説明

テレビジョン受像機及び録画システム

【課題】接続された録画機器における録画の失敗を報知するテレビジョン受像機を提供することである。
【解決手段】HDMI接続された録画機器を制御可能なテレビジョン受像機11において、録画機器30へ録画の指示を送信した場合、録画開始日時になると、録画機器30のステータスを所定時間毎に検出しはじめ、そのステータスが録画中でなければ、録画の失敗であると判別し、該録画の失敗を報知する構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続された録画機器を制御可能なテレビジョン受像機と、それらの録画機器及びテレビジョン受像機を含む録画システムとに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)に対応したテレビジョン受像機や録画機器が増加している。HDMI規格では、CEC(Consumer Electronics Control)と呼ばれる機器制御信号と制御プロトコルが規格化されており、映像、音声の伝送のみならず、HDMIケーブルで接続されている機器の制御も行うことが可能である。例えば、テレビ受像機に録画機器をHDMI接続している場合、テレビ受像機から録画機器へ直接録画を指示することが可能となっている。
【0003】
これに関し、特許文献1には、デジタル放送を視聴可能な接続元機器と、該接続元機器と接続可能なn(nは正の整数)のデジタル放送を録画可能な接続先機器と、を有し両機器間で予め定められたプロトコルにより機器間での双方向通信が可能なデジタル機器システムにおいて、前記接続元機器の視聴予約情報と前記接続先機器毎の録画予約情報とを含む予約登録データを記憶するための第1の記憶部が前記接続元機器側に設けられている構成が開示されている。これにより、予約の登録・変更・削除を接続元機器側の操作により行うことができるとある。
【0004】
また特許文献2では、HDMIで接続されたレコーダをデジタルテレビで操作して番組の録画を行った場合、録画履歴をテレビに保持しておき、履歴から再生制御をおこなえるようにしている。
【0005】
このような中で、様々な要因で録画が実行されない場合が考えられ、これに対して種々の対策技術も提案されている。
【0006】
例えば、特許文献3には、インターフェース部を介して録画機器と接続されるデジタル放送受信装置であって、接続されている機器を認識する接続機器認識部と、該接続機器認識部により認識された機器の中から使用する機器を予め選択することができる機器選択部と、を備え、録画予約実行時に、前記機器選択部により予め選択されている機器を用いて録画を行うデジタル放送受信装置において、予め機器が選択されていない状態において、前記接続機器認識部が機器を認識した場合に、該認識された機器を、録画を実行する機器として自動的に選択する構成が開示されている。
【0007】
また特許文献4には、装置本体に接続されるアンテナで受信したテレビ番組の番組データをメディアに録画する複数の録画装置と、複数の双方向型のケーブルのそれぞれを介して前記複数の録画装置のそれぞれと接続される複数の入力ポートと、前記複数の録画装置のいずれかに対する録画予約の入力を受け付けるリモコンから送信される信号を受信する受信手段と、を有する表示装置と、を備えた録画予約システムにおいて、前記表示装置は、前記録画予約に関する信号を前記受信手段から受信すると、前記録画装置が前記アンテナと接続されているかどうか、前記ケーブルのそれぞれを介して前記複数の録画装置に問い合わせる表示制御手段を有し、前記複数の録画装置のそれぞれは、前記問い合わせがあると、前記装置本体が前記アンテナと接続されているかどうか確認し、その確認結果を前記ケーブルを介して前記表示装置に返信する返信手段を有し、前記表示装置の前記表示制御手段は、前記返信手段から返信される前記確認結果に基づいて、前記複数の録画装置の内、前記アンテナと接続されていない前記録画装置を特定する装置特定情報を、画面に表示する構成が開示されている。
【0008】
また特許文献5には、録画機器で録画可能に受信することができる、放送種別に関する情報や、その録画可能な媒体や録画可能な形式などの情報である「録画プロファイル」を取得し、その録画プロファイルに応じて予約録画の受け付けを行うテレビジョン装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2008−28633号公報
【特許文献2】特開2009−88630号公報
