ディスク検知機構
【課題】安価で簡易な構成でディスク位置を確実に検知できるディスク検知機構を提供すること。
【解決手段】ディスク用開口部から挿入されたディスクに当接して回動できる1対のディスク検知レバー(6L、6R)と、前記ディスク検知レバーの回動を検知できるように配置された1つのスイッチ(11)と、ディスクの有無を検知する1組の光センサ(80、90)及び偏向手段(10)を有し、前記1対のディスク検知レバーがディスクにより片押しされた場合に、該片押しによる前記ディスク検知レバーの回動を規制する1対の回動規制レバー(7L、7R)を有することとした。
【解決手段】ディスク用開口部から挿入されたディスクに当接して回動できる1対のディスク検知レバー(6L、6R)と、前記ディスク検知レバーの回動を検知できるように配置された1つのスイッチ(11)と、ディスクの有無を検知する1組の光センサ(80、90)及び偏向手段(10)を有し、前記1対のディスク検知レバーがディスクにより片押しされた場合に、該片押しによる前記ディスク検知レバーの回動を規制する1対の回動規制レバー(7L、7R)を有することとした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ディスク検知機構に関する。
【背景技術】
【0002】
車載用ディスク装置では、ディスクを設置するトレイがなく、ディスクを挿入するスリット状のディスク用開口部を有し、このディスク用開口部からディスクを挿入するスロットイン方式が一般的である。このような方式では、スリット状の開ロ部からディスク挿入や排出が行われるため、ユーザーがディスクの一部を掴んで強制操作でディスクを押し込んだり抜き出したりすることが可能である。
【0003】
ディスクには径が12cmと8cmの2種がある。2種のディスクを再生可能なディスク装置では、ディスク用開口部は12cm用に形成されており、8cmディスクに対して左右に余裕があるため、操作者が8cmのディスクを挿入する際に、注意しないとディスク用開口部の左右何れかの端寄りに中心位置がずれる場合があり、ずれることによりディスク位置の検知に誤差が生じてしまう。このため、ずれないように挿入する手段が要請される。
【0004】
かかる車載用ディスク装置において、ディスク挿入時には、ディスク用開口部から挿入されたディスク先端部が搬送用の一対のローラに達する前に、ローラを回転起動させることで、ディスクのローラへの円滑な銜え込みを行う。ディスク挿入開始の所定のタイミングをローラの回転開始とするためディスク挿入開始位置を検知する手段が必要となる。ローラの回転によりディスクはターンテーブルに向け搬送される。
【0005】
ディスク排出時には、ターンテーブル側からディスク用開口部に向けてディスクが送り出される向きにローラを回転させる。ローラの回転停止タイミングは、操作者が該ディスクを掴んで引き出し得る状態まで搬送されたローラ排出完了状態であるが、この排出完了についてもそのタイミングを検知する手段が必要である。
【0006】
このように、ディスク挿入開始や排出完了の検知が必要であるのはもちろんのこと、ディスク装置内でのディスクの存在可否及びディスク装置内のどの位置にディスクがあるのかの検知機構が必要である。
【0007】
従来の車載用ディスク装置では、ディスクの種類や位置を確実に検出するために、発光素子(light emitting diode)と光センサによる反射式光センサ及びプリズムが少なくとも2組取付けられたものがある。しかし、光センサは単価が高くコスト高となる。また、光センサの使用を控えた安価なディスク検知機構として、ディスクと当接し回勅するディスク検知レバーの回勅動作を少なくとも2個の安価なスイッチで検知する方法がある。
【0008】
従来は、ディスクが挿入及び排出される挿入排出口とディスク駆動装置との間でディスクを搬送するディスク搬送手段と、ディスク搬送時に当該ディスクに当接して移動する左右検出レバーと、前記ディスクと左右検出レバーとの当接が解除された後で左右検出レバーの位置が異なるように位置決めする凹部が形成された取付板とを備えたディスク挿入排出装置がある(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1は、ディスクの挿入排出動作と連動する一対のレバーと該レバーの動作に応じて作動する多数のスイッチを備えており、これらスイッチの取り付け位置の調整が必要であり、また、12cmディスクと8cmディスクの使用が可能であり、8cmディスクの中心を挿入排出口の中心に合わせて挿入する事例の説明はあるが(段落0047)ターンテーブルの中心からずれて挿入された場合については言及がない。
【0009】
また、ディスクの通路に突出しディスク周縁と当接する当接部を有する1対のレバーが同期して回転するように連帯部材をレバーと連結する。連結部材の位置を検出する第1の検出手段とレバー4の位置を検出する第2の位置検出手段を設け、第1の検出手段及び第2の検出手段の出力により、ディスクのローディング開始位置、イジェクト終了位置の検出及びディスクサイズの識別を行う車載用ディスクプレーヤの例がある(例えば、特許文献2参照)。
【0010】
この特許文献2において、第1の検知手段及び第2の検知手段はスイッチを使用するものの、当接部を有する1対のレバー及び該レバーと連動するもう1対のレバーと、後者のレバーの端部を案内するガイド溝を含む部材要素が5つもあり、かつ、これらの部材要素と複数のスイッチの配置構成が複雑である。
【0011】
上記特許文献1、2の例のように、検知手段としてスイッチなど機械的なスイッチだけを用いた場合には、ディスクが排出される途中でディスクの位置が排出完了位置と同じになる場合に、ディスクが排出されている途中であるにもかかわらずディスクの排出動作が停止し、また、排出途中で電源がOFFからONとなった際にディスク位置を判別できないなどのおそれがある。
【0012】
【特許文献1】特開2005−222600号公報
【特許文献1】特開平10−116459号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
この発明は上記のような課題を解決するもので、安価で簡易な構成でディスク位置を確実に検知できるディスク検知機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この発明は、ディスク用開口部から挿入されたディスクに当接して回動できる1対のディスク検知レバーと、前記ディスク検知レバーの回動を検知できるように配置された1つのスイッチと、ディスクの有無を検知する1組の光センサ及び偏向手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、安価で簡易な構成でディスク位置を確実に検知できるディスク検知機構を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、ディスク検知機構の実施形態例図1〜図12により説明する。
【0017】
実施の形態1.
