説明

テレビ通話システム、これに用いるCTIサーバおよびテレビ通話プログラム

【課題】テレビ通話発信者側において、テレビ通話をしようとする前に、相手方がテレビ通話可能状態にあるか否かを把握可能とすることにより、テレビ通話発信者側がテレビ通話発信をすれば相手方に必ずつながるテレビ通話システムを提供する。
【解決手段】第1のテレビ電話機にWebページを表示させる。第2のテレビ電話機から送信されたテレビ通話可能信号を受信すると、上記第2のテレビ電話機が上記第1のテレビ電話機とテレビ通話可能状態にあることを示すテレビ通話可能表示を上記Webページ上に表示させるWebサーバを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビ通話システム、これに用いるCTIサーバおよびテレビ通話プログラムに関し、特に、テレビ通話をする前に、テレビ通話しようとする相手の現在のテレビ通話可能状態をテレビ通話発信者側に把握させることにより、確実にテレビ通話接続できるテレビ通話システム、これに用いるCTIサーバおよびテレビ通話プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビ通話機能付きの通信機器が多く普及してきている。このテレビ通話機能付き通信機器には、固定型のテレビ電話機から、パーソナルコンピュータにテレビ通話機能を持たせたもの、更には携帯電話機にテレビ通話の機能を持たせた携帯テレビ電話機も普及してきている。従来の音声のみの電話機と異なり、発信者および受信者の双方において相手の顔を見ながらの通話、いわゆるテレビ通話が可能であり、コミュニケーションツールとして近年特に注目を浴びている。
【0003】
しかしながら、その一方、このテレビ電話機はあまり普及していないという現状がある。
【0004】
その要因としては、まだまだ画質が悪く、通話料金も高いというハード的な問題も考えられるが、その他にも、「使い方が分らない」、「通話する相手もテレビ通話機能を持っていなければならない」、「相手が現在テレビ通話可能な状態にあるか不明」等といった問題もある。
【0005】
特に、テレビ電話機においては、音声のみで通話する場合と異なり、テレビ通話受信者側は、カメラで自分の顔を映しながら、ディスプレイ等でテレビ通話発信者の顔を見て通話するのが通常であるので、音声のみで通話する場合よりもテレビ通話受信者側の都合により通話できない場合が多く発生する。
【0006】
例えば、女性などは、化粧をしていない、顔色が悪い、寝起き等の理由から音声のみの通話なら可能だが自分の顔を見られたくないのでテレビ通話は出来ないといった場合が生ずる。その他にも、テレビ通話受信者側が現在作業中なのでテレビ通話出来ない等、テレビ電話機を使用して相手とテレビ通話する場合には、音声のみで通話する場合に比べてテレビ通話受信者側の都合により通話できない場合が多く生ずる。
【0007】
このようにテレビ通話発信者にとっては、テレビ通話をしようとする前に上記のような相手方の都合を把握することはできないので、何度もテレビ通話発信をしても相手とつながらない場合が多く生ずることとなり、その結果、テレビ電話機を使用しなくなるのである。
【0008】
上記相手方の都合を考慮しつつ、このテレビ電話機を使い易くしてテレビ電話機の利用促進を図るものとして、例えば、特許文献1のようなものもある。
【0009】
この特許文献1のものは、携帯テレビ電話機を持ったテレビ通話受信者が、コンサート会場にいる場合やレストランで食事を取っている場合等テレビ通話出来ない状態にある場合に、自動応答させ、更に、特定のテレビ通話発信者からの着信にのみ自動応答させることにより、円滑な双方向通話を実現するというものである。
【0010】
しかしながら、この特許文献1のものにおいても、テレビ通話発信者側がテレビ通話をしようとする前に、上記のようなテレビ通話受信者側の都合を把握することは出来ず、このような相手方の都合が分らないテレビ通話発信者は何度もテレビ通話発信することになり、結局、テレビ電話機の利用促進を図るものとしては効果的とは言えなかった。
【0011】
【特許文献1】特開2000−332908号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、テレビ通話発信者側において、テレビ通話をしようとする前に、相手方がテレビ通話可能状態にあるか否かを把握可能とすることにより、テレビ通話発信者側がテレビ通話発信をすれば相手方に必ずつながるテレビ通話システム、これに用いるCTIサーバおよびテレビ通話プログラムを提供し、テレビ電話機の利用促進を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
以上の課題を解決するため、本発明の請求項1記載の発明は、第1のテレビ電話機と第2のテレビ電話機とを通信回線網を介して接続し、上記第1のテレビ電話機と上記第2のテレビ電話機とをテレビ通話可能状態にさせるテレビ通話システムであって、上記第1のテレビ電話機にWebページを表示させるとともに、上記第2のテレビ電話機から送信されたテレビ通話可能信号を受信すると、上記第2のテレビ電話機が上記第1のテレビ電話機とテレビ通話可能状態にあることを示すテレビ通話可能表示を上記Webページ上に表示させるWebサーバを備えることを特徴とする。
【0014】
ここで、例えば、第1のテレビ電話機は、テレビ通話発信者側のテレビ電話機を意味し、第2のテレビ電話機は、テレビ通話受信者側のテレビ電話機を意味する。また、テレビ電話機とは、動画や静止画等の画像と音声とで通話可能な電話機を意味し、固定型のテレビ電話機、携帯電話機にテレビ通話機能がついたもの、また、パーソナルコンピュータにテレビ通話機能を備えたもの等が含まれる。
【0015】
また、ここで言うWebページとは、World Wide Web Site上で公開されているデータであり、Webブラウザ画面に1度に表示されるデータのまとまりを意味するものであるが、ここでは、1つのWebサイトであってもよい。
【0016】
また、本発明の請求項1記載のテレビ通話システムにおいては、上記第2のテレビ電話機は複数の者が所有しており、上記テレビ通話可能表示は、上記複数の者が所有する上記第2のテレビ電話機のそれぞれに対応させて上記Webページ上に複数表示させるようにしてもよい。
【0017】
また、本発明の請求項1あるいは2いずれか1項に記載のテレビ通話システムにおいては、上記テレビ通話可能表示が上記Webページ上に表示された状態において、上記第1のテレビ電話機からテレビ通話としての着信があると該第1のテレビ電話機と上記第2のテレビ電話機とを接続させるCTIサーバを備えるようにしてもよい。
