説明

ディスク記録再生装置

【課題】 簡単な構成で、ディスクの引込、装着および排出を行うとともに記録用ヘッドを昇降させるモータを、ディスク回転のためのモータで兼用するディスク記録再生装置を提供することである。
【解決手段】 伝達手段に設けられるアイドラギヤ9が噛合位置に配置されることによって、スピンドルモータ2の第1および第2方向への回転力が、ディスク案内部43および記録用ヘッド31に伝達される。またアイドラギヤ9が非噛合位置に配置される状態で、スピンドルモータ2の第1方向への回転力が、ターンテーブル3に伝達される。したがってディスク回転のための駆動手段に設けられるスピンドルモータ2を、ディスクの引込、装着および排出ならびに記録部45に設けられる記録用ヘッド31の昇降に用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスクの自動引込および自動排出装置を備えるMDレコーダーなどのディスク記録再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、このような、ディスクの自動引込および自動排出装置を備えたMDレコーダーなどのディスク記録再生装置は、一般に、ディスクの回転用モータおよび光ピックアップなどのディスク読取部の動作用モータを有しており、またこれらとは別に、ディスクの引込、装着および排出用と記録用ヘッド昇降用とを兼ねたモータの、合計3個のモータを備えている。
【0003】
図18は、このような機能を備えた従来の技術のディスク記録再生装置における、ディスク引込および排出装置と記録用ヘッド昇降装置の、一部の部品構成を示す平面図であり、図19はその側面図である。また図20は、図18に描かれている部品の上部空間に配置される部品を示す平面図であり、図21はその側面図である。さらに、図22は、図20の一部の部品を抜出して示す平面図であり、図23は図21の一部の部品を抜出して示す側面図である。
【0004】
図18に示すように、ディスク記録再生装置の胴部であるシャーシ100には、その内側の一角近傍に、ローディングモータ101が取付けられており、ローディングモータ101の回転軸には、モータギヤ102が圧入されていて、ローディングモータ101の回転軸と一体となって回転する。さらに、シャーシ100には減速ギヤA103、減速ギヤB104およびカムギヤC105が取付けられている。
【0005】
そして、モータギヤ102は減速ギヤA103のギヤ103aと、減速ギヤA103のギヤ103bは減速ギヤB104の大歯車104aと、減速ギヤB104の小歯車104bはカムギヤC105の歯車105bと、それぞれ噛合状態になるよう配設されている。したがってローディングモータ101が作動すると、その回転駆動力がモータギヤ102から減速ギヤA103および減速ギヤB104を経て、カムギヤC105にまで伝達される。
【0006】
またカムプレート106が、カムギヤC105の歯車105b一端付近より上方に延びる円筒形状のボス105aと、溝部106aで係合しており、シャーシ100の上面において、前後方向へ移動可能に取付けられている。つまり、カムギヤC105の回転にともなって、カムプレート106が、ディスクがターンテーブル116に装着される位置からディスクが着脱操作可能な位置に向かう排出方向である矢符A方向、換言すると装置手前方向へ移動する。またカムギヤC105の回転にともなって、カムプレート106が、ディスクが着脱操作可能な位置からディスクがターンテーブル116に装着される位置に向かう装入方向である矢符B方向、換言すると、装置奥部方向へ移動する。さらに、図19に示すように、カムプレート106上には、SWプレート107が前後方向へ一体的に移動可能に取付けられており、カムプレート106およびSWプレート107を繋ぐSWプレートスプリング108によって、矢符B方向へ付勢されている。
【0007】
前記カムプレート106は、側面にガイド孔106bおよび106cを有しており、図20および図21に示すように、カートリッジホルダ109およびホルダーアーム110を支えつつ高さを規制している。カートリッジホルダ109は、ディスクカートリッジ50を収納するものであり、そのアーム部109aが、シャーシ100前部に設けたホルダーアーム110のフック部110aで持上げ支持されている。またその側面のバーリング部、換言すると、突出し孔部109cが、カムプレート106側面のガイド孔106cに嵌合しており、前記ガイド孔106cによって高さ方向の位置が規制され保持されている。
【0008】
ホルダーアーム110は、シャーシ100前部から上方向であるディスクの回転軸線に平行な矢符D方向へ伸びる左右2箇所の支持部100aおよび100bに、ホルダーアーム110前部で左右2箇所の支点孔110bおよび110dが嵌合されて回動可能に取付けられているとともに、左側後方に位置するバーリング部110cをカムプレート106側面のガイド孔106b内に配置させ、前記ガイド孔106bによって高さ方向の位置が規制されている。
【0009】
スライダー111は、カートリッジホルダ109内にあって、このスライダー111上部に設けられたスライダーシャフト111aおよび111bが、前記カートリッジホルダ109上面のガイド孔109dに沿って、前後方向へ、換言すると、装入方向および排出方向へ移動できるよう配されており、ディスクカートリッジ50と係合して、前記ディスクカートリッジ50を装置内部である装入方向へ引込み、または排出方向へ装置内部から排出する働きを持つ。
【0010】
LDアーム112は、カートリッジホルダ109上面に突設する支点軸109eを中心として回動可能に取付けられている。そして、図22に示すように、その先端部112aがSWプレート107の口型形状部107aの中に、摺動可能な状態で位置しており、また他端部の二股形状部112bでスライダーシャフト111aを挟持しつつこれと摺接している。
【0011】
図18に戻って、記録用ヘッド昇降レバーA113は、シャーシ100の図示しない軸を中心として回動可能に取付けられており、その一端113aはカムギヤC105上部のカムと摺接し、他端113bは記録用ヘッド昇降レバーB114の左端部114aと係合している。また記録用ヘッド昇降レバーB114は、シャーシ100の図示しない軸を中心として回動可能に取付けられており、壁部114bは記録用ヘッド115と摺接している。この構成において、カムギヤC105が回転すると、記録用ヘッド昇降レバーA113の揺動運動を介して記録用ヘッド昇降レバーB114が回動し、記録用ヘッド115をディスクに接触させ、またはディスクから離間させる。
【0012】
前記構成のディスク記録再生装置では、ディスクを引込装着する場合、ローディングモータ101を回転軸方向から見て反時計回りに回転させる。このとき、モータギヤ102も反時計回りに回転する。この回転が、それぞれ噛合状態にある減速ギヤA103および減速ギヤB104を経て、カムギヤC105に伝達される。このとき、カムギヤC105は反時計回りに回転しており、カムプレート106の溝部106aはカムギヤC105のボス105aと噛合状態にあるので、カムプレート106は排出方向へ移動する。
【0013】
さらに、LDアーム112の先端部112aは、SWプレート107の口型形状部107aによって排出方向へ押されるので、LDアーム112は反時計回りに回動する。このとき、ディスクカートリッジ50と係合しているスライダー111は、スライダーシャフトA111aがLDアーム112の二股形状部112bに押圧されることによって、装置奥部、換言すると、装入方向へ移動する。
【0014】
装置奥部方向への移動が完了した後も、カムプレート106は排出方向への移動を続ける。このとき、カムプレート106側面のガイド孔106bの中に位置するホルダーアーム110のバーリング部110cおよびカムプレート106側面の別のガイド孔106cの中に位置するカートリッジホルダ109側面のバーリング部109cが、それぞれガイド孔106b,106cの形状に沿うように移動する。
【0015】
したがってカートリッジホルダ109側面のバーリング部109cは、下方向、換言すると、矢符C方向へ移動する。これによって、カートリッジホルダ109も下方向へ移動し、装置内部に保持したディスクをターンテーブル116に装着する位置まで降下させる。その後、図示しない検出装置によりSWプレート107の位置が検出されると、装着完了と判断される。
【0016】
さらに、カムギヤC105が回転を続けると、カムプレート106の溝部106aの円弧部とカムギヤC105のボス105aが摺接することによって、カムプレート106は排出方向への移動を停止したままで、カムギヤC105上部のカムが記録用ヘッド昇降レバー113の一端113aと当接することによって、記録用ヘッド昇降レバーB114を介して記録用ヘッド115をディスクに接触させる。その後、図示しない検出装置によって記録可能状態と判断される。
【0017】
ディスクの排出時は、前記ディスク装着状態、換言すると、ディスクがターンテーブル116に装着されている状態にあるとき、ローディングモータ101が時計回りに回転することによって、モータギヤ102も時計回りに回転する。そして、引込時と同様に、モータギヤ102の回転は、減速ギヤA103および減速ギヤB104を経て、カムギヤC105に伝達される。このとき、カムギヤC105は時計回りに回転しており、カムプレート106の溝部106aの円弧部が、カムギヤC105のボス105aと摺接しているので、カムプレート106は移動を停止したまま、カムギヤC105上のカムが記録用ヘッド昇降レバー113の一端113aと当接する。これによって、記録用ヘッド昇降レバーB114を介して記録用ヘッド115をディスクから離間させる。
【0018】
その後、カムプレート106の溝部106aの円弧部からボス105aの摺接が外れ、カムプレート106は装入方向へ移動する。このとき、カムプレート106側面のガイド孔106bの中に位置するホルダーアーム110のバーリング部110cおよびカムプレート106側面の別のガイド孔106cの中に位置するカートリッジホルダ109側面のバーリング部109cは、それぞれガイドに沿って上方向、換言すると、矢符D方向に移動する。これによって、カートリッジホルダ109も上方向へ移動する。
【0019】
上方向への移動が完了した後も、カムプレート106は装入方向への移動を続ける。これにより、LDアーム112の先端部112aは、SWプレート107の口型形状部107aによって装入方向へ押されるので、LDアーム112は時計回りに回動する。このとき、ディスクカートリッジ50と係合しているスライダー111は、スライダーシャフトA111aがLDアーム112の二股形状部112bに押されることによって、ディスクを排出方向へ移動させる。排出が完了すると、図示しない検出装置によってカムプレート107の位置が検出され、排出完了と判断されると、モータの回転が停止する。
【0020】
ところが、前述したような従来のディスク記録再生装置では、ディスク記録再生時にディスクを回転させるモータおよび光ピックアップなどのディスク読取り部の動作用モータとは別に、ディスクの引込、装着および排出を行いかつ記録用ヘッドを昇降するための専用のローディングモータを必要とするので、装置の薄形軽量化を阻害し、また高価になる欠点を有していた。
【0021】
このような不具合を解消するために、特許文献1〜3および5のディスク記録再生装置は、ディスク回転駆動用のモータを、ローディング/アンローディングの操作などの、他のディスク動作の駆動用モータとして利用するように構成されている。また特許文献4のディスク記録再生装置は、複数のディスクを保持可能な装置であり、記録再生手段を昇降させて任意のディスクトレイの高さに位置決めする第1位置決め手段と、ディスクトレイをディスク収納位置、装置外の位置、および再生位置の間で移送する移送手段を昇降させる第2位置決め手段とを、モータの回転方向で切り換えるように構成されている。
【0022】
【特許文献1】特開平6−36515号公報
【特許文献2】特開平7−73610号公報
【特許文献3】特開平11−86400号公報
【特許文献4】特開平10−134475号公報
【特許文献5】特開2004−280906号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
しかしながら、前記特許文献1〜特許文献4に記載されているような構成では、モータの駆動をディスクの搬送に利用するので、またはディスクの引込および排出の動作を制御するので、複雑な構成が必要である。また当該モータを記録用ヘッドの昇降装置に利用することについては開示されていない。また特許文献5に記載されている構成でも、当該モータを記録用ヘッドの昇降装置に利用することについては開示されていない。