例1.12cmディスク使用の場合
図1はこの発明の実施例である車載用ディスク装置の基本構成を示した平面図であり、上カバー、側部カバーを外した状態で示している。ディスク装置の概要を把握する際の煩雑を避けるため、この発明の特徴部については図2以下に示している。図示しない側部カバーを装着した状態では、a−a線で示す正面位置は側部カバーで覆われる。該側部カバーには横長矩形のディスク用開口部が形成されていて、このディスク用開口部を介してディスクが挿入或いは排出される。図1では12cmのディスク4がその先端部をディスク用開口部に差し込まれた位置で示している。
【0018】
シャーシ2の上面部であってa−a線上に位置する上記ディスク用開口部から少し奥側に進んだ位置にはディスク送りローラ3と該ローラと対応するディスクガイド板が支持されている。さらに奥側にはディスクを保持して回転させるためのターンテーブル4やディスクモータや、ターンテーブル1の半径方向に移動して、ターンテーブルに装着されたディスクを再生するピックアップ5等がシャーシ2に支持されている。上記ディスク用開口部の横幅はディスク1が通過できる大きさであり、その左右方向の中心がターンテーブル4の中心Oと略合致するように設定されている。
【0019】
図2はこの発明のディスク検知機構の特徴部分の構成を説明するためのもので、12cmディスク、8cmディスクの何れにも適用できる。このディスク検知機構は、a−a線からディスク送りローラ3の周辺位置までの間のシャーシ2の上方領域に構成される。主な部材は、1対のディスク検知レバー6L、6R、1対の回動規制レバー7L、7R、発光素子80、受光素子90、偏向手段としてのプリズム10、スイッチ11等である。図1に示した基本構成にこれらディスク検知機構を合わせた全体でディスク装置の主要部が構成される。図10により後述するが、発光素子80、受光素子90、プリズム10はディスクの有無を検知する検知ユニットを構成している。
【0020】
以下に個々の部材について説明する。ディスク検知レバー6Lの具体形状を示した図3において、支点孔6L−1のやや上方にはスイッチ11のアクチュエータ11aを作動させる円弧状のカム6L−2が形成されている。カム6L−2の円弧の中心は支点孔6L−1である。ディスク検知レバー6Lの板面には支点孔6L−1の軸線方向に長孔6L−3が形成されている。支点孔6L−1を間にしてカム6L−2の反対側には支点孔6L−1の軸線方向に長く突出したディスク検知ピン6L−4がある。
【0021】
ディスク検知レバー6Rの具体形状を示した図4において、ディスク検知レバー6Rの板面には支点孔6R−1の中心を通る直線に沿う長孔6R−3が形成されている。支点孔6R−1を間にして長孔6R−3の反対側には支点孔6R−1の軸線方向に長く突出したディスク検知ピン6R−4がある。
【0022】
回動規制レバー7Lの具体形状を示した図5において、回動規制レバー7Lの板面には支点孔7L−1の軸線方向に突出したピン7L−2が形成されている。ピン7L−2は組み立て状態において長孔6L−3と嵌合する。支点孔7L−1を間にしてピン7L−2の反対側には略円弧状の長孔7L−5が形成されている。支点孔7L−1のまわりには、半径方向に突出した鉤部7L−4が形成されている。長孔7L−5の中間部で、該長孔7L−5の対向縁部にはそれぞれ段部7L−5a、7L−5bが形成されている。
【0023】
回動規制レバー7Rの具体形状を示した図6において、回動規制レバー7Rの板面には支点孔7R−1の軸線方向で図中、紙面手前側に突出したピン7R−2が形成されている。ピン7R−2は組み立て状態において長孔7L−5と嵌合する。回動規制レバー7Rの板面には支点孔7R−1の軸線方向で図中、紙面裏側に突出したピン7R−3が形成されている。ピン7R−3は長孔6R−3と嵌合する。支点孔7R−1のまわりには、半径方向に突出した鉤部7R−4が形成されている。
【0024】
図2に示したディスク検知機構の組み立て状態で、1対のディスク検知レバー6L、6R、1対の回動規制レバー7L、7Rの板面部よりもディスク検知ピン6L−4、6R−4は紙面手前側(或いは紙面奥側)の同方向に突出するように向きを合わせ、ディスクの外周面と摺接しやすくしている。またこれら1対のディスク検知レバー6L、6R、1対の回動規制レバー7L、7Rの各支点孔6L−1、6R−1、7L−1、7R−1は支点軸部材で軸支される。図2ではディスク送りローラ3やプリズム10と重なって見えるが実際には干渉しないように、例えば紙面手前側で適当な部材に支持されている。
【0025】
(ホームポジション)
図2に示したように、鉤部7L−4と鉤部7R−4とを緊縮性のばね12で連結することにより、回動規制レバー7Rは支点孔7R−1を中心として反時計まわりの向きに回動付勢され、回動規制レバー7Lは支点孔7L−1を中心として時計まわりの向きに回動付勢され、これら部材が回動することでピン7R−2は長孔7L−5の右端部に向けて移動する。同時に、ピン7R−3が長孔6R−3内をストロークエンドまで移動し、また、ピン7L−2が長孔6L−3内をストロークエンドまで移動することで、これら4つのレバーの回転が停止し、ディスク検知ピン6R−4とディスク検知ピン6R−4が所定の開き位置で停止する。これが、1対のディスク検知レバー6L、6R及び1対の回動規制レバー7L、7Rのホームポジションである。
【0026】
かかるホームポジションにおいて、ディスク検知ピン6L−4、6R−4は中心Oを通る線分に対して略等分に振り分けられた位置にあり、12cmのディスク4であっても、また、8cmのディスク8であっても、その中心がターンテーブル1の中心Oと合致する状態でディスク用開口部から送り込まれた場合には、これらディスクは何れも、ディスク検知ピン6L−4、6R−4間の間隔を押し広げる。これによりディスク検知レバー6Lがカム6L−2と共に時計まわりの向きに回転し、図7にも示したスイッチ11のアクチュエータ11aを該カム6L−2が押すことでスイッチ11がONとなりディスク挿入検知がなされ、これをトリガーとしてディスク送りローラ3が回転を開始する。
【0027】
さらに操作者の手によりディスク4の挿入が進むと、図8において、ディスクの外径部によりディスク検知ピン6R−4とディスク検知ピン6R−4は共に押し広げられる。ディスク挿入口は予めターンテーブルの中心Oと中心を合わせてあるので、12cmのディスク4はディスク挿入口から挿入できた状態で自動的に該ディスク中心がターンテーブルの中心Oと略合致している。よって、挿入によりディスク4の外径部はディスク検知ピン6R−4とディスク検知ピン6R−4の両方に接触して広げる方向に押し動かし、これに伴いピン7R−2は段差7L−5a、7L−5bで止まることなく円滑に長孔7L−5内を左に移動し、ディスク検知ピン6R−4とディスク検知ピン6R−4は図2に示したホームポジションから図8に実線で示したディスク径の間隔まで押し広げられ、ディスク4を通過させる。
【0028】
やがてディスク4の先端部は、回転しているディスク送りローラ3のニップ部に銜えられ引き込まれるので、それまでディスクを掴んでいた手を離せば、以後は図9に示したようにディスク送りローラ3の回転と共にディスク4はディスク挿入方向Qに送られる。
【0029】
ディスク4が所定量送られて、ディスク4の中心孔がターンテーブル1と略合致したときにディスク4の先端部が検知部材で検知され、この検知信号によりディスク送りローラ3の回転が停止する。また、ディスク送りローラ3によるディスク4の保持が解除されることによりディスク4はターンテーブル1上に中心が合致した状態で降下し、保持手段によりターンテーブル1に保持され、回転され、光ピックアップ5が移動して再生が行われる。
【0030】
