デザインシートの製造方法
【課題】安価な方法で紙材等のシートに立体感、実物感、高級感を出すことができるデザインシートの製造方法を提供すること。
【解決手段】基材シート1の上方に任意の図柄を施し有孔質ないしは図柄以外は透光性の図柄シート2を空間スペース10を介して配置する。次に、図柄シート2の斜め上方に該図柄シート2を照らす光源を配置すると共に、該図柄シート2の上方から撮像装置4にて図柄シート2を撮影する。この撮影した写真あるいは撮影データから版下データを作成する。次に、印刷用のシート5に前記版下データにより印刷をして図柄を印刷した完成シート7を製造する。
【解決手段】基材シート1の上方に任意の図柄を施し有孔質ないしは図柄以外は透光性の図柄シート2を空間スペース10を介して配置する。次に、図柄シート2の斜め上方に該図柄シート2を照らす光源を配置すると共に、該図柄シート2の上方から撮像装置4にて図柄シート2を撮影する。この撮影した写真あるいは撮影データから版下データを作成する。次に、印刷用のシート5に前記版下データにより印刷をして図柄を印刷した完成シート7を製造する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面にデザインを施して立体感を表現可能としたデザインシートの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、不織布やレース生地等の多様なデザインを施した「有孔シート」を、ベースとなる、各種フィルム、紙、不織布、金銀紙等の「基材シート」の表面に直接貼合した、「有孔シート」と「基材シート」の2枚のシートからなる「複層シート」が各方面で使用されている。
こうした「複層シート」は、「基材シート」の表面に全面にわたって凹凸状のデザインを施した「有孔シート」を使用するために、現前とした立体感、実物感を有するものの、比較的安価な「基材シート」の他に高価な「有孔シート」を使用するために、「基材シート」のみを使用する場合と比べてコスト面で不利になってしまう。
【0003】
すなわち、上記「複層シート」は、基材シートの表面に実際に凹凸状のデザイン(図柄)を施した有孔シートを貼り合わせた構造としているために、実際に手で触った場合には、実物感があり、見た目にも立体感がある上に高級感をかもし出している。しかしながら、この有孔シートは非常に高価であり、価格がネックとなっている。
【0004】
図12〜図15は上記複層シートの製造過程を示すものであり、図12に示すように、基材シート51の表面に、デザインを施して略全面にわたって表面を凹凸状とした有孔シート52を貼合して複層シート53が製造される。
図13は上記のようにして製造された複層シート53の平面図を示しており、デザインは便宜上「A」としているが、実際には例えば、図14に示すような模様である。この模様の繊維状の部分が他の部分より若干盛り上がっていて、全体としては図15に示すように全面にわたって凹凸状となっている。
【0005】
したがって、基材シート51と有孔シート52からなる複層シート53は、実際に手で触った場合には実物感、立体感があり、高級感を醸し出すことができる。しかし、上述したように有孔シート52が高価であるという問題の他にも問題がある。
すなわち、基材シート51の表面に有孔シート52を貼合した複層シート53では、摩擦に対しては弱く、表面が擦れたりすると、有孔シート52の表面が繊維状に剥離してきて、商品価値を無くしてしまうことになる。
【0006】
そこで、最近では、上記のような「有孔シート」を用いずに、「有孔シート」の図柄をスキャン、あるいは写真撮影するなどして、印刷用の版あるいはデータを作成し、それを用いて「基材シート」に「有孔シート」のデザインを印刷する方法が取られている。
この場合の「有孔シートのデザインを印刷した基材シート」は、実際に複数のシートを貼合した上記の「複層シート」のような、表面のモモケ、剥離の心配がなく、摩擦強度もあるので、あらゆる方面での使用が可能となる。また、かなりの高価な「有孔シート」を採用しても、希望するサイズの「有孔シート」をスキャン、あるいは写真撮影時にのみ高価な該「有孔シート」を用意するだけで事足りることから、「有孔シートのデザインを印刷した基材シート」を安価に大量に製造することができる。
【0007】
なお、既存の上記「有孔シートのデザインを印刷した基材シート」は、「有孔シート」の種類と同様に多岐に渡っており、不織布の柄では、雲竜、亀甲、さざなみ、落水、水玉等が多く用いられている。
また、「有孔シートのデザインを印刷した基材シート」のほとんどが1色印刷で、単調かつ平面的な表現しかできていないために、印刷後の仕上がりに立体感、実物感がなく、上記の「複層シート」よりコスト面ではメリットがあるものの、余り採用に至っていないのが現状である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上述の問題点に鑑みて提供したものであって、少なく以下の目的を持ったデザインシートの製造方法を提供するものである。
(1)安価な方法で紙材等のシートに立体感、実物感、高級感を出すことができるデザインシートの製造方法を提供すること。
(2)複数のシートを用いずに、1枚のシートにて立体感、実物感、高級感を醸し出したデザインシートを安価に提供できること。
(3)有孔シートと基材シートを直接貼合した複層シートより、更に存在感のある「有孔シートのデザインを印刷した基材シート」であるシートを、多色印刷で製作でき、一層の高級感を出したシートを提供すること。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、本発明の請求項1に記載のデザインシートの製造方法では、基材シート1の表面に任意の図柄を施し有孔質ないしは図柄以外は透光性の図柄シート2を載置し、
該図柄シート2の上方から撮像装置4にて図柄シート2を撮影し、撮影した写真あるいは撮影データから版下データを作成し、
印刷用のシート5に予め前記図柄シート2の図柄に似た模様のエンボス加工を施し、
