説明

デスケーリング噴射ノズルアセンブリ

【課題】鋼処理作業において蓄積されたスケールに浸透しそれを除去するために細い直線状の高圧液体噴射を移動する鋼スラブに方向付けるための噴射ノズルアセンブリを提供すること。
【解決手段】本発明による噴射ノズルアセンブリは、液体の流れを加速するための耐衝撃性取付管と、フラット噴射パターンを方向付けるために耐衝撃性取付管の排出端にあるタングステンカーバイド噴射先端と、耐衝撃性取付管の上流端のストレーナによって画成される入口と、流路内の液体乱流を緩和するために入口と噴射先端との中間にある多段ベーン部とを含む。ベーン部は、複数の層流通路を画成する複数の放射状ベーン要素を各々有する1対の軸方向に離間したベーンを含み、一方のベーンの層流通路は他方のベーンの層流通路に対し周方向に偏位する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は一般的に噴射ノズルアセンブリに関し、さらに詳しくは、製鋼業において鋼からスケールを浸透除去するために広幅細線高圧液体排出を方向付けるように動作可能なデスケーリング噴射ノズルアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]デスケーリング噴射ノズルアセンブリは、鋼の圧延およびその後の処理を行なう前に、表面に蓄積された酸化鉄スケールに浸透しそれを除去するため、広幅細線高圧噴射を鋼スラブの表面上に方向付けるために鋼処理で広く使用される。そのような噴射システムでは、スケールの最大限の衝撃圧力および浸透を達成するために、高圧液体排出ができるだけ細いことが望ましい。また、液体排出の分配が噴射パターンの幅全体で均一であることも望ましい。これまで、液体配分はしばしば排出噴射パターンの対向端に向かって不均一に低下し、それは衝撃力を低減させ、噴射の浸透およびスケール除去の均一性に悪影響を及ぼす。
【0003】
[0003]そのようなデスケーリング噴射ノズルアセンブリは一般的に、液体の流れを加速するために下流方向に内向きにテーパを付けた液体流路が形成された、時に耐衝撃性取付管と呼ばれる管状体と、そのようなデスケーリング処理で一般的に使用される再循環式の鉄工所用水から粒状物質およびスケールを漉し取るために管状体の上流端に取り付けられたストレーナと、フラット噴射排出パターンを形成しかつ方向付けるために細長い液体排出オリフィスを有する、管状体の下流端に取り付けられたカーボンインサート噴射先端とを備える。ストレーナを介して方向付けられる高圧液体はかなりの乱流を引き起こすおそれがあり、それは次に排出噴射の均一性および衝撃力に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0004】
[0004]噴射先端を通過する前に、耐衝撃性取付管を介して乱流を低減し、液体フローストリームを整流するために、周方向に離間した複数の層流通路を事実上画成する複数の放射状ベーン要素を有するベーンを、ストレーナのすぐ下流に設けることが知られている。そのようなベーンは5個程度のように限定数の放射状ベーン要素を持つことしかできないので、高圧液体がストレーナに半径方向に流入し、次いでストレーナおよび耐衝撃性取付管を通過するために突然に方向を転換することによって生じる乱流などから非常に乱れたフローストリームを適切に緩和することが時折できない。より多数の放射状ベーン要素を持つそのようなベーンを設ける努力は、追加ベーンが結果的に層流通路の大きさを相応して縮小させ、それが流体の通過を制限し、望ましくない圧力低下を生じ、事実上乱流を増加させるので、受け入れられなかった。
【0005】
[0005]そのようなデスケーリング噴射ノズルアセンブリはまた、受け入れられる性能を達成するために構成要素を高精度で形成し組み立てなければならないので、製造が比較的高価である。実際、細長い噴射先端排出オリフィスを液体整流ベーンの放射状ベーン要素に対して精密に配向しなければ、再び排出噴射パターンの均一性に悪影響を及ぼすおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
[0006]本発明の目的は、鋼スラブからスケールをより効率的かつ確実に均等に除去するために動作可能な噴射ノズルアセンブリを有するデスケーリング噴射システムを提供することである。