【0024】
本発明の目的は、このような問題点に鑑みなされたものであり、簡単な構成で、ディスクの引込、装着および排出を行うとともに記録用ヘッドを昇降させるモータを、ディスク回転のためのモータで兼用するディスク記録再生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明は、情報を記録するためのディスクが着脱可能に装着され、ディスクを回転させる回転手段と、
ディスクを回転手段に装着させる装入位置と、ディスクの着脱操作可能な排出位置とにわたって変位可能に設けられ、ディスクを搬送する搬送手段と、
回転手段によって回転されるディスクに対して近接して情報を記録または再生する動作位置と、動作位置から離反する退避位置とにわたって変位可能な動作部を有する記録再生手段と、
第1および第2方向へ回転可能であり、第1方向へ回転することによって回転手段を回転駆動するとともに、第1および第2方向へ回転することによって搬送手段および動作部を駆動する駆動手段と、
駆動手段の回転力を搬送手段および記録再生手段の動作部に伝達可能な伝達可能状態と、駆動手段の回転力を搬送手段および記録再生手段の動作部に伝達停止する非伝達状態とに、状態切換え可能な伝達手段と、
伝達手段を、駆動手段から搬送手段に伝達される回転力に基づく力に抗して伝達可能状態に保持する状態保持位置と、伝達手段の状態の保持を解除する保持解除位置とにわたって変位可能な伝達状態保持手段とを備えることを特徴とするディスク記録再生装置である。
【0026】
本発明に従えば、ディスク記録再生装置には、伝達可能状態と非伝達状態とに、状態切換え可能な伝達手段が設けられている。伝達手段が伝達可能状態である場合、駆動手段の第1および第2方向への回転力を搬送手段および動作部に伝達することができる。伝達手段が伝達可能状態から非伝達状態に状態が切換えられる場合、駆動手段の回転力を搬送手段および動作部に伝達停止することができる。たとえば駆動手段が、第1方向へ回転することによって、伝達手段は伝達可能状態から非伝達状態に状態を切換え、また駆動手段が、第2方向へ回転することによって、伝達手段は非伝達状態から伝達可能状態に状態を切換える場合において、伝達手段が、非伝達状態である場合でも、駆動手段が第2方向へ回転することによって、伝達手段は、非伝達状態から伝達可能状態に状態が切換えられ、駆動手段の回転力を搬送手段および動作部に伝達することができる。
【0027】
また伝達手段が伝達可能状態である場合において、搬送手段は、伝達される駆動手段の回転力に基づいて、装入位置と排出位置とにわたって変位することができ、動作部は、伝達される駆動手段の回転力に基づいて、動作位置と退避位置とにわたって変位することができる。したがって伝達手段の状態を切換えることによって駆動手段の回転力を搬送手段および動作部に伝達することができ、または伝達停止することができる。
【0028】
またディスク記録再生装置には、状態保持位置と保持解除位置とにわたって変位可能な伝達状態保持手段が設けられており、伝達状態保持手段が状態保持位置に配置されることによって、駆動手段から搬送手段に伝達される回転力に基づく力に抗して、伝達手段を伝達可能状態に保持することができ、また伝達状態保持手段が保持解除位置に配置されることによって、伝達手段の状態の保持を解除することができる。これによって伝達状態保持手段が状態保持位置または保持解除位置に変位することによって伝達手段の状態を変位させることができる。したがって伝達状態保持手段が、状態保持位置に変位して、伝達手段が伝達可能状態に保持されると、駆動手段の第1および第2方向への回転力を、搬送手段および動作部に伝達することができ、また伝達状態保持手段が、保持解除位置に変位して伝達手段が伝達可能状態を保持解除され、非伝達状態に切換えられると、駆動手段の回転力を、搬送手段および動作部に伝達停止することができる。たとえば駆動手段が、第1方向へ回転することによって、伝達手段は伝達可能状態から非伝達状態に状態を切換え、また駆動手段が、第2方向へ回転することによって、伝達手段は非伝達状態から伝達可能状態に状態を切換える場合において、伝達手段が、伝達可能状態を保持解除され、非伝達状態に切換えられても、駆動手段の第2方向へ回転することによって、伝達手段は、非伝達状態から伝達可能状態に状態が切換えられ、駆動手段の回転力を搬送手段および動作部に伝達することができる。
【0029】
また本発明は、伝達手段は、
駆動手段に連結される駆動ギヤと、
回転可能に設けられ、回転することによって、搬送手段を排出位置から装入位置に向かう装入方向および装入位置から排出位置に向かう排出方向へ変位させるとともに、記録再生手段の動作部を退避位置から動作位置に向かう近接方向および動作位置から退避位置に向かう離反方向へ変位させる作動ギヤと、
回転可能に設けられ、駆動ギヤの回転力を作動ギヤに伝達する噛合位置と、駆動ギヤの回転力の作動ギヤへの伝達を停止する非噛合位置とにわたって変位可能なアイドラギヤとを有することを特徴とする。
【0030】
本発明に従えば、伝達手段には、噛合位置と非噛合位置とにわたって変位可能なアイドラギヤが設けられており、アイドラギヤが噛合位置に変位することによって、駆動手段の回転力、具体的には、駆動手段に連結される駆動ギヤの回転力を作動ギヤに伝達することができる。これによって作動ギヤは、搬送手段を装入方向および排出方向へ変位させることができ、動作部を近接方向および離反方向へ変位させることができる。したがって伝達手段によって、具体的には、駆動ギヤ、アイドラギヤおよび作動ギヤによって、駆動手段の回転力を搬送手段および動作部に伝達することができる。
【0031】
また本発明は、前記駆動手段の第1方向への回転力が伝達されると、搬送手段は、排出方向および装入方向のうちいずれか一方へ変位駆動されるとともに、記録再生手段の動作部は、離反方向および近接方向のうちいずれか一方へ変位駆動され、
前記駆動手段の第2方向への回転力が伝達されると、搬送手段は、排出方向および装入方向のうちいずれか他方へ変位駆動されるとともに、記録再生手段の動作部は、離反方向および近接方向のうちいずれか他方へ変位駆動され、
伝達手段は、伝達可能状態で、動作部が退避位置にある状態で、搬送手段に装入方向および排出方向へ変位させる回転力を伝達し、搬送手段が装入位置にある状態で、動作部に近接方向および離反方向へ変位させる回転力を伝達することを特徴とする。
【0032】
本発明に従えば、伝達手段が、伝達可能状態に位置することによって、駆動手段の第1および第2方向への回転力に基づいて、搬送手段を排出方向および装入方向へ変位させることができ、また動作部を離反方向および近接方向へ変位させることができる。これによって駆動手段の一方の回転方向への回転力が伝達されると、搬送手段および動作部は、一方の方向へ変位することができ、駆動手段の他方の回転方向への回転力が伝達されると、搬送手段および動作部は、他方の方向へ変位することができる。
【0033】
また伝達手段は、伝達可能状態で、動作部が退避位置にある場合、搬送手段に装入方向および排出方向へ変位させる回転力を伝達する。また伝達手段は、伝達可能状態で、搬送手段が装入位置にある場合、動作部に近接方向および離反方向へ変位させる回転力を伝達する。これによって搬送手段と動作部との当接を避けることができ、駆動手段の第1および第2方向への回転力に基づいて、搬送手段によってディスクを装入方向および排出方向へ搬送させることができる。また駆動手段の第1および第2方向への回転力に基づいて、動作部を、近接方向および退避方向へ変位させることができる。
【0034】
また本発明は、排出位置にある搬送手段に対するディスクの装着完了および回転手段に対するディスクの装着完了を検出する検出手段と、
情報を記録する記録指示を表す記録指示情報および情報を再生する再生指示を表す再生指示情報を入力するための操作入力手段と、
操作入力手段による入力結果および検出手段による検出結果に基づいて、前記駆動手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0035】
本発明に従えば、制御手段は、検出手段による検出結果および使用者によって操作入力手段に入力される情報に基づいて、駆動手段を第1方向および第2方向へ回転するように制御することができる。したがってディスクの装着完了および使用者による再生指示または記録指示に基づいて駆動手段の回転方向を制御することができる。
【0036】
また本発明は、前記検出手段によって、前記ディスクの搬送手段に対する装着完了が検出されると、前記制御手段は、伝達手段を伝達可能状態に切換え、前記駆動手段を第2方向へ回転させることを特徴とする。
【0037】
本発明に従えば、検出手段によって、排出位置にある搬送手段に対するディスクの装着完了が検出されると、制御手段は、伝達手段を伝達可能状態に切換える。また制御手段は、駆動手段を第2方向へ回転させる。これによって検出手段による検出結果に基づいて、制御手段は、駆動手段の回転を開始するよう制御することができる。また伝達手段が伝達可能状態となることによって、駆動手段の第2方向への回転力を搬送手段および動作部に伝達させることができる。したがって検出手段によるディスクの装着完了の検出結果に基づいて、制御手段が伝達手段を伝達可能状態に切換え、駆動手段を第2方向へ回転させることによって、搬送手段を排出位置から装入位置に変位させ、ディスクを装入方向へ搬送することができる。ここで、検出手段によるディスクの装着完了の検出は、ディスクが着脱操作可能な位置で使用者がディスクを装着位置に装着し、装置奥へ押し込むなどの動作によってされてもよい。
【0038】
また本発明は、前記検出手段によって、搬送手段が装入方向へ変位されてディスクが装入位置に配置されて、装入完了されたことが検出されると、記録指示情報が入力されている場合、前記駆動手段の第2方向への回転を継続し、再生指示情報が入力されている場合、前記駆動手段の第2方向への回転を停止させることを特徴とする。
【0039】
本発明に従えば、使用者によって操作入力手段に記録指示情報が入力されている場合、検出手段によって、ディスクが回転手段に装着させる位置に搬送され、ディスクの装入完了が検出されると、制御手段は、駆動手段を第2方向への回転を継続するように制御する。これによって制御手段は、駆動手段の回転力を動作部に伝達することができるので、動作部を退避位置と動作位置とにわたって変位させることができる。また使用者によって操作入力手段への再生指示情報が入力されている場合、検出手段によって、ディスクの装入完了が検出されると、制御手段は、駆動手段を第2方向への回転を停止するように制御する。これによって駆動手段の回転力を搬送手段および動作部に伝達停止することができるので、駆動手段の回転力は、搬送手段および記録再生手段の動作部には伝達されない。
【0040】
また本発明は、前記検出手段は、前記搬送手段の移動によってスイッチング態様が切換え操作されるスイッチ手段であることを特徴とする。
【0041】
本発明に従えば、検出手段は、搬送手段の移動によって係脱されるスイッチ手段であり、搬送手段が、所定位置にある場合、具体的には、装入位置および排出位置に位置している場合、搬送手段と検出手段は係合している。また搬送手段が、それ以外の位置、具体的には、装入位置と排出位置とにわたって変位している位置にある場合、搬送手段と検出手段は離間している。換言すると、搬送手段の移動によって検出手段のスイッチング態様が切換えられる。これによって搬送手段が、検出手段と係合しているか否かで、搬送手段の位置、具体的には、ディスクが回転手段に装着される位置またはディスクが着脱操作可能な位置にあるか否かを検出することができる。
【0042】
さらに具体的には、ディスクが着脱操作可能な位置にあるとき、搬送手段が検出手段、換言するとスイッチ手段を押す構成であれば、このスイッチ手段が押されることによって、検出手段は、ディスクの排出を検出することできる。またディスクが回転手段に装着される位置にあるとき、搬送手段が検出手段、換言するとスイッチ手段を押す構成であれば、このスイッチ手段が押されることによって、検出手段は、ディスクが回転手段に装着されたことを検出することできる。これによって、簡単な構成で、ディスクの位置を検出することができ、その検出結果に基づいて、制御手段が、タイミング良く駆動手段の回転を開始、継続または停止するように制御することができる。
【0043】
また本発明は、前記制御手段は、伝達状態保持手段の位置および駆動手段の回転方向のうち、少なくとも駆動手段の回転方向を制御することによって、伝達手段の状態を切換えることを特徴とする。
【0044】