前記エンボス加工を施したシート5に前記版下データにより印刷をして図柄を印刷した完成シート7を製造するようにしていることを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載のデザインシートの製造方法では、基材シート1の上方に任意の図柄を施し有孔質ないしは図柄以外は透光性の図柄シート2を空間スペース10を介して配置し、
前記図柄シート2の斜め上方に該図柄シート2を照らす光源を配置すると共に、該図柄シート2の上方から撮像装置4にて図柄シート2を撮影し、撮影した写真あるいは撮影データから版下データを作成し、
印刷用のシート5に前記版下データにより印刷をして図柄を印刷した完成シート7を製造するようにしていることを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載のデザインシートの製造方法では、前記シート5は、前記図柄シート2の図柄に似た模様のエンボス加工を施していることを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載のデザインシートの製造方法では、前記基材シート1と図柄シート2との間の空間スペース10の寸法は任意に調整可能としていることを特徴としている。
【0013】
請求項5に記載のデザインシートの製造方法では、前記光源の位置は任意に調整可能としていることを特徴としている。
【0014】
請求項6に記載のデザインシートの製造方法では、前記シート5は、フィルム、紙、不織布、金銀紙等のいずれかとしていることを特徴としている。
【0015】
請求項7に記載のデザインシートの製造方法では、前記完成シート7は1色ないしは多色印刷していることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明の請求項1に記載のデザインシートの製造方法によれば、基材シート1の表面に任意の図柄を施し有孔質ないしは図柄以外は透光性の図柄シート2を載置し、該図柄シート2の上方から撮像装置4にて図柄シート2を撮影し、撮影した写真あるいは撮影データから版下データを作成し、印刷用のシート5に予め前記図柄シート2の図柄に似た模様のエンボス加工を施し、前記エンボス加工を施したシート5に前記版下データにより印刷をして図柄を印刷した完成シート7を製造するようにしているので、安価な方法で紙材等のシート5に立体感、実物感、高級感を出すことができ、また、複数のシートを用いずに、1枚のシート5にて立体感、実物感、高級感を醸し出したデザインシートを安価に且つ大量に製作することができる。また、完成シート7には図柄と似たエンボス加工が施されているので、完成シート7を見た場合には、立体感、実物感、高級感を醸し出すことができる。
【0017】
請求項2に記載のデザインシートの製造方法によれば、基材シート1の上方に任意の図柄を施し有孔質ないしは図柄以外は透光性の図柄シート2を空間スペース10を介して配置し、前記図柄シート2の斜め上方に該図柄シート2を照らす光源を配置すると共に、該図柄シート2の上方から撮像装置4にて図柄シート2を撮影し、撮影した写真あるいは撮影データから版下データを作成し、印刷用のシート5に前記版下データにより印刷をして図柄を印刷した完成シート7を製造するようにしているので、安価な方法で紙材等のシート5に立体感、実物感、高級感を出すことができ、また、複数のシートを用いずに、1枚のシート5にて立体感、実物感、高級感を醸し出したデザインシートを安価に且つ大量に製作することができる。完成シート7が1枚であるにも関わらず、斜め上方に配置した光源と空間スペース10の効果により、完成シート7には図柄とこの図柄の影が印刷されているので、立体感、実物感、高級感を醸し出すことができる。しかも、完成シート7は安価なシート5にて印刷するので、完成シート7を安価に且つ大量に製作することができる。
【0018】
請求項3に記載のデザインシートの製造方法によれば、前記シート5は、前記図柄シート2の図柄に似た模様のエンボス加工を施しているので、完成シート7に該図柄に似た凹凸状の立体感を持たせることができる。かかる場合には、一層立体感、実物感、高級感を出すことができ、しかも、指先等で触った場合には、一層立体感を出すことができる。また、エンボス加工が施された完成シート7は、錯覚により従来の複層シート、つまり、実際に有孔シートを貼合したような感じを与えることになる。このように、1枚の完成シート7にも関わらず、立体感、実物感、高級感を見た人に与えることができ、しかも、完成シート7は安価なシート5にて印刷するので、完成シート7を安価に且つ大量に製作することができる。
【0019】
請求項4に記載のデザインシートの製造方法によれば、前記基材シート1と図柄シート2との間の空間スペース10の寸法は任意に調整可能としているので、図柄の投影の奥行き感を任意にあるいは微妙に調整することができ、一層実物感、立体感、高級感を出すことができる。また、該完成シート7の商品価値を非常に高めることができる。
【0020】
請求項5に記載のデザインシートの製造方法によれば、前記光源の位置は任意に調整可能としているので、図柄の投影の奥行き感を任意にあるいは微妙に調整することができ、一層実物感、立体感、高級感を出すことができる。また、該完成シート7の商品価値を非常に高めることができる。
【0021】
請求項6に記載のデザインシートの製造方法によれば、前記シート5は、フィルム、紙、不織布、金銀紙等のいずれかとしていることで、多様な完成シート7を提供することができる。
【0022】
請求項7に記載のデザインシートの製造方法によれば、前記完成シート7は1色ないしは多色印刷していることで、多様で高級感のある完成シート7を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1及び図2に示すように、基材シート1の表面に、従来と同様の有孔シートである図柄シート2を載置して、この基材シート1及び図柄シート2にてデータ作成用シート3を作成する。そして、このデータ作成用シート3の上方から撮像装置4にてデータ作成用シート3を撮像する。