【特許文献3】特開2009−225185号公報
【特許文献4】特開2009−225396号公報
【特許文献5】特開2007−318696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、録画機器が録画に失敗する要因は多様であるため、上記特許文献3〜5の技術を用いても録画開始前及び録画中における録画の失敗を全てなくすということはできない。そこで、現実的な対処法として、録画の失敗をユーザに知らせることが重要となる。もしユーザが録画終了時間前や録画開始前に録画の失敗を知ることができれば、ユーザは録画の失敗の要因に応じて解決策を実行することができる。
【0011】
本発明は、接続された録画機器における録画の失敗を報知するテレビジョン受像機を提供することを目的とする。また、それらの録画機器及びテレビジョン受像機を含む録画システムを提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために本発明は、HDMI接続された録画機器を制御可能なテレビジョン受像機において、前記録画機器へ録画の指示を送信した場合、前記録画機器のステータスを検出し、前記録画機器における録画の失敗を検出すると、該録画の失敗を報知することを特徴とする。
【0013】
この構成により、ユーザは録画の失敗を知ることができる。
【0014】
上記のテレビジョン受像機において、前記録画機器へ送信した録画開始日時を記憶しておき、前記録画開始日時になると、前記録画機器のステータスを所定時間毎に検出しはじめ、前記ステータスが録画中でなければ、録画の失敗であると判別することが望ましい。
【0015】
さらに、前記録画機器へ送信した録画時間を記憶しておき、録画時間が経過すると、前記録画機器のステータスの検出を終了することが望ましい。
【0016】
また、上記のテレビジョン受像機において、前記録画機器へ送信した録画開始日時を記憶しておき、前記録画開始日時前に、録画予約のステータスを検出し、前記録画開始日時の録画予約を検出できなければ、録画の失敗であると判別するようにしてもよい。
【0017】
また、上記のテレビジョン受像機において、前記録画機器へ送信した録画開始日時及び録画時間を記憶しておき、前記録画開始日時前に、前記録画機器の空き容量のステータスを検出し、空き容量が録画に必要な容量に足りなければ、録画の失敗であると判別するようにしてもよい。
【0018】
また、上記のテレビジョン受像機において、前記録画機器へ送信した録画開始日時及び録画時間を記憶しておき、前記録画機器の録画中に、前記録画機器の空き容量のステータスを検出し、空き容量が録画に必要な容量に足りなければ、録画の失敗であると判別するようにしてもよい。
【0019】
また、本発明の録画システムは、上記の何れかに記載のテレビジョン受像機と、前記テレビジョン受像機にHDMI接続された録画機器とを含むものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によると、ユーザは、テレビジョン受像機に接続された録画機器における録画の失敗をテレビジョン受像機を通じて知ることができ、録画の失敗の要因に応じて解決策を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の録画システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の録画予約に関するテレビジョン受像機の動作の一例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の録画予約に関するテレビジョン受像機の動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の録画予約に関するテレビジョン受像機の動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の録画予約に関するテレビジョン受像機の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下では、デジタル放送を例に説明するが、本発明はアナログ放送にも同様に適用できる。図1は、録画システム10の構成を示すブロック図である。録画システム10は、デジタル放送を受信可能なテレビジョン受像機11と、テレビジョン受像機11に接続された、デジタル放送を受信可能な録画機器(ブルーレイディスクレコーダ、DVDレコーダ、ハードディスクレコーダ等)30と、テレビジョン受像機11と録画機器30とにそれぞれ接続されたアンテナ40、41とを含んでいる。テレビジョン受像機11と録画機器30との接続は、少なくとも制御信号を双方向に伝送できるインターフェースであればよく、ここではHDMI端子を用いるものとする。
