説明

ディスク装置

【課題】 光ディスクの品質の劣化状態を検出して、光ディスクの品質のバラツキや光ディスクの取り扱い等により光ディスクの品質が劣化している場合に、光ディスクの劣化状態と推定残り記録可能回数とをユーザに知らせることができるようにする。
【解決手段】 光ディスクに情報データを上書き記録して、光ディスクのRMAに記録されている記録回数を更新し、光ディスクに上書き記録された情報データを再生してジッタを測定して、測定された光ディスクの記録回数に対するジッタを光ディスクに記録し、更新された光ディスクの記録回数が所定回数以上になったとき、光ディスクの記録回数に対するジッタから光ディスクの劣化推定式を算出し、算出された光ディスクの劣化推定式と当該MIDの光ディスクの平均品質劣化式とを比較して光ディスクの品質の劣化状態を判別して判別結果を表示するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DVD−RW(Digital Vesatile Disc−ReWritable)等の書き換え型光ディスクに情報データを記録再生するディスク装置に係り、特に書き換え型光ディスクの記録品質の劣化状態と推定残り記録可能回数とをユーザに知らせることができるディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、DVD−RW等の書き換え型光ディスクは、規格上では1000回以上情報データを書き換えることができることになっている。しかし、光ディスクの品質のバラツキや光ディスクの取り扱い等により実際に書き換えできる記録回数にバラツキがあり、規格上の1000回以上の書き換えができない場合がある。光ディスクの品質が劣化していても、光ディスクの劣化状態がユーザにはわからず、そのような品質が劣化した光ディスクに所望のテレビ放送番組を予約録画した場合、予約録画したテレビ放送番組を再生したときに、そのテレビ放送番組が正常に再生されず、ユーザがそのテレビ放送番組を視聴することができないという問題点があった。
背景技術としては、磁気記録媒体を使用する毎に、トラック毎の累積エラー、エラー発生頻度、エラー発生の加速度の情報を記憶し、記憶されているそれらの情報と予め設定されたそれらの情報とを比較して、磁気記録媒体の寿命を推定して警告するようにしたものがあった(例えば、特許文献1参照)。
また、磁気記録媒体に記録された信号を磁気ヘッドにより読み出し、読み出された再生信号の電圧と予め設定された基準電圧とを比較して、読み出された再生信号の電圧が予め設定された基準電圧以下である場合に、磁気記録媒体の劣化を知らせるようにしたものがあった(例えば、特許文献2参照)。
また、ディスク状記録媒体への記録動作時に、ATIP(Absolute Time In Pregroove)のアドレス読み取りエラーが所定フレーム以上に亘って連続して検出された場合、ディスク状記録媒体の劣化を警告表示するようにしたものがあった(例えば、特許文献3参照)。
また、データ読み込み時に、修復不能なECC(Error Correction Code)エラーが同一トラック上に連続して存在した場合、或いは、修復不能なECCエラーが連続したトラック上に所定以上存在した場合、磁気ディスク装置の寿命であると判定するようにしたものがあった(例えば、特許文献4参照)。
【特許文献1】特開昭56−165976号公報
【特許文献2】特開昭62−51075号公報
【特許文献3】特開2004−22136号公報
【特許文献4】特開2001−60370号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、背景技術で述べたもののうち最初のものにおいては、磁気記録媒体を使用する毎に、トラック毎の累積エラー、エラー発生頻度、エラー発生の加速度の情報を記憶し、記憶されているそれらの情報と予め設定されたそれらの情報とを比較して、磁気記録媒体の寿命を推定して警告することができたが、磁気記録媒体のトラック毎の読み書きエラーの発生状況に応じて磁気記録媒体の寿命を推定するようにしたものであって、上記問題点を解決するようにしたものではなかった。