本発明に従えば、制御手段が、駆動手段の回転方向を制御することによって、伝達手段、具体的にはアイドラギヤを噛合位置と非噛合位置とに状態を切換えることができる。また駆動手段の回転方向および伝達状態保持手段を状態保持位置および保持解除位置に制御することによって、伝達手段、具体的にはアイドラギヤを噛合位置と非噛合位置とに状態を切換えることができる。したがって制御手段は、状態保持手段の位置および駆動手段の回転方向のうち、少なくとも駆動手段の回転方向を制御することによって、伝達手段の伝達状態を切換えることができる。
【0045】
また本発明は、伝達手段は、
駆動手段に連結される駆動ギヤと、
回転可能に設けられ、回転することによって、搬送手段を装入方向および排出方向へ変位させるとともに、記録再生手段の動作部を近接方向および離反方向へ変位させる作動ギヤと、
回転可能に設けられ、駆動ギヤの回転力を作動ギヤに伝達する噛合位置と、駆動ギヤの回転力の作動ギヤへの伝達を停止する非噛合位置とにわたって変位可能なアイドラギヤとを有し、
アイドラギヤは、駆動手段が第1方向へ回転するとき、噛合位置から非噛合位置に向かう噛合解除方向への力を受け、駆動手段が第2方向へ回転するとき、非噛合位置から噛合位置に向かう噛合方向への力を受け、
伝達状態保持手段を保持解除位置に配置して、前記駆動手段が第1方向へ回転されることによって、前記アイドラギヤが非噛合位置に配置されることを特徴とする。
【0046】
本発明に従えば、アイドラギヤは、駆動手段の第1方向への回転によって、噛合解除方向へ力を受け、駆動手段の第2方向への回転によって、非噛合解除方向へ力を受けるので、伝達状態保持手段が、保持解除位置に配置している場合、駆動手段の第1方向への回転によって、アイドラギヤが噛合解除方向へ力を受け、非噛合位置に変位することができる。したがって制御手段は、駆動手段の第1方向への回転力のみによって、アイドラギヤを非噛合方向へ変位させ、非噛合位置に配置することができ、簡単な構成で駆動手段の第1方向への回転力を搬送手段および動作部に伝達しない状態にすることができる。
【0047】
また本発明は、伝達手段は、
駆動手段に連結される駆動ギヤと、
回転可能に設けられ、回転することによって、搬送手段を装入方向および排出方向へ変位させるとともに、記録再生手段の動作部を近接方向および離反方向へ変位させる作動ギヤと、
回転可能に設けられ、駆動ギヤの回転力を作動ギヤに伝達する噛合位置と、駆動ギヤの回転力の作動ギヤへの伝達を停止する非噛合位置とにわたって変位可能なアイドラギヤとを有し、
駆動手段が第2方向へ回転されることによって、または駆動手段が第1方向へ回転される場合に伝達状態保持手段を状態保持位置に配置させることによって、前記アイドラギヤが噛合位置に配置されることを特徴とする。
【0048】
本発明に従えば、駆動手段の第2方向への回転によって、アイドラギヤが噛合方向へ力を受け、噛合位置に配置される。またアイドラギヤが噛合位置に配置されている位置を保持させたままで駆動手段を第1方向へ回転させる必要がある場合、制御手段は、伝達状態保持手段を状態保持位置に配置することによって、アイドラギヤを噛合位置に保持する。これによって駆動手段の第2方向への回転力のみでアイドラギヤを噛合位置に配置させることができる。またアイドラギヤを噛合位置に配置する状態で、伝達状態保持手段を状態保持位置に配置することによって、アイドラギヤを非噛合位置へ変位させることなく、噛合位置に保持させたままで駆動手段の第1方向への回転力を、搬送手段および動作部に伝達することができる。
【0049】
また本発明は、前記アイドラギヤが、非噛合位置に配置されるとき、記録再生手段によってディスクに対して情報が記録または再生され、
前期アイドラギヤが、噛合位置に配置されるとき、前記ディスクが搬送手段によって搬送されることを特徴とする。
【0050】
本発明に従えば、アイドラギヤが非噛合位置に配置されるとき、駆動手段の回転力を搬送手段および動作部に伝達することなくディスクを回転させて再生または記録することができる。またアイドラギヤが噛合位置に配置されるとき、駆動手段の回転力が、アイドラギヤに伝達され、またアイドラギヤの回転が作動ギヤに伝達されることによって、搬送手段および動作部に伝達され、ディスクを搬送することができる。
【0051】
また本発明は、前記アイドラギヤが、噛合位置に配置される状態で、前記駆動手段が第1方向へ回転することによって、搬送手段が排出方向へ変位駆動され、前記駆動手段が第2方向へ回転することによって、搬送手段が装入方向へ変位駆動されることを特徴とする。
【0052】
本発明に従えば、アイドラギヤが噛合位置に配置される状態で、駆動手段を第1方向または第2方向へ回転することによって、駆動手段の回転方向に基づいて、搬送手段を排出方向または装入方向へ変位駆動することができる。したがって簡単な構成で搬送手段の変位方向を切換えることができる。
【0053】
また本発明は、前記アイドラギヤが、噛合位置に配置される状態で、搬送手段が排出位置にある状態から、前記駆動手段が第2方向へ回転することによって、搬送手段が装入方向へ駆動され、ディスクが回転手段に装着される位置に搬送され、その後、さらに、駆動手段が第2方向へ回転することによって、動作部が近接方向へ駆動されて動作位置に配置され、
この状態から、前記駆動手段が第1方向へ回転することによって、動作部が離反方向へ駆動されて退避位置に配置され、その後、さらに、駆動手段が第1方向へ回転することによって、搬送手段が排出方向へ駆動され、ディスクが着脱操作可能な位置に搬送されることを特徴とする。
【0054】
本発明に従えば、アイドラギヤが噛合位置に配置される状態で、搬送手段が排出位置にある状態から、駆動手段が第2方向へ回転しているとき、搬送手段によってディスクは、着脱操作可能な位置から回転手段に装着される位置まで搬送され、再生可能な状態に至り、その後、動作部が近接方向へ駆動されて動作位置に配置されて、再生可能な状態から記録可能状態となる。またこの状態から、駆動手段が第1方向へ回転することによって、動作部が離反方向へ駆動されて退避位置に配置されて、記録可能状態から再生可能状態に至り、その後、搬送手段によって、ディスクは回転手段に装着される位置から着脱操作可能な位置まで搬送される一連の動作を行うことができる。したがってアイドラギヤの噛合位置を選択することのみによって、駆動手段の第1および第2方向への回転で、ディスクの搬送および動作部の変位によるディスクの記録可能状態および再生可能状態への変位の一連の動作を切換えることができる。
【0055】
またアイドラギヤが噛合位置に配置され、駆動手段の回転力がアイドラギヤを介して搬送手段および動作部に伝達されることによって、ディスクの装着および排出の2方向の動作と、動作部の近接方向と離反方向との2方向への動作をすることができ、ディスクの回転に用いる駆動手段を、搬送手段によるディスクの搬送および動作部の変位に用いることができる。
【発明の効果】
【0056】
本発明によれば、伝達手段の状態を伝達可能状態と非伝達状態とに、切換えることによって、駆動手段の回転力を搬送手段および動作部に伝達することができ、または伝達停止することができる。また伝達状態保持手段が状態保持位置に変位され、伝達手段が伝達可能状態に保持されると、駆動手段の第1および第2方向への回転力を、搬送手段および動作部に伝達することができ、また伝達手段が伝達可能状態を保持解除され、非伝達状態に切換えられると、駆動手段の第1および第2回転の回転力を、搬送手段および動作部に伝達停止することができる。したがって簡単な構成で、駆動手段の回転力を搬送手段および動作部に伝達したり、伝達停止することができ、必要に応じて伝達経路を選択可能にする。またディスクを回転するための駆動手段によって、ディスクの引込および装着ならびに排出を行うとともに動作部を変位させるディスク記録再生装置を提供することができる。
【0057】
本発明によれば、伝達手段によって、具体的には、駆動ギヤ、アイドラギヤおよび作動ギヤによって、駆動手段の回転力を搬送手段および動作部に伝達することができ、ディスクを装入および排出することができ、また動作部を変位させることができる。したがって簡単な構成で、ディスクの引込および装着ならびに排出を行うとともに動作部を変位させる駆動手段を、ディスクを回転するための駆動手段で兼用するディスク記録再生装置を提供することができる。
【0058】
本発明によれば、搬送手段と動作部との当接を避けつつ、駆動手段の第1および第2方向への回転力に基づいて、搬送手段によってディスクを装入方向および排出方向へ搬送させ、また動作部を近接方向および退避方向へ変位させることができる。したがって簡単な構成で、ディスクの引込および装着ならびに排出を行うとともに動作部を変位させる駆動手段を、ディスクを回転するための駆動手段で兼用するディスク記録再生装置を提供することができる。
【0059】
本発明によれば、制御手段は、検出手段による検出結果および使用者によって操作入力手段に入力される情報に基づいて、駆動手段を第1方向および第2方向へ回転するように制御することができる。したがってディスクの装着完了および使用者による再生指示または記録指示に基づいて駆動手段の回転方向を制御することができる。
【0060】
本発明によれば、制御手段は、検出手段による検出結果に基づいて、駆動手段の回転を開始することができる。また伝達手段が伝達可能状態となることによって、駆動手段の第2方向への回転力を搬送手段に伝達することができる。これによって搬送手段を排出位置から装入位置に向かう装入方向へ変位させることができ、ディスクを装入位置に搬送することができる。したがって簡単な構成で、検出手段がディスクの装着完了を検出する検出結果に基づいて、駆動手段および伝達手段を制御し、ディスクを装入方向へ取り込むことができる。
【0061】
本発明によれば、制御手段は、検出手段によるディスクの装入完了の結果に基づいて、記録指示情報が入力されている場合は、駆動手段の第2方向への回転を継続し、再生指示情報が入力されている場合は、駆動手段の第2方向への回転を停止することができる。これによって駆動手段の円滑な動作継続性を保つことができ、または駆動手段の動作停止をすることができる。また駆動手段の第2方向への回転を継続することによって、駆動手段の回転力を動作部に伝達することができるので、動作部を退避位置と動作位置とにわたって変位させ、ディスクを記録可能状態または再生可能状態にすることができる。
したがって簡単な構成で、ディスクの位置を検出して、必要に応じて駆動手段の回転の継続または停止を行うことができる。
【0062】
本発明によれば、搬送手段の移動によって検出手段のスイッチング態様が切換えられる。したがって搬送手段が、検出手段と係合しているか否かで、搬送手段の位置、具体的には、ディスクが回転手段に装着される位置またはディスクが着脱操作可能な位置にあるか否かを検出することができる。したがって簡単な構成で、ディスクの位置を検出することができ、その検出結果に基づいて、制御手段が、タイミング良く駆動手段の回転を継続または停止するように制御するので、ディスクの排出または装入を円滑に移行させることができる。
【0063】
本発明によれば、制御手段は、伝達状態保持手段の位置および駆動手段の回転方向のうち、少なくとも駆動手段の回転方向を制御することによって、伝達手段の伝達状態を切換えることができる。したがって簡単な構成で、伝達手段の伝達状態を切換え、駆動手段の駆動力を搬送手段および動作部に伝達するまたは伝達停止することができる。
【0064】
本発明によれば、制御手段は、駆動手段の第1方向への回転力のみによって、アイドラギヤを非噛合方向へ変位させ、非噛合位置に配置することができる。したがって簡単な構成で駆動手段の第1方向への回転力を搬送手段および動作部に伝達しない状態にすることができる。
【0065】
本発明によれば、駆動手段の第2方向への回転力のみでアイドラギヤを噛合位置に配置させることができ、またアイドラギヤを噛合位置に配置する状態で、伝達状態保持手段を状態保持位置に配置することによって、アイドラギヤを非噛合位置へ変位させることなく駆動手段の第1方向への回転力を、搬送手段および動作部に伝達することができ、動作部を動作位置と退避位置に変位させることができる。したがって簡単な構成で、駆動手段の第1方向および第2方向への回転力を、搬送手段および動作部に伝達することができ、ディスクの搬送および動作部の変位の動作をすることができる。
【0066】