【0007】
[0007]別の目的は、スケール表面に対する細線高圧衝撃を増強するためにノズル内の液体フローストリームの乱流をより効果的に低減するための液体整流ベーン部を有する、上記の特徴を持つデスケーリング噴射ノズルアセンブリを提供することである。
【0008】
[0008]さらなる目的は、より均一な衝撃およびスケール除去のためにベーン部が液体分配の均一性の向上をさらに促進する、前述のタイプのデスケーリング噴射ノズルアセンブリを提供することである。
【0009】
[0009]さらに別の目的は、液体の流れを制限することなく、または望ましくない圧力損失もしくは乱流の増加を生じることなく、これまで可能であった個数より多くの放射状ベーン要素を持つ液体整流ベーン部を有する、上記種類のデスケーリング噴射ノズルアセンブリを提供することである。
【0010】
[0010]さらなる目的は、より経済的な製造および組立てに役立つデスケーリング噴射ノズルアセンブリを提供することである。関連する目的は、噴射先端の細長い排出オリフィスを放射状ベーン要素に対して特別に配向することなく、噴射先端および液体整流ベーン部を組み立てることができる、そのようなデスケーリングノズルアセンブリを提供することである。
【0011】
[0011]本発明の他の目的および利点は、以下の詳細な説明を読み、かつ図面を参照することにより、明らかになる。
【0012】
[0020]本発明は種々の変形および代替的構成が可能であるが、図面にはその特定の例示的実施形態が示されており、それについて以下で詳述する。しかし、本発明を開示する特定の形態に限定する意図はなく、それどころか、本発明は、発明の精神および範囲内に該当する全ての変形、代替的構成、および均等物を包含するつもりであることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る噴射ノズルアセンブリを有する例示的デスケーリング噴射システムの図解的端面図である。
【図2】例示的噴射システムのデスケーリング噴射ノズルアセンブリの1つの拡大部分断面図である。
【図3】図2の線3−3の面で得られた例示的噴射ノズルアセンブリの拡大下流端面図である。
【図4】例示的噴射ノズルアセンブリのタングステンカーバイドインサート噴射先端の拡大縦断面図である。
【図5】図2の線5−5の面で得られた例示的噴射ノズルアセンブリの拡大縦断面図である。
【図6】図5の線6−6の面で得られた例示的噴射ノズルアセンブリの液体入口ストレーナの上流端面図である。
【図7】図5の線7−7の面で得られた噴射ノズルアセンブリの液体整流ベーン部分の横断面図である。
【図8】例示的噴射ノズルアセンブリのベーンの対の軸方向の整列および離間部材を示す拡大部分分解組立図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0021]ここで特に図面を参照すると、製鋼業において移動する鋼スラブ12の両面に高圧液体噴射を向けるための本発明に係る複数の噴射ノズルアセンブリ11を有する、例示的デスケーリング噴射システム10が図示されている。この事例における噴射システム10は、一般的に製鋼設備で再循環される工場用水を供給される上部および下部液体供給ヘッダ14a、14bを含む。これらの噴射ノズルアセンブリ11は、複数のフラット細線噴射パターン13が鋼スラブ12の全幅にわたって浸透してスケールを除去するように、それぞれのヘッダ14a、14bに沿って横方向に相隔てられた関係に取り付けられる。この事例における噴射ノズルアセンブリ11は、移動するスラブ12の上面に液体噴射を向けるために、上部液体供給ヘッダ14aから垂下状に支持され、かつ噴射ノズルアセンブリ11は、噴射パターンをスラブ12の下面全体に向けるために、下部液体供給ヘッダ14bに対して上向きに延びる関係に支持される。各噴射ノズルアセンブリ11はそのそれぞれのヘッダ14a、14bによって支持され、上流端はヘッダから供給液体を受け取るためにヘッダ内にあり、下流端は移動するスラブ12と対向関係にヘッダの外側に配置される。噴射ノズルアセンブリ11の各々は同様の構成であるので、ここでは1つについて詳述するだけで充分である。
【0015】