【0018】
また、本発明の請求項3記載のテレビ通話システムにおいては、上記CTIサーバは、少なくとも、上記第1のテレビ電話機から上記第2のテレビ電話機に対してのテレビ通話接続要求があり、かつ、上記第2のテレビ電話機がテレビ通話可能状態にあるという条件を満たした場合に、上記第1のテレビ電話機と上記第2のテレビ電話機とを接続させるようにしてもよい。
【0019】
また、本発明のテレビ通話システムにおける請求項4記載のCTIサーバにおいては、更に、上記第1のテレビ電話機と接続させる上記第2のテレビ電話機を特定するための付加条件を満たした場合に、上記第1のテレビ電話機と上記第2のテレビ電話機を接続させるようにしてもよい。
【0020】
また、本発明の請求項1乃至5いずれか1項に記載のテレビ通話システムにおいては、上記Webサーバは、上記第2のテレビ電話機がテレビ通話可能状態にあるか否かを選択する入力部を有するWebページを上記第2のテレビ電話機に表示させるようにしてもよい。
【0021】
また、本発明のテレビ通話システムにおいては、第1のテレビ電話機に第1のWebページを表示させるWebサーバと、上記第1のテレビ電話機と第2のテレビ電話機とをデジタル通信回線網を介して接続させるCTIサーバと、上記Webサーバと上記CTIサーバとの間でデータの送受信を行うDBサーバとを有するテレビ通話システムであって、上記DBサーバは、上記第2のテレビ電話機の電話番号を予め格納しているとともに、上記第2のテレビ電話機がテレビ通話可能状態にあるか否かを示す第1のデータを、上記第2のテレビ電話機からの操作により上記Webサーバを介して受信し、この受信した上記第1のデータを上記第2のテレビ電話機の電話番号と関連付け、第2の電話番号特定データとして格納し、上記Webサーバは、上記第2のテレビ電話機から上記第1のデータを上記第2のテレビ電話機が入力するための第2のWebページを該第2のテレビ電話機に表示させるとともに、該第2のテレビ電話機からテレビ通話可能状態にあるとの入力があると、該第2のテレビ電話機がテレビ通話可能状態にあることを示すテレビ通話可能表示を上記第1のWebページ上に表示させ、上記CTIサーバは、上記テレビ通話可能表示が上記第1のテレビ電話機に表示された状態で、上記第1のテレビ電話機からテレビ通話としての着信があると、該第1のテレビ電話機の電話番号を取得するとともに、上記第1のテレビ電話機から上記Webサーバを介して送信されたテレビ通話接続要求信号たる第2のデータと上記取得した第1のテレビ電話機の電話番号を関連付けて第1の電話番号特定データとして取得し、一方、上記DBサーバを検索して上記第1のデータをキーとして所望の上記第2の電話番号特定データを取得し、上記第1の電話番号特定データと上記第2の電話番号特定データとにより上記第1のテレビ電話機と上記第2のテレビ電話機とを接続させるようにしてもよい。
【0022】
また、本発明の請求項7記載のテレビ通話システムにおいては、更に、上記DBサーバは、上記第1のテレビ電話機の電話番号を予め格納しているとともに、上記第1のテレビ電話機がテレビ通話可能状態にあるか否かを示す第3のデータを上記第1のテレビ電話機からの操作により、上記Webサーバを介して受信し、この受信した上記第3のデータを上記第1のテレビ電話機の電話番号と関連付け、第4の電話番号特定データとして格納し、 上記Webサーバは、上記第3のデータを上記第1のテレビ電話機が入力するための第4のWebページを該第1のテレビ電話機に表示させるとともに、該第1のテレビ電話機からテレビ通話可能状態にあるとの入力があると、該第1のテレビ電話機がテレビ通話可能状態にあることを示すテレビ通話可能表示を上記第3のWebページ上に表示させ、上記CTIサーバは、上記テレビ通話可能表示が上記第2のテレビ電話機に表示された状態で、上記第2のテレビ電話機からテレビ通話としての着信があると、該第2のテレビ電話機の電話番号を取得するとともに、上記第2のテレビ電話機から上記Webサーバを介して送信されたテレビ通話接続要求信号たる第4のデータと上記取得した第2のテレビ電話機の電話番号を関連付けて第3の電話番号特定データとして取得し、一方、上記DBサーバを検索して上記第3のデータをキーとして所望の第4の電話番号特定データを取得し、上記第3の電話番号特定データと上記第4の電話番号特定データとにより上記第2のテレビ電話機と上記第1のテレビ電話機とを接続させるようにしてもよい。
【0023】
本発明のテレビ通話システムに用いるCTIサーバは、第1のテレビ電話機にWebページを表示させるとともに、第2のテレビ電話機から送信されたテレビ通話可能信号を受信すると、上記第2のテレビ電話機が上記第1のテレビ電話機とテレビ通話可能状態にあることを示すテレビ通話可能表示を上記Webページ上に表示させるWebサーバと、上記第2のテレビ電話機のテレビ通話可能状態と該第2のテレビ電話機の電話番号を関連付けて第2の電話番号特定データとして格納する登録手段とを用いて上記第1のテレビ電話機と上記第2のテレビ電話機とを接続させるテレビ通話システムに用いるCTIサーバであって、上記CTIサーバは、上記テレビ通話可能表示が上記第1のテレビ電話機に表示された状態で、上記第1のテレビ電話機からテレビ通話としての着信があると、該第1のテレビ電話機の電話番号を取得するとともに、上記第1のテレビ電話機から上記Webサーバを介して送信されたテレビ通話接続要求信号たる第2のデータと上記取得した第1のテレビ電話機の電話番号を関連付けて第1の電話番号特定データとして取得し、一方、上記登録手段を検索して上記第1のデータをキーとして所望の上記第2の電話番号特定データを取得し、上記第1の電話番号特定データと上記第2の電話番号特定データとにより上記第1のテレビ電話機と上記第2のテレビ電話機とを接続させることを特徴とする。
【0024】
