説明

チャイルドシート及びこのチャイルドシートの自転車への取り付け装置

【課題】自転車が横転しても子供の体が直接地面に叩き付けられることのない安全なチャイルドシート及びこのチャイルドシートの自転車への取り付け装置を提供すること。
【解決手段】チャイルドシート本体は、頭部支持部,背部支持部,臀部支持部、脚部支持部とからなり、衝撃吸収装置33は、前記臀部支持部の両側から略上方へ伸びたの衝撃吸収用の板ばね部と、これらの板ばね部の先端部であって、前記本体よりも外方へ突出して自転車横転時に地面に接する保護突起物とからなり、このチャイルドシート本体を、前輪13と後輪14を軸架支持し、かつ、中間部にサドル16とペダル17を取り付けた自転車の本体フレーム12の前端部であって、ハンドル軸18の後方に座席スペースをもって取り付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自転車にチャイルドシートを取り付けて子供を乗せ、その自転車が横転したときに子供の安全性を高めるようにしたチャイルドシート及びこのチャイルドシートの自転車への取り付け装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
子供を乗せるチャイルドシートは、補助動力のない自転車又は補助動力を具備した電動自転車の後部荷台に取り付けたり、前部のハンドルバーに取り付けたりして使用される。
自転車は、一般的に車輪の直径が27インチ程度のものが多い。このような大きな車輪の場合、特に後部荷台にチャイルドシートを取り付けたものでは、チャイルドシートの重心が高くなるため、チャイルドシートに乗っている子供の頭部高さが1.2〜1.3mにもなって自転車が横転すると極めて危険である。
チャイルドシートをハンドルバーに取り付ける場合に、重心を低くするために、前輪を小さくしたものが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−63652号公報。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されているように、チャイルドシートをハンドルバーに取り付ける場合に、重心を低くするために、前輪を小さくしたとしても、チャイルドシートをハンドルバーの水平部分に取り付けなければならず、前輪を小さくしてもそれほど重心が下がらず、また、ハンドルに子供とチャイルドシートの荷重がかかり、ハンドルの操作性が悪くなり、走行時の操作に支障をきたすばかりか、スタンドを立てた時に横転し易く、また、自転車の走行中に横転したときには特に乗っている子供が地面にたたき付けられ、大怪我をする恐れがある。子供にヘルメットを被せたり、シートベルトを着けたりすることも行われているが、依然として子供の体が直接地面に叩きつけられて怪我をする恐れがある。
【0005】
本発明は、自転車が横転してもチャイルドシートに乗っている子供の体が直接地面に叩き付けられることのない安全なチャイルドシート及びこのチャイルドシートの自転車への取り付け装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によるチャイルドシートは、チャイルドシート本体に、この本体の両側から外方へ突出して自転車横転時に地面に接してチャイルドシートへの衝撃を吸収する衝撃吸収装置を設けたことを特徴とする。
より具体的には、チャイルドシート本体は、頭部支持部,背部支持部,臀部支持部、脚部支持部とからなり、衝撃吸収装置は、前記臀部支持部の両側から略上方へ伸びた衝撃吸収用の板ばね部と、これらの板ばね部の先端部であって、前記本体よりも外方へ突出して自転車横転時に地面に接する保護突起物とからなることを特徴とする。
【0007】
また、前記チャイルドシートを取り付ける自転車は、両端部で前輪と後輪を軸架支持し、かつ、中間部にサドルとペダルを取り付けた略直線的な本体フレームを有する自転車であって、前記本体フレームは、その先端部に前記前輪のハンドル軸の下端部を回転可能に連結し、この本体フレームの前端上面部に、前記ハンドル軸の後方に座席スペースをもってチャイルドシート本体を取り付けるようにしたことを特徴とする。