[0022]噴射ノズルアセンブリ11は各々、ヘッダ14a、14bの壁16内に適切に支持された細長い耐衝撃性取付管15と、耐衝撃性取付管15の上流端に取り付けられ、ヘッダからの給水がそれを通して噴射ノズルアセンブリに流入するストレーナ18と、耐衝撃性取付管15の下流端に取り付けられ、フラット噴射パターンを排出しかつ方向付けるための細長い排出オリフィス20が形成されたタングステンカーバイドインサート噴射先端19と、噴射先端19を取付位置に固定するための噴射先端保持器21とを備える。この事例におけるストレーナ18は、耐衝撃性取付管15の上流端に螺合される細長い略カップ状の構成を有し、噴射先端保持器21は、噴射先端19を耐衝撃性取付管15の下流端に対し当接関係に保持する内向き環状リップ部22により、耐衝撃性取付管15の下流端に螺合される。
【0016】
[0023]この事例における噴射ノズルアセンブリ11は、溶接17によってヘッダの径方向開口内に固定された管状アダプタ23を用いて、ヘッダ内に支持される。この事例におけるアダプタ23は雄ねじが切られた下端を有し、それに対して噴射先端保持器21の径方向フランジ21aが、雌ねじが切られた保持リング24によって保持される。
【0017】
[0024]噴射ノズルアセンブリを通過中に液体を加速するために、耐衝撃性取付管15には、下流方向に内向きにテーパが付けられた液体流路25が形成される。図示した実施形態では、液体流路25は、耐衝撃性取付管15の長手軸に対し約12°傾斜した第1の比較的短いテーパ部26と、耐衝撃性取付管の長手軸に対し約5°傾斜した比較的長いより緩やかなテーパ部28と、噴射先端19のすぐ上流の流入部29とを含む。耐衝撃性取付管15は、図示した実施形態に示すように一体的に形成することができ、あるいは製造の容易さのために複数の長手方向に接続される構成要素を含むことができることが、当業者に理解される。
【0018】
[0025]この事例におけるタングステンカーバイドインサート噴射先端19には、アール付き流入通路部34を介して耐衝撃性取付管流路25と排出オリフィス20との間を連通する入口流路部32が形成される。この事例における細長い排出オリフィス20は、流入通路部34と交差する関係に噴射先端19の端部を横切って横方向に延びる管状の溝または切通し部35によって画成される。
【0019】
[0026]ヘッダ14a、14bを通して方向付けられる再循環工場用水に存在するかもしれない小さい粒状物質を、噴射ノズルアセンブリ11に流入するフローストリームから漉し取るために、ストレーナ18には、ストレーナの管状側壁39を貫通しかつ部分的にその上流端39aに連通する複数の細長いスリット38が、ストレーナの周囲に形成される。給水は主として細長いスリット38を通して半径方向にストレーナ18に流入し、移動方向を90°変化しなければならず、それが、噴射先端19からの方向付けの前に、耐衝撃性取付管15の内向きにテーパを付けた流路25の方向に向けられるときに、液体に乱流を引き起こす。上述の通り、噴射先端19に向けられた高圧液体フローストリームの乱流は、特に細線噴射パターンの横方向厚さを増大させ、それが液体の衝撃力および浸透を低下させることによって、かつ特に広幅噴射パターンの対向端における液体分配を変化させることによって、液体排出に悪影響を及ぼすおそれがあり、それは結果的に不均一な液体の浸透およびスケール除去を引き起こすおそれがある。
【0020】
[0027]本発明の重要な態様では、噴射ノズルアセンブリは、噴射先端からの方向付けの前に液体の乱流をより効果的に低減させる多段液体整流ベーン部を有し、結果的に細いフラット噴射パターンの厳格性の制御および噴射パターン全体の液体分配の均一性を改善させる。さらに詳しくは、ベーン部は、複数の放射状ベーン要素を各々有する複数の液体整流ベーンを含み、1つのベーンの放射状ベーン要素は、耐衝撃性取付管を通過する液体の多段方向転換および整流のためにすぐ上流のベーンに対して周方向に偏位する。この目的のために、図示した実施形態では、5つのそれぞれ周方向に離間した層流通路44a、44bを画成するためにそれぞれのベーンの中心から延びる5つの放射状ベーン要素42a、42bを各々有する、2つの同一ベーン41a、41bを含むベーン部40が設けられる。