【0024】
ここで、基材シート1は、従来の場合と同様に、各種のフィルム、紙、不織布、金銀紙等で構成され、任意の色に1色、あるいは複数色に着色した場合や、任意の図柄を施したものが用いられる。
また、図柄シート2は、不織布、レース生地等で任意のデザインが施され、任意の色に1色、あるいは複数色に着色したものが用いられる。図1では、図柄シート2には「A」の文字を図柄としているが、これは説明の便宜上であり、任意の図柄が描かれる。図3はその一例を示しており、繊維状としたものである。
【0025】
そして、図柄シート2は、多数の小さな孔が穿孔されている、所謂有孔シートや、透光性のものであり、図柄の部分は、非透光性であり、撮像装置4にて図柄シート2を撮像した場合には、図柄が図3に示すようにくっきりと撮影されるようになっている。
また、撮像装置4は、スキャナー、デジタルカメラ、撮像素子(CCD)を用いていないカメラを含む概念である。
【0026】
上記のようにして撮像装置4にて撮像したデータから印刷用の版下データを作成し、この版下データにてシート5(図4参照)の表面に印刷する。この印刷されたシート5には図4に示すようにインク層6が密着されており、このシート5とインク層6とで完成シート7と称する。図3はこの完成シート7の図柄の一例を示している。なお、図4は完成シート7の要部拡大断面図を示している。
本発明では、上記版下データにてシート5に印刷する前に、該シート5には、図柄シート2に良く似たパターンのエンボス加工を施している。図3の例では繊維状の図柄としているので、シート5にも繊維状のエンボス加工を施す。
【0027】
このシート5に加工するエンボス加工は、図柄シート2の図柄とピッタリと合わせる必要はなく、指先で完成シート7の表面を触った場合に繊維状の凹凸が感じられる程度のエンボス加工で良い。かかる場合には、完成シート7の表面に指先で触れた場合には、図柄の繊維状の凹凸が感じられるものであり、従来の複層シートのような感覚を得ることができる。
そのため、完成シート7を見た場合には、立体感、実物感、高級感を醸し出すことができる。この完成シート7を作成するための印刷用のシート5は、1枚だけで良く、また比較的安価な材料で良いので、完成シート7を非常に低コストに且つ大量に製作することができる。
【0028】
(第2の実施の形態)
図5及び図6は第2の実施形態を示し、本実施形態では、基材シート1と図柄シート2との間に任意の寸法の空間スペース10を設けたのをデータ作成用シート3としている。そして、さらに斜め上方に配置した光源にてデータ作成用シート3を斜めから照射し、データ作成用シート3の真上から撮像装置4にて撮像して版下データを作成するようにしたものである。
【0029】
基材シート1と図柄シート2との間に空間スペース10を設けていることと、ランプ等の光源をデータ作成用シート3の斜め上方から照射していることとで、図柄シート2に描いた図柄(図示例では「A」の文字)の影が基材シート1の表面に投影されることになる。
そして、データ作成用シート3(図柄シート2)の真上から見た場合には、図柄シート2の図柄の影が見えることになり、この状態で撮像装置4にて撮影した場合には、図7に示すような撮像データが得られることになる。
【0030】
そして、撮像装置4にて撮影したからシート5に印刷するための版下データを作成する。版下データから先の実施形態と同様にシート5に印刷して完成シート7を作成する。本実施形態では、完成シート7が1枚であるにも関わらず、斜め上方に配置した光源と空間スペース10の効果により、完成シート7には図柄とこの図柄の影が印刷されているので、立体感、実物感、高級感を醸し出すことができる。
しかも、完成シート7は1枚のシートであり、また、安価なシートに印刷できる(している)ので、立体感、実物感、高級感があるにも関わらず、安価な完成シート7を安価に且つ大量に製作することができる。
【0031】
また、撮像装置4にて図柄を撮影する際に、光源の位置を変えたり、あるいは基材シート1と図柄シート2との空間スペース10の寸法を調整したり、さらには、光源の位置と空間スペース10の寸法の調整の両方を適宜行なうことで、図柄の投影の奥行き感を任意にあるいは微妙に調整することができ、一層実物感、立体感、高級感を出すことができる。また、該完成シート7の商品価値を非常に高めることができる。
図8は図柄の影の位置を図7の場合よりもさらに後方に位置させた場合を示している。
【0032】
図9及び図10は図3の場合とは異なる図柄の場合を示している。また、図11は基材シート1の他の例を示すものである。先の実施形態では、基材シート1の表面は滑らかとしていたが、図11では基材シート1にエンボス加工を施したものである。
この図11に示すエンボス加工を施した基材シート1を第1、第2の実施形態で用いることで、一層立体感、実物感、高級感を持たせた完成シート7を作成することができ、該完成シート7の商品価値を非常に高めることができる。この場合、特に視覚的にも触感の面でもリアリティを持たせることができる。
【0033】
なお、本実施形態では、基材シート1の上方に空間スペース10を介して図柄シート2を配置して撮像装置4にて撮影する場合について説明したが、図柄シート2の上方に更に空間スペース10を介して第2の図柄シートを配置して撮像装置4にて撮影して版下データを作成するようにしても良い。
【0034】
また、第1の実施形態の場合と同様に、図9及び図10に示す図柄の場合や他の図柄の場合にでも、シート5への印刷の前に該シート5にエンボス加工を施すことで、完成シート7に該図柄に似た凹凸状の立体感を持たせることができる。かかる場合には、一層立体感、実物感、高級感を出すことができ、しかも、指先等で触った場合には、一層立体感を出すことができる。