本発明によれば、アイドラギヤが非噛合位置に配置されるとき、駆動手段の回転力を搬送手段および動作部に伝達することなくディスクを回転させて再生または記録することができ、アイドラギヤが噛合位置に配置されるとき、駆動手段の回転力が、アイドラギヤに伝達され、さらにアイドラギヤの回転が作動ギヤに伝達されることによって、搬送手段および動作部に伝達され、ディスクを搬送することができる。したがってアイドラギヤを非噛合位置または噛合位置に配置することによって、ディスクに対して情報を記録または再生することができ、もしくはディスクを搬送することができるので、簡単な構成でディスクの搬送およびディスクの記録再生の動作をすることができる。
【0067】
本発明によれば、アイドラギヤが噛合位置に配置される状態で、搬送手段の排出方向および装入方向への変位を駆動手段の回転方向で変位させることができるので、簡単な構成で搬送手段の変位方向を切換えることができ、ディスクの自動搬送が可能となる。
【0068】
本発明によれば、アイドラギヤの噛合位置を選択することのみによって、駆動手段の第1および第2方向への回転で、ディスクの搬送および動作部の変位によるディスクの記録可能状態および再生可能状態への変位の一連の動作を切換えることができる。したがって簡単な構成でディスクの搬送、動作部の変位およびディスクの記録再生の動作をすることができ、ディスク記録再生装置を薄形化することができる。
【0069】
さらにディスク搬送動作と連動して記録再生手段に設けられる動作部を、動作位置と離反位置とにわたって変位することができる。換言すると、動作部を動作位置に変位するとディスクに記録が可能となり、また動作部を離反位置に変位すると、ディスクを再生およびディスクの搬送が可能となる。これによればディスク記録および再生のためのディスク回転に用いる駆動手段を、ディスクが回転手段に装着させる位置と、ディスクが着脱操作可能な位置とにわたって、ディスクを搬送することに用いることができる、駆動手段の製造コストの低減およびディスク記録再生装置の薄形化を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0070】
図1は、本発明の実施の一形態であるディスク記録再生装置の中心を成す部分を示す平面図である。図2は、図1に示されるディスク記録再生装置の側面図である。本発明のディスク記録再生装置は、シャーシ1と、駆動手段を構成する駆動部40と、回転手段を構成するターンテーブル3と、伝達手段を構成する連結部41および駆動伝達部42と、搬送手段を構成するディスク案内部43と、検出手段を構成する検出部44と、制御手段を構成するモータ制御部60と、記録再生手段に設けられる動作部を構成する光ピックアップ26および記録部45と、伝達状態保持手段を構成する光ピックアップ検出部46と、操作入力手段70とを有する。記録再生手段に設けられる記録部45は、記録用ヘッド31を有し、記録用ヘッド31は、ディスクへ磁界を供給する働きを有する。また光ピックアップ26は、ディスクにレーザースポットを供給する働きを有する。ディスク記録再生装置は、記録用ヘッド31および光ピックアップ26の働きによって、ディスクカートリッジ50に情報を書込み、またディスクカートリッジ50に書きこまれる情報を読込む。
【0071】
シャーシ1は、ディスク記録再生装置を支える胴部であり、このシャーシ1に、駆動部40、ターンテーブル3、連結部41、駆動伝達部42、ディスク案内部43、検出部44、モータ制御部60、光ピックアップ26、記録部45、光ピックアップ検出部46と、操作入力手段70などが設けられている。
【0072】
図3は、図1のe−eの破線上で切断した場合の断面図である。駆動部40は、スピンドルモータ2、取付け板2a、モータ回転軸2b、およびモータギヤ4を有しており、ディスク回転およびディスクカートリッジ50の引込および排出の搬送動作ならびに記録用ヘッド31の昇降動作の駆動源となっている。スピンドルモータ2は、取付け板2aを介してビス、換言すると、ねじなどによって、シャーシ1に取付けられている。スピンドルモータ2は、回転駆動源であり、スピンドルモータ2の上部に突出したモータ回転軸2bを回転させる。モータ回転軸2bは、モータ回転軸2bに固着される後述のターンテーブル3、モータギヤ4、またはモータアーム5を回転させる。モータギヤ4は、モータ回転軸2bのスピンドルモータ2側の根元部分に固着されており、スピンドルモータ2の回転駆動力を、ディスクカートリッジ50の搬送および記録用ヘッド31の昇降に利用するためのギヤである。
【0073】
ターンテーブル3は、モータ回転軸2bの先端部に配されており、ターンテーブル3にディスクを載置してディスクを回転させる。またターンテーブル3によって、ディスクを回転させることによって、記録用ヘッド31および光ピックアップ26を用いてディスクに対して情報の読込みまたは書込みをすることができる。
【0074】
連結部41は、モータアーム5、圧縮スプリング6、ワッシャー7、支持軸5a、アイドラアーム8、アーム規制軸8a、アイドラギヤ9およびワッシャー10を有し、モータギヤ4の回転を、ディスクカートリッジ50の搬送をするディスク案内部43および記録用ヘッド31を昇降する記録部45に伝達する。
【0075】
モータアーム5は、モータギヤ4とターンテーブル3との間で、モータ回転軸2bに接続されており、圧縮状態で設置された圧縮スプリング6とターンテーブル3との間において、モータ回転軸2bに挿入されるワッシャー7で発生する付勢力によって、モータ回転軸2bの回転方向と同一方向へ回転するように構成されている。さらにモータアーム5は、モータ回転軸2bの接続部分とは反対の端部で、アイドラアーム8とともに支持軸5aに接続され、支持軸5aによって回動可能に構成されている。
【0076】
アイドラアーム8は、モータアーム5の接続部分とは反対の端部において、アイドラギヤ9がアイドラアーム8に固着されるアーム規制軸8aにワッシャー10で固定されている。アイドラアーム8を設けることによって、アイドラギヤ9をモータギヤ4および中間ギヤA13の両方に噛合する噛合位置およびモータギヤ4および中間ギヤA13の両方に噛合しない非噛合位置に変位させることができる。アイドラギヤ9は、アーム規制軸8aを中心に回転可能に構成されている。つまり、アイドラギヤ9は、モータアーム5およびアイドラアーム8を介して、モータ回転軸2bの回転にともなって移動する。このとき、アーム規制軸8aの上端部は、シャーシ1に設けられるガイド孔1aの中に位置しているので、アイドラギヤ9の移動範囲が規制され、モータアーム5およびアイドラアーム8の回動範囲も一定範囲内に規制されている。
【0077】
図8は、ディスク記録再生装置の記録および再生時における、モータギヤ4、アイドラギヤ9、中間ギヤA13、および中間ギヤB14の噛合状態を示す平面図である。前記ガイド孔1aは、図1に示されるように斜め方向へ、具体的には、モータギヤ4および中間ギヤA13のそれぞれのピッチ円径が、略同一の大きさである場合において、支持軸1bの軸線およびモータ回転軸2bの軸線を通る線に対して、略垂直方向に延びて形成される。アーム規制軸8aは、ガイド孔1aに沿って変位する。具体的には、アーム規制軸8aは、噛合方向である矢符Q方向へ変位し、ガイド孔1aの一端部である装置手前側端部と、噛合解除方向である矢符P方向へ変位し、ガイド孔1aの他端部である装置奥側端部とにわたって変位する。したがって図8に示されるガイド孔1aの位置、換言すると、ガイド孔1aの装置奥側端部に、アーム規制軸8aが当接して位置規制されると、アイドラギヤ9が、モータギヤ4および後述の中間ギヤA13から離間し、噛み合わなくなる非噛合位置に変位される。換言すると、スピンドルモータ2の回転力がディスク案内部43および記録部45に伝達されない非伝達状態に変位される。また図1に示されるガイド孔1aの位置、換言すると、ガイド孔1aの装置手前側端部に、アーム規制軸8aが当接して位置規制されると、アイドラギヤ9が、モータギヤ4および後述の中間ギヤA13と噛み合う噛合位置に変位される。換言すると、スピンドルモータ2の回転力がディスク案内部43および記録部45に伝達される伝達可能状態に変位される。
【0078】
アイドラギヤ9の位置は、モータギヤ4の回転方向によって位置決めされる。つまり、スピンドルモータ2が、図8に示される矢符f方向、換言すると、時計回りに、すなわちディスクの記録再生回転方向へ回転する場合、モータアーム5も時計回りに回転し、これにともなってアイドラアーム8は装置奥側、換言すると、ディスクが着脱操作可能な位置からディスクがターンテーブル3に装着される位置に向かう装入方向である矢符B方向へ移動する。またアイドラギヤ9は、噛合解除方向である矢符P方向へ変位する。そしてアーム規制軸8aがガイド孔1aの装置奥側端部に達すると、アイドラギヤ9は、モータギヤ4と中間ギヤA13とから離れる非噛合位置に変位されるので、モータギヤ4の回転は中間ギヤA13に伝達されず、中間ギヤA13は回転しない。
【0079】
一方、図1に示すように、スピンドルモータ2が矢符g方向へ回転する場合、モータアーム5も同方向へ回転し、これにともなってアイドラアーム8は装置手前側、換言すると、ディスクがターンテーブル3に装着される位置からディスクが着脱操作可能な位置に向かう排出方向である矢符A方向へ移動する。またアイドラギヤ9は、非噛合解除方向である矢符Q方向へ変位する。そしてアーム規制軸8aがガイド孔1aの装置手前側端部に達すると、アイドラギヤ9は、モータギヤ4および中間ギヤA13の両方と噛合する噛合位置に変位されるので、モータギヤ4の回転がアイドラギヤ9を介して中間ギヤA13に伝達される。
【0080】
駆動伝達部42は、図3に示すように、中間ギヤA13、ワッシャー12、支持軸1b、中間ギヤB14、支持軸1c、およびカムギヤ16を有する。スピンドルモータ2の回転力は、連結部41によって中間ギヤA13および中間ギヤB14に伝達される場合に、ギヤの噛合によって、その回転力をカムギヤ16に伝達する。
【0081】
中間ギヤA13は、大歯車部13aと小歯車部13bとを有し、支持軸1bを中心として回転可能に支持され、ワッシャー12によって抜止めされている。また中間ギヤB14は、大歯車部14aと小歯車部14bとを有し、シャーシ1の支持軸1cを中心として回転可能に支持されており、その大歯車部14aは中間ギヤA13の小歯車部13bと噛合するように構成されている。さらにカムギヤ16は、回転可能な状態で、カムギヤ16の下面中心より下方に延びる円筒部16aがシャーシの孔1dに挿入されており、カムギヤ16のギヤ部16bは中間ギヤB14の小歯車部14bと噛合するように構成されている。したがってモータギヤ4が反時計回りに回転した場合に、前述したように、連結部41によって中間ギヤA13の大歯車部13aがアイドラギヤ9と噛合することによって、スピンドルモータ2の回転力は、アイドラギヤ9を介して、中間ギヤA13に伝達され、また中間ギヤB14に伝達され、さらにカムギヤ16に伝達される。
【0082】
またカムギヤ16上面の外周部付近には、上方に延びる円筒形状のボス16cが、カムギヤ16と一体的に形成されている。ボス16cは、カムギヤ16の上方に設置されるカムプレート17の溝部17aに嵌合している。カムギヤ16下面の外周部付近には、下方に延びる円筒形状のボス16dが、カムギヤ16と一体的に形成されている。ボス16dは、カムギヤ16の下方に設置される後述するカムレバー33と当接可能に配されている。なお、図1のe−e断面図を示す図3において、ボス16dは本来図示できないが、カムギヤ16の下面に形成されていることを概念的に示すために、図3において紙面まで回転移動した位置で図示している。
【0083】
図4は、図1に示す部品の上部空間に構成される部品を示す平面図である。図5は、図4に示されるディスク記録再生装置の側面図である。図6は、図4の部品の一部を抜出して示す平面図であり、図7は図5の一部を抜出して示す側面図である。ディスク案内部43は、従動部材であるカムプレート17、SWプレート18と、搬送アームとしてのLDアーム22およびスライダー20、カートリッジホルダ19およびホルダーアーム21とを有する。カムプレート17は、シャーシ1上面を前後方向、換言すると、排出方向および装入方向へ移動可能に取付けられており、前述したカムギヤ16の回転によってボス16cが回転移動し、これにともなってカムプレート17の溝部17aが押圧されて、カムプレート17が排出方向または装入方向へ移動する。
【0084】
またカムプレート17の側面には、図5に示すように、主として前後方向へ延びるガイド孔17bおよび17cを有しており、それぞれ後述するカートリッジホルダ19のバーリング部19cおよびホルダーアーム21のバーリング部21cが嵌合している。ガイド孔17b,17cは、排出方向および装入方向へ平行に形成されているが、装入方向の端部付近が、排出方向および装入方向対して垂直な方向、かつディスクの回転軸線に平行な方向で、記録用ヘッドが、退避位置から動作位置に向かう近接方向である矢符C方向へ向かって斜めに延びている。
