説明

チューブ状フィルムを螺旋状切断するための方法および装置

熱可塑性材料製のチューブラーフィルムを螺旋状に切断するための方法であって、リールから排出された平坦な形状のフィルムが、回転する巻解き装置を用いて前記フィルムの中心軸線の周りで回転し、
回転するチューブがマンドレルを覆って前進する一方で、前記チューブがナイフにより切断されてチューブ形状になり、ナイフの位置は周囲にあるものに関連して固定され、切断されたフィルムがマンドレルから取除かれる方法において、
膨張されるフィルムがマンドレルに向かって前送される間、あるいはマンドレルの作業上流側端部を通過する間、もしくは両方の間、前記膨張されるフィルムが、チューブラーフィルムの外側の周囲に配置された可動な支持手段により支持され、
前記支持手段の移動が、フィルムの組合された回転とフィルムの前進移動とに適合している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
延伸可能なポリマー材料でできた延伸フィルムのクロスラミネートの製造において、工程の段階は普通には主としてその長手方向に延伸されたチューブ状フィルムの螺旋状切断である。これによりフィルムの新しい長手方向に対して0°より大きく90°よりも小さい角度、例えば45°を形成しているその主方向でもって非チューブ状フィルムが形成される。次いで二つあるいはそれより多くのこのようなバイアスをかけられて延伸されたフィルムが互いに延伸のクロスの主方向に連続的にラミネートすることができる。長手方向に延伸されたフィルムはラミネーションに含まれてもよい。
【背景技術】
【0002】
押出しから、ラミネーションと工程内の幾つかの問題を含むクロスラミネートの製造の全工程は、特許文献1(ラスムセン)に広範囲に記載されている。クロスラミネートに工業的に使用されたフィルムのポリマー組成は、HDPE、LLDPE(および2つのブレンド)または結晶性PPに主として基づいた。
【0003】
クロスラミネートの製造において、延伸されたチューブ状フィルムの螺旋状切断の適用関する基本特許は、1954年からの優先権を請求する特許文献2(ラスムセン)に記載されている。螺旋状切断を行うための特別な実際的方法とこのような目的のための装置が、例えば方法を請求する特許文献3(ラスムセン)と装置を請求する特許文献4(ラスムセン)から知られている。これら二つの特許の記載は実質的に同じである。
【0004】
この方法によれば、巻かれていないレイフラットフィルムは回転状態で巻出し装置を離れ、空気により膨張されて真のチューブ状(円柱状)の形状になる。チューブは空気の圧力により硬化される。チューブは前送りされて、膨張したチューブよりもわずかに直径が小さい中空の切断マンドレルを覆って前進する。膨張のための空気は中空のマンドレルを通ってチューブ状フィルム内に送風され、かつマンドレル表面とフィルムの間の狭い空間を通って流れる。それによりマンドレルを覆って移動するフィルムは空気潤滑状態になる。
【0005】
チューブ状フィルムは巻出し手段と共に回転し、従ってチューブ状フィルムのどの点もマンドレルの表面を覆って螺旋軌道を描きながら動く。マンドレルに対して安定した位置にあるナイフは、フィルムを非チューブ状の形に切断し、フィルムはマンドレルから排出される。その新しい長手方向はその元の長手方向に対してある角度を形成する。
【0006】
さらに公知の螺旋状切断工程のこれらの段階は、本発明に関しても使用され、これらの段階は主たる方法の請求項にさらに正確に導入されている。a)およびb)で印を付けた二つの代替え的様式があることが認められ、軸線周りのチューブ状フィルムの回転が達成される。上記特許文献における図の検討は、これと関連した請求項の言い回しの理解を容易にする。ルートa)は上記各特許文献の図1に示してあるが、ルートb)は前記各特許文献の図2および3に示してある。
【0007】
さらに上記米国特許文献による方法および装置は、膨張領域内のレイフラットチューブの前進および膨張を実際に制御するための手段を備えている。上記米国特許文献に記載されたように、これらの手段は駆動され、かつ一対の駆動されるベルト、あるいは二列の平行な駆動されるベルト、あるいは直径の小さい、二列の平行なローラ(駆動される各列における少なくとも作業下流側ローラ)、あるいは単に一対のローラに似た円筒形部から成る比較的に狭いレイフラットチューブのいずれかから成る。各々の場合において、フィルムが平坦な形状から楕円形状に膨張するようにこれらの駆動される支持手段はフィルムを搬送する。支持手段を離れると、フィルムは徐々に変化するが、内部の空気の圧力の影響下で楕円形から円形までは支持されない。本発明と関連して、このような搬送手段はただ任意であるにすぎないが幾つかの場合には好ましい。
