説明

デジタル画像表示装置および多階調化アダプタ

【課題】表示可能な階調数を擬似的に増やす。
【解決手段】1フレーム時間Tごとに階段状に変化し且つN(Nは2より大きい整数)フレームを周期とする加算信号(B)を出力する加算信号発生回路(1)と、入力アナログ画像信号(Aij)と加算信号(B)とを加算して新アナログ画像信号(Cij)を出力するアナログ加算回路(2)と、新アナログ画像信号(Cij)をデジタル画像信号(Drij,Dgij,Dbij)に変換するAD変換回路(22)と、デジタル画像信号(Drij,Dgij,Dbij)に基づいて画像を表示するLCD回路(31)とを具備する。
【効果】簡単で且つ既存のデジタル画像表示装置に適用することが容易な構成によって表示可能な階調数を擬似的に増やすことが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル画像表示装置および多階調化アダプタに関し、さらに詳しくは、表示可能な階調数を擬似的に増やすことが出来るデジタル画像表示装置および多階調化アダプタに関する。
【背景技術】
【0002】
NTSC信号などのアナログ画像信号を、液晶ディスプレイ,プラズマディスプレイ,有機ELディスプレイなどのデジタル画像表示装置で表示する場合、AD変換回路のビット数によって表示可能な階調数が決まる。例えばAD変換回路が8ビットならば、表示可能な階調数は256階調である。
【0003】
従来、AD変換回路のビット数によって決まる階調数よりも擬似的に多くの階調数で表示可能にする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−160911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術は、構成が複雑であった。また、既存のデジタル画像表示装置に適用することが困難であった。
そこで、本発明の目的は、簡単で且つ既存のデジタル画像表示装置に適用することが容易な構成によって表示可能な階調数を擬似的に増やすことが出来るデジタル画像表示装置および多階調化アダプタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の観点では、本発明は、1フレーム時間Tごとに階段状に変化し且つN(Nは2より大きい整数)フレームを周期とする加算信号を出力する加算信号発生回路と、入力アナログ画像信号と前記加算信号とを加算して新アナログ画像信号を出力するアナログ加算回路と、前記新アナログ画像信号をデジタル画像信号に変換するAD変換回路と、前記デジタル画像信号に基づいて画像を表示するデジタル画像表示回路とを具備したことを特徴とするデジタル画像表示装置を提供する。
上記構成において、Nは4〜8とするのが好ましい。
上記第1の観点によるデジタル画像表示装置では、入力アナログ画像信号に加算信号を加算して新アナログ画像信号とするので、Nフレームのうちの一部で階調値が変化する。このため、Nフレーム平均階調値は、元の階調値には存在しない中間的な階調値になる。よって、表示可能な階調数を擬似的に増やすことが出来る。そして、既存のデジタル画像表示装置に、加算信号発生回路とアナログ加算回路とを追加するだけなので、簡単な構成で済み、既存のデジタル画像表示装置に適用することが容易である。
【0007】
第2の観点では、本発明は、前記第1の観点によるデジタル画像表示装置であって、前記加算信号は、「1階調分に対応する電圧」/Nをステップとし、1フレーム時間Tごとに0[V]から階段状に電圧値を増加することを、周期「N×T」で繰り返す階段波であることを特徴とするデジタル画像表示装置を提供する。
上記第2の観点によるデジタル画像表示装置では、入力アナログ画像信号の値に応じてNフレームのうちで階調値が1階調アップするフレーム数が決まるようになる。このため、Nフレーム平均階調値は、入力アナログ画像信号の値に応じた中間的な階調値になる。
【0008】
第3の観点では、本発明は、1フレーム時間Tごとに階段状に変化し且つN(Nは2より大きい整数)フレームを周期とする加算信号を出力する加算信号発生回路と、入力アナログ画像信号と前記加算信号とを加算して新アナログ画像信号を出力するアナログ加算回路とを具備したことを特徴とする多階調化アダプタを提供する。
上記第3の観点による多階調化アダプタを従来のデジタル画像表示装置の入力側に追加するだけで、前記第1の観点によるデジタル画像表示装置を構成できる。
