説明

チューブコネクタ

【課題】堅牢な連結がなされたことの積極的なフィードバックをユーザに与えるチューブコネクタを提供する。
【解決手段】栓受内にチューブを連結するためのコネクタ。ラッチ要素が、栓受内に嵌り、チューブが連結されるプラグ部材を受け入れる。栓受の一端は、例えばチューブ又は搾乳器組立体のモータドライブユニットに取り付けられ、又はこれと一体になるようになっている。栓受の反対側の端は、コネクタの構成部品を受け入れる。プラグ部材は、ラッチ要素に挿入され、ラッチ要素の対応する手段に係合する手段を有し、プラグ部材は、回転可能な方法で、ラッチ要素内に、取り外し可能に固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にチューブコネクタに関し、より具体的には、一側面においてエアチューブ用の改良コネクタを含む搾乳器組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
搾乳器がよく知られており、一般的に、乳房にフィットするフード又はシールドと、ブレストシールド内に、間欠的な真空(又は負圧)を発生させるためのフードに連結された真空ポンプと、絞り出されたミルク用の容器とを含む。負圧は、大気圧よりも低い圧力であり、搾乳器には、時には、正圧も使用される。典型的には、真空ポンプの間欠的な吸引作用は、乳房及び乳頭を引っ張るのに役立ち、これにより、ミルクを絞り出す。ミルクは、フードから、導管構造を通じて、保管及び後での使用のために哺乳瓶のような収集容器の中に流れる。
【0003】
搾乳器は、手動又は電動で作動することができる。手動搾乳器組立体では、間欠的な真空は、典型的には、搾乳器組立体に直接取り付けられるピストンタイプ又は他の手動ポンプによって発生させられる。モータドライブの搾乳器組立体での間欠的な圧力(例えば真空)は、典型的には、ブレストシールド及び搾乳器組立体とは別体のモータドライブユニットから得られる。そして真空は、プラスチックチューブを通して搾乳器組立体に伝達される。プラスチックチューブは、しばしば、コネクタの使用によって、モータドライブのポンプ及び/又は搾乳器組立体の一つ又は両方に取り付けられる。
【0004】
搾乳器組立体全体にわたる空気の移動のために、コネクタは、気密シールを提供する。その上、繰り返し構成部品をつないだり、外したりするために、ユーザが、コネクタを容易に操作できる必要がある。従来技術のコネクタは、連結及びシールをもたらす、突出するステムに挿入された生チューブ、又はテーパーを有する円筒状の一対の雄表面及び雌表面を使用していた。これらの方法は、現実的には、連結がなされたことの「積極的なフィードバック」をユーザに与えず、さらに、ときには、連結したり、外したりするために顕著な努力を要求する。これらの従来技術のコネクタの他の問題点は、ユーザがポンプ作動中の移動によりチューブを引っ張る場合に、連結箇所でチューブの曲がり及びキンクが起こることである。
【0005】
従って、連結がなされたことを、ユーザに積極的にフィードバックし、連結を容易にし、且つチューブのキンクをより良く回避することができるコネクタの要求がある。本発明は、この要求を満たす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、堅牢な連結がなされたことの積極的なフィードバックをユーザに与えるチューブコネクタを提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、顕著な努力なしに、連結したり、外したりすることができる、例えば2つのチューブ状物体を連結するためのチューブコネクタを提供することである。
【0008】
