説明

ディスクローディング装置およびディスク装置

【課題】小型化あるいはコスト増加の抑制のいずれか一方を図ることができるディスクローディング装置およびディスク装置を提供すること。
【解決手段】ディスクDS,DLの径に応じて、ローディングアーム20R,20Lが揺動することで、ローディングアームボス22R,22Lの空間部92R,92Lにおける第1ローディングアーム揺動溝部93R,93Lおよび第2ローディングアーム揺動溝部94R,94Lに対する位置が変化する。そして、メインカム90が搬送方向に移動することで、ローディングアームボス22R,22Lの位置に応じて第1ローディングアーム揺動溝部93R,93Lあるいは第2ローディングアーム揺動溝部のいずれがローディングアームボス22R,22Lを通過する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスクローディング装置およびディスク装置に関し、さらに詳しくは、ディスクをクランプ位置まで搬送するディスクローディング装置およびクランプ位置に搬送されたディスクを回転駆動するディスク装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ディスク装置においては、DVD(Digital Versatile Disk)やCD(Compact Disk)などのディスクをクランプ位置まで搬送する方法として、種々の方法がある。例えば、ディスクを載置し、図示しないトレイ駆動装置を駆動することで、ユーザーにより載置されたディスクをクランプ位置まで搬送するディスクトレイを用いた搬送方法や、ディスクトレイを用いずにユーザーによりディスク装置に挿入されたディスクをクランプ位置まで搬送するディスクローディング装置を用いた搬送方法などがある。
【0003】
ここで、従来のディスクローディング装置は、その機構として種々の機構がある。例えば、ゴムローラとこのゴムローラと対向する挟持部材とによりディスクを挟持し、ゴムローラをモータなどの駆動手段により回転させ、ディスク装置に挿入されたディスクをクランプ位置まで搬送する機構がある。この機構を用いたディスクローディング装置は、ディスクをゴムローラと挟持部材とで挟持した後、クランプ位置まで搬送する際に、このゴムローラがディスクの表面に直接接触する。従って、ディスクの表面の損傷の影響を受けにくい、主に再生専用ディスクを回転駆動するディスク装置に用いられていた。
【0004】
また、例えばディスクの外周端部の複数箇所をアームにより保持して、このアームを移動させることでディスクを搬送する機構がある。この機構を用いたディスクローディング装置は、アームがユーザーによりディスク装置に挿入されたディスクの外周端部を保持した後、保持したディスクをクランプ位置まで搬送する。つまり、このディスクの表面に直接接触する部材がなく、ディスクの表面の損傷を抑制することができる。従って、ディスクの表面の損傷の影響を受けやすい記録再生用ディスクをも回転駆動するディスク装置に用いることができる。
【0005】
ここで、ディスクには、径が異なる複数の種類がある。従って、記録再生用ディスクをも回転駆動させるのに用いられる上記従来のディスクローディング装置を備えるディスク装置において、特許文献1に示すように、ディスクの径に拘わらず径の異なる複数のディスクをクランプ位置まで搬送することができる技術が提案されている。例えば、特許文献1に示すディスクローディング機構(ディスクローディング装置)は、接近方向に付勢された一対のアームとこの一対のアームの回動に連動して回動する奥ガイドアームを備えるものである。そして、記録ディスクが挿入されると、各アームがこの記録ディスクによって付勢力に対抗して押し広げられ、奥ガイドアームは、記録ディスクの外径に拘わらず、記録ディスクがフレーム状の装着位置(クランプ位置)に到達したときに、記録ディスクを保持するものである。これにより、異なった直径の記録ディスクを保持するにあたって、記録ディスクの直径の検出を行うことなく、所定の一点に保持することができるものである。
【0006】
【特許文献1】特開平11−96639号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記従来のディスクローディング装置を備えたディスク装置では、ユーザーによりディスクをディスク装置に挿入すると、このディスクをクランプ位置まで搬送するために、まず、一対の入口サブアームにそれぞれ取り付けられた入口サブガイドと接触する。次に、ディスクをさらに挿入すると、入口サブガイドと接触したディスクによって入口サブアームは、この入口サブアームに与えられた付勢力に対抗して押し広げられる。次に、ディスクをさらに挿入すると、さらに入口サブアームに与えられた付勢力に対抗して、入口サブアームは、ディスクの最大径部の端面部分が入口サブガイドとの接触点を通過するまで、このディスクによりさらに押し広げられる。そして、ディスクをさらに挿入し、ディスクの最大径部の端面部分が入口サブガイドとの接触点を通過すると、ディスクは、一対の入口サブアームに与えられた付勢力によりクランプ位置まで搬送され、奥ガイドアームに取り付けられた奥ガイドと接触する。
【0008】
ここで、クランプ位置まで搬送されるディスクの中心は、クランプ位置におけるターンテーブルの中心と同一直線上にあることが必要である。これは、クランプ位置まで搬送されたディスクを確実にターンテーブルにクランプするためである。従って、上記従来のディスクローディング装置の一対のアームは、リンクプレートを介して長穴に連結され、このリンク機構により互いの回動角度が等しくなっている。これにより、上記押し広げられた一対のアームは、付勢力により互いに接近する方向に同じ回動角度で回動するため、ディスクがクランプ位置まで搬送されることになる。
【0009】
上記従来のディスクローディング装置では、アームによりディスクをクランプ位置まで搬送するために、各アームを互いに接近する方向に付勢する付勢手段と、各アームの動作の同期を取るためのリンク機構が必要となる。特に、付勢手段およびリンク機構は、アーム間に配置される必要があるため、アーム近傍にスペースを設ける必要があり、小型化を図ることができないという問題がある。
【0010】
また、アームによりディスクをクランプ位置まで搬送するために、複数の部材を必要とする。従って、ディスクローディング装置およびこのディスクローディング装置を備えるディスク装置の部品点数が増え、コストの増加となる虞がある。
【0011】
この発明は、上述した課題をその一例として解決するものであって、少なくとも、小型化あるいはコスト増加の抑制のいずれか一方を図ることができるディスクローディング装置およびディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の請求項1に記載のディスクローディング装置は、ローディングプレートと、前記ローディングプレートに揺動自在に支持されており、一方の端部側に搬送するディスクの外周端部と当接する第1案内溝部を有し、当該ディスクの径に応じて揺動する一対の第1アームと、前記ローディングプレートに対して少なくとも前記ディスクの搬送方向に摺動自在に支持され、、待機位置において前記一対の第1アームとの間で当該ディスクを保持するホルダーと、前記ディスクが保持されたホルダーを少なくとも前記待機位置から前記保持されたディスクがクランプ位置となるまで移動するホルダー移動手段と、前記ディスクの搬送中における前記一対の第1アームを前記ディスクの径に応じて、当該一対の第1アームを当該一対の第1アームが接近する方向に揺動させる複数の第1アーム揺動手段と、前記ディスクの径に応じて、前記複数の第1アーム揺動手段のうちいずれか1つを選択する第1アーム揺動選択手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の請求項5に記載のディスク装置は、少なくとも、前記請求項1〜4のいずれか1項に記載のディスクローディング装置と、前記ディスクローディング装置によりクランプ位置まで搬送された前記ディスクがクランプされるターンテーブルと、前記ターンテーブルを回転させるディスク回転駆動手段と、前記ターンテーブルを前記ディスクローディング装置に対して揺動させるターンテーブル揺動手段と、を備えることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。ここで、以下に説明では、DVDやCDなどの光により情報を再生あるいは記録可能なディスクを対象とするディスクローディング装置およびこのディスクローディング装置を備えるディスク装置について説明するが、この発明はこれに限定されるものはなく、磁気ディスク、光磁気ディスクなどの光や磁気などにより情報を再生あるいは記録可能ないずれのディスクを対象とすることができる。
【0015】
(実施の形態)
図1(a)および図1(b)は、実施の形態にかかるディスクローディング装置の構成例を示す図である。同図に示すように、この発明にかかるディスクローディング装置1は、ローディングプレート10と、ローディングアーム20R,20Lと、ホールドレバー30R,30Lと、イジェクトホルダー40と、イジェクトガイド50R,50Lと、イジェクトガイド用スプリング60R,60Rと、ストッパー70と、クランパー80と、メインカム90と、センタリングガイド100と、ホルダー駆動手段である図示しないモータと、により構成されている。なお、110は、ローディングプレート10に揺動自在に支持されたホルダーアームである。また、120は、搬送方向と直交する方向(以下、単に「直交方向」と称する)にディスクガイド揺動軸122R,122Lを有し、ローディングプレート10に揺動自在に支持されたディスクガイドである。この実施の形態のディスクローディング装置1は、径の異なる複数のディスク、例えば径12cmの径の大きいディスクDLと径8cmの径の小さいディスクDSの2種類のディスクを回転駆動させることにより、このディスクDS,DLに情報を記録あるいは記録された情報を再生するディスク装置に備えられるものである。
【0016】
図2は、ローディングプレートの構成例である。同図に示すように、ローディングプレート10は、平板形状であり、例えば金属材料により形成されている。このローディングプレート10には、ローディングアーム支持穴11R,11Lと、ホールドレバー支持穴12R,12Lと、ホルダーアーム支持穴13と、クランパー支持穴14と、ホルダー支持溝部15a〜cと、係合穴16とにより構成されている。なお、17a〜eは、メインカム90をこのローディングプレート10に対して摺動自在に支持するメインカム支持部材である。18a〜bは、ディスクガイド120のディスクガイド揺動軸122R,122Lを揺動自在に支持するディスクガイド支持穴である。
【0017】
ローディングアーム支持穴11R,11Lは、ローディングプレート10の長手方向における中央部よりも排出方向側で、かつローディングプレート10の短手方向における両端部に形成されている。ホールドレバー支持穴12R,12Lは、このローディングアーム支持穴11R,11Lのそれぞれの近傍に形成されている。なお、ホールドレバー支持穴12R,12Lのそれぞれの近傍には、後述するホールドレバー用スプリング130R,130Lの一方の端部が接続されるスプリング用爪部19R,19Lが形成されている。
【0018】
ホルダーアーム支持穴13は、ローディングプレート10の長手方向における中央部よりも搬送方向側で、かつローディングプレート10の短手方向における一方の端部側に形成されている。クランパー支持穴14は、ローディングプレート10の長手方向における中央部よりも排出方向側で、かつローディングプレート10の短手方向における中央部に形成されている。ホルダー支持溝部15a〜cは、クランパー支持穴14をローディングプレート10の短手方向において挟み、かつローディングプレート10の長手方向に延在して形成されている。
【0019】
なお、このローディングプレート10には、イジェクトホルダー40によるディスクDS,DLの保持を検出するディスク検出手段であるディスク検出スイッチSが取り付けられている。
