説明

テーパー杭の施工方法及びテーパー杭

【課題】テーパー形状部分を備えるテーパー杭を地中に回転圧入する際の抵抗を効果的に低減して、テーパー杭を地中にスムーズに打設することができると共に、打設後に十分な支持力を得ることのできるテーパー杭の施工方法を提供する。
【解決手段】一端部13a側から他端部13b側に向けて外径が縮径したテーパー形状部分13を有するテーパー杭10を、外径の小さな他端部13bを下方に向けて圧入用重機12を用いて回転圧入することにより地中に打設するテーパー杭の施工方法において、テーパー形状部分13の外径の小さな他端部13bに切削プレート14が接合固定されており、この切削プレート14によって先端の土砂を切削しつつテーパー杭10が回転圧入されるようになっている。切削プレート14による切削径B1は、テーパー形状部分13の最大外径D1と最小外径D2の中間の直径D0=(D1+D2)/2以下の切削径となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テーパー杭の施工方法及びテーパー杭に関し、特に外径の小さな他端部を下方に向けて圧入用重機を用いて回転圧入することによりテーパー杭を地中に打設するテーパー杭の施工方法、及び該施工方法に用いるテーパー杭に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば軟弱地盤地域に戸建住宅などの小規模建築物を構築する際の地盤補強工法として、セメント系固化材を用いた深層混合処理工法(以下、柱状改良工法)の他、40〜200mm程度の外径を有する小口径の鋼管杭を地中に設置して地盤を補強する工法を採用する機会が増えている。
【0003】
地盤の補強に用いる小口径の鋼管杭としては、ストレート形状の鋼管杭や、先端に回転翼を有するストレート形状の鋼管杭が一般に知られており、これらの鋼管杭は、先端が支持層に至るまで打ち込まれることにより、所望の支持力が得られる基礎杭を形成する。一方、地中に設置される鋼管杭として、一端部から他端部に向けて外径が縮径したテーパー形状部分を備える鋼管杭を用いることにより、当該テーパー形状部分の楔効果によって、打ち込みは困難になるものの、大きな地盤反力が得られることに着目した技術が開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平11−181759号公報
【特許文献2】特開2003−105757号公報
【特許文献3】特開2007−327280号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のテーパー形状部分を備える鋼管杭(テーパー杭)を地中に設置する工法では、オーガー等によってガイド孔を先行掘削した後に、或いはオーガマシーンによって掘削しながら、テーパー杭に打撃力を加えたり、圧入したり、回転圧入したりする方法によってテーパー杭を地中に打ち込むものであるため、周囲の地盤を乱しやすい。特に、テーパー形状部分を備えるテーパー杭として、オーガー等による穿孔径と比較して外径がそれほど大きくない、例えば最大外径が50〜300mm程度の小口径のテーパー杭を地中に打設する場合には、周辺の地盤が乱されることにより、テーパー杭の周面摩擦力を十分に確保できなくなって所望の支持力か得られないことがある。
【0005】
これに対して、例えば最大外径が50〜300mm程度の小口径のテーパー杭については、オーガー等によって地盤を掘削することなく、地中に圧入又は回転圧入することのみによって地盤を乱さない状態でテーパー杭を地中に打設することが考えられるが(例えば、特許文献3参照)、小口径のテーパー杭といえども、圧入する際の抵抗が大きくなって、大規模な圧入用重機を必要とすることになる。特に地盤の表層部分は、埋土等が施されて強固な層となっているケースが多く、強固な表層部分を貫通してテーパー杭を打設するためには、例えば100〜150kN程度の相当の圧入力を備える圧入用重機を必要とすることから、例えば住宅用の狭小な敷地において施工することが困難になる場合がある。
【0006】