また、次のものにおいては、磁気記録媒体に記録された信号を磁気ヘッドにより読み出し、読み出された再生信号の電圧と予め設定された基準電圧とを比較して、読み出された再生信号の電圧が予め設定された基準電圧以下である場合に、磁気記録媒体の劣化を知らせることができたが、磁気記録媒体の劣化により再生信号の信号レベルが低下した場合に、磁気記録媒体の寿命と推定するようにしたものであって、上記問題点を解決するようにしたものではなかった。
また、更にその次のものにおいては、ディスク状記録媒体への記録動作時に、ATIPのアドレス読み取りエラーが所定のフレーム以上に亘って連続して検出された場合、ディスク状記録媒体の劣化を警告表示することができたが、ディスク状記録媒体のATIPのアドレス読み取りエラーが連続したフレームで発生したとき、ディスク状記録媒体の交換をユーザに促すようにしたものであって、上記問題点を解決するようにしたものではなかった。
また、更にその次のものにおいては、データ読み込み時に、修復不能なECCエラーが同一トラック上に連続して存在した場合、或いは、修復不能なECCエラーが連続したトラック上に所定以上存在した場合、磁気ディスク装置の寿命であると判定することができたが、磁気ディスク装置の寿命到達時に、磁気ディスク装置の交換を通知するようにしたものものであって、上記問題点を解決するようにしたものではなかった。
本発明は、背景技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、光ディスクの品質の劣化状態を検出して、光ディスクの品質のバラツキや光ディスクの取り扱い等により光ディスクの品質が劣化している場合に、光ディスクの劣化状態と推定残り記録可能回数とをユーザに知らせることができるディスク装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するため本発明においては、書き換え型光ディスクに情報データを記録再生するディスク装置であって、光ディスクに情報データを上書き記録する第1の記録手段と、前記第1の記録手段により光ディスクに情報データが上書き記録されたとき、光ディスクのRMAに記録されている記録回数に1を加算して、光ディスクの記録回数を更新する更新手段と、前記第1の記録手段により光ディスクに上書き記録された情報データを再生してジッタを測定する測定手段と、前記測定手段により測定された光ディスクの記録回数に対するジッタを光ディスクのRMAに記録する第2の記録手段と、前記更新手段により更新された光ディスクの記録回数が所定回数以上になったとき、光ディスクのRMAに記録されているMIDと記録回数に対するジッタとを読み出して、光ディスクの記録回数に対するジッタから光ディスクの劣化推定式を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された光ディスクの劣化推定式と当該MIDの光ディスクの平均品質劣化式とを比較して、光ディスクの品質の劣化状態を判別する判別手段と、前記判別手段の判別結果を表示する表示手段とを備える。
前記算出手段は、前記更新手段により更新された光ディスクの記録回数が少なくとも3回以上になったとき、光ディスクのRMAに記録されているMIDと記録回数に対するジッタとを読み出して、光ディスクの記録回数に対するジッタから光ディスクの劣化推定式を算出するようにするとよい。
前記判別手段は、前記算出手段により算出された光ディスクの劣化推定式の曲線が品質劣化境界線と交差する光ディスクの推定残り記録可能回数と当該MIDの光ディスクの平均品質劣化式の曲線が品質劣化境界線と交差する光ディスクの記録回数とを比較して、光ディスクの残り記録可能回数を推定し、光ディスクの品質の劣化状態を判別するようにするとよい。
前記表示手段は、前記判別手段により判別された光ディスクの品質の劣化状態と推定残り記録可能回数とを表示するようにするとよい。
これらの手段により、光ディスクの品質の劣化状態を検出して、光ディスクの品質のバラツキや光ディスクの取り扱い等により光ディスクの品質が劣化している場合に、光ディスクの劣化状態と推定残り記録可能回数とをユーザに知らせることができる。
【発明の効果】
【0005】