【0085】
SWプレート18は、カムプレート17に前後方向へ移動可能に取付けられており、SWプレートスプリング23によってカムプレート17と連結され、装置奥部方向、換言すると、装入方向へ付勢されている。またSWプレート18は、カムプレート17と一体的に移動する。またSWプレート18は、後述のLDアーム22の先端部22aと摺接しており、カムプレート17の前後の移動動作をLDアーム22に伝達している。
【0086】
LDアーム22は、カートリッジホルダ19上面に突設する支点軸19eを中心として回動可能に取付けられており、その先端部22aは、SWプレート18の口型形状部18aの中に摺動可能な状態で位置している。したがってLDアーム22はSWプレート18の前後移動にしたがって揺動する。また支点軸19eを挟んで先端部22aと反対の端部にある二股形状部22bは、後述のスライダー20のスライダーシャフト20aを挟持しつつこれと摺接している。したがってLDアーム22の揺動はスライダー20に伝達される。
【0087】
スライダー20は、カートリッジホルダ19内に位置しており、ディスクカートリッジ50と係合して、このディスクカートリッジ50を装置内部、換言すると、装入方向へ引込み、または装置内部から排出方向へ排出するものである。スライダー20は、その上部にスライダーシャフト20a,20bを有しており、スライダー20がカートリッジホルダ上面のガイド孔19dに沿って移動することによって、ディスクカートリッジ50を円滑に前後方向である排出方向または装入方向へ移動することができる。前記のLDアーム22の揺動は、スライドシャフト20aを排出方向または装入方向へ移動させ、それにともなって、ディスクカートリッジ50を排出方向または装入方向へ移動させて、引込および排出動作を行わせる。
【0088】
カートリッジホルダ19は、ディスクカートリッジ50を収納するものであり、そのアーム部19aはホルダーアーム21のフック部21dで持上げ支持されている。カートリッジホルダ19側面のバーリング部19cは、カムプレート17側面のガイド孔17cに嵌合しており、ガイド孔17cによって、高さ方向の位置を規制され保持されている。したがってディスクに対して情報の読込みまたは書込みを行う場合、カムプレート17を排出方向の最端部に移動させ、バーリング部19cが斜めスライド部分に位置すると、カートリッジホルダ19がガイド孔17cに案内されて、近接方向へ移動する。
【0089】
またディスクを交換する、還元するとディスクを排出する場合は、カムプレート17を装入方向へ移動させると、逆にカートリッジホルダ19が、排出方向および装入方向対して垂直な方向、かつディスクの回転軸線に平行な方向で、記録用ヘッドが、ターンテーブル3によって回転されるディスクに対して近接して情報を記録または再生する動作位置から、動作位置から離反する退避位置に向かう離反方向である矢符D方向へ移動する。このように、ディスク交換時にカートリッジホルダ19が離反方向へ移動することによって、ディスクの出入れをスムーズに行うことができる。
【0090】
ホルダーアーム21は、前記カートリッジホルダ19を支えるためのものであり、シャーシ1前部に設けられ、離反方向である上方へ伸びる左右2箇所の支持部1fおよび1gに、ホルダーアーム21前部で左右2箇所の支点孔21aおよび21bが嵌合されて回動可能に取付けられているとともに、左側後方に位置するバーリング部21cをカムプレート17側面のガイド孔17b内に位置させており、前記ガイド孔17bによって高さ方向の位置が規制されている。
【0091】
ガイド孔17bはガイド孔17cと同様の形状であり、ガイド孔17cに案内されるカートリッジホルダ19と同様に、ホルダーアーム21もガイド孔17bに案内されて、ディスクの読込みまたは書込みを行う場合に近接方向へ回動し、ディスクを交換する場合に離反方向へ回動する。
【0092】
また検出部44は、図2に示すように、SWプレート18、ローディング検出スイッチ24、装入位置検出スイッチ25およびLDアーム22とを有し、ディスクカートリッジ50がどのような状態にあるかを検出している。ディスクカートリッジ50が完全に装入された状態では、SWプレート18が排出方向の最端部に位置して、SWプレート18の一端部18bがシャーシ1に配置される装入位置検出スイッチ25を押す。一方、ディスクカートリッジ50が排出されると、SWプレート18が装入方向の最端部に位置して、一端部18bがシャーシ1に配置されるローディング検出スイッチ24を押す。
【0093】
装入位置検出スイッチ25が押された状態では、次の動作が再生か記録かの動作モードによって、スピンドルモータ2の駆動を選択することができる。またディスクの排出が完了してローディング検出スイッチ24が押された状態では、スピンドルモータ2の矢符g方向への回転を停止することができる。
【0094】
記録再生手段は、光ピックアップと記録部45とを有する。記録部45は、記録用ヘッド31、ヘッドレバー32、カムレバー33、およびカムレバー検出スイッチ34を有し、カムギヤ16の回転を記録用ヘッド31の昇降動作に変換する働きを有する。まず、光ピックアップ26は、図示しないスライド駆動装置によって、内周方向、換言すると、ターンテーブル3に近づく方向へ、また外周方向、換言すると、ターンテーブル3から離れる方向へと移動可能となっている。
【0095】
図9は、ディスク装入時の主要構成部品を示す平面図であり、図10はその側面図である。図11は、図9の記録用ヘッド31とヘッドレバー32を示す側面図である。図12は、記録状態へ移行時の主要構成部品を示す平面図であり、図13はその側面図である。図14は、図12の記録用ヘッド31とヘッドレバー32を示す側面図である。
【0096】
記録用ヘッド31は、図11に示すように、記録用ヘッド31の本体31aが光ピックアップ26にビスなどで固定されている。ヘッドレバー32は、一端の支点孔32aと他端の支点孔32dとでシャーシ1に回動可能に取付けられており、ばね、換言すると、スプリング81によって支点孔32aを中心に時計回りに付勢されている。ヘッドレバー32の中央部の壁面32bは、記録用ヘッド31のアーム部の一端31bと摺接可能に位置している。
【0097】
カムレバー33は、支点孔33aを中心として回動可能にシャーシ1に取付けられており、その一端はカムギヤ16のボス16dと当接可能に位置していて、他端のボス33bはヘッドレバー32の下端部32cと当接可能に位置している。したがって図11において、ヘッドレバー32はスプリング81の付勢力で時計回りに付勢されているので、壁面32bは、記録用ヘッド31のアーム部の一端31bを押圧し、記録用ヘッドコア部31cを上方向、換言すると、離反方向へ押し上げる状態となっている。このとき、ディスクカートリッジ50の搬送中および装入完了状態では、ディスクカートリッジ50と記録用ヘッド31は当接することなく、充分な隙間が設けられている。
【0098】
図9および図12に示すディスク記録再生装置において、カムギヤ16が矢符g方向へ、換言すると、反時計回りに回転して、ボス16dがカムレバー33を押圧すると、カムレバー33は、ボス33bでヘッドレバー32の下端部32cを押圧して、図11に示す状態から図14に示す状態に記録用ヘッド31とヘッドレバー32とが変位される。このとき、ヘッドレバー32は、スプリング81の付勢力に抗して反時計回りに回動される。それにともなって、記録用ヘッド31のアーム部の一端31bとヘッドレバー32の壁面32bが摺動しながら、記録用ヘッドコア部31cはディスクに摺接する位置まで下降し、やがて一端31bと壁面32bは離間する、換言すると、記録可能状態となる。この状態のとき、カムレバー33がカムレバー検出スイッチ34を押圧し、モータ制御部60は、記録可能状態へ移行したことを判断して、スピンドルモータ2の矢符g方向への回転を停止する。
【0099】
光ピックアップ検出部46は、図1に示すように、ピックアップレバー35、ピックアップ検出スイッチ36およびピックアップ内周検出スイッチ37とを有する。まず、ピックアップレバー35は、長孔35bおよび35cを有しており、長孔35bおよび35cに沿って左右方向、換言すると矢符X方向および矢符Y方向へ変位自在に設けられており、プリング80によって右方向、換言すると矢符Y方向へ付勢されている。ここで、矢符X方向および矢符Y方向は、矢符A方向および矢符B方向に対して垂直な方向であり、また矢符C方向および矢符D方向に対して垂直な方向である。またピックアップレバー35のフック部35aとモータアーム5の先端部5bと当接することによって、スピンドルモータ2からディスク案内部43に伝達される回転力に基づく力に抗して、アイドラギヤを伝達可能状態に保持する状態保持位置からアイドラギヤの状態の保持を解除する保持解除位置に向かう保持解除方向を矢符Y方向とし、保持解除位置から状態保持位置に向かう状態保持方向を矢符X方向とする。ピックアップレバー35の保持解除方向の右端部は光ピックアップ26と当接可能に位置するように、また状態保持方向の左端部はモータアーム5と当接可能に位置するように構成されている。
【0100】
ピックアップ検出スイッチ36は、光ピックアップ26前部の外形部26bと摺接可能に配置され、図1に示すように、モータアーム5とピックアップレバー35とが離間している状態を検出できるように配置されている。この状態のとき、アイドラギヤ9はモータギヤ4と中間ギヤA13とに噛合する噛合位置に変位することができる。またスピンドルモータ2の矢符f方向への回転にしたがってモータアーム5は時計回りに回動可能となっている。ピックアップ内周検出スイッチ37は、光ピックアップ26の後部側面より突設する突出部26aと対向するように位置しており、光ピックアップ26が最内周、換言すると、ディスクカートリッジ50の中心に近接する位置を検出できるように配置されている。
【0101】
図15は、記録状態から再生状態へ移行開始時の主要構成部品を示す平面図であり、図16は、記録状態から再生状態へ移行完了時の主要構成部品を示す平面図である。図15および図16に示すように、光ピックアップ26が最内周に位置する場合には、ピックアップレバー35は、スプリング80の付勢力に抗して、光ピックアップ26に押圧されて左方向である状態保持方向へ移動している状態となり、このとき、モータアーム5のL字状の先端部5bがピックアップレバー35のフック部35aと対向する位置となる。この状態で、モータアーム5の時計回りの回動は、モータアーム5の先端部5bとピックアップレバー35のフック部35aとが当接することによって規制され、連結部41および駆動伝達部42を介してスピンドルモータ2の矢符f方向への回転をカムギヤ16に伝達することができる。このようにして、光ピックアップ26の位置によって、モータアーム5の時計回りの回動を規制して、スピンドルモータ2の矢符f方向への回転をカムギヤ16に伝達可能にする。
【0102】
図17は、アイドラギヤ9が、モータギヤ4および中間ギヤA13に噛合する噛合位置に配されている状態を示す平面図である。
【0103】
ピックアップレバー35は、長孔35bおよび35cを有しており、長孔35bおよび35cに沿って左右方向、換言すると状態保持方向および保持解除方向へ変位自在に設けられており、プリング80によって右方向、換言すると保持解除方向へ付勢されている。
【0104】
ガイド孔1aは、斜め方向へ、具体的には、モータギヤ4および中間ギヤA13のそれぞれのピッチ円径が、略同一の大きさである場合において、支持軸1bの軸線およびモータ回転軸2bの軸線を通る線Zに対して、略垂直方向に延びて形成される。アーム規制軸8aは、ガイド孔1aを装置奥側端部と装置手前側端部とにわたって変位する。換言すると、アーム規制軸8aは、噛合方向である矢符Q方向へ、および噛合解除方向である矢符P方向へ変位する。アーム規制軸8aが、噛合方向へ変位し、装置手前側端部に達すると、モータ回転軸2bの軸線および支持軸1bの軸線を通る線Z上にアーム規制軸8aが配置される。またアーム規制軸8aが、噛合解除方向へ変位し、装置奥側端部に達すると、アイドラギヤが、モータギヤ4および中間ギヤA13と噛み合わない。このようにガイド孔1aを形成することによって、ガイド孔1aの大きさを必要最低限の大きさにすることができ、ディスク記録再生装置の小形化を実現することができる。
【0105】