【0008】
長手方向に延伸されたチューブ状ポリマーフィルム螺旋状切断の改善点は、特許文献5に挙げてあり、かつ本願の優先日あるいは優先日前に刊行されていなかった特許文献6の題目である。この改善点によれば、レイフラットチューブ状フィルムは、レールからの排出部と膨張の開始部の間の“タンブリング”巻出しスタンド内で長手方向に延伸され、このチューブ状フィルムは螺旋状切断後に安定化される。本発明と関連して、“タンブリング”巻出しスタンド内での延伸は任意であるが、後述するので、二つの発明の組合せは斜めの延伸の短軸方向でもって特別に薄いフィルムを作る際に極めて有利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】国際特許出願公開第08/006858号明細書
【特許文献2】英国特許第816607号明細書
【特許文献3】米国特許第5248366号明細書
【特許文献4】米国特許第5361469号明細書
【特許文献5】国際特許第09/090208号明細書
【特許文献6】国際特許第2010/015512号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記の螺旋状切断の方法(”タンブリング”巻出し機での伸ばしは考慮しない)は、工業的に使用されてきておりかつ20年以上もの間成功をおさめてきたが、切断されるべきフィルムの標準規格が約20〜30ミクロン未満であるか、あるいは膨張したチューブ状フィルムチューブの半径が大きかった時に問題が起こった。このような場合に、チューブ内部の空気圧が高すぎることがフィルム十分な硬化に必要であった。”高すぎる”とは、上記搬送システムにもかかわらず圧力により、チューブ状フィルムの不適切な横方向の延伸あるいは均一な割れが生じやすくなることを意味する。このことはクロスラミネート技術を使用する際の深刻な制限である。その理由はクロスラミネートを与える強度特性の増大が、極めて薄いが依然として十分に強いフィルム材料を作ることにより原材料を節約するのに使用されるべきであるのが理想的であるからである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による方法は、膨張されるフィルムがマンドレルに向かって前送される間、あるいはマンドレルの作業上流側端部を通過する間、もしくは両方の間、前記膨張されるフィルムが、ほぼ円形の配列でチューブ状フィルムの外側の周囲に配置された可動な支持手段により支持されることを特徴とする。
【0012】
この予防処置により、膨張したチューブに関するトルク効果はかなり減らすことができ、チューブ内の圧力も実質的に減らすことができる。さらにエッジトリムにより形成されるスクラップを減らすことができるように螺旋状切断の精度は著しく上がる。
【0013】
膨張したチューブを取り囲む支持手段は、円形アレイの支持装置、すなわちホイール、ショートローラあるいはベルトのうちどれかにあるのが好ましく、そのアレイは、アレイの軸方向で前に向かって進む、各々の駆動される支持装置と同時に、回転する巻出し装置と同じ回転速度で回転する。各ホイールあるいはローラの軸線がこの搬送システムに含まれているこの手段は、少なくともその作業下流側端部では、膨張したチューブ状フィルムの軸線に対して垂直である。
【0014】
各実施形態において、各支持手段の速度は、フィルムそれ自体とは異なる機械式手段により駆動されるのが好ましく、その効果はフィルムが膨張領域に引渡される速度よりもわずかに高い速度で作用する場合に、これらの機械式手段はベストである。目的は支持手段上で滑動するフィルムにテンターを行う(tenter)ことである。
【0015】
作業下流側端部で円形アレイとして配置されている支持手段がベルトである場合、その作業上流側端部でベルトを配置するための様々な選択肢がある。選択肢の一つはベルトがここではさらに円形アレイとして配置されていることである。図2に示したこのタイプの搬送は、膨張の開始におけるフィルムが先に記載した公知の手段により搬送されてきた際には適している。
【0016】
代替えとして、ベルトのアレイは作業上流側においては楕円形のアレイとして配置されていてもよい。これは図4に示してある。この方法において、本発明の搬送ベルトは上記技術文献3および4に記載された公知の搬送手段に対してより近くに設けられている。
【0017】
図5に示した第三の選択肢は、作業上流側端部におけるベルトのアレイが、互いに向かい合っており、かつ互いに近接している二つの平坦なアレイとして配置されていることである。この方法において、アレイは十分膨張したレイフラットチューブからの実質的にその経路全体を通じてフィルムを支持する。
【0018】
