説明

ディスク再生装置及び音声再生装置

【課題】 記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号を再生する際に、音声ファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで出力することができるようにする。
【解決手段】 再生済み記録媒体でない場合、記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号をミュート状態で高速で再生して平均音量レベルを検出し、検出された各音声ファイルの平均音量レベルに基づいて音声ファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで再生して出力するようにする。また、再生済み記録媒体である場合、記憶されている各音声ファイルのオーディオ信号の平均音量レベルに基づいて音声ファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで再生して出力するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声ファイルが記録できるDVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に記録されたオーディオ信号を再生するディスク再生装置及び音声再生装置に係り、特にDVD等の記録媒体に記録された複数の音声ファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで再生することができるディスク再生装置及び音声再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、DVD等の記録媒体に記録されたMP3(Moving Picture Coding Experts Group Audio Layer 3)、WMA(Windows(登録商標) Media Audio)ファイル等の音声ファイルのオーディオ信号を再生すると、それぞれの音声ファイル毎のオーディオ信号に設定された音量で再生されるようになっている。そのため、DVD等の記録媒体に混在して記録された複数のMP3、WMAファイル等の音声ファイルのオーディオ信号を再生する際に、音声ファイル毎に再生されたオーディオ信号の音量レベルが大きすぎたり、小さすぎたりするため、ディスク再生装置等の音声再生装置に接続されたテレビジョン受像機等の音量を調整しなければならないという問題点があった。また、一度再生したDVD等の記録媒体であっても、記録媒体をディスク再生装置等の音声再生装置にローディングする毎に、ローディングされた記録媒体に記録されたMP3、WMAファイル等の音声ファイルのオーディオ信号を再生する際、音声ファイル毎にオーディオ信号の音量レベルを調整しなければ、音声ファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで再生することができないという問題点があった。
背景技術としては、光ディスク、ビデオテープ等の記録媒体に記録されたオーディオ信号を再生する際に、再生中のオーディオ信号の音量レベルを一定期間積分してオーディオ信号の音量レベルを検出し、オーディオ信号の増幅率を変更して種々の記録媒体に記録されたオーディオ信号を略同じ音量レベルで再生するようにしたものがあった(例えば、特許文献1参照)。
また、光ディスクに記録されたオーディオ信号を高速再生し、再生されたオーディオ信号の出力レベルをサンプリングして、再生されたオーディオ信号の最大再生出力レベルを検出し、再生オーディオ信号の最大出力レベルの検出時間を短縮するようにしたものがあった(例えば、特許文献2参照)。
また、入力されたオーディオ信号をハードディスクに記録する際に、オーディオ信号の音量レベルを検出して、検出された音量レベルを音量レベル情報としてハードディスクに記録し、再生時に、音量レベル情報を用いてオーディオ信号を同じ音量レベルで再生するようにしたものがあった(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開平10−284960号公報
【特許文献2】特開平3−76054号公報
【特許文献3】特開2003−162883号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、背景技術で述べたもののうち最初のものにおいては、光ディスク、ビデオテープ等の記録媒体に記録されたオーディオ信号を再生する際に、再生中のオーディオ信号の音量レベルを一定期間積分してオーディオ信号の音量レベルを検出し、オーディオ信号の増幅率を変更して種々の記録媒体に記録されたオーディオ信号を略同じ音量レベルで再生することができたが、再生中のオーディオ信号の音量レベルを一定期間積分してオーディオ信号の音量レベルを検出してオーディオ信号の増幅率を変更するようにしているため、再生されたオーディオ信号の音量レベルが平均化され、ダイナミックレンジの広いオーディオ信号であっても単調なオーディオ信号になるという問題点があった。
また、次のものにおいては、光ディスクに記録されたオーディオ信号を高速再生し、再生されたオーディオ信号の出力レベルをサンプリングして、再生されたオーディオ信号の最大再生出力レベルを検出し、再生オーディオ信号の最大出力レベルの検出時間を短縮することができたが、一度再生した光ディスクであっても、光ディスクがディスク再生装置にローディングされる毎に、ローディングされた光ディスクに記録されたオーディオ信号を再生しなければならないという問題点があった。
また、更にその次のものにおいては、入力されたオーディオ信号をハードディスクに記録する際に、オーディオ信号の音量レベルを検出して、検出された音量レベルを音量レベル情報としてハードディスクに記録し、再生時に、音量レベル情報を用いてオーディオ信号を同じ音量レベルで再生することができたが、オーディオ信号をハードディスクに記録する際に、オーディオ信号の音量レベルを検出して、オーディオ信号の音量レベル情報をハードディスクに記録するようにしたものであって、上記問題点を解決するようにしたものではなかった。