本発明の請求項10記載の発明は、第1のテレビ電話機にWebページを表示させるとともに、第2のテレビ電話機から送信されたテレビ通話可能信号を受信すると、上記第2のテレビ電話機が上記第1のテレビ電話機とテレビ通話可能状態にあることを示すテレビ通話可能表示を上記Webページ上に表示させるWebサーバと、上記第2のテレビ電話機のテレビ通話可能状態と該第2のテレビ電話機の電話番号を関連付けて第2の電話番号特定データとして格納する登録手段と、の間でデータの送受信を行うCTIサーバに、上記第1のテレビ電話機と上記第2のテレビ電話機とのテレビ通話接続を実現させるためのテレビ通話プログラムであって、上記テレビ通話プログラムは、上記CTIサーバに、上記第1のテレビ電話機の電話番号を取得させる機能と、上記第1のテレビ電話機から上記Webサーバを介して送信されたテレビ通話接続要求信号たる第2のデータを取得させる機能と、上記取得した第1のテレビ電話機の電話番号を関連付けて第1の電話番号特定データとして取得させる機能と、上記登録手段を検索させる機能と、上記第1のデータをキーとして所望の上記第2の電話番号特定データを取得させる機能と、上記第1の電話番号特定データと上記第2の電話番号特定データとにより上記第1のテレビ電話機と上記第2のテレビ電話機とを接続させる機能とを実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、Webサーバを用いてテレビ通話発信者側のテレビ電話機にテレビ通話可能表示を表示させるようにしたので、テレビ通話発信者側は、テレビ通話受信者側にテレビ通話発信する前に、テレビ通話受信者側が現在テレビ通話可能状態にあるか否かを把握することができる。従って、本発明を利用すれば、テレビ通話発信者側からテレビ通話発信をすれば、テレビ通話受信者側に必ずつながることとなるので、テレビ電話機の利用促進につながる。
【0026】
また、テレビ通話受信者側のテレビ電話機は、複数の者が所有しており、そのそれぞれのテレビ電話機の電話番号に、テレビ通話可能表示を対応させて表示させるようにしておけば、テレビ通話発信者側から、テレビ通話発信する前に、テレビ通話したいテレビ通話受信者を選ぶことができる。
【0027】
また、テレビ通話発信者側のテレビ電話機とテレビ受信者側のテレビ電話機とを接続する際に、テレビ通信発信者側のテレビ電話機から送信されたテレビ通話接続要求信号とテレビ通話受信者側のテレビ電話機から送信されたテレビ通話可能信号とによりテレビ通話接続を接続するCTIサーバを採用するという構成とすれば、テレビ通話発信者側もテレビ通話受信者側もお互いに相手方に電話番号を知られることなくテレビ通話接続することが可能となる。
【0028】
更に、上記テレビ通話接続の接続条件に加え、テレビ電話受信者側の電話番号を特定するための付加条件を満たした場合に、テレビ通話接続するという構成であれば、テレビ通話発信者側とテレビ通話接続させるテレビ通話受信者をTPOに応じて自動選択可能とさせることが可能となる。
【0029】
また、テレビ通話受信者側において、現在のテレビ通話可能状態を選択可能としておけば、テレビ通話発信者側においてテレビ通話受信者側がテレビ通話可能な状態にあるか否かをリアルタイムに把握することができる。
【0030】
また、テレビ通話発信者側およびテレビ通話受信者側の双方において、テレビ通話発信する前に、相手方のテレビ通話可能状態を確認できるようにしておけば、双方とも相手方のテレビ通話可能状態を確認することができることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
<第1の実施形態>
以下に図面を参照して本発明のテレビ通話システムについて説明する。
【0032】
図1に、本発明に係るテレビ通話システム100の一実施形態の概要を示す。なお、本実施形態においては、第2のテレビ電話機を店の店員の携帯テレビ電話機とし、第1のテレビ電話機をこの店の客の携帯テレビ電話機として説明する。
【0033】
また、第1のWebページを客用Webページとし、第2のWebページを店員登録用Webページとして説明する。
【0034】
本発明に係るテレビ通話システム100は、Webサーバ10、DBサーバ20、CTIサーバ30を備えている。
【0035】
本実施形態においては、これらを用いて最終的に客の携帯テレビ電話機40aと店員の携帯テレビ電話機40bを接続するものであり、客が店にテレビ通話発信をする前に、この店の店員が現在テレビ通話可能状態にあるか否かを把握可能とすることにより、客は店にテレビ通話発信をすれば必ずつながり、携帯テレビ電話機をより有効的に活用することを可能とするものである。
【0036】
なお、本実施形態においては、客のテレビ電話機も店員のテレビ電話機も、共に携帯テレビ電話機としているが、これに限定されるものでなく、例えば、固定式のテレビ電話機やテレビ通話機能を搭載したパーソナルコンピュータ等でも適用可能である。
【0037】
次に、本発明に係るテレビ通話システム100のうち、Webサーバ10、DBサーバ20、CTIサーバ30について図2を用いて説明する。この図2は、本発明に係るテレビ通話システム100を構成するWebサーバ10、DBサーバ20およびCTIサーバ30の概略構成を示す機能ブロック図であり、Webサーバ10、DBサーバ20およびCTIサーバ30はそれぞれLAN(Local Area Network)ケーブル等で接続されており、ぞれぞれの間でデータの送受信ができるように構成されている。
【0038】
Webサーバ10は、インターネット上の情報システムであるWWW(World Wide Web)を構成するサーバのことであり、インターネット1を介して客の携帯テレビ電話機40aおよび店員の携帯テレビ電話機40b(図1参照)との間でデータの送受信を行う送受信手段11と、DBサーバ20およびCTIサーバ30との間でLANケーブルを介してデータの送受信を行うLAN送受信手段12とを備えている。
【0039】
送受信手段11は、URL入力や二次元バーコード等を用いて客の携帯テレビ電話機40aおよび店員の携帯テレビ電話機40bからアクセスがあると、LAN送受信手段12により後述するDBサーバ20内のコンテンツ収容部21および店員情報収容部22を検索し、該当するWebページを各携帯テレビ電話機40a、40bに表示させる。
【0040】
例えば、図7(a)に示す店員登録用Webページ700を店員の携帯テレビ電話機40bに表示させ、他方、図7(b)に示す客用Webページ800を客の携帯テレビ電話機40aに表示させる。客側、店員側は、このWebサーバ10から送信された客用Webページ800、店員登録用Webページ700を携帯テレビ電話機に搭載されたブラウザを用いて表示させる。例えば、NTTドコモ(登録商標)のiモード(登録商標)対応電話機を用いればよい。
【0041】
DBサーバ20は、データベースサーバ、すなわちデータを決まった形で蓄積したものであり、コンテンツ収容部21と、店員情報収容部22とを備えている。
【0042】
コンテンツ収容部21には、例えば、文字あるいは画像等のデータによりWebページを提供するためのHTML(Hypertext Markup Language)ファイルによるコンテンツが格納されている。本実施形態においては、例えば、店員の携帯テレビ電話機40bに表示される店員登録用Webページ700(図7(a)参照)や、客用Webページ800(図7(b)参照)のデータが店ごとに格納されている。