支持手段の円形のアレイと回転する巻出し装置は、一つの一体化されたスタンドを形成してもよく、言い換えれば一緒に形成されるか、あるいは代替え的に、支持手段の円形のアレイは、回転する巻出し装置と同期して回転する個別のスタンドに配置されてもよい。
【0019】
代替えとして、膨張したチューブ状フィルムを取り囲む支持手段は、各々決まった位置設けられていてもよい。この場合、支持手段は切断の角度に相当する角度で膨張したフィルムを案内するようにある角度で取付けねばならない。しかしながら、本発明のこの実施形態は、駆動されるホイール、ショートローラあるいはベルトの回転する円形のアレイを使用している実施形態ほど実際的ではないのが普通である。
【0020】
さらに支持手段は、膨張したフィルムが支持手段を離れる位置で、近接した支持手段各対の中央から中央までの間隔が最大で30cm、好ましくは最大で20cm、さらに好ましくは最大で10cmであるように共に近くにあるのが好ましい。
【0021】
本発明の別の実施形態は、マンドレルの作業上流側が円錐形であり、支持手段の搬送効果が前記円錐形の部分を越えた領域内に限定されているか、あるいは前記円錐形の部分を越えた領域内で終わることを特徴とする。これにより膨張したチューブ状のフィルム上のトルクの効果は可能な限り削減できる。
【0022】
さらに別の実施形態は、マンドレルが全体として巻出し装置と同じ回転速度で回転することを特徴とする。
【0023】
代替え的にそしてより実際的に、マンドレルの円錐形端部を含むマンドレルの作業下流側部分は、回転する巻出し装置と同じ回転速度で回転するが、切断が行われる位置を含むマンドレルの残りの部分は静止している。巻出し装置と同じ速度を有するマンドレルの少なくとも先端部を回転させるための理由は、a)として、マンドレルと空気潤滑によりマンドレルを覆って動くチューブ状フィルムの間の空間ができるだけ狭いのが好ましいこと、b)として、駆動される支持手段ができるだけマンドレルの先端部近くにあるべきであること、かつマンドレル円錐形先端部と重なり合うべきであるのが好ましいこと、c)として、チューブ状フォルムが駆動される支持手段を出た直後に通常原則的に円錐形ではないことである。結果として、膨張したチューブ状フィルムの一部はマンドレルに接触するか、マンドレルの先端部もしくはその近くに接触するのが普通であり、空気潤滑にもかかわらず、このことは螺旋状切断の精度に影響を及ぼし、および/または工程を行うことができる速度を下げる可能性がある。しかしながら、少なくともマンドレルの作業下流側が膨張したチューブと同じ速度で回転すると、このような接触はほとんど支障を与えない。
【0024】
本発明の別の実施形態は、使用すべきレイフラットフィルムがガセット(gusset)が形成されるフィルムであり、ガセットが形成された形状から真のチューブ状の形状までフィルムが変形する間、各ガセット内に配置される一つあるいはそれより多くの駆動されるコンベアストラップはガセットの内側折重なり部を搬送する。図3に概略的に示したフィルムのこの案内は、膨張したチューブ状のフィルム上のトルクの効果を削減するための付加的な助けである。コンベアストラップは好ましくはフィルムよりもわずかに速く動くべきである。この予防処置はチューブ状フィルムの外側周囲に配置された支持手段による搬送とは独立して行われてもよく、従ってその真価に関わる発明である。
【0025】
それ故、本発明のこの独立した側面は上記米国特許文献に開示された発明と組合せると有利であり、使用されるべきレイフラットチューブがガセットが形成されたフィルムであり、ガセットが形成された平坦な形状からチューブ形状にフィルムが変形する間に、各々ガセットが形成された状態の、一つもしくはそれより多くの駆動されるコンベアストラップがガセットの内側折重なり部を搬送することを特徴とする。
【0026】
本工程で使用されるべきレイフラットチューブは、主としてその長手方向に合わせて配置されているのが普通である。しかしながら、主として長手方向に対して鋭角に向きを合わせて配置されていてもよい。理由はこのことが円形の押出しダイから引取り機(a screwing haul-off)により達せられることである。例えば開始のチューブ状フィルムが螺旋状の主たる向きを有し、この主たる向きは(実際には取得可能である)長手方向に対して30°の角度を形成しており、螺旋状切断は60°の下で行われ、結果としてのフィルムはその長手方向に対して90未満に向きを定められていてもよい。
【0027】
本発明はさらに請求項19〜34で請求されているように方法の実施形態の各々を実行するのに適したいずれかの装置を備えている。
【0028】