また、エンボス加工が施された完成シート7は、錯覚により従来の複層シート、つまり、実際に有孔シートを貼合したような感じを与えることになる。このように、1枚の完成シート7にも関わらず、立体感、実物感、高級感を見た人に与えることができ、しかも、完成シート7は安価なシート5にて印刷するので、完成シート7を安価に且つ大量に製作することができる。
【0035】
特に、基材シート1や図柄シート2が、たとえ非常に高価な材料を用いたとしても、これらは撮像装置4による撮影用であり、単品であるので、コストに反映するものではない。
【0036】
また、基材シート1や図柄シート2は任意の色を1色はもちろん多色のものを用いても完成シート7を作成することができるのはもちろんである。
【0037】
具体的には、以下の基材シート1と図柄シート2を用いたが、他のシートを用いても良いのはもちろんである。
基材シート1:紀州製紙株式会社/色上質紙 特厚口 肌色
有孔柄シート(図柄シート2):三和製紙株式会社/さざなみ柄
:三和製紙株式会社/亀甲柄
:パピルス株式会社/落水柄
【0038】
シート5を印刷する場合、オフセット用印刷、グラビア印刷用、フレキソ印刷用等、それぞれ印刷方式によって製版し、7〜8色で印刷することが可能である。製版せずに、パソコンからインクジェットプリンターにてプリントアウトすることも可能である。このように完成シート7を多色印刷することで、多様で高級感のある完成シート7を提供することができる。
また、完成シート7として使用する印刷基材であるシート5は、フィルム、紙不織布、金銀紙等、多岐に渡って可能である。これにより、多様な完成シート7を提供することができる。
【0039】
なお、第1、第2の実施形態において、1色の印刷にて完成シート7を製作するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の第1の実施の形態における完成シートを作成する場合の過程を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における完成シートを作成する場合の過程を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における図柄の一例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における完成シートの要部拡大断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における完成シートを作成する場合の過程を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態における完成シートを作成する場合の過程を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態における完成シートを作成する場合の過程を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における更に奥行き感を持たせた場合の完成シートの平面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における図柄の一例を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態における図柄の一例を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態における基材シートの他の例を示す図である。
【図12】従来例の複層シートを作成する場合の過程を示す図である。
【図13】従来例の複層シートを作成する場合の過程を示す図である。
【図14】従来例の図柄の一例を示す図である。
【図15】従来例の複層シートの要部拡大断面図である。
【符号の説明】
【0041】
1 基材シート
2 図柄シート
4 撮像装置
5 シート
7 完成シート
10 空間スペース
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面にデザインを施して立体感を表現可能としたデザインシートの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、不織布やレース生地等の多様なデザインを施した「有孔シート」を、ベースとなる、各種フィルム、紙、不織布、金銀紙等の「基材シート」の表面に直接貼合した、「有孔シート」と「基材シート」の2枚のシートからなる「複層シート」が各方面で使用されている。
こうした「複層シート」は、「基材シート」の表面に全面にわたって凹凸状のデザインを施した「有孔シート」を使用するために、現前とした立体感、実物感を有するものの、比較的安価な「基材シート」の他に高価な「有孔シート」を使用するために、「基材シート」のみを使用する場合と比べてコスト面で不利になってしまう。
【0003】
すなわち、上記「複層シート」は、基材シートの表面に実際に凹凸状のデザイン(図柄)を施した有孔シートを貼り合わせた構造としているために、実際に手で触った場合には、実物感があり、見た目にも立体感がある上に高級感をかもし出している。しかしながら、この有孔シートは非常に高価であり、価格がネックとなっている。
【0004】
図12〜図15は上記複層シートの製造過程を示すものであり、図12に示すように、基材シート51の表面に、デザインを施して略全面にわたって表面を凹凸状とした有孔シート52を貼合して複層シート53が製造される。
図13は上記のようにして製造された複層シート53の平面図を示しており、デザインは便宜上「A」としているが、実際には例えば、図14に示すような模様である。この模様の繊維状の部分が他の部分より若干盛り上がっていて、全体としては図15に示すように全面にわたって凹凸状となっている。
【0005】
したがって、基材シート51と有孔シート52からなる複層シート53は、実際に手で触った場合には実物感、立体感があり、高級感を醸し出すことができる。しかし、上述したように有孔シート52が高価であるという問題の他にも問題がある。