またモータアーム5の先端部5aにおいて、ピックアップレバー35のフック部35aと係止する係止面5cは、モータアーム5の先端部5aが、ピックアップレバー35のフック部35aと当接し、図17に示すように、係止される位置において、排出方向および装入方向に対して垂直な平面となるように形成される。またピックアップレバー35のフック部35aの係止面35dも、排出方向および装入方向に対して垂直な平面、換言すると、保持解除方向および状態保持方向と平行な平面となるように形成されている。したがってモータアーム5の係止面5cとピックアップレバー35の係止面35dとが、当接し、モータアーム5が、装入方向に力を受ける場合、さらに具体的にはアイドラギヤが、噛合解除方向へ力を受ける場合に、モータアーム5の先端部5aは、ピックアップレバー35のフック部35aによって、係止される方向へ案内されるので、モータアーム5の先端部5aとピックアップレバー35のフック部35aとは、外れにくく、係止される状態を維持することができる。
【0106】
またモータアーム5の先端部5aが、ピックアップレバー35のフック部35aと当接し、図17に示すように、係止される位置において、モータアーム5の係止面5cとピックアップレバー35の係止面35dとは、共にピックアップレバー35の移動方向である保持解除方向および状態保持方向に対して平行となるように形成されているので、ピックアップレバー35を保持解除方向および状態保持方向へ移動させることによって、容易に係脱することができる。
【0107】
次に、前記の本実施例に係るディスク記録再生装置の動作について説明する。まず、本発明のディスク記録再生装置において、ディスク引込および装入を行う場合を説明する。このとき、ディスクカートリッジ50はディスク記録再生装置外に出ており、SWプレート18が装入方向の最端部に位置していて、ローディング検出スイッチ24を押している状態となっている。
【0108】
使用者が、本発明のディスク記録再生装置に、ディスクカートリッジ50を着脱操作可能な位置から装入方向へ挿入すると、ディスクカートリッジ50と係合したスライダー20が、カートリッジホルダ19内を装置奥部方向、換言すると、装入方向へ移動し、スライダーシャフト20aが、LDアームの二股形状部22bを押圧し、LDアーム22は反時計周りに回動する。このとき、SWプレート18の口型形状部18aの中に位置するLDアームの先端部22aは、SWプレート18を押圧して、SWプレート18が装置前部方向、換言すると、排出方向に僅かに移動する。
【0109】
この移動によって、それまでローディング検出スイッチ24を押していたSWプレート18下部の一端部18bが、前記ローディング検出スイッチ24から離れることによって、モータ制御部60である回路システムが、ディスク引込開始と判断し、スピンドルモータ2を矢符g方向へ回転させると同時に、ピックアップ検出スイッチ36が光ピックアップ26を検出するまで、光ピックアップ26を移動させる。
【0110】
スピンドルモータ2が矢符g方向へ回転すると、モータアーム5は圧縮スプリング6とワッシャー7によって発生する摩擦力によって、モータ回転軸2bと同方向へ回動する。これにともなって、アイドラアーム8のアーム規制軸8aは、ガイド孔1aに沿って回動しながらガイド孔1aの一端部である装置手前側端部に当接し、その回動が規制され図1に示す状態になる。
【0111】
したがってアイドラギヤ9は、モータギヤ4と中間ギヤA13の両方と噛合状態となるので、反時計回りのモータギヤ4の回転は、アイドラギヤ9を介して中間ギヤA13に伝達され、中間ギヤB14を経てカムギヤ16に伝達される。このとき、カムギヤ16は矢符g方向へ回転する。そして、カムギヤ16の上面にあるボス部16cが、カムギヤ16の回転にともなってカムプレート17の溝孔部17aを排出方向へ押圧するので、図1の状態から図9の状態へと移動する。
【0112】
カムプレート17の移動にともなって、SWプレート18も排出方向へ移動することによって、スイッチ従動部材の口型形状部18aがLDアームの先端部22aを排出方向へ押して、LDアーム22を反時計回りに回動させる。LDアーム22の二股形状部22bは、スライダーシャフト20aを装入方向へ押し、スライダー20およびディスクカートリッジ50を装置奥部方向、換言すると、装入方向へ移動する。
【0113】
装置奥部方向への移動が完了した後も、カムプレート17は排出方向への移動を続け、カムプレート17側面のガイド孔17bの中に位置するホルダーアーム21のバーリング部21cおよびカムプレート側面の別のガイド孔17cの中に位置するカートリッジホルダ19側面のバーリング部19cは、それぞれガイド孔17b,17cの斜面に沿って、下方向、換言すると、近接方向へ移動する。
【0114】
これによって、カートリッジホルダ19も下方向へ移動し、装置内部に挿入されたディスクカートリッジ50を装入位置まで降下させる。その後、カムプレート17はさらに排出方向へ移動し、装入位置検出スイッチ25によって、カムプレート17が装入位置に到達したことが検出されると、モータ制御部60が装着完了と判断し、次の指示される動作に基づいて、スピンドルモータ2の回転を制御する。
【0115】
またヘッドレバー32の壁面32bは、スプリング81の付勢力によって、記録用ヘッド31の一端31bを押圧している状態である。したがって図11に示すように、記録用ヘッドコア部31cは上方へ、換言すると、離反方向へ押し上げられるので、ディスクカートリッジ50の搬送に支障はない。
【0116】
次に、ディスクカートリッジ50の再生時の動作を説明する。ディスクカートリッジ50が回転手段であるターンテーブル3に装着されている装着完了時では、ディスク記録再生装置は、ディスクが装入されているが記録再生は行っていない待機状態となっており、何の動作も起こさない。ディスク記録再生装置に設けられる操作入力手段70に再生指示を表す再生指示情報が入力されると、スピンドルモータ2が矢符f方向へ回転する。これによって、モータ回転軸2bに備えられたターンテーブル3が回転し、ディスクを回転させて再生を行う。
【0117】
このとき、一端がスピンドルモータ2のモータ回転軸2bに接続したモータアーム5は、モータ回転軸2bとの接続部分にて、圧縮スプリング6とワッシャー7によって、スピンドルモータ2の回転で発生する摩擦力が与えられ、モータ回転軸2bと同方向へ回動する。これにともなって、モータアーム5の他端に接続されるアイドラアーム8も、モータ回転軸2bと同方向へ回転する。
【0118】
アイドラアーム8は、図8に示すように、モータアーム5と接続している部分とは反対の端にアーム規制軸8aを有しており、アーム規制軸8aは、ガイド孔1aに沿って噛合解除方向に変位し、ガイド孔1aの他端部である装置奥側端部に当接される。したがってアイドラギヤ9は、モータギヤ4および中間ギヤA13と離間する非噛合状態にあるので、スピンドルモータ2が矢符f方向へ回転しても、アイドラギヤ9および中間ギヤA13は回転することはなく、中間ギヤA13以降のギヤ列にも回転は伝わらない。また前述したディスクカートリッジ50の搬送時と同様に、記録用ヘッド31の記録用ヘッドコア部31cは上方向、換言すると、離反方向へ押し上げられており、ディスクからは充分に離間しているので、記録されることはない。
【0119】
次に、ディスクカートリッジ50の記録時の動作を説明する。ディスクがターンテーブル3に装着されている状態で、ディスク記録再生装置に設けられる操作入力手段に記録指示を表す記録指示情報が入力されると、スピンドルモータ2が矢符g方向へ回転する。アイドラギヤ9は、モータギヤ4と中間ギヤA13の両方と噛合状態となっているので、モータギヤ4の反時計回りの回転は、アイドラギヤ9を介して中間ギヤA13に伝達され、中間ギヤB14を経てカムギヤ16へ伝達される。
【0120】
このとき、カムギヤ16は矢符g方向へ回転する。そして、カムギヤ16の上面にあるボス部16cが、カムギヤ16の回転にともなって、カムプレート17の溝孔部17aの円弧部と摺接しながら、図9から図12にかけて示すように回転するので、カムプレート17は移動せず、ディスク装着状態、換言すると、ディスクがターンテーブル3に装着されている状態を維持する。またカムギヤ16の下面にあるボス16dも、カムギヤ16の回転にともなってカムレバー33を押圧し、カムレバー33が時計回りに回動する。
【0121】
これによって、図11から図14にかけて示すように、ヘッドレバー32を反時計回りへ回動させ、記録用ヘッド31のコア部31cはディスク面へ摺接する。このとき、カムレバー33によってカムレバー検出スイッチ34が押されているので、記録用ヘッド31が記録可能状態に至っていることが検出され、モータ制御部60である回路システムが記録可能状態と判断し、スピンドルモータ2の回転を停止する。
【0122】
そして、スピンドルモータ2が、矢符f方向へ回転し、モータ回転軸2bに備えられるターンテーブル3が回転する。これによって、ディスクを回転させて記録を行う。このとき、一端がスピンドルモータ2のモータ回転軸2bに接続されるモータアーム5は、その接続部分にて、圧縮スプリング6とワッシャー7によって、スピンドルモータ2の回転によって発生する摩擦力が与えられ、モータ回転軸2bと同方向へ回動する。
【0123】
これにともなって、モータアーム5の他端に接続されるアイドラアーム8も、モータ回転軸2bと同方向へ回転する。アイドラアーム8は、図8に示すように、モータアーム5と接続している部分と反対の端部に、アーム規制軸8aを有しており、アーム規制軸8aは、ガイド孔1aに沿って噛合解除方向に変位し、ガイド孔1aの他端部である装置奥側端部に当接される。したがってアイドラギヤ9はモータギヤ4および中間ギヤA13と離間する非噛合位置に変位されるので、スピンドルモータ2が矢符f方向へ回転しても、アイドラギヤ9および中間ギヤA13は回転することはないので、中間ギヤA13以降のギヤ列にも回転は伝わらない。
【0124】
次に、記録状態から再生状態への動作を説明する。ディスク記録状態からディスク再生状態へ動作する場合、再生指示を表す再生指示情報に基づいて引込時と同様に、モータ制御部60によってスピンドルモータ2を矢符g方向へ回転を開始させる。スピンドルモータ2が矢符g方向へ回転すると、モータアーム5は圧縮スプリング6とワッシャー7によって発生する摩擦力によって、モータ回転軸2bと同方向へ回動する。これにともなって、アイドラアーム8のアーム規制軸8aは、ガイド孔1aに沿って噛合方向に変位し、図15に示すように、ガイド孔1aの一端部である装置手前側端部に当接される。
【0125】
このとき、ピックアップ内周検出スイッチ37が検出するまで、光ピックアップ26を最内周位置に移動させ、ピックアップレバー35は、スプリング80の付勢力に抗して、光ピックアップ26に押圧されて左方向へ移動した状態となり、このとき、モータアーム5のL字状の先端部5bがピックアップレバー35のフック部35aと対向する位置となる。
【0126】
この状態で、スピンドルモータ2が矢符f方向へ回転されるが、モータアーム5の時計回りの回動によって、モータアーム5の先端部5bとピックアップレバー35のフック部35aとが当接することによって規制される。さらに具体的には、モータアーム5の時計回りの回動によって、モータアーム5の先端部5aが、ピックアップレバー35のフック部35aによって、係止される方向へ案内され、規制される。
【0127】
これによってアイドラギヤ9は、モータギヤ4と中間ギヤA13の両方と噛合状態に位置されるので、時計回りに回転しているモータギヤ4の回転は、アイドラギヤ9を介して中間ギヤA13に伝達される。中間ギヤA13に伝達された回転は、噛合関係にある中間ギヤB14を経て、カムギヤ16へ伝達される。このとき、カムギヤ16は矢符f方向へ回転する。
【0128】
記録状態にあるとき、カムギヤ16の上面にあるボス16cと下面にあるボス16dは、図15に示す位置にあり、カムギヤ16が矢符f方向へ回転することによって、ボス16dはカムレバー33から離間する図16に示す位置へと回転する。そのとき、ヘッドレバー32へのスプリング81の付勢力によって、ヘッドレバー32は図14から図11に示す状態へ、換言すると、時計回り方向へ回動し、同時に当該スプリング81の付勢力によって、ヘッドレバー32の下端部32cがカムレバー33のボス33bを押圧しつつ、カムレバー33は、カムギヤ16のボス16dに追従しながら反時計回りへ回動する。
【0129】
このとき、ヘッドレバー32の壁面32bが、記録用ヘッド31の一端31bを当該スプリング81の付勢力で押圧されることによって、コア部31cは上方向、換言すると、離反方向へ付勢される。さらに、カムギヤ16が矢符f方向へ回転することによって、ボス16cはカムプレート17の溝孔部17aの円弧部と摺接しながら、図15から図16にかけて示すように回転するので、カムプレート17は移動せず、ディスクの装着は維持される。
【0130】