請求項1記載の発明に係るディスク装置によれば、光ディスクに情報データを上書き記録し、光ディスクに情報データが上書き記録されたとき、光ディスクのRMAに記録されている記録回数に1を加算して、光ディスクの記録回数を更新し、光ディスクに上書き記録された情報データを再生してジッタを測定して、測定された光ディスクの記録回数に対するジッタを光ディスクのRMAに記録し、光ディスクの記録回数が少なくとも3回以上になったとき、光ディスクのRMAに記録されているMIDと記録回数に対するジッタとを読み出して、光ディスクの記録回数に対するジッタから光ディスクの劣化推定式を算出し、算出された光ディスクの劣化推定式の曲線が品質劣化境界線と交差する光ディスクの推定残り記録可能回数と当該MIDの光ディスクの平均品質劣化式の曲線が品質劣化境界線と交差する光ディスクの記録回数とを比較して、光ディスクの残り記録可能回数を推定して光ディスクの品質の劣化状態を判別し、光ディスクの品質の劣化状態と推定残り記録可能回数とを表示するようにしているので、光ディスクの品質の劣化状態を検出して、光ディスクの品質のバラツキや光ディスクの取り扱い等により光ディスクの品質が劣化している場合に、光ディスクの劣化状態と推定残り記録可能回数とをユーザに知らせることができる。
請求項2記載の発明に係るディスク装置によれば、光ディスクに情報データを上書き記録し、光ディスクに情報データが上書き記録されたとき、光ディスクのRMAに記録されている記録回数に1を加算して、光ディスクの記録回数を更新して、光ディスクに上書き記録された情報データを再生してジッタを測定し、測定された光ディスクの記録回数に対するジッタを光ディスクのRMAに記録して、更新された光ディスクの記録回数が所定回数以上になったとき、光ディスクのRMAに記録されているMIDと記録回数に対するジッタとを読み出して、光ディスクの記録回数に対するジッタから光ディスクの劣化推定式を算出し、算出された光ディスクの劣化推定式と当該MIDの光ディスクの平均品質劣化式とを比較して、光ディスクの品質の劣化状態を判別し、判別結果を表示するようにしているので、光ディスクの品質の劣化状態を検出して、光ディスクの品質のバラツキや光ディスクの取り扱い等により光ディスクの品質が劣化している場合に、光ディスクの劣化状態と推定残り記録可能回数とをユーザに知らせることができる。
請求項3記載の発明に係るディスク装置によれば、光ディスクの記録回数が少なくとも3回以上になったとき、光ディスクのRMAに記録されているMIDと記録回数に対するジッタとを読み出して、光ディスクの記録回数に対するジッタから光ディスクの劣化推定式を算出するようにしているので、光ディスクの劣化推定式を2次関数以上の数式で算出して、算出された光ディスクの劣化推定式により光ディスクの劣化状態をより精度よく推定することができる。
請求項4記載の発明に係るディスク装置によれば、光ディスクの劣化推定式の曲線が品質劣化境界線と交差する光ディスクの推定残り記録可能回数と当該MIDの光ディスクの平均品質劣化式の曲線が品質劣化境界線と交差する光ディスクの記録回数とを比較し、光ディスクの残り記録可能回数を推定して光ディスクの品質の劣化状態を判別するようにしているので、光ディスクの品質の劣化状態を検出して、光ディスクの品質のバラツキや光ディスクの取り扱い等により光ディスクの品質が劣化している場合に、光ディスクの劣化状態と推定残り記録可能回数とをユーザに知らせることができる
請求項5記載の発明に係るディスク装置によれば、光ディスクの品質の劣化状態と推定残り記録可能回数とを表示するようにしているので、光ディスクの劣化状態と推定残り記録可能回数とをユーザに知らせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、適宜図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態を詳述する。図1は本発明の一実施例のディスク装置の構成を示すブロック図であり、図2は光ディスクの各領域を示す説明図であり、図3は光ディスクの記録回数に対するジッタを示す説明図であり、図4は本発明の一実施例のディスク装置の動作を示すフローチャートである。
まず、図1の本発明の一実施例のディスク装置の構成を示すブロック図を基に説明する。
