説明

ディスク装置

【課題】ディスクをターンテーブルに回転自在に固定する過程で、ディスクが他部材、特に光学ユニットと干渉することを防止可能なディスク装置を提供する。
【解決手段】ディスク装置は、ディスクに記録又は再生の処理を行う処理機構と、この処理機構を内部に収容するケースと、ケースの前面に装着され、開口部を有するフロントベゼル14と、を備えている。フロントベゼル14からは処理機構に向けて突出部38が形成されている。この突出部38はディスクの端部と接触してディスクをターンテーブルに固定する際のディスクの傾きを規制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光ディスク装置に係わり、特に、ディスクをターンテーブルにクランプする際にディスクが他部材と干渉しないための機構を備えたディスク装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のディスク装置として、例えば、実開平7−4136号公報にあるように、ディスクをトレイに載置して装置内に運び込むと、ターンテーブルが上動して運び込まれたディスクを持ち上げ、ターンテーブルの上方に配されたディスククランパが、ディスクをターンテーブル上に回転自在に固定する構成を備えたものが存在する。ディスクをターンテーブルにディスククランパによってクランプする動作をディスクのチャキングともいう。
【0003】
この種のディスク装置では、ディスクが他部材と干渉してディスクの記録面に損傷が生じないように、また、ディスクの記録再生特性が損なわれないようにするための機構が従来から種々採用されている。
【0004】
例えば、特開2005−302251号公報には可撓性を有する記録ディスクの上下動を規制して、光学ユニットとの衝突或いは摺接を防止するディスク装置が開示されている。このディスク装置は、空気流の圧力を発生させて記録ディスクの上下動を規定するガイド部材を備えているために、ディスクに記録/再生ヘッドに向かう力が作用したとしても、ガイド部材によってディスクの記録/再生ヘッド方向への可動範囲を制限することができることになり、この結果、記録/再生ヘッドとディスクとの衝突を回避することができる。
【0005】
特開2005−302274号公報には、大径ディスク載置部と小径ディスク載置部とを備えるディスクトレイを備え、小径ディスク載置部の周壁に、小径ディスクを保持するための弾性変形可能な可変爪を有する光ディスク装置が記載されている。
【0006】
特開2003−317360号公報には、ディスク収納部に対応する領域内に、横断面積が先端に向かって漸減する形状を持った凸部を、天板からディスク装置の内側に向かって形成したディスク装置が記載されている。このディスク装置によれば、空気が凸部の表面に沿うように流れるので、ディスクが高速回転する際に発生する気流の急激な変化を防止して、気流の乱れに起因するディスクの記録再生特性の低下を避けることができる。
【0007】
特開平10−106248公報に記載されたディスク装置は、ケースの下面にディスクの傾きを規制する突出部を備え、ディスクに衝撃が加わってもディスクの最外周縁部が突出部に当接し、それ以上ディスクの傾きが大きくならないように規制されるようになっている。さらに、トレイのディスク対向面には、ディスクの傾きを規制する凸部があり、ディスクがターンテーブルの支持面に対して傾いても、ディスクの最外周縁部が凸部に当接し、それ以上ディスクの傾きが大きくならないように規制される。
【0008】
その他、本発明に関連する背景技術として、特開2005−222607号公報に記載されたディスク装置が存在する。
【特許文献1】実開平7−4136号公報
【特許文献2】特開2005−302251号公報
【特許文献3】特開2005−302274号公報
【特許文献4】特開2003−317360号公報
【特許文献5】特開平10−106248号公報
【特許文献6】特開2005−222607号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
近年、異なるフォーマットの光ディスクに対応するため、光ピックアップが大型化されてきている。そこで、光ピックアップと回路基板との間の干渉を避けるために、ディスクをディスク装置にローディング、又はディスクをディスク駆動装置からアンローディングする際、光ピックアップをディスクの外周側に配置するようにしている。
【0010】