さらに、本発明の他の目的は、キンクを回避するために連結部の回転を可能にするチューブコネクタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態は、ポート(又はソケット若しくはウェル)に嵌るチューブ端のような2つのチューブ状物体を連結するためのチューブコネクタを提供する。チューブコネクタは、(チューブの端にある)プラグ部材を受け入れるように寸法決めされ、且つ形作られた栓受(ポート、ソケット、又はウェル)を有する。栓受は、内面に環状溝を有する。プラグ部材は、一形態では、栓受内に嵌るスリーブであるラッチ要素によって栓受内に固定され、ラッチ要素は、ラッチ要素と栓受を接合するために、栓受の環状溝に受け入れられる部分を有し、且つプラグ部材が、栓受内のラッチ要素内に押し込まれたときに、プラグ部材に嵌る。ラッチ要素は、栓受内部に延びる少なくとも一つの弾性リブを有する。プラグ部材は、内部に環状溝を有し、環状溝は、プラグ部材をラッチ要素内に、回転可能な方法で固定するために、ラッチ要素のリブと係合する。
【0010】
上述の実施形態では、ラッチ要素は、最初は栓受とは別体であり、まず、プラグ上に配置され、次いで栓受内に受け入れられ、これにより「レトロフィット」構造を提供する。変形として、ユーザがプラグを挿入すれば足りるように、ラッチ要素を栓受と一体に作ってもよいし、又は予め栓受に組み付けてもよい。
【0011】
他の実施形態では、プラグの外面に、栓受の内面にある環状溝、又は栓受内に固定されたラッチ要素にある環状溝に係合する円周隆起部があるように、相互係合部材を逆にする。
【0012】
本発明の他の目的は、例えば、特定のタイプの搾乳器が特定の圧力源に連結されるように、或る構成要素だけをより確実に連結することができるようにする。搾乳器組立体は、多くの形状及び大きさで売っている。これらのポンプ組立体内の容積量は、「デッド」容積、即ち、真空源によって最初に移動させなければならない空気の限りにおいて、大きく変わることがある。大抵の場合、両者が特に一緒に使用するために設計されるので、与えられた圧力源について適当な搾乳器組立体を使用することの懸念があり、それほど適合していない或る他の搾乳器組立体は、望ましくない問題を生じさせることがある。
【0013】
これらの目的を、他の目的及び利点と共に、全体を通して同様の参照番号が同様の部分を示す、本願の一部をなす添付図面を参照して、以下で完全に説明する発明の構造、及び操作からさらに理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明によるチューブコネクタの実施形態の分解斜視図である。
【図2】本発明による、図1のチューブコネクタの栓受部分の斜視図である。
【図3】本発明による、図1のチューブコネクタのプラグ部材の斜視図である。
【図4】本発明による、図1のチューブコネクタのラッチ要素の斜視図である。
【図5】本発明による、図1のチューブコネクタを組立断面図である。
【図6】本発明による、図1のチューブコネクタ及びモータドライブユニットの分解図である。
【図7】本発明による、図1のチューブコネクタ及びモータドライブユニットの分解断面図である。
【図8】本発明による、図1のチューブコネクタ及びモータドライブユニットの組立断面図である。
【図9】本発明によるチューブコネクタの変形の実施形態の分解斜視図である。
【図10】本発明による、図9のチューブコネクタの変形の実施形態の分解斜視図である。
【図11】本発明による、図9のチューブコネクタの変形の実施形態のラッチ要素の分解斜視図である。
【図12】本発明による、図9のチューブコネクタの変形の実施形態の栓受の断面斜視図である。
【図13】本発明による、図9のチューブコネクタの変形の実施形態のプラグ部材の斜視図である。
【図14】本発明による、図9のチューブコネクタの変形の実施形態の組立断面図である。
【図15】本発明によるチューブコネクタのさらなる変形の実施形態の分解断面図である。
【図16】本発明による、図15のチューブコネクタのさらなる変形の実施形態の栓受けの断面斜視図である。
【図17】本発明による、図15のチューブコネクタのさらなる変形の実施形態のラッチ部分の斜視図である。
【図18】本発明による、図15のチューブコネクタの変形の実施形態の組立断面図である。
【図19】本発明によるチューブコネクタの変形の実施形態の断面斜視図である。
【図20】本発明による、図19のチューブコネクタの変形の実施形態の組立断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