ディスク装置1は、光ディスク2の記録面にレーザ光を照射して情報データを光ディスク2に記録するとともに、光ディスク2にレーザ光を照射してその反射光を検出して光ディスク2に記録された情報データを読み出す光ピックアップ3と、光ディスク2を回転させるスピンドルモータ4と、光ピックアップ3を光ディスク2の半径方向に移動させるスレッドモータ5と、スピンドルモータ4の回転速度をサーボ制御し、スレッドモータ5の回転方向と回転速度とをサーボ制御し、光ピックアップ3により検出されたトラッキング誤差信号に基づいて光ピックアップ3のトラッキングをサーボ制御し、光ピックアップ3により検出されたフォーカス誤差信号に基づいて光ピックアップ3のフォーカスをサーボ制御するサーボ回路6と、光ピックアップ3により読み出された情報データのRF(Radio Frequency)信号を増幅するとともに、光ディスク2に記録する情報データのRF信号を増幅するRF増幅回路7と、アンテナ15により受信されたテレビ放送電波から選択されたチャンネルのテレビ放送番組を受信するチューナ8と、光ピックアップ3により読み出された情報データを基準クロックに基づいて同期検出して復調し、復調された情報データの誤りを訂正して、所定の圧縮方式に基づいて圧縮された情報データを伸張し、復号して情報データ再生するとともに、チューナ8により受信されたテレビ放送番組の情報データ、外部入力端子16から入力された情報データを符号化して、符号化された情報データを所定の圧縮方式に基づいて圧縮する信号処理回路9と、文字情報信号を映像信号に重畳して、モニタ装置30の画面に文字情報を表示するOSD(On−Screen Character Display)回路10と、ディスク装置1のシステム全体を制御するマイコン11と、ディスク装置のファームウェア等を記憶するフラッシュROM(Read−Only Memory)12と、光ディスク2のタイトル情報、トラック情報、時計等を表示する表示部13と、リモコン装置20から送信された赤外線信号のリモコン信号を受信して、所定の電気信号に変換するリモコン受信部14とで構成されている。
以上のように構成されたディスク装置について、以下その動作について説明する。
光ディスク2への情報データの記録が指令されると、マイコン11は、サーボ回路6に制御信号を送出して、スピンドルモータ4を駆動して光ディスク2を回転させ、スレッドモータ5を駆動して光ピックアップ3を光ディスク2の半径方向に移動させ、光ピックアップ3により光ディスク2のデータ記録領域2c(図2参照)に情報データを上書き記録する。
光ディスク2への情報データの上書き記録が終了すると、マイコン11は、サーボ回路6に制御信号を送出して、スピンドルモータ4を駆動して光ディスク2を回転させ、スレッドモータ5を駆動して光ピックアップ3を光ディスク2の半径方向に移動させ、光ピックアップ3により光ディスク2のデータ記録領域2c(図2参照)に上書き記録した情報データを再生して、再生された情報データの再生信号の2値化信号のジッタを測定して、サーボ回路6に制御信号を送出して、スピンドルモータ4を駆動して光ディスク2を回転させ、スレッドモータ5を駆動して光ピックアップ3を光ディスク2の半径方向に移動させ、光ディスク2のRMA(Recording Management Area)2a(図2参照)に記憶されている光ディスク2の記録回数に1を加算して光ディスクの記録回数を更新して、測定された光ディスク2の記録回数に対するジッタを光ディスクのRMA2a(図2参照)に記録する。
光ディスク2の記録回数が所定回数以上、例えば、光ディスクの劣化推定式を2次関数以上の式で表すことができる少なくとも3回以上になると、マイコン11は、サーボ回路6に制御信号を送出して、スピンドルモータ4を駆動して光ディスク2を回転させ、スレッドモータ5を駆動して光ピックアップ3を光ディスク2の半径方向に移動させ、光ピックアップ3により光ディスク2のRMA2a(図2参照)に記録されているMID(Manufacturer ID)と光ディスク2の記録回数に対するジッタとを読み出して、光ディスク2の記録回数に対するジッタから光ディスクの劣化推定式を算出して、算出された光ディスクの劣化推定式の曲線が品質劣化境界線と交差する光ディスクの推定残り記録可能回数と当該MIDの光ディスクの平均品質劣化式の曲線が品質劣化境界線と交差する光ディスクの記録回数とを比較して(図3参照)、光ディスクの残り記録可能回数を推定し、光ディスクの品質の劣化状態を判別する。
