説明

ディスク判別装置、ディスク判別方法及びディスク判別プログラム

【課題】本発明は、ファイルシステムの判別に要する時間を全体的に短縮させる。
【解決手段】本発明は、順次異なるファイルシステムに従い光ディスク8から読み出された記録データを解析して当該光ディスク8に適用されたUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを判別し、当該判別したUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを示すファイルシステム判別履歴テーブル16を記憶した後には、ファイルシステムの判別時の最初にファイルシステム判別履歴テーブル16を参照して、過去に判別されたUDFファイルシステム又はISOファイルシステムに従い光ディスク8から記録データを読み出すことにより、ファイルシステム判別時の最初の判別処理で光ディスク8に適用されたUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを的確に判別し得る確率を大幅に増加させ、ファイルシステムの判別に要する時間を全体的に短縮できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はディスク判別装置、ディスク判別方法及びディスク判別プログラムに関し、例えばCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)のような物理的な規格(以下、これを物理フォーマットと呼ぶ)の異なる複数種類の光ディスクを再生可能なディスク再生装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来の光ディスクドライブ装置は、物理フォーマットの異なる複数種類の光ディスクを装填して再生し得るようにしていた。ただし物理フォーマットの異なる複数種類の光ディスクについては、その物理フォーマット毎に光ディスクドライブ装置における再生時の光ディスクの回転数や、光ディスクのデータ記録面に照射する光ビームの焦点距離(すなわち、フォーカス)、光ディスクのデータ記録面における光ビームの照射位置(すなわち、トラッキング)等のような駆動条件(以下、これを再生駆動条件と呼ぶ)が異なっている。このため光ディスクドライブ装置は、光ディスクが装填されると、順次異なる再生駆動条件のもとに当該光ディスクからこれに記録されている記録データを読み出すようにして、その読出結果を解析することにより、光ディスクの物理フォーマットを判別している。また光ディスクドライブ装置は、これを使用するユーザ毎に同じ種類の光ディスクを使用する傾向が高いことから、光ディスクが装填され、その物理フォーマットを判別する毎に、当該判別した物理フォーマットの物理フォーマット判別履歴を記憶していた。
【0003】
そして光ディスクドライブ装置は、物理フォーマット判別履歴を記憶した後に光ディスクが装填されたときには、物理フォーマット判別履歴を参照して例えば前回装填された光ディスクの物理フォーマットを検出すると共に、当該検出した物理フォーマットに応じた再生駆動条件のもとに、今回装填された光ディスクから記録データを読み出すようにして、その読出結果を解析することで当該光ディスクの物理フォーマットを判別していた。これにより光ディスクドライブ装置は、物理フォーマット判別履歴を記憶した後には、光ディスクの物理フォーマットを1回の判別処理で判別し得る確率を増大させていた。ただし光ディスクドライブ装置は、かかる1回の判別処理で光ディスクの物理フォーマットを判別し得ないときには、物理フォーマット判別履歴を記憶する前と同様に順次再生駆動条件を切り替えるようにして判別処理を繰り返し実行していた。このようにして光ディスクドライブ装置は、光ディスクの物理フォーマットの判別に物理フォーマット判別履歴を利用することで、当該光ディスクの物理フォーマットの判別に要する時間を平均して短縮し、その結果、光ディスクが装填されたときの装置立ち上げに要する時間を短縮していた(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−49974号公報(第3頁、第4頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが物理フォーマットの異なる複数種類の光ディスクについては、記録データの記録及び管理に適用される(すなわち、光ディスクのデータ記録面において何処にどのような記録データを記録するか等を定義する)ファイルシステムが異なるものがある。従って光ディスクドライブ装置は、光ディスクが装填されると、その物理フォーマットを判別して再生駆動条件を特定しても、この際にファイルシステムも合わせて判別しなければ、光ディスクのデータ記録面に対しどのように記録データが記録されているかが解らず、実際に光ディスクから記録データを読み出すことができない場合がある。
【0005】
このため光ディスクドライブ装置は、光ディスクの物理フォーマットを判別すると、引き続き順次異なるファイルシステムに従い光ディスクから記録データを読み出すように試みて、その記録データを解析することで光ディスクに適用されているファイルシステムを判別している。しかしながら光ディスクドライブ装置では、光ディスクに適用されているファイルシステムを判別するとき、このように順次異なるファイルシステムに従い光ディスクから記録データを読み出すように試みる煩雑な処理を実行しているため、当該光ディスクに適用されているファイルシステムの判別に時間がかかるという問題があった。
【0006】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、ディスクに適用されているファイルシステムの判別に要する時間を全体的に短縮し得るディスク判別装置、ディスク判別方法及びディスク判別プログラムを提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するため本発明においては、それぞれ異なるファイルシステムに従い記録データが記録された複数種類のディスクから当該記録データを読出可能なデータ読出部を、順次異なるファイルシステムに従いディスクから記録データを読み出すように制御して、そのデータ読出部により順次異なるファイルシステムに従いディスクから読み出される記録データを解析して当該ディスクに適用されているファイルシステムを判別し、当該判別したファイルシステムのファイルシステム判別履歴を記憶しておき、かかるファイルシステム判別履歴を記憶した後には、ファイルシステムの判別時の最初にファイルシステム判別履歴を参照して、過去に判別したファイルシステムを検出すると共に、当該検出したファイルシステムに従いディスクから記録データを読み出すようにデータ読出部を制御するようにした。
【0008】
従って本発明では、ユーザ毎に同一のファイルシステムの適用されたディスクを使用する傾向が高く、その使用傾向を反映させたファイルシステム判別履歴を参照して、ディスクに適用されたファイルシステムを判別するため、ファイルシステムの判別時の最初の判別処理で、当該ディスクに適用されているファイルシステムを的確に判別し得る確率を大幅に増加させることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、それぞれ異なるファイルシステムに従い記録データが記録された複数種類のディスクから当該記録データを読出可能なデータ読出部を、順次異なるファイルシステムに従いディスクから記録データを読み出すように制御して、そのデータ読出部により順次異なるファイルシステムに従いディスクから読み出される記録データを解析して当該ディスクに適用されているファイルシステムを判別し、当該判別したファイルシステムのファイルシステム判別履歴を記憶しておき、かかるファイルシステム判別履歴を記憶した後には、ファイルシステムの判別時の最初にファイルシステム判別履歴を参照して、過去に判別したファイルシステムを検出すると共に、当該検出したファイルシステムに従いディスクから記録データを読み出すようにデータ読出部を制御するようにしたことにより、ユーザ毎に同一のファイルシステムの適用されたディスクを使用する傾向が高く、その使用傾向を反映させたファイルシステム判別履歴を参照して、ディスクに適用されたファイルシステムを判別するため、ファイルシステムの判別時の最初の判別処理で、当該ディスクに適用されているファイルシステムを的確に判別し得る確率を大幅に増加させることができ、かくしてディスクに適用されているファイルシステムの判別に要する時間を全体的に短縮し得るディスク判別装置、ディスク判別方法及びディスク判別プログラムを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0011】
図1において、1は全体として本発明によるディスク再生装置を示し、中央処理ユニット(CPU:Central Processing Unit )等の制御部5がROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)からなる記憶部6から読み出したディスク判別プログラム等の各種プログラム従い全体を統括制御すると共に、各種処理を実行する。これによりサーボ回路部7は、外部から光ディスク8が装填され図示しないターンテーブルにセットされると、スピンドルモータ9を駆動して当該光ディスク8を回転させる。またサーボ回路部7は、図示しないスレッドモータを駆動して光ピックアップ部10を光ディスク8の径方向に適宜移動させる。
【0012】
この状態で制御部5は、光ピックアップ部10を駆動して光ビームL1を発射させる。これにより光ピックアップ部10は、光ビームL1を光ディスク8のデータ記録面に照射すると共に、当該光ビームL1がデータ記録面で反射することにより得られる反射ビームL2を受光して光電変換し、その結果得られた光電信号を信号処理部11に送出する。信号処理部11は、光ピックアップ部10から与えられる光電信号に所定の信号処理を施し、得られた記録データを外部に出力すると共に、サーボ回路部7に送出する。
【0013】
サーボ回路部7は、信号処理部11から与えられる記録データに基づき光ディスク8のデータ記録面に光ビームL1の焦点を合わせるためのフォーカスエラー信号を生成すると共に、当該データ記録面のトラックに光ビームL1の照射位置を合わせるためのトラッキングエラー信号を生成する。そしてサーボ回路部7は、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号を光ピックアップ部10に送出して、光ディスク8のデータ記録面のトラックに対し光ビームL1を、焦点を合わせて照射させるように制御する。またサーボ回路部7は、記録データに基づき光ディスク8を線速度一定又は角速度一定で回転させるためのモータ駆動信号を生成する。そしてサーバ回路部7は、モータ駆動信号をスピンドルモータ9に送出して、光ディスク8を線速度一定又は角速度一定で回転させるように制御する。このようにして制御部5は、光ディスク8のデータ記録面からこれに記録された記録データを読み出して外部に出力し得るようになされている。
【0014】
ところでディスク再生装置1は、物理フォーマットの異なる複数種類の光ディスク8を装填し得るようになされている。この場合、ディスク再生装置1に装填される光ディスク8としては、CD−DA(Compact Disc-Digital Audio)やCD−R(Compact Disc-Recordable )、CD−RW(Compact Disc-ReWritable )等(以下、これらをまとめてCD系と呼ぶ)のような物理フォーマットのものがある。この場合、CD系の物理フォーマットの光ディスク8については、例えばデータ記録面にデータ記録領域と管理領域とが設けられている。因みに管理領域は、例えばデータ記録面の最内周に設けられている。
【0015】
