説明

テープ部材の貼着検査方法及びその装置

【課題】FDP基板に実装されるPCB基板上へのテープ部材の貼着の有無を認識率の向上を図るテープ部材の貼着検査方法と装置を提供する。
【解決手段】テープ状の部材を貼着した後のPCB基板21に対して照明光を照射するリング状照明装置50と、照明光によって照明されたPCB基板の表面上の電極22と、その表面に貼着されたACF100の画像を結像するレンズ70や、画像を撮像するカメラ80とを備えており、更に、リング状照明装置とPCB基板の表面との間には、互いに対向する一辺を、電極が延長する方向、及び、電極が延長する方向に直交する方向に沿って配置された4枚の板61、62が配置され、当該方向からの光を遮光する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の表面に形成した電極の上に貼着されたテープ部材の貼着状態を検査するための方法、及び、そのための装置に関し、特に、テープ部材が貼着された電極形状のコントラストを改善する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、液晶ディスプレイに代表される薄型表示装置(FPD:Flat Panel Display)の製造ラインでは、ガラス製の基板の端(縁)部に形成された電極に、ICドライバ等の電子部品を搭載して接続(実装)することが行われる。その際、例えば、以下の特許文献1や2にも知られるように、ガラス製の基板の表面に形成した電極の上に、その両面に付着性を備えたフィルムである、所謂、異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)を貼着し、その上に、TCP(テープキャリアパッケージ)などの電子部品を位置決めして搭載し、その後、当該電子部品を押圧(加熱圧着)し、もって、基板表面に形成した電極と電子部品との電気的接続を行う。
【0003】
その際、当該ACFをその上に貼着した電極の形状や位置を検出するためには、一般に、ガラス製の基板の裏側(電極が形成された面とは反対側の面)から光を照射し、その透過光(特許文献1)、又は、反射光(特許文献2)をカメラ(撮像装置)により検出し、当該検出した画像をコンピュータなどにより分析することにより、テープ部材の貼着状態を検査することが行われていた。
【0004】
また、一般に、基板表面の欠陥を検出する場合、照射方向による散乱光の方向性を解消するため、リング(輪)状の光源(以下、リング照明と言う)を利用することは、例えば、以下の特許文献3などにより、既によく知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−142900号公報
【特許文献2】特開2003−229453号公報
【特許文献3】特開2002−243651号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述したように、基板の端部に電子部品を実装する場合、異方性導電フィルム(ACF)は比較的に高価なことから、その無駄な使用を無くして製品コストの上昇を避けるため、当該ACFを、ガラス基板ではなく、後にも詳細に説明するように、当該基板上に実装されるTAB(Tape Automated Bonding)やPCB(Printed Circuit Board)側に貼着して位置決めし、その後、当該TABやPCBを押圧(加熱圧着)することによって、電子部品を基板の端部に実装することが行われている。
【0007】
その際、上述したように、特に、ACFをTABやPCBを構成する基板の表面に形成した電極部分に貼着した後、当該貼着した基板表面から上記リング照明を利用して照明光を入射すると、当該電極の形成部分において、散乱光が発生してしまう。そのため、電極だけの部分と、その表面にACFを貼着した部分とではコントラストに差異が生じてしまい、特に、その表面にACFを貼着した部分では、電極のコントラストが低下してしまい、そのため、ACFの貼着検査において、虚報が発生してしまう。即ち、ACFの有無検査における認識率が低下してしまうという問題点があった。
【0008】
