説明

チューナユニット及び薄型テレビ受信機

【課題】アンテナ入力端子が高温になるのを抑制し、作業者や使用者が前記アンテナ入力端子の外部に露出した部分に触れても熱による苦痛や不快感を感じにくいチューナ及びこのチューナを備えた薄型テレビ受信機を提供する。
【解決手段】電子部品21が実装された回路基板2を囲む複数の側壁と、前記側壁と一体化され回路基板2と対向配置された平板部314とを具備したシールドケース31と、平板部314に取り付けられた外部接続端子4とを有し、シールドケース31は平板部314が配置された第1領域と、回路基板2の電子部品21が実装されている部分を囲む第2領域とを備え、平板部314は外部接続端子4と接触する少なくとも3個の突起317を備えた外部接続端子取付部315を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LCD(液晶パネル)やPDP(プラズマディスプレイパネル)等を使用した薄型テレビ受信機に搭載可能なチューナユニット及びこのチューナユニットを用いた薄型テレビ受信機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビ受信機として、従来のブラウン管型のテレビ受信機に対し、低消費電力化、大画面化及び省スペース化に有利なLCDやPDPを使用した薄型テレビ受信機が主流となっている。前記薄型テレビ受信機は本体自体が薄型であるため、それに内蔵されるチューナに対しても薄型化が要求される。
【0003】
従来のチューナについて図面を参照して説明する。図15は従来のチューナの斜視図である。図15に示すように、チューナ91は、回路基板92と、回路基板92を取り囲むように配置されたシールドケース93と、回路基板92のシールドケース93で囲まれた領域を分割する仕切り部932と、シールドケース93の下部に突出した脚部933と、シールドケース93の側面より突出し、アンテナケーブルが接続されるアンテナ入力端子94とを備えている。なお、シールドケース93の上面は金属製のカバー(不図示)が取り付けられている。チューナ91は回路基板92が薄型テレビ受信機のメイン基板(不図示)に脚部933を挿通させてメイン基板に取り付けられる(特開平10−284866号公報、特開2002−190684号公報参照)。
【0004】
従来のチューナを用いた薄型テレビ受信機について図面を参照して説明する。図16は従来の薄型テレビ受信機の断面図である。図16に示す薄型テレビ受信機Bは、液晶ディスプレイパネルを用いた液晶表示ユニットLUを、フロントキャビネットFcと、リヤキャビネットRcで覆う構造を有している。液晶表示ユニットLUの背面側、すなわち、リヤキャビネットRC側には、メイン基板MB(外部基板)が取り付けられており、メイン基板MBにチューナ91が実装されている。 チューナ91ではアンテナ入力端子94がテレビ受信機の厚み方向と直交する方向に伸びている。薄型テレビ受信機Bのでは、リヤキャビネットRcの背面形状を、アンテナ入力端子94にアンテナ線を接続するために複雑な形状(例えば、図16に示すような)とする必要があり、製造、組み立てに手間と時間がかかる。また、アンテナ入力端子94へのアンテナ線の接続もわずらわしい。
【0005】
この問題点を解決した改良型のチューナが提案されている。前記改良型のチューナについて図面を参照して説明する。図17は図15に示すチューナの改良型のチューナの斜視図である。図17に示すチューナ95は図15に示すチューナ91とアンテナ入力端子94の取り付け位置が異なる以外は同じ構成を有しており、実質上同じ部分には同じ符号が付してあり、実質上同じ部分の詳細な説明は省略する。図17に示すチューナ95は、シールドケース93の開口に回路基板92と平行な平板部934が形成されており、その平板部934に対して直交方向に突出するようにアンテナ入力端子94が配置されている(特開2004−134842号公報参照)。
【0006】
アンテナ入力端子94をテレビ受信機の厚さ方向に突出させるので、テレビ受信機のキャビネット(背面)の形状を単純化することができ(平坦に形成することができ)、加工が容易である。また、アンテナ線をアンテナ入力端子への接続も容易に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10−284866号公報
【特許文献2】特開2002−190684号公報
【特許文献3】特開2004−134842号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
チューナのユニット化、すなわち、テレビセットの機能ICをチューナ側に組み込んでチューナユニットとすることで、発熱体(電子部品:IC)が増え、また、前記ICの高性能化によるIC自体の発熱量の増加によって、前記アンテナ入力端子への伝熱量が増えている。
【0009】
図17に示すように、チューナ95はアンテナ入力端子94を支持する平板部934が備えられていることから、チューナ95の回路基板92に実装されている電子部品921(IC921)からの熱がアンテナ入力端子94へ伝える伝熱面が大きくなり、アンテナ入力端子94への伝熱量が多くなる。また、電子部品921(IC921)からアンテナ入力端子94までの距離が短く、伝熱量が多くなる。チューナ95では、チューナ91に比べてアンテナ入力端子94の温度が高くなる。
【0010】
一方、図17に示すチューナ95を備えた薄型テレビ受像機において、アンテナ入力端子94の先端部はリヤキャビネットの背面側より突出しており、作業者や使用者が容易に触れることができる構成になっている。
【0011】
上述したように、アンテナ入力端子94が高温になっている場合、その先端部分の温度も高くなっており、作業者や使用者がアンテナ入力端子94の薄型テレビ受像機から突出した先端部分に触れることで、苦痛や不快感を感じる可能性が高くなる。
【0012】
アンテナ入力端子への熱伝導を抑制するために、特開2002−190684号公報に記載のチューナは、デジタル回路部のICに、金属製の伝熱板部を当接させ、伝熱板部の放熱面部より外部に放熱する放熱装置を備えている。しかしながら、この放熱装置はICの熱を外気(空気中)へ伝える構成であり、放熱面部から空気への熱抵抗が非常に高く、放熱効果が十分でなく、アンテナ入力端子の温度の上昇を抑制できない場合がある。
【0013】
本発明はかかる点にかんがみてなされたものであり、アンテナ入力端子が高温になるのを抑制し、作業者や使用者が前記アンテナ入力端子の外部に露出した部分に触れても熱による苦痛や不快感を感じにくいチューナ及びこのチューナを備えた薄型テレビ受信機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために本発明は、電子部品が実装された回路基板と、前記回路基板を囲む複数の側壁及び前記側壁と一体化され前記回路基板と対向配置された平板部を具備したシールドケースと、前記平板部に取り付けられた外部接続端子とを有するチューナユニットであって、前記シールドケースは前記平板部が配置された第1領域と、前記回路基板の電子部品が実装されている部分を囲む第2領域とを備えている。
【0015】
この構成によると、発熱量の大きな電子部品から離れた位置に平板部が形成されており、前記平板部に外部接続端子が取り付けられているので、前記電子部品から発せられた熱が前記外部接続端子に到達するまでの距離が長い。
【0016】
これにより、前記電子部品から前記外部接続端子までの熱抵抗が大きくなり、前記外部接続端子に伝わる熱の量を低減することができる。そして、前記外部接続端子への伝熱量が低減されることで、前記外部接続端子が高温になるのを抑制することができる。さらに、前記外部接続端子の先端部に皮膚が接触しても、皮膚の接触した部分に熱による苦痛や不快感を感じにくい。
【0017】
上記構成において、前記平板部は前記外部接続端子と接触する少なくとも3個の突起を備えた外部接続端子取付部を備えていてもよい。
【0018】
この構成によると、前記平板部に伝わってきた熱は、前記突起を介して前記外部接続端子に伝導するが、前記突起と前記外部接続端子との接触面積が小さいので、前記外部接続端子取付部と前記外部接続端子との間の熱抵抗が大きく、熱が伝わりにくい。これにより、前記外部接続端子が加熱されにくく、先端に皮膚が接触した場合でも、皮膚の接触部に熱による苦痛や不快感を感じるのを抑制することができる。