【0009】
第4の観点では、本発明は、前記第3の観点による多階調化アダプタであって、前記加算信号は、1フレーム時間Tごとに0[V]から階段状に電圧値を増加することを、周期「N×T」で繰り返す階段波であることを特徴とする多階調化アダプタを提供する。
上記第4の観点によるデジタル画像表示装置では、入力アナログ画像信号の値に応じてNフレームのうちで階調値がアップするフレーム数が決まるようになる。このため、Nフレーム平均階調値は、入力アナログ画像信号の値に応じた中間的な階調値になる。
【発明の効果】
【0010】
本発明のデジタル画像表示装置および多階調化アダプタによれば、簡単で且つ既存のデジタル画像表示装置に適用することが容易な構成によって表示可能な階調数を擬似的に増やすことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施例1に係る液晶表示装置を示す構成ブロック図である。
【図2】垂直同期信号と加算信号とを示す波形図である。
【図3】アナログ画像信号が0Vのときの動作を示す説明図である。
【図4】アナログ画像信号が0.001Vのときの動作を示す説明図である。
【図5】アナログ画像信号が0.002Vのときの動作を示す説明図である。
【図6】アナログ画像信号が0.003Vのときの動作を示す説明図である。
【図7】実施例2に係る液晶表示装置を示す構成ブロック図である。
【図8】実施例3に係る液晶表示装置を示す構成ブロック図である。
【図9】実施例4に係る液晶表示装置を示す構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【実施例】
【0013】
−実施例1−
図1は、実施例1に係るモノクロデジタル画像表示装置101を示すブロック図である。
このモノクロデジタル画像表示装置101には、I行J列の画素配列の各画素の画素値に対応するアナログ電圧がフレーム周期Tごとに繰り返される入力アナログ画像信号Aijと、1フレームごとの区切りパルスである垂直同期信号Vsとが入力される。
I行J列の画素配列は、例えば640行480列である。
フレーム周期Tは、例えば1/60秒である。
入力アナログ画像信号Aijの最小値は例えば0[V]であり、最大値は説明の都合上1.024[V]とする(実際には0.7[V]である)。
【0014】
モノクロデジタル画像表示装置101は、フレーム周期TのN(=2以上の整数)倍の周期「N×T」をもつ階段波である加算信号Bを出力する加算信号発生回路1と、入力アナログ画像信号Aijと加算信号Bとを加算して新アナログ画像信号Cijを出力するアナログ加算回路2と、R用回路,G用回路,B用回路の3回路を持ち新アナログ画像信号Cijをデジタル画像信号Drij,Dgij,Dbijに変換するAD変換回路22と、デジタル画像信号Drij,Dgij,Dbijに基づいてモノクロ画像を表示するモノクロLCD(Liquid Crystal Display)回路31とを具備してなる。
モノクロLCD回路31は、カラーLCD回路からカラーフィルタを省いたものであるため、モノクロではあるがR入力,G入力,B入力を有している。
なお、Drij=Dgij=Dbijであるため、以下では単にDijと表記する。
【0015】
加算信号発生回路1とアナログ加算回路2とは多階調化アダプタ11を構成し、AD変換回路22とモノクロLCD回路31とは従来のモノクロデジタル画像表示装置と同じ構成である。すなわち、このモノクロデジタル画像表示装置101は、従来のモノクロデジタル画像表示装置の入力側に多階調化アダプタ11を設けたものである。
【0016】
AD変換回路22は、例えば8ビットである。従って、階調数は256階調になる。
入力アナログ画像信号Aijの最小値が0[V]であり、最大値が1.024[V]であるなら、「1階調分に対応する電圧」は0.004[V]となる。
【0017】
加算信号Bは、「1階調分に対応する電圧」/Nをステップとし、1フレーム時間Tごとに0[V]から階段状に電圧値を増加することを、周期「N×T」で繰り返す階段波である。
図2に、加算信号Bを例示する。「1階調分に対応する電圧」が0.004[V]であり、N=4とすれば、1ステップの電圧は0.001[V]となる。
【0018】