【0020】
図3は、ローディングアームの構成例を示す図である。なお、同図は、一方のローディングアーム20Lを示す図であり、他方のローディングアーム20Rは、このローディングアーム20Lと対称形状であるので図示は省略する(同図には、符号のみを記載する)。この一対のローディングアーム20R,20Lは、一対の第1アームであり、それぞれローディングアーム揺動軸21R,21Rと、ローディングアームボス22R,22Lと、第1案内溝部23R,23Lとにより構成されている。
【0021】
ローディングアーム20R,20Lの一方の面であるトラバースユニット側面24R,24Lには、それぞれローディングアーム揺動軸21R,21Lおよび第1案内溝部23R,23Lが形成されている。ローディングアーム揺動軸21R,21Lは、それぞれトラバースユニット側面24R,24Lの長手方向における他方の端部側に形成されている。第1案内溝部23R,23Lは、それぞれトラバースユニット側面24R,24Lの長手方向における一方の端部側にトラバースユニット側に突出して形成されている。この第1案内溝部23R,23Lは、クランプ位置まで搬送するディスクDS,DLの図示しない外周端部と当接するものである。
【0022】
ローディングアーム20R,20Lの他方の面であるメインカム側面25R,25Lには、それぞれローディングアームボス22R,22Lが形成されている。ローディングアームボス22R,22Lは、第1アームボスであり、それぞれメインカム側面25R,25Lの長手方向におけるほぼ中央部に形成されている。
【0023】
図4は、ホールドレバーの構成例を示す図である。なお、同図は、一方のホールドレバー30Rを示す図であり、他方のホールドレバー30Lは、このホールドレバー30Rと対称形状であるので図示は省略する(同図には、符号のみを記載する)。この一対のホールドレバー30R,30Lは、一対の切換アームであり、それぞれホールドレバー揺動軸31R,31Lと、ローディングアーム当接部32R,32Lとにより構成されている。
【0024】
ホールドレバー揺動軸31R,31Lは、それぞれホールドレバー30R,30Lの一方の面であるトラバースユニット側面33R,33Lの長手方向におけるほぼ中央部に形成されている。ローディングアーム当接部32R,32Lは、ホールドレバー30R,30Lの長手方向における一方の端部側に形成されている。なお、ホールドレバー揺動軸31R,31Lのそれぞれの近傍には、後述するホールドレバー用スプリング130R,130Lの他方の端部が係止されるスプリング用爪部34R,34Lが形成されている。
【0025】
図5は、イジェクトホルダーの構成例を示す図である。このイジェクトホルダー40は、ホルダーであり、コの字形状に形成されている。イジェクトホルダー40は、イジェクトガイド揺動軸41R,41Lと、ディスク検出用スプリング42と、ホルダーボス43a〜b、2つの空間部44,45とにより構成されている。イジェクトガイド揺動軸41R,41Lは、それぞれイジェクトホルダー40のホルダー先端部46R,46Lに形成されている。また、このイジェクトガイド揺動軸41R,41Lは、イジェクトホルダー40の一方の面であるメインカム側面48からメインカム側に突出して形成されている。このイジェクトガイド揺動軸41R,41Lは、それぞれホルダー支持溝部15a,15cに係止されることで、ホルダーボスとしても機能する。なお、ホルダー先端部46R,46Lには、イジェクトガイド50R,50Lの揺動領域を規制する規制突起47R,47Lがメインカム側に突出して形成されている。
【0026】
ディスク検出用スプリング42は、ディスク検出用弾性部材であり、イジェクトホルダー40の一方の空間部44に取り付けられている。このディスク検出用スプリング42は、この空間部44を2つに分断するものである。ホルダーボス43a,43bは、一方の面であるメインカム側面48からメインカム側に突出して形成されている。イジェクトホルダー40の他方の空間部45は、ストッパー70を揺動自在に支持するものである。なお、48aは、ストッパー用スプリング140の一方の端部が係止されるスプリング用爪部である。また、49R,49Lは、イジェクトガイド用スプリング60R,60Lの一方の端部が係止されるスプリング用爪部である。
【0027】
図6は、イジェクトガイドの構成例を示す図である。なお、同図は、一方のイジェクトガイド50Lを示す図であり、他方のイジェクトガイド50Rは、このイジェクトガイド50Lと対称形状であるので図示は省略する(同図には、符号のみを記載する)。この一対のイジェクトガイド50R,50Lは、一対の第2アームであり、それぞれイジェクトガイド支持穴51R,51Lと、第2案内溝部52R,52Lと、第1切換穴53R,53Lと、第2切換穴54R,54Lとにより構成されている。
【0028】
イジェクトガイド支持穴51R,51Lは、イジェクトガイド50R,50Lの長手方向における一方の端部側に形成されている。第2案内溝部52R,52Lは、このイジェクトガイド50R,50Lの一方の面であるトラバースユニット側面55R,55Lにそれぞれが形成されている。第2案内溝部52R,52Lは、それぞれトラバースユニット側面55R,55Lの長手方向における一方の端部側にトラバースユニット側に突出して形成されている。この第2案内溝部52R,52Lは、クランプ位置まで搬送するディスクDS,DLの図示しない外周端部と当接するものである。なお、イジェクトガイド支持穴51R,51Lの近傍には、イジェクトガイド50R,50Lの揺動領域を規制する規制突起56R、56Lが、メインカム側に突出して形成されている。
【0029】
第1切換穴53R,53Lは第2アーム揺動規制手段であり、この第1切換穴53R,53Lおよび第2切換穴54R,54Lは第2アーム位置維持手段の複数の一対の係合部であり、イジェクトガイド50R,50Lの長手方向における一方の端部側に形成されている。なお、57R,57Lは、イジェクトガイド用スプリング60R,60Lの他方の端部が係止されるスプリング用爪部である。
【0030】
図7は、ストッパーの構成例を示す図である。ストッパー70は、第2アーム揺動規制手段および第2アーム位置維持手段の係合部材であり、ストッパー本体部71と、係合爪72R,72Lと、係合突起73とにより構成されている。ストッパー本体部71は、軸状に形成されており、その両端部に上記ストッパー軸受45a,45bに回転自在に支持されるストッパー軸71a,71bが形成されている。係合爪72R,72Lは、第2アーム揺動規制手段および第2アーム位置維持手段の一対の係合爪であり、ストッパー本体部71の端部側に、このストッパー本体部71の軸方向と直交する方向に突出してそれぞれ形成されている。この係合爪72R,72Lの図示しない先端部は、トラバースメカ側に突出して形成されている。
【0031】
係合突起73は、上記ストッパー本体部71のほぼ中央部に、このストッパー本体部71の軸方向と直交する方向に突出して形成されている。つまり、係合突起73は、係合爪72R,72Lに連結されている。この係合突起73の先端部73aは、メインカム側に突出して形成されている。ここで、係合爪72R,72Lおよび係合突起73は、ストッパー本体部71の軸方向と直交する方向のうち同一方向に形成されている。なお、第1切換穴53R,53Lと、係合爪72R,72Lを有するストッパー70と、により第2アーム揺動規制手段を構成する。また、第1切換穴53R,53Lおよび第2切換穴54R,54Lと、係合爪72R,72Lを有するストッパー70と、により第2アーム位置維持規制手段を構成する。
【0032】
図8は、クランパーの構成例を示す図である。同図に示すように、クランパー80は、円板形状であり、中央部81と、つば部82,83とにより構成されている。中央部81は、その径D1が上記クランパー支持穴14の径D2よりも小さく、その内部に強磁性体である鉄などの材料からなる円板部材84が配置されている。つば部82,83は、中央部81を挟むように対向して形成されており、その径D3が上記クランパー支持穴14の径D2よりも大きく形成されている。円板部材84は、後述するトラバースユニット200のターンテーブル201に取り付けられた磁石が発生する磁界内で磁化され、このクランパー80をターンテーブル201に吸引される方向に力を発生するものである。
【0033】
図9は、メインカムの構成例を示す図である。同図に示すように、メインカム90は、ホルダー連動部材であり、例えば合成樹脂や金属材料などにより平板形状に形成されている。このメインカム90には、切欠部91と、空間部92R,92Lと、第1ローディングアーム揺動溝部93R,93Lと、第2ローディングアーム揺動溝部94R,94Lと、メインカム支持溝部95a〜cとにより構成されている。
【0034】
なお、96は、ホルダー駆動手段である図示しないモータに連結されたギヤと噛み合い、モータの駆動力によりこのメインカム90をローディングプレート10に対して搬送方向および排出方向に移動させるギヤである。また、97R、97Lは、後述するトラバースユニット200を揺動させるターンテーブル揺動手段であるユニット揺動カムのギヤと噛み合い、メインカム90がローディングプレート10に対して搬送方向および排出方向に移動する際に、トラバースユニット200のターンテーブル201をディスクDS,DLのクランプ方向あるいはアンクランプ方向(同図では、紙面鉛直方向)に揺動させるギヤである。また、98は、ホルダーアーム110のホルダーアーム案内突起114が通過するホルダーアーム案内溝部である。また、99は、ディスクガイド120の揺動突起126R,126Lに当接することで、このディスクガイド120を揺動させる揺動突起当接部99R,99Lである(図1(b)参照)。
【0035】
切欠部91は、ローディングプレート10にクランパー支持穴に対向する位置であるメインカム90の長手方向における中央部から排出方向に延在して形成されている。この切欠部91は、この切欠部91の長手方向におけるほぼ中央部に段差部91a,91bを有している。この段差部91a,91bよりも搬出方向側の切欠部91cは、直交方向の幅W1が上記クランパー80の中央部81の径D1よりも大きく、つば部82,83の径D3よりも小さくなるように形成されている。一方、この段差部91a,91bよりも排出方向側の切欠部91dは、直交方向の幅W2が上記クランパー80のつば部82,83の径D3よりも大きくなるように形成されている。この段差部91a,91bの図示しない先端部は、トラバースユニット側からメインカム側に向かい、かつ搬送方向に向かって傾斜する傾斜面が形成されている。これにより、メインカム90は、ローディングプレート10とクランパー80との間、すなわち後述するクランパー支持穴14に所定距離移動自在に支持されたクランパー80のローディングプレート10よりもトラバースユニット側に配置されるつば部83とローディングプレート10よりもメインカム側に配置されるつば部82との間に段差部91a,91bを容易に挿入することができる。
【0036】
空間部92R,92Lは、メインカム90の長手方向におけるほぼ中央部で、かつ短手方向における両端部側に対称形状にそれぞれ形成されている。この空間部92R,92Lには、複数の第1アーム揺動手段である第1ローディングアーム揺動溝部93R,93Lおよび第2ローディングアーム溝部94R,94Lがそれぞれ連結されている。
【0037】
第1ローディングアーム揺動溝部93R,93Lは、一対の第1アーム揺動溝部であり、対称形状に形成されている。この第1ローディングアーム揺動溝部93R,93Lは、メインカム90の短手方向、すなわち直交方向における両端部側から中央部に向かって湾曲する第1湾曲部93aと、搬送方向と平行な直線部93bと、直交方向における中央部から両端部側に向かって湾曲する第2湾曲部93cとにより構成されている。この第1ローディングアーム揺動溝部93R,93Lをローディングアーム20R,20Lのローディングアームボス22R,22Lが通過することで、小さいディスクDSの径に対応して、このローディングアーム20R,20Lをローディングアーム20R,20Lが接近する方向に揺動させるものである。つまり、第1ローディングアーム揺動溝部93R,93Lと、第2ローディングアーム揺動溝部94R,94Lをローディングアームボス22R,22Lが通過することで、ローディングアーム20R,20LがディスクDS,DLの径に応じて揺動する。