そして光ディスク8の物理フォーマットが例えばCD−DAの場合、データ記録面のデータ記録領域には、PCM(Pulse Code Modulation)形式の1又は複数の楽曲データが記録データとして記録されている。また光ディスク8の物理フォーマットが例えばCD−RやCD−RWの場合、データ記録領域には、MP3(Moving Picture Experts Group Audio Layer-3)形式の1又は複数の楽曲データや、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式の1又は複数の画像データ等が記録データとして記録されている。さらにデータ記録面の管理領域には、データ記録領域に記録されている記録データを管理するための、当該記録データに対する再生時間や、再生の順番、そのデータ記録領域における記録データの再生開始位置等を示すTOC(Table Of Contents )と呼ばれる管理データが記録されている。すなわちCD系の物理フォーマットの光ディスク8については、データ記録面の管理領域から管理データを読み出すことで、その管理データに基づきデータ記録領域から記録データを読み出し得るようになされている。
【0016】
これに加えてディスク再生装置1に装填される光ディスク8としては、DVD−ROM(Digital Versatile Disc-Read Only Memory )やDVD−R(Digital Versatile Disc-Recordable )、DVD+R等(以下、これらをまとめてDVD系と呼ぶ)の物理フォーマットのものもある。この場合、DVD系の物理フォーマットの光ディスク8としては、例えばISO(International Standardization Organization)9660に準じたファイルシステム(以下、これをISOファイルシステムと呼ぶ)に従いMP3形式の1又は複数の楽曲データやJPEG形式の1又は複数の画像データ等が記録データとしてファイル化され記録されているものがある。
【0017】
またDVD系の物理フォーマットの光ディスク8としては、UDF(Universal Disc Format )に準じたファイルシステム(以下、これをUDFファイルシステムと呼ぶ)に従いオーディオデータやビデオデータ等が記録データとしてファイル化され記録されているものもある。そしてISOファイルシステムやUDFファイルシステムは、それぞれ光ディスク8のデータ記録面において異なる場所に異なる記録データを記録するように規定されている。従ってISOファイルシステムに従い記録データが記録された光ディスク8については、当該ISOファイルシステムに従いデータ記録面から記録データを読み出し得るようになされている。またUDFファイルシステムに従い記録データが記録された光ディスク8については、当該UDFファイルシステムに従いデータ記録面から記録データを読み出し得るようになされている。
【0018】
そして光ディスク8については、物理フォーマットが異なると、その物理フォーマットに応じて、再生時の光ディスク8に対する回転数や、当該光ディスク8のデータ記録面に照射する光ビームL1の焦点距離(すなわち、フォーカス)、また光ディスク8のデータ記録面における光ビームL1の照射位置(すなわち、トラッキング)等のような駆動条件(以下、これを再生駆動条件と呼ぶ)が異なるように規定されている。このため制御部5は、これら複数の物理フォーマットに応じた複数の再生駆動条件を記憶部6に記憶している。
【0019】
また制御部5は、ディスク再生装置1に装填された光ディスク8がCD系の物理フォーマットの場合、データ記録面の管理領域から管理データを読み出し、当該読み出した管理データに基づきデータ記録領域から記録データを読み出すためのアプリケーションソフトウェア(以下、これをCDアプリケーションと呼ぶ)を記憶部6に記憶している。さらに制御部5は、ディスク再生装置1に装填された光ディスク8がDVD系の物理フォーマットの場合、当該記録データの記録に適用されたファイルシステム(すなわち、ISOファイルシステムやUDFファイルシステム)に従いデータ記録面から記録データを読み出すためのアプリケーションソフトウェア(以下、これをISOアプリケーションやUDFアプリケーションと呼ぶ)も記憶部6に記憶している。
【0020】
制御部5は、ディスク再生装置1に光ディスク8が装填されると、その光ディスク8の物理フォーマットを判別するために再生駆動条件を適宜変更して当該光ディスク8から記録データの読み出しを試みるフォーマット判別用読出試行処理を開始する。すなわち制御部5は、記憶部6に記憶している複数の再生駆動条件の中から予め選定された所定の順番に従い1つの再生駆動条件を選択する。そして制御部5は、その選択した再生駆動条件をサーボ回路部7、光ピックアップ部10及び信号処理部11に設定する。
【0021】
この状態で制御部5は、かかる再生駆動条件でスピンドルモータ9や光ピックアップ部10を駆動することにより、当該光ピックアップ部10において光ディスク8のデータ記録面の所定位置に光ビームL1を照射させると共に、その結果得られる反射ビームL2に応じた光電信号を生成させる。そして制御部5は、信号処理部11において、かかる光電信号を信号処理させることにより、その信号処理結果を光ディスク8からの記録データの読出結果として取り込む。そして制御部5は、かかる読出結果が規定通りの波形の記録データであるか否かを解析し、その解析結果に基づいて、光ディスク8の物理フォーマットが、その時点の再生駆動条件に対応する物理フォーマットであるか否かを判別する。その結果、制御部5は、かかる読出結果が規定通りの波形の記録データであると、光ディスク8の物理フォーマットが、その時点の再生駆動条件に対応する物理フォーマットであると判別する。
【0022】
ただし制御部5は、読出結果が規定通りの波形の記録データではないと、光ディスク8の物理フォーマットが、その時点の再生駆動条件に対応する物理フォーマットではないと判別する。そして制御部5は、このような1回のフォーマット判別用読出試行処理により物理フォーマットを判別し得ないときには、再びフォーマット判別用読出試行処理を開始する。これにより制御部5は、記憶部6内の複数の再生駆動条件の中から予め選定された所定の順番に従い新たに1つの再生駆動条件を選択する。
【0023】
従って制御部5は、新たに選択した再生駆動条件をサーボ回路部7、光ピックアップ部10及び信号処理部11に設定し直すようにして、上述と同様に再び光ディスク8の物理フォーマットが、その時点の再生駆動条件に対応する物理フォーマットであるか否かを判別する。このようにして制御部5は、ディスク再生装置1に対し光ディスク8が装填されると、フォーマット判別用読出試行処理を適宜繰り返し実行して適宜異なる再生駆動条件のもと光ディスク8から記録データを読み出すように試みることで、光ディスク8の物理フォーマットを判別する。因みに制御部5は、物理フォーマットを判別すると、その時点の再生駆動条件の設定をそのままにして、光ディスク8から実際に記録データを読み出すために備える。
【0024】
そして図2に示すように、制御部5は、記憶部6に対し、ディスク再生装置1に装填された光ディスク8の物理フォーマットの判別履歴を示す物理フォーマット判別履歴テーブル15を記憶している。この場合、物理フォーマット判別履歴テーブル15には、ディスク再生装置1に装填された光ディスク8の物理フォーマットに対する判別回数を、物理フォーマット毎に格納するための複数の判別回数格納欄15Aが設けられている。因みに物理フォーマット判別履歴テーブル15の各判別回数格納欄15Aには、初期状態として何れの物理フォーマットも判別してはいない(すなわち、言い換えればディスク再生装置1に対し光ディスク8が1枚も装填されてはいない)ことを示すように、全て「0」回を示す判別回数が格納されている。
【0025】
このため制御部5は、ディスク再生装置1に装填された光ディスク8の物理フォーマットを判別すると、記憶部6内の物理フォーマット判別履歴テーブル15において、その光ディスク8の物理フォーマットに対応する判別回数格納欄15Aの判別回数を1回インクリメント(すなわち、1回増加)させる。また制御部5は、物理フォーマット判別履歴テーブル15の判別回数格納欄15A内で判別回数をインクリメントしたとき、当該判別回数格納欄15Aに、その時点の日時を示す日時情報(又は判別回数格納欄15A全体においてインクリメントした順番を示す情報)も格納している。このようにして制御部5は、ディスク再生装置1に光ディスク8が装填され物理フォーマットを判別する毎に、当該判別した物理フォーマットに応じて物理フォーマット判別履歴テーブル15の内容を更新する。従って制御部5は、物理フォーマット判別履歴テーブル15の内容により、当該ディスク再生装置1に対しどのような物理フォーマットの光ディスク8がどれだけ装填されたかを検出し得るようになされている。
【0026】
ところで制御部5は、ディスク再生装置1のユーザ毎に同じ物理フォーマットの光ディスク8を使用する傾向が高いことにより、ディスク再生装置1に順次装填される光ディスク8の物理フォーマットを、それぞれ同一の物理フォーマットと判別する傾向も高くなる。このため制御部5は、ディスク再生装置1を始めて起動した時点から、当該ディスク再生装置1に装填された光ディスク8の物理フォーマットに対する判別回数の総数(以下、これをフォーマット判別総数と呼ぶ)が所定回数(例えば、5回)に達するまでは、光ディスク8が装填される毎に、上述したように再生駆動条件を適宜変更するようにしてフォーマット判別用読出試行処理を実行する。しかしながら制御部5は、フォーマット判別総数が予め選定された所定回数に達すると、物理フォーマットをその所定回数以上判別するとき(すなわち、フォーマット判別総数が所定回数に達した以降もディスク再生装置1に対し光ディスク8が装填され、当該装填された光ディスク8の物理フォーマットを判別するとき)には、物理フォーマット判別履歴テーブル15を利用してフォーマット判別用読出試行処理を実行する。
【0027】
すなわち制御部5は、フォーマット判別総数が所定回数に到達した以降にディスク再生装置1に対し光ディスク8が装填されると、その都度、最初のフォーマット判別用読出試行処理において、記憶部6内の物理フォーマット判別履歴テーブル15を参照し、その時点に判別回数が最多である物理フォーマットを検出する。ここで制御部5は、判別回数が最多である物理フォーマットを1つだけ検出すると、記憶部6に記憶している複数の再生駆動条件の中から、判別回数が最多の物理フォーマットに対応する1つの再生駆動条件を選択する。そして制御部5は、その選択した再生駆動条件をサーボ回路部7、光ピックアップ部10及び信号処理部11に設定するようにして、上述と同様に光ディスク8の物理フォーマットが、その時点の再生駆動条件に対応する物理フォーマットであるか否かを判別する。その結果、制御部5は、ディスク再生装置1に装填された光ディスク8の物理フォーマットが、判別回数が最多の物理フォーマットと同一であると判別すると、当該判別した物理フォーマットに応じて物理フォーマット判別履歴テーブル15の内容を更新する。
【0028】
これに対し制御部5は、最初のフォーマット判別用読出試行処理において光ディスク8の物理フォーマットを判別し得ないと(すなわち、ディスク再生装置1に装填された光ディスク8の物理フォーマットが、判別回数が最多の物理フォーマットとは異なると)、再びフォーマット判別用読出試行処理を開始する。これにより制御部5は、記憶部6に記憶している複数の再生駆動条件の中から先の再生駆動条件を除き、かつ予め選定された所定の順番に従い、新たに1つの再生駆動条件を選択する。そして制御部5は、新たに選択した再生駆動条件をサーボ回路部7、光ピックアップ部10及び信号処理部11に設定し直すようにして、上述と同様に再び光ディスク8の物理フォーマットが、その時点の再生駆動条件に対応する物理フォーマットであるか否かを判別する。
【0029】
このようにして制御部5は、物理フォーマット判別履歴テーブル15を利用した最初のフォーマット判別用読出試行処理では物理フォーマットを判別し得ないときには、引き続きフォーマット判別用読出試行処理を適宜繰り返し実行して適宜異なる再生駆動条件のもと光ディスク8から記録データを読み出すように試みることで、光ディスク8の物理フォーマットを判別する。因みに制御部5は、光ディスク8の物理フォーマットを判別すると、その時点の再生駆動条件の設定をそのままにして、光ディスク8から実際に記録データを読み出すために備える。また制御部5は、その判別した物理フォーマットに応じて物理フォーマット判別履歴テーブル15の内容を更新する。
【0030】