【0019】
上記構成において、前記シールドケースは、前記側壁に形成され外部基板と接続される複数個の脚部が前記第1領域よりも前記第2領域に多く形成された構造を有していてもよい。
【0020】
この構成によると、第2領域内の電子部品から発せられる熱が、前記側壁部の前記脚部より前記外部基板に伝導されるので、前記平板部への伝熱量を低減することができる。よって、前記平板部に取り付けられている前記外部接続端子への伝熱量も少なくなり、前記外部接続端子の温度上昇を抑制することができる。これにより、前記外部接続端子の先端部に皮膚が接触しても、前記皮膚の接触部に熱による苦痛や不快感を感じるのを抑制することができる。
【0021】
上記構成において、前記シールドケースは、前記側壁に前記第1領域から前記第2領域に渡って形成された貫通窓を備えていてもよい。
【0022】
この構成によると、前記側壁に貫通窓が形成されているので、前記側壁の熱が伝わる部分の面積が小さくなり、それだけ、熱抵抗が大きくなる。これにより、第2領域から第1領域への伝熱量が少なくなり、前記平板部に伝わる伝熱量も少なくなる。よって、前記平板部に取り付けられた前記外部接続端子への伝熱量が少なくなり、前記外部接続端子の温度上昇を抑制することが可能である。前記外部接続端子の先端部に皮膚が接触しても、前記皮膚の接触部に熱による苦痛や不快感を感じるのを抑制することができる。
【0023】
また、前記貫通窓は、ひとつの大きな貫通孔であってもよく、複数個の貫通孔が並んで形成されている形状(例えば、矩形状の孔が二次元配列された格子状)であってもよい。このように、複数の孔を並べて配置することで、ひとつの孔の大きさを小さくすることができ、熱抵抗を高めつつ、前記側壁の強度低下を抑制することが可能である。
【0024】
また、前記貫通窓の前記第2領域側の端部の近傍に、少なくともひとつの前記脚部が形成されている構成としてもよい。このように、前記貫通窓の近傍に前記脚部が形成されることで、前記側壁の強度低下を抑制することが可能である。また、前記脚部を配置することで、前記側壁の前記第2領域の熱が前記外部基板に伝わるので、前記平板部へ伝わる伝熱量を減らすことができる。よって、前記平板部に取り付けられた前記外部接続端子への伝熱量が少なくなり、前記外部接続端子の温度上昇を抑制することが可能である。前記外部接続端子の先端部に皮膚が接触しても、前記皮膚の接触部に熱による苦痛や不快感を感じるのを抑制することができる。
【0025】
上記構成において、前記シールドケースは前記側壁と連結され、前記電子部品の近傍に配置される仕切り部材を備えており、前記仕切り部材は、前記回路基板の前記側壁で囲まれている部分を前記電子部品が含まれるように区画する仕切り部と、前記仕切り部と連続し、前記電子部品の表面を接触して覆う伝熱板と、前記伝熱板の前記仕切り部と連続している部分と反対側と連続し、前記伝熱板を支持する支持部と、前記仕切り部及び前記支持部の端部より突出し、前記回路基板の前記電子部品が実装された面と反対側の面より突出し外部基板に半田付けされる脚片とを備えていてもよい。
【0026】
前記仕切り部材の前記伝熱板が前記電子部品に直接接触し、前記電子部品より発せられた熱は直接伝熱板に伝わる。そして、前記伝熱板の伝導した熱は、前記仕切り部及び前記支持部に形成された脚片より前記外部基板に伝導される。これにより、前記電子部品とは離れて配置されている前記側壁及び前記側壁と一体化された前記平板部に伝わる熱の量を減らすことができる。よって、前記平板部に取り付けられた前記外部接続端子への伝熱量が少なくなり、前記外部接続端子の温度上昇を抑制することが可能である。前記外部接続端子の先端部に皮膚が接触しても、前記皮膚の接触部に熱による苦痛や不快感を感じるのを抑制することができる。
【0027】
上記構成において、前記シールドケースは前記側壁と連結され、前記電子部品の近傍に配置される仕切り部材を備えており、前記仕切り部材は、前記回路基板の前記側壁で囲まれている部分を前記電子部品が含まれるように区画する仕切り部と、前記仕切り部と連続し、前記回路基板の前記電子部品が実装された部分の裏側と接触する伝熱板と、前記伝熱板の前記仕切り部と連続している部分の反対側と連続し、前記伝熱板を支持する支持部と、前記仕切り部及び前記支持部の端部より突出し、前記回路基板の前記電子部品が実装された面と反対側の面より突出し外部基板に半田付けされる脚片とを備えていてもよい。
【0028】
前記仕切り部材の前記伝熱板が前記回路基板の前記電子部品が実装されている部分の裏側と接触しており、前記電子部品から発せられた熱は前記回路基板を介して伝熱板に伝わる。そして、前記伝熱板の伝導した熱は、前記仕切り部及び前記支持部に形成された脚片より前記外部基板に伝導される。これにより、前記電子部品とは離れて配置されている前記側壁及び前記側壁と一体化された前記平板部に伝わる熱の量を減らすことができる。よって、前記平板部に取り付けられた前記外部接続端子への伝熱量が少なくなり、前記外部接続端子の温度上昇を抑制することが可能である。前記外部接続端子の先端部に皮膚が接触しても、前記皮膚の接触部に熱による苦痛や不快感を感じるのを抑制することができる。
【0029】
上記構成において、前記シールドケースは前記側壁と連結され、前記電子部品の近傍に配置される仕切り部材を備えており、前記仕切り部材は、前記回路基板の前記側壁で囲まれている部分を前記電子部品が含まれるように区画する一対の仕切り部と、前記一対の仕切り部と連続し、前記電子部品の表面を接触して覆う伝熱板と、前記一対の仕切り部それぞれの端部より突出し、前記回路基板の前記電子部品が実装された面と反対側の面より突出し外部基板に半田付けされる脚片とを備えていてもよい。
【0030】
この構成によると、前記一対の仕切り部の間に前記伝熱部を連結しているので、前記仕切り部材以外の仕切り部材を設けなくても、前記側壁で囲まれた領域を仕切ることが可能である。また、金属板を切り曲げることで(少ない工程で)2個の仕切り部を形成することができるので、製造の手間と時間を減らすことができる。さらに、金属板を切り曲げて形成するときに、脚片が互いに対向するように形成されるので、前記金属板を加工した残りの部分が少なくなり、無駄を減らすことができる。
【0031】
上記構成において、前記シールドケースは前記側壁と連結され、前記電子部品の近傍に配置される仕切り部材を備えており、前記仕切り部材は、前記回路基板の前記側壁で囲まれている部分を前記電子部品が含まれるように区画する一対の仕切り部と、前記一対の仕切り部と連続し、前記回路基板の前記電子部品が実装されている部分の裏面と接触する伝熱板と、前記一対の仕切り部それぞれの端部より突出し、前記回路基板の前記電子部品が実装された面と反対側の面より突出し外部基板に半田付けされる脚片とを備えていてもよい。
【0032】
この構成によると、前記一対の仕切り部の間に前記伝熱部を連結しているので、前記仕切り部材以外の仕切り部材を設けなくても、前記側壁で囲まれた領域を仕切ることが可能である。また、金属板を切り曲げることで(少ない工程で)2個の仕切り部を形成することができるので、製造の手間と時間を減らすことができる。さらに、金属板を切り曲げて形成するときに、脚片が互いに対向するように形成されるので、前記金属板を加工した残りの部分が少なくなり、無駄を減らすことができる。
【0033】
上記構成において、前記脚片の少なくともひとつは、前記回路基板と半田付けされていてもよい。
【0034】
上記構成において、前記シールドケースは前記側壁で囲まれた部分の両側を覆うシールドカバーを備えており、前記シールドカバーの前記外部基板と対向する側には、中間部が切り曲げられて形成された舌片部が備えられており、前記舌片部は前記電子部品の表面と接触する伝熱部と、前記伝熱部と前記シールドカバーとを連結する連結部と、前記連結部の近傍に配置され外部基板に接続される接続部とを備えていてもよい。
【0035】
上記構成において、前記シールドケースは前記側壁で囲まれた部分の両側を覆うシールドカバーを備えており、前記シールドカバーの前記外部基板と対向する側には、中間部が切り曲げられて形成された舌片部が備えられており、前記舌片部は前記回路基板の前記電子部品が実装されている部分の裏面と接触する伝熱部と、前記伝熱部と前記シールドカバーとを連結する連結部と、前記連結部の近傍に配置され外部基板に接続される接続部とを備えていてもよい。