ここに本発明のチューブコネクタを搾乳器組立体用に説明するが、本発明を、このタイプのコネクタから利益を得るかもしれないどんなデバイスにも使用できると考えられる。
【0016】
図1は、本発明によるチューブコネクタ100の分解図である。チューブコネクタ100は、栓受102と、シールリング104と、ラッチ要素106と、プラグ部材108とを含む。図2に示すように、栓受102は、外面110と、第1の内面112及び第2の内面114とを有し、第1の内面112及び第2の内面114は、ボア116を画成する。
【0017】
栓受102は、示されるような別体である必要はなく、より典型的には、プラグ108が連結することになるものと一体に作られることが理解され、且つ分かるであろう。従って、栓受102は、例えば以下に示すようにモータドライブに組み付けられた部品であってもよく、又はモータドライブと一体に形成されてもよい。従って、「栓受」を用いて、一般的にウェル、ソケット、オリフィス等と称する。
【0018】
図2を参照すると、軸線Aが、ボア116の中へ延びる。ボア116は、第1の内面112によって画成された第1の部分118と、第2の内面114によって画成された第2の部分120とを有する。第1の部分118は、第1の直径D1を有し、第2の部分120は、第2の直径D2を有する。第1の内面112は、円周溝又はチャンネル122をさらに含む。栓受102は、2つの端119,121を含む。栓受102の第1の端119は、図6−8に示すように、例えば、搾乳器組立体のモータドライブユニットに連結されるように、又はこれと一体に形成されるようになっている。栓受102の第2の端121は、以下でより詳細に説明するように、栓受内に、チューブコネクタの他の構成部品を受け入れる。
【0019】
図3に示すように、プラグ部材108は、ベース124と、ステム126とを有する。ベース124は、ニップル127を介してチューブ(図示せず)に取り付けられるようになっている。ステム126は、ベース124の反対側の端から軸線方向に延びる。通路125が、流体/空気を搬送するために、ベース124とステム126の間で、プラグ部材108を貫いて延びる。ステム126は、円周溝又はチャンネル128を有し、ラッチ要素106(図4参照)内に受け入れられるようになっている。ラッチ要素は、好ましくは、チューブコネクタの部品を固定するための撓みを可能にし、且つこれらの間にシールを提供する弾性材料で形成される。
【0020】
図4のラッチ要素106は、その中にプラグ部材108のステム126を受け入れるように寸法決めされ、且つ形作られたスリーブの形態であり、栓受102のボア116の第1の部分118の中に受け入れられる。ラッチ要素106は、内面109と外面107を含み、外面107は、円周隆起部132を有し、ここでは、1つの隆起部132は、円周の周りに完全に周回しない。ラッチ要素106は、互いに、直径方向に間隔を隔てた2つの弾性タブ134をさらに含むが、どんな数のタブも考えられている。タブ134は、一端111がヒンジ状形態でラッチ要素106に連結(例えば、一体に)される。弾性タブ134の各々の自由端113は、内面109を越え、且つ僅かにラッチ要素106の内部内に延びるリブ136(図5)を有する。部分リングである隆起部132は、ラッチ要素106を、栓受102のボア116の中を第1の部分118に挿入したときに、栓受102の第1の内面112の溝122に係合する。リブ136は、プラグ部材108をラッチ要素106に挿入するときに、プラグ部材108のステム126の半径方向チャンネル128に弾性係合するように配置される。
【0021】