【0043】
また、店員情報収容部22には、例えば、図4に示すような店員情報テーブル400に、店員の名前(S)、電話番号(ST)および現在店員がテレビ通話可能状態か否かを示すテレビ通話可能状態(CD)等が店(SP)ごとに格納されている。
【0044】
なお、本実施形態においては、データベースサーバを独立構成要素としているが、上記店員の名前S、電話番号ST、現在の状態CD等を格納する登録手段をWebサーバ10やCTIサーバ30に設けてもよい。
【0045】
CTIサーバ30は、Computer Telephony Integrationサーバであり、送受信手段31、LAN送受信手段32、データ変換手段33、接続手段34を備えている。
【0046】
送受信手段31は、デジタル通信回線網2を介して客側の携帯テレビ電話機40aおよび店側の携帯テレビ電話機40bとの間でデータの送受信を行う。LAN送受信手段32は、Webサーバ10およびDBサーバ20との間でLANケーブルを介してデータの送受信を行う。
【0047】
データ変換手段33は、客側の携帯テレビ電話機40aからデジタル通信回線網2を介して送受信手段31が受信した音声、画像、制御データ等のうち、音声および画像データをデジタル電話回線データからIPネットワークデータに変換する。その後このIPネットワークデータは、下記接続手段34によりテレビ通話受信者たる店員の携帯テレビ電話機40bが決まると、電話回線データに変換されて店員に送信される。
【0048】
接続手段34は、後述するように、客側からテレビ通話としての着信があると、客側からWebサーバ10を介して受信するテレビ通話接続要求信号(R)と、店側からWebサーバ10を介して受信するテレビ通話可能信号(OK)とにより、客側の携帯テレビ電話機40aと店員側の携帯テレビ電話機40bを接続する。
【0049】
なお、この客側の携帯テレビ電話機40aと店員側の携帯テレビ電話機40bとの接続は、CTIサーバ30自身が行うほか、このCTIサーバ30にテレビ通話接続させるようにプログラミングされたプログラムにおいて行ってもよい。
【0050】
このCTIサーバ30の概略の一例を図3に示す。この図3においては、DBサーバ20を使用せず、Webサーバ10の中に図4に示す店員情報テーブル400が格納されている形態が示されている。このCTIサーバ30においては、2系統の複数のデジタル通信回線をWebサーバ10からの指示によって相互に切り換えて接続する機能を持っている。図3に示す回線切替/接続スイッチの機能は、例えば、後述するテレビ通話接続ロジックによって果される。また、ここで言う制御データは、客側の携帯テレビ電話機40aの電話番号(CT)、店員側の携帯テレビ電話機40bの電話番号(ST)等であり、客側の携帯テレビ電話機40aの電話番号(CT)と店員側の携帯テレビ電話機40bの電話番号(ST)を相互に認識させるためのデータである。そのロジックに関しては後述する。
【0051】
次に、本実施形態におけるテレビ通話システム100の動作説明をする。
【0052】
本実施形態のテレビ通話システム100においては、まず、店側が店員の名前(S)、店員の携帯テレビ電話機の電話番号(ST)等の店員情報を予め登録し、DBサーバ20に格納しておく。この登録方法としては、例えば、店員の名前(S)、店員の携帯テレビ電話機の電話番号(ST)等が入力可能な店員情報登録用のWebページをWebサーバ10が、インターネット1を介して店側に提供する。店側は、パーソナルコンピュータにインストールされているInternet Explorer等のブラウザを用いてパーソナルコンピュータのディスプレイにこの店員情報登録用のWebページを表示させ、店員の名前(S)、店員の携帯テレビ電話機の電話番号(ST)等必要な情報を指定された箇所に入力する。更に、このWebページの“入力”と表示されたアイコンにカーソルを合わせ、マウスを左クリックする。すると、この店員情報登録用のWebページに店側が入力したデータがインターネット1、Webサーバ10を介してDBサーバ20に送信され、店員情報収容部22に格納される。
【0053】
なお、この店員情報収容部22への店員情報の登録作業は、オペレータによる手作業入力でも良い。
【0054】
次に、店員が店員登録用Webページ700(図7(a)参照)を用いて客用Webページ800(図7(b)参照)にテレビ通話可能表示801が表示されるまでの動作について図5を用いて説明する。
【0055】
本実施形態においては、店Aが提供する客用Webページ800にはまだテレビ通話可能表示801はされておらず、DBサーバ20の店員情報テーブル400にも店Aの店員a1、a2、a3、・・・のいずれもテレビ通話可能状態(CD)に“OK”が登録されていない状態において、上記Webページ800にテレビ通話可能表示801が表示されるまでを想定している。
【0056】
まず、店員は店員登録用Webページ700(図7(a)参照)にアクセスし(ステップ300)、自己の携帯テレビ電話機40bにこの店員登録用Webページ700を表示させる(ステップ301)。この表示方法としては、例えば、店員が上記店員登録用Webページ700のURLを直接入力することによりこの店員登録用Webページ700を表示させても良いし、カテゴリー検索操作を行うことにより店員登録用Webページ700が表示されるようにしても良いし、二次元バーコードを読込むことにより店員登録用Webページ700が表示されるようにしても良く、種々の方法が考えられる。
【0057】
この店員登録用Webページ700は、図7(a)のような“OK”、“NG”からなる店員通話状態入力部701a、701bが備えられており、店員は“OK”、“NG”を選択可能になっている。この選択は、例えば、携帯テレビ電話機40bの矢印ボタンおよび決定ボタンを用いて選択するとしても良いし、携帯テレビ電話機40bの文字ボタン等を“OK”、“NG”に対応させておき、この“OK”、“NG”に対応しているボタンを押すことにより選択されるようにしてもよく、種々の方法が考えられる。
【0058】
店員が上記いずれかの操作をし、“OK”を選択すると(ステップ302)、この“OK”すなわち、この店員が現在テレビ通話可能な状態にあることを意味するテレビ通話可能信号(OK)と、この店員の携帯テレビ電話機40bの電話番号がWebサーバ10にインターネット1を介して送信される(ステップ303)。
【0059】