そこで、本発明では、上述した従来技術における問題点に鑑みて達成されたものであり、特に、リング照明を照明光として利用したテープ部材の貼着検査方法及び装置であって、テープ部材の貼着の有無の認識率の向上を図ることが可能なテープ部材の貼着検査方法及び装置を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明によれば、まず、少なくともその表面の一部に複数の電極を形成した、FPD基板の縁部に実装されるPCB基板に、当該電極が形成された表面上にテープ状の部材を貼着した後、当該テープ状部材貼着状態を検査するテープ部材の貼着検査装置であって、前記テープ状の部材を貼着した後のPCB基板に対して照明光を照射する照明手段と、前記照明光によって照明された前記PCB基板の表面上の前記電極と、その表面に貼着されたテープ部材の画像を結像する光学手段と、前記光学手段により結像された画像を撮像する手段とを備えており、前記照明手段は、前記PCB基板の表面に形成された電極が延長する方向と、当該電極が延長する方向に直交する方向からの光を遮光すると共に、当該PCB基板の表面上の前記電極と前記テープ部材に対してリング状照明を行うテープ部材の貼着検査装置が提供される。
【0010】
なお、本発明では、前記に記載したテープ部材の貼着検査装置において、前記照明手段は、リング状の照明を行うリング照明手段と、前記PCB基板の表面との間に配置され、当該リング照明手段からの照明光のうち、前記PCB基板の表面に形成された電極が延長する方向と、当該電極が延長する方向に直交する方向からの光を遮光する遮光手段とを備えることが好ましく、更には、前記遮光手段は、少なくとも一対の矩形状の遮光板を備え、当該一対の遮光板は、互いに対向する一辺を、前記PCB基板の表面に形成された電極が延長する方向、又は、当該電極が延長する方向に直交する方向に沿って配置したことが好ましい。加えて、前記遮光手段は、更に、他の一対の矩形状の遮光板を備えており、当該他の一対の遮光板は、互いに対向する一辺を、前記PCB基板の表面に形成された電極が延長する方向と直交する方向、又は、当該電極が延長する方向に沿って配置したことが好ましく、又は、前記PCB基板は、TAB又はPCBの基板であり、かつ、前記テープ状の部材は異方性導電フィルム(ACF)であることが好ましい。
【0011】
或いは、本発明によれば、やはり上記の目的を達成するために、少なくともその表面の一部に複数の電極を形成した、FPD基板の縁部に実装されるPCB基板に、当該電極が形成された表面上にテープ状の部材を貼着した後、当該テープ状部材貼着状態を検査するテープ部材の貼着検査装置であって、前記テープ状の部材を貼着した後のPCB基板に対して照明光を照射する照明手段と、前記照明光によって照明された前記PCB基板の表面上の前記電極と、その表面に貼着されたテープ部材の画像を結像する光学手段と、前記光学手段により結像された画像を撮像する手段とを備えており、前記照明手段は、少なくとも前記PCB基板の表面に形成された電極が延長する方向と、当該電極が延長する方向に直交する方向において、互いに対向する一対の円弧部分を含め、全体でリング状の照明を行うための複数の円弧部分により構成されると共に、前記対向する一対の部分から照射される照明光の強度を制御するための手段を備えているテープ部材の貼着検査装置が提供される。
【0012】
更に、本発明によれば、やはり上記の目的を達成するために、少なくともその表面の一部に複数の電極を形成した、FPD基板の縁部に実装されるPCB基板に、当該電極が形成された表面上にテープ状の部材を貼着した後、当該テープ状部材貼着状態を検査するテープ部材の貼着検査方法であって、前記テープ状の部材を貼着した後のPCB基板に対して照明光を照射し、前記照明光によって照明された前記PCB基板の表面上の前記電極と、その表面に貼着されたテープ部材の画像を結像し、前記結像された画像を撮像してテープ部材の貼着状態を検査し、前記照明光を照射する際、前記PCB基板の表面上の前記電極と前記テープ部材に対してリング状に照明を行うと共に、前記PCB基板の表面に形成された電極が延長する方向、又は、当該電極が延長する方向に直交する方向からの光を制御するテープ部材の貼着検査方法が提供される。
【0013】