栓受102、シールリング104、ラッチ要素106、及びプラグ部材108の組立の一つの方法を図5に示す。シールリング104を、栓受102のボア116の第1の部分118に軸方向に挿入する。シールリング104は、シールリング104がボア116の第2の部分120に当接するように、ボア116の第1の部分118内に嵌り、且つボア116の第2の部分120のD2よりも大きい外径D1を有する。次いで、ラッチ要素106をボア116の第1の部分118に挿入し、当接するシールリング104が、気密シールを形成し、円周隆起部132が、栓受102の第1の内面112の溝122に係合する。ラッチ要素106は、ラッチ要素106が栓受102内で軸線方向に動かないような方法で栓受102内に固定されるが、ラッチ要素106と栓受102が回転可能な係合を有しもよいことも考えられる。プラグ部材108のステム126をラッチ要素106内に挿入する。タブ134のリブ136は、ステム126の半径方向チャンネル128に弾性的に係合し、プラグ部材108をラッチ要素106内、かくして栓受102に固定する。リブ136と半径方向チャンネル128との係合は、プラグ部材108が、ラッチ要素106内で、実質的に自由に回転できるようにする。ラッチ要素は、好ましくはプラスチック材料で形成される。
【0022】
図6−8に示すように、栓受102は、搾乳器組立体のモータドライブユニットと一体に形成される。この実施形態でのチューブコネクタ100の組み立ては、上述したものと同様である。シールリング104を、シールリングがボア116の第2の部分120に当接するように、栓受102のボア116の第1の部分118に挿入する。ラッチ要素106を、先に説明したように挿入するとともに、円周隆起部132を溝122と係合させ、ラッチ要素106を栓受102内に固定する。次いでプラグ部材108をラッチ要素106内に取り外し可能に挿入し、タブ134をステム126の半径方向チャンネル128に弾性的に係合させ、プラグ部材108をラッチ要素106内に、かくして栓受102内に固定する。
【0023】
図9は、本発明による、チューブコネクタ200の第2の実施形態の分解図である。第2の実施形態のチューブコネクタ200は、栓受202と、ラッチ要素206と、プラグ部材208を含む。
【0024】
図10に示すように、この栓受202は、外面210と、内面212とを有し、内面212は、栓受216を貫くボア216を画成する。ボア216の中へ延びる軸線Bが画成される。内面212は、全周の周りにリング又は突起222を有する。栓受202は、2つの端219,221を含む。栓受202の第1の端219は、例えば、搾乳器組立体のモータドライブユニットに連結され、又はこれと一体に形成される。栓受202の第2の端221は、後に詳細に説明するように、その中にチューブコネクタ200の他の要素を受け入れる。
【0025】
図10に示すように、プラグ部材208は、その一端224がチューブ(図示せず)に取り付けられるようになっている。次いで、チューブは、プラグ部材208と一体に形成されてもよいし、さもなければ通路225に連結されてもよい。ずんぐりしたステム226が、ベース224とは反対側の端から軸線方向に延びる。通路225が、流体/空気を搬送するために、端224とステムの端226の間で、プラグ部材208を貫いて延びる。ステム226は、円周溝又はチャンネル128を有し、ラッチ要素206内に受け入れられるようになっている。
【0026】
図11を参照すると、このラッチ要素206も同様に、その中にプラグ部材208のステム226を受け入れるように寸法決めされ、且つ形作られたスリーブの形態であり、このタイプの栓受202のボア216の中に受け入れられる。変形のラッチ要素206は、内面209と外面207とを含む。外面207は、ラッチ要素206を栓受202のボア216に挿入したときに、栓受202の内面212のリング222(図12)と係合する、円周溝又はチャンネル232を有する。ラッチ要素206は、内面209にリブ又は隆起部234をさらに含み、隆起部234は、栓受208のステム226の円周溝228に合うように寸法決めされ、且つ形作られており、プラグ部材208をラッチ要素206に挿入したときに、リブ234が円周溝228に係合し、プラグ部材208をラッチ要素206内に固定する。
【0027】
これは、図14に示されており、ラッチ要素206をボア216の中へ軸線方向に挿入し、溝232が栓受202の内面212の突起222と係合し、これにより、ラッチ要素206を栓受202内に固定する。プラグ部材208のステム226をラッチ要素206の中へ挿入し、リブ234がステム226の円周溝228と係合し、プラグ部材208をラッチ要素206内、かくして栓受202内に固定する。リブ234と円周溝228との係合は、プラグ部材208がラッチ要素206内で自由に回転できるようにする。ラッチ要素は、好ましくは、チューブ用コネクトの部品を固定するための撓みを可能にし、且つこれらの間にシールを提供する弾性材料で形成される。