このテレビ通話可能信号(OK)と店員の携帯テレビ電話機40bの電話番号をWebサーバ10が受信し(ステップ304)、Webサーバ10は、この受信した店員の電話番号と一致する電話番号(ST)があるかをDBサーバ20の店員情報テーブル400から検索する(ステップ305)。
【0060】
この検索の結果、店員の電話番号がこの店員情報テーブル400に有る場合には(ステップ306のY)、Webサーバ10は、この店員が現在テレビ通話可能状態にあることを示すテレビ通話可能表示801“OK”を客用Webページ800に表示し(ステップ307)、このテレビ通話可能信号(OK)をDBサーバ20の店員情報テーブル400の該当箇所に格納させるとともに、このテレビ通話可能信号(OK)を店員の携帯テレビ電話機40bの電話番号(ST)と関連付けて、店員電話番号特定データ(D1)として上記店員情報テーブル400に格納させる(ステップ308)。
【0061】
一方、DBサーバ20の店員情報テーブル400を検索した結果、店員の携帯テレビ電話機40bの電話番号が無かった場合には、Webサーバ10は処理を終了する(ステップ306のN)。
【0062】
なお、本実施形態においては、店員が“OK”を選択すると店員の電話番号とテレビ通話可能信号(OK)がWebサーバ10に送信されるとしたが(ステップ302、303)、店員の電話番号が直接送信されるような形態に限らず、間接的に店員の電話番号が送信されるような形態でもよい。
【0063】
例えば、店員の携帯テレビ電話機40bの固有識別情報(固有のID)が送信されるようにしても良く、この場合、この固有のIDをDBサーバ20の店員情報テーブル400に予め格納しておき、このIDから店員の携帯テレビ電話機40bの電話番号を検索し、検出された電話番号(ST)とテレビ通話可能信号(OK)を関連付けて店員情報テーブル400に格納させるようにしておけばよい。
【0064】
また、本実施形態においては、店員においてOKが選択された場合についてのみ説明したが、店員において“NG”が選択された場合においては、この“NG”を意味するNG信号(店員情報テーブル400におけるテレビ通話可能状態(CD)が“NG”)がインターネット1、Webサーバ10を介してDBサーバ20の店員情報テーブル400に格納される。この格納方法としては、例えば、初期値を“NG”としておき、テレビ通話可能信号(OK)が入ってきたら“OK”と書き換えるように構成しても良いし、反対に初期値を“OK”としておき、NG信号が入ってきたら“OK”と書き換えるように構成しておいても良い。
【0065】
更に、客用Webページ800へのテレビ通話可能表示801である“OK”の表示については、例えば、店Aの店員a1、a2、a3、・・・のうち1人でも“OK”がDBサーバ20の店員情報テーブル400に登録されていれば、店Aの客用Webページ800に“OK”表示が表示されるようにしておけば、客側は、店側とテレビ通話が可能であることをリアルタイムに把握でき、一方、店Aの全ての店員がNG信号を送信したことにより、店員a1、a2、a3、・・・の全てが“NG”登録となってしまう場合に、店Aの客用Webページ800の“OK”表示が消去されるように構成しておけば、客側は、店側とテレビ通話が不可能であることをリアルタイムに把握ができる。
【0066】
次に、客用Webページ800に表示されたテレビ通話可能表示801を利用して、客の携帯テレビ電話機40aと店員の携帯テレビ電話機40bが接続されるまでの動作について図6を用いて説明する。
【0067】
客の携帯テレビ電話機40aにより店Aの客用Webページ800にアクセスし(ステップ400)、自己の携帯テレビ電話機40aにこの客用Webページ800を表示させる(ステップ401)。この表示方法としては、店員が店員登録用Webページ700を表示させる上記方法と同様である。
【0068】
本実施形態においては、この客用Webページ800は、図7(b)のように構成されている。例えば、上記したように店Aの店員a1、a2、a3、・・・のうちいずれか1人でもDBサーバ20のテーブルに“OK”が登録されていれば、この客用Webページ800に“OK”が表示されるように構成し、一方、店Aの店員a1、a2、a3、・・・のうち全く“OK”が登録されていない状態においては、この客用Webページ800には“OK”は表示されないようになっている。
【0069】
従って、この“OK”表示が客用Webページ800に表示されているということは、店Aの店員a1、a2、a3、・・・のうち1人でも現在テレビ通話可能な状態にあるということを意味するので、この客用Webページ800に“OK”表示がされている状態において、客側が店側にテレビ通話発信をした場合、客側の携帯テレビ電話機40aと店側の携帯テレビ電話機40bとが必ず通話接続され、テレビ通話が可能状態となる。
【0070】
客側の携帯テレビ電話機40aに表示された客用Webページ800上にこの“OK”表示がされた状態において、図7(b)に示すテレビ通話接続要求入力部802である“TVでんわ”表示を選択すると(ステップ402)、客の携帯テレビ電話機40aからWebサーバ10にテレビ通話接続要求信号(R)が送信される(ステップ403)とともに、CTIサーバ30に対しテレビ通話発信をする(ステップ406)。
【0071】
このテレビ通話接続要求信号(R)の送信方法としては、例えば、矢印ボタンおよび選択ボタンを操作することにより、Webサーバ10にテレビ通話接続要求信号(R)が送信されるようにしても良いし、ダイアルボタンやその他のボタンのいずれかをこの“TVでんわ”表示に対応させ、この対応させたボタンを押すことにより、テレビ通話接続要求信号(R)が送信されるようにしてもよい。
【0072】
このテレビ通話接続要求信号(R)が客の携帯テレビ電話機40aからWebサーバ10に送信されると、Webサーバ10は、このテレビ通話接続要求信号(R)を受信し(ステップ404)、この受信したテレビ通話接続要求信号(R)をCTIサーバ30に送信する(ステップ405)。
【0073】
一方、CTIサーバ30は、客の携帯テレビ電話機40aからテレビ通話としての着信があると(ステップ407)、この着信したテレビ通話発信から客の携帯テレビ電話機40aの電話番号(CT)を取得する(ステップ408)。
【0074】
更に、CTIサーバ30は、Webサーバ10から送信されてきたテレビ通話接続要求信号(R)を受信するとともに、このテレビ通話接続要求信号(R)を上記取得した客の携帯テレビ電話機40aの電話番号(CT)と関連付けて客側電話番号特定データ(D2)として一時的に保存する(ステップ409)。この保存は、図示しないRAM(Read Access Memory)等において行う。