チャイルドシートの重心をできるだけ低くするために、前輪は、直径が14〜16インチで、後輪は、直径が16〜20インチの小径自転車とし、ハンドルバーは、チャイルドシートに乗せた子供の視界の邪魔にならず、かつ、チャイルドシートの座席スペースをとるために前記ハンドル軸の連結部から上方へV字状に折曲し、このV字状の上端部でへ字状に折曲し、このへ字状の端部にハンドルを設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明によれば、自転車用のチャイルドシートであって、このチャイルドシート本体に、この本体の両側から外方へ突出して自転車横転時に地面に接してチャイルドシートへの衝撃を吸収する衝撃吸収装置を設けたので、自転車が横転したとき、衝撃吸収装置が真っ先に地面に衝突し、チャイルドシート内の子供には、大きな衝撃が加わらず、安全性を高めることができる。
【0009】
請求項2記載の発明によれば、チャイルドシート本体は、頭部支持部,背部支持部,臀部支持部、脚部支持部とからなり、衝撃吸収装置は、前記臀部支持部の両側から略上方へ伸びたの衝撃吸収用の板ばね部と、これらの板ばね部の先端部であって、前記本体よりも外方へ突出して自転車横転時に地面に接する保護突起物とからなるので、衝撃吸収用の板ばね部と地面に接する保護突起物だけという極めて簡単に衝撃吸収装置を構成することができる。
【0010】
請求項3記載の発明によれば、2本の衝撃吸収用の板ばね部の内側に子供用ハンドルを設けたので、チャイルドシート内の子供は、子供用ハンドルを握っていることで自分で運転している感覚を味わう事ができるとともに、より安全性が高められる。
【0011】
請求項4記載の発明によれば、衝撃吸収装置は、油圧ダンパーからなるので、衝撃の反動がなく、自転車横転時の子供の恐怖感を除くことができる。
【0012】
請求項5記載の発明によれば、両端部で前輪と後輪を軸架支持し、かつ、中間部にサドルとペダルを取り付けた略直線的な本体フレームを有する自転車であって、前記本体フレームは、その先端部に前記前輪のハンドル軸の下端部を回転可能に連結し、この本体フレームの前端上面部に、前記ハンドル軸の後方に座席スペースをもって請求項1,2、3又は4記載のチャイルドシート本体を取り付けるようにしたので、前輪の大きさに拘わらず、チャイルドシートの重心を下げることができる。また、ハンドルパーにチャイルドシートの荷重がかからないので、ハンドル操作性に優れ、安全運転ができる。さらに、従来は、チャイルドシートをハンドルバーに取り付けていたので、自転車が転倒したとき、自由に回転するハンドルパーはどの向きに倒れるか予測ができず、予想外の向きで倒れることにより大怪我になる恐れがあったが、本発明では、チャイルドシートを自転車の本体フレームに直接取り付けることにより、必ず衝撃吸収装置が働き、安全性をより一層高めることができる。
【0013】
請求項6記載の発明によれば、ハンドル軸の上端に、ハンドルバーを連結し、このハンドルバーは、チャイルドシートに乗せた子供の視界の邪魔にならず、かつ、チャイルドシートの座席スペースをとるために前記ハンドル軸の連結部から上方へV字状に折曲し、このV字状の上端部でへ字状に折曲し、このへ字状の端部にハンドルを設けたので、ハンドルの操作にチャイルドシートが邪魔にならず、また、ハンドルバーに前方の障害物から保護する作用をもたせることができる。
【0014】
請求項7記載の発明によれば、前輪は、直径が14〜16インチで、後輪は、直径が14〜20インチの小径自転車で、本体フレームには、バッテリとペダルを取り付け、後輪には、変速ギア付きのモータを有する電動自転車からなるので、より一層の低重心化ができるとともに、上り坂や悪路でも安定して疲労することなく走行できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明によるチャイルドシートの自転車への取り付け装置の実施例1を示す正面図である。
【図2】本発明による電動自転車が横転したときの左側面図である。
【図3】本発明による電動自転車のハンドルを90度回したときの正面図である。
【図4】本発明による電動自転車のハンドルを90度回した状態で横転したときの左側面図である。
【図5】本発明によるチャイルドシートの実施例1を示す斜視図である。
【図6】本発明によるチャイルドシートの底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明によるチャイルドシートは、自転車用であって、このチャイルドシート本体に、この本体の両側から外方へ突出して自転車横転時に地面に接してチャイルドシートへの衝撃を吸収する衝撃吸収装置を設けたものである。
前記チャイルドシート本体は、頭部支持部,背部支持部,臀部支持部、脚部支持部とからなり、衝撃吸収装置は、前記臀部支持部の両側から略上方へ伸びたの衝撃吸収用の板ばね部と、これらの板ばね部の先端部であって、前記本体よりも外方へ突出して自転車横転時に地面に接する保護突起物とからなる。