図2に示す如き垂直同期信号Vsと加算信号Bとの位相関係の場合、時刻tにおけるi行j列の画素に対応する入力アナログ画像信号Aij(t)には0[V]が加算され、時刻「t+T」における入力アナログ画像信号Aij(t+T)には0.001[V]が加算され、時刻「t+2T」における入力アナログ画像信号Aij(t+2T)には0.002[V]が加算され、時刻「t+3T」における入力アナログ画像信号Aij(t+3T)には0.003[V]が加算される。
【0019】
図3の(a)は、i行j列の画素に対応する入力アナログ画像信号Aij(t),Aij(t+T),Aij(t+2T),Aij(t+3T)が0[V]に維持されている場合を表している。
図3の(b)は、入力アナログ画像信号Aij(t),Aij(t+T),Aij(t+2T),Aij(t+3T)に加算される加算信号Bを表している。
図3の(c)は、アナログ加算回路2の出力である新アナログ画像信号Cij(t),Cij(t+T),Cij(t+2T),Cij(t+3T)を表している。
図3の(d)は、新アナログ画像信号Cij(t),Cij(t+T),Cij(t+2T),Cij(t+3T)をAD変換したデジタル画素信号Dij(t),Dij(t+T),Dij(t+2T),Dij(t+3T)を表している。新アナログ画像信号Cij(t),Cij(t+T),Cij(t+2T),Cij(t+3T)が「1階調分に対応する電圧」0.004[V]より小さいため、デジタル画素信号Dij(t),Dij(t+T),Dij(t+2T),Dij(t+3T)はすべて「00000000(2進表現)」となる。
図3の(e)は、デジタル画素信号Dij(t),Dij(t+T),Dij(t+2T),Dij(t+3T)の平均階調値すなわち4フレーム平均階調値を表している。4フレーム平均階調値は「0(10進表現)」になる。人がLCD画面を見ると、i行j列の画素は、この平均階調値「0(10進表現)」に応じた明るさに見える。
【0020】
図4の(a)は、入力アナログ画像信号Aij(t),Aij(t+T),Aij(t+2T),Aij(t+3T)が0.001[V]に維持されている場合を表している。
図4の(b)は、入力アナログ画像信号Aij(t),Aij(t+T),Aij(t+2T),Aij(t+3T)に加算される加算信号Bを表している。
図4の(c)は、アナログ加算回路2の出力である新アナログ画像信号Cij(t),Cij(t+T),Cij(t+2T),Cij(t+3T)を表している。
図4の(d)は、新アナログ画像信号Cij(t),Cij(t+T),Cij(t+2T),Cij(t+3T)をAD変換したデジタル画素信号Dij(t),Dij(t+T),Dij(t+2T),Dij(t+3T)を表している。新アナログ画像信号Cij(t),Cij(t+T),Cij(t+2T)が「1階調分に対応する電圧」0.004[V]より小さいため、デジタル画素信号Dij(t),Dij(t+T),Dij(t+2T)は「00000000(2進表現)」となる。新アナログ画像信号Cij(t+3T)は「1階調分に対応する電圧」0.004[V]以上になるため、デジタル画素信号Dij(t+3T)は「00000001(2進表現)」となる。
図4の(e)は、デジタル画素信号Dij(t),Dij(t+T),Dij(t+2T),Dij(t+3T)の平均階調値を表している。4フレーム平均階調値は「0.25(10進表現)」になる。人がLCD画面を見ると、i行j列の画素は、この平均階調値「0.25(10進表現)」に応じた明るさに見える。
【0021】
図5の(a)は、入力アナログ画像信号Aij(t),Aij(t+T),Aij(t+2T),Aij(t+3T)が0.002[V]に維持されている場合を表している。
図5の(b)は、入力アナログ画像信号Aij(t),Aij(t+T),Aij(t+2T),Aij(t+3T)に加算される加算信号Bを表している。
図5の(c)は、アナログ加算回路2の出力である新アナログ画像信号Cij(t),Cij(t+T),Cij(t+2T),Cij(t+3T)を表している。
図5の(d)は、新アナログ画像信号Cij(t),Cij(t+T),Cij(t+2T),Cij(t+3T)をAD変換したデジタル画素信号Dij(t),Dij(t+T),Dij(t+2T),Dij(t+3T)を表している。新アナログ画像信号Cij(t),Cij(t+T)が「1階調分に対応する電圧」0.004[V]より小さいため、デジタル画素信号Dij(t),Dij(t+T)は「00000000(2進表現)」となる。新アナログ画像信号Cij(t+2T),Cij(t+3T)は「1階調分に対応する電圧」0.004[V]以上になるため、デジタル画素信号Dij(t+2T),Dij(t+3T)は「00000001(2進表現)」となる。