再生が終わり、ディスク4を排出する際には、前記挿入時の動作と逆の手順が実行されて、ディスク4を銜えたディスク送りローラ3は逆回転してディスク4をディスク用開口部へ向けて搬送する。
【0031】
ここで、図2、図8などに示したように、ディスク送りローラ3よりもディスク挿入方向Qにおける下流側で、該ディスク送りローラ3に隣接して発光素子80、受光素子90、プリズム10によるディスクの検知ユニットが構成されている。ディスク挿入方向Qから見たときの具体的な構成は図10に示したとおりである。プリズム10は左右にそれぞれミラー10a、10bを有し、ミラー10aの下方に発光手段としての発光素子80、ミラー10bの下方に受光素子90をそれぞれ配置している。
【0032】
ミラー10aと受光素子90との間、ミラー10bと発光素子80との間は、ディスクの通過空間であり、挿入、排出時にディスクが通過する。この通過空間にディスクが無い状態では、発光素子80から出射された光はミラー10b、ミラー10aの順に反射されて受光素子90に至る。該通過空間に、例えばディスク4が位置していると、発光素子80から出射した光は進路を遮られるので、受光素子90は光を検知しない。よって、受光素子90は当該検知ユニットにおけるディスクの有無を検知することができる。
【0033】
ディスク用開口部へ向けて排出搬送の初期、中期は、ディスク4により光路が遮られるため受光素子90はONである。このON状態がOFFに切り替わったときを捉えて、排出完了信号によりディスク送りローラ3の駆動を停止する。この停止状態のもとで、ディスク4の円弧状の後端部はディスク送りローラ3に銜えられて保持されている。また、該ディスク4の先端側はディスク用開口部から外部に出ている。この外部露出部を掴んでディスク4を引き出すことができる。
【0034】
12cmのディスクだけ使用する車載用ディスク装置、或いは12cmの他に8cmディスクも使用できる車載用ディスク装置であっても、8cmディスクの挿入に際して中心のずれがないように挿入できるものであれば、挿入排出時の検知機能に関し、仮に回動規制レバー7L、7Rが無い構成であっても、十分に機能を果たす。すなわち、ディスク用開口部から挿入されたディスクに当接して回動できる1対のディスク検知レバーと、前記ディスク検知レバーの回動を検知できるように配置された1つのスイッチと、ディスクの有無を検知する発光素子80と受光素子90およびプリズム10からなる1組の光センサ及び偏向手段を有する構成であれば、安価で簡易な構成でディスク位置を確実に検知できるディスク検知機構を提供することができる。
【0035】
例2.8cmディスク使用の場合
図1〜図10に示したディスク検知機構の構成で8cmディスクを使用する場合である。
12cmと8cmの2種のディスクを再生可能なディスク装置では、8cmのディスクを挿入する際に、注意しないとディスク用開口部の左右何れかの端寄りに中心位置がずれる場合があり、ずれを防止するため実施の形態では1対のディスク検知レバー6L、6Rの何れか一方がディスク8により片押しされた場合に、該片押しによる前記ディスク検知レバーの回動を規制する1対の回動規制レバー7L、7Rを設けている。
【0036】
1対の回動規制レバー7L、7Rの中の一方、例えば回動規制レバー7Lはその自由端側に長穴7L−5を有し、他方の回動規制レバー7Rはその自由端側に長穴7L−5と移動可能に嵌合するピン(軸部)7R−2を有し、長穴7L−5の中間部にはピン7R−2の移動を、1対のディスク検知レバー6L、6Rの何れか一方の片押しに応じて規制する段差(段部)7−5a、7L−5bが長穴7L−5の対向縁部にそれぞれ設けられている。
【0037】
(8cmディスクが左へずれた場合)
図11において、ディスク用開口部から8cmのディスク8が左へずれて挿入された場合を想定する。図2に示したディスク8はその中心がターンテーブル1の中心に合致した状態で示しているので、図に示したディスク8よりも左へずれた場合を想定する。すると、ディスク8の外径部はディスク検知ピン6R−4には非接触でディスク検知ピン6L−4だけを左へ押す。このため、ディスク検知レバー6Lが支点孔6L−1を支点として時計まわりの向きに回転し、長孔6L−3とピン7L−2との係合を介して回動規制レバー7Lが支点孔7L−1を支点として反時計まわりの向きに回転して段差7L−5bがピン7R−2に引っ掛かり、ディスク検知レバー6Lについてそれ以上の回動が規制される。
【0038】
このため、ディスク8は回動が規制されているディスク検知レバー6Lによって案内され挿入され搬送されることとなる。図11において、ディスク8はディスク検知レバー6Lによって案内されディスク送りローラ3によって搬送されている状態で示している。ディスク検知レバー6Lによる案内位置はターンテーブル1の中心Oからのずれ量が小さい所定位置として設定してあるので、ディスク8が左へ大きくずれることによって生ずる受光素子90による誤検知を回避することができる。
【0039】
ここで、ずれ量が小さい所定位置とは、中心部が透明でドーナツ状に見えるディスク8の環状の不透明部が発光素子80と受光素子90との間に位置するような状態となる程のずれを生じない位置をいう。仮に、ディスク8の不透明部が発光素子80と受光素子90との間に位置する程にずれると、図19の比較例でも説明するように、受光素子90から発光素子80に至る光路がディスクにより遮られないので、装置内にディスクがない状態と誤検知してしまう。よって、本例の構成により8cmディスクがディスク装置内にあることを確実に検知できる。
【0040】
(8cmディスクが右へずれた場合)
図12において、ディスク用開口部から8cmのディスク8が右へずれて挿入された場合を想定する。この場合は、ディスク8の外径部はディスク検知ピン6L−4には非接触でディスク検知ピン6R−4だけを右へ押す。このため、ディスク検知レバー6Rが支点孔6R−1を支点として反時計まわりの向きに回転し、長孔6R−3とピン7R−3との係合を介して回動規制レバー7Rが支点孔7R−1を支点として時計まわりの向きに回転して段差7L−5aがピン7R−2に引っ掛かり、ディスク検知レバー6Rについてそれ以上の回動が規制される。これにより、ディスク8はディスク検知ピン6R−4により案内されてずれを修正されて挿入される。本例でも図11の例に準じ、ディスク8の不透明部が発光素子80と受光素子90との間に位置する程に右へ大きくずれることがなく、よって、受光素子90による誤検知を回避することができる。なお、図12において、ディスク8はディスク検知レバー6Rによって案内されディスク送りローラ3によって搬送されている状態で示している。
【0041】
(比較例1).
図13に示したディスク検知機構は、発光素子80、受光素子90からなる2組の光センサA及び光センサB及びプリズム10が取付けられた車載用ディスク装置の一例の一部を示す平面図である。12cmディスク4についてディスク挿入検知位置(4a)、ディスク排出完了位置(4b)とする。ディスク位置と光センサのON、OFFの関係を図14に表で示す。
【0042】
ディスク4がディスク装置内に挿入されると、光センサBがON(ディスク挿入検知位置4aのディスク4が光センサBを遮断)となり、ディスク送りローラ3がディスク挿入方向に回転し、再生位置(4c)まで送られる。ディスク排出時には、ディスク送りローラ3がディスク排出方向に回転し、排出完了位置4bまで送る。
【0043】
ディスク排出完了位置(4b)は光センサAがONからOFFになることにより検出される。図14より、ディスク挿入中と排出中は常に光センサA、BがONとなっており、12cmディスク4がディスク装置内にあることを確実に検出できる。また、8cmディスクが挿入された場合も同様にディスク位置を確実に検出できる。しかし、高価な光センサを2組使用する点で難点がある。
【0044】
(比較例2).