2本の衝撃吸収用の板ばね部の内側に子供用ハンドルを設けることが好ましい。
【0017】
両端部で前輪と後輪を軸架支持し、かつ、中間部にサドルとペダルを取り付けた略直線的な本体フレームを有する自転車であって、前記本体フレームは、その先端部に前記前輪のハンドル軸の下端部を回転可能に連結し、この本体フレームの前端上面部に、前記ハンドル軸の後方に座席スペースをもってチャイルドシート本体を取り付ける。
ハンドル軸の上端に連結したハンドルバーは、チャイルドシートに乗せた子供の視界の邪魔にならず、かつ、チャイルドシートの座席スペースをとるために前記ハンドル軸の連結部から上方へV字状に折曲し、このV字状の上端部でへ字状に折曲し、このへ字状の端部にハンドルを設ける。
前輪は、直径が14〜16インチで、後輪は、直径が16〜20インチの小径自転車で、本体フレームには、バッテリとペダルを取り付け、後輪には、変速ギア付きのモータを有する電動自転車とすることもできる。
【実施例1】
【0018】
本発明の実施例1を図面に基づき説明する。
以下の例では、補助動力のある電動自転車の場合を説明するが、必ずしもこれに限られるものではなく、補助動力のない一般的な自転車であっても本発明は利用できる。
図1において、11は、電動自転車であり、10は、この電動自転車11の前部に取り付けられるチャイルドシートである。
まず、前記電動自転車11について説明すると、例えば、前輪13には、直径14〜16インチ程度、後輪14には、14〜20インチ程度の小径の車輪が使用される。しかし、これは一例であってこれに限られるものではないが、特に、前輪13は、電動自転車11の前部に取り付けられるチャイルドシート10の重心を可能な限り低くするとともに、段差での安定した走行のために14インチ程度のものが用いられる。
【0019】
前記前輪13は、前輪支持枠25によって回転自在に支持され、この前輪支持枠25の上にはハンドル軸18が連結され、このハンドル軸18の上には、さらにハンドルバー27が取り付けられ、このハンドルバー27の両端にハンドル15が設けられている。前記2本のハンドルバー27は、チャイルドシート10に乗せた子供34の視界を遮らないようにV字形に形成されている。
前記ハンドル軸18は、できるだけ下端部で本体フレーム12の前端部に回転自在に取り付けられている。この本体フレーム12は、カーボン繊維やガラス繊維などのFRPを材料として軽量化が図られているが、アルミニウムなどの軽金属であってもよい。この本体フレーム12は、断面が縦方向に長い管状に形成されている。この本体フレーム12は、後輪14の回転軸方向に傾斜して伸びており、この後輪14の後端部の両側に設けた後輪支持枠26によって後輪14が回転自在に支持されている。
【0020】
前記本体フレーム12の後端部近くから上に伸びたサドル軸にサドル16が取り付けられ、また、本体フレーム12の下面には、バッテリ19が取り付けられ、さらに、チェン22を駆動するペダル17が取り付けられている。前記チェン22は、後輪14の変速ギア付きのモータ21に連結されている。前記本体フレーム12の内部には、補助動力を制御する制御回路が収納され、ハンドル15に設けたスイッチを入れ、ペダル17を踏むと、その踏む力に応じた力がモータ21から付加される(踏力比例式)。
前記後輪14の上部には、後部荷台23が3角トラス24によって十分な機械的強度を有するように本体フレーム12に取り付けられている。
【0021】
次に、電動自転車11に取り付けられるチャイルドシート10の詳細を図5及び図6に基き説明する。
チャイルドシート10は、略全てがカーボン繊維やガラス繊維のFRPを材料として軽量化が図られている。このチャイルドシート10は、3歳児以下又は身長100cm以下の子供34を対象としているため、垂直部分が約50cmで、水平部分が約25cmで、幅が約10cm程度の略L字状の1枚の上部支持板35と、水平部分が約15cmで、下向き傾斜部分が約25cmで、幅が約10cm程度の略へ字状の2枚の下部支持板36とで骨格を形成している。前記上部支持板35の上端部には、幅が約10cmで両端が子供34の頭部を保護するように前方に湾曲している頭部支持部29が略水平に取り付けられている。前記上部支持板35の垂直部分における頭部支持部29の下には、幅が約10cmで両端が子供34の上半身を保護するように肩幅程度で前方に湾曲している複数枚の背部支持部30が互いに隙間をもって略水平に取り付けられている。前記上部支持板35の水平部分の両側に前記下部支持板36の水平部分を配置し、この水平部分に、幅が約10cmで両端が子供34の臀部を保護するような幅で上方に湾曲している複数枚の臀部支持部31が互いに隙間をもって略水平に取り付けられている。前記両側の下部支持板36の下向き傾斜部分には、それぞれ子供34の脚部を保護するような幅で上方に湾曲している複数枚の脚部支持部32が互いに隙間をもって設けられている。前記下部支持板36の先端部は、子供34のかかとを保護するように上方に湾曲している。前記頭部支持部29、複数枚の背部支持部30、複数枚の臀部支持部31、複数枚の脚部支持部32は、それぞれの間に隙間をもたせて風通しを良くしている。しかし、連続した一枚の板の成型品であってもよい。