【0028】
図15は、本発明によるチューブコネクタ300の第3の実施形態の分解図である。第3の実施形態のチューブコネクタ300は、栓受302と、ラッチ要素306と、プラグ部材308を含む。図16に示すように、栓受302は、外面310と、内面312を有し、内面312が、栓受302の中を通るボア316を画成する。ボア316の中へ延びる軸線Cが画成される。内面312は、全周にリング又は突起322を有する。栓受302は、2つの端319,321を含む。栓受302の第1の端319は、例えば、搾乳器組立体のモータドライブユニットに連結され、又はこれと一体に形成される。栓受302の第2の端321は、後に詳細に説明するように、その中にチューブコネクタ300の他の要素を受け入れる。
【0029】
図17に目を向けると、ラッチ要素306は、内面309と、外側に設けられた円周溝又はチャンネル332とを含む。溝332は、形状が環状であり、上に横たわるリップ333の下に位置する。ラッチ要素306は、内側309に、プラグ部材308のステム326の円周溝328に合うように形作られた肩部334を含み、プラグ部材308をラッチ要素306に挿入したときに、肩部334が円周溝328に係合し、プラグ部材308をラッチ要素306内に固定する。
【0030】
図18にさらに示すように、プラグ部材308は、任意の数の周知の方法で、チューブ(図示せず)に取り付けられるようになった端324を有する。ステム326(図15)が、プラグ部材308とは反対側の端から軸線方向に延びる。通路325が、流体/空気を搬送するために、ベース324とステム326の間で、プラグ部材308を貫いて延びる。
【0031】
ラッチ要素306は、その中にプラグ部材308のステム326を受け入れるように、且つ栓受302のボア316に受け入れられるように寸法決めされ、且つ形作られる。ラッチ要素306を栓受302のボア316に挿入したときに、ラッチ要素306の溝332は、栓受302の内面312に沿ってリップ322と係合すると共に、それによりリップ333が、リップ322と栓受302の隣接した側壁との間に形成されたチャンネル335内の適所にスナップ嵌めされる。これは、栓受302とラッチ要素306の間のスナップ嵌めであり、かくしてこれらの要素は、係合するように寸法決めされる。
【0032】
組み立ての一方法では、ラッチ要素306を、ボア316の中に軸方向に挿入し、溝332が、栓受302の内面312のリップ332に係合し、ラッチ要素306を栓受302内に固定する。プラグ部材308のステム326を組み合わせたラッチ要素306と栓受302の中に挿入し、肩部334が、ステム326円周溝328と係合し、かくしてプラグ部材308を、ラッチ要素306内、及び栓受302内に固定する。肩部334と円周溝328との間の係合は、プラグ部材308が、ラッチ要素306内で、実質的に自由に回転できるようにする。ラッチ要素は、好ましくは、チューブコネクタの部品を固定するための撓みを可能にし、且つこれらの間にシールを提供する弾性材料で形成される。
【0033】
本発明の他の実施形態を図19−20に示す。図19に示すように、栓受402は、外面410と、内面412とを有する。内面412は、栓受402の中を通るボア416を画成する。ボア416の中に延びる軸線Dが画成される。円周溝422が、内面412の周りに形成される。栓受402は、2つの端419,421を含む。栓受402の第1の端419は、例えば搾乳器組立体のモータドライブユニットに連結されるように、又はこれと一体に形成されるようになっている。栓受402の第2の端421は、以下でより詳細に説明するように、その中に、チューブコネクタの他の構成部品を受け入れる。
【0034】