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたものであり、テーパー形状部分を備える特に小口径のテーパー杭を地中に回転圧入する際の抵抗を効果的に低減して、テーパー杭を地中にスムーズに打設することができると共に、打設後に十分な支持力を得ることのできるテーパー杭の施工方法、及び該施工方法に用いるテーパー杭を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一端部側から他端部側に向けて外径が縮径したテーパー形状部分を有するテーパー杭を、外径の小さな他端部を下方に向けて圧入用重機を用いて回転圧入することにより地中に打設するテーパー杭の施工方法において、前記テーパー形状部分の外径の小さな他端部に切削金物が接合固定されており、該切削金物によって先端の土砂を切削しつつ前記テーパー杭が回転圧入されるようになっており、且つ、前記切削金物による切削径は、前記テーパー形状部分の最大外径と最小外径の中間の直径以下の切削径となっているテーパー杭の施工方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0008】
また、本発明は、圧入用重機を用いて回転圧入することにより地中に打設される、一端部側から他端部側に向けて外径が縮径したテーパー形状部分を有するテーパー杭において、前記テーパー形状部分の外径の小さな他端部に切削金物が接合固定されており、該切削金物による切削径は、前記テーパー形状部分の最大外径と最小外径の中間の直径以下の切削径となっているテーパー杭を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0009】
そして、本発明のテーパー杭によれば、前記切削金物は、前記外径の小さな他端部から放射方向外側に張り出して設けられた切削プレートであることが好ましい。
【0010】
また、本発明のテーパー杭によれば、前記切削金物を、前記外径の小さな他端部の外周面に沿って設けられた螺旋羽根とすることもできる。
【0011】
さらに、本発明のテーパー杭によれば、前記外径の小さな他端部の先端開口面を閉塞する閉塞プレートが取付けられていることが好ましい。
【0012】
さらにまた、本発明のテーパー杭によれば、前記テーパー形状部分の最大外径は、50〜300mmであることが好ましい。
【0013】
また、本発明のテーパー杭によれば、前記テーパー形状部分の勾配は、1/50〜1/100であることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明のテーパー杭の施工方法又はテーパー杭によれば、テーパー形状部分を備える特に小口径のテーパー杭を地中に回転圧入する際の抵抗を効果的に低減して、テーパー杭を地中にスムーズに打設することができると共に、打設後に十分な支持力を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の好ましい一実施形態に係るテーパー杭の施工方法は、例えば軟弱地盤地域に、建物として戸建住宅などの小規模建築物を構築する際の地盤補強工法として用いられるものであり、図1(a),(b)に示すように、好ましくは最大外径が50〜300mm程度の小口径のテーパー鋼管杭10を、基礎地盤11に向けて、例えば鋼管杭やPCコンクリート杭を打設する重機として公知の、圧入機構を備える圧入用重機12を用いて圧入打設することにより、小規模建築物の基礎杭を形成する際に採用されたものである。また、本実施形態のテーパー杭の施工方法は、例えば基礎地盤11の表層部分に埋土等が施されて当該表層部分が強固な層となっている場合でも、圧入する際の抵抗を効果的に低減して、より小さな圧入力でテーパー鋼管杭10を容易に圧入打設することができるようにするものである。
【0016】
そして、本実施形態のテーパー杭の施工方法は、一端部13a側から他端部13b側に向けて外径が縮径したテーパー形状部分13を有するテーパー杭として、好ましくは鋼管製のテーパー鋼管杭10を、外径の小さな他端部13bを下方に向けて圧入用重機12を用いて回転圧入することにより地中に打設する施工方法において、図2(a),(b)にも示すように、テーパー形状部分13の外径の小さな他端部13bに切削金物として切削プレート14が接合固定されており、この切削プレート14によって先端の土砂を切削しつつテーパー杭10が回転圧入されるようになっており、且つ、切削プレート14による切削径B1は、テーパー形状部分13の最大外径D1と最小外径D2の中間の直径D0=(D1+D2)/2以下の切削径となっている。
【0017】