以上のようにしてチャイルドシート本体を構成している。
【0022】
このチャイルドシート本体における前記上部支持板35と下部支持板36の水平部分の下面には、図6に示すように、衝撃吸収装置33の水平部44が固定的に取り付けられている。この水平部44の両端部から一体に弾力性を有する板ばね部37が上方に立ち上がり、これらの板ばね部37の上端部の内側には、子供用ハンドル38が設けられ、また、前記板ばね部37の外側に突出して保護突起物39が設けられている。この保護突起物39は、電動自転車11が横転したときに真っ先に地面28に接触してその衝撃を板ばね部37で吸収し、子供34が地面28に叩き付けられるのを防ぐためのものである。この保護突起物39は、棒状、円弧状などその形状に限定されないが、電動自転車11の走行時に他の物体等に接触しないか、接触しても走行に支障のない範囲で突出していることが好ましい。また、子供34の頭部を保護するために、前記衝撃吸収装置33から子供用ハンドル38を除いた同様のものを取り付けるようにしてもよい。
【0023】
以上のように構成されたチャイルドシート10は、電動自転車11をスタンド20で自立させた状態で、臀部支持部31の下面を本体フレーム12の上面部に載せ、2本の下部支持板36に設けた脚部支持部32をハンドル軸18の両側に沿って押し込み、臀部支持部31に設けた取り付けねじ孔40にねじを螺合して固定する。
チャイルドシート10を取り付けたら子供34を乗せる。このとき、子供34の両脚は、ハンドル軸18を挟むようにしてそれぞれの脚部支持部32に乗せる。子供34には、ヘルメット41を被せ、シートベルト42で固定する。シートベルト42は、両肩から股まで伸ばして掛ける方法、いずれか一方の肩から反対側の腰部まで伸ばして掛ける方法、腰部分だけにかける方法などいずれであってもよいが、頭部だけはできるだけ前方へ傾かないようにすることが望ましい。
【0024】
図3に示すように、ハンドルバー27の形状は、ハンドル15を直角又はそれに近い角度に回したとき、ハンドルバー27が子供34の頭部に当たらないことと、ハンドル15をほとんど回さないときの子供34の視界を遮らないようにすることの両方の目的を達成することが望ましい。そこで、チャイルドシート10に乗せる子供34の身長を100cm以下と設定した場合において、左右のハンドルバー27をハンドル軸18の連結部でV字状とし、さらにハンドル15の取り付け部分をへ字状に折曲してチャイルドシート10との間に十分な間隔を取るようにする。ただし、この間隔は、ペダル17を漕ぐときの邪魔にならない範囲とする。
【0025】
ここで、スタンド20を外し、ハンドル15のスイッチを入れ、ペダル17を踏んで走行する。電動自転車は、一般的にペダル17の踏む力に比例してモータ21の力が補助されるが、この補助されるアシスト率は、時速10kmまでは人間の踏む力の2倍程度となるが、時速10kmを過ぎると次第に小さくなり、時速約20kmで0となる。
【0026】
電動自転車11が走行中に何らかの原因で横転したものとする。図2は、ハンドル15を回さない略真っすぐにした状態で電動自転車11が横転した状態を示し、図3は、ハンドル15を略直角に回した状態で電動自転車11が横転した状態を示している。
このように電動自転車11が横転した図2、図3において、衝撃吸収装置33の保護突起物39が真っ先に地面28に衝突する。すると、保護突起物39で受けた衝撃は、板ばね部37の弾性で吸収され、子供34には、大きな衝撃は与えられなくて済む。
なお、図2では、ハンドル15とペダル17も地面28に接し、図3では、前輪13も地面28に接しているように記載されているが、ハンドル15、ペダル17、前輪13は、回転する構造物であるから、衝撃を受けると逃げてしまい衝撃吸収の役目はほとんどなく、衝撃吸収装置33が確実に衝撃を吸収する。また、チャイルドシート10の頭部支持部29,背部支持部30,13前輪脚部支持部32は、湾曲しており、かつ、ヘルメット41を被り、シートベルト42で固定しているので、子供34は外に投げ出されるような事はない。