ところで図3に示すように、制御部5は、最初のフォーマット判別用読出試行処理において、判別回数が最多で、かつ同一である複数の物理フォーマットを検出すると、再び記憶部6内の物理フォーマット判別履歴テーブル15を参照して、現時点から過去への所定の判別回数範囲(例えば、直近5回)で判別した物理フォーマットを検出する。そして制御部は、その検出した物理フォーマットの中から判別回数が最多である物理フォーマットを1つ検出する。
【0031】
これにより制御部5は、記憶部6に記憶している複数の再生駆動条件の中から、その判別回数が最多の物理フォーマットに対応する1つの再生駆動条件を選択してサーボ回路部7、光ピックアップ部10及び信号処理部11に設定し、上述と同様に光ディスク8の物理フォーマットが、その時点の再生駆動条件に対応する物理フォーマット(すなわち、現時点から過去への判別回数範囲で判別回数が最多の物理フォーマット)であるか否かを判別する。その結果、制御部5は、ディスク再生装置1に装填された光ディスク8の物理フォーマットが、現時点から過去への判別回数範囲で判別回数が最多である物理フォーマットと同一であると判別すると、当該判別した物理フォーマットに応じて物理フォーマット判別履歴テーブル15の内容を更新する。
【0032】
因みに制御部5は、このような最初のフォーマット判別用読出試行処理において物理フォーマットを判別し得ないと(すなわち、ディスク再生装置1に装填された光ディスク8の物理フォーマットが、現時点から過去への判別回数範囲で判別回数が最多である物理フォーマットとは異なると)、上述と同様に再びフォーマット判別用読出試行処理を開始する。このようにして制御部5は、判別回数が同一でかつ最多の物理フォーマットが複数存在する場合でも、物理フォーマット判別履歴テーブル15を参照して、改めて判別回数が最多の物理フォーマットを1つ検出する。そして制御部5は、このように検出した1つの物理フォーマットをもとに、光ディスク8の物理フォーマットを判別している。
【0033】
このようにして制御部5は、ディスク再生装置1のユーザ毎に同じ物理フォーマットの光ディスク8を使用する傾向が高いため、ディスク再生装置1に対する光ディスク8の装填に応じて物理フォーマットを判別した総数が所定回数に到達すると、その後は、ディスク再生装置1に対し光ディスク8が装填される毎に、ユーザによる光ディスク8の使用傾向を反映させた物理フォーマット判別履歴テーブル15を利用して光ディスク8の物理フォーマットを判別する。これにより制御部5は、ディスク再生装置1に対し光ディスク8がある程度の回数以上装填されたときには、その都度、最初のフォーマット判別用読出試行処理で(すなわち、光ディスク8から記録データを読み出すように1度試みるだけで)、光ディスク8の物理フォーマットを判別し得る確率を大幅に増加させることができる。
【0034】
また制御部5は、最初のフォーマット判別用読出試行処理で光ディスク8の物理フォーマットを判別し得ない場合でも、そのときには従来と同様にフォーマット判別用読出試行処理を適宜繰り返し実行して光ディスク8の物理フォーマットを判別している。従って制御部5は、このように最初のフォーマット判別用読出試行処理で光ディスク8の物理フォーマットを判別し得ない場合でも、同様の状況において従来、光ディスク8の装填から物理フォーマットを判別するまでに要した時間以上に、当該光ディスク8の装填から物理フォーマットを判別するまでの時間がかることも回避している。
【0035】
かかる構成に加えて制御部5は、ディスク再生装置1に対し光ディスク8が装填される毎に、当該光ディスク8の物理フォーマットを判別すると、当該判別した物理フォーマットがCD系及びDVD系の何れであるかを判別する。その結果、制御部5は、ディスク再生装置1に装填された光ディスク8の物理フォーマットがCD系の物理フォーマットであると、上述したUDFファイルシステムやISOファイルシステムを利用しなくても光ディスク8から記録データを読み出すことができることにより、ファイルシステムの判別を何ら行わずに、記憶部6から読み出したCDアプリケーションを実行する。これにより制御部5は、CD系の物理フォーマットの光ディスク8から記録データを読み出すように各回路部を制御し得る状態になる。
【0036】
ところで図4に示すように、制御部5は、記憶部6に対し、ディスク再生装置1に装填された光ディスク8に適用されているファイルシステムの判別履歴を示すファイルシステム判別履歴テーブル16を記憶している。この場合、ファイルシステム判別履歴テーブル16には、ディスク再生装置1に装填された光ディスク8に適用されているUDFファイルシステムやISOファイルシステムの判別回数を、UDFファイルシステムやISOファイルシステム毎に格納するための複数の判別回数格納欄16Aが設けられている。またファイルシステム判別履歴テーブル16には、CD系の物理フォーマットに対する判別回数(すなわち、CD系の全ての物理フォーマットに対する判別の総数)を格納するための判別回数格納欄16Bも設けられている。因みにファイルシステム判別履歴テーブル16の各判別回数格納欄16A及び16Bには、初期状態として何れのUDFファイルシステム及びISOファイルシステム並びにCD系の物理フォーマットも判別してはいない(すなわち、言い換えればディスク再生装置1に対し光ディスク8が1枚も装填されてはいない)ことを示すように、全て「0」回を示す判別回数が格納されている。
【0037】
このため制御部5は、ディスク再生装置1に装填された光ディスク8の物理フォーマットをCD系の物理フォーマットであると判別すると、記憶部6内のファイルシステム判別履歴テーブル16において、CD系の物理フォーマットに対応する判別回数格納欄16Bの判別回数を1回インクリメント(すなわち、1回増加)させる。また制御部5は、ファイルシステム判別履歴テーブル16の判別回数格納欄16B内で判別回数をインクリメントしたとき、当該判別回数格納欄16Bに、その時点の日時を示す日時情報(又は判別回数格納欄16A及び16B全体においてインクリメントした順番を示す情報)も格納している。このようにして制御部5は、ディスク再生装置1に装填された光ディスク8のCD系の物理フォーマットを判別する毎に、その判別に応じてファイルシステム判別履歴テーブル16の内容を更新する。
【0038】
これに対して制御部5は、ディスク再生装置1に装填された光ディスク8の物理フォーマットがDVD系の物理フォーマットであると、物理フォーマットの判別処理に引き続き、光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別するためにファイルシステムを適宜変更して当該光ディスク8から記録データの読み出しを試みるファイルシステム判別用読出試行処理を開始する。この場合、制御部5は、記憶部6に記憶しているUDFアプリケーション及びISOアプリケーションの中から予め選定された所定の順番に従い一方の例えばUDFアプリケーションを選択する。そして制御部5は、記憶部6からUDFアプリケーションを読み出し実行してサーボ回路部7、光ピックアップ部10及び信号処理部11を、光ディスク8からUDFファイルシステムに従い記録データを読み出すように制御する。
【0039】
これにより制御部5は、光ピックアップ部10において光ディスク8のデータ記録面の所定位置に光ビームL1を照射させると共に、その結果得られる反射ビームL2に応じた光電信号を生成させる。また制御部5は、信号処理部11において、かかる光電信号を信号処理させることにより、その信号処理結果を記録データとして取り込む。そして制御部5は、かかる記録データがこのとき読み出そうとした規定通りの記録データであるか否かを解析し、その解析結果に基づいて、光ディスク8に適用されているファイルシステムがUDFファイルシステムであるか否かを判別する。その結果、制御部5は、かかる記録データが、このとき読み出そうとした規定通りの記録データであると、光ディスク8に適用されているファイルシステムがUDFファイルシステムであると判別する。
【0040】
ただし制御部5は、記録データが規定通りの記録データではないと、光ディスク8に適用されているファイルシステムがUDFファイルシステムではないと判別する。そして制御部5は、このような最初のファイルシステム判別用読出試行処理によりファイルシステムを判別し得ないときには、再びファイルシステム判別用読出試行処理を開始するようにして、記憶部6内のUDFファイルシステム及びISOファイルシステムの中から予め選定された所定の順番に従い他方の例えばISOファイルシステムを選択する。従って制御部5は、記憶部6からISOアプリケーションを読み出し実行してサーボ回路部7、光ピックアップ部10及び信号処理部11を、光ディスク8からISOファイルシステムに従い記録データを読み出すように制御する。
【0041】
これにより制御部5は、光ピックアップ部10において光ディスク8のデータ記録面の所定位置に光ビームL1を照射させると共に、その結果得られる反射ビームL2に応じた光電信号を生成させる。また制御部5は、信号処理部11において、かかる光電信号を信号処理させることにより、その信号処理結果を記録データとして取り込む。そして制御部5は、かかる記録データがこのとき読み出そうとした規定通りの記録データであるか否かを解析し、その解析結果に基づいて、光ディスク8に適用されているファイルシステムがISOファイルシステムであるか否かを判別する。その結果、制御部5は、かかる記録データが、このとき読み出そうとした規定通りの記録データであると、光ディスク8に適用されているファイルシステムがISOファイルシステムであると判別する。
【0042】
このようにして制御部5は、ディスク再生装置1に装填された光ディスク8に適用されているUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを判別すると、その時点に実行していたUDFアプリケーション又はISOアプリケーションをそのまま実行して、光ディスク8から実際に記録データを読み出し得る状態を維持する。また制御部5は、記憶部6内のファイルシステム判別履歴テーブル16において、その判別したUDFファイルシステム又はISOファイルシステムに対応する判別回数格納欄16Aの判別回数を1回インクリメント(すなわち、1回増加)させる。さらに制御部5は、ファイルシステム判別履歴テーブル16の判別回数格納欄16A内で判別回数をインクリメントしたとき、当該判別回数格納欄16Aに、その時点の日時を示す日時情報(又は判別回数格納欄16A及び16B全体においてインクリメントした順番を示す情報)も格納している。
【0043】
このようにして制御部5は、ディスク再生装置1に装填された光ディスク8に適用されているUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを判別する毎に、当該判別したUDFファイルシステム又はISOファイルシステムに応じてファイルシステム判別履歴テーブル16の内容を更新する。従って制御部5は、ファイルシステム判別履歴テーブル16の内容により、当該ディスク再生装置1に対しどのようなファイルシステムの光ディスク8がどれだけ装填されたかを検出し得るようになされている。
【0044】
ところで制御部5は、ディスク再生装置1のユーザ毎に同じファイルシステムが適用された光ディスク8を使用する傾向が高いことにより、ディスク再生装置1に順次装填される光ディスク8に適用されているファイルシステムを、それぞれ同一のファイルシステムと判別する傾向も高くなる。このため制御部5は、ディスク再生装置1を始めて起動した時点から、ディスク再生装置1に装填された光ディスク8に適用されているファイルシステムの判別回数及びCD系の物理フォーマットの判別回数の総数(以下、これをファイル判別総数と呼ぶ)が所定回数(例えば、5回)に達するまでは、ディスク再生装置1に装填された光ディスク8の物理フォーマットがDVD系の物理フォーマットであると判別する毎に、引き続き上述したようにUDFアプリケーション及びISOアプリケーションを適宜切り替えてファイルシステム判別用読出試行処理を実行することにより、光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別している。しかしながら制御部5は、ファイル判別総数が予め選定された所定回数に達すると、ファイルシステムをその所定回数以上判別するとき(すなわち、ファイル判別総数が所定回数に達した以降もディスク再生装置1に対しDVD系の物理フォーマットの光ディスク8が装填され、当該装填された光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別するとき)には、ファイルシステム判別履歴テーブル16を利用してファイルシステム判別用読出試行処理を実行する。