図14と図16は、2つのスイッチC、D及びディスク検知レバー6が取付けられた車載用ディスク装置の一例の一部を示す平面図である。12cmのディスク4が挿入されるとディスク4がディスク挿入検知位置(4a)でディスク検知ピン6aに当接し、ディスク検知ピン6aはシャーシ2の外側に向かって矢印E方向(時計方向)に回動する。
【0045】
なお、ディスク検知レバー6は矢印Eと反対方向(時計方向)にばねで付勢された状態で取付けられており、ディスク4との当接が解除されると元の位置に復帰するようになっている。図16にディスク挿入検知状態、図17にディスク排出完了状態をそれぞれ示す。
【0046】
図16において、ディスク4がディスク挿入検知位置(4a)に位置して、ディスク検知レバー6のスイッチ当接部6bがスイッチCに当接し、スイッチCがOFFからONになることでディスク挿入を検知する。さらに挿入が進むことでスイッチDがOFFからONになり、挿入完了近傍位置(4d)ではディスク4の外径によるスイッチ当接部6bへの当接度合いが減るためスイッチDがONからOFFとなり、挿入完了位置(4c)(図示されず。)ではスイッチC、D共にOFFとなる。
【0047】
ディスク排出に際しては、図17においてディスク挿入完了位置(4c)(図示されず。)から始まり、ディスク排出初期位置(4e)でスイッチCがOFFからON、スイッチDはOFFのままであるがやがてスイッチDはONとなる。ディスク排出完了位置(4b)は、ディスク4がディスク排出完了位置(4b)に位置してスイッチ当接部6bがスイッチDの当接を解除し、スイッチDが一旦OFFからONとなり、さらにOFFになることで検知する。これらの場合の検知状態の遷移図を図18に示す。
【0048】
ディスク排出中には図17に示すディスク排出完了位置(4b)とディスク排出初期位置(4e)はディスク検知レバー6の回動量が同じであるので、同じ検知状態となっている。よって、例えば「排出中」で且つ「排出完了」に至る前に、誤ってディスク4が押し込まれたときに制御手段は「排出完了」誤認してしまう。
【0049】
このとき、ディスク装置は既にディスク4がディスク用開口部から排出されていると判断してしまうため、その時点で再操作しても、ディスク4は装置内に停止したまま排出されないという状態が発生する。この状態を解決するためには、挿入中及び排出中において常にスイッチC、DがONとなっている必要がある。しかし、スイッチC、Dを挿入中及び排出中において常にONとするのは機構が非常に複雑になり困難である。この点、この発明では、スイッチと光センサを併用しているので、かかる誤認はない。
【0050】
(比較例3).
図19は、1つのスイッチCとディスク検知レバー6及び光センサAとプリズム10が取付けられた車載用ディスク装置の一例の一部を示す平面図である。また、この場合における12cmディスク4の検知状態の遷移図を図20に示す。図20中、ディスク挿入検知位置(4a)、ディスク排出完了位置(4b)、再生位置(4c)については、比較例2におけるディスク位置に準ずる。ディスク4はディスク8より外径が大きく、ディスク排出初期位置(4e)からディスク排出完了位置(4b)に至る間、ディスク中央の透明部4e−i、4b−iから外周部までの環状の不透明部が発光素子80、受光素子90の光路を遮らない状態は起きない。
【0051】
図20において、ディスク挿入中と排出中は常に光センサAがONとなっており、ディスク4がディスク装置内にあることを確実に検出できる。しかし、図19に示すように8cmディスク8は外径が小さいため、左側に寄せられて挿入され、ディスク中央の透明部8−iが光センサA上を通る場合(ドーナツ状のディスクの不透明部が発光素子80と受光素子90との間に位置する状態)において発光素子80、受光素子90の光路を遮らない状態となるので光センサAがOFFとなり8cmディスク8がディスク装置内にあることを検知できなくなる。また、8cmディスクが右側に寄せられて挿入される場合も同様である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】車載用ディスク装置の基本構成を示した平面図である。
【図2】ディスク検知機構の及び周辺部材の平面図である。
【図3】ディスク検知機構を構成するレバーの斜視図である。
【図4】ディスク検知機構を構成するレバーの斜視図である。
【図5】ディスク検知機構を構成するレバーの斜視図である。
【図6】ディスク検知機構を構成するレバーの斜視図である。
【図7】スイッチの正面図である。
【図8】ディスク検知機構の動作状態を説明した平面図である。
【図9】ディスク送りローラ3によるディスク搬送状態を示した正面図である。
【図10】光センサ及び偏向手段の正面図である。
【図11】ディスクがずれた場合のディスク検知機構の状態を説明した平面図である。
【図12】ディスクがずれた場合のディスク検知機構の状態を説明した平面図である。
【図13】ディスク検知機構の第1の比較例を説明した平面図である。
【図14】ディスク検知機構の第1の比較例における部材の遷移状態を示した表である。
【図15】ディスク検知機構の第2の比較例を説明した平面図である。
【図16】ディスク検知機構の第2の比較例を説明した平面図である。
【図17】ディスク検知機構の第2の比較例を説明した平面図である。
【図18】ディスク検知機構の第2の比較例における部材の遷移状態を示した表である。
【図19】ディスク検知機構の第3の比較例を説明した平面図である。
【図20】ディスク検知機構の第3の比較例における部材の遷移状態を示した表である。
【符号の説明】
【0053】
1 ターンテーブル、2 シャーシ、3 ディスク送りローラ、4 ディスク、5 ピックアップ、6L,6R ディスク検知レバー、6L−1,6R−1,7L−1,7R−1 支点孔、6L−2 カム、6L−3、6R−3 長孔、6L−4 ディスク検知ピン、6R−4 ディスク検知ピン、7L 回動規制レバー、7L−2,7R−2,7R−3 ピン、7L−4,7R−4 鉤部、7L−5 長孔、7L−5a,7L−5b 段差、7R 回動規制レバー、10 プリズム、11 スイッチ、80 発光素子、90 受光素子、12 ばね、a−a 線、O 中心、Q ディスク挿入方向。
【技術分野】
【0001】
この発明は、ディスク検知機構に関する。
【背景技術】
【0002】
車載用ディスク装置では、ディスクを設置するトレイがなく、ディスクを挿入するスリット状のディスク用開口部を有し、このディスク用開口部からディスクを挿入するスロットイン方式が一般的である。このような方式では、スリット状の開ロ部からディスク挿入や排出が行われるため、ユーザーがディスクの一部を掴んで強制操作でディスクを押し込んだり抜き出したりすることが可能である。
【0003】