【0038】
第2ローディングアーム揺動溝部94R,94Lは、一対の第1アーム揺動溝部であり、対称形状に形成されている。この第2ローディングアーム揺動溝部94R,94Lは、メインカム90の短手方向、すなわち直交方向における両端部側から中央部に向かって湾曲する第1湾曲部94aと、搬送方向と平行な直線部94bと、直交方向における中央部から両端部側に湾曲する第2湾曲部94cとにより構成されている。この第2ローディングアーム揺動溝部94R,94Lをローディングアーム20R,20Lのローディングアームボス22R,22Lが通過することで、大きいディスクDLの径に対応して、このローディングアーム20R,20Lをローディングアーム20R,20Lが接近する方向に揺動させるものである。
【0039】
メインカム摺動支持溝部95a〜cは、切欠部91をメインカム90の短手方向において挟み、かつメインカム90の長手方向に延在して形成されている。
【0040】
図10(a)〜(c)は、センタリングガイドの構成例を示す図である。同図(a)〜(c)に示すように、センタリングガイド100は、第1アーム付勢手段であり、第1センタリングガイド101(同図(a)参照)と、第2センタリングガイド102(同図(b)参照)と、センタリングリンク103(同図(c)参照)と、センタリングガイド用スプリング104(図14参照)と、ディスクガイド120とにより構成されている。
【0041】
第1センタリングガイド101は、一方の第1アームガイドであり、ローディングアーム当接突起101aと、ガイド突起案内溝部101bとにより構成されている。なお、101cは、センタリングガイド用スプリング104の他方の端部が係止されるスプリング用爪部である。ローディングアーム当接突起101aは、第1センタリングガイド101の長手方向における一方の端部に形成されており、メインカム側に突出して形成されている。ガイド突起案内溝部101bは、第1センタリングガイド101の長手方向に延在して形成されており、この長手方向と平行な直線部101dと、短手方向の一方、すなわち搬送方向に向かって湾曲する回転規制部である湾曲部101eとにより構成されている。なお、このガイド突起案内溝部は、センタリングガイド支持溝部としても機能する。
【0042】
第2センタリングガイド102は、他方の第1アームガイドであり、ローディングアーム当接突起102aと、ガイド突起案内溝部102bと、センタリングガイド支持溝部102cとにより構成されている。なお、102dは、センタリングガイド用スプリング104の他方の端部が係止されるスプリング用爪部である。ローディングアーム当接突起102aは、第2センタリングガイド102の長手方向における一方の端部に形成されており、メインカム側に突出して形成されている。ガイド突起案内溝部102bは、第2センタリングガイド102の長手方向に延在して形成されており、この長手方向と平行な直線部102eと、短手方向の他方、すなわち排出方向に向かって湾曲する回転規制部である湾曲部102fとにより構成されている。センタリングガイド支持溝部102cは、第2センタリングガイド102の長手方向に延在して形成されている。
【0043】
センタリングリンク103は、ガイドリンク部材であり、回転軸103aと、一対のガイド突起103b,103cとにより構成されている。回転軸103aは、センタリングリンク103の中央部に形成されており、トラバースユニット側に突出して形成されている。一対のガイド突起103b,103cは、センタリングリンク103の両端部に形成されており、トラバースユニット側に突出して形成されている。
【0044】
図11は、ホルダーアームの構成例を示す図である。同図に示すように、ホルダーアーム110は、ホルダー40とメインカム90とを連結するものであり、ホルダー側アーム111と、メインカム側アーム112とにより構成されている。ホルダー側アーム111は、一方の端部にホルダーアームボス113が形成され、他方の端部側に固定手段、例えばスクリュー115などにより、メインカム側アーム112が固定されている。ここで、このホルダー側アーム111とメインカム側アーム112とは、メインカム側アーム112がホルダー側アーム111に対して所定角度となるように固定されている。メインカム側アーム112は、一方の端部にホルダーアーム案内突起114が形成され、他方の端部側が上記ホルダー側アーム111に固定されている。
【0045】
図12は、ディスクガイドの構成例を示す図である。同図に示すように、ディスクガイド120は、第1アームガイド支持部材であり、ディスク当接部121と、ディスクガイド揺動軸122R,122Lと、リンク回転軸受123と、第1センタリングガイド支持ボス124a〜cと、第2センタリングガイド支持ボス125a〜cと、揺動突起126R,126Lとにより構成されている。ディスク当接部121は、このディスクガイド120の短手方向の一方側、すなわち搬送方向側に形成されており、かつディスクガイド120をこの短手方向の他方、すなわち排出方向に向かって切り欠くことで形成されている。ディスクガイド揺動軸122R,122Lは、ディスクガイド120の長手方向、すなわち直交方向の両端部に形成されている。
【0046】
ディスクガイド120のメインカム側面127には、揺動突起126R,126Lがメインカム側に突出して形成されている。この揺動突起126R,126Lの先端部は、互いに接近する方向に突出して形成されている。ディスクガイド120の図示しないトラバースユニット側面には、リンク回転軸受123と、第1センタリングガイド支持ボス124a〜cと、第2センタリングガイド支持ボス125a〜cとが形成されている。リンク回転軸受123は、直交方向の中央部に形成されている。第1センタリングガイド支持ボス124a〜cおよび第2センタリングガイド支持ボス125a〜cは、トラバースユニット側に突出して形成されている。第1センタリングガイド支持ボス124a,124bの先端部は、互いに接近する方向に突出して形成されている。第1センタリングガイド支持ボス124cの先端部は、搬送方向および排出方向に突出して形成されている。第2センタリングガイド支持ボス125a〜cの先端部は、互いに接近する方向に突出して形成されている。
【0047】
次に、ディスクローディング装置の組み立てについて説明する。図13(a),図13(b)は、ホルダーの組み立て状態を示す図である。同図に示すように、イジェクトホルダー40には、イジェクトガイド50R,50L、イジェクトガイド用スプリング60R,60Lと、ストッパー70とが配置されている。
【0048】
イジェクトホルダー40のイジェクトガイド揺動軸41R,41Lには、イジェクトガイド50R,50Lのイジェクトガイド支持穴51R,51Lがそれぞれ挿入される。イジェクトガイド50R,50Lがイジェクトガイド揺動軸41R,41Lを中心に回転すると、規制突起56R,56Lが一方の規制突起47R,47Lあるいは他方の規制突起47R,47Lに当接する。従って、イジェクトガイド50R,50Lがイジェクトホルダー40に対して回転できる範囲が規制されている。これにより、イジェクトガイド50R,50Lは、イジェクトホルダー40に対して揺動自在に支持されることとなる。
【0049】
イジェクトガイド用スプリング60R,60Lは、イジェクトホルダー40とイジェクトガイド50R,50Lとの間に配置され、それぞれイジェクトガイド揺動軸41R,41Lを中心に巻回されている。このイジェクトガイド用スプリング60R,60Lの図示しない両端部側は、それぞれスプリング用爪部49R,49Lおよびスプリング用爪部57R,57Lに係止されている。このイジェクトガイド用スプリング60R,60Lは、上記構成によりイジェクトガイド50R,50Lをこのイジェクトガイド50R,50Lが接近する方向、すなわち同図矢印C方向に付勢するものである。
【0050】
ストッパー70は、イジェクトホルダー40の空間部45に配置され、ストッパー本体71のストッパー軸71a,71bがこの空間部45のストッパー軸受45a,45bに、それぞれ挿入される。このストッパー70は、ストッパー軸受け45a,45bを中心にトラバースユニット側に回転すると、イジェクトガイド50R,50Lの位置に応じて係合爪72R,72Lがそれぞれイジェクトガイド50R,50Lの第1切換穴53R,53Lあるいは第2切換穴54R,54Lのいずれか一方に係合する。一方、ストッパー70は、ストッパー軸受45a,45bを中心にメインカム側に回転すると、同図では図示しないローディングプレート10のトラバースユニット側面に当接あるいは係合突起16に係合する。従って、ストッパー70がイジェクトホルダー40に対して回転できる範囲が規制されている。これにより、ストッパー70は、イジェクトホルダー40に対して揺動自在に支持されることとなる。
【0051】
ここで、イジェクトホルダー40とストッパー70との間には、ストッパー軸71bに巻回されているストッパー用スプリング140が配置されている。このストッパー用スプリング140の図示しない両端部側は、それぞれスプリング用爪部スプリング用爪部48aおよび一方の係止つめ72Lに係止されている。このストッパー用スプリング70は、上記構成によりストッパー70をイジェクトホルダー40に対してメインカム方向、すなわち同図矢印E方向に付勢するものである。
【0052】
図14は、センタリングガイドの組み立て状態を示す図である。同図に示すように、センタリングガイド100は、ディスクガイド120のトラバースユニット側に配置されるものである。センタリングガイド100の第1センタリングガイド101は、ディスクガイド120の第1センタリングガイド支持ボス124a,bおよびガイド突起案内溝部101bに挿入される第1センタリングガイド支持ボス124cにより、摺動自在に支持されている。一方、センタリングガイド100の第2センタリングガイド102は、ディスクガイド120の第2センタリングガイド支持ボス125a,bおよびセンタリングガイド支持溝部102cに挿入される第2センタリングガイド支持ボス125cにより、摺動自在に支持されている。つまり、第1センタリングガイド101および第2センタリングガイド102は、ディスクガイド120に直交方向に摺動自在に支持されている。ここで、ローディングアーム当接突起101a,102aは、ディスクガイド120のメインカム側面127よりもメインカム側に突出するように配置される。
【0053】
センタリングリンク103のリンク回転軸103aは、ディスクガイド120のリンク回転軸受123に挿入される。このセンタリングリンク103の一対のガイド突起103b,103cは、それぞれガイド突起案内溝部101b,102bに配置される。これにより、一対のガイド突起103b,103cは、それぞれガイド突起案内溝部101b,102bにより案内される。
【0054】
ここで、第1アームガイド規制手段は、一対のガイド突起103b,103cを有するセンタリングリンク103と、ガイド突起案内溝部101b,102bとにより構成される。つまり、一対のガイド突起103b,103cが、ガイド突起案内溝部101b,102bの湾曲部101e,102fに到達すると、第1センタリングガイド101と第2センタリングガイド102との間の幅、すなわちローディングアーム当接突起101a,102aの間の幅はそれ以上狭くならない。つまり、第1アームガイド規制手段は、ローディングアーム当接突起101a,102aの間の幅を所定幅W3未満に接近させない。なお、この所定幅W3は、このローディングアーム当接突起101a,102aよりも、矢印F方向に配置されるローディングアーム20R,20Lの第1案内溝部23R,23Lの間の幅が搬送されるディスクのうち最も径が小さいディスクDSの径D4を超えない幅である(図20参照)。従って、センタリングガイド100は、第1案内部23R,23Lの間の幅が少なくとも搬送されるディスクのうち最小径のディスクである同図では図示しないディスクDSの最大幅である径D4を超える際に、このローディングアーム当接突起101a,102aが第1案内部23R,23Lに当接することでローディングアーム20R,20Lがこのローディングアーム20R,20Lが接近する方向に付勢するものである。