【0045】
すなわち制御部5は、ファイル判別総数が所定回数に到達した以降にディスク再生装置1に対し光ディスク8が装填されDVD系の物理フォーマットと判別すると、その都度、最初のファイルシステム判別用読出試行処理において、記憶部6内のファイルシステム判別履歴テーブル16を参照し、その時点に判別回数が最多であるUDFファイルシステム及び又はISOファイルシステムを検出する。ここで制御部5は、判別回数が最多であるUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを1つだけ検出すると、記憶部6に記憶しているUDFアプリケーション及びISOアプリケーションの中から、判別回数が最多のUDFファイルシステム又はISOファイルシステムに対応する1つのUDFアプリケーション又はISOアプリケーションを選択する。
【0046】
そして制御部5は、その選択したUDFアプリケーション又はISOアプリケーションを実行してサーボ回路部7、光ピックアップ部10及び信号処理部11を上述と同様に制御する。これにより制御部5は、信号処理部11から与えられる記録データを解析して、光ディスク8に適用されているファイルシステムが、その時点に実行しているUDFアプリケーション又はISOアプリケーションに対応するUDFファイルシステム又はISOファイルシステムであるか否かを判別する。その結果、制御部5は、ディスク再生装置1に装填されたDVD系の物理フォーマットの光ディスク8に適用されているファイルシステムが、判別回数が最多のUDFファイルシステム又はISOファイルシステムと同一であると判別すると、当該判別したUDFファイルシステム又はISOファイルシステムに応じてファイルシステム判別履歴テーブル16の内容を更新する。
【0047】
これに対し制御部5は、最初のファイルシステム判別用読出試行処理において光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別し得ないと(すなわち、ディスク再生装置1に装填されたDVD系の物理フォーマットの光ディスク8に適用されているファイルシステムが、判別回数が最多のUDFファイルシステム又はISOファイルシステムとは異なると)、再びファイルシステム判別用読出試行処理を開始する。この場合、制御部5は、記憶部6に記憶しているUDFアプリケーション及びISOアプリケーションの中から先のUDFアプリケーション又はISOアプリケーションを除き、残りのUDFアプリケーション又はISOアプリケーションを選択する。
【0048】
そして制御部5は、新たに選択したUDFアプリケーション又はISOアプリケーションを実行してサーボ回路部7、光ピックアップ部10及び信号処理部11を上述と同様に制御する。これにより制御部5は、信号処理部11から与えられる記録データを解析して、光ディスク8に適用されているファイルシステムが、その時点に実行しているUDFアプリケーション又はISOアプリケーションに対応するUDFファイルシステム又はISOファイルシステムであるか否かを判別する。
【0049】
このようにして制御部5は、ファイルシステム判別履歴テーブル16を利用した最初のファイルシステム判別用読出試行処理でファイルシステムを判別し得ないときには、引き続きファイルシステム判別用読出試行処理を実行して異なるUDFファイルシステム又はISOファイルシステムに従い光ディスク8から記録データを読み出すように試みることで、光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別する。因みに制御部5は、光ディスク8に適用されているUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを判別すると、その時点に実行しているUDFアプリケーション又はISOアプリケーションをそのまま実行して、光ディスク8から実際に記録データを読み出し得る状態を維持する。また制御部5は、その判別したUDFファイルシステム又はISOファイルシステムに応じてファイルシステム判別履歴テーブル16の内容を更新する。
【0050】
ところで図5に示すように、制御部5は、最初のファイルシステム判別用読出試行処理において、UDFファイルシステム及びISOファイルシステムの両方の判別回数が同一であることを検出すると、再び記憶部6内のファイルシステム判別履歴テーブル16を参照して、現時点から過去への所定の判別回数範囲(例えば、直近5回)で判別したUDFファイルシステム及び又はISOファイルシステムを検出する。そして制御部は、その検出したUDFファイルシステム及び又はISOファイルシステムの中から判別回数が最多であるUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを1つ検出する。
【0051】
これにより制御部5は、記憶部6に記憶しているUDFアプリケーション及びISOアプリケーションの中から、その判別回数が最多のUDFファイルシステム又はISOファイルシステムに対応する1つのUDFアプリケーション又はISOアプリケーションを選択する。そして制御部5は、その選択したUDFアプリケーション又はISOアプリケーションを実行してサーボ回路部7、光ピックアップ部10及び信号処理部11を上述と同様に制御する。
【0052】
従って制御部5は、この際も信号処理部11から与えられる記録データを解析して、光ディスク8に適用されているファイルシステムが、その時点に実行しているUDFアプリケーション又はISOアプリケーションに対応するUDFファイルシステム又はISOファイルシステム(すなわち、現時点から過去への判別回数範囲で判別回数が最多のUDFファイルシステム又はISOファイルシステム)であるか否かを判別する。その結果、制御部5は、ディスク再生装置1に装填されたDVD系の物理フォーマットの光ディスク8に適用されているファイルシステムが、現時点から過去への判別回数範囲で判別回数が最多であるUDFファイルシステム又はISOファイルシステムと同一であると判別すると、当該判別したUDFファイルシステム又はISOファイルシステムに応じてファイルシステム判別履歴テーブル16の内容を更新する。
【0053】
因みに制御部5は、このように最初のファイルシステム判別用読出試行処理において物理フォーマットを判別し得ないと(すなわち、ディスク再生装置1に装填されたDVD系の物理フォーマットの光ディスク8に適用されているファイルシステムが、現時点から過去への判別回数範囲で判別回数が最多であるUDFファイルシステム又はISOファイルシステムとは異なると)、再びファイルシステム判別用読出試行処理を開始する。このようにして制御部5は、UDFファイルシステム及びISOファイルシステムの両方の判別回数が同一である場合でも、ファイルシステム判別履歴テーブル16を参照して、改めて判別回数が最多のUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを1つ検出する。そして制御部5は、このように検出した1つのUDFファイルシステム又はISOファイルシステムをもとに、光ディスク8に適用されているUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを判別している。
【0054】
このようにして制御部5は、ディスク再生装置1のユーザ毎に同じファイルシステムが適用された光ディスク8を使用する傾向が高いため、ディスク再生装置1に対する光ディスク8の装填に応じてファイル判別総数が所定回数に到達すると、その後は、ディスク再生装置1に対しDVD系の物理フォーマットの光ディスク8が装填される毎に、ユーザによる光ディスク8の使用傾向を反映させたファイルシステム判別履歴テーブル16を利用して光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別する。これにより制御部5は、ディスク再生装置1に対し光ディスク8がある程度の回数以上装填されたときには、その都度、最初のファイルシステム判別用読出試行処理で(すなわち、光ディスク8から記録データを読み出すように1度試みるだけで)、光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別し得る確率を大幅に増加させることができる。
【0055】
また制御部5は、最初のファイルシステム判別用読出試行処理で光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別し得ない場合でも、そのときには従来と同様にファイルシステム判別用読出試行処理を適宜繰り返し実行して光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別している。従って制御部5は、このように最初のファイルシステム判別用読出試行処理で光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別し得ない場合でも、同様の状況において従来、光ディスク8の装填からファイルシステムを判別するまでに要した時間以上に、当該光ディスク8の装填からファイルシステムを判別するまでの時間がかることも回避している。
【0056】
実際上、制御部5は、上述した一連の物理フォーマット判別処理やファイルシステム判別処理を記憶部6に記憶しているディスク判別プログラムに従って実行している。すなわち制御部5は、ディスク再生装置1に光ディスク8が装填されると、ディスク判別プログラムに従い図6に示す物理フォーマット判別処理手順RT1を開始する。制御部5は、かかる物理フォーマット判別処理手順RT1を開始すると、ステップSP1においてフォーマット判別総数が所定回数以上であるか否かを判別する。このステップSP1において否定結果が得られると、このことは物理フォーマット判別履歴テーブル15に対し未だユーザによる光ディスク8の使用傾向を反映させている途中であることを表している。従って制御部5は、かかる否定結果を得ると、ステップSP2に移る。
【0057】
ステップSP2において制御部5は、フォーマット判別用読出試行処理として、記憶部6に記憶している複数の再生駆動条件の中から予め選定された所定の順番に従い1つの再生駆動条件を選択する。そして制御部5は、その選択した再生駆動条件のもとに光ディスク8から記録データを読み出すように試みて、次のステップSP3に移る。ステップSP3において制御部5は、かかる試みにより信号処理部11から与えられる読出結果を解析し、その解析結果に基づいて、光ディスク8の物理フォーマットが、その時点の再生駆動条件に対応する物理フォーマットであるか否かを判別する。このステップSP3において肯定結果が得られると、このことは、このときディスク再生装置1に装填されている光ディスク8の物理フォーマットが、その時点の再生駆動条件に対応する物理フォーマットであることを表している。従って制御部5は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP4に移る。そしてステップSP4において制御部5は、物理フォーマットの判別結果に応じて記憶部6内の物理フォーマット判別履歴テーブル15の内容を更新した後(すなわち、物理フォーマット判別履歴テーブル15に物理フォーマットの判別結果を反映させた後)、次のステップSP5に移り、かかる物理フォーマット判別処理手順RT1を終了する。
【0058】
ところでステップSP3において否定結果が得られると、このことは、このときディスク再生装置1に装填されている光ディスク8の物理フォーマットが、その時点の再生駆動条件に対応する物理フォーマットとは異なることを表している。従って制御部5は、かかる否定結果を得ると、ステップSP6に移る。そしてステップSP6において制御部5は、記憶部6に記憶している全ての再生駆動条件を物理フォーマットの判別に利用したか否かを判別する。このステップSP6において否定結果が得られると、このことは記憶部6に記憶している全ての再生駆動条件を物理フォーマットの判別に利用してはいないことを表している。すなわち、かかる否定結果は、引き続き、ディスク再生装置1に装填されている光ディスク8の物理フォーマットを判別するためにフォーマット判別用読出試行処理を実行することを表している。従って制御部5は、かかる否定結果を得ると、ステップSP2に戻る。