しかしながら、このようにしても、ディスクをディスク装置内に搬入し次いでターンテーブルにチャキングする過程で、ディスク側に上昇回転するターンテーブルがディスクを跳ね上げてディスクが水平状態から傾きディスクの外周側端部が光ピックアップに接触する問題がある。
【0011】
既述の特許文献1記載のディスク装置では、ディスクをターンテーブルにチャキングする過程で、ディスクがターンテーブルとディスククランパとの間でフリーとなってしまい、ディスクが光ピックアップに接触してしまう。
【0012】
また、他の特許文献に記載されている、ディスクの移動を規制する手段は、ディスクをターンテーブルにチャキングする過程での、ディスクが光学ユニットに接触することを防止するものではない。さらに、特許文献6はフロントベゼルの上端からディスク装置側に向けて爪状の突部が形成されていることを開示しているが、この突部がディスクの傾きを規制することについての配慮はない。
【0013】
本発明はディスクをターンテーブルに回転自在に固定する過程で、ディスクが他部材、特に光学ユニットと干渉することを防止可能なディスク装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的を達成するために、本発明は、ディスクがピックアップに衝突しないように、フロンベゼルに衝突回避部材を設けたことを特徴とするものである。また、本発明はディスクに記録又は再生の処理を行う処理機構と、この処理機構を内部に収容するケースと、前記ケースの前面に装着され、開口部を有するフロントベゼルと、を備えるディスク装置において、前記処理機構は、ターンテーブルと、当該ターンテーブルを有するベースと、前記ターンテーブルの上部に位置する前記ディスクのクランプと、光学ユニットと、前記開口部を介して前記処理機構に前記ディスクを搬入するトレイと、回路基板と、を備え、前記トレイが前記処理機構に進入すると、前記ベースが前記トレイ側に移動して、前記クランパが前記ディスクを回転自在に前記ターンテーブルに固定するように構成されており、前記フロントベゼルは、前記処理機構側に突出する突出部を備え、前記処理機構が前記ディスクを前記ターンテーブルに固定する際、前記ディスクの前記フロントベゼル側端部が前記突出部に接触して、当該ディスクの前記光学ユニット側端部が当該光学ユニットに干渉しないように前記ディスクの傾きを規制してなることを特徴とするものである。
【0015】
本発明の好ましい形態の第1は、前記突出部が前記フロントベゼルの上端部で、前記処理機構の幅方向の中央に設けられてなることを特徴とするものである。その第2は、前記突出部が前記フロントベゼルの補強リブでもある、ことを特徴とするものである。
【0016】
その第3は、前記突出部の前記処理機構側端部が前記ディスクに臨むテーパ面として形成されている、ことを特徴とするものである。その第4は、前記ディスクの前記フロントベゼル側端部と接触する端部と前記トレイの前記ディスクの載置面との距離が2mm乃至5.5mmになるように、前記突出部の前記テーパ面が形成されてなる、ことを特徴とするものである。その第5は、前記ディスクの外周縁の上端部で、データが記録されていないエッジが前記テーパ面と接触してなる、ことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、本発明によれば、ディスクをターンテーブルに回転自在に固定する過程で、ディスクが他部材、特に光学ユニットと干渉することを防止可能なディスク装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は本発明に係わるディスク装置10の全体を示す斜視図である。ディスク装置は、内部にディスクに記録/再生の為の処理を行う処理機構を収納する箱状のケース(又は、筐体或いはケース)12と、このケースの前面の開放端を塞ぐフロントベゼル14と、記録ディスクを処理機構に挿入し、あるいはディスクを処理機から排出するためのトレイ16とを備えている。処理機構は、主に、光ピックアップを中心とする記録・再生機構と、この記録再生機構に対してディスクの搬入・排出を行うディスク駆動機構とからなる。
【0019】
図2は図1に示すディスク装置の分解斜視図である。ケース12は、天板12Cと側板12Aとが一体成型によって形成された金属製の上部ケース12Dと、底板12Bとから構成されている。上部ケース12Dと底板12Bとの間に形成される空間に、処理機構11が収納される。符号13は処理機構11が固定されるフレームである。
【0020】
フロントベゼル14の左右の端部には、処理機構11側に向かって突出する短冊状の小片32が設けられている。この小片32の先端には側板12Cのフロントベゼル側に形成された開口部35に側板12Cの内側から係合する爪32Aが存在する。
