレット旋回前、（ロ）はターレット旋回後を示す。
【図４】従来のターレット巻取機における切断装置の作動説明図で、（イ）は切断装置回動図、（ロ）は切断刃作動時を示す。
【符号の説明】
【００１９】
１：ターレット盤
２：満巻軸
３：新巻軸
４：引取りローラ
５：ダンサーローラ
６：タッチローラ
１１：切断装置
１２：ダンサーローラ
１３：切断装置アーム
１４：切断装置用エアーシリンダー
１５：ダンサーローラ用アーム
１６：突出杆
１７：ダンサーローラ用エアーシリンダー
１８：切断アーム
１９：切断刃
２０：切断用エアーシリンダー
ａ，ａ´:支点
【技術分野】
【０００１】
本発明はターレット巻取機において、満巻軸と新巻軸をターレット旋回し切断装置を進入して巻き替える際、満巻軸の回転を速度制御し、満巻軸に巻かれているウエブの張力を安定させるための制御方法に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
連続して流れているウエブを停止することなく２軸又は多軸の巻取軸を有するターレット巻取機で巻き取り、巻き取りが満巻に達したとき、新巻軸と巻き替えることは従来より広く行なわれている。（例えば特許文献１参照）
図３（イ）は従来の一般的なターレット巻取機の概要を示しており、ターレット盤１の一方に巻取軸２、他方に新巻軸３を配して引取りローラ４を介して流れてくるウエブＷをダンサーローラ５、タッチローラ６を介して巻取軸２に巻き取り、満巻に達した時、図３（ロ）に示す如くターレット盤１を旋回し、満巻軸２と、新巻軸３の位置を入れ替えて満巻軸２と新巻軸３の間で切断装置７を回動して切断刃８により切断し、新巻軸３に巻き付けるようになっている。ところがこのターレット巻取機における満巻軸から新巻軸に巻き替える一連の動作の中でウエブの張力が変化し、ウエブの巻取品質を悪くすることが多い。
【０００３】
勿論、ウエブの品質が一般包装用であれば巻替え時における上記張力変動も余り問題とならないが、昨今の工業用ウエブ、光学用ウエブ等、高機能ウエブでは巻替時の一部のウエブでも品質を維持することが求められる。
【０００４】
前記ターレット巻取機におけるウエブの巻取りでは通常、図３に示す如く巻取り前にダンサーローラ５を介して該ローラにより張力を与え、ダンサーローラ５の位置の変位により巻軸の速度を制御している。このためウエブＷには常にダンサーローラ５による張力があるため巻取軸の巻径変化に関係なく巻取軸の回転数の変化に対応している。
【０００５】
しかし、満巻にしてターレット旋回により満巻軸から新巻軸に巻き替える場合、ターレット旋回までは前記巻き取り前のダンサーローラ張力と満巻軸の速度制御で対応するが、ターレット旋回後、ウエブを切断するとき、新巻軸３と満巻軸２の間に図４に示す如く切断するためのガイドローラ９を進入させ、新巻軸３にウエブＷを巻き付けて新巻軸近くで切断刃８で切断することになり、ガイドローラ９の進入が新巻軸３と満巻軸２の間のウエブＷを押し付けるため、両巻軸２，３間のウエブＷの長さが変化し、満巻軸２の回転数が変わり、ウエブの張力も変動して安定した張力が出なくなる。
【０００６】
そこで、従来においては、巻き替えのためのターレット旋回開始から切断終了までの間、満巻軸２を速度制御から張力制御に変えウエブの長さの変化に対応していたが、現在ではより精度の高い張力にするため、切断時も速度制御が必要になってきた。
【特許文献１】特開平１１−１７１３７７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
本発明は上述の如き実状に対処し、特に従来における前記切断のためのガイドローラをダンサーローラに変更することを見出し、これを取り入れ、該ダンサーローラの変位を検出して満巻軸の回転を速度制御することにより、満巻軸に巻かれているウエブの張力を安定させることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