【0055】
センタリングガイド用スプリング104は、第1アームガイド弾性部材であり、第1センタリングガイド101と第2センタリングガイド102との間に配置されている。このセンタリングガイド用スプリング104の図示しない両端部側は、それぞれスプリング用爪部101c,102dに係止されている。このセンタリングガイド用スプリング104は、上記構成により第1センタリングガイド101、第2センタリングガイド102をこの第1センタリングガイド101と第2センタリングガイド102とが接近する方向、すなわち同図矢印F方向に付勢するものである。
【0056】
図15は、ローディングプレートにトラバースユニット側の各部品が取り付けられた状態を示す図である。図16は、図15のG−G断面図である。図15に示すように、ローディングプレート10(同図において二点差線)の図示しないトラバースユニット側には、イジェクトガイド50R,50L、イジェクトガイド用スプリング60R,60L、ストッパー70が取り付けられたイジェクトホルダー40と、センタリングガイド100が取り付けられたディスクガイド120とが配置される。
【0057】
イジェクトホルダー40は、ローディングプレート10のクランパー支持穴14よりも搬送方向側に配置され、ホルダーボス43aおよびイジェクトガイド揺動軸41Rがのホルダー支持溝部15aに挿入され、ホルダーボス43bがホルダー支持溝部15bに挿入され、イジェクトガイド揺動軸41Lがホルダー支持溝部15cに挿入される。そして、ホルダーボス43a,43bの先端部およびイジェクトガイド揺動軸41R,41Lの先端部がローディングプレート10に当接することで、摺動自在に支持されている。イジェクトホルダー40は、ローディングプレート10に対して搬送方向および排出方向のいずれの方向にも摺動することができる。
【0058】
ディスクガイド120は、ローディングプレート10のクランパー支持穴14よりも排出方向側に配置され、ディスクガイド揺動軸122R,122Lがディスクガイド支持穴18a,18bにそれぞれ挿入される。このディスクガイド120は、ディスクガイド支持穴18a,18bを中心にトラバースユニット側に回転すると、揺動突起126R,126Lがそれぞれローディングプレート10の図示しないメインカム側面あるいはメインカム90の揺動突起当接部99R,99Lのいずれか一方に当接する。一方、ディスクガイド120は、ディスクガイド支持穴18a,18bを中心にメインカム側に回転すると、このディスクガイド120のメインカム側面127がローディングプレート10の図示しないトラバースユニット側面と当接する。従って、ディスクガイド120がローディングプレート10に対して回転できる範囲が規制されている。これにより、ディスクガイド120は、ローディングプレート10に対して揺動自在に支持されることとなる。
【0059】
ローディングプレート10には、このローディングプレート10を挟むようにクランパー80と、ホルダーアーム110とが配置される。クランパー80は、ローディングプレート10のクランパー支持穴14に中央部81が位置するように挿入される。つまり、図16に示すように、一方のつば部82がローディングプレート10のメインカム側に位置し、他方のつば部83がローディングプレート10のトラバースユニット側に位置する。従って、このストッパー80は、つば部82からつば部83までの幅からローディングプレート10の厚みを除いた所定距離h1で、クランパー80の軸方向に所定距離h1移動自在に支持されることとなる。ここで、この所定距離h1は、少なくともメインカム90の厚み以上であればよく、メインカム90の厚みとほぼ同一の距離であることが好ましい。
【0060】
ホルダーアーム110は、ローディングプレート10のクランパー支持穴14よりも搬送方向側に配置され、スクリュー115で固定された部分が、ホルダーアーム支持穴13に挿入される。つまり、ホルダーアーム110は、そのホルダー側アーム111がローディングプレート10のトラバースユニット側に位置し、メインカム側アーム112がローディングプレート10のメインカム側に位置する。このホルダー側アーム111のホルダーアームボス113は、イジェクトホルダー40の空間部44に配置される。また、メインカム側アーム112のホルダーアーム案内突起114は、メインカム90のホルダーアーム案内溝部98に配置される。従って、ホルダーアーム90は、イジェクトホルダー40あるいはメインカム90のうち一方の動作により他方を動作させる、すなわち一方の動作に他方の動作を連動させるためのものである。
【0061】
図17は、ローディングプレートにメインカム側の各部品が取り付けられた状態を示す図である。同図に示すように、ローディングプレート10の図示しないメインカム側には、ローディングアーム20R,20Lと、ホールドレバー30R,30Lと、ホールドレバー用スプリング130R,130Lとが配置される。
【0062】
ローディングアーム20R,20Lのローディングアーム揺動軸21R,21Lは、それぞれローディングプレート10のローディングアーム支持穴11R,11Lに挿入される。ローディングアーム20R,20Lがローディングアーム揺動軸21R,21Lを中心に回転すると、後述するローディングアームボス22R,22Lがメインカム90の空間部92R,92L、第1ローディングアーム揺動溝部93R,93L、第2ローディングアーム揺動溝部94R,94Lのいずれかに当接する(図18参照)。従って、ローディングアーム20R,20Lがローディングプレート10に対して回転できる範囲が規制されている。これにより、ローディングアーム20R,20Lは、ローディングプレート10に対して揺動自在に支持されることとなる。このローディングアーム20R,20Lは、ローディングアーム当接突起101a,102aとの間に配置される。つまり、このローディングアーム20R,20Lは、ローディングアーム揺動軸21R,21Lを中心にこのローディングアーム20R,20Lが接近する方向と反対方向側に揺動することで、それぞれローディングアーム当接突起101a,102aと当接する。
【0063】
ホールドレバー30R,30Lのホールドレバー揺動軸31R,31Lは、それぞれローディングプレート10のホールドレバー支持穴12R,12Lに挿入される。ホールドレバー用スプリング130R,130Lは、ローディングプレート10とホールドレバー30R,30Lとの間に配置される。このホールドレバー30R,30Lの図示しない両端部側は、それぞれスプリング用爪部19R,19Lおよびスプリング用爪部34R,34Lに係止されている。このホールドレバー用スプリング130R,130Lは、上記構成によりホールドレバー30R,30Lをローディングアーム当接部32R,32Lが接近する方向、すなわち同図矢印K方向に付勢するものである。このホールドレバー30R,30Lにホールドレバー用スプリング130R,130Lの付勢力に対抗する力が作用しない場合は、同図に示すように、係合爪当接面32R,32Lがそれぞれローディングプレート10のホルダー支持溝部15a,15cを覆う位置となるように設定されている。
【0064】
ここで、ホールドレバー30R,30Lは、ホールドレバー用スプリング130R,130Lにより矢印K方向に付勢されているため、この他方の端部側がそれぞれローディングアーム20R,20Lの他方の端部側と付勢された状態で当接することとなる。従って、ホールドレバー30R,30Lは、ローディングアーム20R,20Lがローディングアーム揺動軸21R,21Lを中心に揺動すると、これに連動して揺動する。つまり、ホールドレバー30R,30Lは、ローディングプレート10に揺動自在に支持され、かつローディングアーム20R,20Lの揺動に連動して揺動するものである。
【0065】
図18は、ディスクローディング装置の組み立て完成状態を示す図である。図19は、図18のM−M断面図である。図18に示すように、ローディングプレート10(同図において二点差線)には、メインカム90が配置される。メインカム90は、ローディングプレート10のメインカム支持部材17aがメインカム支持溝部95cに、メインカム支持部材17bがメインカム支持溝部95aに、メインカム支持部材17cがメインカム支持溝部95bにそれぞれ挿入される。また、メインカム支持部材17d,17eは、それぞれメインカム90の直交方向の両端部側に配置される。これらメインカム支持部材17a〜eの先端部がメインカム90に当接することで、摺動自在に支持されている。このメインカム90のホルダーアーム案内溝部98には、ホルダーアーム110のホルダーアーム案内突起114が配置される。また、ローディングアーム20R,20Lのローディングアームボス21R,20Lは、ここではそれぞれ空間部92R、92Lに配置される。
【0066】
ここで、メインカム90は、図19に示すように、ローディングプレート10とクランパー80との間に配置される。ここで、このメインカム90がローディングプレート10に対して、このメインカム90の搬出方向側の切欠部91cにクランパー80が位置する場合は、メインカム90がローディングプレート10とクランパー80との間に挿入される。つまり、切欠部91の段差部91a,91bがローディングプレート10と一方のつば部82との間に挿入される。従って、この場合は、クランパー80は、ローディングプレート10に対してメインカム側に移動した状態で、その軸方向への移動が規制される。
【0067】
なお、ディスク装置は、筐体の内部に、このディスクローディング装置1とトラバースユニット200と、トラバースユニット移動装置を備える(図34参照)。トラバースユニット200は、少なくともディスクローディング装置1によりクランプ位置まで搬送されたディスクDC,DLがクランプされるターンテーブル201と、図示しないスピンドルモータなどにより構成されるこのターンテーブル201を回転させるディスク回転駆動手段が取り付けられている。トラバースユニット移動装置は、例えばターンテーブル201をディスクローディング装置1に対して揺動させるターンテーブル揺動手段であり、クランプ位置まで搬送されたディスクDS,DLに対してこのターンテーブル201を接近させあるいは離すものである。ここで、トラバースユニット200には、ディスクDS,DLの情報を再生および/またはディスクDS,DLに情報を記録するディスク情報再生手段であるセンサ(対象が光ディスクである場合は光ピックアップセンサ)が備えられていても良い。また、ディスク装置には、スピンドルモータ、ターンテーブル揺動手段、センサなどの駆動を制御する制御手段である制御装置が備えられていても良い。
【0068】
次に、このディスクローディング装置1の動作について説明する。図20,図21は、待機位置におけるディスクローディング装置1の状態を示す図である。このディスクローディング装置1の動作は、まず、図20および図21に示すように、ホルダーであるイジェクトホルダー40が待機位置の状態において、このイジェクトホルダー40と、第1アームであるローディングアーム20R,20LとによりディスクDS,DLを保持する。次に、ホルダー移動手段であるモータにより、ホルダー連動手段であるメインカム90を搬送方向に移動することで、ホルダーアーム110を介してこのメインカム90に連結されたイジェクトホルダー40を搬送方向に移動させ、保持したディスクDS,DLをクランプ位置まで搬送する。以下、径の小さいディスクDSと径の大きいディスクDLとの場合に分けて説明する。