【0023】
テレビジョン受像機11の構成を説明する。12はユーザが電源のオン/オフ操作、選局操作、録画機器30の録画予約等の操作など、各種操作を行う操作部である。なお、操作部12は遠隔操作可能なリモコンとしてもよい。13はアンテナ40で受信したデジタル放送波から所望のチャンネルの放送を選局するチューナ部、14はチューナ部13からの出力波をデジタル信号に変換するA/D変換部、15はその出力をデータに復調する復調部である。
【0024】
また、16は復調部15で復調されたデータを種別毎に分離して出力するTSデマルチプレクサであり、17はその分離されたデータを記憶するRAM、18はテレビジョン受像機11の動作に必要な情報を記憶しているROMである。19はRAM17に記憶されたデータ中の音声データをアナログ化するD/A変換部であり、20はD/A変換部19によりアナログ化された音声データを出力する音声信号出力部、21は音声を放音するスピーカである。
【0025】
また、22はRAM17に記憶されたデータ中の映像データを圧縮前の映像データに復号化するMPEG(Motion Picture Experts Group)2デコード部であり、23はその復号化された映像データをNTSC復号テレビジョン信号に復号化するNTSCエンコード部、24はそのNTSC復号テレビジョン信号を出力する映像信号出力部、25は映像を表示するディスプレイ、26は録画機器30が接続されるHDMI端子等を含む外部I/F(インターフェース)である。そして、27はテレビジョン受像機11の動作を制御するMPUである。
【0026】
次に、テレビジョン受像機11が放送を受信するときの動作について説明する。まず、送信されてきたデジタル放送波をアンテナ40で受信する。操作部11が選局操作されると、チューナ部13は受信するトランスポンダの切換を行う。受信したデジタル放送波はA/D変換部14によりデジタル化され、復調部15によりデータが復調される。
【0027】
もともと、デジタル信号は送信側からTS(Transport Stream)パケットの形で伝送されてくる。TSパケットは映像データ、音声データ、チャンネルデータ等を含む制御データからなり、この制御データをTSデマルチプレクサ16により、分離して出力し、RAM17に記憶する。そして、RAM17から読み出した音声データをD/A変換部19によりアナログ化し、音声信号出力部20を介してスピーカ21から音声を放音する。
【0028】
また、RAM17から読み出した映像データをMPEG2デコード部22により圧縮前の映像データに復号化し、NTSCエンコード部23によりNTSC復号テレビジョン信号に復号化し、映像信号出力部24を介してディスプレイ25に映像を表示する。
【0029】
次に、テレビジョン受像機11から録画機器30へ録画予約が指示された場合の録画システム10の動作について説明する。
【0030】
図2は、録画予約に関するテレビジョン受像機11の動作の一例を示すフローチャートである。まず、テレビジョン受像機11に表示される電子番組表などを用いて、ユーザが操作部12を操作し、所望の番組を録画予約すると、ステップS10において、RAM17等にその録画予約の情報(Set Digital Timer)を記憶し、ステップS11へ進んで録画機器30へその録画予約の情報を送信することで録画予約を指示する。HDMI−CECのコマンドであるSet Digital Timerには、録画開始日時(Day of Month, Month of Year, Start Time)、録画時間(Duration)、録画実施の周期(Recording Sequence)、放送波の種別などの録画番組の情報(Digital Service Identification)が含まれる。なお、ステップS10で記憶する情報としては、少なくとも録画開始日時が必要である。本実施形態では録画終了も把握するために録画時間も記憶するものとする。
【0031】
テレビジョン受像機11から録画機器30へ録画予約が指示(Set Digital Timerが送信)されると、録画機器30は、録画予約を登録したことを返信する(Timer Statusの返信)。これにより、テレビジョン受像機11は録画予約の完了を確認する。