本発明は、背景技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、MP3、WMAファイル等の音声ファイルが記録できるDVD等の記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号を再生する際に、音声ファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで出力することができるディスク再生装置及び音声再生装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するため本発明においては、音声ファイルが記録できる記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号を再生する音声再生装置であって、複数の再生済み記録媒体毎の各音声ファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを記録媒体識別情報とともに記憶する記憶手段と、記録媒体が音声再生装置にローディングされたとき、ローディングされた記録媒体の記録媒体識別情報を読み出す読出手段と、前記読出手段により読み出された記録媒体識別情報が前記記憶手段に記憶されているか否かを判別して再生済み記録媒体であるか否かを判別する判別手段と、前記判別手段が再生済み記録媒体でないと判別したとき、記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号をミュート状態で再生して、各音声ファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを検出する音量レベル検出手段と、前記音量レベル検出手段により検出された各音声ファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを前記読出手段により読み出された記録媒体識別情報とともに前記記憶手段に書き込む書込手段と、記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号を再生して、前記音量レベル検出手段により検出された各音声ファイルの平均音量レベルに基づいて音声ファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで出力する出力手段とを備える。
音量レベル検出手段は、記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号をミュート状態で少なくとも2倍速以上の高速で再生して、各音声ファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを検出するようにするとよい。
前記出力手段は、前記判別手段が再生済み記録媒体であると判別したとき、前記読出手段により読み出された記録媒体識別情報とともに前記記憶手段に記憶されている各音声ファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを読み出し、記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号を再生して、前記記憶手段から読み出された各音声ファイルの平均音量レベルに基づいて音声ファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで出力するようにするとよい。
これらの手段により、MP3、WMAファイル等の音声ファイルが記録できるDVD等の記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号を再生する際に、音声ファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで出力することができる。
【発明の効果】
【0005】
請求項1記載の発明に係るディスク再生装置によれば、光ディスクがディスク再生装置にローディングされたとき、ローディングされた光ディスクのディスク識別情報を読み出して再生済み光ディスクであるか否かを判別し、再生済み光ディスクでない場合、光ディスクに記録されたMP3、WMAファイルのオーディオ信号をミュート状態で少なくとも2倍速以上の高速で再生して、各MP3、WMAファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを検出し、検出された各MP3、WMAファイルのオーディオ信号の平均音量レベルをディスク識別情報とともに記憶して、光ディスクに記録されたMP3、WMAファイルのオーディオ信号を再生し、検出された各MP3、WMAファイルの平均音量レベルに基づいてMP3、WMAファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで出力するようにしているので、一度も再生していない光ディスクであっても、光ディスクをディスク再生装置にローディングした後、光ディスクに記録されたMP3、WMAファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを短時間で検出して、光ディスクに記録されたMP3、WMAファイルのオーディオ信号を再生する際に、MP3、WMAファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで出力することができる。また、再生済み光ディスクである場合、ディスク識別情報とともに記憶されている各MP3、WMAファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを読み出して、光ディスクに記録されたMP3、WMAファイルのオーディオ信号を再生し、読み出された各MP3、WMAファイルの平均音量レベルに基づいてMP3、WMAファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで出力するようにしているので、一度再生した光ディスクの場合、光ディスクがディスク再生装置にローディングされた後、その光ディスクに記録されたMP3、WMAファイルのオーディオ信号をすぐに再生することができ、MP3、WMAファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで出力することができる。