本発明は主たる概略的図に関するそれ以上の詳細において説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】チューブ状フィルムを排出する位置における、駆動ベルトの様式の駆動支持手段の円形アレイの作業下流端部を示す図である。さらに図1は10個のショートローラの軸線を通る断面図である。
【図2】駆動される同じ円形のアレイにおける作業上流側端部を示す図であり、ベルトを駆動するショートローラと極めて概略的であるが各ショートローラを駆動する手段を含んでいる。工程のこの段階で普通は一部であるが十分には膨張していないチューブ状フィルムは示していない。図1と2は特許文献3あるいは特許文献4と一緒に検討するのが一番である。
【図3】概略的にガセットが形成されたチューブ状フィルムをチューブ形状まで搬送された膨張した図を示しており、各ガセットはガセット内部に配置されたコンベアストラップの手段により支持されかつ搬送される。
【図4】図2により代表される配置の変形、すなわち駆動される支持ベルトの作業上流側端部が楕円形のアレイを形成する構造を示している。
【図5】駆動される支持ベルトの作業上流側端部の別の変形を示しており、図4に示した楕円形のアレイは互いに向き合っておりかつ互いに極めて近い二つの平坦なアレイに変形されている。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0030】
図1において、(1)は膨張したチューブ状フィルムであり、前記特許文献3、4に相当している。(2)はコンベアベルトで、(3)はこれらのベルトを案内するショートローラである。(4)は中空マンドレルの円錐形先端部であり、前記特許文献3、4の“丸い”先端部に相当する。矢印(5)は支持ベルトの円形アレイと中空マンドレルの回転を示す。単純化の目的で、ショートローラの円形アレイが軸受を介して組立てられている回転するフレーム構造体が示してある。このフレーム構造体は通常、回転する巻出しスタンド(前記特許文献3、4の符号6)と直接接続しているべきである。
【0031】
図から明らかなように、チューブ状フィルム(1)はベルト間の空域において外側に向かって僅かに突出している。しかしながら、チューブ状フィルムが中空マンドレルの本体に達すると、チューブ状フィルムは数mmもしくは数cm間隔をあける以外は中空マンドレルと嵌合している。
【0032】
図2において、コンベアベルト(2)を駆動するショートローラ(6)同士は、可撓な棒体(7)を介して接続しており、これらの棒体の内五つはエンドレスストラップとストラップディスク(8)を介してアンワインドスタンド(前記特許文献3、4の符号6)から駆動される。当然であるが、これはショートローラ(6)がどのように駆動されえるかの単純化された例にすぎない。図1のように、ショートローラの配列が軸受を介して組立てられている回転するフレーム構造体は示しておらず、このフレーム構造体は通常、回転する巻出しスタンドと直接接続しているべきである。
【0033】
図3において、巻いていないレイフラットチューブ(1)は複数のガセットを有しており、これらの内側折り重なり部(10)はレイフラットチューブのほぼ中央に向かって延びている。レイフラットチューブは回転しほどかれる位置で二つのニップローラ間のニップ(11)を通過し、これらのニップローラは前記特許文献では参照符号(11)を有する。このニップのすぐ後には、駆動される案内ストラップ(9)が、内側折り重なり部に隣接したフィルム材料を搬送するためにガセット内に供給される。案内ストラップはこの内側折り重なり部を外に向かって案内する一方で、チューブ状フィルムは空気の圧力のために徐々に膨張し、このことは前記特許文献の図1〜3に示したように立証されている。
【0034】
図4および5において、支持ベルト(コンベアベルト)(2)を駆動するショートローラあるいはホイール(6)の二つのグループが、長いシャフト(12)に取付けられており、かつストラップディスク(8)を介して駆動される。図4に示した長円の配置において、図2に示した円の配置におけるような可撓な棒体(7)の接続部もある。搬送システムの作業上流側端部でのショートローラあるいはホイール(6)の総数は、当然作業下流側端部でのショートローラあるいはホイール(3)の総数と同じに違いないが、このことは図からでは明らかでない。
【0035】
レイフラットチューブ状フィルム(1)は図5に示してある。レイフラットチューブ状フィルムが支持ベルト(2)に追従する一方で、レイフラットチューブ状フィルムはまず楕円になり、次いでいよいよ円形に近づき、図1に示したように終了する。
【0036】
支持ベルト(2)は図4および5に示した位置から図1に示した位置まで移動するが、
全数もしくは大多数は螺旋状になる(これらが好ましくはない円形の横断面を有するかどうかは除いて)。このように、図4の両端部に示したベルトは実質的に90°捩れるが、中央部のベルトは実質的に捩れない。