また、本発明では、前記に記載したテープ部材の貼着検査方法において、前記PCB基板の表面に形成された電極が延長する方向、又は、当該電極が延長する方向に直交する方向からの光の制御は、当該光を遮光することであることが好ましく、又は、前記PCB基板の表面に形成された電極が延長する方向、又は、当該電極が延長する方向に直交する方向からの光を制御は、当該光の発光強度を低減することであることが好ましい。そして、前記PCB基板は、TAB又はPCBの基板であり、かつ、前記テープ状の部材は異方性導電フィルム(ACF)であることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
上述した本発明によれば、リング照明を照明光として利用したテープ部材の貼着検査方法及び装置であって、簡単な構成により、テープ部材の貼着の有無を認識率の向上を図ることが可能なテープ部材の貼着検査方法及び装置を提供することが可能となる、もって、製品製造の歩留まりの向上にも貢献することとなる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明のテープ部材の貼着検査装置が採用される液晶ディスプレイの電子部品実装における各部の関係を示す図である。
【図2】テープ状の部材によりTABを仮圧着した後に実行される本圧着の様子を示す図である。
【図3】PCB基板上の電極とその上に貼着されたテープ部材の状態を示す一部断面を含む拡大図である。
【図4】本発明の一実施の形態になる貼着検査装置の概略構成の一例を示す図である。
【図5】上記貼着検査装置における照明の動作原理について説明するための図である。
【図6】上記貼着検査装置におけるリング照明を行う他の装置構成を示す図である。
【図7】上記貼着検査装置において付加的に使用されるフィルタの具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明になる実施の形態について、添付の図面を参照しながら、詳細に説明する、
【0017】
まず、添付の図1には、本発明になるテープ部材の貼着検査装置が採用される液晶ディスプレイの電子部品実装工程における各部の関係を、具体的には、液晶ディスプレイのセル(ガラス基板)1と、TAB2と、更には、PCB3を示しており、セル1は、2枚のガラス板を貼り合わせると共に、それらの間に液晶を封入した構成される。そして、図にも明らかなように、少なくともその一部には、例えば、その一辺(縁部)に沿って、複数の電極11、11が形成されている。
【0018】
TAB(Tape Automated Bonding)2は、上記ガラス板と比較し、その外形が大幅に小さく、かつ、厚さの薄い樹脂製の基板(PCB基板)21の表面に、複数の電極22、22を形成して構成されており、そして、その表面には、端子を当該電極に電気的に接続して、半導体装置であるLSI23が搭載されてもよく、又は、当該LSIを搭載しなくてもよい。
【0019】
また、PCB(Printed Circuit Board)3は、上記TABと同様に、上記ガラス板と比較し、その外形が大幅に小さく、かつ、厚さの薄い樹脂製の基板(PCB基板)31の表面に、複数の電極32、32を形成しており、そして、その表面には、端子を当該電極に電気的に接続した半導体装置であるLSI33が搭載されている。
【0020】
なお、セル1上に上述したTAB2を搭載する場合には、当該セルを構成するガラス板側に、テープ状の部材であるACF(Anisotropic Conductive Film)を貼着し、その上にTAB2を位置決めして仮圧着し、その後、加圧装置により加熱圧着することにより本圧着することも可能であるが、しかしながら、上述したように、ACFの無駄を省くためには、図にも符号100で示すように、当該ACFを上記TAB2の接続面に貼着し、そして、TAB2を位置決・仮圧着し(図の矢印を参照)、その後、加圧装置により加熱圧着することもできる。
【0021】
また、セル1上にTAB2を搭載する場合、図に矢印で示すように、搭載したTAB2の縁部を利用して、更に、PCB3を搭載することも行われており、その場合、上記テープ状の部材であるACF100の貼着は、TAB2側であっても、又は、PCB3側であってもよい。
【0022】