請求項2記載の発明に係る音声再生装置によれば、記録媒体が音声再生装置にローディングされたとき、ローディングされた記録媒体の記録媒体識別情報を読み出して再生済み記録媒体であるか否かを判別し、再生済み記録媒体でない場合、記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号をミュート状態で再生して、各音声ファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを検出し、検出された各音声ファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを記録媒体識別情報とともに記憶して、記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号を再生し、検出された各音声ファイルの平均音量レベルに基づいて音声ファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで出力するようにしているので、記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号を再生する際に、音声ファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで出力することができる。
請求項3記載の発明に係る音声再生装置によれば、記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号をミュート状態で少なくとも2倍速以上の高速で再生して、各音声ファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを検出するようにしているので、記録媒体を音声再生装置にローディングした後、記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを短時間で検出することができる。
請求項4記載の発明に係る音声再生装置によれば、再生済み記録媒体である場合、ディスク識別情報とともに記憶されている各音声ファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを読み出して、記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号を再生して、読み出された各音声ファイルの平均音量レベルに基づいて音声ファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで出力するようにしているので、一度再生した記録媒体の場合、記録媒体が音声再生装置にローディングされた後、その記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号をすぐに再生することができ、音声ファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで出力することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、適宜図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態を詳述する。図1は本発明の一実施例のディスク再生装置の構成を示すブロック図であり、図2は本発明の一実施例のディスク再生装置の音量レベルを示す説明図であり、図3は本発明の一実施例のディスク再生装置の動作を示すフローチャートである。
まず、図1の本発明の一実施例のディスク再生装置の構成を示すブロック図を基に説明する。
ディスク再生装置1は、光ディスク2の記録面にレーザ光を照射してその反射光を検出して光ディスク2に記録されたMP3、WMAファイルのオーディオ信号を読み出す光ピックアップ3と、光ディスク2を回転させるスピンドルモータ4と、光ピックアップ3を光ディスク2の半径方向に移動させるスレッドモータ5と、スピンドルモータ4を駆動して光ディスク2の回転速度をサーボ制御し、スレッドモータ5の回転方向と回転速度とをサーボ制御し、光ピックアップ3により検出されたトラッキング誤差信号に基づいて光ピックアップ3のトラッキングをサーボ制御し、光ピックアップ3により検出されたフォーカス誤差信号に基づいて光ピックアップ3のフォーカスをサーボ制御するサーボ回路6と、光ピックアップ3により読み出されたオーディオ信号のRF(Radio Frequency)信号を増幅するRF増幅回路7と、RF増幅回路7により増幅されたオーディオ信号のRF信号を基準クロックに基づいて同期検出してアナログ信号のオーディオ信号をデジタル信号に変換し、デジタル信号に変換されたオーディオ信号を復調して、復調されたオーディオ信号の誤りを訂正するデジタル信号処理回路8と、デジタル信号処理回路8により誤り訂正されたオーディオ信号を伸長して、元のオーディオ信号に復号するデコーダ9と、デコーダ9により復号されたデジタル信号のオーディオ信号をアナログ信号に変換するDA変換回路10と、ディスク再生装置1から出力されるオーディオ信号の出力を消音するミュート回路11と、オーディオ信号を増幅してディスク再生装置1から出力するオーディオ信号出力回路12と、DA変換回路10によりアナログ信号に変換されたオーディオ信号の平均音量レベルを検出する音量レベル検出回路13と、ディスク再生装置1のシステム全体を制御するマイコン14と、複数の再生済み光ディスク(記録媒体)毎の各MP3、WMAファイル等の音声ファイルのオーディオ信号の平均音量レベルをディスク識別情報(記録媒体識別情報)とともに記憶する不揮発性メモリのフラッシュROM(Read−Only Memory)15と、リモコン装置20から送信された赤外線信号のリモコン信号を受信して、所定の電気信号に変換するリモコン受信部16とで構成されている。
以上のように構成されたディスク再生装置について、以下その動作について説明する。
光ディスク2がディスク再生装置1にローディングされると、マイコン14は、サーボ回路6に制御信号を送出して、スピンドルモータ4を駆動して光ディスク2を回転させ、スレッドモータ5を駆動して光ピックアップ3を移動させ、光ピックアップ3により光ディスク2のディスク識別情報の基本ボリューム記述子PVD(Primary Volume Descriptor)を読み出して、ディスク再生装置1にローディングされた光ディスク2のディスク識別情報がフラッシュROM15に記憶されている再生済み光ディスクであるか否かを判別する。