すなわち、基材シート51の表面に有孔シート52を貼合した複層シート53では、摩擦に対しては弱く、表面が擦れたりすると、有孔シート52の表面が繊維状に剥離してきて、商品価値を無くしてしまうことになる。
【0006】
そこで、最近では、上記のような「有孔シート」を用いずに、「有孔シート」の図柄をスキャン、あるいは写真撮影するなどして、印刷用の版あるいはデータを作成し、それを用いて「基材シート」に「有孔シート」のデザインを印刷する方法が取られている。
この場合の「有孔シートのデザインを印刷した基材シート」は、実際に複数のシートを貼合した上記の「複層シート」のような、表面のモモケ、剥離の心配がなく、摩擦強度もあるので、あらゆる方面での使用が可能となる。また、かなりの高価な「有孔シート」を採用しても、希望するサイズの「有孔シート」をスキャン、あるいは写真撮影時にのみ高価な該「有孔シート」を用意するだけで事足りることから、「有孔シートのデザインを印刷した基材シート」を安価に大量に製造することができる。
【0007】
なお、既存の上記「有孔シートのデザインを印刷した基材シート」は、「有孔シート」の種類と同様に多岐に渡っており、不織布の柄では、雲竜、亀甲、さざなみ、落水、水玉等が多く用いられている。
また、「有孔シートのデザインを印刷した基材シート」のほとんどが1色印刷で、単調かつ平面的な表現しかできていないために、印刷後の仕上がりに立体感、実物感がなく、上記の「複層シート」よりコスト面ではメリットがあるものの、余り採用に至っていないのが現状である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上述の問題点に鑑みて提供したものであって、少なく以下の目的を持ったデザインシートの製造方法を提供するものである。
(1)安価な方法で紙材等のシートに立体感、実物感、高級感を出すことができるデザインシートの製造方法を提供すること。
(2)複数のシートを用いずに、1枚のシートにて立体感、実物感、高級感を醸し出したデザインシートを安価に提供できること。
(3)有孔シートと基材シートを直接貼合した複層シートより、更に存在感のある「有孔シートのデザインを印刷した基材シート」であるシートを、多色印刷で製作でき、一層の高級感を出したシートを提供すること。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、本発明の請求項1に記載のデザインシートの製造方法では、基材シート1の表面に任意の図柄を施し有孔質ないしは図柄以外は透光性の図柄シート2を載置し、
該図柄シート2の上方から撮像装置4にて図柄シート2を撮影し、撮影した写真あるいは撮影データから版下データを作成し、
印刷用のシート5に予め前記図柄シート2の図柄に似た模様のエンボス加工を施し、
前記エンボス加工を施したシート5に前記版下データにより印刷をして図柄を印刷した完成シート7を製造するようにしていることを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載のデザインシートの製造方法では、基材シート1の上方に任意の図柄を施し有孔質ないしは図柄以外は透光性の図柄シート2を空間スペース10を介して配置し、
前記図柄シート2の斜め上方に該図柄シート2を照らす光源を配置すると共に、該図柄シート2の上方から撮像装置4にて図柄シート2を撮影し、撮影した写真あるいは撮影データから版下データを作成し、
印刷用のシート5に前記版下データにより印刷をして図柄を印刷した完成シート7を製造するようにしていることを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載のデザインシートの製造方法では、前記シート5は、前記図柄シート2の図柄に似た模様のエンボス加工を施していることを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載のデザインシートの製造方法では、前記基材シート1と図柄シート2との間の空間スペース10の寸法は任意に調整可能としていることを特徴としている。
【0013】
請求項5に記載のデザインシートの製造方法では、前記光源の位置は任意に調整可能としていることを特徴としている。
【0014】
請求項6に記載のデザインシートの製造方法では、前記シート5は、フィルム、紙、不織布、金銀紙等のいずれかとしていることを特徴としている。
【0015】
請求項7に記載のデザインシートの製造方法では、前記完成シート7は1色ないしは多色印刷していることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明の請求項1に記載のデザインシートの製造方法によれば、基材シート1の表面に任意の図柄を施し有孔質ないしは図柄以外は透光性の図柄シート2を載置し、該図柄シート2の上方から撮像装置4にて図柄シート2を撮影し、撮影した写真あるいは撮影データから版下データを作成し、印刷用のシート5に予め前記図柄シート2の図柄に似た模様のエンボス加工を施し、前記エンボス加工を施したシート5に前記版下データにより印刷をして図柄を印刷した完成シート7を製造するようにしているので、安価な方法で紙材等のシート5に立体感、実物感、高級感を出すことができ、また、複数のシートを用いずに、1枚のシート5にて立体感、実物感、高級感を醸し出したデザインシートを安価に且つ大量に製作することができる。また、完成シート7には図柄と似たエンボス加工が施されているので、完成シート7を見た場合には、立体感、実物感、高級感を醸し出すことができる。
【0017】