【0021】
[0028]本発明に従って、下流ベーン41bの放射状ベーン要素42bは、上流ベーン41aの放射状ベーン要素42aから周方向に偏位するので、上流ベーン41aの層流通路44aから出る5つの層流ストリームは、下流ベーン41bの層流通路44bに流入した後、段階的に制御して方向を転換しなければならない。図示した実施形態では、下流ベーン41bの放射状ベーン要素42bは、軸方向に見たときに、上流ベーン41aの層流通路44aの途中で整列するように、上流ベーン41aのベーン要素41aに対して周方向に36°偏位する。ベーン部40は、2つのベーン41a、41bより多数のベーンを含むことができ、その場合、連続的ベーンの放射状ベーン要素は、液体の段階的な長手方向の方向付けを達成するために、周方向に小さい距離だけ偏位させることができることが、理解される。
【0022】
[0029]本発明をさらに実施するに当たり、多段ベーン部40のベーン41a、41bは、2段のベーン41a、41b間の遷移流路48を画成するために長手方向に離間される。図示した実施形態では、多段ベーン41a、41bは、上流ベーン41bの層流通路44aの出口端と下流ベーン41bの層流通路44bの入口端との間に遷移流路48を画成するために軸方向に離間される。この場合、ベーン41a、41bは各々長手方向に等しい長さLを有し、軸方向間隙距離Dだけ分離され、それはベーン41a、41b間の遷移流路48の長さを画成する。好適な実施形態では、間隙距離Dはベーンの軸方向長さLの2分の1より小さく、かつ上流ベーン41aの入口端と下流ベーン41bの出口端との間の距離Kの25パーセントより小さい。本発明の有効な実施形態では、ベーンは各々10mmの軸方向の長さLを持ち、ベーン間の間隙距離Dは4mmである。
【0023】
[0030]さらに本発明に従って、ベーン41a、41bは、耐衝撃性取付管15に取り付けるための出来事として、ベーン41a、41bを相互に軸方向に離間させかつ周方向に整列させるために、軸方向に延びる整列および離間部材43a、43bを有する。図示した実施形態では、上流ベーン41aは、下流方向に延びる軸方向整列および離間部材またはラグ(突耳部)43aを有し、下流ベーン41bは、その上流端から延びる整列および離間部材またはラグ43bを有する。整列および離間部材43a、43bには各々に、それぞれの固締および整列キー48a、48bを画成する十字形スロット、およびベーン41a、41b間の連動係合のための凹部49a、49bが形成される。固締キー48a、48bは各々、隣接するベーンの凹部49a、49bと当接してそれらの間に長手方向の間隔を確立するためのそれぞれの端面50a、50b、およびベーン41a、41bの相互に対する所定の周方向の配向を確立するための軸平面内の整列面51a、51bを有する。
【0024】
[0031]多段ベーン部40は排出フラット噴射パターンの噴射性能特性を改善することが、思いがけず明らかになった。排出噴射は、鋼スラブのスケール表面に対する高圧衝撃および浸透を高めるために、より制御された狭幅の横方向厚さT(図3)を有する。スラブからスケールをよりいっそう均一に除去するために、液体分配も細線噴射の幅全体にわたって略均一である。動作の理論は完全には理解されていないが、多段ベーン部40の改善された整流および乱流抑制は、液体が複数のベーン41a、41bの増大した個数の放射状ベーン要素42a、42bによって制御されることによって達成されると考えられる。例えば図示した実施形態では、液体は10個の放射状ベーン要素42a、42bによって制御されかつ方向転換される。しかし、ベーン41a、41bの多段構成のおかげで、より多数の放射状ベーン要素が層流通路44a、44bを不当に制限することはなく、また10個の放射状ベーン要素を有する単一のベーンを利用する結果として放射状ベーン要素の周方向の間隔が必然的に密になる場合に発生する、乱流または実質的圧力損失をフローストリームに生じることもない。
【0025】