すなわち、本実施形態の施工方法に用いるテーパー杭は、圧入用重機12を用いて回転圧入することにより地中に打設されるテーパー鋼管杭10であって、一端部13a側から他端部13b側に向けて外径が縮径したテーパー形状部分13を有しており、テーパー形状部分13の外径の小さな他端部13bに切削金物として切削プレート14が接合固定されており、この切削プレート14による切削径B1は、テーパー形状部分13の最大外径D1と最小外径D2の中間の直径D0=(D1+D2)/2)以下の切削径となっている。
【0018】
本実施形態では、テーパー鋼管杭10は、例えば公知の鋼管の製造方法によって筒状に成形加工された、肉厚が例えば4.5mm程度の鋼管部材である。またテーパー鋼管杭10は、例えば2〜10m程度の長さを備えている。さらに、テーパー鋼管杭10は、そのテーパー形状部分13の一端部(上端部)13aにおける最大外径D1が好ましくは50〜300mm程度となっており、好ましくは1/50〜1/100程度の勾配で、テーパー形状部分13の他端部(下端部)13bに向けてその外径が縮径している。これによって、テーパー形状部分13の他端部(下端部)13bにおける最小外径D2は好ましくは30〜200mm程度の外径となっている。
【0019】
なお、本実施形態では、テーパー鋼管杭10のテーパー形状部分13の上端部13aに連続して、図3(a),(b)に示すように、圧入用重機12の圧入施工治具15を装着するための、例えば400〜500mm程度の長さの鋼管からなるストレート管部16が、溶接等により一体接合されて取り付けられている。またストレート管部16の上端部内側には、圧入用重機12の圧入施工治具15に装着された際に、例えば圧入施工治具15に設けられた係止溝に係止されて、圧入施工治具15に対するストレート管部16の相対回転を防止する係止リブ17が、内側に突出して設けられている。係止リブ17が係止溝に係止されることにより、圧入用重機12からの回転力を圧入施工治具15を介して確実にテーパー鋼管杭10に伝えることができ、テーパー形状部分13の下端部13bに取付けられた切削プレート14による切削作用と相俟って、テーパー鋼管杭10の回転圧入をスムーズに行うことが可能になる。
【0020】
テーパー鋼管杭10のテーパー形状部分13の他端部(下端部)13bに取り付けられる切削金物としての切削プレート14は、例えば3.2〜6.0mm程度の厚さの鋼板を切断加工して形成される。切削プレート14は、例えば上辺部分に接合凹部14aが切り欠かれた扁平な略ホームベース形状に形成されており、接合凹部14aにテーパー形状部分13の下端部13bを嵌め込むようにして、テーパー形状部分13の先端開口18を直径方向に直線状に横断した状態で、溶接等によって当該下端部13bに一体として接合固定される。これによって、切削プレート14は、その両側部をテーパー形状部分13の下端部13bから放射方向外側に各々張り出させると共に、略ホームベース形状の先端14bを先端開口18の中心の下方に配置した状態で、テーパー形状部分13の下端部13bに取付けられることになる。また、取付けられた切削プレート14の両端部間の長さによって、切削プレート14による切削径B1が決められることになる。
【0021】
ここで、切削プレート14による切削径B1は、テーパー形状部分13の最大外径D1と最小外径D2の中間の直径D0=(D1+D2)/2以下の切削径となっている必要がある。また切削プレート14による切削径B1は、テーパー形状部分13の最大外径D1と最小外径D2の中間の直径D0の0.5〜1.0倍となっていることが好ましく、0.5〜0.75倍となっていることがさらに好ましく、0.5〜0.67倍となっていることが特に好ましい。切削プレート14による切削径B1が、テーパー形状部分13の最大外径D1と最小外径D2の中間の直径D0を越えた切削径となると、周辺の地盤を乱しやすくなってその影響が大きくなり、テーパー鋼管杭10の周面摩擦力を十分に確保できなくなるという欠点が生じることになる。また、切削プレート14による切削径B1が中間の直径D0に対して小さくなり過ぎると、テーパー鋼管杭10の打設に必要な重機の圧入力が過大になるという欠点が生じることになる。
【0022】
本実施形態では、さらに、テーパー鋼管杭10のテーパー形状部分13の下端部13bには、当該下端部13bの先端開口面18を閉塞する閉塞プレート19が、例えば当該先端開口面18から僅かに後退した位置に取り付けられている。閉塞プレート19は、例えば3.2〜6.0mm程度の厚さの円形の鋼板からなり、溶接等によって、先端開口面18を内側から覆って取り付けられる。テーパー形状部分13の下端部13bに先端開口面18を閉塞する閉塞プレート19が取り付けられていることにより、テーパー鋼管杭10を回転圧入する際に、これの中空内部に土砂が侵入するのを防止すると共に、テーパー鋼管杭10による先端支持力を増加させることが可能になる。