プラグ部材408は、端424とステム426とを有する。端424は、多くの周知の方法の何れかにより、チューブ(図示せず)に取り付けられるようになっている。ステム426が、ベース424とは反対側の端から軸線方向に延びる。通路425が、流体/空気を搬送するために、端424とステム426の間で、プラグ部材408の中を通って延びる。
【0035】
図20にさらに示すように、シール部材404が、栓受402の内面412の円周溝422に嵌るように寸法決めされる。このシール部材404は、プラグ部材408を栓受402のボア416に挿入したときに、プラグ部材408の円周溝428と係合し、これによって、取り外す力に抵抗することによって、プラグ部材408を栓受402内に維持する気密シールを形成し、且つプラグ部材408を栓受402内で自由に回転させる。当然のことながら、先に説明した実施形態と同様に、プラグ部材との係合のために、栓受402は、ハウジングと一体であり、且つ内面412に肩表面をさらに含んでもよい。その上、ボア内に保持された要素、又は栓受と一体の表面が、シール部材を画成し、且つ機能することもできる。製造及び組み立てを容易にするのに役立つ多数の実施形態が考えられる。
【0036】
チューブコネクタのあらゆる形状と大きさ、及び構成が、本発明により予想され、且つ発明の変形の実施形態であると考えられることは理解される。
【0037】
上記の説明から明らかにされた目的の中の、上述の目的が効率的に達成されており、上述の構造には、本発明の精神及び範囲から逸脱することなしに、幾つかの変更を加えることができるので、上述の説明又は添付図面に示す全ての事項は、例示として解釈すべきであり、限定の意味で解釈すべきではない。添付した特許請求の範囲は、ここに記載した発明の一般的な、および特有の特徴の全て、および言語の問題として、本発明の範囲に含まれると言うことができる、本発明の範囲の全ての陳述を包含する意図であることが、また、理解されるべきである。
【0038】
ここに開示した装置及び方法は、本発明の好ましい実施形態を形成するが、この発明は、特定の装置及び方法に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲に規定される本発明の範囲から逸脱することなしに、変更をなすことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外面、前方端、及びチャンネルを有する細長いプラグを含み、該チャンネルは、前記前方端からチューブポートまで、前記細長いプラグ内に形成され、
さらに、前記プラグの前方端が受け入れられ、ボアを形成し、ボア内にボアポートとプラグポートとを画成した栓受と、
前記プラグ外面、及び前記栓受のボアの一方に形成された雄係合部材と、
前記プラグ外面、及び前記栓受のボアの他方に形成された雌係合部材とを含み、
前記雄部材と雌部材は、前記雄部材と雌部材を整合させて、前記プラグ前方端が前記栓受のボアに受け入れられたときに、取り外し可能な係合状態で合う、
チューブコネクタ。
【請求項2】
前記雄係合部材は、円周リングであり、前記雌係合部材は、円周チャンネルである請求項1のチューブコネクタ。
【請求項3】
前記円周チャンネルは、前記プラグの外面に形成され、前記円周リングは、前記栓受のボアに形成される請求項2に記載のチューブコネクタ。
【請求項4】
前記雄部材と雌部材は、実質的に流体気密嵌め状態で係合する請求項3に記載のチューブコネクタ。
【請求項5】
前記雄部材と雌部材は、それらを互いに回転できるようにする方法で係合する請求項3に記載のチューブコネクタ。
【請求項6】
前記雄係合部材は、少なくとも一つのタブであり、雌係合部材は、円周チャンネルである請求項1に記載のチューブコネクタ。
【請求項7】
前記円周チャンネルは、前記プラグの外面に形成され、前記少なくとも一つのタブは、前記栓受のボアに形成される請求項6に記載のチューブコネクタ。
【請求項8】
一対の向かい合ったタブを有する請求項7に記載のチューブコネクタ。
【請求項9】
前記栓受は、ラッチ要素部分及び栓受部分を有し、前記ラッチ要素部分は、前記栓受部分内に組み付けられるようになっており、前記ラッチ要素部分は、外壁及び前記ラッチ要素部分内に画成され、組み立てられたときに前記栓受のボアと軸線方向に整合する貫通ボアを有し、