ディスクには径が12cmと8cmの2種がある。2種のディスクを再生可能なディスク装置では、ディスク用開口部は12cm用に形成されており、8cmディスクに対して左右に余裕があるため、操作者が8cmのディスクを挿入する際に、注意しないとディスク用開口部の左右何れかの端寄りに中心位置がずれる場合があり、ずれることによりディスク位置の検知に誤差が生じてしまう。このため、ずれないように挿入する手段が要請される。
【0004】
かかる車載用ディスク装置において、ディスク挿入時には、ディスク用開口部から挿入されたディスク先端部が搬送用の一対のローラに達する前に、ローラを回転起動させることで、ディスクのローラへの円滑な銜え込みを行う。ディスク挿入開始の所定のタイミングをローラの回転開始とするためディスク挿入開始位置を検知する手段が必要となる。ローラの回転によりディスクはターンテーブルに向け搬送される。
【0005】
ディスク排出時には、ターンテーブル側からディスク用開口部に向けてディスクが送り出される向きにローラを回転させる。ローラの回転停止タイミングは、操作者が該ディスクを掴んで引き出し得る状態まで搬送されたローラ排出完了状態であるが、この排出完了についてもそのタイミングを検知する手段が必要である。
【0006】
このように、ディスク挿入開始や排出完了の検知が必要であるのはもちろんのこと、ディスク装置内でのディスクの存在可否及びディスク装置内のどの位置にディスクがあるのかの検知機構が必要である。
【0007】
従来の車載用ディスク装置では、ディスクの種類や位置を確実に検出するために、発光素子(light emitting diode)と光センサによる反射式光センサ及びプリズムが少なくとも2組取付けられたものがある。しかし、光センサは単価が高くコスト高となる。また、光センサの使用を控えた安価なディスク検知機構として、ディスクと当接し回勅するディスク検知レバーの回勅動作を少なくとも2個の安価なスイッチで検知する方法がある。
【0008】
従来は、ディスクが挿入及び排出される挿入排出口とディスク駆動装置との間でディスクを搬送するディスク搬送手段と、ディスク搬送時に当該ディスクに当接して移動する左右検出レバーと、前記ディスクと左右検出レバーとの当接が解除された後で左右検出レバーの位置が異なるように位置決めする凹部が形成された取付板とを備えたディスク挿入排出装置がある(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1は、ディスクの挿入排出動作と連動する一対のレバーと該レバーの動作に応じて作動する多数のスイッチを備えており、これらスイッチの取り付け位置の調整が必要であり、また、12cmディスクと8cmディスクの使用が可能であり、8cmディスクの中心を挿入排出口の中心に合わせて挿入する事例の説明はあるが(段落0047)ターンテーブルの中心からずれて挿入された場合については言及がない。
【0009】
また、ディスクの通路に突出しディスク周縁と当接する当接部を有する1対のレバーが同期して回転するように連帯部材をレバーと連結する。連結部材の位置を検出する第1の検出手段とレバー4の位置を検出する第2の位置検出手段を設け、第1の検出手段及び第2の検出手段の出力により、ディスクのローディング開始位置、イジェクト終了位置の検出及びディスクサイズの識別を行う車載用ディスクプレーヤの例がある(例えば、特許文献2参照)。
【0010】
この特許文献2において、第1の検知手段及び第2の検知手段はスイッチを使用するものの、当接部を有する1対のレバー及び該レバーと連動するもう1対のレバーと、後者のレバーの端部を案内するガイド溝を含む部材要素が5つもあり、かつ、これらの部材要素と複数のスイッチの配置構成が複雑である。
【0011】
上記特許文献1、2の例のように、検知手段としてスイッチなど機械的なスイッチだけを用いた場合には、ディスクが排出される途中でディスクの位置が排出完了位置と同じになる場合に、ディスクが排出されている途中であるにもかかわらずディスクの排出動作が停止し、また、排出途中で電源がOFFからONとなった際にディスク位置を判別できないなどのおそれがある。
【0012】
【特許文献1】特開2005−222600号公報
【特許文献1】特開平10−116459号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
この発明は上記のような課題を解決するもので、安価で簡易な構成でディスク位置を確実に検知できるディスク検知機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この発明は、ディスク用開口部から挿入されたディスクに当接して回動できる1対のディスク検知レバーと、前記ディスク検知レバーの回動を検知できるように配置された1つのスイッチと、ディスクの有無を検知する1組の光センサ及び偏向手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、安価で簡易な構成でディスク位置を確実に検知できるディスク検知機構を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、ディスク検知機構の実施形態例図1〜図12により説明する。
【0017】
実施の形態1.
例1.12cmディスク使用の場合
図1はこの発明の実施例である車載用ディスク装置の基本構成を示した平面図であり、上カバー、側部カバーを外した状態で示している。ディスク装置の概要を把握する際の煩雑を避けるため、この発明の特徴部については図2以下に示している。図示しない側部カバーを装着した状態では、a−a線で示す正面位置は側部カバーで覆われる。該側部カバーには横長矩形のディスク用開口部が形成されていて、このディスク用開口部を介してディスクが挿入或いは排出される。図1では12cmのディスク4がその先端部をディスク用開口部に差し込まれた位置で示している。
【0018】
シャーシ2の上面部であってa−a線上に位置する上記ディスク用開口部から少し奥側に進んだ位置にはディスク送りローラ3と該ローラと対応するディスクガイド板が支持されている。さらに奥側にはディスクを保持して回転させるためのターンテーブル4やディスクモータや、ターンテーブル1の半径方向に移動して、ターンテーブルに装着されたディスクを再生するピックアップ5等がシャーシ2に支持されている。上記ディスク用開口部の横幅はディスク1が通過できる大きさであり、その左右方向の中心がターンテーブル4の中心Oと略合致するように設定されている。
【0019】
図2はこの発明のディスク検知機構の特徴部分の構成を説明するためのもので、12cmディスク、8cmディスクの何れにも適用できる。このディスク検知機構は、a−a線からディスク送りローラ3の周辺位置までの間のシャーシ2の上方領域に構成される。主な部材は、1対のディスク検知レバー6L、6R、1対の回動規制レバー7L、7R、発光素子80、受光素子90、偏向手段としてのプリズム10、スイッチ11等である。図1に示した基本構成にこれらディスク検知機構を合わせた全体でディスク装置の主要部が構成される。図10により後述するが、発光素子80、受光素子90、プリズム10はディスクの有無を検知する検知ユニットを構成している。