即ち、上記目的に適合する本発明は、連続して流れているウエブを停止することなくターレット巻取機に装着した巻軸に巻き取り、満巻に達したとき、満巻軸から新巻軸へターレットを旋回し、新巻軸と満巻軸の間で切断刃によりウエブを切断するターレット巻き取りにおいて、新巻軸と満巻軸の間でウエブを切断するとき、該新巻軸と満巻軸の間にダンサーローラを装入して、該ダンサーローラで両巻軸の間のウエブの通過長さの変化を吸収すると共に、該ダンサーローラで満巻軸の巻取張力を与えて該ローラの変位を検出し、満巻軸の回転を速度制御するようにした。
【発明の効果】
【０００９】
本発明は上記の如く従来の切断用ガイドローラをダンサーローラに変更し、該ローラの変位を検出して満巻軸の回転を速度制御するようにしたことにより、従来の満巻軸の回転数が変わり、ウエブの張力も変動して安定した張力が得られなかった欠陥を克服し、満巻軸に巻かれているウエブの張力を安定化させ、ウエブの巻取品質を向上せしめる効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１０】
以下、添付図面にもとづいて本発明の具体的実施形態を説明する。図１は本発明巻取制御手段をもつ巻取機の１例を示す概要図、図２はその要部の１例を示す詳細図である。
【００１１】
図示のように本発明ターレット巻取機は、流れてくるウエブＷを引取りローラ４，ダンサーローラ５を介し、タッチローラ６を巻取軸２に圧接せしめて巻き取り、ターレット旋回により満巻軸２と新巻軸３を入れ替え、巻き替えを行って満巻軸と新巻軸の間で切断装置によりウエブを切断する基本構成においては従来におけるターレット巻取機と同様であるが、本発明にあっては特に上記ターレット巻取機におけるウエブの切断に改良が加えられ、従来の切断が図３（イ）に示すように、切断装置７のアーム中間に切断刃８を設け、先端にガイドローラ９を設けて回動支点ａ′を支点とするアームの回動によりガイドローラ９を新巻軸３と満巻軸２の間に進入させ、新巻軸３にウエブを巻き付けて新巻軸３近くで切断を行っていたのに対し、ガイドローラ９をダンサーローラ１２に変更して該ダンサーローラ１２を切断装置１１のアーム１３の先端に設け、回動可能として新巻軸と満巻軸の間のウエブのパス長さの変化を吸収すると共に、満巻軸の巻取張力を与え満巻軸２の回転速度制御を図っている。
【００１２】
図２はかかるダンサーローラ１２を備えた本発明における切断装置１１の具体的構成の１例をを示す。しかし、勿論、本発明はかかる構成の切断装置に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において改変が許されることは云うまでもない。
【００１３】
図２において切断装置１１は切断装置アーム１３の中間に回転支点ａを設け、基端側に切断装置用のエアーシリンダー１４を設けている。そして、前記切断装置アーム１３の先端側には前記ダンサーローラ１２が装着され、該ダンサーローラ１２にはダンサーローラ用アーム１５を連結し、切断装置アーム１３の中間に突出させた突出杆１６先端に設けたダンサーローラ用エアーシリンダー１７のロッドに前記ダンサーローラ用アーム１５を支着して、該エアーシリンダー１７の摺動をダンサーローラ用アーム１５を介してダンサーローラ１２と連携せしめている。
【００１４】
また、上記切断装置アーム１３の中間には更に切断アーム１８が中間支点により回動可能に支着されて該アーム１８の先端に切断刃１９が設けられ、切断アーム１８の基端を切断用エアーシリンダー２０に連携して切断用シリンダー２０の作動により切断アーム１８を回動させると共に先端の切断刃１９を回動させてウエブ切断を行い得るようになっている。
【００１５】
かくして、上記の構成から、連続して流れてくるウエブを従来同様、タッチローラの圧接下で巻軸に巻き取り、満巻後、ターレットを旋回させて満巻軸と新巻軸の間で連続するウエブＷを切断するにあたり、切断装置１１のアーム１３が切断装置用エアーシリンダー１４の作動により支点ａを中心として回動し、切断アーム１８、切断刃１９を回動させると共に、ダンサーローラ用アーム１５を回動させて先端のダンサーローラ１２をウエブに対し進入させ、ダンサーローラ１２でウエブのパス長さの変化を吸収しつつ切断用エアーシリンダー２０の作動により切断アーム１８、切断刃１９を回動させてウエブ切断が行なわれる。