【0059】
これにより制御部5は、この後、ステップSP6又はステップSP3において肯定結果を得るまでの間、ステップSP2−ステップSP3−ステップSP6の処理を順次繰り返し実行する。従って制御部5は、順次再生駆動条件を変更しながら光ディスク8から記録データを読み出すように試みて、光ディスク8の物理フォーマットを判別する。そしてステップSP6において肯定結果が得られると、このことは記憶部6に記憶している全ての再生駆動条件を順番に物理フォーマットの判別に利用しても、このときディスク再生装置1に装填されている光ディスク8の物理フォーマットを判別することができなかったことを表している。すなわち、かかる肯定結果は、このとき装填されている光ディスク8がディスク再生装置1では再生し得ないものであることを表している。従って制御部5は、かかる肯定結果を得ると、ステップSP7に移りエラー処理を実行した後、ステップSP5に移る。
【0060】
ところで上述したステップSP1において肯定結果が得られると、このことは物理フォーマット判別履歴テーブル15に対しユーザによる光ディスク8の使用傾向を、物理フォーマットの判別に利用し得るだけ反映させたことを表している。従って制御部5は、かかる肯定結果を得ると、ステップSP8に移る。ステップSP8において制御部5は、記憶部6内の物理フォーマット判別履歴テーブル15を参照して複数種類の物理フォーマットの中から、その時点に判別回数が最多である物理フォーマットを検出する。そして制御部5は、判別回数が最多である物理フォーマットが1つか否かを判別する。このステップSP8において肯定結果が得られると、このことはユーザにより1種類の物理フォーマットの光ディスク8が他の物理フォーマットの光ディスク8よりも多く使用されていることを表している。従って制御部5は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP9に移る。従ってステップSP9において制御部5は、記憶部6に記憶している複数の再生駆動条件の中から判別回数が最多の物理フォーマットに対応する再生駆動条件を選択する。そして制御部5は、判別回数が最多の物理フォーマットに対応する再生駆動条件のもとに光ディスク8から記録データを読み出すように試みて、ステップSP3に移る。
【0061】
またステップSP8において否定結果が得られると、このことはユーザにより複数種類の物理フォーマットの光ディスク8が同じだけ、他の物理フォーマットの光ディスク8よりも多く使用されていることを表している。従って制御部5は、かかる否定結果を得ると、ステップSP10に移る。従ってステップSP10において制御部5は、再び記憶部6内の物理フォーマット判別履歴テーブル15を参照して、現時点から過去への判別回数範囲で判別した物理フォーマットを検出する。そして制御部は、その検出した物理フォーマットの中から判別回数が最多である物理フォーマットを1つ検出する。また制御部5は、記憶部6に記憶している複数の再生駆動条件の中から、その判別回数が最多の物理フォーマットに対応する再生駆動条件を選択する。これにより制御部5は、判別回数が最多の物理フォーマットに対応する再生駆動条件のもとに光ディスク8から記録データを読み出すように試みて、ステップSP3に移る。このようにして制御部5は、ディスク再生装置1に装填される光ディスク8の物理フォーマットを所定回数以上判別すると、その後は、ディスク再生装置1に光ディスク8が装填される毎に、ユーザによる光ディスク8の使用傾向を反映させた物理フォーマット判別履歴テーブル15を利用して当該光ディスク8の物理フォーマットを判別する。
【0062】
また制御部5は、かかる物理フォーマット判別処理手順RT1を終了すると、引き続きディスク判別プログラムに従い図7に示すファイルシステム判別処理手順RT2を開始する。制御部5は、かかるファイルシステム判別処理手順RT2を開始すると、ステップSP21において先の物理フォーマット判別処理手順RT1で判別した物理フォーマットがDVD系の物理フォーマットであるか否かを判別する。このステップSP21において肯定結果が得られると、このことは、このときディスク再生装置1に対しDVD系の物理フォーマットの光ディスク8が装填されていることを表している。従って制御部5は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP22に移る。ステップSP22において制御部5は、ファイル判別総数が所定回数以上であるか否かを判別する。このステップSP22において否定結果が得られると、このことはファイルシステム判別履歴テーブル16に対し未だユーザによる光ディスク8の使用傾向を反映させている途中であることを表している。従って制御部5は、かかる否定結果を得ると、ステップSP23に移る。
【0063】
ステップSP23において制御部5は、ファイルシステム判別用読出試行処理として、記憶部6に記憶しているUDFアプリケーション及びISOアプリケーションの中から予め選定された所定の順番に従い一方のUDFアプリケーション又はISOアプリケーションを選択する。そして制御部5は、その選択したUDFアプリケーション又はISOアプリケーションを実行することによりUDFファイルシステム又はISOファイルシステムに従い光ディスク8から記録データを読み出すように試みて、次のステップSP24に移る。
【0064】
これによりステップSP24において制御部5は、かかる試みにより信号処理部11から与えられる記録データを解析し、その解析結果に基づいて、光ディスク8に適用されているファイルシステムが、その時点に利用しているUDFファイルシステム又はISOファイルシステムであるか否かを判別する。このステップSP24において肯定結果が得られると、このことは、このときディスク再生装置1に装填されている光ディスク8に適用されたファイルシステムが、その時点に利用したUDFファイルシステム又はISOファイルシステムであることを表している。従って制御部5は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP25に移る。そしてステップSP25において制御部5は、ファイルシステムの判別結果に応じて記憶部6内のファイルシステム判別履歴テーブル16の内容を更新した後(すなわち、ファイルシステム判別履歴テーブル16にファイルシステムの判別結果を反映させた後)、次のステップSP26に移り、かかるファイルシステム判別処理手順RT2を終了する。
【0065】
ところでステップSP24において否定結果が得られると、このことは、このときディスク再生装置1に装填されている光ディスク8に適用されたファイルシステムが、その時点に利用しているUDFファイルシステム又はISOファイルシステムとは異なることを表している。従って制御部5は、かかる否定結果を得ると、ステップSP27に移る。そしてステップSP27において制御部5は、記憶部6に記憶しているUDFアプリケーション及びISOアプリケーションの両方をファイルシステムの判別に利用したか否かを判別する。このステップSP27において否定結果が得られると、このことは記憶部6に記憶しているUDFファイルシステム及びISOファイルシステムの何れか一方を未だファイルシステムの判別に利用してはいないことを表している。すなわち、かかる否定結果は、引き続き、ディスク再生装置1に装填されている光ディスク8に適用されたファイルシステムを判別するためにファイルシステム判別用読出試行処理を実行することを表している。従って制御部5は、かかる否定結果を得ると、ステップSP23に戻る。
【0066】
これにより制御部5は、この後、ステップSP27又はステップSP24において肯定結果を得るまでの間、ステップSP23−ステップSP24−ステップSP27の処理を再び実行する。従って制御部5は、先に利用した一方のUDFファイルシステム又はISOファイルシステムとは異なる他方のUDFファイルシステム又はISOファイルシステムに従い光ディスク8から記録データを読み出すように試みて、光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別する。そしてステップSP27において肯定結果が得られると、このことは記憶部6に記憶しているUDFファイルシステム及びISOファイルシステムの両方を順番にファイルシステムの判別に利用しても、このときディスク再生装置1に装填されている光ディスク8に適用されたファイルシステムを判別することができなかったことを表している。すなわち、かかる肯定結果は、このとき装填されている光ディスク8がディスク再生装置1では再生し得ないものであることを表している。従って制御部5は、かかる肯定結果を得ると、ステップSP28に移りエラー処理を実行した後、ステップSP26に移る。
【0067】
ところで上述したステップSP22において肯定結果が得られると、このことはファイルシステム判別履歴テーブル16に対しユーザによる光ディスク8の使用傾向を、ファイルシステムの判別に利用し得るだけ反映させたことを表している。従って制御部5は、かかる肯定結果を得ると、ステップSP29に移る。ステップSP29において制御部5は、記憶部6内のファイルシステム判別履歴テーブル16を参照してUDFファイルシステム及びISOファイルシステムの両方の判別回数を検出する。そして制御部5は、かかる判別回数同士に差があるか否かを判別する。このステップSP29において肯定結果が得られると、このことはユーザにより、一方のUDFファイルシステム又はISOファイルシステムが適用された光ディスク8が他方のUDFファイルシステム又はISOファイルシステムが適用された光ディスク8よりも多く使用されていることを表している。従って制御部5は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP30に移る。従ってステップSP30において制御部5は、記憶部6に記憶しているUDFアプリケーション及びISOアプリケーションの中から、判別回数が最多の一方のUDFファイルシステム又はISOファイルシステムに対応するUDFアプリケーション又はISOアプリケーションを選択する。そして制御部5は、その選択した一方のUDFアプリケーション又はISOアプリケーションを実行することにより判別回数が最多のUDFファイルシステム又はISOファイルシステムに従い光ディスク8から記録データを読み出すように試みて、次のステップSP24に移る。
【0068】
またステップSP29において否定結果が得られると、このことはユーザにより、UDFファイルシステムが適用された光ディスク8と、ISOファイルシステムが適用された光ディスク8との両方が同じだけ使用されていることを表している。従って制御部5は、かかる否定結果を得ると、ステップSP31に移る。従ってステップSP31において制御部5は、再び記憶部6内のファイルシステム判別履歴テーブル16を参照して、現時点から過去への判別回数範囲で判別したUDFファイルシステム及びISOファイルシステムを検出する。そして制御部は、その検出したUDFファイルシステム及びISOファイルシステムの中から判別回数が最多であるUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを1つ検出する。また制御部5は、記憶部6に記憶しているUDFアプリケーション及びISOアプリケーションの中から、その判別回数が最多のUDFファイルシステム又はISOファイルシステムに対応するUDFアプリケーション又はISOアプリケーションを選択する。これにより制御部5は、その選択した一方のUDFアプリケーション又はISOアプリケーションを実行することにより判別回数が最多のUDFファイルシステム又はISOファイルシステムに従い光ディスク8から記録データを読み出すように試みて、次のステップSP24に移る。
【0069】