【0069】
図22〜図34は、主にディスクDSを搬送する際のディスクローディング装置の動作説明図である。上記図20および図21に示すように、まずディスク装置を使用するユーザーがディスクDSをディスク装置、すなわちディスクローディング装置1のローディングプレート10とディスクガイド120との間から挿入する。このとき、ローディングアーム20R,20Lの第1案内溝部23R,23LがディスクDSの外周端部に当接する。なお、ローディングアーム当接突起101a,102aに当接した際における第1案内溝部23R,23Lの間の幅がディスクDSの径D4よりも小さくなるように設定されている場合は、ローディングアーム20R,20Lが矢印N方向に揺動する。
【0070】
さらにディスクDSを挿入すると、図22および図23に示すように、このディスクDSは、その外周端部のうち最大径の部分が第1案内溝部23R,23Lに当接し、さらにイジェクトホルダー40に向かって移動する。ここで、図1(b)に示すように、待機位置におけるディスクガイド120は、揺動突起126R,126Lがメインカム90の揺動突起当接部99R,99Lにそれぞれ当接しているため、このディスクガイド120の搬送方向側がメインカム側に向かって傾斜している。従って、図24に示すように、ある程度挿入されたディスクDSは、傾斜したディスクガイド120のディスク当接部121にその外周端部が当接することとなる。これにより、ディスク装置に挿入されたディスクDS(DL)は、挿入に伴うディスク表面の損傷を抑制することができる。
【0071】
また、ディスク当接部121は、ディスクガイド120が傾斜することで、イジェクトホルダー40のディスク保持部、すなわちイジェクトガイド50R,50Lの第2案内溝部52R,52Lとのクランパー80の軸方向に対する距離が接近している。従って、ディスク当接部121に当接したディスクDS(DL)は、このディスクガイド120により、挿入時において第2案内溝部52R,52Lに当接させることが容易となる。これにより、ディスクDS(DL)が挿入時において第2案内溝部52R,52Lに当接しなくなることを抑制でき、ディスクDS(DL)の再挿入を抑制でき、ディスク装置の質感を向上させることができる。
【0072】
ここで、挿入するユーザーによっては、ディスクDSの搬送方向とずれた方向に挿入する場合がある。例えば、図25に示すように、ディスクDSが一方のローディングアーム20Lの第1案内溝部23Lに当接しているが、他方のローディングアーム20Rの第1案内溝部23Rに当接せずに、挿入されようとする場合がある。この場合に、第1案内溝23Lがローディングアーム当接突起101aに当接し、第1センタリングガイド101のみを矢印O方向に摺動させようとすると、ディスクDSのディスクローディング装置1に対するセンタリングが行えず、ディスクDSを搬送できない虞がある。しかしながら、このディスク装置では、第1センタリングガイド101のみが矢印O方向に摺動しようとすると、ガイド突起案内溝部101bの湾曲部101eの一方の面にセンタリングリンク103の一方のガイド突起103bが当接する。これにより、このセンタリングリンク103は、リンク回転軸103aを中心に矢印S方向に回転しようとする。
【0073】
このセンタリングリンク103が矢印S方向に回転しようとすると、他方のガイド突起103cがガイド突起案内溝部102bの湾曲部102fの一方の面に当接する。従って、センタリングリンク103が矢印S方向に回転することが規制されるため、第1センタリングガイド101のみが矢印O方向に摺動することが抑制される。つまり、第1センタリングガイド101あるいは第2センタリングガイド102のいずれかにセンタリングガイド用スプリング104の付勢力に対向する力が加わるとセンタリングリンク103の回転を規制する。これにより、挿入されるディスクDS(DL)のディスクローディング装置1に対するセンタリングを確実に行うことができ、ディスクDS(DL)の保持を確実に行うことができ、ディスクDS(DL)をクランプ位置まで搬送することができる。
【0074】
さらにディスクDSを挿入すると、図26〜図28(b)に示すように、このディスクDSの外周端部は、第1案内溝部23R,23Lに当接しつつ、イジェクトガイド50R,50Lの第2案内溝部52R,52Lに当接する。このとき、メインカム90の切欠部91の段差部91a,91bがローディングプレート10と一方のつば部82との間に挿入されている状態を維持している(図19参照)。従って、クランパー80のその軸方向への移動が規制された状態を維持する。これにより、ディスクDS(DL)を待機位置のイジェクトホルダーまで挿入する際に、この挿入されるディスクDS(DL)がクランパー80と接触することを抑制することができ、ディスクDS(DL)の確実な挿入を行うことができる。
【0075】
ここで、待機位置におけるストッパー70の係合突起70の先端部73aは、ローディングプレート10の係合穴16に対向する位置となる。ストッパー70は、ストッパー用スプリング140により、矢印E方向に付勢されているため、ストッパー軸70a,70bを中心に、この矢印E方向に揺動しようとし、係合突起70の先端部73aが係合穴16に係合しようとする。また、ホルダー支持溝部15a,15cにそれぞれ配置されているストッパーの係合爪72R,72Lも、この矢印E方向に揺動しようとし、このホルダー支持溝部15a,15cからメインカムユニット側に突出しようとする。
【0076】
しかしながら、ディスクDSが挿入される際には、ローディングアーム20R,20Lは、矢印N方向にほぼ揺動しないため、ローディングアーム20R,20Lの揺動に連動して揺動するホールドレバー30R,30Lは、ホールドレバー用スプリング130R,130Lの付勢力に対向して、矢印P方向にほぼ揺動しない。従って、ホールドレバー30R,30Lの係合爪当接面32R,32Lは、ローディングプレート10のホルダー支持溝部15c,15aをそれぞれ覆う状態を維持する。つまり、係合爪当接面32R,32Lが係合爪72R,72Lに当接し、この係合爪72R,72Lがホルダー支持溝部15a,15cからメインカムユニット側に突出することを規制され、係合爪72R,72Lと第1切換穴53R,53Lとの係合が維持される。これにより、イジェクトガイド50R,50Lが揺動することを規制し、イジェクトホルダー40に対するこのイジェクトガイド50R,50Lの位置を固定する。なお、係合突起70の先端部73aが係合穴16に係合されない。
【0077】
以上により、待機位置におけるイジェクトホルダー40とローディングアーム20R,20Lとの間でディスクDSを保持する。このディスクDSは、その外周端部が4箇所、すなわち第1案内溝部23R,23Lおよび第2案内溝部52R,52Lが当接する。従って、ディスクDSがクランプ位置に搬送される前に、待機位置においてこのディスクDSの軸方向の位置決めを行うことができる。
【0078】
この待機位置でディスクDSが保持された状態においては、図27に示すように、ディスク検出スイッチSがイジェクトホルダー40の一方のホルダーボス43aによりONされていないため、このディスク検出スイッチSによるディスクDSの保持の検出は行われない。さらにディスクDSを挿入すると、ユーザーによりディスクDSに加わる搬送方向への押圧力により、イジェクトホルダー40が待機位置から搬送方向にローディングプレート10に対して摺動する。これにより、イジェクトホルダー40のディスク検出用スプリング42とホルダーアーム110のホルダーアームボス113とが当接する。そして、このディスク検出用スプリング42がホルダーアームボス113を搬送方向に押そうとする。しかし、ホルダーアーム案内突起114がメインカム90のホルダーアーム案内溝部98の搬送方向側の面に当接し、ホルダーアーム110の揺動を規制するため、ホルダーアームボス113の位置は固定され、ディスク検出用スプリング42が排出方向に弾性変形する。これにより、図29および図30に示すように、イジェクトホルダー40が待機位置から搬送方向へ所定量移動した位置であるディスク検出位置に到達する。
【0079】
イジェクトホルダー40が上記ディスク検出位置に到達すると、ディスク検出スイッチSにホルダーボス43aが当接し、このディスク検出スイッチSがONとなり、ディスクDSの保持を検出する。以上のように、ディスク検出スイッチSは、イジェクトホルダー40がディスク検出位置に到達すると、ディスクDS(DL)の保持を検出するので、ディスクDS(DL)を確実が保持した後に、ディスクDS(DL)の搬送を開始することができる。
【0080】
なお、上記ディスク検出用スプリング42の弾性係数をこのディスク検出用スプリング42が弾性変形を開始するのに必要な力が後述するイジェクトガイド50R,50Lを揺動させる力以下とならない範囲で変化させることができる。従って、ユーザーによるディスクDS(DL)の挿入時に、ディスクDS(DL)の挿入完了に必要なディスクDS(DL)を搬送方向に押す押圧力を変化させることができる。これにより、ディスクDS(DL)の挿入完了時の抵抗を任意に設定することができるため、ディスク装置の質感を向上させることができる。
【0081】
ディスク検出用スイッチSがディスクDSの保持を検出すると、ディスクDSの搬送を開始する。このディスクDSの保持を検出すると、ホルダー移動手段であるモータが回転を開始する。このモータの駆動力は、図示しないモータに連結されたギヤと噛み合うギヤ96に伝達され、メインカム90をローディングプレート10に対して搬送方向に移動させる。このメインカム90が搬送方向に移動すると、ホルダーアーム案内溝部98も搬送方向に移動をするため、ホルダーアーム案内突起114がホルダーアーム案内溝部98に案内される。これにより、ホルダーアーム110がメインカム90に案内された状態で揺動し、イジェクトホルダー40がディスクDSをローディングアーム20R,20Lとの間で保持しながら搬送方向に移動を開始し、ディスクDSがクランプ位置、すなわちクランパー80と対向する位置となるまで移動する。つまり、メインカム90は、モータの駆動力をイジェクトホルダー40に伝達し、このイジェクトホルダー40が待機位置からクランプ位置との間でホルダーの移動に連動して移動するものである。
【0082】
保持されたディスクDSの搬送を開始する際のローディングアーム20R,20Lは、ホールドレバー30R,30Lと、ディスクDSあるいはローディングアーム当接突起101a,102aとに当接していることで所定の位置となる。この所定の位置とは、ローディングアーム20R,20Lのローディングアームボス22R,22Lがそれぞれ空間部92R,92Lと第1ローディングアーム揺動溝部93R,93Lとが連通する部分近傍となる位置である。従って、ディスクDSの搬送が開始し、メインカム90が搬送方向に移動を開始すると、図31に示すように、ディスクDSがクランプ位置に搬送されるまで、ローディングアームボス22R,22Lがイジェクトホルダー40の搬送方向への移動に連動して第1ローディングアーム揺動溝部93R,93Lを通過する。ローディングアームボス22R,22Lがそれぞれこの第1ローディングアーム揺動溝部93R,93Lを通過することで、ローディングアーム20R,20Lは、まず矢印Q方向に揺動し、所定量揺動するとその位置を維持し、矢印Q方向とは反対方向に所定量揺動する。
【0083】