前記ラッチ要素部分と前記栓受部分の外壁の一方に形成された第2の雌係合部材と、
前記ラッチ要素部分と前記栓受部分の前記外壁の他方に形成された第2の雄係合部材とを有し、
前記第2の雄部材と第2の雌部材は、前記第2の雄部材と第2の雌部材を整合させて、前記ラッチ要素が前記栓受部分に受け入れられたときに係合する請求項1に記載のチューブコネクタ。
【請求項10】
前記雄係合部材と雌係合部材の一つは、前記ラッチ要素部分に形成される請求項9に記載のチューブコネクタ。
【請求項11】
前記雄係合部材は、円周リングであり、前記雌係合部材は、円周チャンネルである請求項10に記載のチューブコネクタ。
【請求項12】
前記円周チャンネルは、前記プラグの外面に形成され、前記円周リングは、前記ラッチ要素部分に形成される請求項11に記載のチューブコネクタ。
【請求項13】
前記雄部材、前記雌部材、前記第2雄部材、及び前記第2雌部材は、前記プラグと栓受の間に実質的に流体気密嵌めをもたらすために、互いに係合する請求項12に記載のチューブコネクタ。
【請求項14】
前記雄部材と雌部材は、ラッチ要素部分とプラグを互いに回転できるようにする方法で係合する請求項13に記載のチューブコネクタ。
【請求項15】
前記雄係合部材は、少なくとも一つのタブであり、前記雌係合部は、円周チャンネルである請求項10に記載のチューブコネクタ。
【請求項16】
前記円周チャンネルは、前記プラグの外面に形成され、前記少なくとも一つのタブは、前記ラッチ部分に形成される請求項15に記載のチューブコネクタ。
【請求項17】
向かい合った一対のタブがある請求項16に記載のチューブコネクタ。
【請求項18】
前記ラッチ部分は、前記栓受部分との組み付け後、前記コネクタの通常の使用では取り外しできない請求項17に記載のチューブコネクタ。
【請求項19】
外面、前方端、及びチャンネルを有する細長いプラグを含み、該チャンネルは、前記前方端からチューブポートまで、前記細長いプラグ内を貫いて延び、
ラッチ要素部分と栓受部分をさらに有し、
前記栓受部分は、該部分に形成されたボアを有し、ボアポート及びラッチ要素ポートがボアに画成され、
前記ラッチ要素部分は、前記ラッチ要素ポートに挿入されたときに、前記栓受部分内に組み付けられるようになっており、前記ラッチ要素部分は、外壁及び前記ラッチ要素部分内に画成され、組み付けられたときに前記栓受ボアと軸線方向に整合する貫通ボアを有し、
さらに、前記プラグ外面、及び前記ラッチ要素の貫通ボア内の一方に形成された第1雄係合部材と、
前記プラグ外面、及び前記ラッチ要素の貫通ボア内の他方に形成された第1雌係合部材とを含み、
前記第1雄部材及び第1雌部材は、前記第1雄部材と第1雌部材を整合させて、前記プラグ前方端が前記ラッチ要素内に受け入れられたときに、取り外し可能な係合状態で合い、
さらに、前記ラッチ要素の外壁及び前記栓受部分の一方に形成された第2雌係合部材と、
前記ラッチ要素の前記外壁及び前記栓受部分の他方に形成された第2雄係合部材とを含み、
前記第2雄部材と第2雌部材は、前記第2雄部材と第2雌部材を整合させて、前記ラッチ要素が前記栓受部分内に受け入れられたときに、取り外し可能な係合状態で合う、
チューブコネクタ。
【請求項20】
前記第1の係合部材は、円周リングであり、前記第1の雌係合部材は、円周チャンネルである請求項19に記載のチューブコネクタ。
【請求項21】
前記円周チャンネルは、前記プラグの外面に形成され、前記円周リングは、前記ラッチ要素部分に形成される請求項20に記載のチューブコネクタ。
【請求項22】
前記第1雄部材、第1雌部材、第2雄部材、及び第2雌部材は、前記プラグと栓受の間に実質的に流体気密嵌めをもたらすために、互いに係合する請求項21に記載のチューブコネクタ。
【請求項23】
前記第2雄部材と第2雌部材は、ラッチ部分部分及びプラグを互いに回転できるようにする方法で係合する請求項22に記載のチューブコネクタ。
【請求項24】
前記第1雄係合部材は、少なくとも一つのタブであり、前記雌係合部は、円周チャンネルである請求項19に記載のチューブコネクタ。
【請求項25】