請求項2に記載のデザインシートの製造方法によれば、基材シート1の上方に任意の図柄を施し有孔質ないしは図柄以外は透光性の図柄シート2を空間スペース10を介して配置し、前記図柄シート2の斜め上方に該図柄シート2を照らす光源を配置すると共に、該図柄シート2の上方から撮像装置4にて図柄シート2を撮影し、撮影した写真あるいは撮影データから版下データを作成し、印刷用のシート5に前記版下データにより印刷をして図柄を印刷した完成シート7を製造するようにしているので、安価な方法で紙材等のシート5に立体感、実物感、高級感を出すことができ、また、複数のシートを用いずに、1枚のシート5にて立体感、実物感、高級感を醸し出したデザインシートを安価に且つ大量に製作することができる。完成シート7が1枚であるにも関わらず、斜め上方に配置した光源と空間スペース10の効果により、完成シート7には図柄とこの図柄の影が印刷されているので、立体感、実物感、高級感を醸し出すことができる。しかも、完成シート7は安価なシート5にて印刷するので、完成シート7を安価に且つ大量に製作することができる。
【0018】
請求項3に記載のデザインシートの製造方法によれば、前記シート5は、前記図柄シート2の図柄に似た模様のエンボス加工を施しているので、完成シート7に該図柄に似た凹凸状の立体感を持たせることができる。かかる場合には、一層立体感、実物感、高級感を出すことができ、しかも、指先等で触った場合には、一層立体感を出すことができる。また、エンボス加工が施された完成シート7は、錯覚により従来の複層シート、つまり、実際に有孔シートを貼合したような感じを与えることになる。このように、1枚の完成シート7にも関わらず、立体感、実物感、高級感を見た人に与えることができ、しかも、完成シート7は安価なシート5にて印刷するので、完成シート7を安価に且つ大量に製作することができる。
【0019】
請求項4に記載のデザインシートの製造方法によれば、前記基材シート1と図柄シート2との間の空間スペース10の寸法は任意に調整可能としているので、図柄の投影の奥行き感を任意にあるいは微妙に調整することができ、一層実物感、立体感、高級感を出すことができる。また、該完成シート7の商品価値を非常に高めることができる。
【0020】
請求項5に記載のデザインシートの製造方法によれば、前記光源の位置は任意に調整可能としているので、図柄の投影の奥行き感を任意にあるいは微妙に調整することができ、一層実物感、立体感、高級感を出すことができる。また、該完成シート7の商品価値を非常に高めることができる。
【0021】
請求項6に記載のデザインシートの製造方法によれば、前記シート5は、フィルム、紙、不織布、金銀紙等のいずれかとしていることで、多様な完成シート7を提供することができる。
【0022】
請求項7に記載のデザインシートの製造方法によれば、前記完成シート7は1色ないしは多色印刷していることで、多様で高級感のある完成シート7を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1及び図2に示すように、基材シート1の表面に、従来と同様の有孔シートである図柄シート2を載置して、この基材シート1及び図柄シート2にてデータ作成用シート3を作成する。そして、このデータ作成用シート3の上方から撮像装置4にてデータ作成用シート3を撮像する。
【0024】
ここで、基材シート1は、従来の場合と同様に、各種のフィルム、紙、不織布、金銀紙等で構成され、任意の色に1色、あるいは複数色に着色した場合や、任意の図柄を施したものが用いられる。
また、図柄シート2は、不織布、レース生地等で任意のデザインが施され、任意の色に1色、あるいは複数色に着色したものが用いられる。図1では、図柄シート2には「A」の文字を図柄としているが、これは説明の便宜上であり、任意の図柄が描かれる。図3はその一例を示しており、繊維状としたものである。
【0025】
そして、図柄シート2は、多数の小さな孔が穿孔されている、所謂有孔シートや、透光性のものであり、図柄の部分は、非透光性であり、撮像装置4にて図柄シート2を撮像した場合には、図柄が図3に示すようにくっきりと撮影されるようになっている。
また、撮像装置4は、スキャナー、デジタルカメラ、撮像素子(CCD)を用いていないカメラを含む概念である。
【0026】
上記のようにして撮像装置4にて撮像したデータから印刷用の版下データを作成し、この版下データにてシート5(図4参照)の表面に印刷する。この印刷されたシート5には図4に示すようにインク層6が密着されており、このシート5とインク層6とで完成シート7と称する。図3はこの完成シート7の図柄の一例を示している。なお、図4は完成シート7の要部拡大断面図を示している。
本発明では、上記版下データにてシート5に印刷する前に、該シート5には、図柄シート2に良く似たパターンのエンボス加工を施している。図3の例では繊維状の図柄としているので、シート5にも繊維状のエンボス加工を施す。
【0027】
このシート5に加工するエンボス加工は、図柄シート2の図柄とピッタリと合わせる必要はなく、指先で完成シート7の表面を触った場合に繊維状の凹凸が感じられる程度のエンボス加工で良い。かかる場合には、完成シート7の表面に指先で触れた場合には、図柄の繊維状の凹凸が感じられるものであり、従来の複層シートのような感覚を得ることができる。
そのため、完成シート7を見た場合には、立体感、実物感、高級感を醸し出すことができる。この完成シート7を作成するための印刷用のシート5は、1枚だけで良く、また比較的安価な材料で良いので、完成シート7を非常に低コストに且つ大量に製作することができる。
【0028】
(第2の実施の形態)
図5及び図6は第2の実施形態を示し、本実施形態では、基材シート1と図柄シート2との間に任意の寸法の空間スペース10を設けたのをデータ作成用シート3としている。そして、さらに斜め上方に配置した光源にてデータ作成用シート3を斜めから照射し、データ作成用シート3の真上から撮像装置4にて撮像して版下データを作成するようにしたものである。
【0029】
基材シート1と図柄シート2との間に空間スペース10を設けていることと、ランプ等の光源をデータ作成用シート3の斜め上方から照射していることとで、図柄シート2に描いた図柄(図示例では「A」の文字)の影が基材シート1の表面に投影されることになる。
そして、データ作成用シート3(図柄シート2)の真上から見た場合には、図柄シート2の図柄の影が見えることになり、この状態で撮像装置4にて撮影した場合には、図7に示すような撮像データが得られることになる。