図5の(e)は、デジタル画素信号Dij(t),Dij(t+T),Dij(t+2T),Dij(t+3T)の平均階調値を表している。4フレーム平均階調値は「0.5(10進表現)」になる。人がLCD画面を見ると、i行j列の画素は、この平均階調値「0.5(10進表現)」に応じた明るさに見える。
【0022】
図6の(a)は、入力アナログ画像信号Aij(t),Aij(t+T),Aij(t+2T),Aij(t+3T)が0.003[V]に維持されている場合を表している。
図6の(b)は、入力アナログ画像信号Aij(t),Aij(t+T),Aij(t+2T),Aij(t+3T)に加算される加算信号Bを表している。
図6の(c)は、アナログ加算回路2の出力である新アナログ画像信号Cij(t),Cij(t+T),Cij(t+2T),Cij(t+3T)を表している。
図6の(d)は、新アナログ画像信号Cij(t),Cij(t+T),Cij(t+2T),Cij(t+3T)をAD変換したデジタル画素信号Dij(t),Dij(t+T),Dij(t+2T),Dij(t+3T)を表している。新アナログ画像信号Cij(t)が「1階調分に対応する電圧」0.004[V]より小さいため、デジタル画素信号Dij(t)は「00000000(2進表現)」となる。新アナログ画像信号Cij(t+T),Cij(t+2T),Cij(t+3T)は「1階調分に対応する電圧」0.004[V]以上になるため、デジタル画素信号Dij(t+T),Dij(t+2T),Dij(t+3T)は「00000001(2進表現)」となる。
図6の(e)は、デジタル画素信号Dij(t),Dij(t+T),Dij(t+2T),Dij(t+3T)の平均階調値を表している。4フレーム平均階調値は「0.75(10進表現)」になる。人がLCD画面を見ると、i行j列の画素は、この平均階調値「0.75(10進表現)」に応じた明るさに見える。
【0023】
以上のように、実施例1に係るデジタル画像表示装置101によれば、表示可能な階調数を擬似的に増やすことが出来る。また、既存のモノクロデジタル画像表示装置に、多階調化アダプタ11を追加するだけなので、簡単な構成で済み、既存のモノクロデジタル画像表示装置に適用することが容易である。
【0024】
なお、実施例1の変形として、R用回路,G用回路,B用回路の3回路を持つAD変換回路22の代わりに1回路だけのAD変換回路を用いて、その出力をモノクロLCD回路31に分配入力するように構成してもよい。
【0025】
−実施例2−
図7は、実施例2に係るモノクロデジタル画像表示装置102を示すブロック図である。
このモノクロデジタル画像表示装置102では、アナログ加算回路2の出力である新アナログ画像信号CijをAD変換回路22のB用回路にのみ入力しR用回路およびG用回路には入力アナログ画像信号Aijを入力している点が、実施例1に係るモノクロデジタル画像表示装置101と異なっている。
【0026】
実施例2に係るデジタル画像表示装置102によれば、B用のサブピクセルにおける表示可能な階調数を擬似的に増やすことが出来るので、全体としても表示可能な階調数を擬似的に増やすことが出来る。
【0027】
なお、実施例2の変形として、AD変換回路22のR用回路,G用回路,B用回路のいずれか1つ又は2つに新アナログ画像信号Cijを入力し、残りに入力アナログ画像信号Aijを入力するように構成してもよい。
【0028】
−実施例3−
図8は、実施例3に係るモノクロデジタル画像表示装置103を示すブロック図である。
このモノクロデジタル画像表示装置103では、アナログ加算回路2の出力である新アナログ画像信号Cijに乗算器3r,3g,3bにて係数Kr,Kg,Kbをそれぞれ乗算した新アナログ画像信号Crij,Cgij,CbijをAD変換回路22のR用回路,G用回路,B用回路にそれぞれ入力している点が、実施例1に係るモノクロデジタル画像表示装置101と異なっている。
【0029】
例えばKr=0.8、Kr=1.0、Kr=1.2である。
【0030】
実施例3に係るデジタル画像表示装置103によれば、表示可能な階調数を擬似的に増やすことが出来る(実施例1とは微妙に異なる感じになる)。