【0037】
この捩れは搬送効果に悪い影響を与えない。その理由は、平坦なベルトは全経路を通じて、ベルトがフィルムの膨張時に搬送するレイフラットチューブ状フィルムに対してほぼ接線方向にある。しかしながら、図1のショートローラあるいはホイール(6)および(3)上で捩れている平坦なベルト(2)を保持するために、案内軌道がショートローラあるいはホイール(6)と(3)および/または平坦なベルト(2)において要求される。単純化の目的でこれらの軌道は示してない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性材料製のチューブ状フィルムを螺旋状に切断するための方法であって、
リールから排出された平坦な形状のフィルムが、回転する巻出し装置を用いて前記フィルムの中心軸線の周りで回転し、
この回転が、a)の場合として、リールの軸線をその中心軸線の周りで回転させる巻出しスタンド内にリールを取付けることにより達せられ、その一方では前記レイフラットフィルムがその回転軸線と平行に延びている排出領域内のリールから排出されるか、あるいはb)の場合として、リールの周りを回転するスピニング装置を用いて固定され、かつ平坦な前記レイフラットフィルムを巻解くリールの軸線を保持することにより達せられ、それによりリールの軸線と平行な排出領域が、スピニング装置と共にリールの周りでスピンし、レイフラットフィルムがスピニング装置と同じ回転速度を有する中心軸線の周りで回転するように、レイフラットフィルムがリールの一方の端部を越えて引っ張られ、
a)とb)の各場合において、前記巻解かれたレイフラットフィルムが、適正なチューブの形状になるまで膨張され、それによりチューブの軸線は、回転する巻出し装置の回転の軸線とほぼ一致し、回転するチューブが膨張されるチューブの直径よりもわずかに小さい直径を有するマンドレルに対して前送され、かつこのマンドレルを覆って前進し、このマンドレルが中空であり、膨張のため空気がマンドレルを通って吹き抜けており、
回転するチューブがマンドレルを覆って前進する一方で、前記チューブがナイフにより切断されてチューブ形状になり、ナイフの位置は周囲にあるものに関連して固定され、切断されたフィルムがマンドレルから取除かれる方法において、
膨張されるフィルムがマンドレルに向かって前送される間、あるいはマンドレルの作業上流側端部を通過する間、もしくは両方の間、前記膨張されるフィルムが、マンドレルの作業上流側近くで、あるいはマンドレルの作業上流側においてほぼ円形の配列でチューブ状フィルムの外側の周囲に配置された可動な支持手段により支持されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記支持手段が支持装置の円形のアレイん内にあり、円形のアレイが概して回転する巻出し装置と同じ回転速度で回転するように前記支持が取付けられることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
円形のアレイと巻出し装置が一つの一体化されたスタンドを形成することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記円形のアレイが一つの独立したスタンド内に取付けられ、この独立したスタンドが回転する巻出し装置と同期して回転することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
各支持手段が、フィルムそれ自体とは異なる、好ましくはフィルムの速度よりも高い速度で作用する機械式手段により駆動され、それによりフィルムが支持手段上で滑動することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】
各支持手段がホイールあるいはショートローラーであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
各支持手段がベルトであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
【請求項8】
作業上流側におけるベルトのアレイが円形のアレイとして配置されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
作業上流側端部におけるベルトのアレイが、楕円形のアレイとして配置される
ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
作業上流側端部におけるベルトのアレイが、互いに向かい合っており、かつ互いに近接している二つの平坦なアレイとして配置されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項11】