因みに上述したステップSP21において否定結果が得られると、このことは、このときディスク再生装置1に対しCD系の物理フォーマットの光ディスク8が装填されていることを表している。従って制御部5は、かかる否定結果を得ると、次のステップSP25に移る。そしてステップSP25において制御部5は、CD系の物理フォーマットの判別結果に応じて記憶部6内のファイルシステム判別履歴テーブル16の内容を更新した後(すなわち、ファイルシステム判別履歴テーブル16にCD系の物理フォーマットの判別結果を反映させた後)、次のステップSP26に移り、かかるファイルシステム判別処理手順RT2を終了する。このようにして制御部5は、ディスク再生装置1に装填されるDVD系の物理フォーマットの光ディスク8に適用されたUDFファイルシステム及びISOファイルシステムを所定回数以上判別すると、その後は、ディスク再生装置1に光ディスク8が装填される毎に、ユーザによる光ディスク8の使用傾向を反映させたファイルシステム判別履歴テーブル16を利用して、当該光ディスク8に適用されたUDFファイルシステム及びISOファイルシステムを判別する。
【0070】
以上の構成において、ディスク再生装置1は、DVD系の物理フォーマットの光ディスク8が装填されると、UDFファイルシステム及びISOファイルシステムに順次従い光ディスク8から記録データを読み出すように試みて、その結果得られた記録データを解析することで、当該光ディスク8に適用されているUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを判別する。またディスク再生装置1は、装填されたDVD系の物理フォーマットの光ディスク8に適用されているUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを判別すると、その判別結果をファイルシステム判別履歴テーブル16に反映させる。
【0071】
そしてディスク再生装置1は、装填されたDVD系の物理フォーマットの光ディスク8に適用されているUDFファイルシステム及びISOファイルシステムを所定回数以上判別すると、その後は、DVD系の物理フォーマットの光ディスク8が装填される毎に、ファイルシステム判別履歴テーブル16を参照して判別回数が最多のUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを検出する。またディスク再生装置1は、その検出したUDFファイルシステム又はISOファイルシステムに従い光ディスク8から記録データを読み出すように試みて、その結果得られた記録データを解析することで当該光ディスク8に適用されているUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを判別する。
【0072】
すなわちディスク再生装置1は、ディスク再生装置1のユーザ毎に同じファイルシステムが適用された光ディスク8を使用する傾向が高いことにより、そのユーザによる光ディスク8の使用傾向をファイルシステム判別履歴テーブル16に反映させている。そしてディスク再生装置1は、DVD系の物理フォーマットの光ディスク8が装填される毎に、当該光ディスク8に適用されているUDFファイルシステム又はISOファイルシステムの判別に対し、そのファイルシステム判別履歴テーブル16を利用するため、最初のファイルシステム判別用読出試行処理で、当該光ディスク8に適用されているUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを的確に判別し得る確率を大幅に増加させることができる。
【0073】
またディスク再生装置1は、最初のファイルシステム判別用読出試行処理で光ディスク8に適用されているUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを判別し得ない場合でも、そのときにはUDFファイルシステム及びISOファイルシステムを変更してファイルシステム判別用読出試行処理を実行して、当該光ディスク8に適用されているUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを判別する。従ってディスク再生装置1は、このように最初のファイルシステム判別用読出試行処理で光ディスク8に適用されているUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを判別し得ない場合でも、従来のようにUDFファイルシステム及びISOファイルシステムを順次変更しながら、光ディスク8に適用されているUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを判別するのに要する時間以上に、ファイルシステムの判別に時間がかることを回避している。従ってディスク再生装置1は、DVD系の物理フォーマットの光ディスク8が装填される毎に、UDFファイルシステム及びISOファイルシステムの判別に要した時間を平均すると、ファイルシステムの判別処理にかかる時間を従来に比べて短縮することができる。
【0074】
以上の構成によれば、ディスク再生装置1は、光ディスク8が装填されると、複数のファイルシステムに順次従い当該光ディスク8から記録データを読み出すように試みて、その結果得られた記録データを解析することで、当該光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別すると共に、その判別結果をファイルシステム判別履歴テーブル16に反映させ、ファイルシステムを所定回数以上判別した後は、光ディスク8が装填される毎に、ファイルシステム判別履歴テーブル16を参照して判別回数が最多のファイルシステムを検出し、当該検出したファイルシステムに従い光ディスク8から記録データを読み出すように試みて、その結果得られた記録データを解析することで当該光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別するようにした。これによりディスク再生装置1は、ユーザ毎に同じファイルシステムが適用された光ディスク8を使用する傾向が高く、その使用傾向を反映させたファイルシステム判別履歴テーブル16を利用して、光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別するため、最初のファイルシステム判別用読出試行処理で当該光ディスク8に適用されているファイルシステムを的確に判別し得る確率を大幅に増加させることができる。よってディスク再生装置1は、光ディスク8に適用されているファイルシステムの判別に要する時間を全体的に短縮することができる。
【0075】
またディスク再生装置1は、ファイルシステム判別履歴テーブル16を参照したときに、複数のファイルシステムの判別回数が同一でかつ最多であると、ユーザによる最近の光ディスク8の利用傾向に合わせて、当該最近、判別回数が最多のファイルシステムを検出する。そしてディスク再生装置1は、その検出した判別回数が最多のファイルシステムに従い光ディスク8から記録データを読み出すように試みて、その結果得られた記録データを解析することで当該光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別するようにした。従ってディスク再生装置1は、ユーザによる光ディスク8の使用傾向に対する最近の変化に合わせて、光ディスク8に適用されているファイルシステムを的確に判別し得る確率をさらに増加させることができる。よってディスク再生装置1は、光ディスク8に適用されているファイルシステムの判別に要する時間を全体的にさらに短縮することができる。
【0076】
ところで従来、DVD系の物理フォーマットの光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別する際に、UDFファイルシステムにISOファイルシステムの互換性を持たせるUDFブリッジと呼ばれるファイルシステムを利用するように構成されたディスク再生装置がある。かかる構成の従来のディスク再生装置によれば、UDFブリッジを利用するだけで、かかるUDFブリッジをUDFファイルシステムに見立てて、光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別することもできるし、当該UDFブリッジをISOファイルシステムに見立てて、光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別することもできる。実際に、かかる構成の従来のディスク再生装置によれば、UDFブリッジをUDFファイルシステムに見立てて、光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別する際には、あたかもUDFアプリケーションをそのまま実行しているように機能している。このため、かかる構成の従来のディスク再生装置によれば、このようにUDFブリッジをUDFファイルシステムに見立ててファイルシステムを判別する際、本実施の形態によるディスク再生装置1においてUDFアプリケーションを実行して、光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別する場合とほぼ同等の時間で当該ファイルシステムを判別することができる。
【0077】
ところが、かかる構成の従来のディスク再生装置によれば、UDFブリッジをISOファイルシステムに見立てて、光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別する際には、あたかもUDFアプリケーションとISOアプリケーションとの両方を実行し、一方のUDFアプリケーションの実行内容をISOファイルシステム用に変換してISOアプリケーションに反映させるように機能している。このため、かかる構成の従来のディスク再生装置によれば、このようにUDFブリッジをISOファイルシステムに見立てた場合、あたかもUDFアプリケーションの実行内容をISOアプリケーションに反映させる分、ファイルシステムの判別処理に多大な時間が必要になる。これに対して本実施の形態によるディスク再生装置1は、ISOファイルシステム専用のISOアプリケーションを実行して当該ISOファイルシステムに従い、光ディスク8に適用されているファイルシステムを判別処理することにより、従来のディスク再生装置に比べて、ISOファイルシステムに従いファイルシステムを判別処理する際に要する処理時間を大幅に短縮することができる。
【0078】
すなわち本実施の形態によるディスク再生装置1は、UDFブリッジを利用する従来のディスク再生装置と見かけ上同等の機能を有しているものの、ファイルシステムの判別時にUDFアプリケーション及びISOアプリケーションをそれぞれ個別に実行するようにしている。従って本実施の形態によるディスク再生装置1は、仮に、UDFブリッジを利用している従来のディスク再生装置により上述したファイルシステムの判別が実施される場合に比べて、当該ファイルシステムの判別処理に要する時間を全体的に短縮することができる。
【0079】
さらにディスク再生装置1は、光ディスク8が装填されると、複数種類の物理フォーマットに対応する複数種類の再生駆動条件のもとに当該光ディスク8から記録データを読み出すように試みて、その結果得られた読出結果を解析することで、当該光ディスク8の物理フォーマットを判別すると共に、その判別結果を物理フォーマット判別履歴テーブル15に反映させている。そしてディスク再生装置1は、物理フォーマットを所定回数以上判別した後は、光ディスク8が装填される毎に、物理フォーマット判別履歴テーブル15を参照して判別回数が最多の物理フォーマットを検出し、当該検出した物理フォーマットに対応する再生駆動条件のもとに光ディスク8から記録データを読み出すように試みて、その結果得られた読出結果を解析することで当該光ディスク8の物理フォーマットを判別するようにした。これによりディスク再生装置1は、ユーザ毎に同じ物理フォーマットの光ディスク8を使用する傾向が高く、その使用傾向を反映させた物理フォーマット判別履歴テーブル15を利用して、光ディスク8の物理フォーマットを判別するため、最初のフォーマット判別用読出試行処理で当該光ディスク8の物理フォーマットを的確に判別し得る確率を大幅に増加させることができる。よってディスク再生装置1は、光ディスク8の物理フォーマットの判別に要する時間を全体的に短縮することができ、その結果、光ディスク8の装填から記録データの読出開始までの時間を短縮することができる。
【0080】