【0032】
ステップS11からはステップS12へ進んで、テレビジョン受像機11は、録画開始日時になったか否かを判別する。録画開始日時になれば、ステップS12からステップS13へ進んで、録画機器30の現在のステータスを検出する。具体的には、録画機器30のステータス(状態)を尋ねるコマンド(Give Deck Status)を録画機器30へ送信し、録画機器30からステータスのコマンド(Deck Status)で現在の状態のパラメータ(Play, Still, Slow, Fast Forward, No Media, Record, Stop, Skip Forward, Other Statusなど)を受け取る。
【0033】
そして、ステップS13からステップS14へ進んで録画機器30の現在のステータスが録画中(Record)であるか否かを判別する。ステップS14において録画中であれば、録画予約が正常に実施されていると判断して、ステップS15へ進む。ステップS15では、録画機器30のステータスを検出してから所定時間(例えば、5分又は10分)経過したか否かを判別する。所定時間経過すれば、ステップS16へ進んで録画終了時間を過ぎているか否かを判別する。録画終了時間は、録画開始日時と録画時間とから算出できる。
【0034】
ステップS16において録画終了時間を過ぎていない場合は、ステップS13に戻り、録画機器30のステータスの検出を続ける。一方、ステップS16において録画終了時間を過ぎている場合は、録画が正常に完了したと判断して処理を終了する。
【0035】
一方、ステップS14において録画中でなければ、録画が何らかの要因により途中で止まり、録画に失敗したと判断して、ステップS17へ進んで録画の失敗を報知する。報知の方法としては、「録画に失敗しました」などのメッセージを、ディスプレイ25に表示したり、スピーカ21から出力したりすればよい。
【0036】
これにより、ユーザはほぼ遅滞なく録画の失敗を知ることができ、録画の失敗の要因に応じて解決策を実行することができる。例えば、録画機器の空き容量不足による録画失敗であれば、ユーザは不要なデータを削除するなどして空き容量を確保してから再度録画を開始させることができる。
【0037】
次に、他の実施形態について説明する。図3は、録画予約に関するテレビジョン受像機11の動作の一例を示すフローチャートである。まず、テレビジョン受像機11に表示される電子番組表などを用いて、ユーザが操作部12を操作し、所望の番組を録画予約すると、ステップS20において、RAM17等にその録画予約の情報(Set Digital Timer)を記憶し、ステップS21へ進んで録画機器30へその録画予約の情報を送信することで録画予約を指示する。なお、ステップS20で記憶する情報としては、少なくとも録画開始日時が必要である。
【0038】
テレビジョン受像機11から録画機器30へ録画予約が指示(Set Digital Timerが送信)されると、録画機器30は、録画予約を登録したことを返信する(Timer Statusの返信)。これにより、テレビジョン受像機11は録画予約の完了を確認する。
【0039】
ステップS21からはステップS22へ進んで、テレビジョン受像機11は、録画開始日時の所定時間前(例えば、数分〜数時間前)になったか否かを判別する。録画開始日時の所定時間前になれば、ステップS22からステップS23へ進んで、録画予約のステータスを検出する。具体的には、録画機器30へ録画予約の状態(Timer Statusの返信)を要求し、録画機器30から録画予約の状態(Timer Status)を受け取る。
【0040】
そして、ステップS23からステップS24へ進んで上記録画開始日時の録画予約が存在するかしないかを判別する。ステップS24において上記録画開始日時の録画予約が存在しなければ、何らかの要因で録画予約が消えたと判断して、ステップS25へ進み、録画の失敗を報知する。報知の方法としては、「○月○日○時の録画予約がありません」などのメッセージを、ディスプレイ25に表示したり、スピーカ21から出力したりすればよい。
【0041】
一方、ステップS24において上記録画開始日時の録画予約が存在すれば、録画予約が正常に登録されていると判断して処理を終了する。
【0042】
これにより、ユーザは録画開始前に録画予約の失敗を知ることができるので、再度録画予約する等の解決策を実行することができる。なお、図3のステップS24のYの場合に図2のステップS12〜ステップS17を組み合わせても問題はない。