なお、添付の図2には、貼着したテープ状の部材であるACF100により上記TAB2を仮圧着した後に実行される本圧着の様子が示されている。即ち、この本圧着工程では、上記ACF100のバインダ樹脂を加熱圧着するため、図からも明らかなように、加圧ヘッド13及び受け部材を構成する台座14には、ロッド状のヒータ16、17が、それぞれ、設けられている。各ヒータ16、17は、それぞれ、加圧ヘッド13又は台座14のほぼ全長に及ぶ長さを有し、かつ、その全長に亘ってほぼ均一な温度状態となるよう、図示しない制御装置により管理されている。また、この図において、符号13aは、加圧ヘッド13の当接面を示しており、本例では、図にも示すように、TAB2をその縁部に仮圧着したセル(ガラス基板)1を台座14の上に搭載し、そして、矢印で示すように、その当接面13aがTAB2上のACF接着部分に当たるように加圧ヘッド13を下降させ、もって、所定の温度及び圧力で加熱圧着(本圧着)を行う。
【0023】
なお、ここでは図示しないが、TAB2の縁部に、更に、PCB3を搭載する場合にも、その加熱圧着工程は上記と同様であり、その詳述は省略する。
【0024】
ところで、ACF100をTAB2又はPCB3に貼着した後、これを上記液晶ディスプレイのセル(ガラス基板)1上の電極、又は、TAB2上の電極に対して位置合わせすると共に、ACFの貼着状態を確認するための、所謂、ACFの有無検査が行われるが、その際、上述したように、特に、ACFを電極部分に貼着した後、その表面側からリング照明を利用して照明光を入射するが、その際、当該電極の形成部分において、散乱光が発生してしまう。
【0025】
これは、発明者等による詳細な検討によれば、特に、TAB2やPCB3のように、比較的、その厚さが薄い樹脂製の基板(PCB基板)上に電極を設けたものでは、添付の図3(a)及び(b)にも示すように、その表面に形成される導体である電極の厚さが厚く、また、その他の工程での押圧等により、その端部が外部に向かう湾曲(所謂、めくれ)等が生じ易い。そのため、当該電極の端部(リードエッジ)では散乱光が発生し易く、更に、その表面にCF100が貼着された場合にも、ACF表面に形成される傾斜部では所定の方向への反射が起こるなどの現象が生じ易い。それにより、電極だけの部分と、その表面にACF100を貼着した部分とでは、カメラ等により得られる映像のコントラストに差異が生じてしまい、表面にACF100を貼着した部分では、特に、電極の端部(リードエッジ)でのコントラストが低下してしまう。
【0026】
そこで、本発明では、上述した発明者等の検討結果に基づいて、リング照明を利用し、かつ、上述した不具合が少なく、即ち、ACFを貼着後においても当該電極の形成部分を、ACFが付着していない部分をも含めて、得られる画像のコントラストに差異が生じ難く、そのため、ACFの貼着検査における虚報の発生を低減し、もって、ACFの有無検査における認識率を向上することが可能なテープ部材の貼着検査方法と、それを実現するための装置が提案される。添付の図4は、本発明の一実施の形態になるテープ部材の貼着検査装置の構成を示している。
【0027】
即ち、このテープ部材の貼着検査装置は、上述したリング照明を行うための装置50と共に、その下方に配置された、本例では4枚1組の、所謂、遮光板60と、上記リング照明装置50の上方に配置された光学系を構成するレンズ70と、そして、当該光学系により形成された画像を撮像するためのカメラ80とから構成されている。なお、リング照明50は、例えば、図示しないレーザ発振器から出射したレーザビームをリング状のグラスファイバに導き、当該リング状ファイバの下面に設けたリング状のスリットを介して、下方に向かって照射する。また、レンズ70を含む光学系は、上記照明装置50により照明されたPCB3の表面に形成された電極の画像を結像するものであり、複数のレンズやプリズム等を含んでもよい。また、画像を撮像するためのカメラ80としては、例えば、CCDカメラがその例として挙げられる。そして、これらの構成要件からなるテープ部材の貼着検査装置は、その表面にACFを貼着した後のPCB3が搬送される経路の上方に配置され、当該ACFを貼着した部分を含む面の画像を、所定のタイミングで撮像し、例えば、CPU等により構成される画像処理装置40により所定の処理を行って、その表面におけるACFの有無を検査する。
【0028】
なお、上記リング照明50の下方に配置された4枚1組の遮光板60は、互いに対向する一対の板61と61、そして、62と62を備え、そして、それぞれの対を構成する遮光板60の中央部開口側(内側)の辺が、ACFの有無を検査するTAB2、又は、PCB3の表面に形成された電極22の延長方向に並び、又は、それに対して直交する方向に沿って並ぶようにそれぞれ配置されている。