そして、カムギヤ16が矢符f方向へ回転し続けることで、カムプレート17が装入方向へ移動し始めることによって、装入位置検出スイッチ25とSWプレート18の一端部18bが押圧状態から離間する状態に至ることで、回路システムが再生可能状態に至ったと判断し、そのときスピンドルモータ2の矢符f方向への回転を、矢符g方向へ逆転させてカムプレート17を排出方向へ移動させ装入位置検出スイッチ25を再度押圧するまで復帰させ図16に示すように再生可能状態になる。
【0131】
以上で、記録状態からディスク装着状態、換言すると、記録再生は行っていない待機状態への動作が完了する。このとき、ディスク記録再生装置に再生指示情報が与えられている場合、光ピックアップ26をピックアップ検出スイッチ36で位置検出されるまで外周方向である保持解除方向へ移動させる。これによってピックアップレバー35もスプリング80によって保持解除方向である矢符Y方向へ移動するので、モータアーム5とピックアップレバー35とが離間される状態となり、たとえば図9に示す状態で、前記ディスクカートリッジ50の再生時の動作説明と同様に、スピンドルモータ2が矢符f方向へ回転することによって再生できる。
【0132】
次に、ディスク排出時の動作を説明する。ディスク装着状態にあるディスクを排出する場合、ディスク排出指示を表す情報に基づいてピックアップ内周検出スイッチ37が検出するまで、光ピックアップ26を内周方向である状態保持方向へ移動させることによって、モータアーム5とピックアップレバー35とが当接する。さらにスピンドルモータ2を矢符f方向へ回転を開始させることによって、アイドラギヤ9を噛合位置に保持し、スピンドルモータ2の矢符f方向への回転力をカムギヤ16に伝達する。また記録状態からディスクを排出する場合、記録状態から再生状態への動作説明と同様の動作で、記録状態からディスク装着状態への動作を完了させる。この場合、カムプレート17が装入方向へ移動し始めることによって、装入位置検出スイッチ25とSWプレート18の一端部18bが押圧状態から離間する状態に至ることで、回路システムが再生可能状態に至ったと判断したのちも、後述のようにスピンドルモータ2は、そのまま、矢符f方向への回転を続行して排出が可能である。
【0133】
そして、ディスク装着状態にあるとき、カムプレート17は図16に示す位置にあり、カムギヤ16の上面にあるボス部16cが、カムギヤ16の回転にともなって、カムプレートの溝孔部17aを装入方向へ押すので、カムプレート17は装入方向へ移動する。このとき、カムプレート17側面のガイド孔17bの中に位置するホルダーアーム21のバーリング部21cおよびカムプレート17側面の別のガイド孔17cの中に位置するカートリッジホルダ側面のバーリング部19cは、それぞれガイド孔17b,17cの斜面に沿って上方向、換言すると、離反方向へ移動する。これによって、カートリッジホルダ19も上方向へ移動する。
【0134】
このような上方向への移動が完了した後も、カムプレート17は装入方向への移動を続ける。これにともなってSWプレート18も装入方向へ移動し、口型形状部18aによってLDアーム22の先端部22aが装入方向へ押されるので、LDアーム22は時計回りに回動する。この回動によって、LDアーム22の二股形状部22bがスライダーシャフト20aを排出方向へ押し、スライダー20およびディスクカートリッジ50をディスク排出方向、換言すると、排出方向へ移動させる。
【0135】
排出が完了すると、カムプレート17と一体となって移動するSWプレート18は、その一端部18bがローディングスイッチ24を押し、これによって、回路システムが排出完了と判断し、スピンドルモータ2の回転を停止する。この状態で光ピックアップ26をピック検出スイッチ36が検出されるまで外周に移動させる。このとき、図1に示す状態となる。なお、前記ディスクカートリッジ50としては、MDなどが利用できる。
【0136】
本実施の形態によれば、連結部41の状態を伝達可能状態と非伝達状態とに、切換えることによって、スピンドルモータ2の回転力をディスク案内部43および記録用ヘッド31に伝達することができ、または伝達停止することができる。またピックアップレバー35が状態保持位置に変位され、連結部41が伝達可能状態に保持されると、スピンドルモータ2の第1および第2方向への回転力を、ディスク案内部43および記録用ヘッド31に伝達することができ、また連結部41が伝達可能状態を保持解除され、非伝達状態に切換えられると、スピンドルモータ2の第1および第2回転の回転力を、ディスク案内部43および記録用ヘッド31に伝達停止することができる。したがって簡単な構成で、スピンドルモータ2の回転力をディスク案内部43および記録用ヘッド31に伝達したり、伝達停止することができ、必要に応じて伝達経路を選択可能にする。またディスクを回転するためのスピンドルモータ2によって、ディスクの引込および装着ならびに排出を行うとともに記録用ヘッド31を変位させるディスク記録再生装置を提供することができる。
【0137】
また伝達手段によって、具体的には、駆動伝達部42および連結部41によって、スピンドルモータ2の回転力をディスク案内部43および記録用ヘッド31に伝達することができ、ディスクを装入および排出することができ、また記録用ヘッド31を変位させることができる。したがって簡単な構成で、ディスクの引込および装着ならびに排出を行うとともに記録用ヘッド31を変位させるスピンドルモータ2を、ディスクを回転するためのスピンドルモータ2で兼用するディスク記録再生装置を提供することができる。
【0138】
またディスク案内部43と記録用ヘッド31との当接を避けつつ、スピンドルモータ2の第1および第2方向への回転力に基づいて、ディスク案内部43によってディスクを装入方向および排出方向へ搬送させ、また記録用ヘッド31は近接方向および退避方向へ変位することができる。したがって簡単な構成で、ディスクの引込および装着ならびに排出を行うとともに記録用ヘッド31を変位させるスピンドルモータ2を、ディスクを回転するためのスピンドルモータ2で兼用するディスク記録再生装置を提供することができる。
【0139】
またモータ制御部60である回路システムは、検出部44による検出結果および使用者によって操作入力手段70に入力される情報に基づいて、スピンドルモータ2を第1方向および第2方向へ回転するように制御することができる。したがってディスクの装着完了および使用者による再生指示または記録指示に基づいてスピンドルモータ2の回転方向を制御することができる。
【0140】
また回路システムは、検出部44による検出結果に基づいて、スピンドルモータ2の回転を開始することができる。また連結部が伝達可能状態となることによって、スピンドルモータ2の第2方向への回転力をディスク案内部43に伝達することができる。これによってディスク案内部43を装入方向へ変位させることができ、ディスクを装入位置に搬送することができる。したがって簡単な構成で、検出部44がディスクの装着完了を検出する検出結果に基づいて、スピンドルモータ2および連結部41を制御し、ディスクを装入方向へ取り込むことができる。
【0141】
また回路システムは、検出部44によるディスクの装入完了の結果に基づいて、記録指示情報が入力されている場合は、スピンドルモータ2の第2方向への回転を継続し、再生指示情報が入力されている場合は、スピンドルモータ2の第2方向への回転を停止することができる。これによってスピンドルモータ2の円滑な動作継続性を保つことができ、またはスピンドルモータ2の動作停止をすることができる。またスピンドルモータ2の第2方向への回転を継続することによって、スピンドルモータ2の回転力を記録用ヘッド31に伝達することができるので、記録用ヘッド31を退避位置と動作位置とにわたって変位にさせ、ディスクを記録可能状態または再生可能状態にすることができる。したがって簡単な構成で、ディスクの位置を検出して、必要に応じてスピンドルモータ2の回転の開始、継続または停止を行うことができる。
【0142】
またディスク案内部43の移動によって検出部44のスイッチング態様が切換えられる。したがってディスク案内部43が、連結部41と係合しているか否かで、ディスク案内部43の位置、具体的には、ディスクが回転手段に装着される位置またはディスクが着脱操作可能な位置にあるかを検出することができる。したがって簡単な構成で、ディスクの位置を検出することができ、その検出結果に基づいて、回路システムが、タイミング良くスピンドルモータ2の回転を継続または停止するように制御するので、ディスクの排出または装入を円滑に移行させることができる。
【0143】
また回路システムは、ピックアップレバー35の位置およびスピンドルモータ2の回転方向のうち、少なくともスピンドルモータ2の回転方向を制御することによって、連結部41の伝達状態を切換えることができる。したがって簡単な構成で、連結部41の伝達状態を切換え、スピンドルモータ2の駆動力を、ディスク案内部43を装入方向および排出方向へ、ならびに記録用ヘッド31を近接方向および退避方向へ変位させることができる。
【0144】
また回路システムは、スピンドルモータ2の第1方向への回転力のみによって、アイドラギヤ9を非噛合方向へ変位させ、非噛合位置に配置することができる。したがって簡単な構成でスピンドルモータ2の第1方向への回転力をディスク案内部43および記録用ヘッド31に伝達しない状態にすることができる。
【0145】
またスピンドルモータ2の第2方向への回転力のみでアイドラギヤ9を噛合位置に配置させることができ、またアイドラギヤ9を噛合位置に配置した状態で、ピックアップレバー35を状態保持位置に配置することによって、アイドラギヤ9を非噛合位置へ変位させることなくスピンドルモータ2の第1方向への回転力を、ディスク案内部43および記録用ヘッド31に伝達することができ、記録用ヘッド31を動作位置と退避位置に変位させることができる。したがって簡単な構成で、スピンドルモータ2の第1方向および第2方向への回転力を、ディスク案内部43および記録用ヘッド31に伝達することができ、ディスクの搬送および記録用ヘッド31の変位の動作をすることができる。
【0146】
またアイドラギヤ9が非噛合位置に配置されるとき、スピンドルモータ2の回転力をディスク案内部43および記録用ヘッド31に伝達することなくディスクを回転させて再生または記録することができ、アイドラギヤ9が噛合位置に配置されるとき、スピンドルモータ2の回転力が、アイドラギヤに伝達され、またアイドラギヤの回転が作動ギヤに伝達されることによって、ディスク案内部43および記録用ヘッド31に伝達され、ディスクを搬送することができる。したがってアイドラギヤ9を非噛合位置または噛合位置に配置することによって、ディスクに対して情報を記録または再生することができ、ディスクを搬送することができるので、簡単な構成でディスクの搬送、記録用ヘッド31の変位およびディスクの記録再生の動作をすることができ、ディスク記録再生装置装置を薄形化することができる。
【0147】
またアイドラギヤが噛合位置に配置される状態で、ディスク案内部43の排出方向および装入方向への変位をスピンドルモータ2の回転方向で変位させることができるので、簡単な構成でディスク案内部43の変位方向を切換えることができ、ディスクの自動搬送が可能となる。
【0148】
またアイドラギヤ9の噛合位置を選択することのみによって、スピンドルモータ2の第1および第2方向への回転で、ディスクの搬送、記録用ヘッド31の変位およびディスクの記録再生の一連の動作を切換えることができる。したがって簡単な構成でディスクの搬送、記録用ヘッド31の変位およびディスクの記録再生の動作をすることができ、ディスク記録再生装置を薄形化することができる。
【0149】
さらにディスク搬送動作と連動して記録部45に設けられる記録用ヘッド31を、動作位置と離反位置とにわたって変位することができる。換言すると、記録用ヘッド31を動作位置に変位するとディスクに記録が可能となり、また記録用ヘッド31を離反位置に変位すると、ディスクを再生およびディスクの搬送が可能となる。これによればディスク記録および再生のためのディスク回転に用いるスピンドルモータ2を、ディスクが回転手段に装着させる位置と、ディスクが着脱操作可能な位置とにわたって、ディスクを搬送することに用いることができる、スピンドルモータ2の製造コストの低減およびディスク記録再生装置の薄形化を実現することができる。
【0150】
また本発明は、前述した実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0151】
また本発明は、実施例としてMDレコーダーについて説明したが、これに限定されるものではなく、CDおよびDVDなどについても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0152】