光ディスクの劣化推定式の曲線が品質劣化境界線と交差する光ディスクの推定残り記録可能回数と当該MIDの光ディスクの平均品質劣化式の曲線が品質劣化境界線と交差する光ディスクの記録回数とを比較して(図3参照)、光ディスクの残り記録可能回数を推定し、光ディスクの品質の劣化状態を判別して、光ディスク2の品質が劣化している場合、光ディスクの品質の劣化状態と推定残り記録可能回数とをモニタ装置30の画面に表示する(図示せず)。これにより、光ディスクの品質の劣化状態を検出して光ディスクの品質のバラツキや光ディスクの取り扱い等により書き換え記録できる記録回数が規格上の記録可能回数より低下している場合に、光ディスクの品質の劣化状態がユーザに知らせることができるため、ユーザが光ディスクの品質の劣化しているか否かを容易に知ることができる。
また、図4の本発明の一実施例のディスク装置の動作を示すフローチャートを基に説明する。
光ディスクへの情報データの記録が指令されると、ステップS1からステップS2に進み、ステップS2で、光ディスクのデータ記録領域に情報データが上書き記録され、ステップS3に進む。
ステップS3で、情報データの記録が終了したか否かが判断され、情報データの記録が終了した場合、ステップS4に進み、情報データの記録が終了していない場合、ステップS2に戻って、ステップS2からのステップを繰り返す。
ステップS4で、光ディスクのデータ記録領域に上書き記録された情報データが再生されて、再生信号の2値化信号のジッタが測定され、光ディスクのRMAに記録されている記録回数に1が加算されて、光ディスクの記録回数が更新され、光ディスクの記録回数に対するジッタが光ディスクのRMAに記録されて、ステップS5に進む。
ステップS5で、光ディスクの記録回数が所定回数以上になったか否かが判断され、光ディスクの記録回数が所定回数以上になった場合、ステップS6に進み、光ディスクの記録回数が所定回数以上になっていない場合、ステップS9に進んで処理を終了する。
ステップS6で、光ディスクのRMAに記録されているMIDと記録回数に対するジッタとが読み出されて、光ディスクの記録回数に対するジッタから光ディスクの劣化推定式が算出され、算出された光ディスクの劣化推定式の劣化推定曲線とメモリに記憶されているディスク装置1のファームウェア設計時に測定されたそのMIDの光ディスクの平均品質劣化式の平均品質劣化曲線とが比較されて、光ディスクの記録回数に対するジッタから光ディスクの推定残り記録可能回数が推定され、光ディスクの品質が劣化しているか否かが判断されて、光ディスクの品質が劣化している場合、ステップS7に進み、光ディスクの品質が劣化していない場合、ステップS9に進んで処理を終了する。
ステップS7で、光ディスクの品質の劣化状態と推定残り記録可能回数とがモニタ装置の画面に表示され、ステップS9に進んで処理を終了する。
以上、本発明を実施するための最良の形態について詳述したが、本発明はこれに限定されるものではなく、当業者の通常の知識の範囲内でその変形や改良が可能であることはいうまでもない。例えば、光ディスクの記録回数に対するジッタを測定して光ディスクの品質の劣化状態を判別することを説明したが、光ディスクの記録回数に対するエラーレートを測定して光ディスクの品質の劣化状態を判別するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一実施例のディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図2】光ディスクの各領域を示す説明図である。
【図3】光ディスクの記録回数に対するジッタを示す説明図である。
【図4】本発明の一実施例のディスク装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0008】
1 ディスク装置
2 光ディスク
2a RMA
2b リードイン領域
2c データ記録領域
2d リードアウト領域
3 光ピックアップ
4 スピンドルモータ
5 スレッドモータ
6 サーボ回路
7 RF増幅回路
8 チューナ
9 信号処理回路
10 OSD回路
11 マイコン
12 フラッシュROM
13 表示部
14 リモコン受信部
15 アンテナ
16 外部入力端子
20 リモコン装置