【0023】
本実施形態によれば、上述の構成を備えるテーパー鋼管杭10を、例えば戸建住宅の建築施工現場に搬入した後、図1(a)に示すように、圧入用重機12を用いて所定の打設位置に、外径の小さなテーパー形状部分13の下端部13bを鉛直下方に配置した倒立状態で建込む。しかる後に、図1(b)に示すように、圧入用重機12を用いて、建込んだテーパー鋼管杭10を適宜回転させつつ、例えば30〜50kN程度の比較的小さな圧入力を加えながら、基礎地盤11の支持層に向けて回転圧入してゆくことにより、テーパー形状部分13を有するテーパー鋼管杭10による基礎杭が地中に埋設設置されることになる。
【0024】
そして、上述の構成を備える本実施形態のテーパー杭の施工方法又はテーパー鋼管杭10によれば、テーパー形状部分13を備える特に小口径のテーパー鋼管杭10を地中に回転圧入する際の抵抗を効果的に低減して、テーパー鋼管杭10を地中にスムーズに打設することができると共に、打設後に十分な支持力を得ることが可能になる。
【0025】
すなわち、本実施形態によれば、地中に回転圧入されるテーパー鋼管杭10は、テーパー形状部分13の外径の小さな他端部13bに切削プレート14が接合固定されているので、この切削プレート14によって先端の土砂を切削しながらテーパー杭10を回転圧入してゆくことにより、圧入抵抗を効果的に軽減して、小さな圧入力でスムーズにテーパー鋼管杭10を回転圧入してゆくことが可能になる。また、他端部13bに取付けられた切削プレート14は、その切削径B1が、テーパー形状部分13の最大外径D1と最小外径D2の中間の直径D0以下の切削径B1となっているので、少なくともテーパー形状部分13の上半分の部分L1は、その外周面が乱されていない孔壁面と強固に密着してテーパー形状部分13による楔効果を効果的に発揮することが可能になり、これによって、テーパー鋼管杭10を地中に打設された後は、周面摩擦力による十分な支持力を得ることが可能になる。
【0026】
図4(a),(b)は、本実施形態のテーパー杭の施工方法に用いるテーパー鋼管杭の他の形態を例示するものである。図4(a),(b)に示すテーパー鋼管杭20は、図2(a),(b)に示すテーパー鋼管杭10と略同様の構成を備える他、テーパー形状部分13の外径の小さな他端部13bに接合固定される切削金物が、当該他端部13bの外周面に沿って設けられた螺旋羽根21となっている。すなわち、螺旋羽根21は、例えば3.2〜6.0mm程度の厚さの螺旋形状の鋼製帯状プレートからなり、溶接等によって、テーパー形状部分13の下端部13bの外周面に沿って接合固定されている。また、螺旋羽根21は、その外径による切削径B2が、テーパー形状部分13の最大外径D1と最小外径D2の中間の直径D0=(D1+D2)/2)以下の切削径となっている。
【0027】
そして、テーパー杭として図4(a),(b)に示すテーパー形状部分13を備えるテーパー鋼管杭20を用いた場合でも、上述と同様の作用効果が奏されることになる。
【0028】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、テーパー杭は、鋼製のテーパー杭である必要は必ずしも無く、木製やコンクリート製等のその他のテーパー形状部分を備えるテーパー杭であっても良い。また、テーパー形状部分の他端部に接合固定される切削金物は、上述の切削プレートや螺旋羽根以外のものであっても良い。
【実施例】
【0029】
以下、実施例及び比較例により、本発明のテーパー杭の施工方法をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0030】
〔実施例1〕
図2(a),(b)に示す下端部に切削プレートが取付けられた5mの長さのテーパー形状部分を備えるテーパー鋼管杭を実施例1のテーパー杭として、地中への回転圧入時の圧入力と、打設後の極限支持力とを測定した。測定結果を表1に示す。また、テーパー形状部分の最大外径、最小外径、勾配、及び切削プレートによる切削径を表1に示す。
【0031】
〔比較例1〜比較例3〕