【００１６】
なお、上記の例においてはダンサーローラ１２を切断装置アーム１３の先端に、そして切断刃１９を切断装置アーム１３の中間に支点を有して夫々回動可能に設けているが、ダンサーローラ１２と切断刃１０を切断装置アームに関係なく、各別に独立して設け、夫々その作動を制御して上記と同様に作動せしめるようにすることも可能である。しかし、ダンサーローラの進入による両巻軸間のウエブの押し付けと、切断刃による該ウエブの切断が的確な制御の下に進められることは勿論である。
【００１７】
かくして、本発明はガイドローラをダンサーローラに変更するだけでダンサーローラの変位を検出し、満巻軸の回転を速度制御することにより満巻軸に巻かれているウエブの張力安定を達成し、巻取品質を維持させて昨今の工業用ウエブ，光学用ウエブ等、高機能ウエブの品質確保に頗る有効である。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】本発明におけるタッチローラ巻取機の１態様を示す概要図である。
【図２】上記巻取機の要部をなすダンサーローラを含む切断装置の１例を示す詳細図である。
【図３】従来のタッチローラ巻取機を示す概要図であり、（イ）はターレット旋回前、（ロ）はターレット旋回後を示す。
【図４】従来のターレット巻取機における切断装置の作動説明図で、（イ）は切断装置回動図、（ロ）は切断刃作動時を示す。
【符号の説明】
【００１９】
１：ターレット盤
２：満巻軸
３：新巻軸
４：引取りローラ
５：ダンサーローラ
６：タッチローラ
１１：切断装置
１２：ダンサーローラ
１３：切断装置アーム
１４：切断装置用エアーシリンダー
１５：ダンサーローラ用アーム
１６：突出杆
１７：ダンサーローラ用エアーシリンダー
１８：切断アーム
１９：切断刃
２０：切断用エアーシリンダー
ａ，ａ´:支点
【特許請求の範囲】
【請求項１】
連続して流れているウエブを停止することなくターレット巻取機に装着した巻軸に巻き取り、満巻に達したとき、満巻軸から新巻軸へターレットを旋回し、新巻軸と満巻軸の間で切断刃によりウエブを切断するターレット巻取りにおいて、新巻軸と満巻軸の間でウエブを切断するとき、該新巻軸と満巻軸の間にダンサーローラを装入して、該ダンサーローラで両巻軸の間のウエブの通過長さの変化を吸収すると共に、該ダンサーローラで満巻軸の巻取張力を与えて、該ローラの変位を検出し、満巻軸の回転を速度制御することを特徴とするターレット巻取機における巻替制御方法。
【請求項１】
連続して流れているウエブを停止することなくターレット巻取機に装着した巻軸に巻き取り、満巻に達したとき、満巻軸から新巻軸へターレットを旋回し、新巻軸と満巻軸の間で切断刃によりウエブを切断するターレット巻取りにおいて、新巻軸と満巻軸の間でウエブを切断するとき、該新巻軸と満巻軸の間にダンサーローラを装入して、該ダンサーローラで両巻軸の間のウエブの通過長さの変化を吸収すると共に、該ダンサーローラで満巻軸の巻取張力を与えて、該ローラの変位を検出し、満巻軸の回転を速度制御することを特徴とするターレット巻取機における巻替制御方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２０１０−１３１９７（Ｐ２０１０−１３１９７Ａ）
【公開日】平成２２年１月２１日（２０１０．１．２１）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−１７１９３３（Ｐ２００８−１７１９３３）
【出願日】平成２０年７月１日（２００８．７．１）
【出願人】（０００１５４１３０）株式会社不二鉄工所 (25)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年１月２１日（２０１０．１．２１）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年７月１日（２００８．７．１）
【出願人】（０００１５４１３０）株式会社不二鉄工所 (25)
【Ｆターム（参考）】
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