【0036】
上記構成において、前記シールドケースは前記電子部品が実装されている部分の近傍に、前記側壁と一体化されて配置される平面部を有しており、前記平面部は前記平板部と離間されているとともに、雌ねじ孔を備えていてもよい。この雌ねじ孔を使って、外部のケース等に備えられた伝熱部にとも締めすることで、シールドケースの熱を前記伝熱部に伝導させることができる。
【0037】
上述したチューナユニットを備えた装置として、例えば、LCDやPDP等の薄型パネルを用いた薄型テレビ受信機を挙げることができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明によると、アンテナ入力端子が高温になるのを抑制し、作業者や使用者が前記アンテナ入力端子の外部に露出した部分に触れても熱による苦痛や不快感を感じにくいチューナ及びこのチューナを備えた薄型テレビ受信機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明にかかるチューナユニットが搭載された薄型テレビ受信機の概略側断面図である。
【図2】本発明にかかるチューナユニットの斜視図である。
【図3】図2に示すチューナユニットのアンテナ入力端子が取り付けられている部分の拡大断面図である。
【図4】本発明にかかるチューナユニットの他の例の斜視図である。
【図5】本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例の斜視図である。
【図6】本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例の側面図である。
【図7】本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例の仕切り部材の周りを拡大した図である。
【図8】本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例の仕切り部材の周りを拡大した図である。
【図9】本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例の仕切り部材の周りを拡大した図である。
【図10】仕切り部材を製作する前の金属板に切断線及び折り曲げ線を示す図である。
【図11】本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例の仕切り部材の周りを拡大した図である。
【図12】シールド部を製作する前の金属板に切断線及び折り曲げ線を示す図である。
【図13】本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例の断面図である。
【図14】本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例の平面図である。
【図15】従来のチューナの斜視図である。
【図16】図15に示すチューナを備えた薄型テレビ受信機の断面図である。
【図17】図15に示すチューナを改良したチューナの一例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明にかかるチューナユニットが搭載された薄型テレビ受信機の概略側断面図であり、図2は本発明にかかるチューナユニットの斜視図である。図1に示す薄型テレビ受信機Aは、液晶ディスプレイパネルを用いた液晶テレビ受信機であり、フロントキャビネットFcと、リヤキャビネットRcで覆われている。フロントキャビネットFcとリヤキャビネットRcで覆われた部分に液晶表示パネルを含む液晶表示ユニットLUが配置されている。液晶表示ユニットLUの背面側、すなわち、リヤキャビネットRc側には、メイン基板MB(外部基板)が取り付けられており、メイン基板MBにチューナユニット1が実装されている。そして、チューナユニット1の後述するアンテナ入力端子4の先端部がリヤキャビネットRcより背面側に突出している。
【0041】
図2に示すチューナユニット1は薄型テレビ受信機に搭載されるテレビ放送(地上波デジタル放送、衛星デジタル放送)を受信するための回路(IC)を備えたユニットである。チューナユニット1は、回路基板2と、回路基板2を取り囲むように配置されたシールド部3と、シールド部3に備えられ、アンテナケーブルが接続されるアンテナ入力端子4とを備えている。
【0042】
回路基板2は平面視長方形状の板状(すなわち、薄い直方体形状)のプリント基板であり、表面に金属(銅、アルミニウム等)の薄膜で形成された配線パターンを備えている。回路基板2上には、複数の電子部品を配線パターンに接続した電気回路が形成されている。電気回路を構成する電子部品の中には発熱量の大きな電子部品(IC)21が含まれている。
【0043】
シールド部3は、ターンシート材やブリキ材等の金属板をプレス加工等によって小型に折り曲げて形成され、回路基板2を覆うように配置される。シールド部3は回路基板2の側部を囲むシールドケース31と、回路基板2のシールドケース31で囲まれた領域を分割する仕切り部材32とを備えている。
【0044】
シールドケース31は、長方形状に形成されており、一対の長辺側壁311a、311bと一対の短辺側壁312a、312bとを有している。一対の長辺側壁311a、311bは互いに対向して配置されており、一対の短辺側壁312a、312bも互いに対向して配置されている。そして、長辺側壁311a、311bと短辺側壁312a、312bとは直交し、長辺側壁311a、短辺側壁312a、長辺側壁311b、短辺側壁312bはこの順番で連結され、直方体形状の回路基板2を側面方向から囲んでいる。そして、長辺側壁311a、311b及び短辺側壁312a、312bと回路基板2とは直交している。
【0045】
長辺側壁311a、311bの長手方向の両端部には、さらに長手方向に突出した突出部が形成されている。また、短辺側壁312a、312bの長手方向の両端部の近傍には長辺側壁311a、311bに形成されている突出部に対応する位置に開口が形成されている。長辺側壁311a、311bの突出部を短辺側壁312a、312bの開口にはめ込み、突出部の開口より突出している部分をかしめることで、隣り合う側壁同士が連結固定される。
【0046】
そして、長辺側壁311a、311bの長手方向両端部の下方には、下方に突出した脚部313が形成されている。脚部313はメイン基板MBに形成されている開口に挿入され、半田付け等がなされることで、シールドケース31とメイン基板MBとが電気的に接続され、チューナユニット1がメイン基板MB上に固定される。なお、脚部313はメイン基板MBの接地配線に接続されており、シールド部3全体が接地された状態になっている。
【0047】
なお、図2に示すチューナユニット1では、シールドケース31の脚部313は長辺側壁311a、311bに形成されているが、短辺側壁312a、312bに形成されているものであってもよく、両方に形成されていてもよい。
【0048】
また、シールドケース31は少なくとも1個の外部接続端子を支持する平板部314を備えている。なお、本実施形態では、外部接続端子として1個のアンテナ入力端子4を備えている場合について説明する。
【0049】
平板部314は回路基板2と対向して配置されており、平板部314は回路基板2を囲む複数の側壁のうち、長辺側壁311a、311b及びこれら2側壁を連結する1個の短辺側壁312aと一体的に作製されている。つまり、平板部314は互いに対向配置された長辺側壁311a、311bと一体的に形成されているとともに、これら2個の長辺側壁311a、311bを連結する短辺側壁312aと一体的に形成されている。
【0050】
平板部314と長辺側壁311a、311b及び短辺側壁312aとが一体化されたシールドケース31は、1枚の金属板が平板部314を基準に、側部をプレス加工で箱型に折り曲げられることで作製される。金属板をプレス加工することで、長辺側壁311a、311bの上部及び短辺側壁312aの上部で一体化された平板部314を得ることができる。平板部314の詳細については後述する。
【0051】