ディスク再生装置1にローディングされた光ディスク2のディスク識別情報がフラッシュROM15に記憶されていない再生済みでない光ディスクである場合、マイコン14は、ミュート回路11に制御信号を送出して、ディスク再生装置1からのオーディオ信号の出力を消音するミュート状態にし、サーボ回路6に制御信号を送出して、スピンドルモータ4を駆動して光ディスク2を回転させ、スレッドモータ5を駆動して光ピックアップ3を移動させ、光ディスク2に記録されたMP3、WMAファイルのオーディオ信号を少なくとも2倍速以上の高速で再生して、光ディスク2に記録された各MP3、WMAファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを音量レベル検出回路13により検出する(図2(a)参照)。そして、光ディスク2に記録された全てのMP3、WMAファイルが再生されると、マイコン14は、サーボ回路6に制御信号を送出して、光ディスク2の再生を停止し、ミュート回路11に制御信号を送出して、ミュート状態を解除し、再生された各MP3、WMAファイルのオーディオ信号の平均音量レベルをディスク識別情報とともにフラッシュROM15に書き込む。
そして、リモコン装置20のキー操作によりMP3、WMAファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで再生して出力する一定音量再生が指令されると、マイコン14は、サーボ回路6に制御信号を送出して、スピンドルモータ4を駆動して光ディスク2を回転させ、スレッドモータ5を駆動して光ピックアップ3を移動させ、光ディスク2に記録されたMP3、WMAファイルのオーディオ信号を再生して、各MP3、WMAファイルの平均音量レベルに基づいてオーディオ信号出力回路12を制御し、再生されたオーディオ信号をディスク再生装置1から一定の音量レベルで出力する(図2(b)参照)。
ディスク再生装置1にローディングされた光ディスク2のディスク識別情報がフラッシュROM15に記憶されている再生済み光ディスクである場合、マイコン14は、ディスク識別情報とともにフラッシュROM15に記憶されている各MP3、WMAファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを読み出して、サーボ回路6に制御信号を送出して、スピンドルモータ4を駆動して光ディスク2を回転させ、スレッドモータ5を駆動して光ピックアップ3を移動させ、光ディスク2に記録されたMP3、WMAファイルのオーディオ信号を再生して、各MP3、WMAファイルの平均音量レベルに基づいてオーディオ信号出力回路12を制御し、再生されたオーディオ信号をディスク再生装置1から一定の音量レベルで出力する(図2(b)参照)。
また、リモコン装置20のキー操作によりMP3、WMAファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで再生して出力する一定音量再生でない通常再生が指令されると、マイコン14は、サーボ回路6に制御信号を送出して、スピンドルモータ4を駆動して光ディスク2を回転させ、スレッドモータ5を駆動して光ピックアップ3を移動させ、光ディスク2に記録されたMP3、WMAファイルのオーディオ信号を再生して、オーディオ信号をディスク再生装置1からMP3、WMAファイル毎の音量レベルで出力する(図2(a)参照)。
また、図3の本発明の一実施例のディスク再生装置の動作を示すフローチャートを基に説明する。
光ディスクがディスク再生装置にローディングされると、ステップS1からステップS2に進み、ステップS2で、ローディングされた光ディスクのディスク識別情報の基本ボリューム記述子PVDが読み出されて、ステップS3に進む。
ステップS3で、ディスク識別情報がフラッシュROMに記憶されている再生済み光ディスクであるか否かが判断され、再生済み光ディスクである場合、ステップS8に進み、再生済み光ディスクでない場合、ステップS4に進む。
ステップS4で、ディスク再生装置からのオーディオ信号の出力を消音するミュート状態にされて、光ディスクに記録されたMP3、WMAファイルのオーディオ信号が少なくとも2倍速以上の高速で再生され、ステップS5に進む。
ステップS5で、光ディスクに記録された各MP3、WMAファイルのオーディオ信号の平均音量レベルが検出され、ステップS6に進む。
ステップS6で、光ディスクに記録された全てのMP3、WMAファイルが再生されたか否かが判断され、全てのMP3、WMAファイルが再生された場合、ステップS7に進み、全てのMP3、WMAファイルが再生されていない場合、ステップS5に戻って、ステップS5からのステップを繰り返す。
ステップS7で、光ディスクの再生が停止されてミュート状態が解除され、再生された各MP3、WMAファイルのオーディオ信号の平均音量レベルがディスク識別情報とともにフラッシュROMに書き込まれて、ステップS9に進む。
ステップS8で、ディスク識別情報とともにフラッシュROMに記憶されている各MP3、WMAファイルのオーディオ信号の平均音量レベルが読み出されて、ステップS9に進む。
ステップS9で、リモコン装置のキー操作によりMP3、WMAファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで再生して出力する一定音量再生が指令されたか否かが判断され、一定音量再生が指令された場合、ステップS10に進み、一定音量再生が指令されない場合、ステップS11に進む。
ステップS10で、光ディスクに記録されたMP3、WMAファイルのオーディオ信号が再生されて、各MP3、WMAファイルの平均音量レベルに基づいてオーディオ信号がディスク再生装置から一定の音量レベルで出力され、ステップS12に進んで処理を終了する。
ステップS11で、光ディスクに記録されたMP3、WMAファイルのオーディオ信号が再生されて、オーディオ信号がディスク再生装置からMP3、WMAファイル毎の音量レベルで出力され、ステップS12に進んで処理を終了する。
以上、本発明を実施するための最良の形態について詳述したが、本発明はこれに限定されるものではなく、当業者の通常の知識の範囲内でその変形や改良が可能である。例えば、光ディスクに記録されたMP3、WMAファイルを再生するディスク再生装置について説明したが、本発明は、光ディスクに限定されるものではなく、MP3、WMAファイル等の音声ファイルが記録できる記録媒体に記録された音声ファイルを再生する音声再生装置であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一実施例のディスク再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例のディスク再生装置の音量レベルを示す説明図である。