さらにまたディスク再生装置1は、物理フォーマット判別履歴テーブル15を参照したときに、複数の物理フォーマットの判別回数が同一でかつ最多であると、ユーザによる最近の光ディスク8の利用傾向に合わせて、当該最近、判別回数が最多の物理フォーマットを検出する。そしてディスク再生装置1は、その検出した判別回数が最多の物理フォーマットに対応する再生駆動条件のもとに光ディスク8から記録データを読み出すように試みて、その結果得られた読出結果を解析することで当該光ディスク8の物理フォーマットを判別するようにした。従ってディスク再生装置1は、光ディスク8の物理フォーマットを的確に判別し得る確率をさらに増加させることができる。よってディスク再生装置1は、ユーザによる光ディスク8の使用傾向に対する最近の変化に合わせて、光ディスク8の物理フォーマットの判別に要する時間を全体的にさらに短縮することができ、その結果、光ディスク8の装填から記録データの読出開始までの時間をさらに短縮することができる。
【0081】
さらにディスク再生装置1は、記録データの記録にファイルシステムが必要のないCD系の物理フォーマットの光ディスク8が装填されると、当該光ディスク8についてファイルシステムの判別処理を実行しないようにした。従ってディスク再生装置1は、ファイルシステムの判別処理を全く必要としない光ディスク8について、ファイルシステムの判別処理を無駄に実行することを防止することができる。
【0082】
なお上述した実施の形態においては、ファイルシステム判別履歴テーブル16を参照してUDFファイルシステム及びISOファイルシステムの両方を同一の判別回数だけ判別していることを検出したとき、再びファイルシステム判別履歴テーブル16を参照して、現時点から過去への判別回数範囲で判別したUDFファイルシステム及びISOファイルシステムを検出し、当該検出したUDFファイルシステム及びISOファイルシステムのうち判別回数が最多である1つのUDFファイルシステム又はISOファイルシステムをファイルシステムの判別に利用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ファイルシステム判別履歴テーブル16を参照してUDFファイルシステム及びISOファイルシステムの両方を同一の判別回数だけ判別していることを検出したとき、ファイルシステム判別履歴テーブル16を参照して前回判別した1つのUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを検出し、その前回判別した1つのUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを、光ディスク8に適用されているファイルシステムの判別に利用するようにしても良い。
【0083】
また上述した実施の形態においては、ファイルシステム判別履歴テーブル16を参照してUDFファイルシステム及びISOファイルシステムの両方を同一の判別回数だけ判別していることを検出したとき、再びファイルシステム判別履歴テーブル16を参照して、現時点から過去への判別回数範囲で判別したUDFファイルシステム及びISOファイルシステムを検出し、当該検出したUDFファイルシステム及びISOファイルシステムのうち判別回数が最多である1つのUDFファイルシステム又はISOファイルシステムをファイルシステムの判別に利用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ファイルシステム判別履歴テーブル16を参照してUDFファイルシステム及びISOファイルシステムの両方を同一の判別回数だけ判別していることを検出したことで、再びファイルシステム判別履歴テーブル16を参照して、現時点から過去への判別回数範囲で判別したUDFファイルシステム及びISOファイルシステムを検出しても、再びUDFファイルシステム及びISOファイルシステムの両方を同一の判別回数だけ判別しているときには、UDFファイルシステム及びISOファイルシステムの判別回数に差が現れるまで、参照する過去の判別回数範囲を広げ又は狭めるように可変し、その結果、検出し得た判別回数が最多である1つのUDFファイルシステム又はISOファイルシステムを、光ディスク8に適用されているファイルシステムの判別に利用するようにしても良い。
【0084】
さらに上述した実施の形態においては、光ディスク8に適用されているファイルシステムを1よりも多い所定回数以上判別すると、その後のファイルシステムの判別にファイルシステム判別履歴テーブル16を利用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、光ディスク8に適用されているファイルシステムを1回判別すると、その後のファイルシステムの判別にファイルシステム判別履歴テーブル16を利用するようにして、ディスク再生装置1に光ディスク8が装填される毎に、前回判別したファイルシステムを当該光ディスク8に適用されているファイルシステムの判別に利用するようにしても良い。
【0085】
さらに上述した実施の形態においては、ディスク再生装置1に光ディスク8が装填されると、当該光ディスク8の物理フォーマットを判別した後、これに適用されているファイルシステムを判別するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ディスク再生装置1がDVD系のような1種類の物理フォーマットの光ディスク8のみ再生可能で、かつ当該光ディスク8に対しUDFファイルシステム及びISOファイルシステムのような複数種類のファイルシステムを適用し得ると、ディスク再生装置1に光ディスク8が装填されたとき、物理フォーマットの判別を実行せずに、ファイルシステムの判別のみを実行するようにしても良い。かかる構成によれば、ディスク再生装置1は、光ディスク8の装填から記録データの読出開始までの時間を短縮することができる。
【0086】
さらに上述した実施の形態においては、物理フォーマット判別履歴テーブル15を参照して複数種類の物理フォーマットを同一の判別回数だけ判別していることを検出したとき、再び物理フォーマット判別履歴テーブル15を参照して、現時点から過去への判別回数範囲で判別した物理フォーマットを検出し、当該検出した物理フォーマットの中で判別回数が最多である1つの物理フォーマットを物理フォーマットの検出に利用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、物理フォーマット判別履歴テーブル15を参照して複数種類の物理フォーマットを同一の判別回数だけ判別していることを検出したとき、物理フォーマット判別履歴テーブル15を参照して前回判別した1つの物理フォーマットを検出し、その前回判別した1つの物理フォーマットを、光ディスク8の物理フォーマットの判別に利用するようにしても良い。
【0087】
さらに上述した実施の形態においては、物理フォーマット判別履歴テーブル15を参照して複数種類の物理フォーマットを同一の判別回数だけ判別していることを検出したとき、再び物理フォーマット判別履歴テーブル15を参照して、現時点から過去への判別回数範囲で判別した物理フォーマットを検出し、当該検出した物理フォーマットの中の判別回数が最多である1つの物理フォーマットを物理フォーマットの判別に利用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、物理フォーマット判別履歴テーブル15を参照して複数種類の物理フォーマットを同一の判別回数だけ判別していることを検出したことで、再び物理フォーマット判別履歴テーブル15を参照して、現時点から過去への判別回数範囲で判別した物理フォーマットを検出しても、再び複数種類の物理フォーマットを同一の判別回数だけ判別しているときには、これら複数種類の物理フォーマットの判別回数に差が現れるまで、参照する過去の判別回数範囲を広げ又は狭めるように可変し、その結果、検出し得た判別回数が最多である1つの物理フォーマットを、光ディスク8の物理フォーマットの判別に利用するようにしても良い。
【0088】
さらに上述した実施の形態においては、光ディスク8の物理フォーマットを1よりも多い所定回数以上判別すると、その後の物理フォーマットの判別に物理フォーマット判別履歴テーブル15を利用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、光ディスク8の物理フォーマットを1回判別すると、その後の物理フォーマットの判別に物理フォーマット判別履歴テーブル15を利用するようにして、ディスク再生装置1に光ディスク8が装填される毎に、前回判別した物理フォーマットを当該光ディスク8の物理フォーマットの判別に利用するようにしても良い。
【0089】
さらに上述した実施の形態においては、本発明によるディスク判別装置を、図1乃至図7について上述したディスク再生装置1に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、光ディスクを再生することができれば、コンピュータ等の情報処理装置や、DVDプレーヤ等のディスク再生装置のように、この他種々のディスク判別装置に広く適用することができる。
【0090】
さらに上述した実施の形態においては、本発明によるディスク判別プログラムを、図1乃至図7について上述したディスク判別プログラムに適用し、制御部5がそのディスク判別プログラムに従って図6及び図7について上述した物理フォーマット判別処理手順RT1及びファイルシステム判別処理手順RT2を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成のディスク判別プログラムを適用し、そのディスク判別プログラムが格納されたプログラム格納媒体をディスク再生装置1にインストールすることにより物理フォーマット判別処理手順RT1及びファイルシステム判別処理手順RT2を実行するようにしても良い。
【0091】
さらに上述した実施の形態においては、それぞれ異なるファイルシステムに従い記録データが記録された複数種類のディスクとして、図1乃至図7について上述したCD系及びDVD系の光ディスク8を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、SACD(Super Audio Compact Disc)やHD−DVD(High Definition Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc)、フレキシブルティスク等のように、この他種々のディスクを広く適用することができる。
【0092】
さらに上述した実施の形態においては、それぞれ異なるファイルシステムに従い記録データが記録された複数種類のディスクから当該記録データを読出可能なデータ読出部として、図1乃至図7について上述したサーボ回路部7、スピンドルモータ9、光ピックアップ部10及び信号処理部11を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ディスクから記録データを読出可能な磁気ヘッドを有するデータ読出部等のように、この他種々のデータ読出部を広く適用することができる。
【0093】
さらに上述した実施の形態においては、順次異なるファイルシステムに従いディスクから記録データを読み出すようにデータ読出部を制御する制御部として、図1乃至図7について上述した例えば中央処理ユニットでなる制御部5を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、マイクロコンピュータ等のように、この他種々の制御部を広く適用することができる。
【0094】
さらに上述した実施の形態においては、データ読出部により順次異なるファイルシステムに従いディスクから読み出された記録データを解析して当該ディスクに適用されているファイルシステムを判別するファイルシステム判別部として、図1乃至図7について上述した制御部5を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、データ読出部により順次異なるファイルシステムに従いディスクから読み出された記録データを解析して当該ディスクに適用されているファイルシステムを判別するハードウェア構成のファイルシステム判別回路等のように、この他種々のファイルシステム判別部を広く適用することができる。