シールドケース31には、回路基板2の長辺側壁311a、311b、短辺側壁312a、312bで囲まれた領域を仕切るための仕切り部材32が備えられている。仕切り部材32は上述の側壁と同じ金属板で形成された長方形状の板材であり、回路基板2に対し垂直となるように配置される。なお、図2に示すシールド部3では仕切り部材32が1個備えられているが、それに限定されるものではなく、仕切る領域にあわせて複数個備えていてもよい。また、仕切り部材32は仕切る領域の形状に合わせて、屈曲するように形成されているものであってもよい。
【0052】
仕切り部材32は、回路基板2及び長辺側壁311a、311bと直交するように配置されている。長辺側壁311a、311b、短辺側壁312a、312bと同様に長手方向の端部に、さらに長手方向に突出した突出部(不図示)を備えている。この突出部を長辺側壁311a、311b対応位置に形成された開口(不図示)に嵌め込み、かしめることで固定される。これにより、仕切り部材32は長辺側壁311a、311bに接続、固定される。仕切り部材32を取り付けることで、シールドケース31は補強される。なお、仕切り部材32の突出部をかしめる開口は、短辺側壁312a、312b又は別の仕切り部材32に形成されていてもよい。また、仕切り部材32の下部に脚部(不図示)が形成されており、脚部が回路基板2及びメイン基板MBを貫通するとともにそれぞれの基板に形成されている配線パターンに半田付けにて固定されていてもよい。
【0053】
仕切り部材32は、シールドケース31を補強する役目を果たしているとともに、仕切り部材32で仕切られた領域のうち、異なる領域に形成された複数の電気回路(電子部品)同士のアイソレーションを確保するための仕切りとしての役目も果たしている。
【0054】
平板部に取り付けられたアンテナ入力端子の詳細について図面を参照して説明する。図3は図2に示すチューナユニットのアンテナ入力端子が取り付けられている部分の拡大断面図である。
【0055】
図3に示すように、平板部314にはアンテナ入力端子取付孔316を備えたアンテナ入力端子取付部315(外部接続端子取付部)が形成されている。アンテナ入力端子取付部315はアンテナ入力端子取付孔316の周囲に形成された3個の突起317も備えている。突起317は平板部314を回路基板2側から押して突出させた球面形状の凸部である。突起317はアンテナ入力端子取付孔316を取り囲むように配置されている。3個の突起317はそれぞれの先端部の平板部314からの長さが等しくなるように形成されている。なお、突起317はアンテナ入力端子取付孔316を中心に周方向の間隔が等しくなるように形成されている。
【0056】
なお、シールドケース31のアンテナ入力端子取付部315では、3個の突起317が形成されているが、それに限定されるものではない。突起317と当接される後述の台座部41が平面状であることより、少なくとも3個以上形成されていることが好ましい。
【0057】
アンテナ入力端子4は外部のアンテナケーブル(不図示)と接続されるものであり、円柱形状を有している。アンテナ入力端子4は軸方向の中間部にフランジ状に形成された台座部41を備えている。なお、台座部41はアンテナ入力端子4の中心軸と直交している。アンテナ入力端子4は台座部41を境界として一方の端部はアンテナ入力端子取付孔316を貫通し、回路基板2側に突出している。アンテナ入力端子4はアンテナ入力端子取付孔316から突出した端部をかしめることで、台座部41が突起317に押し付けられ、アンテナ入力端子4が固定される。なお、アンテナ入力端子4のアンテナ入力端子取付孔316から突出した端部は絶縁性を有するとともに、熱伝導率の低い材料で形成されている。
【0058】
フランジ状の台座部41は3個の突起317の先端と接触している。アンテナ入力端子4は台座部41が突起317と接触することで接地されている。各突起部317の先端は平板部314から等距離であるので、台座部41の突起317と接している面は、平板部314と平行となっており、アンテナ入力端子4の中心軸は平板部314に対して直交している。すなわち、アンテナ入力端子4はアンテナケーブルと接続する先端部が平板部314に対して垂直に突出して固定されている。
【0059】
次に、チューナユニット1の熱について説明する。チューナユニット1は駆動されることで、各電気回路に通電され、そのときの電気回路の抵抗によって発熱する。特に高周波で駆動するIC21の発熱量は大きく、IC21からの発熱は、IC21の近傍に配置されているシールドケース31に伝達される。
【0060】
シールドケース31に伝達された熱は、長辺側壁311a、311bを伝導し、メイン基板MBの脚部313と接続している部分に伝導したのち外部に放出される。一方、熱は長辺側壁311a、311bを介して、平板部314にも伝導される。平板部314に伝導された熱は、アンテナ入力端子取付部315を介してアンテナ入力端子4に伝導される。
【0061】
上述したように、アンテナ入力端子4の台座部41と突起317との接触面積が非常に小いので、突起317と台座部41との間の熱抵抗が高い(熱伝導率が低い)。平板部314から台座部41への熱伝導が起こりにくい。その結果、アンテナ入力端子4には熱が伝わりにくく、温度上昇が抑えられる。これにより、アンテナ入力端子4のリヤキャビネットRcから外部に突出した部分が高温になるのを抑制し、作業者及び(又は)使用者が触れたときに不快感、苦痛を感じるのを抑制することができる。
【0062】
図3に示すアンテナ入力端子取付部315の突起317は、切断した球形状のものであるが、それに限定されるものではなく、円錐、三角錐、四角錐等の多角形錐であってもよい。突起がアンテナ入力端子4の台座部41をシールドケース31の平板部314と平行となるように支持することができるものを広く採用することができる。また、貫通孔316を中心に放射状に伸びる凸条形状、貫通孔316を囲むように連続又は断続的に形成された円周形状の凸条形状のものも挙げることができる。
【0063】
本発明にかかるチューナユニットの他の例について図面を参照して説明する。図4は本発明にかかるチューナユニットの他の例の斜視図である。図4に示すチューナユニット1Bはシールドケース31Bが異なる以外は、図2に示すチューナユニット1と同じ構成を有するものであり、実質上同じ部分には、同じ符号が付してある。また、実質上同じ部分の詳細な説明を省略する。
【0064】
説明の便宜上、チューナユニット1Bを、平板部314が形成されている第1領域Ar1と、それ以外の第2領域Ar2と分ける(図4参照)。図4に示すチューナユニット1Bにおいて、発熱量の多いIC21を備える電気回路は第2領域Ar2内に形成されている。図4に示すように、シールドケース31Bの長辺側壁311a、311bの第2領域Ar2の部分には、脚部313aが2個ずつ形成されている。また、第2領域Ar2に配置される短辺側壁312bの長手方向両端部にも脚部313bが形成されている。
【0065】
チューナユニット1Bが駆動されると、電気回路に含まれるIC21が発熱する。IC21からの熱はシールドケース31の長辺側壁311a、311bの第2領域に属する部分及び短辺側壁312bに伝達される。長辺側壁311a、311bに伝達された熱は脚部313aを介してメイン基板MBに伝導される。また、短辺側壁312bに伝達された熱も同様に脚部313bを介してメイン基板MBに伝導される。
【0066】
IC21からの熱は、脚部313a、313bを介してメイン基板MBに伝導されるので、長辺側壁311a、311bの第1領域Ar1に属する部分に伝導される熱の量を減らすことができる。そして、平板部314への熱の伝導を抑え、平板部314に取り付けられたアンテナ入力端子4に伝導される熱の量を低減することができる。これにより、アンテナ入力端子4のリヤキャビネットRcから外部に突出した部分が高温になるのを抑制し、作業者及び(又は)使用者が触れたときに不快感、苦痛を感じるのを抑制することができる。
【0067】
本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例について図面を参照して説明する。図5は本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例の斜視図である。図5に示すチューナユニット1Cは長辺側壁318a、318bが異なる以外は、図1、図2に示すチューナユニット1と同じ構成を有しており、実質上同じ部分には同じ符号が付してある。なお、同じ部分についての詳細な説明は省略する。