【0021】
ディスクトレイ16はフロントベゼル14の開口34を介して矢示50に沿った方向で処理機構11本体側に進退する。符号20はトレイを進退させるトレイ駆動部である。トレイ16はディスクが載置されるプレート16Bとフロンベゼル14の開口34を覆う正面パネル16Aとから構成される。符号17はプレート16Bに形成された開口である。
【0022】
符号22はターンテーブルでありディスクを回転可能に支持する。テーンテーブル22と天板12Cの裏面に設けられたディスククランプとの間にディスクがチャッキングされる。ターンテーブル22はベース31のフロントベゼル14側に固定されている。ベースのリア側端部は処理機構11の幅方向に伸びる軸(図示しない。)を有し、この軸がフレーム13に回転可能に固定されている。この軸を中心にして、ベース31はトレイ16のプレート16Bに載置されたディスクに接近する方向、又はディスクから離れる方向に回転する。トレイ16が駆動装置内に進入する際ベース31はトレイ16に対して接近するように回転する。トレイ16が駆動装置から排出される場合はその逆である。
【0023】
ディスクがプレート16Bに載置されて、その後トレイ16が装置内に挿入されるとベースが回転し、ターンテーブル22が開口17を超えて上方に移動してトレイに載置されたディスクを持ち上げる。次いで、天板12Cの裏面にあるクランプがディスクをターンテーブルに回転自在に固定する。
【0024】
符号24は光学ユニットとしての光ピックアップであり、開口25を介してディスクの記録面に臨みながら矢示51に沿った方向に移動する。底板12Bとベース13との間には回路基板18が設けられている。この回路基板18はターンテーブル22を回転制御する電子部品と、トレイの駆動部20を制御する電子部品と、光ピックアップ22の移動や、再生/記録を制御する電子部品とを備えている。光ピックアップはディスクに対してレーザー光を照射する。
【0025】
図3は、処理機構の主要部を平面から見た斜視図であり、図4はそれを底面から見た斜視図である。トレイの駆動部20は、モータの回転軸に取付けられた第1プーリ20Aと、第1プーリ20Aの回転がベルトによって伝達される第2プーリ20Bと、第2プーリ20Bによって回転する中間ギヤ20Cと、中間ギヤ20Cによって回転し、トレイに形成されたラックと噛合するピニオン20Dからなる。
【0026】
したがって、電子回路がモータの回転方向を制御することによってトレイ16を記録・再生機構に対して進退させる。なお、図4の符号24Bは、モータ24Aによって回転するねじ軸24Bである。光ピックアップ24はねじ軸20Bとボールねじを構成するスライダ24Cを備える。モータ24Aが回転するとねじ軸24Bが回転し、ねじ軸24Bの回転に合わせてスライダ24Cがねじ軸24Aに沿って往復移動する。
【0027】
図5はトレイが収容された処理機構の主要部を正面から見た斜視図であり、図6はそれを背面から見た斜視図である。フロントベゼル14の上端の処理機構の幅方向の中央部から処理機構側に向かった突出部38がフロントベゼル14と一体に設けられている。
【0028】
図7(A)のフロントベゼルを背面側から見た斜視図のように、突出部38は処理機構側の端面38Bがテーパ状に形成された略台形状の小片38A,38A−1,38A−2を合計で3基備えている。詳しくは図8以降に説明するが、ここでは(B)として模式的に示されるように、ディスク40のフロント側の上端部が、ディスクが傾いた際に各小片の端面38Bに接触する。(B)は突出部38を平面方向から見た図である。(A)ではディスクを示していない。(B)に示すように、突出部38はディスクの投影面にラップしてディスク側に突出している。したがって、突出部のテーパ面が傾いたディスクの先端に接触可能である。
【0029】
小片38Aはフロントベゼルの中央部に設けられているのに対し、小片38A−1と38A−2は小片38Aを挟んで対称にフロントベゼルに設けられている。(B)に示すように、小片38Aはディスク40の中央に臨んでいるが、小片38A−1及び小片38A−2はディスク40の中央からやや離れた部分に臨んでいる。小片38A−1,38A−2のテーパ面にディスク40の上端が当接するように、これら小片は中央の小片38Aから僅かにディスク40の中心方向に延びている。
【0030】