つまり、イジェクトホルダー40の移動に連動して、ローディングアームボス22R,22Lがそれぞれ第1湾曲部93a,93aを通過することで、ローディングアーム20R,20Lをこのローディングアーム20R,20Lが接近する方向に揺動させ、搬送中のディスクDSの保持を確実に維持する。次に、保持されたディスクDSがクランプ位置まで搬送されたら、メインカム90の搬送方向への移動によりトラバースユニット200のターンテーブル201がディスクDSをクランプできる位置に揺動するまで、ローディングアームボス22R,22Lがそれぞれ直線部93b,93bを通過することで、クランプ位置のディスクDSの保持を維持する。そして、図33および図34に示すように、ターンテーブル201が揺動し、このターンテーブル201がディスクDSをクランプできる位置となる際に、ローディングアームボス22R,22Lがそれぞれ第2湾曲部93c,93cを通過する際にローディングアーム20R,20Lをこのローディングアーム20R,20Lが離れる方向に揺動させ、クランプ位置のディスクDSの保持を解除して、ターンテーブル201がクランパー80によりクランプ位置で保持が解除されたディスクDSをクランプする。従って、ローディングアームボス22R,22Lと第1ローディングアーム揺動溝部93R,93とにより、ディスクDSの径に対応して、ローディングアーム20R,20Lがこのローディングアーム20R,20Lが接近する方向に揺動することで、このディスクDSを保持しながら搬送方向に移動させる。これにより、複数の部材を必要としないため、小型化あるいはコスト増加の抑制を図ることができる。
【0084】
このとき、イジェクトホルダー40が待機位置から搬送方向に移動し、ディスクDSの搬送を開始すると、図32(a)および図32(b)に示すように、ストッパー70の係合突起70の先端部73aは、ローディングプレート10の図示しないトラバースユニット側に当接し、ディスクDSがクランプ位置に搬送されるまでこの当接が維持される。従って、ストッパー70は、ストッパー用スプリング140により、矢印E方向に揺動しようとするが、イジェクトホルダー40が待機位置から保持されたディスクDSがクランプ位置となるまで搬送方向に移動しても、すなわちディスクDSの搬送中においても、係合爪72R,72Lと第1切換穴53R,53Lとの係合が維持される。つまり、イジェクトガイド50R,50Lが揺動することを規制され、イジェクトホルダー40に対するこのイジェクトガイド50R,50Lの位置が維持される。これにより、待機位置でディスクDSを保持した状態を維持したまま、このディスクDSをクランプ位置まで確実に搬送することができる。
【0085】
また、メインカム90は、ディスクDSがクランプ位置に搬送されるまで、イジェクトホルダー40の移動に連動して搬送方向に移動するため、図33に示すように、切欠部91がクランパー80に対して搬送方向側の切欠部91cからディスクDSがクランプ位置に搬送される際に排出方向側の切欠部91dに移動する。従って、図34に示すように、クランパー80の一方のつば部82とローディングプレート10との間にメインカム90が介在しなくなるため、クランパー80は、トラバースユニット側に移動が可能となる。このとき、ターンテーブル201が揺動することで、このターンテーブル201がディスクDSをクランプできる位置となるため、このクランパー80とターンテーブル201との間にディスクDSの図示しないクランプ孔が位置し、ターンテーブル201がクランパー80によりこのディスクDSをクランプする。従って、ディスクDS(DL)の搬送中のクランパー80とディスクDS(DL)とのクリアランスをディスクローディング装置1に必要なメインカム90がこのクランパー80とローディングプレート10との間に挿入し、クランパー80のその軸方向への移動を規制した状態を維持することで、複雑な機構を用いずに確保することができる。これにより、コストの増加を抑制でき、ディスクDS(DL)の確実な搬送動作を図ることができる。
【0086】
また、メインカム90がモータにより搬送方向に移動することで、同図では図示しないギヤ97R,97Lが搬送方向に移動する。従って、このギヤ97R,97Lと噛み合うギヤを有するターンテーブル揺動手段であるユニット揺動カムが動作し、トラバースユニット200のディスクDS,DLのクランプ方向への揺動を開始する。つまり、メインカム90およびイジェクトホルダー40の移動に連動してトラバースユニット200がディスクローディング装置1に対して揺動する。ここで、ユニット揺動カムは、イジェクトホルダー40が保持されたディスクDSがクランプ位置となるまで搬送方向に移動したと同時あるいは後に、ターンテーブル201をクランプ位置まで搬送されたディスクDSをクランパー80によりクランプできる位置まで揺動させる。従って、ディスクDS(DL)の搬送動作に伴って、ターンテーブル201を揺動させるので、クランプ位置まで搬送されたディスクDS(DL)をクランパー80により確実にクランプすることができる。
【0087】
ここで、メインカム90とともにイジェクトホルダー40が待機位置から搬送方向へ移動するため、イジェクトガイド揺動軸41R,41Lもホルダー支持溝部15a,15cよりもローディングプレート10のメインカム側に突出した状態のまま、搬送方向に移動する。ここで、ローディングアーム20R,20Lは、ローディングアームボス22R,22Lと第1ローディングアーム揺動溝部93R,93Lにより、ローディングアーム20R,20Lが接近する方向に揺動する。従って、ホールドレバー30R,30Lは、ホールドレバー用スプリング130R,130Lの付勢力により矢印K方向に揺動するため、ホルダー支持溝部15a,15cを搬送方向へ移動するイジェクトガイド揺動軸41R,41Lと当接する。そこで、係止爪当接面32R,32Lのホルダー支持溝部側の側面を湾曲面に形成することで、係止爪当接面32R,32Lは、イジェクトガイド揺動軸41R,41Lに当接しながら、このイジェクトガイド揺動軸41R,41Lを回避することができる。
【0088】
図35〜図41は、主にディスクDLを搬送する際のディスクローディング装置の動作説明図である。なお、上記ディスクDSを搬送する際のディスクローディング装置の動作説明と重複する部分は、簡略化して説明する。上記図20および図21に示すように、まずディスク装置を使用するユーザーがディスクDLをディスク装置、すなわちディスクローディング装置1のローディングプレート10とディスクガイド120との間から挿入する。このとき、ローディングアーム20R,20Lの第1案内溝部23R,23LがディスクDSの外周端部に当接する。
【0089】
さらにディスクDLを挿入すると、ローディングアーム20R,20Lが矢印N方向に揺動し、ローディングアーム当接突起101a,102aに当接する。そして、さらにディスクDLを挿入すると、センタリングガイド用スプリング104の付勢力に対抗して、このローディングアーム当接突起101a,102aが矢印O方向に摺動し、ローディングアーム20R,20Lが矢印N方向に押し広げられる。ここで、センタリングガイド用スプリング104は、待機位置におけるローディングアーム当接突起101a,102aがローディングアーム20R,20Lが矢印N方向に押し広げられることで、このローディングアーム当接突起101a,102aに当接することで、付勢力をローディングアーム20R,20Lに与える。従って、センタリングガイド用スプリング104の付勢力に対抗して、ローディングアーム20R,20Lを矢印N方向に押し広げるのに必要な力、すなわちセンタリングガイド用スプリング104を押し広げる量は、少なくて済む。従って、ユーザーによるディスクDLの挿入時の質感の悪化を抑制することができる。
【0090】
さらにディスクDLを挿入すると、図35および図36に示すように、このディスクDLの外周端部は、第1案内溝部23R,23Lに当接しつつ、イジェクトガイド50R,50Lの第2案内溝部52R,52Lに当接する。ここで、ローディングアーム20R,20Lは、センタリングガイド用スプリングの付勢力に対抗してすでに矢印N方向に揺動しており、ホールドレバー30R,30Lもホールドレバー用スプリング130R,130Lの付勢力に対向して、矢印P方向に揺動している。そして、ホールドレバー30R,30Lの矢印P方向への揺動により、係合爪当接面32R,32Lがホルダー支持溝部15c,15aをそれぞれ覆う状態が解除される。従って、図37(a)および図37(b)に示すように、係合爪当接面32R,32Lが係合爪72R,72Lに当接しないため、ストッパー70は、ストッパー用スプリング140により、矢印E方向に付勢されているため、係合突起70の先端部73aが係合穴16に係合される。また、係合爪72R,72Lがホルダー支持溝部15a,15cからメインカムユニット側に突出することとなる。
【0091】
さらにディスクDLを挿入すると、図38および図39に示すように、ユーザーによりディスクDSに加わる搬送方向への押圧力により、イジェクトガイド用スプリング60R,60Lの付勢力に対抗して、イジェクトガイド50R,50Lがイジェクトガイド揺動軸41R,41Lを中心に矢印T方向に揺動する。つまり、イジェクトガイド50R,50Lは、ホールドレバー30R,30Lの位置に応じて揺動の規制、この規制の解除が行われ、規制が解除される場合は待機位置においてディスクDLの径に応じて揺動することとなる。
【0092】
ここで、待機位置のイジェクトホルダー40は、さらにディスクDLが挿入されることで、イジェクトガイド50R,50Lがイジェクトガイド用スプリング60R,60Lの付勢力に対抗して揺動する際に、搬送方向に移動しない。これは、ディスク検出用スプリング42の弾性係数をこのディスク検出用スプリング42が弾性変形を開始するのに必要な力がイジェクトガイド用スプリング60R,60Lの付勢力に対抗してイジェクトガイド50R,50Lを揺動させる力以下には設定しないためである。つまり、待機位置のイジェクトホルダー40に対して、イジェクトガイド用スプリング60R,60Lの付勢力に対抗してイジェクトガイド50R,50Lを揺動させる力をおける押圧力が搬送方向へ加わらないと、イジェクトホルダー40が搬送方向へ所定量移動しないため、ディスク検出用スイッチがONとならず、ディスクDLの保持を検出しない。これにより、待機位置でディスクDLを確実に保持することができ、確実に保持されたディスクDLをクランプ位置まで確実に搬送することができる。
【0093】
さらに、ディスクDLを挿入すると、同図に示すように、イジェクトガイド50R,50Lがさらに矢印T方向に揺動し、このイジェクトガイド50R,50Lの規制突起56R,56Lがそれぞれイジェクトホルダー40の他方の規制突起47R,47Lに当接する。これにより、イジェクトガイド50R,50Lの矢印T方向への揺動が規制される。
【0094】
以上により、待機位置におけるイジェクトホルダー40とローディングアーム20R,20Lとの間でディスクDLを保持する。このディスクDLは、その外周端部が4箇所、すなわち第1案内溝部23R,23Lおよび第2案内溝部52R,52Lが当接する。従って、ディスクDLがクランプ位置に搬送される前に、待機位置においてこのディスクDLの軸方向の位置決めを行うことができる。
【0095】
さらにディスクDSを挿入すると、イジェクトホルダー40が待機位置から搬送方向にローディングプレート10に対して摺動し、固定されるホルダーアームボス113がディスク検出用スプリング42を排出方向に弾性変形させることで、イジェクトホルダー40が待機位置から搬送方向へ所定量移動した位置であるディスク検出位置に到達する。イジェクトホルダー40が上記ディスク検出位置に到達すると、ディスク検出スイッチSがONとなり、ディスクDSの保持を検出する。以上のように、ディスクの径に拘わらず、イジェクトホルダー40がローディングプレート10に対して同じ位置で、ディスクDS,DLを保持し、ディスク検出スイッチSがディスクディスクDS,DLの保持を検出することができる。
【0096】
ディスク検出用スイッチSがディスクDSの保持を検出すると、ディスクDSの搬送を開始する。つまり、イジェクトホルダー40がディスクDSをローディングアーム20R,20Lとの間で保持しながら搬送方向に移動を開始し、ディスクDSがクランプ位置、すなわちクランパー80と対向する位置となるまで移動する。
【0097】