【0068】
図5に示すように、チューナユニット1Cの長辺側壁318a、318bは、第1領域Ar1と第2領域Ar2との境界付近に形成された、貫通する貫通窓318cを備えている。貫通窓318cが形成されている部分では、貫通窓318cが形成されているので長辺側壁318a、318bの断面積が小さく、熱抵抗が大きい。これにより、IC21から伝達された熱は長辺側壁318a、318bの第2領域Ar2側から第1領域Ar1側に伝導しにくく、第1領域Ar1に配置される平板部314への熱の伝導を抑え、アンテナ入力端子4に伝導される熱の量を低減することができる。これにより、アンテナ入力端子4のリヤキャビネットRcから外部に露出した部分が高温になるのを抑制し、作業者及び(又は)使用者が触れたときに不快感、苦痛を感じるのを抑制することができる。
【0069】
チューナユニット1Cでは、貫通窓318cはひとつの矩形状の貫通孔で形成されているが、それに限定されるものではなく、楕円形や矩形状以外の多角形状であってもよい。また、小さい開口を複数個、所定の順番で並べて形成した窓であってもよい。一つ一つの開口を小さくすることができ、長辺側窓318a、318bの強度の低下を抑制することが可能である。
【0070】
本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例について図面を参照して説明する。図6は本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例の側面図である。図6に示すチューナユニット1Dにおいて、長辺側壁318a、318bの第1領域Ar1に属する部分には貫通窓318cが形成されている。それ以外の部分は図4に示すチューナユニット1Bと同様の構成を有しており、実質上同じ部分には同じ符号が付してある。なお、実質上同じ部分の詳細な説明に関しては省略する。なお、図6には、便宜上、長辺側壁311a側から見た側面図を示しているが、反対側も鏡像関係になる以外は同様の形状となっている。
【0071】
図6に示すように、長辺側壁318a、318bの第1領域に属する部分には貫通窓318cが形成されている。貫通窓318cはその端部が、第1領域Ar1の第2領域Ar2との境界と重なるように形成されている。そして、脚部313cは、その第1領域Ar1側の端部が貫通窓318cの第2領域Ar2側の端部(図中点線L1で示す)と一致するように形成されている。すなわち、貫通窓318cの第2領域Ar2側の端部と、脚部313c側の第1領域Ar1側の端部とが一点鎖線L1上に並んでいる。
【0072】
長辺側壁318a、318bには脚部313cが形成されているので、IC21で発生し、長辺側壁318a、318bに伝達された熱は脚部313cを介してメイン基板MBに伝導される。また、貫通窓318cが形成されていることで長辺側壁318a、318bの第1領域Ar1における熱抵抗は高くなっている。このことからも、IC21から長辺側壁318a、318bに伝達された熱は、長辺側壁318a、318bの第1領域Ar1を介して熱抵抗が小さい脚部313cを介してメイン基板MBにより多く伝導される。これらのことより、IC21から長辺側壁318a、318bに伝達された熱は、脚部313cを介してメイン基板MBに伝導し、第1領域Ar1で長辺側壁318a、318bと連結された平板部314に伝導しにくい。よって、平板部314に取り付けられたアンテナ端子4にも熱が伝導されにくく、アンテナ端子4の温度は上昇しにくい。
【0073】
また、脚部313cを貫通窓318cの近傍に配置しているので、貫通窓318cによる長辺側壁318a、318bの強度の低下を抑制することが可能である。以上のことより、電気回路(特に、IC21)から発生した熱がアンテナ端子4に伝わりにくく、アンテナ入力端子4のリヤキャビネットRcから外部に露出した部分が高温になるのを抑制し、作業者及び(又は)使用者が触れたときに不快感、苦痛を感じるのを抑制することができる。
【0074】
なお、チューナユニット1Dでは、貫通窓318cの第2領域Ar2側の端部と、脚部313cの第1領域Ar1側の端部とが一直線上に並んで形成されているが、それに限定されるものではなく、貫通窓318cと脚部313cとが上下に重なるように形成されていてもよいし、重ならないようにずれていてもよい。シールドケース31の強度を維持しつつ、熱がアンテナ端子4に伝わらないように、第1領域Ar1の熱抵抗が高く、第2領域Ar2には熱を逃がすための脚部313cが形成されているものを広く採用することができる。なお、強度を維持するとともに、脚部313cの数を増やし過ぎないようにするために、脚部313cは第1領域Ar1と第2領域Ar2との境界上又は境界近傍に形成されていることが好ましい。
【0075】
本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例について図面を参照して説明する。図7は本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例の図である。図7(A)は本発明にかかるチューナユニットの平面図であり、図7(B)は図7(A)に示すチューナユニットの正面側から見た断面図であり、図7(C)は図7(A)に示すチューナユニットを側面側から見た断面図である。図7に示すようにチューナユニット1Eは、仕切り部材33を備えている以外は、図2、図3に示すチューナユニット1と同様の構成を有しており、実質上同じ部分には同じ符号が付してある。なお、実質上同じ部分の詳細な説明は省略する。
【0076】
チューナユニット1Eは仕切り部材32の代わりに仕切り部材33を備えている。仕切り部材32同様、仕切り部材33はシールドケース31の長辺側壁311a、311b、短辺側壁312a、312bで囲まれた領域を分割している。仕切り部材33は金属板をプレス加工等の機械加工にて、切り曲げて形成される。仕切り部材33は領域を分割する仕切り部331と、仕切り部331と連結され、IC21から発生した熱が伝導される伝熱板332と、伝熱板332と一体に連結され伝熱板332を支持する支持部333とを備えている。
【0077】
仕切り部331は仕切り部材32と同様の形状を有しており、長方形状の板状部材である。仕切り部331は仕切り部材32と同様に両端部に突出部を長辺側壁311a、311b、短辺側壁312b、仕切り部材32に設けられた開口に嵌め込み、かしめることで固定される。そして、仕切り部331の下端部は下方に突出形成された2個の脚片334を備えている。
【0078】
伝熱板332は長方形板状に形成されており、長手方向の一方の端部が仕切り部331と一体となるように形成されている。そして、伝熱板332はIC21のパッケージと直接接触するように取り付けられる。支持部333は伝熱板332の長手方向の端部のうち、仕切り部331と接続していない端部と一体となるように接続されている。具体的には、伝熱板332の仕切り部331と反対側の端部を折り曲げることで形成される。支持部333も仕切り部331と同様、下端部に2個の脚片334を備えている。
【0079】
脚片334は回路基板2に設けられている貫通孔(スリット)22を貫通し、メイン基板MBに半田付けされている。また、脚片334と回路基板2とも半田付けされており、仕切り部材33と回路基板2及びメイン基板MBとは固定されており、それぞれの基板に形成されている配線パターンと電気的に接続されている。なお、脚片334が接続されるのは回路基板2及びメイン基板MBの表面に形成されている配線パターンの接地配線である。
【0080】
仕切り部材33を取り付けることで、IC21の駆動によって発生した熱は、IC21に接触配置されている伝熱板332に伝導する。ここで、仕切り部材33が金属で形成されているので、IC21から伝熱板332への熱抵抗の方が、IC21から空気への熱抵抗に比べて小さいので、IC21で発生した熱の多くは伝熱板332に伝導する。伝熱板332に伝導した熱は、仕切り部331及び支持部333に伝導し、脚片334を介してメイン基板MBに伝導する。
【0081】