【図1】本発明の実施の一形態であるディスク記録再生装置の主要構成部品を示す平面図である。
【図2】図1に示されるディスク記録再生装置の主要構成部品を示す側面図である
【図3】図1に示されるディスク記録再生装置の主要構成部品を示す、e−eの破線上で切断した場合の断面図である。
【図4】本発明の実施の一形態であるディスク記録再生装置の、図1に示される部品の上部空間に構成される部品を示す平面図である。
【図5】図4に示されるディスク記録再生装置の上部空間に構成される部品を示す側面図である。
【図6】図4に示されるディスク記録再生装置の部品の一部を抜出して示す平面図である。
【図7】図5に示されるディスク記録再生装置の一部を抜出して示す側面図である。
【図8】本発明の実施の一形態であるディスク記録再生装置の記録および再生時における、モータギヤ4、アイドラギヤ9、中間ギヤA13、および中間ギヤB14の噛合状態を示す平面図である。
【図9】本発明の実施の一形態であるディスク記録再生装置のディスク装入時の主要構成部品を示す平面図である。
【図10】図9に示されるディスク記録再生装置のディスク装入時の主要構成部品を示す側面図である。
【図11】本発明の実施の一形態であるディスク記録再生装置の、図9に示される記録用ヘッド31とヘッドレバー32を示す側面図である。
【図12】本発明の実施の一形態であるディスク記録再生装置の記録状態へ移行時の主要構成部品を示す平面図である。
【図13】図12に示されるディスク記録再生装置の記録状態へ移行時の主要構成部品を示す側面図である。
【図14】本発明の実施の一形態であるディスク記録再生装置の、図12に示される記録用ヘッド31とヘッドレバー32を示す側面図である。
【図15】本発明の実施の一形態であるディスク記録再生装置の記録状態から再生状態へ移行開始時の主要構成部品を示す平面図である。
【図16】本発明の実施の一形態であるディスク記録再生装置の記録状態から再生状態へ移行完了時の主要構成部品を示す平面図である。
【図17】本発明の実施の一形態であるディスク記録再生装置において、アイドラギヤ9が、モータギヤ4および中間ギヤA13に噛合する噛合位置に配されている状態での主要構成物品を示す平面図である。
【図18】従来の技術のディスク記録再生装置の主要構成部品を示す平面図である。
【図19】図18に示される従来の技術のディスク記録再生装置の主要構成部品を示す側面図である。
【図20】従来の技術のディスク記録再生装置の、図18に示される部品の上部空間に構成される部品を示す平面図である。
【0153】
【図21】図20に示される従来の技術のディスク記録再生装置の上部空間に配置される部品を示す側面図である。
【図22】図20に示される従来の技術のディスク記録再生装置の部品の一部を抜出して示す平面図である。
【図23】図21に示される従来の技術のディスク記録再生装置の部品の一部を抜出して示す側面図である。
【符号の説明】
【0154】
1 シャーシ
1a ガイド孔
1b 支持軸
1c 支持軸
1d 孔部
1f 支持部
1g 支持部
2 スピンドルモータ
2a 取付け板
2b モータ回転軸
3 ターンテーブル
4 モータギヤ
5 モータアーム
5a 支持軸
5b 先端部
5c 係止面
6 圧縮スプリング
7 ワッシャー
8 アイドラアーム
8a アーム規制軸
9 アイドラギヤ
10 ワッシャー
12 ワッシャー
13 中間ギヤA
13a 大歯車部
13b 小歯車部
14 中間ギヤB
14a 大歯車部
14b 小歯車部
16 カムギヤ
16a 円筒部
16b ギヤ部
16c ボス部
16d ボス部
17 カムプレート
17a 溝孔部
17b ガイド孔
17c ガイド孔
18 SWプレート
18a 口型形状部
18b 一端部
19 カートリッジホルダ
19a アーム部
19c バーリング部
19d ガイド孔
19e 支点軸
20 スライダー
20a スライダーシャフト
20b スライダーシャフト
21 ホルダーアーム
21a 支点孔
21b 支点孔
21c バーリング部
21d フック部
22 LDアーム
22a 先端部
22b 二股形状部
23 SWプレートスプリング
24 ローディング検出スイッチ
25 装入位置検出スイッチ
26 光ピックアップ
26a 突出部
26b 外形部
31 記録用ヘッド
31a 本体
31b 一端
31c コア部
32 ヘッドレバー
32a 支点孔
32b 壁面
32c 下端部
32d 支点孔
33 カムレバー
33a 支点孔
33b ボス
34 カムレバー検出スイッチ
35 ピックアップレバー
35a フック部
35b 長孔
35c 長孔
35d 係止面
36 ピックアップ検出スイッチ
37 ピックアップ内周検出スイッチ
40 駆動部
41 連結部
42 駆動伝達部
43 ディスク案内部
44 検出部
45 記録部
46 光ピックアップ検出部
50 ディスクカートリッジ
60 モータ制御部
70 操作入力手段
80 スプリング
81 スプリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を記録するためのディスクが着脱可能に装着され、ディスクを回転させる回転手段と、
ディスクを回転手段に装着させる装入位置と、ディスクの着脱操作可能な排出位置とにわたって変位可能に設けられ、ディスクを搬送する搬送手段と、
回転手段によって回転されるディスクに対して近接して情報を記録または再生する動作位置と、動作位置から離反する退避位置とにわたって変位可能な動作部を有する記録再生手段と、
第1および第2方向へ回転可能であり、第1方向へ回転することによって回転手段を回転駆動するとともに、第1および第2方向へ回転することによって搬送手段および動作部を駆動する駆動手段と、
駆動手段の回転力を搬送手段および記録再生手段の動作部に伝達可能な伝達可能状態と、駆動手段の回転力を搬送手段および記録再生手段の動作部に伝達停止する非伝達状態とに、状態切換え可能な伝達手段と、
伝達手段を、駆動手段から搬送手段に伝達される回転力に基づく力に抗して伝達可能状態に保持する状態保持位置と、伝達手段の状態の保持を解除する保持解除位置とにわたって変位可能な伝達状態保持手段とを備えることを特徴とするディスク記録再生装置。
【請求項2】
伝達手段は、
駆動手段に連結される駆動ギヤと、
回転可能に設けられ、回転することによって、搬送手段を排出位置から装入位置に向かう装入方向および装入位置から排出位置に向かう排出方向へ変位させるとともに、記録再生手段の動作部を退避位置から動作位置に向かう近接方向および動作位置から退避位置に向かう離反方向へ変位させる作動ギヤと、
回転可能に設けられ、駆動ギヤの回転力を作動ギヤに伝達する噛合位置と、駆動ギヤの回転力の作動ギヤへの伝達を停止する非噛合位置とにわたって変位可能なアイドラギヤとを有することを特徴とする請求項1に記載のディスク記録再生装置。
【請求項3】
前記駆動手段の第1方向への回転力が伝達されると、搬送手段は、排出方向および装入方向のうちいずれか一方へ変位駆動されるとともに、記録再生手段の動作部は、離反方向および近接方向のうちいずれか一方へ変位駆動され、
前記駆動手段の第2方向への回転力が伝達されると、搬送手段は、排出方向および装入方向のうちいずれか他方へ変位駆動されるとともに、記録再生手段の動作部は、離反方向および近接方向のうちいずれか他方へ変位駆動され、
伝達手段は、伝達可能状態で、動作部が退避位置にある状態で、搬送手段に装入方向および排出方向へ変位させる回転力を伝達し、搬送手段が装入位置にある状態で、動作部に近接方向および離反方向へ変位させる回転力を伝達することを特徴とする請求項1または2に記載のディスク記録再生装置。
【請求項4】
排出位置にある搬送手段に対するディスクの装着完了および回転手段に対するディスクの装着完了を検出する検出手段と、
情報を記録する記録指示を表す記録指示情報および情報を再生する再生指示を表す再生指示情報を入力するための操作入力手段と、
操作入力手段による入力結果および検出手段による検出結果に基づいて、前記駆動手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のディスク記録再生装置。
【請求項5】
前記検出手段によって、前記ディスクの搬送手段に対する装着完了が検出されると、前記制御手段は、伝達手段を伝達可能状態に切換え、前記駆動手段を第2方向へ回転させることを特徴とする請求項4に記載のディスク記録再生装置。
【請求項6】
前記検出手段によって、搬送手段が装入方向へ変位されてディスクが装入位置に配置されて、装入完了されたことが検出されると、記録指示情報が入力されている場合、前記駆動手段の第2方向への回転を継続し、再生指示情報が入力されている場合、前記駆動手段の第2方向への回転を停止させることを特徴とする請求項5に記載のディスク記録再生装置。
【請求項7】
前記検出手段は、前記搬送手段の移動によってスイッチング態様が切換え操作されるスイッチ手段であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1つに記載のディスク記録再生装置。
【請求項8】
前記制御手段は、伝達状態保持手段の位置および駆動手段の回転方向のうち、少なくとも駆動手段の回転方向を制御することによって、伝達手段の状態を切換えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のディスク記録再生装置。
【請求項9】
伝達手段は、
駆動手段に連結される駆動ギヤと、
回転可能に設けられ、回転することによって、搬送手段を装入方向および排出方向へ変位させるとともに、記録再生手段の動作部を近接方向および離反方向へ変位させる作動ギヤと、
回転可能に設けられ、駆動ギヤの回転力を作動ギヤに伝達する噛合位置と、駆動ギヤの回転力の作動ギヤへの伝達を停止する非噛合位置とにわたって変位可能なアイドラギヤとを有し、
アイドラギヤは、駆動手段が第1方向へ回転するとき、噛合位置から非噛合位置に向かう噛合解除方向への力を受け、駆動手段が第2方向へ回転するとき、非噛合位置から噛合位置に向かう噛合方向への力を受け、
伝達状態保持手段を保持解除位置に配置して、前記駆動手段が第1方向へ回転されることによって、前記アイドラギヤが非噛合位置に配置されることを特徴とする請求項8に記載のディスク記録再生装置。
【請求項10】
伝達手段は、
駆動手段に連結される駆動ギヤと、
回転可能に設けられ、回転することによって、搬送手段を装入方向および排出方向へ変位させるとともに、記録再生手段の動作部を近接方向および離反方向へ変位させる作動ギヤと、
回転可能に設けられ、駆動ギヤの回転力を作動ギヤに伝達する噛合位置と、駆動ギヤの回転力の作動ギヤへの伝達を停止する非噛合位置とにわたって変位可能なアイドラギヤとを有し、
駆動手段が第2方向へ回転されることによって、または駆動手段が第1方向へ回転される場合に伝達状態保持手段を状態保持位置に配置させることによって、前記アイドラギヤが噛合位置に配置されることを特徴とする請求項8または9に記載のディスク記録再生装置。
【請求項11】
前記アイドラギヤが、非噛合位置に配置されるとき、記録再生手段によってディスクに対して情報が記録または再生され、
前期アイドラギヤが、噛合位置に配置されるとき、前記ディスクが搬送手段によって搬送されることを特徴とする請求項2、9または10に記載のディスク記録再生装置。
【請求項12】
前記アイドラギヤが、噛合位置に配置される状態で、前記駆動手段が第1方向へ回転することによって、搬送手段が排出方向へ変位駆動され、前記駆動手段が第2方向へ回転することによって、搬送手段が装入方向へ変位駆動されることを特徴とする請求項11に記載のディスク記録再生装置。
【請求項13】
前記アイドラギヤが、噛合位置に配置される状態で、搬送手段が排出位置にある状態から、前記駆動手段が第2方向へ回転することによって、搬送手段が装入方向へ駆動され、ディスクが回転手段に装着される位置に搬送され、その後、さらに、駆動手段が第2方向へ回転することによって、動作部が近接方向へ駆動されて動作位置に配置され、
この状態から、前記駆動手段が第1方向へ回転することによって、動作部が離反方向へ駆動されて退避位置に配置され、その後、さらに、駆動手段が第1方向へ回転することによって、搬送手段が排出方向へ駆動され、ディスクが着脱操作可能な位置に搬送されることを特徴とする請求項11に記載のディスク記録再生装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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