【0029】
その結果、添付の図5にも示すように、上記リング照明50によりリング状に照射された光は、上記4枚1組の遮光板60によってその一部が遮光され、TAB2、又は、PCB3の表面の電極22とACF100上に照射されることとなる。即ち、上記リング照明50から照射されたリング状の光のうち、電極22の延長方向から入射する光、及び、それに対して直交する方向に入射する光が、上記4枚1組の遮光板60によって遮光される。その結果、上述したように、電極22の端部(リードエッジ)での散乱光の発生が抑制され、更に、その表面に貼着されたACF100からの反射も抑制されることとなり、上述した現象の発生を抑制・排除することが出来る。そのため、電極だけの部分と、その表面にACFを貼着した部分との間で生じる、コントラストの差異が生じ難くなり、従来のようなコントラストの低下を解消することが可能になる。
【0030】
即ち、上述したテープ部材の貼着検査装置によれば、ACF100をTAB2又はPCB3に貼着した後、ACFの貼着状態を確認するACFの有無検査が行われるが、その際におけるコントラストの低下を効果的に抑制することが可能となることから、テープ部材の貼着の有無の認識率を大幅に向上することが可能となり、製品製造の歩留まりの向上に貢献することとなる。
【0031】
なお、上記の実施例では、リング照明装置50は、レーザ発振器からのレーザビームをリング状のグラスファイバに導いて、その下面に設けたリング状のスリットを介して下方に向かって照射するものとしたが、しかしながら、これに限定されることなく、例えば、添付の図6にも示すように、当該リング照明装置50を複数の円弧部分(本例では、45度毎に分けた8個の部分)51〜58に分割し、かつ、それぞれの部分には高出力のレーザダイオードを配置する。そして、互いに対向する円弧部分(例えば、51と55、52と56、53と57、54と58)に対して、それぞれ独立に、発光電力を供給するための電源装置91〜94を備えた電源90を用意し、もって、ACFの有無を検査するTAB2、又は、PCB3の表面に形成された電極22の延長方向とその直交方向に対応する対向する円弧部分に供給する電力、即ち、その発光強度を制御する(低減する又は停止)ようにしてもよい。
【0032】
更には、上記の4枚1組の遮光板60に加えて、上記光学系を構成するレンズ70の絞りの位置に、添付の図7(a)〜(d)に示すような種々のパターンを備えたフィルタ65を挿入することによっても(上記図4を参照)、更に、上述した電極の端部(リードエッジ)での散乱光を更に低減することが出来、好ましいであろう。なお、これらのフィルタは、反射の状態などを考慮して、単一又は複数を、選択的に組み合わせて使用することが出来る。
【符号の説明】
【0033】
1…セル(ガラス基板)、2…TAB、22…電極、23…LSI、3…PCB、32…電極、33…LSI、40…画像処理装置、50…リング照明装置、60…遮光板、70…レンズ、80…カメラ、90…電源。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともその表面の一部に複数の電極を形成した、FPD基板の縁部に実装されるPCB基板に、当該電極が形成された表面上にテープ状の部材を貼着した後、当該テープ状部材貼着状態を検査するテープ部材の貼着検査装置であって、
前記テープ状の部材を貼着した後のPCB基板に対して照明光を照射する照明手段と、
前記照明光によって照明された前記PCB基板の表面上の前記電極と、その表面に貼着されたテープ部材の画像を結像する光学手段と、
前記光学手段により結像された画像を撮像する手段とを備えており、
前記照明手段は、前記PCB基板の表面に形成された電極が延長する方向と、当該電極が延長する方向に直交する方向からの光を遮光すると共に、当該PCB基板の表面上の前記電極と前記テープ部材に対してリング状照明を行うことを特徴とするテープ部材の貼着検査装置。
【請求項2】