前記円周チャンネルは、前記プラグの外面に形成され、前記少なくとも一つのタブは、前記ラッチ部分に形成される請求項24に記載のチューブコネクタ。
【請求項26】
向かい合った一対のタブがある請求項25に記載のチューブコネクタ。
【請求項27】
前記ラッチ部分は、前記栓受部分との組み付け後、前記コネクタの通常の使用では取り外しできない請求項26に記載のチューブコネクタ。
【請求項28】
貫通ボア及び環状溝を画成した栓受と、
前記栓受内に位置決めされたシール部材と、
貫通ボアと、雌端と、雄端とを有するラッチ要素を含み、前記雌端は、そこから延びる少なくとも一つのタブを含み、前記少なくとも一つのタブは、リブを有し、前記ラッチ要素は、さらに、前記栓受の前記環状溝に係合する外隆起部を含み、これにより、前記ラッチ要素は前記栓受内に保持され、
さらに内部チャンネル及び一端にステムを有する細長いプラグを含み、該プラグは、前記チューブとの連結のための他端を有し、前記ステムは、前記ラッチ要素の前記少なくとも一つのタブの前記リブと係合する環状溝を有し、前記プラグ要素は、前記ラッチ要素内に、回転可能に受け入れられ、且つ取り外し可能に保持される、
チューブコネクタ。
【請求項29】
前記シール部材は、Oリングである請求項28のアダプタ。
【請求項30】
前記栓受は、前記搾乳器組立体と一体的に形成される請求項28に記載のアダプタ。
【請求項31】
或る適切な構成部品だけを確実に連結するのに特に有用な、圧力源から搾乳器に圧力を伝えるためのチューブコネクタであって、
外面、前方端、及びチャンネルを有するプラグを含み、該チャンネルは、前記前方端からチューブポートまで、細長いプラグの中に形成され、
さらに、前記プラグ外面に形成された雄係合部材を含み、該雄係合部材は、栓受ボア内に形成された雌係合部材と、取り外し可能な係合状態で合うようになっており、これにより、プラグは、係合状態にあるとき前記栓受内で実質的に流体気密係合状態であり、前記栓受には、前記圧力をさらに伝えるためのポートが画成される、
チューブコネクタ。
【請求項32】
前記プラグは、細長く、前記雄係合部材は、前記プラグから延びる円周リングであり、前記雌係合部材は、円周チャンネルである請求項1に記載のプラグ。
【請求項33】
前記係合は、スナップ嵌めである請求項2に記載のチューブコネクタ。
【請求項34】
或る適切な構成部品だけを確実に連結するのに特に有用な、圧力源から搾乳器に圧力を伝えるためのチューブコネクタであって、
外面、前方端、及びチャンネルを有するプラグを含み、該チャンネルは、前記前方端からチューブポートまで、細長いプラグ内の中に形成され、
さらに、前記プラグ外面に形成された雌係合部材を含み、該雌係合部材は、栓受ボア内に形成された雄係合部材と、取り外し可能な係合状態で合うようになっており、これにより、前記プラグは、係合状態にあるとき前記栓受内で実質的に流体気密係合状態にあり、前記栓受には、前記圧力をさらに伝えるためのポートが画成される、
チューブコネクタ。
【請求項35】
前記プラグは、細長く、前記雌係合部材は、前記プラグの外面に形成された円周チャンネルであり、前記雄係合部材は、前記ボアを画成する側壁に形成され、且つ前記ボアの中へ延びるリングである請求項4に記載のチューブコネクタ。
【請求項36】
前記雄部材と雌部材は、実質的に流体気密嵌め状態で係合する請求項5に記載のチューブコネクタ。
【請求項37】
前記係合は、スナップ嵌めである請求項6に記載のチューブコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−135623(P2012−135623A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−25354(P2012−25354)
【出願日】平成24年2月8日(2012.2.8)
【分割の表示】特願2009−532402(P2009−532402)の分割
【原出願日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(509105020)メデラ ホールディング アクチェンゲゼルシャフト (8)
【Fターム(参考)】