このように仕切り部331を設けることで、IC21から大気(空気)を介して長辺側壁311a、311b及び短辺側壁312bに伝わる熱の量を大幅に減らすことができ、平板部314に伝導される熱の量を減らすことが可能である。これにより、平板部314に取り付けられたアンテナ入力端子4へ熱が伝わりにくい。以上のことより、電気回路(特に、IC21)から発生した熱がアンテナ端子4に伝わりにくく、アンテナ入力端子4のリヤキャビネットRcから外部に露出した部分が高温になるのを抑制し、作業者及び(又は)使用者が触れたときに不快感、苦痛を感じるのを抑制することができる。
【0082】
なお、IC21と伝熱板332との間に、伝熱グリスや伝熱ジェル等の熱の伝導性を高めるための伝熱部材を介在させてもよい。このような伝熱部材を介在させることで、伝熱部材が配置されていない場合に比べて、IC21で発生した熱が伝熱板332に伝導しやすく、メイン基板MBに伝導されるので、アンテナ入力端子4に伝わる熱の量を減らすことが可能である。図7に示す、仕切り部材33は、脚片334が仕切り部331及び支持部333から2個ずつ突出しており、そのいずれもが回路基板2及びメイン基板MBに半田付けされているものが記載されているが、これに限定されるものではない。すなわち、脚片334は仕切り部材33を確実に、安定して回路基板2及びメイン基板MBに固定できる個数であればよく、半田付けも確実、安定して固定でき、電気的に接続する必要がなければ省略してもかまわない。
【0083】
本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例について図面を参照して説明する。図8は本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例の図である。図8(A)は本発明にかかるチューナユニットの平面図であり、図8(B)は図8(A)に示すチューナユニットの正面側から見た断面図であり、図8(C)は図8(A)に示すチューナユニットを側面側から見た断面図である。図8に示すようにチューナユニット1Fは、回路基板2へのIC21の取付位置と、仕切り部材34が異なる以外は、図7に示すチューナユニット1Eと同様の構成を有しており、実質上同じ部分には同じ符号が付してある。なお、実質上同じ部分の詳細な説明は省略する。図8に示すように、回路基板2の場合、配線パターンが形成されている側、すなわち、半田付けを行う側(図中下側)にIC21が取り付けられている。
【0084】
図8に示すように、仕切り部材34は、金属板をプレス加工等の機械加工にて、切り曲げて形成される。仕切り部材34は基板上の領域を分割する仕切り部341と、仕切り部341と連結され、IC21から発生した熱が伝導される伝熱板342と、伝熱板342と一体に連結され伝熱板342を支持する支持部343とを備えている。
【0085】
仕切り部341は仕切り部材32と同様の形状を有しており、長方形状の板状部材である。仕切り部341は仕切り部材32と同様に両端部に突出部を長辺側壁311a、311b、短辺側壁312b、仕切り部材32に設けられた開口に嵌め込み、かしめることで固定される。そして、仕切り部341の下端部は下方に突出形成された2個の脚片344を備えている。
【0086】
伝熱板342は長方形板状に形成されており、長手方向の一方の端部が仕切り部341と一体となるように形成されている。そして、伝熱板342は回路基板2のIC21が実装されている部分の反対側の面と接触して取り付けられる。支持部343は伝熱板342の長手方向の端部のうち、仕切り部341と接続していない端部と一体となるように接続されている。具体的には、伝熱板342の仕切り部341と反対側の端部を折り曲げることで形成される。支持部343も仕切り部341と同様、下端部に2個の脚片344を備えている。
【0087】
脚片344は回路基板2に設けられている貫通孔(スリット)22を貫通し、メイン基板MBに半田付けされている。また、脚片344と回路基板2とも半田付けされており、仕切り部材34と回路基板2及びメイン基板MBとは固定されており、それぞれの基板に形成されている配線パターンと電気的に接続されている。なお、脚片344が接続されるのは回路基板2及びメイン基板MBの表面に形成されている配線パターンの接地配線である。
【0088】
IC21の駆動によって発生した熱は、IC21と接触している回路基板2に伝導し、回路基板2のIC21が実装されている部分の反対面に接触配置されている伝熱板342に伝導する。伝熱板342に伝導した熱は、仕切り部341及び支持部343に伝導し、脚片344を介してメイン基板MBに伝導する。
【0089】
このように仕切り部341を設けることで、IC21から大気(空気)を介して長辺側壁311a、311b及び短辺側壁312bに伝わる熱の量を減らすことができ、平板部314に伝導される熱の量を減らすことが可能である。以上のことより、電気回路(特に、IC21)から発生した熱がアンテナ端子4に伝わりにくく、アンテナ入力端子4のリヤキャビネットRcから外部に露出した部分が高温になるのを抑制し、作業者及び(又は)使用者が触れたときに不快感、苦痛を感じるのを抑制することができる。
【0090】
なお、回路基板2は、金属に比べて熱抵抗の高い樹脂(或いは、紙、ガラス等の基材を樹脂で固めたもの)で形成されており、IC21から伝熱板342への熱抵抗が大きくなり伝熱量が小さくなる。その分、熱は空気中に伝達されるが、IC21がメイン基板MBに向かって(図中では下方)、すなわち、アンテナ入力端子4の回路基板2を挟んで反対側に取り付けられているので、熱が平板部314側に伝達されにくく、平板部314へ熱が伝わるのを抑制することができる。
【0091】
また、伝熱板342は、IC21に直接接触することはなく、伝熱板342の初期押し付け力が強かったり、熱によって回路基板2及び(又は)仕切り部材34の変形による押し付け力が強くなったりすることで、IC21が故障、破損してしまう不具合を抑制することが可能である。さらに、IC21の接続端子と伝熱板342との間に回路基板2が介在するので、異物が挿入したり、変形したりして接続端子と伝熱板342が接触することがなく、端子がショートしてIC21の誤作動、故障及び破損等の不具合の発生を抑制することができる。
【0092】
図8に示す、仕切り部材34は、脚片344が仕切り部341及び支持部343から2個ずつ突出しており、そのいずれもが回路基板2及びメイン基板MBに半田付けされているものが記載されているが、これに限定されるものではない。すなわち、脚片344は仕切り部材34を確実に、安定して回路基板2及びメイン基板MBに固定できる個数であればよく、半田付けも確実、安定して固定でき、電気的に接続する必要がなければ省略してもかまわない。
【0093】
本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例について図面を参照して説明する。図9は本発明にかかるチューナユニットの仕切り部材の周りを拡大した図であり、図10は仕切り部材を製作する前の金属板を切断するときの切断線及び折り曲げ線を示す図である。図9に示すように、チューナユニット1Gに用いられる仕切り部材35は、長方形状の伝熱板352の長手方向両端部と一体形成された2個の仕切り部351、351が形成されている。
【0094】
仕切り部351、351は長方形状の部材である。仕切り部351、351は伝熱板352の一方の面側に折り曲げられて形成されており、平行に形成されている。仕切り部351、351には脚片354が2個ずつ形成されている。脚片354は伝熱板352の仕切り部351が折り曲げられているのと反対側に突出して形成されている。
【0095】
伝熱板352は回路基板2のIC21が実装された部分の裏面と接触するように配置されている。脚片354は回路基板2及びメイン基板MBに設けられた貫通孔(スリット)を貫通している。そして、脚片354は回路基板2及びメイン基板MBの接地配線に半田付けにて固定されている。
【0096】
このように、伝熱板352の両端部に仕切り部351、351が形成された仕切り部材35を用いることで、回路基板2がIC21の長さに対して仕切り部同士の距離を十分に取れない構成であっても、IC21を含む電気回路を適当に仕切ることができる。
【0097】
なお、図9に示した仕切り部材35では、伝熱板352は、回路基板2のIC21が実装されている反対側の面と接触するように形成されているが、図7に示すものと同様に、IC21と直接接触するように形成されていてもよい。
【0098】