前記請求項1に記載したテープ部材の貼着検査装置において、前記照明手段は、リング状の照明を行うリング照明手段と、前記PCB基板の表面との間に配置され、当該リング照明手段からの照明光のうち、前記PCB基板の表面に形成された電極が延長する方向と、当該電極が延長する方向に直交する方向からの光を遮光する遮光手段とを備えたことを特徴とするテープ部材の貼着検査装置。
【請求項3】
前記請求項2に記載したテープ部材の貼着検査装置において、前記遮光手段は、少なくとも一対の矩形状の遮光板を備え、当該一対の遮光板は、互いに対向する一辺を、前記PCB基板の表面に形成された電極が延長する方向、又は、当該電極が延長する方向に直交する方向に沿って配置したことを特徴とするテープ部材の貼着検査装置。
【請求項4】
前記請求項3に記載したテープ部材の貼着検査装置において、前記遮光手段は、更に、他の一対の矩形状の遮光板を備えており、当該他の一対の遮光板は、互いに対向する一辺を、前記PCB基板の表面に形成された電極が延長する方向と直交する方向、又は、当該電極が延長する方向に沿って配置したことを特徴とするテープ部材の貼着検査装置。
【請求項5】
前記請求項1に記載したテープ部材の貼着検査装置において、前記PCB基板は、TAB又はPCBの基板であり、かつ、前記テープ状の部材は異方性導電フィルム(ACF)であることを特徴とするテープ部材の貼着検査装置。
【請求項6】
少なくともその表面の一部に複数の電極を形成した、FPD基板の縁部に実装されるPCB基板に、当該電極が形成された表面上にテープ状の部材を貼着した後、当該テープ状部材貼着状態を検査するテープ部材の貼着検査装置であって、
前記テープ状の部材を貼着した後のPCB基板に対して照明光を照射する照明手段と、
前記照明光によって照明された前記PCB基板の表面上の前記電極と、その表面に貼着されたテープ部材の画像を結像する光学手段と、
前記光学手段により結像された画像を撮像する手段とを備えており、
前記照明手段は、少なくとも前記PCB基板の表面に形成された電極が延長する方向と、当該電極が延長する方向に直交する方向において、互いに対向する一対の円弧部分を含め、全体でリング状の照明を行うための複数の円弧部分により構成されると共に、前記対向する一対の部分から照射される照明光の強度を制御するための手段を備えていることを特徴とするテープ部材の貼着検査装置。
【請求項7】
少なくともその表面の一部に複数の電極を形成した、FPD基板の縁部に実装されるPCB基板に、当該電極が形成された表面上にテープ状の部材を貼着した後、当該テープ状部材貼着状態を検査するテープ部材の貼着検査方法であって、
前記テープ状の部材を貼着した後のPCB基板に対して照明光を照射し、
前記照明光によって照明された前記PCB基板の表面上の前記電極と、その表面に貼着されたテープ部材の画像を結像し、
前記結像された画像を撮像してテープ部材の貼着状態を検査し、
前記照明光を照射する際、前記PCB基板の表面上の前記電極と前記テープ部材に対してリング状に照明を行うと共に、前記PCB基板の表面に形成された電極が延長する方向、又は、当該電極が延長する方向に直交する方向からの光を制御することを特徴とするテープ部材の貼着検査方法。
【請求項8】
前記請求項7に記載したテープ部材の貼着検査方法において、前記PCB基板の表面に形成された電極が延長する方向、又は、当該電極が延長する方向に直交する方向からの光の制御は、当該光を遮光することであることを特徴とするテープ部材の貼着検査方法。
【請求項9】
前記請求項7に記載したテープ部材の貼着検査装置において、前記PCB基板の表面に形成された電極が延長する方向、又は、当該電極が延長する方向に直交する方向からの光を制御は、当該光の発光強度を低減することであることを特徴とするテープ部材の貼着検査方法。
【請求項10】
前記請求項7に記載したテープ部材の貼着検査方法において、前記PCB基板は、TAB又はPCBの基板であり、かつ、前記テープ状の部材は異方性導電フィルム(ACF)であることを特徴とするテープ部材の貼着検査方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2011−75509(P2011−75509A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−229856(P2009−229856)
【出願日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】