【0020】
以下に個々の部材について説明する。ディスク検知レバー6Lの具体形状を示した図3において、支点孔6L−1のやや上方にはスイッチ11のアクチュエータ11aを作動させる円弧状のカム6L−2が形成されている。カム6L−2の円弧の中心は支点孔6L−1である。ディスク検知レバー6Lの板面には支点孔6L−1の軸線方向に長孔6L−3が形成されている。支点孔6L−1を間にしてカム6L−2の反対側には支点孔6L−1の軸線方向に長く突出したディスク検知ピン6L−4がある。
【0021】
ディスク検知レバー6Rの具体形状を示した図4において、ディスク検知レバー6Rの板面には支点孔6R−1の中心を通る直線に沿う長孔6R−3が形成されている。支点孔6R−1を間にして長孔6R−3の反対側には支点孔6R−1の軸線方向に長く突出したディスク検知ピン6R−4がある。
【0022】
回動規制レバー7Lの具体形状を示した図5において、回動規制レバー7Lの板面には支点孔7L−1の軸線方向に突出したピン7L−2が形成されている。ピン7L−2は組み立て状態において長孔6L−3と嵌合する。支点孔7L−1を間にしてピン7L−2の反対側には略円弧状の長孔7L−5が形成されている。支点孔7L−1のまわりには、半径方向に突出した鉤部7L−4が形成されている。長孔7L−5の中間部で、該長孔7L−5の対向縁部にはそれぞれ段部7L−5a、7L−5bが形成されている。
【0023】
回動規制レバー7Rの具体形状を示した図6において、回動規制レバー7Rの板面には支点孔7R−1の軸線方向で図中、紙面手前側に突出したピン7R−2が形成されている。ピン7R−2は組み立て状態において長孔7L−5と嵌合する。回動規制レバー7Rの板面には支点孔7R−1の軸線方向で図中、紙面裏側に突出したピン7R−3が形成されている。ピン7R−3は長孔6R−3と嵌合する。支点孔7R−1のまわりには、半径方向に突出した鉤部7R−4が形成されている。
【0024】
図2に示したディスク検知機構の組み立て状態で、1対のディスク検知レバー6L、6R、1対の回動規制レバー7L、7Rの板面部よりもディスク検知ピン6L−4、6R−4は紙面手前側(或いは紙面奥側)の同方向に突出するように向きを合わせ、ディスクの外周面と摺接しやすくしている。またこれら1対のディスク検知レバー6L、6R、1対の回動規制レバー7L、7Rの各支点孔6L−1、6R−1、7L−1、7R−1は支点軸部材で軸支される。図2ではディスク送りローラ3やプリズム10と重なって見えるが実際には干渉しないように、例えば紙面手前側で適当な部材に支持されている。
【0025】
(ホームポジション)
図2に示したように、鉤部7L−4と鉤部7R−4とを緊縮性のばね12で連結することにより、回動規制レバー7Rは支点孔7R−1を中心として反時計まわりの向きに回動付勢され、回動規制レバー7Lは支点孔7L−1を中心として時計まわりの向きに回動付勢され、これら部材が回動することでピン7R−2は長孔7L−5の右端部に向けて移動する。同時に、ピン7R−3が長孔6R−3内をストロークエンドまで移動し、また、ピン7L−2が長孔6L−3内をストロークエンドまで移動することで、これら4つのレバーの回転が停止し、ディスク検知ピン6R−4とディスク検知ピン6R−4が所定の開き位置で停止する。これが、1対のディスク検知レバー6L、6R及び1対の回動規制レバー7L、7Rのホームポジションである。
【0026】
かかるホームポジションにおいて、ディスク検知ピン6L−4、6R−4は中心Oを通る線分に対して略等分に振り分けられた位置にあり、12cmのディスク4であっても、また、8cmのディスク8であっても、その中心がターンテーブル1の中心Oと合致する状態でディスク用開口部から送り込まれた場合には、これらディスクは何れも、ディスク検知ピン6L−4、6R−4間の間隔を押し広げる。これによりディスク検知レバー6Lがカム6L−2と共に時計まわりの向きに回転し、図7にも示したスイッチ11のアクチュエータ11aを該カム6L−2が押すことでスイッチ11がONとなりディスク挿入検知がなされ、これをトリガーとしてディスク送りローラ3が回転を開始する。
【0027】
さらに操作者の手によりディスク4の挿入が進むと、図8において、ディスクの外径部によりディスク検知ピン6R−4とディスク検知ピン6R−4は共に押し広げられる。ディスク挿入口は予めターンテーブルの中心Oと中心を合わせてあるので、12cmのディスク4はディスク挿入口から挿入できた状態で自動的に該ディスク中心がターンテーブルの中心Oと略合致している。よって、挿入によりディスク4の外径部はディスク検知ピン6R−4とディスク検知ピン6R−4の両方に接触して広げる方向に押し動かし、これに伴いピン7R−2は段差7L−5a、7L−5bで止まることなく円滑に長孔7L−5内を左に移動し、ディスク検知ピン6R−4とディスク検知ピン6R−4は図2に示したホームポジションから図8に実線で示したディスク径の間隔まで押し広げられ、ディスク4を通過させる。
【0028】
やがてディスク4の先端部は、回転しているディスク送りローラ3のニップ部に銜えられ引き込まれるので、それまでディスクを掴んでいた手を離せば、以後は図9に示したようにディスク送りローラ3の回転と共にディスク4はディスク挿入方向Qに送られる。
【0029】
ディスク4が所定量送られて、ディスク4の中心孔がターンテーブル1と略合致したときにディスク4の先端部が検知部材で検知され、この検知信号によりディスク送りローラ3の回転が停止する。また、ディスク送りローラ3によるディスク4の保持が解除されることによりディスク4はターンテーブル1上に中心が合致した状態で降下し、保持手段によりターンテーブル1に保持され、回転され、光ピックアップ5が移動して再生が行われる。
【0030】
再生が終わり、ディスク4を排出する際には、前記挿入時の動作と逆の手順が実行されて、ディスク4を銜えたディスク送りローラ3は逆回転してディスク4をディスク用開口部へ向けて搬送する。
【0031】
ここで、図2、図8などに示したように、ディスク送りローラ3よりもディスク挿入方向Qにおける下流側で、該ディスク送りローラ3に隣接して発光素子80、受光素子90、プリズム10によるディスクの検知ユニットが構成されている。ディスク挿入方向Qから見たときの具体的な構成は図10に示したとおりである。プリズム10は左右にそれぞれミラー10a、10bを有し、ミラー10aの下方に発光手段としての発光素子80、ミラー10bの下方に受光素子90をそれぞれ配置している。
【0032】