仕切り部材35を製造する前の金属板Mpは図10に示すとおりである。なお、図10では、切断線は実線で、折り曲げ線は破線で示している。平板状の金属板Mpの中央部に長方形状の伝熱板352となる部分を配置する。その両端部に長手方向が伝熱板352の長手方向と交差(図では直交)するように仕切り部351となる部分を配置する。そして、各仕切り部351となる部分より、互いに向かって伸びる脚片354となる部分を形成する。このとき、脚片354となる部分は互い違いに配置されている。
【0099】
金属板Mpの実線に沿って切断し、ハッチング部分を切除する。そして、折れ線にそって、仕切り部351となる部分を伝熱板352に対して起き上がるように(図10において、紙面手前に)折り曲げる。これにより、仕切り部351と一体に形成されている脚片354が伝熱板352を挟んで仕切り部351と反対側(図10において紙面奥側)に突出され、図9に示した仕切り部材35が作製される。この金属板Mpはシールドケース31を作製したときの残りの部分を想定しているが、それに限定されるものではない。
【0100】
図9に示す仕切り部材35では、伝熱板352を挟んで2個の仕切り部351を備えているものが記載されているが、それに限定されるものではない。例えば、IC21が短辺側壁312bの近傍に実装されている基板の場合、短辺側壁312bを一方の仕切り部351の替わりに用いることができ、どちらか一方の仕切り部351を省略することが可能である。以下に、仕切り部材35の一方が支持部353となっているものについて図面を参照して説明する。図11は本発明にかかるチューナユニットの仕切り部材の周りを拡大した図であり、図12は仕切り部材を製作するための金属板の表面に切断線及び折り曲げ線を示した図である。なお、図12において、切断線は実線で、折り曲げ線は破線で示している。
【0101】
図11に示す仕切り部材35gは基板上の領域を分割する仕切り部351gと、長方形状に形成されて長手方向の一方の端部で仕切り部351gと連結された伝熱板352gと、伝熱板352gの長手方向の他方の端部と一体に連結された支持部353gとを備えている。仕切り部材35gは金属板を切り曲げて形成したものであり、仕切り部351g及び支持部353gは伝熱板352gの同じ面側に曲げられて形成されている。
【0102】
仕切り部351g及び支持部353gには仕切り部351及び支持部353gには、伝熱板352gに対する折り曲げ方向と反対側に突出する脚片354g及び脚片355gがそれぞれ2個ずつ形成されている。仕切り部材35gの製造について図12を参照して説明する。
【0103】
図12に示すように、金属板Apはシールド部3gを製造する前の状態の金属板である。金属板Apをプレス加工にて切り曲げ、シールドケース31と仕切り部材32、仕切り部材35gを製造する。金属板Apのシールドケース31を除いた部分、すなわち、長辺側壁311a、311b、短辺側壁312b及び平板部314で囲まれた部分の金属板Mpを切り曲げることで仕切り部材32及び仕切り部材35gは形成される。
【0104】
仕切り部材35gは、金属板Mpにおいて、支持部353gが伝熱板352gの長手方向に突出するように形成されており、支持部353gより突出する脚片355gは、支持部353gより、支持部351g側に向かって突出して形成されている。そして、図11に示したように、伝熱板352gに対して仕切り部351gと同じ方向に折り曲げることで、脚片355gが支持部353gと反対側に突出させている。脚片355gを仕切り部351g側に突出させるように形成することで、仕切り部材35gの仕切り部351g及び支持部353gを折り曲げる前の長さLgを短くすることができる。これにより、複数個の仕切り部材が必要であり、金属板Mpにおいて仕切り部材同士の間隔を長く取れない場合であっても、伝熱板352gを備えた仕切り部材35gを作製することができる。
【0105】
本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例について図面を参照して説明する。図13は本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例の断面図である。図13に示すチューナユニット1Hのシールド部3はシールドケース31の開口を覆うように配置されたシールドカバー36が取り付けられている。なお、シールドカバー36が取り付けられている以外は、図2等に示すチューナユニット1Hと同様の構成を有しており、実質上同じ部分には同じ符号が付してある。さらに、実質上同じ部分の詳細な説明については省略する。
【0106】
シールドカバー36はシールドケース31の回路基板2と直交する方向に形成された開口を覆うものであり、メイン基板MB側に取り付けられる第1カバー部材361と、アンテナ入力端子4側に取り付けられる第2カバー部材362とを備えている。なお、第2カバー部材362は、平板部314と重なる部分に開口が形成されており、アンテナ入力端子4と直接接触しないように配置できる構造を有している。
【0107】
第1カバー部材361及び第2カバー部材362はシールドケース31と同様、金属板をプレス加工で切りまげて形成された、蓋状の部材である。シールドカバー36はシールドケース31に電気的に接続されて固定されている。シールドケース31及びシールドカバー36で覆われることで、回路基板2は磁気シールドされている。シールドケース31とシールドカバー36の固定は、凸部を開口に嵌合させてとめるもの、ねじによる嵌合等、従来良く知られた方法で、容易且つ強固に固定することができる方法を利用することが可能である。ここでは、ねじによる嵌合が行われる。
【0108】
第1カバー部材361は、IC21と対向する位置を切り曲げられて形成された舌片部363を備えている。舌片部363は先端が長方形状の平板で形成され、IC21と当接する伝熱部364と、伝熱部364と第1カバー部材361とを連結する連結部365とを備えている。舌片部363は、連結部365の弾性力で伝熱部364をIC21に押し当てている。また、連結部365の近傍には、メイン基板MBと接続するための接続部366が形成されている。接続部366は舌片部363と反対側に折り曲げられて形成されており、メイン基板MBを貫通するとともに、メイン基板MBに半田付けにて固定されている。
【0109】
IC21より発せられる熱は、伝熱部364を介して第1カバー部材361に伝導される。そして、その熱は接続部366を介してメイン基板MBに伝導される。このようにシールドカバー36の第1カバー部材361に舌片部363及び接続部366を設けることで、IC21から大気(空気)を介して長辺側壁311a、311b及び短辺側壁312bに伝わる熱の量を減らすことができ、平板部314に伝導される熱の量を減らすことが可能である。以上のことより、電気回路(特に、IC21)から発生した熱がアンテナ入力端子4に伝わりにくく、アンテナ入力端子4のリヤキャビネットRcから外部に露出した部分が高温になるのを抑制し、作業者及び(又は)使用者が触れたときに不快感、苦痛を感じるのを抑制することができる。
【0110】
なお、IC21がメイン基板MBと反対側に実装されている場合、舌片部363を回路基板2のIC21が実装されている部分の裏側と接触するように配置することも可能である。回路基板2に実装されている部品の端子が基板より突出している(スルーホール実装)の場合、舌片部363が端子、配線パターンと直接接触しないように配置されることは言うまでもない。
【0111】
なお、本実施形態に示すチューナユニット1Hのみがシールドカバー36を取り付けた構成となっているが、これに限定されるものではなく、上述の他の実施形態においても必要に応じて開口を閉じることのできる構成のシールドカバーを取り付けるようにしても良い。
【0112】
本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例について図面を参照して説明する。図14は本発明にかかるチューナユニットのさらに他の例の平面図である。図14に示すチューナユニット1Iは長辺側壁311aと仕切り部材32と接触して配置される平面部319が備えられている。平面部319は発熱量の大きなIC21が実装されている領域を区切るための仕切り部材32と一体に形成されている。図14に示すように、平面部319は矩形状を有しており、長手方向の両端部に仕切り部材32が形成されている。そして、平面部319は中心部に雌ねじが形成されたねじ孔3190を備えている。このねじ孔にフレーム等に形成されている金属製の放熱部をねじ止めすることでねじBtを介して熱を伝導することができ、平板部314に熱が伝わりにくくすることが可能である。