【0075】
次に、CTIサーバ30は、DBサーバ20の店員情報テーブル(図4参照)を検索し(ステップ410)、テレビ通話可能状態(CD)にテレビ通話可能信号(OK)が格納されている者が、店Aの店員a1、a2、a3、・・・の中にいるかどうかを判断する(ステップ411)。
【0076】
その結果、CTIサーバ30は、テレビ通話可能信号(OK)が格納されている店員がいると判断すると(ステップ411のY)、このテレビ通話可能信号(OK)と上記テレビ通話接続要求信号(R)とを関連付ける(ステップ412)。
【0077】
すると、テレビ通話可能信号(OK)には、既に店Aの店員の携帯テレビ電話機40bの電話番号(ST)が関連づけられており、一方、テレビ通話接続要求信号(R)には、既に客の携帯テレビ電話機40aの電話番号(CT)が関連付けられているので、CTIサーバ30は、「CT=R、OK=ST、R=OKであれば、CT=ST」とのテレビ通話接続ロジックにより、客の携帯テレビ電話機40aと店員の携帯テレビ電話機40bとを接続する(ステップ413)。
【0078】
他方、CTIサーバ30は、DBサーバ20の店員情報テーブル400を検索した結果、テレビ通話可能信号(OK)が格納されていないと判断すると(ステップ411のN)、処理を終了する。
【0079】
このように、本実施形態におけるCTIサーバ30は、上記テレビ通話接続ロジックにより、客の携帯テレビ電話機40aと店員の携帯テレビ電話機40bを接続するので、
客側も店員側も双方とも相手の電話番号を知らなくても、テレビ通話接続が可能である。
【0080】
なお、上記実施形態においては、客側の携帯テレビ電話機40aと店員側の携帯テレビ電話機40bとの接続は、CTIサーバ30自身が行うとしたが、このCTIサーバ30に上記接続処理をさせるようにプログラミングされたプログラムを用いて行ってもよい。
【0081】
また、CTIサーバ30を介して客の携帯テレビ電話機40aと店員の携帯テレビ電話機40bを接続するという構成を採用しているので、客側の携帯テレビ電話機40aにも店員側の携帯テレビ電話機40bにも相手の電話番号は表示されることなく、テレビ通話接続が可能である。
【0082】
上記実施形態においては、店員情報テーブル400にテレビ通話可能信号(OK)が格納されている店員が1人の場合を想定しているが、このテレビ通話可能信号(OK)が格納されている店員が複数ある場合には、例えば、DBサーバ20の店員情報テーブル400に店員の位置(P)、階級、年齢等のデータを、店員の携帯テレビ電話機を特定するための付加データとして予め登録しておき、これらの付加データに優先度をつける。そして、上記テレビ通話可能信号(OK)が格納されており、かつ、これら付加された条件を全て満たす店員を選択するような所謂AND演算可能なプログラム等の条件選択手段をCTIサーバ30に備えておけばよい。
【0083】
また、上記実施形態においては、テレビ通話可能表示801として、“OK”表示が1つ表示される構成としているが、この“OK”表示は、DBサーバ20の店員情報テーブル400に“OK”が登録されている店員ごとにそれぞれ表示されるようにしてもよく、この場合には、上記“TVでんわ”マークもこの“OK”表示に対応するように設けておけば、客側において、テレビ通話接続する店員を選択することが可能となる。
【0084】
また、本実施形態においては、客側からテレビ通話接続要求信号(R)を発信させる手段として、客用Webページ800に“TVでんわ”マークを表示させるとしたが、この表示はどのようなものでもよく、要するに、客側の携帯テレビ電話機40aからテレビ通話接続要求信号(R)をWebサーバ10に送信させるきっかけとなるような表示であれば何でもよい。
【0085】
なお、本実施形態においては、第2のテレビ電話機を店の店員の携帯テレビ電話機とし、第1のテレビ電話機をこの店の客の携帯テレビ電話機としているが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0086】
<第2の実施形態>
例えば、第2のテレビ電話機を介護センター等の介護士(介護をする者)の携帯テレビ電話機、第1のテレビ電話機をその介護人(介護を受ける者)の携帯テレビ電話機として、上記第1の実施形態の本発明を適用すれば、介護人にとっては、介護センターにテレビ通話発信をすれば必ずつながるとの安心を得られる。更に、介護士とテレビ通話接続された後も、介護士、介護人は双方の顔を見て会話ができるので、介護士は介護人に対し行き届いた介護の提供ができ、他方、介護人も行き届いた介護を受けられることとなる。
【0087】
特に、介護人にとっては、自分の健康状態を良く知っている介護士に介護を受けたいと欲するものであるので、上記のように介護人側において介護士を選択可能としておけば、介護人にとってはより行き届いた介護を受けることが出来ることとなる。
【0088】
<第3の実施形態>
また、本発明は、結婚紹介サービスにも適用可能である。
【0089】
例えば、第2のテレビ電話機を結婚紹介センターのカウンセラーの携帯テレビ電話機、第1のテレビ電話機をこの結婚紹介センターの利用者の携帯テレビ電話機として、上記第1の実施形態の本発明を適用すれば、利用者が結婚紹介センターにテレビ通話発信すれば、結婚紹介センターのカウンセラーと必ずテレビ通話接続され、しかも利用者においては、カウンセラーの顔の見えるサービスの提供を受けられる。また、携帯テレビ電話機を利用すれば、利用者が外出先でもこのようなサービスを受けられる上、カウンセラーが外出中でも、このカウンセラーから上記サービスの提供を受けられる。
【0090】
<第4の実施形態>
更に、この結婚紹介サービスにおいて利用者が結婚相手を紹介してもらった後、この利用者と結婚相手とがテレビ通話するに至るまでにおいても、本発明は適用可能である。
【0091】
例えば、この結婚紹介センターの利用者として、男性Mさん、女性Fさん、がこの結婚紹介センターに登録されており、結婚紹介センターから男性Mさんが女性Fさんを紹介され、他方、女性Fさんは、結婚紹介センターから自分が男性Mさんに紹介された旨の連絡があった場合を想定する。
【0092】
まず、男性Mさん、女性Fさんが結婚紹介センターに登録すると、それぞれの氏名、携帯テレビ電話機の電話番号、その他、年齢、住所、年収、職業等が予めDBサーバ等に登録される。この登録方法としては、例えば、上記第1の実施形態で説明したような方法を用い、図4に相当する利用者情報テーブルに格納される。