【0030】
そして、撮像装置4にて撮影したからシート5に印刷するための版下データを作成する。版下データから先の実施形態と同様にシート5に印刷して完成シート7を作成する。本実施形態では、完成シート7が1枚であるにも関わらず、斜め上方に配置した光源と空間スペース10の効果により、完成シート7には図柄とこの図柄の影が印刷されているので、立体感、実物感、高級感を醸し出すことができる。
しかも、完成シート7は1枚のシートであり、また、安価なシートに印刷できる(している)ので、立体感、実物感、高級感があるにも関わらず、安価な完成シート7を安価に且つ大量に製作することができる。
【0031】
また、撮像装置4にて図柄を撮影する際に、光源の位置を変えたり、あるいは基材シート1と図柄シート2との空間スペース10の寸法を調整したり、さらには、光源の位置と空間スペース10の寸法の調整の両方を適宜行なうことで、図柄の投影の奥行き感を任意にあるいは微妙に調整することができ、一層実物感、立体感、高級感を出すことができる。また、該完成シート7の商品価値を非常に高めることができる。
図8は図柄の影の位置を図7の場合よりもさらに後方に位置させた場合を示している。
【0032】
図9及び図10は図3の場合とは異なる図柄の場合を示している。また、図11は基材シート1の他の例を示すものである。先の実施形態では、基材シート1の表面は滑らかとしていたが、図11では基材シート1にエンボス加工を施したものである。
この図11に示すエンボス加工を施した基材シート1を第1、第2の実施形態で用いることで、一層立体感、実物感、高級感を持たせた完成シート7を作成することができ、該完成シート7の商品価値を非常に高めることができる。この場合、特に視覚的にも触感の面でもリアリティを持たせることができる。
【0033】
なお、本実施形態では、基材シート1の上方に空間スペース10を介して図柄シート2を配置して撮像装置4にて撮影する場合について説明したが、図柄シート2の上方に更に空間スペース10を介して第2の図柄シートを配置して撮像装置4にて撮影して版下データを作成するようにしても良い。
【0034】
また、第1の実施形態の場合と同様に、図9及び図10に示す図柄の場合や他の図柄の場合にでも、シート5への印刷の前に該シート5にエンボス加工を施すことで、完成シート7に該図柄に似た凹凸状の立体感を持たせることができる。かかる場合には、一層立体感、実物感、高級感を出すことができ、しかも、指先等で触った場合には、一層立体感を出すことができる。
また、エンボス加工が施された完成シート7は、錯覚により従来の複層シート、つまり、実際に有孔シートを貼合したような感じを与えることになる。このように、1枚の完成シート7にも関わらず、立体感、実物感、高級感を見た人に与えることができ、しかも、完成シート7は安価なシート5にて印刷するので、完成シート7を安価に且つ大量に製作することができる。
【0035】
特に、基材シート1や図柄シート2が、たとえ非常に高価な材料を用いたとしても、これらは撮像装置4による撮影用であり、単品であるので、コストに反映するものではない。
【0036】
また、基材シート1や図柄シート2は任意の色を1色はもちろん多色のものを用いても完成シート7を作成することができるのはもちろんである。
【0037】
具体的には、以下の基材シート1と図柄シート2を用いたが、他のシートを用いても良いのはもちろんである。
基材シート1:紀州製紙株式会社/色上質紙 特厚口 肌色
有孔柄シート(図柄シート2):三和製紙株式会社/さざなみ柄
:三和製紙株式会社/亀甲柄
:パピルス株式会社/落水柄
【0038】
シート5を印刷する場合、オフセット用印刷、グラビア印刷用、フレキソ印刷用等、それぞれ印刷方式によって製版し、7〜8色で印刷することが可能である。製版せずに、パソコンからインクジェットプリンターにてプリントアウトすることも可能である。このように完成シート7を多色印刷することで、多様で高級感のある完成シート7を提供することができる。
また、完成シート7として使用する印刷基材であるシート5は、フィルム、紙不織布、金銀紙等、多岐に渡って可能である。これにより、多様な完成シート7を提供することができる。
【0039】
なお、第1、第2の実施形態において、1色の印刷にて完成シート7を製作するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の第1の実施の形態における完成シートを作成する場合の過程を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における完成シートを作成する場合の過程を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における図柄の一例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における完成シートの要部拡大断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における完成シートを作成する場合の過程を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態における完成シートを作成する場合の過程を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態における完成シートを作成する場合の過程を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における更に奥行き感を持たせた場合の完成シートの平面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における図柄の一例を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態における図柄の一例を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態における基材シートの他の例を示す図である。