このとき、ローディングアーム20R,20Lは、このローディングアーム20R,20Lが接近する方向と反対方向に、センタリングガイド100の付勢力に対抗して押し広げられている。保持されたディスクDLの搬送を開始する際のローディングアーム20R,20Lは、ホールドレバー30R,30Lと、ディスクDLあるいはローディングアーム当接突起101a,102aとに当接していることで所定の位置となる。この所定の位置とは、ローディングアーム20R,20Lのローディングアームボス22R,22Lがそれぞれ空間部92R,92Lと第2ローディングアーム揺動溝部94R,94Lとが連通する部分近傍となる位置である。
【0098】
従って、ディスクDLの搬送が開始し、メインカム90が搬送方向に移動を開始すると、図40に示すように、ディスクDLがクランプ位置に搬送されるまで、ローディングアームボス22R,22Lがイジェクトホルダー40の搬送方向への移動に連動して第2ローディングアーム揺動溝部94R,94Lを通過する。つまり、第1アーム揺動選択手段であるローディングアームボス22R,22Lは、ディスクDS,DLの径に応じて、すなわちローディングアーム20R,20LがディスクDS,DLの径に応じて揺動することで、待機位置における空間部92R,92L内の位置が変化する。そして、ローディングアームボス22R,22Lは、ディスクDS,DLの搬送を開始する際に、複数の第1アーム揺動手段を構成する第1ローディングアーム揺動溝部93R,93Lおよび第2ローディングアーム揺動溝部94R,94Lのうちいずれか1つを選択する。従って、ディスクDS,DLの搬送時に、このディスクDS,DLの径に応じたローディングアーム20R,20Lの揺動を行うことができる。これにより、ディスクDS,DLの搬送中におけるディスクDS,DLを確実に保持することができ、確実な搬送動作を行うことができる。
【0099】
ここで、ローディングアームボス22R,22Lがそれぞれこの第2ローディングアーム揺動溝部94R,94Lを通過することで、ローディングアーム20R,20Lは、まず矢印Q方向に揺動し、所定量揺動するとその位置を維持し、矢印Q方向とは反対方向に所定量揺動する。つまり、イジェクトホルダー40の移動に連動して、ローディングアームボス22R,22Lがそれぞれ第2湾曲部94a,94aを通過することで、ローディングアーム20R,20Lをこのローディングアーム20R,20Lが接近する方向に揺動させ、搬送中のディスクDLの保持を確実に維持する。次に、保持されたディスクDLがクランプ位置まで搬送されたら、メインカム90の搬送方向への移動によりトラバースユニット200のターンテーブル201がディスクDSをクランプできる位置に揺動するまで、ローディングアームボス22R,22Lがそれぞれ直線部94b,94bを通過することで、クランプ位置のディスクDLの保持を維持する。そして、図41に示すように、ターンテーブル201が揺動し、このターンテーブル201がディスクDLをクランプできる位置となる際に、ローディングアームボス22R,22Lがそれぞれ第2湾曲部94c,94cを通過する際にローディングアーム20R,20Lをこのローディングアーム20R,20Lが離れる方向に揺動させ、クランプ位置のディスクDLの保持を解除して、ターンテーブル201がクランパー80によりクランプ位置で保持が解除されたディスクDLをクランプする(図34参照)。従って、ローディングアームボス22R,22Lと第1ローディングアーム揺動溝部94R,94とにより、ディスクDLの径に対応して、ローディングアーム20R,20Lがこのローディングアーム20R,20Lが接近する方向に揺動することで、このディスクDLを保持しながら搬送方向に移動させる。これにより、複数の部材を必要としないため、小型化あるいはコスト増加の抑制を図ることができる。
【0100】
このとき、イジェクトホルダー40が待機位置から搬送方向に移動し、ディスクDSの搬送を開始すると、ストッパー70の係合突起70の先端部73aがローディングプレート10の図示しないトラバースユニット側に当接するため、ディスクDLの搬送中においても、係合爪72R,72Lと第2切換穴54R,54Lとの係合が維持される。つまり、イジェクトガイド50R,50Lが揺動することを規制され、イジェクトホルダー40に対するこのイジェクトガイド50R,50Lの位置が維持される。これにより、待機位置でディスクDLを保持した状態を維持したまま、このディスクDLをクランプ位置まで確実に搬送することができる。
【0101】
なお、クランパー80によりターンテーブル201にクランプされたディスクDS,DLは、スピンドルモータにより回転駆動し、センサによりディスクDS,DLの情報を再生および/またはディスクDS,DLに情報を記録が行われる。回転駆動を終了したディスクDS,DLは、上記ディスクローディング装置1の動作と逆の手順により排出される。まず、メインカム90を排出方向に移動させることで、ターンテーブル201をアンクランプ方向に揺動させるとともに、ローディングプレート10とクランパー80と間にこのメインカム90が挿入され、クランパー80のその軸方向への移動が規制される。次に、このクランパー80の状態を維持したまま、メインカム90が排出方向に移動すると、ローディングアーム20R,20Lは、ローディングアームボス22R,22Lと第1ローディングアーム揺動溝部93R,93Lにより、ローディングアーム20R,20Lが接近する方向に揺動し、ディスクDS,DLがイジェクトホルダー40とこのローディングアーム20R,20Lとの間で再び保持される。
【0102】
次に、イジェクトホルダー40がメインカム90の移動に伴って排出方向に移動する。ここで、メインカム90は、待機位置における位置よりもローディングプレート10に対して排出方向側に位置する排出位置まで移動し、イジェクトホルダー40も待機位置よりもローディングプレート10に対して排出方向側に位置する排出位置まで移動する。つまり、メインカム90は、イジェクトホルダー40の移動に連動して、待機位置と排出位置との間を移動する。従って、ディスクDS,DLの排出中においてローディングプレート10とクランパー80と間にこのメインカム90が挿入された状態であるため、クランパー80のその軸方向への移動は規制される。これにより、ディスクDS,DLを排出する際に、この排出されるディスクDS,DLがクランパー80と接触することを抑制することができる。
【0103】
そして、イジェクトホルダー40が排出位置に到達すると、ディスクDS,DLはディスクローディング装置1の外部に大部分が露出した状態となり、ディスクローディング装置1によるディスクDS,DLの排出が完了する。ここで、上述のように、挿入時においてセンタリングガイド用スプリング104の付勢力に対抗して、ローディングアーム20R,20Lが矢印N方向に押し広げられている場合は、排出時においても同様に押し広げられる。しかしながら、センタリングガイド用スプリング104を押し広げる量は、少なくて済むため、ローディングアーム20R,20Lに与えられるセンタリングガイド用スプリング104の付勢力により、排出時にディスクDS,DLが排出方向に弾き出されることを抑制することができる。
【0104】
なお、上記実施の形態においては、ディスクDS,DLの搬送中に、ホールドレバー30R,30Lの係合爪当接面32R,32Lのそれぞれがイジェクトホルダー揺動軸41R,41Lと当接することで、このイジェクトホルダー揺動軸41R,41Lを回避するがこれに限定されるものではない。図42(a)は、他のディスクローディング装置の構成例を示す図である。図42(b)は、他のディスクローディング装置の動作説明図である。同図(a)に示すように、ホールドレバー30R,30Lの係合爪当接面32R,32Lの同図では図示しないメインカム側面に、メインカム側に突出するホールドレバー案内突起35R,35Lを形成する。一方、メインカム90には、このホールドレバー案内突起35R,35Lに対抗する位置にそれぞれホールドレバー案内溝部150を形成する。このホールドレバー案内溝部150は、メインカム90の長手方向に延在する直線部151と、ホルダー支持溝部15a,15c側に膨らむ凸部152とにより構成されている。
【0105】
イジェクトホルダー40が待機位置に位置する際には、ホールドレバー案内突起35R,35Lが、ホールドレバー用スプリング130R,130Lの付勢力により、凸部152に当接する。これにより、係合爪当接面32R,32Lは、ホルダー支持溝部15a,15cを覆うこととなる。一方、同図では図示しないメインカム90が搬送方向に移動すると、ホールドレバー案内溝部150も搬送方向に移動する。従って、ホールドレバー案内突起は35R,35Lは、ホールドレバー用スプリング130R,130Lの付勢力に対抗するように、直線部151に当接する。このとき、ホルダー支持溝部15a,15cを移動するイジェクトホルダー揺動軸41R,41Lは、係合爪当接面32R,32Lが回避されているため、この係合爪当接面32R,32Lに当接しない。これにより、ディスクローディング装置1によるディスクDS,DLの搬送時あるいは排出時におけるイジェクトホルダー揺動軸41R,41Lと係合爪当接面32R,32Lとの当接による音の発生を抑制することができ、質感を向上することができる。
【0106】
また、上記実施の形態におけるセンタリングガイド100の第1センタリングガイド101あるいは第2センタリングガイド102のいずれか一方をディスクガイド120に対して揺動自在に支持し、他方をディスクガイド120に対して固定しても良い。
【0107】
また、上記実施の形態におけるイジェクトガイド50R,50Lのそれぞれに対応して取り付けられるイジェクトガイド用スプリング60R,60Lの代わりに、このイジェクトガイド50R,50Lとの間に1つのイジェクトガイド用スプリングを係止しても良い。
【0108】
また、上記実施の形態におけるローディングアーム20R,20Lのいずれか一方を搬送方向に延在する溝部を部材とし、ローディングプレート10に固定しても良い。
【0109】
また、上記実施の形態においてはターンテーブル201をディスクローディング装置1に対して揺動させるターンテーブル揺動手段を用いたが、これに限定されるものではない。例えば、ターンテーブル201をディスクローディング装置1に対して昇降させるターンテーブル昇降手段を用いても良い。
【0110】
また、上記実施の形態においては、待機位置におけるイジェクトホルダー40は、ホルダーアーム110を介してメインカム90が移動しないことにより維持されているが、これに限定されるものではない。例えば、待機位置においてイジェクトホルダー40をディスクDS,DLの排出方向に付勢するホルダー付勢手段であるイジェクトホルダー用スプリングを備える。このイジェクトホルダー用スプリングの付勢力は、上記イジェクトガイド用スプリング60R,60Lの付勢力よりも大きくする。これにより、イジェクトガイド50R,50Lが揺動する際に、イジェクトホルダー40が搬送方向に移動することを抑制することができる。
【0111】
なお、ディスク検出スイッチSは、イジェクトホルダー40が待機位置の際に、ホルダーボス43aに当接した状態でも良い。この場合、ディスク検出用スイッチSがONとなるために必要な力を大きくする。つまり、ディスクDS,DLを保持した後、さらにこのディスクDS,DLが挿入されることで、このONとなるために必要な力に対抗してディスク検出用スイッチSの搬送方向スイッチのホルダーボス43aが搬送方向に所定量移動し、ディスク検出スイッチSがONとなり、ディスクDS,DLの保持の検出を行っても良い。
【0112】
以上のように、この実施の形態によれば、ディスクローディング装置1は、ディスクDS,DLの径に応じて揺動するローディングアーム20R,20Lと、ディスクDS,DLの搬送中におけるローディングアーム20R,20LをディスクDS,DLの径に応じて、ローディングアーム20R,20Lをローディングアーム20R,20Lが接近する方向に揺動させる第1ローディングアーム揺動溝部93R,93Lおよび第2ローディングアーム揺動溝部94R,94Lとからなる複数の第1アーム揺動手段と、ディスクDS,DLの径に応じて、複数の第1アーム揺動手段のうちいずれか1つを選択するローディングアームボス22R,22Lからなる第1アーム揺動選択手段とを備えることで、ディスクDS,DLの径に応じて、ディスクDS,DLを保持しながら搬送することができる。これにより、複数の部材を必要としないため、小型化あるいはコスト増加の抑制を図ることができる。