【0027】
チャイルドシート10が後部荷台23に取り付けられたときには、後輪14の直径が大きい分だけ前輪13側に取り付けた時よりも重心がわずかに上になるが、衝撃吸収装置33によって横転時の子供34への衝撃が吸収されることは、前述のとおりである。
【0028】
前記実施例では、チャイルドシート10の衝撃吸収装置33は、板ばね部37と棒状の保護突起物39で構成したが、より確実に衝撃を吸収するためには、保護突起物39の部分を油圧ダンパーとすることもできる。
【0029】
前記実施例では、チャイルドシート10の本体は、上部支持板35,下部支持板36,頭部支持部29,背部支持部30,脚部支持部32で形成し、この本体に衝撃吸収装置33を取り付けたが、チャイルドシート10の本体の形状はこれに限られるものではなく、従来公知のチャイルドシート10の本体の両側に保護突起物39が突出する衝撃吸収装置33を設けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0030】
10…チャイルドシート、11…電動自転車、12…本体フレーム、13…前輪、14…後輪、15…ハンドル、16…サドル、17…ペダル、18…ハンドル軸、19…バッテリ、20…スタンド、21…モータ、22…チェン、23…後部荷台、24…3角トラス、25…前輪支持枠、26…後輪支持枠、27…ハンドルバー、28…地面、29…頭部支持部、30…背部支持部、31…臀部支持部、32…脚部支持部、33…衝撃吸収装置、34…子供、35…上部支持板、36…下部支持板、37…板ばね部、38…子供用ハンドル、39…保護突起物、40…取り付けねじ孔、41…ヘルメット、42…シートベルト、43…補強板、44…水平部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転車用のチャイルドシートであって、このチャイルドシート本体に、この本体の両側から外方へ突出して自転車横転時に地面に接してチャイルドシートへの衝撃を吸収する衝撃吸収装置を設けたことを特徴とするチャイルドシート。
【請求項2】
チャイルドシート本体は、頭部支持部,背部支持部,臀部支持部、脚部支持部とからなり、衝撃吸収装置は、前記臀部支持部の両側から略上方へ伸びたの衝撃吸収用の板ばね部と、これらの板ばね部の先端部であって、前記本体よりも外方へ突出して自転車横転時に地面に接する保護突起物とからなることを特徴とする請求項1記載のチャイルドシート。
【請求項3】
2本の衝撃吸収用の板ばね部の内側に子供用ハンドルを設けたことを特徴とする請求項2記載のチャイルドシート。
【請求項4】
衝撃吸収装置は、油圧ダンパーからなることを特徴とする請求項1記載のチャイルドシート。
【請求項5】
両端部で前輪と後輪を軸架支持し、かつ、中間部にサドルとペダルを取り付けた略直線的な本体フレームを有する自転車であって、前記本体フレームは、その先端部に前記前輪のハンドル軸の下端部を回転可能に連結し、この本体フレームの前端上面部に、前記ハンドル軸の後方に座席スペースをもって請求項1,2、3又は4記載のチャイルドシート本体を取り付けるようにしたことを特徴とするチャイルドシートの自転車への取り付け装置。
【請求項6】
ハンドル軸の上端に、ハンドルバーを連結し、このハンドルバーは、チャイルドシートに乗せた子供の視界の邪魔にならず、かつ、チャイルドシートの座席スペースをとるために前記ハンドル軸の連結部から上方へV字状に折曲し、このV字状の上端部でへ字状に折曲し、このへ字状の端部にハンドルを設けたことを特徴とする請求項5記載のチャイルドシートの自転車への取り付け装置。
【請求項7】
前輪は、直径が14〜16インチで、後輪は、直径が16〜20インチの小径自転車で、本体フレームには、バッテリとペダルを取り付け、後輪には、変速ギア付きのモータを有する電動自転車からなることを特徴とする請求項5又は6記載のチャイルドシートの自転車への取り付け装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−103541(P2013−103541A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247032(P2011−247032)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(391006049)株式会社ベルニクス (3)
【Fターム(参考)】