(A)において、符号36はベゼルの上端寄りの位置で処理機構側に向かって形成されたフランジである。このフランジは高速回転するディスクが仮に破損した際、ディスクの破片が飛散するのを防止する機能を有する。突出部38はフランジ36の基端36Aを越えて処理機構側に延びている。そこで、フランジ36の中央の領域を台形状に膨出させて突出部38の上端を覆うようにしている。フランジ36と突出部38を有する、図7(A)に示されたフロントベゼルは、例えば樹脂によって一体成型される。
【0031】
(C)はフロントベゼルの比較例である。(C)に示すフロントベアゼルは、(A)に示す突出部38の代わりにフランジ36を補強するリブ39をフランジ36の基端36Aから突出することなく有している。すなわち、(A)の突出部38はフロントベゼルを補強するリブの役割も兼ねている。(B)に示すように、複数の突出片(小片)がディスクの端部と均等に接触しているので、ディスクの傾きの規制がディスクに対して均一に適用できるという効果がある。
【0032】
図8は図1のXIII−XIII断面図である。図8に示すIXの拡大図が図9に示されている。Xの拡大図が図10に示されている。図8は、トレイ16によってディスク40がディスク装置内に挿入されてから、天板12Cの内面にあるクランプ44にターンテーブル22が磁力によって結合し、クランプとターンテーブルとの間にディスクがチャキングされる直前を示している。この時、ディスクは図示するように、駆動装置の底板12Bに対して(天板12Cに対してでもある。)ディスクのリア側、即ち光ピックアップ24側が底板12Bに向けて傾き、一方、ディスクのフロント側(フロントベゼル側でもある。)が、天板12C側に向けて傾く。
【0033】
図9に示すように、ディスクの外周の上端であるエッジ41は突出部38Aのテーパ面38Bに接触して、ディスクの傾きが規制されている。テーパ面38Bは、天板12Cから底板12Bに向かって、ディスク40の径方向に沿った、フロントベゼル端面からの幅が漸減するように形成されている。
【0034】
トレイのディスク載置面17から、ディスクのエッジ41がテーパ面38Bに当接している箇所41までの高さH1は、図10に示すように、ディスクの平面が光ピックアップ24の上端46に接触しないような値を持って決定される。図10は、ディスク40のエッジ41がテーパ面38Bに接触した時点で、ディスクの平面と光ピックアップ24の上端46との間にH2で示す余裕があること示している。図9のH1は,2mm−5.5mmの範囲になるように設計されている。2.0mm未満であると、ディスク40がターンテーブルに固定されて回転した際に、突出部38にディスクが接触するおそれがある。
【0035】
一方、5.5mmを超えると、ディスクの光ピックアップ側端部が光ピックアップに接触してしまうおそれがある。但し、この数値範囲は、本実施形態における一例であり、この範囲に限定されるものではない。要するに、ディスクの光ピックアップ側端部が光ピックアップに接触しない範囲内の値であればよい。
【0036】
次に、この数値の計算例について説明する。図9の符号40'は、ディスクがターンテーブルにチャキングされた状態、すなわち、ディスクが傾くことなく水平になっている状態を示している。ディスクがターンテーブルにクランプされた状態で、ディスクの記録面とトレイのディスク載置面との距離H1'を1.9mmとした。
【0037】
この時、ターンテーブルの径をφ30とすると、ディスクをチャキングする際ディスクがターンテーブルの斜面(図8の「60」)に接触した後図8のように傾くと、arcsin(1.9/(60-45))=2.42°となる。この値から、ディスクのフロント側での持ち上がり量は(60+15)*sin2.42°=3.17mmとなる。これにディスクの厚みを加えると、3.17mm+1.2mm=4.37mmとなり、H1=4.37mmが最適となる。
【0038】
なお、ディスク記録面とトレイのディスク載置面との距離である1.9mmは、ディスク回転時のディスクと突出部38とのクリアランスの確保に必要な距離であり、そしてディスクをターンテーブルにチャキングする際、ターンテーブル上部でのディスクの引き込みのための斜面60に必要な距離でもある。
【0039】
図11は図9の比較例であり、図7(C)のフランジ39では、傾いたディスクと接触できず、図12(図10の比較例)に示すように、ディスク40が光ピックアップの上端面46と接触してしまう。
【0040】
以上説明したように、本実施形態に記載された発明によれば、ディスクをディスク装置内に搬入し次いでターンテーブルにチャキングする過程で、ターンテーブルがディスクを跳ね上げてディスクが水平状態から傾こうとすることがあっても、突出部がディスクの端部と接触してディスクの傾きを規制することができる。したがって、ディスクをターンテーブルに回転自在に固定する過程で、ディスクが他部材、特に光学ユニットと干渉することを防止可能なディスク装置を提供することができる。