実施例1のテーパー杭の最大外径と同様の外形を有し、かつ下端部に切削プレートが取付けられていない5mの長さのストレート鋼管杭を比較例1の杭とした。下端部に切削プレートが取付けられていないこと以外は、実施例1と同様の構成を備えるテーパー鋼管杭を比較例2のテーパー杭とした。下端部に取付けられた切削プレートによる切削径がテーパー形状部分の最大外径と略同様となっていること以外は実施例1と同様の構成を備えるテーパー鋼管杭を比較例3のテーパー杭とした。
【0032】
比較例1の杭、比較例2のテーパー杭、及び比較例3のテーパー杭について、各々地中への回転圧入時の圧入力と、打設後の極限支持力とを測定した。測定結果を表1に示す。また、各杭の外径、や最大外径、最小外径、勾配、切削プレートによる切削径等を表1に示す。
【0033】
【表1】

【0034】
表1に示す測定結果によれば、本発明に係る実施例1のテーパー杭を用いた場合、回転圧入する際の抵抗を効果的に低減できると共に、テーパー杭を打設した後は、下端部に切削プレートが取付けられていない比較例2のテーパー杭と同様の、十分な支持力が得られることが判明する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】(a),(b)は、本実施形態の好ましい一実施形態に係るテーパー杭の施工方法を説明する略示側面図である。
【図2】(a)は、本実施形態の好ましい一実施形態に係るテーパー杭の施工方法に用いたテーパー鋼管杭の構成を説明するテーパー形状部分の要部側面図、(b)は底面図である。
【図3】(a)は、テーパー鋼管杭の上端部分の構成を説明する要部側面図、(b)は上面図である。
【図4】(a)は、本実施形態の好ましい一実施形態に係るテーパー杭の施工方法に用いたテーパー鋼管杭の他の構成を説明するテーパー形状部分の要部側面図、(b)は底面図である。
【符号の説明】
【0036】
10,20 テーパー鋼管杭(テーパー杭)
11 基礎地盤
12 圧入用重機
13 テーパー形状部分
13a テーパー形状部分の一端部(上端部)
13b テーパー形状部分の他端部(下端部)
14 切削プレート(切削金物)
15 圧入施工治具
16 ストレート管部
17 係止リブ
18 先端開口
19 閉塞プレート
21 螺旋羽根(切削金物)
B1 切削プレートによる切削径
B2 螺旋羽根による切削径
D0 テーパー形状部分の最大外径と最小外径の中間の直径
D1 テーパー形状部分の最大外径
D2 テーパー形状部分の最小外径

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端部側から他端部側に向けて外径が縮径したテーパー形状部分を有するテーパー杭を、外径の小さな他端部を下方に向けて圧入用重機を用いて回転圧入することにより地中に打設するテーパー杭の施工方法において、
前記テーパー形状部分の外径の小さな他端部に切削金物が接合固定されており、該切削金物によって先端の土砂を切削しつつ前記テーパー杭が回転圧入されるようになっており、
且つ、前記切削金物による切削径は、前記テーパー形状部分の最大外径と最小外径の中間の直径以下の切削径となっているテーパー杭の施工方法。
【請求項2】
圧入用重機を用いて回転圧入することにより地中に打設される、一端部側から他端部側に向けて外径が縮径したテーパー形状部分を有するテーパー杭において、
前記テーパー形状部分の外径の小さな他端部に切削金物が接合固定されており、該切削金物による切削径は、前記テーパー形状部分の最大外径と最小外径の中間の直径以下の切削径となっているテーパー杭。
【請求項3】
前記切削金物が、前記外径の小さな他端部から放射方向外側に張り出して設けられた切削プレートである請求項2に記載のテーパー杭。
【請求項4】
前記切削金物が、前記外径の小さな他端部の外周面に沿って設けられた螺旋羽根である請求項2に記載のテーパー杭。
【請求項5】
前記外径の小さな他端部の先端開口面を閉塞する閉塞プレートが取付けられている請求項2〜3の何れかに記載のテーパー杭。
【請求項6】
前記テーパー形状部分の最大外径が、50〜300mmである請求項2〜5のいずれかに記載のテーパー杭。
【請求項7】
前記テーパー形状部分の勾配が、1/50〜1/100である請求項2〜6のいずれかに記載のテーパー杭。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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