【0113】
また、この実施の形態のディスクローディング装置1を用いてディスク装置を構成するので、小型化あるいはコスト増加の抑制を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1(a)】実施の形態にかかるディスクローディング装置の構成例を示す図(平面図)である。
【図1(b)】実施の形態にかかるディスクローディング装置の構成例を示す図(側面図)である。
【図2】ローディングプレートの構成例を示す図(平面図)である。
【図3】ローディングアームの構成例を示す図(平面図、側面図、裏面図)である。
【図4】ホールドレバーの構成例を示す図(平面図、側面図、裏面図)である。
【図5】イジェクトホルダーの構成例を示す図(平面図、側面図)である。
【図6】イジェクトガイドの構成例を示す図(平面図、側面図)である。
【図7】ストッパーの構成例を示す図(平面図、側面図、A−A断面図)である。
【図8】クランパーの構成例を示す図(平面図、側面図、B−B断面図)である。
【図9】メインカムの構成例を示す図(平面図)である。
【図10(a)】センタリングガイドの第1センタリングガイドの構成例を示す図(平面図)である。
【図10(b)】センタリングガイドの第2センタリングガイドの構成例を示す図(平面図)である。
【図10(c)】センタリングガイドのセンタリングリンクの構成例を示す図(平面図)である。
【図11】ホルダーアームの構成例を示す図(平面図)である。
【図12】ディスクガイドの構成例を示す図(平面図)である。
【図13(a)】イジェクトホルダーの組み立て状態を示す図(平面図)である。
【図13(b)】イジェクトホルダーの組み立て状態を示す図(側面図)である。
【図14】センタリングガイドの組み立て状態を示す図(平面図)である。
【図15】ローディングプレートにトラバースユニット側の各部品が取り付けられた状態を示す図(平面図)である。
【図16】図15のG−G断面図である。
【図17】ローディングプレートにメインカム側の各部品が取り付けられた状態を示す図である。
【図18】ディスクローディング装置の組み立て完成状態を示す図である。
【図19】図18のM−M断面図である。
【図20】待機位置におけるディスクローディング装置の状態を示す図である。
【図21】待機位置におけるディスクローディング装置の状態を示す図である。
【図22】ディスク挿入時におけるディスクローディング装置の状態を示す図である。
【図23】ディスク挿入時におけるディスクローディング装置の状態を示す図である。
【図24】ディスクとディスクガイドとの関係を示す図である。
【図25】センタリングガイドの動作説明図である。
【図26】ディスク保持時におけるディスクローディング装置の状態を示す図である。
【図27】ディスク保持時におけるディスクローディング装置の状態を示す図である。
【図28(a)】ディスク保持時におけるストッパーの状態を示す図である。
【図28(b)】ディスク保持時におけるストッパーの状態を示す図である。
【図29】ディスク保持検出時におけるディスクローディング装置の状態を示す図である。
【図30】ディスク保持検出時におけるディスクローディング装置の状態を示す図である。
【図31】ディスク搬送時におけるディスクローディング装置の状態を示す図である。
【図32(a)】ディスク搬送時におけるストッパーの状態を示す図である。
【図32(b)】ディスク搬送時におけるストッパーの状態を示す図である。
【図33】クランプ位置におけるディスクローディング装置の状態を示す図である。
【図34】ディスククランプ状態を示す図である。
【図35】ディスク挿入時におけるディスクローディング装置の状態を示す図である。
【図36】ディスク挿入時におけるディスクローディング装置の状態を示す図である。
【図37(a)】ディスク保持時におけるストッパーの状態を示す図である。
【図37(b)】ディスク保持時におけるストッパーの状態を示す図である。
【図38】ディスク保持時におけるディスクローディング装置の状態を示す図である。
【図39】ディスク保持時におけるディスクローディング装置の状態を示す図である。
【図40】ディスク搬送時におけるディスクローディング装置の状態を示す図である。
【図41】クランプ位置におけるディスクローディング装置の状態を示す図である。
【図42(a)】他のディスクローディング装置の構成例を示す図である。
【図42(b)】他のディスクローディング装置の動作説明図である。
【符号の説明】
【0115】
1 ディスクローディング装置
10 ローディングプレート
14 クランパー支持穴
16 係合穴
20R,20L ローディングアーム(第1アーム)
22R,22L ローディングアームボス
23R,23L 第1案内溝部
30R,30L ホールドレバー(切換アーム)
32R,32L 係合爪当接面
40 イジェクトホルダー(ホルダー)
43a,43b ホルダーボス
44 空間部
45 空間部
50R,50L イジェクトガイド(第2アーム)
52R,52L 第2案内溝部
53R,53L 第1切換穴(係合部)
54R,54L 第2切換穴(係合部)
60R,60L イジェクトガイド用スプリング(第2アーム付勢手段)
70 ストッパー(係合部材)
72R,72L 係合爪
73 係合突起
80 クランパー
82,83 つば部
90 メインカム(ホルダー連動部材)
91 切欠部
92R,92L 空間部
93R,93L 第1ローディングアーム揺動溝部(第1アーム揺動手段(第1アーム揺動溝部))
94R,94L 第2ローディングアーム揺動溝部(第1アーム揺動手段(第1アーム揺動溝部))
100 センタリングガイド(第1アーム付勢手段)
101 第1センタリングガイド
102 第2センタリングガイド
103 センタリングリンク
103a リンク回転軸
104 センタリングガイド用スプリング
110 ホルダーアーム
120 ディスクガイド(第1アームガイド支持部材)
121 ディスク当接部
130R,130L ホールドレバー用スプリング
140 ストッパー用スプリング
200 トラバースユニット
201 ターンテーブル
DL,DS ディスク
S ディスク検出スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローディングプレートと、
前記ローディングプレートに揺動自在に支持されており、一方の端部側に搬送するディスクの外周端部と当接する第1案内溝部を有し、当該ディスクの径に応じて揺動する一対の第1アームと、
前記ローディングプレートに対して少なくとも前記ディスクの搬送方向に摺動自在に支持され、待機位置において前記一対の第1アームとの間で当該ディスクを保持するホルダーと、
前記ディスクが保持されたホルダーを少なくとも前記待機位置から前記保持されたディスクがクランプ位置となるまで移動するホルダー移動手段と、
前記ディスクの搬送中における前記一対の第1アームを前記ディスクの径に応じて、当該一対の第1アームを当該一対の第1アームが接近する方向に揺動させる複数の第1アーム揺動手段と、
前記ディスクの径に応じて、前記複数の第1アーム揺動手段のうちいずれか1つを選択する第1アーム揺動選択手段と、
を備えることを特徴とするディスクローディング装置。
【請求項2】
第1アーム揺動選択手段は、前記待機位置において前記搬送されるディスクの径に応じた前記一対の第1アームの揺動により前記複数の第1アーム揺動手段のうちいずれか1つを選択することを特徴とする請求項1に記載のディスクローディング装置。
【請求項3】
前記一対の第1アームを当該一対の第1アームが接近する方向に付勢する第1アーム付勢手段をさらに備え、
前記第1アーム揺動選択手段は、当該第1アーム付勢手段の付勢力に対抗して前記一対の第1アームを当該一対の第1アームが離れる方向に揺動することで、前記複数の第1アーム揺動手段のうちいずれか1つを選択することを特徴とする請求項2に記載のディスクローディング装置。
【請求項4】
前記ホルダーに前記ホルダー移動手段の駆動力を伝達し、少なくとも前記待機位置から前記保持されたディスクがクランプ位置となるまで当該ホルダーの移動に連動して移動するホルダー連動部材をさらに備え、
前記複数の第1アーム揺動手段は、
前記ホルダー連動部材に前記搬送方向に対して対称形状に形成され、前記一対の第1アームのそれぞれ形成された第1アームボスが、少なくとも前記待機位置から前記保持されたディスクがクランプ位置となるまで当該ホルダーの移動に連動して通過する一対の第1アーム揺動溝部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のディスクローディング装置。
【請求項5】
少なくとも前記請求項1〜4のいずれか1項に記載のディスクローディング装置と、
前記ディスクローディング装置によりクランプ位置まで搬送された前記ディスクがクランプされるターンテーブルと、
前記ターンテーブルを回転させるディスク回転駆動手段と、
前記ターンテーブルを前記ディスクローディング装置に対して揺動させるターンテーブル揺動手段と、
を備えることを特徴とするディスク装置。

【図1(a)】
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【図1(b)】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10(a)】
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【図10(b)】
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【図10(c)】
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【図11】
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【図12】
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【図13(a)】
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【図13(b)】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28(a)】
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【図28(b)】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32(a)】
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【図32(b)】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37(a)】
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【図37(b)】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42(a)】
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【図42(b)】
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【公開番号】特開2006−164468(P2006−164468A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−358230(P2004−358230)
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】