【0041】
なお、ここで説明した実施形態において、突出部の端部をテーパ面として説明したが、ディスクのエッジと接触可能であれば、曲面状、環状など非直線状に形成しても良い。また、図9において突出部38Aのフロントベゼルからの突出量H3及びテーパ面の角度θには、ディスクのチャキングの際、ディスクと光ピックアップとの接触を防ぐ観点から適宜最適な値が適用される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明に係わる記憶ディスク装置の全体を示す斜視図である。
【図2】図1に示す駆動装置の分解斜視図である。
【図3】処理機構の主要部を平面から見た斜視図である。
【図4】処理機構の主要部を底面から見た斜視図である。
【図5】トレイが収容された処理機構の主要部を正面から見た斜視図である。
【図6】トレイが収容された処理機構の主要部を背面から見た斜視図である。
【図7】(A)は本発明に係わるフロントベゼルを背面側から見た斜視図である。(B)は突出部とディスクとを平面方向から見た模式図である。(C)は比較例に係わるフロントベゼルを背面から見た斜視図である。
【図8】図1のVIII-VIII方向から見た断面図である。
【図9】図8のIX部分の拡大図である。
【図10】図8のX部分の拡大図である。
【図11】図9の比較例を示す拡大図である。
【図12】図10の比較例を示す拡大図である。
【符号の説明】
【0043】
10 ディスク装置、11 処理機構、12 ケース、14 フロントベゼル、16 トレイ、22 ターンテーブル、24 光ピックアップ、 38 突出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスクに記録又は再生の処理を行う処理機構と、この処理機構を内部に収容するケースと、前記ケースの前面に装着され、開口部を有するフロントベゼルと、を備えるディスク装置において、
前記処理機構は、ターンテーブルと、当該ターンテーブルを有するベースと、前記ターンテーブルの上部に位置する前記ディスクのクランプと、光学ユニットと、前記開口部を介して前記処理機構に前記ディスクを搬入するトレイと、回路基板と、を備え、前記トレイが前記処理機構に進入すると、前記ベースが前記トレイ側に移動して、前記クランパが前記ディスクを回転自在に前記ターンテーブルに固定するように構成されており、
前記フロントベゼルは、前記処理機構側に突出する突出部を備え、
前記処理機構が前記ディスクを前記ターンテーブルに固定する際、前記ディスクの前記フロントベゼル側端部が前記突出部に接触して、当該ディスクの前記光学ユニット側端部が当該光学ユニットに干渉しないように前記ディスクの傾きを規制してなるディスク装置。
【請求項2】
前記突出部が前記フロントベゼルの上端部で、前記処理機構の幅方向の中央に設けられてなる、請求項1記載のディスク装置。
【請求項3】
前記突出部が前記フロントベゼルの補強リブでもある、請求項1又は2記載のディスク装置。
【請求項4】
前記突出部の前記処理機構側端部が前記ディスクに臨むテーパ面として形成されている、請求1乃至3の何れか1項記載のディスク装置。
【請求項5】
前記ディスクの前記フロントベゼル側端部と接触する端部と前記トレイの前記ディスクの載置面との距離が2mm乃至5.5mmの範囲になるように、前記突出部の前記テーパ面が形成されてなる、請求項4記載のディスク装置。
【請求項6】
前記ディスクの外周縁の上端部で、データが記録されていないエッジが前記テーパ面と接触してなる、請求項4記載のディスク装置。
【請求項7】
ディスクが装着可能なディスク装置であって、ディスクにレーザー光を照射するピックアップと、ディスクが固定されるターンテーブルと、ディスクが前記ターンテーブルに固定されるときに、該ディスクが前記ピックアップに衝突しないように、衝突回避部材が設けられたフロントベゼルと、を有するディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−71461(P2008−71461A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−251579(P2006−251579)
【出願日】平成18年9月15日(2006.9.15)
【出願人】(501009849)株式会社日立エルジーデータストレージ (646)
【Fターム(参考)】