ミラー10aと受光素子90との間、ミラー10bと発光素子80との間は、ディスクの通過空間であり、挿入、排出時にディスクが通過する。この通過空間にディスクが無い状態では、発光素子80から出射された光はミラー10b、ミラー10aの順に反射されて受光素子90に至る。該通過空間に、例えばディスク4が位置していると、発光素子80から出射した光は進路を遮られるので、受光素子90は光を検知しない。よって、受光素子90は当該検知ユニットにおけるディスクの有無を検知することができる。
【0033】
ディスク用開口部へ向けて排出搬送の初期、中期は、ディスク4により光路が遮られるため受光素子90はONである。このON状態がOFFに切り替わったときを捉えて、排出完了信号によりディスク送りローラ3の駆動を停止する。この停止状態のもとで、ディスク4の円弧状の後端部はディスク送りローラ3に銜えられて保持されている。また、該ディスク4の先端側はディスク用開口部から外部に出ている。この外部露出部を掴んでディスク4を引き出すことができる。
【0034】
12cmのディスクだけ使用する車載用ディスク装置、或いは12cmの他に8cmディスクも使用できる車載用ディスク装置であっても、8cmディスクの挿入に際して中心のずれがないように挿入できるものであれば、挿入排出時の検知機能に関し、仮に回動規制レバー7L、7Rが無い構成であっても、十分に機能を果たす。すなわち、ディスク用開口部から挿入されたディスクに当接して回動できる1対のディスク検知レバーと、前記ディスク検知レバーの回動を検知できるように配置された1つのスイッチと、ディスクの有無を検知する発光素子80と受光素子90およびプリズム10からなる1組の光センサ及び偏向手段を有する構成であれば、安価で簡易な構成でディスク位置を確実に検知できるディスク検知機構を提供することができる。
【0035】
例2.8cmディスク使用の場合
図1〜図10に示したディスク検知機構の構成で8cmディスクを使用する場合である。
12cmと8cmの2種のディスクを再生可能なディスク装置では、8cmのディスクを挿入する際に、注意しないとディスク用開口部の左右何れかの端寄りに中心位置がずれる場合があり、ずれを防止するため実施の形態では1対のディスク検知レバー6L、6Rの何れか一方がディスク8により片押しされた場合に、該片押しによる前記ディスク検知レバーの回動を規制する1対の回動規制レバー7L、7Rを設けている。
【0036】
1対の回動規制レバー7L、7Rの中の一方、例えば回動規制レバー7Lはその自由端側に長穴7L−5を有し、他方の回動規制レバー7Rはその自由端側に長穴7L−5と移動可能に嵌合するピン(軸部)7R−2を有し、長穴7L−5の中間部にはピン7R−2の移動を、1対のディスク検知レバー6L、6Rの何れか一方の片押しに応じて規制する段差(段部)7−5a、7L−5bが長穴7L−5の対向縁部にそれぞれ設けられている。
【0037】
(8cmディスクが左へずれた場合)
図11において、ディスク用開口部から8cmのディスク8が左へずれて挿入された場合を想定する。図2に示したディスク8はその中心がターンテーブル1の中心に合致した状態で示しているので、図に示したディスク8よりも左へずれた場合を想定する。すると、ディスク8の外径部はディスク検知ピン6R−4には非接触でディスク検知ピン6L−4だけを左へ押す。このため、ディスク検知レバー6Lが支点孔6L−1を支点として時計まわりの向きに回転し、長孔6L−3とピン7L−2との係合を介して回動規制レバー7Lが支点孔7L−1を支点として反時計まわりの向きに回転して段差7L−5bがピン7R−2に引っ掛かり、ディスク検知レバー6Lについてそれ以上の回動が規制される。
【0038】
このため、ディスク8は回動が規制されているディスク検知レバー6Lによって案内され挿入され搬送されることとなる。図11において、ディスク8はディスク検知レバー6Lによって案内されディスク送りローラ3によって搬送されている状態で示している。ディスク検知レバー6Lによる案内位置はターンテーブル1の中心Oからのずれ量が小さい所定位置として設定してあるので、ディスク8が左へ大きくずれることによって生ずる受光素子90による誤検知を回避することができる。
【0039】
ここで、ずれ量が小さい所定位置とは、中心部が透明でドーナツ状に見えるディスク8の環状の不透明部が発光素子80と受光素子90との間に位置するような状態となる程のずれを生じない位置をいう。仮に、ディスク8の不透明部が発光素子80と受光素子90との間に位置する程にずれると、図19の比較例でも説明するように、受光素子90から発光素子80に至る光路がディスクにより遮られないので、装置内にディスクがない状態と誤検知してしまう。よって、本例の構成により8cmディスクがディスク装置内にあることを確実に検知できる。
【0040】
(8cmディスクが右へずれた場合)
図12において、ディスク用開口部から8cmのディスク8が右へずれて挿入された場合を想定する。この場合は、ディスク8の外径部はディスク検知ピン6L−4には非接触でディスク検知ピン6R−4だけを右へ押す。このため、ディスク検知レバー6Rが支点孔6R−1を支点として反時計まわりの向きに回転し、長孔6R−3とピン7R−3との係合を介して回動規制レバー7Rが支点孔7R−1を支点として時計まわりの向きに回転して段差7L−5aがピン7R−2に引っ掛かり、ディスク検知レバー6Rについてそれ以上の回動が規制される。これにより、ディスク8はディスク検知ピン6R−4により案内されてずれを修正されて挿入される。本例でも図11の例に準じ、ディスク8の不透明部が発光素子80と受光素子90との間に位置する程に右へ大きくずれることがなく、よって、受光素子90による誤検知を回避することができる。なお、図12において、ディスク8はディスク検知レバー6Rによって案内されディスク送りローラ3によって搬送されている状態で示している。
【0041】
(比較例1).
図13に示したディスク検知機構は、発光素子80、受光素子90からなる2組の光センサA及び光センサB及びプリズム10が取付けられた車載用ディスク装置の一例の一部を示す平面図である。12cmディスク4についてディスク挿入検知位置(4a)、ディスク排出完了位置(4b)とする。ディスク位置と光センサのON、OFFの関係を図14に表で示す。
【0042】
ディスク4がディスク装置内に挿入されると、光センサBがON(ディスク挿入検知位置4aのディスク4が光センサBを遮断)となり、ディスク送りローラ3がディスク挿入方向に回転し、再生位置(4c)まで送られる。ディスク排出時には、ディスク送りローラ3がディスク排出方向に回転し、排出完了位置4bまで送る。
【0043】
ディスク排出完了位置(4b)は光センサAがONからOFFになることにより検出される。図14より、ディスク挿入中と排出中は常に光センサA、BがONとなっており、12cmディスク4がディスク装置内にあることを確実に検出できる。また、8cmディスクが挿入された場合も同様にディスク位置を確実に検出できる。しかし、高価な光センサを2組使用する点で難点がある。
【0044】
(比較例2).