【0043】
次に、他の実施形態について説明する。図4は、録画予約に関するテレビジョン受像機11の動作の一例を示すフローチャートである。まず、テレビジョン受像機11に表示される電子番組表などを用いて、ユーザが操作部12を操作し、所望の番組を録画予約すると、ステップS30において、RAM17等にその録画予約の情報(Set Digital Timer)を記憶し、ステップS31へ進んで録画機器30へその録画予約の情報を送信することで録画予約を指示する。なお、ステップS30で記憶する情報としては、少なくとも録画開始日時及び録画時間が必要である。
【0044】
テレビジョン受像機11から録画機器30へ録画予約が指示(Set Digital Timerが送信)されると、録画機器30は、録画予約を登録したことを返信する(Timer Statusの返信)。これにより、テレビジョン受像機11は録画予約の完了を確認する。
【0045】
ステップS31からはステップS32へ進んで、テレビジョン受像機11は、録画開始日時の所定時間前(例えば、数分〜数時間前)になったか否かを判別する。録画開始日時の所定時間前になれば、ステップS32からステップS33へ進んで、録画機器30の空き容量のステータスを検出する。具体的には、ベンダーコマンドを利用して録画機器30へ空き容量のステータスを要求し、録画機器30から空き容量がいくらあるかの返信を受け取る。なお、ステップS32は省略してもよい。
【0046】
そして、ステップS33からステップS34へ進んで空き容量が録画に必要な容量に足りるか否かを判別する。例えば、予約した録画時間から録画に必要なおおよその容量を算出し、空き容量以内であるか否か判別すればよい。
【0047】
ステップS34において空き容量が録画に必要な容量に足りなければ、録画に失敗すると判断して、ステップS35へ進み、録画の失敗を報知する。報知の方法としては、「録画のための空き容量が足りません」などのメッセージを、ディスプレイ25に表示したり、スピーカ21から出力したりすればよい。
【0048】
一方、ステップS34において空き容量が録画に必要な容量に足りれば、録画が正常に行われると判断して処理を終了する。
【0049】
これにより、ユーザは録画開始前に録画に失敗することを知ることができるので、ユーザは不要なデータを削除するなどして空き容量を確保し、録画の失敗を防ぐことができる。なお、図4のステップS34のYの場合に図2のステップS12〜ステップS17を組み合わせても問題はない。
【0050】
次に、他の実施形態について説明する。図5は、録画予約に関するテレビジョン受像機11の動作の一例を示すフローチャートである。まず、テレビジョン受像機11に表示される電子番組表などを用いて、ユーザが操作部12を操作し、所望の番組を録画予約すると、ステップS40において、RAM17等にその録画予約の情報(Set Digital Timer)を記憶し、ステップS41へ進んで録画機器30へその録画予約の情報を送信することで録画予約を指示する。なお、ステップS40で記憶する情報としては、少なくとも録画開始日時及び録画時間が必要である。
【0051】
テレビジョン受像機11から録画機器30へ録画予約が指示(Set Digital Timerが送信)されると、録画機器30は、録画予約を登録したことを返信する(Timer Statusの返信)。これにより、テレビジョン受像機11は録画予約の完了を確認する。
【0052】
ステップS41からはステップS42へ進んで、テレビジョン受像機11は、録画開始日時になったか否かを判別する。録画開始日時になれば、ステップS42からステップS43へ進んで、録画機器30の空き容量のステータスを検出する。具体的には、ベンダーコマンドを利用して録画機器30へ空き容量のステータスを要求し、録画機器30から空き容量がいくらあるかの返信を受け取る。
【0053】
そして、ステップS43からステップS44へ進んで空き容量が録画に必要な容量に足りるか否かを判別する。例えば、残りの録画時間から録画に必要なおおよその容量を算出し、空き容量以内であるか否か判別すればよい。
【0054】
ステップS44において空き容量が録画に必要な容量に足りなければ、録画に失敗すると判断して、ステップS45へ進み、録画の失敗を報知する。報知の方法としては、「録画のための空き容量が足りません」などのメッセージを、ディスプレイ25に表示したり、スピーカ21から出力したりすればよい。
【0055】