【0095】
さらに上述した実施の形態においては、ファイルシステム判別部により判別されたファイルシステムのファイルシステム判別履歴を記憶するファイルシステム判別履歴記憶部として、図1乃至図7について上述した記憶部6を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ディスク再生装置1に外付け又は着脱可能な半導体機メモリやハードディスクドライブ等のように、この他種々のファイルシステム判別履歴記憶部を広く適用することができる。
【0096】
さらに上述した実施の形態においては、データ読出部により、ディスクの複数種類の物理フォーマットに対応する順次異なる駆動条件のもとにディスクから記録データを読み出すようにして得られる読出結果を解析して当該ディスクの物理フォーマットを判別する物理フォーマット判別部として、図1乃至図7について上述した制御部5を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、データ読出部により、ディスクの複数種類の物理フォーマットに対応する順次異なる駆動条件のもとにディスクから記録データを読み出すようにして得られる読出結果を解析して当該ディスクの物理フォーマットを判別するハードウェア構成の物理フォーマット判別回路等のように、この他種々の物理フォーマット判別部を広く適用することができる。
【0097】
さらに上述した実施の形態においては、物理フォーマット判別部により判別された物理フォーマットの物理フォーマット判別履歴を記憶する物理フォーマット判別履歴記憶部として、図1乃至図7について上述した記憶部6を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ディスク再生装置1に外付け又は着脱可能な半導体機メモリやハードディスクドライブ等のように、この他種々の物理フォーマット判別履歴記憶部を広く適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明は、パーソナルコンピュータやマルチディスクプレーヤ等のディスク判別装置に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明によるディスク再生装置の回路構成の一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】物理フォーマット判別履歴テーブルの構成を示す略線図である。
【図3】物理フォーマットの判別の変化の説明に供する略線図である。
【図4】ファイルシステム判別履歴テーブルの構成を示す略線図である。
【図5】ファイルシステムの判別の変化の説明に供する略線図である。
【図6】物理フォーマット判別処理手順を示すフローチャートである。
【図7】ファイルシステム判別処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0100】
1……ディスク再生装置、5……制御部、6……記憶部、7……サーボ回路部、8……光ディスク、9……スピンドルモータ、10……光ピックアップ部、11……信号処理部、15……物理フォーマット判別履歴テーブル、16……ファイルシステム判別履歴テーブル、RT1……物理フォーマット判別処理手順、RT2……ファイルシステム判別処理手順。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ異なるファイルシステムに従い記録データが記録された複数種類のディスクから当該記録データを読出可能なデータ読出部と、
順次異なる上記ファイルシステムに従い上記ディスクから上記記録データを読み出すように上記データ読出部を制御する制御部と、
上記データ読出部により順次異なる上記ファイルシステムに従い上記ディスクから読み出される上記記録データを解析して当該ディスクに適用されている上記ファイルシステムを判別するファイルシステム判別部と、
上記ファイルシステム判別部により判別された上記ファイルシステムのファイルシステム判別履歴を記憶するファイルシステム判別履歴記憶部と
を具え、
上記制御部は、
上記ファイルシステム判別履歴記憶部に上記ファイルシステム判別履歴が記憶された後には、上記ファイルシステムの判別時の最初に上記ファイルシステム判別履歴を参照して、上記ファイルシステム判別部により過去に判別された上記ファイルシステムを検出すると共に、当該検出したファイルシステムに従い上記ディスクから上記記録データを読み出すように上記データ読出部を制御する
ことを特徴とするディスク判別装置。
【請求項2】
上記制御部は、
上記ファイルシステム判別履歴記憶部に上記ファイルシステム判別履歴が記憶された後には、上記ファイルシステムの判別時の最初に上記ファイルシステム判別履歴を参照して、上記ファイルシステム判別部により過去に判別された上記ファイルシステムの中から判別回数が最多の上記ファイルシステムを検出すると共に、当該検出した判別回数が最多のファイルシステムに従い上記ディスクから上記記録データを読み出すように上記データ読出部を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載のディスク判別装置。
【請求項3】
上記制御部は、
上記ファイルシステム判別履歴を参照して、上記ファイルシステム判別部により過去に判別された上記ファイルシステムの中から上記判別回数が最多でかつ同数の複数の上記ファイルシステムを検出したとき、再び上記ファイルシステム判別履歴を参照して、上記ファイルシステム判別部により現時点から過去への判別回数範囲で判別された上記ファイルシステムの中から上記判別回数が最多の上記ファイルシステムを検出すると共に、当該検出した判別回数が最多のファイルシステムに従い上記ディスクから上記記録データを読み出すように上記データ読出部を制御する
ことを特徴とする請求項2に記載のディスク判別装置。
【請求項4】
上記データ読出部により、上記ディスクの複数種類の物理フォーマットに対応する順次異なる駆動条件のもとに上記ディスクから上記記録データを読み出すようにして得られる読出結果を解析して当該ディスクの上記物理フォーマットを判別する物理フォーマット判別部と、
上記物理フォーマット判別部により判別された上記物理フォーマットの物理フォーマット判別履歴を記憶する物理フォーマット判別履歴記憶部と
を具え、
上記制御部は、
上記物理フォーマット判別履歴記憶部に上記物理フォーマット判別履歴が記憶された後には、上記物理フォーマットの判別時の最初に上記物理フォーマット判別履歴を参照して、上記物理フォーマット判別部により過去に判別された上記物理フォーマットを検出すると共に、当該検出した物理フォーマットに対応する上記駆動条件のもとに上記ディスクから上記記録データを読み出すように上記データ読出部を制御し、上記物理フォーマット判別部により上記ディスクの上記物理フォーマットが判別されると、引き続き上記ファイルシステム判別履歴を参照して、上記ファイルシステム判別部により過去に判別された上記ファイルシステムを検出すると共に、当該検出したファイルシステムに従い上記ディスクから上記記録データを読み出すように上記データ読出部を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載のディスク判別装置。
【請求項5】
上記制御部は、
上記物理フォーマット判別履歴記憶部に上記物理フォーマット判別履歴が記憶された後には、上記物理フォーマットの判別時の最初に上記物理フォーマット判別履歴を参照して、上記物理フォーマット判別部により過去に判別された上記物理フォーマットの中から判別回数が最多の上記物理フォーマットを検出すると共に、当該検出した判別回数が最多の物理フォーマットに対応する上記駆動条件のもとに上記ディスクから上記記録データを読み出すように上記データ読出部を制御し、上記物理フォーマット判別部により上記ディスクの上記物理フォーマットが判別されると、引き続き上記ファイルシステム判別履歴を参照して、上記ファイルシステム判別部により過去に判別された上記ファイルシステムの中から判別回数が最多の上記ファイルシステムを検出すると共に、当該検出した判別回数が最多のファイルシステムに従い上記ディスクから上記記録データを読み出すように上記データ読出部を制御する
ことを特徴とする請求項4に記載のディスク判別装置。
【請求項6】
上記制御部は、
上記物理フォーマット判別履歴を参照して、上記物理フォーマット判別部により過去に判別された上記物理フォーマットの中から上記判別回数が最多でかつ同数の複数の上記物理フォーマットを検出したとき、再び上記物理フォーマット判別履歴を参照して、上記物理フォーマット判別部により現時点から過去への判別回数範囲で判別された上記物理フォーマットの中から上記判別回数が最多の上記物理フォーマットを検出すると共に、当該検出した判別回数が最多の物理フォーマットに対応する上記駆動条件のもとに上記ディスクから上記記録データを読み出すように上記データ読出部を制御する
ことを特徴とする請求項5に記載のディスク判別装置。
【請求項7】
上記制御部は、
上記物理フォーマット判別部により上記ディスクの上記物理フォーマットが判別され、引き続き上記ファイルシステム判別履歴を参照して、上記ファイルシステム判別部により過去に判別された上記ファイルシステムの中から上記判別回数が最多でかつ同数の複数の上記ファイルシステムを検出したとき、再び上記ファイルシステム判別履歴を参照して、上記ファイルシステム判別部により現時点から過去への判別回数範囲で判別された上記ファイルシステムの中から上記判別回数が最多の上記ファイルシステムを検出すると共に、当該検出した判別回数が最多のファイルシステムに従い上記ディスクから上記記録データを読み出すように上記データ読出部を制御する
ことを特徴とする請求項2に記載のディスク判別装置。
【請求項8】
それぞれ異なるファイルシステムに従い記録データが記録された複数種類のディスクから当該記録データを読出可能なデータ読出部を、順次異なる上記ファイルシステムに従い上記ディスクから上記記録データを読み出すように制御する第1の制御ステップと、
上記データ読出部により順次異なる上記ファイルシステムに従い上記ディスクから読み出される上記記録データを解析して当該ディスクに適用されている上記ファイルシステムを判別するファイルシステム判別ステップと、
上記判別された上記ファイルシステムのファイルシステム判別履歴を記憶するファイルシステム判別履歴記憶ステップと、
上記ファイルシステム判別履歴が記憶された後には、上記ファイルシステムの判別時の最初に上記ファイルシステム判別履歴を参照して、過去に判別された上記ファイルシステムを検出すると共に、当該検出したファイルシステムに従い上記ディスクから上記記録データを読み出すように上記データ読出部を制御する第2の制御ステップと
を具えることを特徴とするディスク判別方法。
【請求項9】
コンピュータに対し、
それぞれ異なるファイルシステムに従い記録データが記録された複数種類のディスクから当該記録データを読出可能なデータ読出部を、順次異なる上記ファイルシステムに従い上記ディスクから上記記録データを読み出すように制御する第1の制御ステップと、
上記データ読出部により順次異なる上記ファイルシステムに従い上記ディスクから読み出される上記記録データを解析して当該ディスクに適用されている上記ファイルシステムを判別するファイルシステム判別ステップと、
上記判別された上記ファイルシステムのファイルシステム判別履歴を記憶するファイルシステム判別履歴記憶ステップと、
上記ファイルシステム判別履歴が記憶された後には、上記ファイルシステムの判別時の最初に上記ファイルシステム判別履歴を参照して、過去に判別された上記ファイルシステムを検出すると共に、当該検出したファイルシステムに従い上記ディスクから上記記録データを読み出すように上記データ読出部を制御する第2の制御ステップと
を実行させるためのディスク判別プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−299468(P2007−299468A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−126591(P2006−126591)
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】