30 モニタ装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
書き換え型光ディスクに情報データを記録再生するディスク装置であって、
光ディスクに情報データを上書き記録する第1の記録手段と、前記第1の記録手段により光ディスクに情報データが上書き記録されたとき、光ディスクのRMAに記録されている記録回数に1を加算して、光ディスクの記録回数を更新する更新手段と、前記第1の記録手段により光ディスクに上書き記録された情報データを再生してジッタを測定する測定手段と、前記測定手段により測定された光ディスクの記録回数に対するジッタを光ディスクのRMAに記録する第2の記録手段と、前記更新手段により更新された光ディスクの記録回数が少なくとも3回以上になったとき、光ディスクのRMAに記録されているMIDと記録回数に対するジッタとを読み出して、光ディスクの記録回数に対するジッタから光ディスクの劣化推定式を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された光ディスクの劣化推定式の曲線が品質劣化境界線と交差する光ディスクの推定残り記録可能回数と当該MIDの光ディスクの平均品質劣化式の曲線が品質劣化境界線と交差する光ディスクの記録回数とを比較して、光ディスクの残り記録可能回数を推定し、光ディスクの品質の劣化状態を判別する判別手段と、前記判別手段により判別された光ディスクの品質の劣化状態と推定残り記録可能回数とを表示する表示手段とを備えたことを特徴とするディスク装置。
【請求項2】
書き換え型光ディスクに情報データを記録再生するディスク装置であって、
光ディスクに情報データを上書き記録する第1の記録手段と、前記第1の記録手段により光ディスクに情報データが上書き記録されたとき、光ディスクのRMAに記録されている記録回数に1を加算して、光ディスクの記録回数を更新する更新手段と、前記第1の記録手段により光ディスクに上書き記録された情報データを再生してジッタを測定する測定手段と、前記測定手段により測定された光ディスクの記録回数に対するジッタを光ディスクのRMAに記録する第2の記録手段と、前記更新手段により更新された光ディスクの記録回数が所定回数以上になったとき、光ディスクのRMAに記録されているMIDと記録回数に対するジッタとを読み出して、光ディスクの記録回数に対するジッタから光ディスクの劣化推定式を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された光ディスクの劣化推定式と当該MIDの光ディスクの平均品質劣化式とを比較して、光ディスクの品質の劣化状態を判別する判別手段と、前記判別手段の判別結果を表示する表示手段とを備えたことを特徴とするディスク装置。
【請求項3】
前記算出手段は、前記更新手段により更新された光ディスクの記録回数が少なくとも3回以上になったとき、光ディスクのRMAに記録されているMIDと記録回数に対するジッタとを読み出して、光ディスクの記録回数に対するジッタから光ディスクの劣化推定式を算出する算出手段であることを特徴とする請求項2記載のディスク装置。
【請求項4】
前記判別手段は、前記算出手段により算出された光ディスクの劣化推定式の曲線が品質劣化境界線と交差する光ディスクの推定残り記録可能回数と当該MIDの光ディスクの平均品質劣化式の曲線が品質劣化境界線と交差する光ディスクの記録回数とを比較して、光ディスクの残り記録可能回数を推定し、光ディスクの品質の劣化状態を判別する判別手段であることを特徴とする請求項2記載のディスク装置。
【請求項5】
前記表示手段は、前記判別手段により判別された光ディスクの品質の劣化状態と推定残り記録可能回数とを表示する表示手段であることを特徴とする請求項2記載のディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−196099(P2006−196099A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−7486(P2005−7486)
【出願日】平成17年1月14日(2005.1.14)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】