【0093】
上記登録後、男性Mさんは、上記第3の実施形態に示した方法で、カウンセラーから女性Fさんを紹介してもらう。と同時に女性Fさんも結婚紹介センターから男性Mさんに自分が紹介された旨の連絡をもらう。
【0094】
この男性Mさんへの紹介および女性Fさんへの連絡の方法としては、カウンセラーから相手(男性Mさんに対しては女性Fさん、女性Fさんにとっては男性Mさん)の携帯テレビ電話機の電話番号を教えてもらうという方法もあるが、このような方法では、お互いが相手方に自分の携帯テレビ電話機の電話番号を知られてしまい、プライバシー保護の観点からすると好ましくない。
【0095】
そこで、例えば、男性Mさんはカウンセラーから男性Mさん専用のWebページのURLを教えてもらう。この方法としては、テレビ通話により画面、音声で直接伝える方法、メール送信する方法、FAX、郵便による書面の配達等種々の方法がある。
【0096】
また、この男性Mさん専用のWebページとしては、女性Fさんのテレビ通話可能状態(テレビ通話可能表示)が表示された相手確認Webページ(図7(b)に相当)と、男性Mさんのテレビ通話可能状態を登録する自分入力Webページ(図7(a)に相当)を用意する。
【0097】
同様に、男性Mさんを紹介された女性Fさんにも、相手確認Webページおよび自分入力ページが結婚紹介センターより提供される。
【0098】
また、この男性Mさん、女性Fさんにそれぞれ提供された相手確認Webページは、当事者以外は開けないようになっている。例えば、男性Mさんに提供された相手確認Webページは男性Mさん以外には開けないようになっており、女性Fさんのプライバシーが保護される。
【0099】
このような方法としては、例えば、相手確認WebサイトのURLを入力しアクセスすると、パスワード入力要求がありパスワードを入力しないと開けないようになっていたり、アクセスしてきた携帯テレビ電話機の電話番号をWebサーバが取得し、当事者かどうかを判断するようにしたり等種々の方法が考えられる。なお、このパスワードの知らせ方は、上記URLを知らせる際に一緒に知らせる等種々考えられる。
【0100】
このような状況下で、男性Mさんは、上記第1の実施形態のようにして携帯テレビ電話機から相手確認Webページを使用してテレビ通話発信を行うと、必ず女性Fさんの携帯テレビ電話機とテレビ通話接続され、テレビ通話が可能となる。同様に、女性Fさんも、上記方法を実行すれば、男性Mさんとテレビ通話接続され、テレビ通話が可能となる。
【0101】
このように、第4の実施形態においては、結婚紹介センターと利用者間におけるテレビ通話ではなく、利用者と利用者との間におけるテレビ通話における本発明の実施形態である。
【0102】
従って、双方の利用者において、自分のテレビ通話可能状態の入力と相手方のテレビ通話可能状態の確認が可能であり、しかも、相手方の電話番号を知らなくても、また、相手方に電話番号を知られることなくテレビ通話が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】本発明に係るテレビ通話システムの一実施形態であって、このテレビ通話システムの概略図である。
【図2】テレビ通話システムの概略構成を示す機能ブロック図である。
【図3】CTIサーバの機能ブロック図である。
【図4】DBサーバに登録された店員情報テーブル
【図5】テレビ通話可能表示がWebページに表示されるまでのプロセスを示すフローチャートである。
【図6】テレビ通話可能表示を用いて客側の携帯テレビ電話機と店員のテレビ電話機とが接続されるまでのプロセスを示すフローチャートである。
【図7】(a)店員登録用Webページの表示例である。(b)客用Webページの表示例である。
【符号の説明】
【0104】
1 インターネット
2 デジタル通信回線網
10 Webサーバ
11 送受信手段
12 LAN送受信手段
20 DBサーバ
21 コンテンツ収容部
22 店員情報収容部
30 CTIサーバ
31 送受信手段
32 LAN送受信手段
33 データ変換手段
34 接続手段
100 テレビ通話システム
700 店員登録用Webページ
701a 店員通話状態入力部
701b 店員通話状態入力部
800 客用Webページ
801 テレビ通話可能表示
802 テレビ通話接続要求入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のテレビ電話機と第2のテレビ電話機とを通信回線網を介して接続し、上記第1のテレビ電話機と上記第2のテレビ電話機とをテレビ通話可能状態にさせるテレビ通話システムであって、
上記第1のテレビ電話機にWebページを表示させるとともに、上記第2のテレビ電話機から送信されたテレビ通話可能信号を受信すると、上記第2のテレビ電話機が上記第1のテレビ電話機とテレビ通話可能状態にあることを示すテレビ通話可能表示を上記Webページ上に表示させるWebサーバを備えること
を特徴とするテレビ通話システム。
【請求項2】
上記第2のテレビ電話機は複数の者が所有しており、
上記テレビ通話可能表示は、
上記複数の者が所有する上記第2のテレビ電話機のそれぞれに対応させて上記Webページ上に複数表示させること
を特徴とする請求項1記載のテレビ通話システム。
【請求項3】
上記テレビ通話可能表示が上記Webページ上に表示された状態において、
上記第1のテレビ電話機からテレビ通話としての着信があると該第1のテレビ電話機と上記第2のテレビ電話機とを接続させるCTIサーバを備えること
を特徴とする請求項1あるいは2いずれか1項に記載のテレビ通話システム。
【請求項4】
上記CTIサーバは、
少なくとも、上記第1のテレビ電話機から上記第2のテレビ電話機に対するテレビ通話接続要求があり、かつ、上記第2のテレビ電話機がテレビ通話可能状態にあるという条件を満たした場合に、上記第1のテレビ電話機と上記第2のテレビ電話機とを接続させること
を特徴とする請求項3記載のテレビ通話システム。
【請求項5】
上記請求項4記載のCTIサーバであって、
更に、上記第1のテレビ電話機と接続させる上記第2のテレビ電話機を特定するための付加条件を満たした場合に、上記第1のテレビ電話機と上記第2のテレビ電話機とを接続させること
を特徴とする請求項4記載のテレビ通話システム。
【請求項6】
上記Webサーバは、
上記第2のテレビ電話機がテレビ通話可能状態にあるか否かを選択する入力部を有するWebページを上記第2のテレビ電話機に表示させること
を特徴とする請求項1乃至5いずれか1項に記載のテレビ通話システム。
【請求項7】