図14と図16は、2つのスイッチC、D及びディスク検知レバー6が取付けられた車載用ディスク装置の一例の一部を示す平面図である。12cmのディスク4が挿入されるとディスク4がディスク挿入検知位置(4a)でディスク検知ピン6aに当接し、ディスク検知ピン6aはシャーシ2の外側に向かって矢印E方向(時計方向)に回動する。
【0045】
なお、ディスク検知レバー6は矢印Eと反対方向(時計方向)にばねで付勢された状態で取付けられており、ディスク4との当接が解除されると元の位置に復帰するようになっている。図16にディスク挿入検知状態、図17にディスク排出完了状態をそれぞれ示す。
【0046】
図16において、ディスク4がディスク挿入検知位置(4a)に位置して、ディスク検知レバー6のスイッチ当接部6bがスイッチCに当接し、スイッチCがOFFからONになることでディスク挿入を検知する。さらに挿入が進むことでスイッチDがOFFからONになり、挿入完了近傍位置(4d)ではディスク4の外径によるスイッチ当接部6bへの当接度合いが減るためスイッチDがONからOFFとなり、挿入完了位置(4c)(図示されず。)ではスイッチC、D共にOFFとなる。
【0047】
ディスク排出に際しては、図17においてディスク挿入完了位置(4c)(図示されず。)から始まり、ディスク排出初期位置(4e)でスイッチCがOFFからON、スイッチDはOFFのままであるがやがてスイッチDはONとなる。ディスク排出完了位置(4b)は、ディスク4がディスク排出完了位置(4b)に位置してスイッチ当接部6bがスイッチDの当接を解除し、スイッチDが一旦OFFからONとなり、さらにOFFになることで検知する。これらの場合の検知状態の遷移図を図18に示す。
【0048】
ディスク排出中には図17に示すディスク排出完了位置(4b)とディスク排出初期位置(4e)はディスク検知レバー6の回動量が同じであるので、同じ検知状態となっている。よって、例えば「排出中」で且つ「排出完了」に至る前に、誤ってディスク4が押し込まれたときに制御手段は「排出完了」誤認してしまう。
【0049】
このとき、ディスク装置は既にディスク4がディスク用開口部から排出されていると判断してしまうため、その時点で再操作しても、ディスク4は装置内に停止したまま排出されないという状態が発生する。この状態を解決するためには、挿入中及び排出中において常にスイッチC、DがONとなっている必要がある。しかし、スイッチC、Dを挿入中及び排出中において常にONとするのは機構が非常に複雑になり困難である。この点、この発明では、スイッチと光センサを併用しているので、かかる誤認はない。
【0050】
(比較例3).
図19は、1つのスイッチCとディスク検知レバー6及び光センサAとプリズム10が取付けられた車載用ディスク装置の一例の一部を示す平面図である。また、この場合における12cmディスク4の検知状態の遷移図を図20に示す。図20中、ディスク挿入検知位置(4a)、ディスク排出完了位置(4b)、再生位置(4c)については、比較例2におけるディスク位置に準ずる。ディスク4はディスク8より外径が大きく、ディスク排出初期位置(4e)からディスク排出完了位置(4b)に至る間、ディスク中央の透明部4e−i、4b−iから外周部までの環状の不透明部が発光素子80、受光素子90の光路を遮らない状態は起きない。
【0051】
図20において、ディスク挿入中と排出中は常に光センサAがONとなっており、ディスク4がディスク装置内にあることを確実に検出できる。しかし、図19に示すように8cmディスク8は外径が小さいため、左側に寄せられて挿入され、ディスク中央の透明部8−iが光センサA上を通る場合(ドーナツ状のディスクの不透明部が発光素子80と受光素子90との間に位置する状態)において発光素子80、受光素子90の光路を遮らない状態となるので光センサAがOFFとなり8cmディスク8がディスク装置内にあることを検知できなくなる。また、8cmディスクが右側に寄せられて挿入される場合も同様である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】車載用ディスク装置の基本構成を示した平面図である。
【図2】ディスク検知機構の及び周辺部材の平面図である。
【図3】ディスク検知機構を構成するレバーの斜視図である。
【図4】ディスク検知機構を構成するレバーの斜視図である。
【図5】ディスク検知機構を構成するレバーの斜視図である。
【図6】ディスク検知機構を構成するレバーの斜視図である。
【図7】スイッチの正面図である。
【図8】ディスク検知機構の動作状態を説明した平面図である。
【図9】ディスク送りローラ3によるディスク搬送状態を示した正面図である。
【図10】光センサ及び偏向手段の正面図である。
【図11】ディスクがずれた場合のディスク検知機構の状態を説明した平面図である。
【図12】ディスクがずれた場合のディスク検知機構の状態を説明した平面図である。
【図13】ディスク検知機構の第1の比較例を説明した平面図である。
【図14】ディスク検知機構の第1の比較例における部材の遷移状態を示した表である。
【図15】ディスク検知機構の第2の比較例を説明した平面図である。
【図16】ディスク検知機構の第2の比較例を説明した平面図である。
【図17】ディスク検知機構の第2の比較例を説明した平面図である。
【図18】ディスク検知機構の第2の比較例における部材の遷移状態を示した表である。
【図19】ディスク検知機構の第3の比較例を説明した平面図である。
【図20】ディスク検知機構の第3の比較例における部材の遷移状態を示した表である。
【符号の説明】
【0053】
1 ターンテーブル、2 シャーシ、3 ディスク送りローラ、4 ディスク、5 ピックアップ、6L,6R ディスク検知レバー、6L−1,6R−1,7L−1,7R−1 支点孔、6L−2 カム、6L−3、6R−3 長孔、6L−4 ディスク検知ピン、6R−4 ディスク検知ピン、7L 回動規制レバー、7L−2,7R−2,7R−3 ピン、7L−4,7R−4 鉤部、7L−5 長孔、7L−5a,7L−5b 段差、7R 回動規制レバー、10 プリズム、11 スイッチ、80 発光素子、90 受光素子、12 ばね、a−a 線、O 中心、Q ディスク挿入方向。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスク用開口部から挿入されたディスクに当接して回動できる1対のディスク検知レバーと、前記ディスク検知レバーの回動を検知できるように配置された1つのスイッチと、ディスクの有無を検知する1組の光センサ及び偏向手段を有することを特徴とするディスク検知機構。
【請求項2】
前記1対のディスク検知レバーがディスクにより片押しされた場合に、該片押しによる前記ディスク検知レバーの回動を規制する1対の回動規制レバーを有することを特徴とする請求項1記載のディスク検知機構。
【請求項3】
前記1対の回動規制レバーの一方はその自由端側に長穴を有し、他方はその自由端側に前記長穴と移動可能に嵌合する軸部を有し、前記長穴の中間部には、前記1対のディスク検知レバーの何れか一方の片押しに応じて前記軸部の移動を規制する段部が前記長穴の対向縁部にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項2記載のディスク検知機構。
【請求項1】
ディスク用開口部から挿入されたディスクに当接して回動できる1対のディスク検知レバーと、前記ディスク検知レバーの回動を検知できるように配置された1つのスイッチと、ディスクの有無を検知する1組の光センサ及び偏向手段を有することを特徴とするディスク検知機構。
【請求項2】
前記1対のディスク検知レバーがディスクにより片押しされた場合に、該片押しによる前記ディスク検知レバーの回動を規制する1対の回動規制レバーを有することを特徴とする請求項1記載のディスク検知機構。
【請求項3】
前記1対の回動規制レバーの一方はその自由端側に長穴を有し、他方はその自由端側に前記長穴と移動可能に嵌合する軸部を有し、前記長穴の中間部には、前記1対のディスク検知レバーの何れか一方の片押しに応じて前記軸部の移動を規制する段部が前記長穴の対向縁部にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項2記載のディスク検知機構。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2010−15642(P2010−15642A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−175704(P2008−175704)
【出願日】平成20年7月4日(2008.7.4)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月4日(2008.7.4)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]