【0113】
以上のことより、電気回路(特に、IC21)から発生した熱がアンテナ入力端子4に伝わりにくく、アンテナ入力端子4のリヤキャビネットから外部に露出した部分が高温になるのを抑制し、作業者及び(又は)使用者が触れたときに不快感、苦痛を感じるのを抑制することができる。
【0114】
上記各実施形態において、外部接続端子としてアンテナ入力端子を採用しているが、それに限定されるものではなく、先端部分が筐体の外部に露出する端子のものを用いる場合も同様の構成とすることで、伝熱を抑制することができ、不快感、苦痛を感じさせる不具合を抑制することができる。
【0115】
上記実施形態の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮するものではない。本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明は、LCDやPDP等を用いた薄型テレビ受信機に搭載されるチューナユニットに利用することができる。
【符号の説明】
【0117】
1 チューナユニット
2 回路基板
21 電子部品(IC)
22 貫通孔
3 シールド部
31 シールドケース
311a、311b 長辺側壁
312a、312b 短辺側壁
313 脚部
313a、313b 脚部
313c 脚部
314 平板部
315 アンテナ入力端子取付部
316 貫通孔
317 突起
318a、318b 長辺側壁
318c 貫通窓
32 仕切り壁
33 仕切り部材
331 仕切り部
332 伝熱板
333 支持部
334 脚片
34 仕切り部材
341 仕切り部
342 伝熱板
343 支持部
344 脚片
35 仕切り部材
351 仕切り部
352 伝熱板
354 脚片
36 シールドカバー
361 第1カバー部材
362 第2カバー部材
363 舌片部
364 伝熱部
365 連結部
366 接続部
4 アンテナ端子
41 台座部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品が実装された回路基板と、
前記回路基板を囲む複数の側壁及び前記側壁と一体化され前記回路基板と対向配置された平板部を具備したシールドケースと、
前記平板部に取り付けられた外部接続端子とを有するチューナユニットであって、
前記シールドケースは前記平板部が配置された第1領域と、前記回路基板の電子部品が実装されている部分を囲む第2領域とを備えていることを特徴とするチューナユニット。
【請求項2】
前記平板部は前記外部接続端子と接触する少なくとも3個の突起を備えた外部接続端子取付部を備えている請求項1に記載のチューナユニット。
【請求項3】
前記シールドケースは、前記側壁に形成され外部基板と接続される複数個の脚部が前記第1領域よりも前記第2領域に多く形成された構造を有している請求項1又は請求項2に記載のチューナユニット。
【請求項4】
前記シールドケースは、前記側壁に前記第1領域から前記第2領域に渡って形成された貫通窓を備えている請求項1から請求項3のいずれかに記載のチューナユニット。
【請求項5】
前記シールドケースは、前記側壁の前記第1領域内の部分に貫通窓を備えており、前記貫通窓の前記第2領域側の端部の近傍に、少なくともひとつの前記脚部が形成されている請求項3に記載のチューナユニット。
【請求項6】
前記シールドケースは前記側壁と連結され、前記電子部品の近傍に配置される仕切り部材を備えており、
前記仕切り部材は、前記回路基板の前記側壁で囲まれている部分を前記電子部品が含まれるように区画する仕切り部と、前記仕切り部と連続し、前記電子部品の表面を接触して覆う伝熱板と、前記伝熱板の前記仕切り部と連続している部分と反対側と連続し、前記伝熱板を支持する支持部と、前記仕切り部及び前記支持部の端部より突出し、前記回路基板の前記電子部品が実装された面と反対側の面より突出し外部基板に半田付けされる脚片とを備えている請求項1から請求項5のいずれかに記載のチューナユニット。
【請求項7】
前記シールドケースは前記側壁と連結され、前記電子部品の近傍に配置される仕切り部材を備えており、
前記仕切り部材は、前記回路基板の前記側壁で囲まれている部分を前記電子部品が含まれるように区画する仕切り部と、前記仕切り部と連続し、前記回路基板の前記電子部品が実装された部分の裏側と接触する伝熱板と、前記伝熱板の前記仕切り部と連続している部分と反対側と連続し、前記伝熱板を支持する支持部と、前記仕切り部及び前記支持部の端部より突出し、前記回路基板の前記電子部品が実装された面と反対側の面より突出し外部基板に半田付けされる脚片とを備えている請求項1から請求項5のいずれかに記載のチューナユニット。
【請求項8】
前記シールドケースは前記側壁と連結され、前記電子部品の近傍に配置される仕切り部材を備えており、
前記仕切り部材は、前記回路基板の前記側壁で囲まれている部分を前記電子部品が含まれるように区画する一対の仕切り部と、前記一対の仕切り部と連続し、前記電子部品の表面を接触して覆う伝熱板と、前記一対の仕切り部それぞれの端部より突出し、前記回路基板の前記電子部品が実装された面と反対側の面より突出し外部基板に半田付けされる脚片とを備えている請求項1から請求項5のいずれかに記載のチューナユニット。
【請求項9】
前記シールドケースは前記側壁と連結され、前記電子部品の近傍に配置される仕切り部材を備えており、
前記仕切り部材は、前記回路基板の前記側壁で囲まれている部分を前記電子部品が含まれるように区画する一対の仕切り部と、前記一対の仕切り部と連続し、前記回路基板の前記電子部品が実装されている部分の裏面と接触する伝熱板と、前記一対の仕切り部それぞれの端部より突出し、前記回路基板の前記電子部品が実装された面と反対側の面より突出し外部基板に半田付けされる脚片とを備えている請求項1から請求項5のいずれかに記載のチューナユニット。
【請求項10】
前記脚片の少なくともひとつは、前記回路基板と半田付けされている請求項6から請求項9のいずれかに記載のチューナユニット。
【請求項11】
前記シールドケースは前記側壁で囲まれた部分の両側を覆うシールドカバーを備えており、
前記シールドカバーの前記外部基板と対向する側には、中間部を切り曲げて形成された舌片部が備えられており、
前記舌片部は前記電子部品の表面と接触する伝熱部と、前記伝熱部と前記シールドカバーとを連結する連結部と、前記連結部の近傍に配置され外部基板に接続される接続部とを備えている請求項1から請求項5、請求項7、請求項9のいずれかに記載のチューナユニット。
【請求項12】
前記シールドケースは前記側壁で囲まれた部分の両側を覆うシールドカバーを備えており、
前記シールドカバーの前記外部基板と対向する側には、中間部が切り曲げられて形成された舌片部が備えられており、
前記舌片部は前記回路基板の前記電子部品が実装されている部分の裏面と接触する伝熱部と、前記伝熱部と前記シールドカバーとを連結する連結部と、前記連結部の近傍に配置され外部基板に接続される接続部とを備えている請求項1から請求項5、請求項6、請求項8のいずれかに記載のチューナユニット。
【請求項13】
前記シールドケースは前記電子部品が実装されている部分の近傍に、前記側壁と一体化されて配置される平面部を有しており、
前記平面部は前記平板部と離間されているとともに、雌ねじ孔を備えている請求項1から請求項12のいずれかに記載のチューナユニット。
【請求項14】
請求項1から請求項13のいずれかに記載のチューナユニットを備えたことを特徴とする薄型テレビ受信機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−18820(P2011−18820A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−163417(P2009−163417)
【出願日】平成21年7月10日(2009.7.10)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】