第1のテレビ電話機に第1のWebページを表示させるWebサーバと、上記第1のテレビ電話機と第2のテレビ電話機とをデジタル通信回線網を介して接続させるCTIサーバと、上記Webサーバと上記CTIサーバとの間でデータの送受信を行うDBサーバとを有するテレビ通話システムであって、
上記DBサーバは、
上記第2のテレビ電話機の電話番号を予め格納しているとともに、上記第2のテレビ電話機がテレビ通話可能状態にあるか否かを示す第1のデータを、上記第2のテレビ電話機からの操作により上記Webサーバを介して受信し、この受信した上記第1のデータを上記第2のテレビ電話機の電話番号と関連付け、第2の電話番号特定データとして格納し、
上記Webサーバは、
上記第1のデータを入力するための第2のWebページを該第2のテレビ電話機に表示させるとともに、該第2のテレビ電話機からテレビ通話可能状態にあるとの入力があると、該第2のテレビ電話機がテレビ通話可能状態にあることを示すテレビ通話可能表示を上記第1のWebページ上に表示させ、
上記CTIサーバは、
上記テレビ通話可能表示が上記第1のテレビ電話機に表示された状態で、上記第1のテレビ電話機からテレビ通話としての着信があると、該第1のテレビ電話機の電話番号を取得するとともに、上記第1のテレビ電話機から上記Webサーバを介して送信されたテレビ通話接続要求信号たる第2のデータと上記取得した第1のテレビ電話機の電話番号を関連付けて第1の電話番号特定データとして取得し、一方、上記DBサーバを検索して上記第1のデータをキーとして所望の上記第2の電話番号特定データを取得し、上記第1の電話番号特定データと上記第2の電話番号特定データとにより上記第1のテレビ電話機と上記第2のテレビ電話機とを接続させること
を特徴とするテレビ通話システム。
【請求項8】
上記請求項7記載のテレビ通話システムであって、
更に、
上記DBサーバは、
上記第1のテレビ電話機の電話番号を予め格納しているとともに、上記第1のテレビ電話機がテレビ通話可能状態にあるか否かを示す第3のデータを上記第1のテレビ電話機からの操作により、上記Webサーバを介して受信し、この受信した上記第3のデータを上記第1のテレビ電話機の電話番号と関連付け、第4の電話番号特定データとして格納し、
上記Webサーバは、
上記第3のデータを入力するための第4のWebページを該第1のテレビ電話機に表示させるとともに、該第1のテレビ電話機からテレビ通話可能状態にあるとの入力があると、該第1のテレビ電話機がテレビ通話可能状態にあることを示すテレビ通話可能表示を上記第3のWebページ上に表示させ、
上記CTIサーバは、
上記テレビ通話可能表示が上記第2のテレビ電話機に表示された状態で、上記第2のテレビ電話機からテレビ通話としての着信があると、該第2のテレビ電話機の電話番号を取得するとともに、上記第2のテレビ電話機から上記Webサーバを介して送信されたテレビ通話接続要求信号たる第4のデータと上記取得した第2のテレビ電話機の電話番号を関連付けて第3の電話番号特定データとして取得し、一方、上記DBサーバを検索して上記第3のデータをキーとして所望の第4の電話番号特定データを取得し、上記第3の電話番号特定データと上記第4の電話番号特定データとにより上記第2のテレビ電話機と上記第1のテレビ電話機とを接続させること
を特徴とする請求項7記載のテレビ通話システム。
【請求項9】
第1のテレビ電話機にWebページを表示させるとともに、第2のテレビ電話機から送信されたテレビ通話可能信号を受信すると、上記第2のテレビ電話機が上記第1のテレビ電話機とテレビ通話可能状態にあることを示すテレビ通話可能表示を上記Webページ上に表示させるWebサーバと、上記第2のテレビ電話機のテレビ通話可能状態と該第2のテレビ電話機の電話番号を関連付けて第2の電話番号特定データとして格納する登録手段とを用いて上記第1のテレビ電話機と上記第2のテレビ電話機とを接続させるテレビ通話システムに用いるCTIサーバであって、
上記CTIサーバは、
上記テレビ通話可能表示が上記第1のテレビ電話機に表示された状態で、上記第1のテレビ電話機からテレビ通話としての着信があると、該第1のテレビ電話機の電話番号を取得するとともに、上記第1のテレビ電話機から上記Webサーバを介して送信されたテレビ通話接続要求信号たる第2のデータと上記取得した第1のテレビ電話機の電話番号を関連付けて第1の電話番号特定データとして取得し、一方、上記登録手段を検索して上記第1のデータをキーとして所望の上記第2の電話番号特定データを取得し、上記第1の電話番号特定データと上記第2の電話番号特定データとにより上記第1のテレビ電話機と上記第2のテレビ電話機とを接続させること
を特徴とするCTIサーバ。
【請求項10】
第1のテレビ電話機にWebページを表示させるとともに、第2のテレビ電話機から送信されたテレビ通話可能信号を受信すると、上記第2のテレビ電話機が上記第1のテレビ電話機とテレビ通話可能状態にあることを示すテレビ通話可能表示を上記Webページ上に表示させるWebサーバと、上記第2のテレビ電話機のテレビ通話可能状態と該第2のテレビ電話機の電話番号を関連付けて第2の電話番号特定データとして格納する登録手段
と、の間でデータの送受信を行うCTIサーバに、上記第1のテレビ電話機と上記第2のテレビ電話機とのテレビ通話接続を実現させるためのテレビ通話プログラムであって、
上記テレビ通話プログラムは、
上記CTIサーバに、
上記第1のテレビ電話機の電話番号を取得させる機能と、
上記第1のテレビ電話機から上記Webサーバを介して送信されたテレビ通話接続要求信号たる第2のデータを取得させる機能と、
上記取得した第1のテレビ電話機の電話番号を関連付けて第1の電話番号特定データとして取得させる機能と、
上記登録手段を検索させる機能と、
上記第1のデータをキーとして所望の上記第2の電話番号特定データを取得させる機能と、上記第1の電話番号特定データと上記第2の電話番号特定データとにより上記第1のテレビ電話機と上記第2のテレビ電話機とを接続させる機能とを
実現させるためのテレビ通話プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−229490(P2006−229490A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−39679(P2005−39679)
【出願日】平成17年2月16日(2005.2.16)
【出願人】(300019490)株式会社エフティエルインターナショナル (9)
【出願人】(505058311)株式会社リザービア (1)
【Fターム(参考)】