【図3】本発明の一実施例のディスク再生装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0008】
1 ディスク再生装置
2 光ディスク
3 光ピックアップ
4 スピンドルモータ
5 スレッドモータ
6 サーボ回路
7 RF増幅回路
8 デジタル信号処理回路
9 デコーダ
10 DA変換回路
11 ミュート回路
12 オーディオ信号出力回路
13 音量レベル検出回路
14 マイコン
15 フラッシュROM
16 リモコン受信部
20 リモコン装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ディスクに記録されたMP3、WMAファイルのオーディオ信号を再生するディスク再生装置であって、
複数の再生済み光ディスク毎の各MP3、WMAファイルのオーディオ信号の平均音量レベルをディスク識別情報とともに記憶する記憶手段と、光ディスクがディスク再生装置にローディングされたとき、ローディングされた光ディスクのディスク識別情報を読み出す読出手段と、前記読出手段により読み出されたディスク識別情報が前記記憶手段に記憶されているか否かを判別して再生済み光ディスクであるか否かを判別する判別手段と、前記判別手段が再生済み光ディスクでないと判別したとき、光ディスクに記録されたMP3、WMAファイルのオーディオ信号をミュート状態で少なくとも2倍速以上の高速で再生して、各MP3、WMAファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを検出する音量レベル検出手段と、前記音量レベル検出手段により検出された各MP3、WMAファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを前記読出手段により読み出されたディスク識別情報とともに前記記憶手段に書き込む書込手段と、光ディスクに記録されたMP3、WMAファイルのオーディオ信号を再生して、前記音量レベル検出手段により検出された各MP3、WMAファイルの平均音量レベルに基づいてMP3、WMAファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで出力する出力手段であって、前記判別手段が再生済み光ディスクであると判別したとき、前記読出手段により読み出されたディスク識別情報とともに前記記憶手段に記憶されている各MP3、WMAファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを読み出し、光ディスクに記録されたMP3、WMAファイルのオーディオ信号を再生して、前記記憶手段から読み出された各MP3、WMAファイルの平均音量レベルに基づいてMP3、WMAファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで出力する出力手段とを備えたことを特徴とするディスク再生装置。
【請求項2】
音声ファイルが記録できる記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号を再生する音声再生装置であって、
複数の再生済み記録媒体毎の各音声ファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを記録媒体識別情報とともに記憶する記憶手段と、記録媒体が音声再生装置にローディングされたとき、ローディングされた記録媒体の記録媒体識別情報を読み出す読出手段と、前記読出手段により読み出された記録媒体識別情報が前記記憶手段に記憶されているか否かを判別して再生済み記録媒体であるか否かを判別する判別手段と、前記判別手段が再生済み記録媒体でないと判別したとき、記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号をミュート状態で再生して、各音声ファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを検出する音量レベル検出手段と、前記音量レベル検出手段により検出された各音声ファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを前記読出手段により読み出された記録媒体識別情報とともに前記記憶手段に書き込む書込手段と、記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号を再生して、前記音量レベル検出手段により検出された各音声ファイルの平均音量レベルに基づいて音声ファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで出力する出力手段とを備えたことを特徴とする音声再生装置。
【請求項3】
音量レベル検出手段は、記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号をミュート状態で少なくとも2倍速以上の高速で再生して、各音声ファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを検出する音量レベル検出手段であることを特徴とする請求項2記載の音声再生装置。
【請求項4】
前記出力手段は、前記判別手段が再生済み記録媒体であると判別したとき、前記読出手段により読み出された記録媒体識別情報とともに前記記憶手段に記憶されている各音声ファイルのオーディオ信号の平均音量レベルを読み出し、記録媒体に記録された音声ファイルのオーディオ信号を再生して、前記記憶手段から読み出された各音声ファイルの平均音量レベルに基づいて音声ファイルのオーディオ信号を一定の音量レベルで出力する出力手段であることを特徴とする請求項2記載の音声再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−179067(P2006−179067A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−369951(P2004−369951)
【出願日】平成16年12月21日(2004.12.21)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】