【0031】
−実施例4−
図9は、実施例4に係るカラーデジタル画像表示装置104を示すブロック図である。
このカラーデジタル画像表示装置104には、I行J列の画素配列の各画素のR画素値,G画素値,B画素値にそれぞれ対応するアナログ電圧がフレーム周期Tごとに繰り返される入力アナログ画像信号Arij,Agij,Abijと、1フレームごとの区切りパルスである垂直同期信号Vsとが入力される。
【0032】
カラーデジタル画像表示装置104は、フレーム周期TのN(=2以上の整数)倍の周期「N×T」をもつ階段波である加算信号Bを出力する加算信号発生回路1と、入力アナログ画像信号Arij,Agij,Abijと加算信号Bとをそれぞれ加算して新アナログ画像信号Crij,Cgij,Cbijを出力するアナログ加算回路2r,2g,2bと、新アナログ画像信号Crij,Cgij,Cbijをそれぞれデジタル画像信号Drij,Dgij,Dbijに変換するAD変換回路22と、デジタル画像信号Drij,Dgij,Dbijに基づいてカラー画像を表示するカラーLCD回路32とを具備してなる。
【0033】
加算信号発生回路1とアナログ加算回路2r,2g,2bとは多階調化アダプタ14を構成し、AD変換回路22とカラーLCD回路32とは従来のカラーデジタル画像表示装置と同じ構成である。すなわち、このデジタル画像表示装置104は、従来のカラーデジタル画像表示装置の入力側に多階調化アダプタ14を設けたものである。
【0034】
実施例4に係るカラーデジタル画像表示装置104によれば、表示可能な階調数および色数を擬似的に増やすことが出来る。また、既存のカラーデジタル画像表示装置に、多階調化アダプタ14を追加するだけなので、簡単な構成で済み、既存のカラーデジタル画像表示装置に適用することが容易である。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明のデジタル画像表示装置は、静止画での階調数を増やしたい医用画像診断装置などで特に有用である。
【符号の説明】
【0036】
1 加算信号発生回路
2,2r,2g,2b アナログ加算回路
11,12,13,14 多階調化アダプタ
22 AD変換回路
31 モノクロLCD回路
32 カラーLCD回路
101,102,103 モノクロデジタル画像表示装置
104 カラーデジタル画像表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1フレーム時間Tごとに階段状に変化し且つN(Nは2より大きい整数)フレームを周期とする加算信号を出力する加算信号発生回路と、入力アナログ画像信号と前記加算信号とを加算して新アナログ画像信号を出力するアナログ加算回路と、前記新アナログ画像信号をデジタル画像信号に変換するAD変換回路と、前記デジタル画像信号に基づいて画像を表示するデジタル画像表示回路とを具備したことを特徴とするデジタル画像表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載のデジタル画像表示装置であって、前記加算信号は、「1階調分に対応する電圧」/Nをステップとし、1フレーム時間Tごとに0[V]から階段状に電圧値を増加することを、周期「N×T」で繰り返す階段波であることを特徴とするデジタル画像表示装置。
【請求項3】
1フレーム時間Tごとに階段状に変化し且つN(Nは2より大きい整数)フレームを周期とする加算信号を出力する加算信号発生回路と、入力アナログ画像信号と前記加算信号とを加算して新アナログ画像信号を出力するアナログ加算回路とを具備したことを特徴とする多階調化アダプタ。
【請求項4】
請求項3に記載の多階調化アダプタであって、前記加算信号は、1フレーム時間Tごとに0[V]から階段状に電圧値を増加することを、周期「N×T」で繰り返す階段波であることを特徴とする多階調化アダプタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−256649(P2010−256649A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−107315(P2009−107315)
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【出願人】(000003414)東京特殊電線株式会社 (173)
【Fターム(参考)】