膨張したフィルムが支持手段を離れる位置で、近接した支持手段の各対の中央から中央までの間隔が、最大で30cm、好ましくは最大で20cm、さらに好ましくは最大で10cmであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の方法。
【請求項12】
マンドレルの作業上流側端部が円錐形であり、支持手段の搬送効果が前記
円錐形の部分を越えた領域に限定されるか、あるいはこの領域内で終わることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の方法。
【請求項13】
マンドレルがほぼ巻出し装置と同じ回転速度で回転することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一つに記載の方法。
【請求項14】
マンドレルの円錐形端部を含むマンドレルの作業下流部分が、回転する巻出し装置と同じ回転速度で回転する一方で、切断が行われる位置を含むマンドレルの残りの部分が静止することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一つに記載の方法。
【請求項15】
使用されるべきレイフラットフィルムが、ガセットが形成されたフィルムであり、ガセットが形成された平坦な形状からチューブ形状にフィルムが変形する間に、各々ガセットが形成された状態の、一つもしくはそれより多くの駆動されるコンベアストラップがガセットの内側折重なり部を搬送することを特徴とする請求項1〜14のいずれか一つに記載の方法。
【請求項16】
使用されるべきレイフラットフィルムが、その長手方向に合わせて配置されることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一つに記載の方法。
【請求項17】
使用されるべきレイフラットフィルムが、その長手方向に対して鋭角に向けられることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一つに記載の方法。
【請求項18】
回転する巻出し装置と膨張の領域の間で、レイフラットフィルムが延伸ローラにより長手方向に向けられ、その軸線が巻出しスタンドの回転と共に回転することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一つに記載の方法。
【請求項19】
レイフラットチューブ状フィルムのリールと、リールからレイフラット
チューブを排出するための回転する巻出し装置を備えた、実質的に所定の直径の、可撓なチューブ状フィルムを平坦な帯状体に、螺旋状に切断するための装置であって、
前記巻出し装置が、a)の場合として、リールの軸線をその中心軸線の周りで回転させる巻出しスタンド内にリールを取付けることにより回転するように配置されており、その一方では前記レイフラットフィルムがその回転軸線と平行に延びている排出領域内のリールから排出されるか、あるいはb)の場合として、リールの周りを回転するスピニング装置を用いて固定され、かつ平坦な前記レイフラットフィルムを巻解くリールの軸線を保持することにより回転するように配置されており、それによりリールの軸線と平行な排出領域が、スピニング装置と共にリールの周りでスピンし、レイフラットフィルムがスピニング装置と同じ回転速度を有する中心軸線の周りで回転するように、レイフラットフィルムがリールの一方の端部を越えて引っ張られ、
第一の位置へ平坦なチューブ状フィルムを供給するための供給手段と、平坦なチューブ状フィルムが前記平坦な形状から円形の円筒形状に膨張する膨張領域に前記第一の位置から実質的に所定の速度で前記平坦なチューブ状フィルムを送るための前記第一の位置における手段を備え、 円筒形状体の軸線が回転する巻出し装置の回転の軸線と一致しており、
円筒形のマンドレルを備え、このマンドレルを覆って膨張した円筒形のチューブ状フィルムがその軸線方向に通過しており、
マンドレルに沿って通過する円筒形のチューブ状フィルムを平坦な帯状体に、螺旋状に切断するための切断手段とマンドレルの軸線に対してある角度でマンドレルから螺旋状に切断された帯状体を取除くための手段を備えており、
前記マンドレルが中空であり、その外径が膨張したチューブ状フィルムの直径よりもわずかに小さく、
前記平坦なチューブ状フィルムを硬いほぼ円筒形のチューブへと膨張させるのに十分な圧力で、前記第一の位置の方向で上記中空のマンドレルを連続的に流れる空気を供給するための前記膨張領域内にある手段を備え、前記円筒形のチューブがマンドレルと滑りばめを形成し、かつ前記円筒形のチューブの螺旋状切断時の変形に耐える様式の装置において、