一方、ステップS44において空き容量が録画に必要な容量に足りれば、録画が正常に行われると判断して処理を終了する。
【0056】
これにより、ユーザは録画中に録画に失敗することを知ることができるので、ユーザは不要なデータを削除するなどして空き容量を確保し、録画の失敗を防ぐことができる。なお、図5のステップS44のYの場合に図2のステップS13〜ステップS17を組み合わせても問題はない。
【0057】
なお各実施形態において、上述のようにテレビジョン受像機11から録画機器30へ録画予約が指示(Set Digital Timerが送信)されると、録画機器30は、録画予約を登録したことを返信(Timer Statusの返信)し、これによりテレビジョン受像機11は録画予約の完了を確認するが、もし、録画機器30から返信がなければ、録画予約に失敗したということなので、テレビジョン受像機11は予約できなかった旨を映像及び/又は音声により出力するようにしてもよい。
【0058】
本発明におけるテレビジョン受像機11の動作はテレビジョン受像機11の視聴中に限り動作するものとしてもよい。また、録画信号送信(予約録画も含む)の動作は視聴中に限り動作し、それ以外の動作(コマンドの送受信、報知等)はスタンバイ状態でも動作するものとしてもよい。
【0059】
なお、上記実施形態では録画予約を例に説明したが、直ぐに録画を開始する通常の録画の場合にも本発明を適用できる。
【0060】
以上をまとめると、本発明のテレビジョン受像機は、録画機器30へ録画(録画予約も含む)の情報を送信した場合、適宜録画機器30のステータスを検出し、録画機器30における録画の失敗を検出すると、該録画の失敗を報知する構成であるともいえる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、例えば、HDMI端子を備えたテレビジョン受像機、該テレビジョン受像機及びHDMI端子を備えた録画機器を含む録画システムに利用することができる。
【符号の説明】
【0062】
10 録画システム
11 テレビジョン受像機
30 録画機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
HDMI接続された録画機器を制御可能なテレビジョン受像機において、
前記録画機器へ録画の指示を送信した場合、
前記録画機器のステータスを検出し、前記録画機器における録画の失敗を検出すると、該録画の失敗を報知することを特徴とするテレビジョン受像機。
【請求項2】
前記録画機器へ送信した録画開始日時を記憶しておき、
前記録画開始日時になると、前記録画機器のステータスを所定時間毎に検出しはじめ、前記ステータスが録画中でなければ、録画の失敗であると判別することを特徴とする請求項1記載のテレビジョン受像機。
【請求項3】
前記録画機器へ送信した録画時間を記憶しておき、
録画時間が経過すると、前記録画機器のステータスの検出を終了することを特徴とする請求項2記載のテレビジョン受像機。
【請求項4】
前記録画機器へ送信した録画開始日時を記憶しておき、
前記録画開始日時前に、録画予約のステータスを検出し、前記録画開始日時の録画予約を検出できなければ、録画の失敗であると判別することを特徴とする請求項1記載のテレビジョン受像機。
【請求項5】
前記録画機器へ送信した録画開始日時及び録画時間を記憶しておき、
前記録画開始日時前に、前記録画機器の空き容量のステータスを検出し、空き容量が録画に必要な容量に足りなければ、録画の失敗であると判別することを特徴とする請求項1記載のテレビジョン受像機。
【請求項6】
前記録画機器へ送信した録画開始日時及び録画時間を記憶しておき、
前記録画機器の録画中に、前記録画機器の空き容量のステータスを検出し、空き容量が録画に必要な容量に足りなければ、録画の失敗であると判別することを特徴とする請求項1記載のテレビジョン受像機。
【請求項7】
請求項1〜6の何れかに記載のテレビジョン受像機と、前記テレビジョン受像機にHDMI接続された録画機器とを含む録画システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−23521(P2012−23521A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−159404(P2010−159404)
【出願日】平成22年7月14日(2010.7.14)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】