【図12】従来例の複層シートを作成する場合の過程を示す図である。
【図13】従来例の複層シートを作成する場合の過程を示す図である。
【図14】従来例の図柄の一例を示す図である。
【図15】従来例の複層シートの要部拡大断面図である。
【符号の説明】
【0041】
1 基材シート
2 図柄シート
4 撮像装置
5 シート
7 完成シート
10 空間スペース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材シート(1)の表面に任意の図柄を施し有孔質ないしは図柄以外は透光性の図柄シート(2)を載置し、
該図柄シート(2)の上方から撮像装置(4)にて図柄シート(2)を撮影し、撮影した写真あるいは撮影データから版下データを作成し、
印刷用のシート(5)に予め前記図柄シート(2)の図柄に似た模様のエンボス加工を施し、
前記エンボス加工を施したシート(5)に前記版下データにより印刷をして図柄を印刷した完成シート(7)を製造するようにしていることを特徴とするデザインシートの製造方法。
【請求項2】
基材シート(1)の上方に任意の図柄を施し有孔質ないしは図柄以外は透光性の図柄シート(2)を空間スペース(10)を介して配置し、
前記図柄シート(2)の斜め上方に該図柄シート(2)を照らす光源を配置すると共に、該図柄シート(2)の上方から撮像装置(4)にて図柄シート(2)を撮影し、撮影した写真あるいは撮影データから版下データを作成し、
印刷用のシート(5)に前記版下データにより印刷をして図柄を印刷した完成シート(7)を製造するようにしていることを特徴とするデザインシートの製造方法。
【請求項3】
前記シート(5)は、前記図柄シート(2)の図柄に似た模様のエンボス加工を施していることを特徴とする請求項2に記載のデザインシートの製造方法。
【請求項4】
前記基材シート(1)と図柄シート(2)との間の空間スペース(10)の寸法は任意に調整可能としていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデザインシートの製造方法。
【請求項5】
前記光源の位置は任意に調整可能としていることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載のデザインシートの製造方法。
【請求項6】
前記シート(5)は、フィルム、紙、不織布、金銀紙等のいずれかとしていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のデザインシートの製造方法。
【請求項7】
前記完成シート(7)は1色ないしは多色印刷していることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のデザインシートの製造方法。
【請求項1】
基材シート(1)の表面に任意の図柄を施し有孔質ないしは図柄以外は透光性の図柄シート(2)を載置し、
該図柄シート(2)の上方から撮像装置(4)にて図柄シート(2)を撮影し、撮影した写真あるいは撮影データから版下データを作成し、
印刷用のシート(5)に予め前記図柄シート(2)の図柄に似た模様のエンボス加工を施し、
前記エンボス加工を施したシート(5)に前記版下データにより印刷をして図柄を印刷した完成シート(7)を製造するようにしていることを特徴とするデザインシートの製造方法。
【請求項2】
基材シート(1)の上方に任意の図柄を施し有孔質ないしは図柄以外は透光性の図柄シート(2)を空間スペース(10)を介して配置し、
前記図柄シート(2)の斜め上方に該図柄シート(2)を照らす光源を配置すると共に、該図柄シート(2)の上方から撮像装置(4)にて図柄シート(2)を撮影し、撮影した写真あるいは撮影データから版下データを作成し、
印刷用のシート(5)に前記版下データにより印刷をして図柄を印刷した完成シート(7)を製造するようにしていることを特徴とするデザインシートの製造方法。
【請求項3】
前記シート(5)は、前記図柄シート(2)の図柄に似た模様のエンボス加工を施していることを特徴とする請求項2に記載のデザインシートの製造方法。
【請求項4】
前記基材シート(1)と図柄シート(2)との間の空間スペース(10)の寸法は任意に調整可能としていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデザインシートの製造方法。
【請求項5】
前記光源の位置は任意に調整可能としていることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載のデザインシートの製造方法。
【請求項6】
前記シート(5)は、フィルム、紙、不織布、金銀紙等のいずれかとしていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のデザインシートの製造方法。
【請求項7】
前記完成シート(7)は1色ないしは多色印刷していることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のデザインシートの製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−985(P2009−985A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−166854(P2007−166854)
【出願日】平成19年6月25日(2007.6.25)
【出願人】(398016980)株式会社いちはら (17)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月25日(2007.6.25)
【出願人】(398016980)株式会社いちはら (17)
【Fターム(参考)】
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