可動な支持手段を備えており、この支持手段がマンドレルの作業上流側近くで、あるいはマンドレルの作業上流側においてほぼ円形の配列でチューブ状フィルムの外側の周囲に配置されており、前記マンドレルがフィルムの軸方向の動きと回転する巻出し装置の回転に合致した、軸方向及び円周方向の成分の動きにより前記チューブの円筒面を駆動するように配置されていることを特徴とする装置。
【請求項20】
前記支持手段が支持装置の円形のアレイ内にあり、円形のアレイが概して回転する巻出し装置と同じ回転速度で回転するように前記支持が取付けられていることを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
円形のアレイと巻出し装置が一つの一体化されたスタンドを形成していることを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記円形のアレイが一つの独立したスタンド内に取付けられ、この独立したスタンドが回転する巻出し装置と同期して回転していることを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項23】
さらに支持手段を駆動するための手段を備え、この駆動手段が好ましくは、フィルムが駆動される支持手段上で滑動する場所で、フィルムの軸方向の速度よりも高い軸方向の速度の成分でもって作用していることを特徴とする請求項20〜22のいずれか一つに記載の装置。
【請求項24】
各支持手段がホイールあるいはショートローラーであることを特徴とする請求項19〜23のいずれか一つに記載の装置。
【請求項25】
各支持手段がベルトであることを特徴とする請求項19〜23のいずれか一つに記載の装置。
【請求項26】
作業上流側におけるベルトのアレイが円形のアレイとして配置されている
ことを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項27】
作業上流側端部におけるベルトのアレイが、楕円形のアレイとして配置されていることを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項28】
作業上流側端部におけるベルトのアレイが、互いに向かい合っており、かつ互いに近接している二つの平坦なアレイとして配置されていることを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項29】
膨張したフィルムが支持手段を離れる位置で、中央から、近接した支持手段の各対の中央までの間隔が、最大で30cm、好ましくは最大で20cm。さらに好ましくは最大で10cmであることを特徴とする請求項19〜28のいずれか一つに記載の装置。
【請求項30】
マンドレルの作業上流側端部が円錐形であり、支持手段の搬送効果が前記
円錐形の部分を越えた領域に限定されているか、あるいはこの領域内で終わっていることを特徴とする請求項19〜29のいずれか一つに記載の装置。
【請求項31】
マンドレルがほぼ巻出し装置と同じ回転速度で回転している一方で、切断手段が静止していることを特徴とする請求項19〜30のいずれか一つに記載の装置。
【請求項32】
マンドレルの円錐形端部を含むマンドレルの作業下流部分が、回転する巻出し装置と同じ回転速度で回転している一方で、切断が行われる位置を含むマンドレルの残りの部分が静止していることを特徴とする請求項19〜30のいずれか一つに記載の装置。
【請求項33】
使用されるべきレイフラットフィルムが、ガセットが形成されたフィルムであり、前記膨張領域において一つもしくはそれより多くの各ガセットに配置されたコンベアストラップが設けられており、このコンベアストラップに抗して各ガセットの内側折重なり部が支持しており、それによりガセットの開口部が制御されていることを特徴とする請求項19〜32のいずれか一つに記載の装置。
【請求項34】
さらに延伸ローラを備えており、この延伸ローラが回転する巻出し装置と膨張の領域の間でフィルムを長手方向に伸ばすように配置されていることを特徴とする請求項19〜33のいずれか一つに記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−511399(P2013−511399A)
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−540387(P2012−540387)
【出願日】平成22年11月22日(2010.11.22)
【国際出願番号】PCT/EP2010/067952
【国際公開番号】WO2011/064173
【国際公開日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(501445553)
【Fターム(参考)】