[0032]さらに、本発明の噴射ノズルアセンブリは、許容範囲の要件を緩和し、より経済的な製造を可能にすることが明らかになった。従前のデスケーリングノズルでは、噴射先端排出オリフィス、噴射ノズルアセンブリの他の構成要素の形成におけるばらつきの許容範囲、または層流通路に対する細長い噴射先端オリフィス20の配置における配向のばらつきの許容範囲は、噴射性能に影響を及ぼすおそれがあることが明らかになっている。本発明の噴射ノズルアセンブリは、排出噴射の液体分配または細線衝撃を変化させることなくより大きいばらつきを許容し、層流通路に対する細長い噴射先端排出オリフィスのランダム配向を可能にする。
【符号の説明】
【0026】
10…デスケーリング噴射システム、11…噴射ノズルアセンブリ、12…鋼スラブ、13…噴射パターン、14a…上部液体供給ヘッダ、14b…下部液体供給ヘッダ、15耐衝撃性取付管、16…ヘッダの壁、18…ストレーナ、19…噴射先端、20…排出オリフィス、21…噴射先端保持器、22…環状リップ部、23…管状アダプタ、25…液体流路、26…比較的短いテーパ部、28…比較的長いより緩やかなテーパ部、32…入口流路部、34…アール付き流入通路部、35…切通し部、38…細長いスリット、40…ベーン部、41a…上流ベーン、41b…下流ベーン、42…放射状ベーン要素、43…離間部材、44…層流通路、48…固締および整列キー、49…凹部、50…固締キーの端面、51…固締キーの整列面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下流方向に内向きにテーパを付けて延びる液体通路を有する細長い管状部材と、
フラット液体噴射パターンを放出しかつ方向付けるための横向きの細長い排出オリフィスを有する前記管状支持部材の下流端の噴射先端と、
前記噴射先端の上流の前記管状部材通路の上流端と連通する入口と、
前記入口と噴射先端との中間にある多段ベーン部と
を備え、
前記多段ベーン部が、上流ベーンおよび下流ベーンを含む複数のベーンを含み、
前記ベーンが各々、前記入口と前記管状部材の液体通路との間を連通する複数の長手方向に延び周方向に離間した層流通路を画成する、複数の周方向に離間した放射状ベーン要素を有し、
前記下流ベーンの前記放射状ベーン要素が、前記上流ベーンの前記放射状ベーン要素に対して周方向に偏位した位置関係にある、耐衝撃性液体噴射ノズルアセンブリ。
【請求項2】
前記ベーンが同一形状である、請求項1に記載の耐衝撃性液体噴射ノズルアセンブリ。
【請求項3】
前記ベーンの各々が同数の放射状ベーン要素を有する、請求項1に記載の耐衝撃性液体噴射ノズルアセンブリ。
【請求項4】
前記下流ベーンの放射状ベーン要素が、軸方向に見たときに、前記上流ベーンの放射状ベーン要素の対に対して略中心配置関係に配向されるように、前記ベーンが相互に周方向に偏位して取り付けられている、請求項1に記載の耐衝撃性液体噴射ノズルアセンブリ。
【請求項5】
前記ベーン間に所定の軸長の遷移通路を画成するように、前記ベーンが相互に対して軸方向に離間して取り付けられている、請求項1に記載の耐衝撃性液体噴射ノズルアセンブリ。
【請求項6】
前記遷移通路が前記個々のベーンのいずれかの軸方向長さの2分の1以下の軸方向長さを有する、請求項5に記載の噴射ノズル組立体。
【請求項7】
前記ベーンの各々が4個から6個の間の放射状ベーン要素を有する、請求項1に記載の耐衝撃性液体噴射ノズルアセンブリ。
【請求項8】
前記遷移通路が、前記上流ベーンの上流端と前記下流ベーンの下流端との間の軸方向距離の4分の1以下の軸長を有する、請求項5に記載の耐衝撃性液体噴射ノズルアセンブリ。
【請求項9】
前記細長い管状部材の通路の長手軸に対して平行関係にストレーナの周囲に配置された複数の長手方向開口が形成されたストレーナによって、前記入口が画成される、請求項1に記載の耐衝撃性液体噴射ノズルアセンブリ。
【請求項10】
前記ベーンの少なくとも1つが、隣合う前記ベーン間の軸方向の間隔を自動的に定めるために軸方向に延びる部材を有する、請求項5に記載の耐衝撃性液体噴射ノズルアセンブリ。
【請求項11】
前記多段ベーン部が1対の前記ベーンを含み、前記ベーンの相互に対する長手方向の間隔および周方向の配向を自動的に定めるために、前記ベーンの各々が軸方向に延びる整列および離間部材を有する、請求項5に記載の耐衝撃性液体噴射ノズルアセンブリ。
【請求項12】
前記ベーンの相互に対する周方向の配向を定めるために、前記整列および離間部材が各々、軸平面内に整列面を有する、請求項11に記載の耐衝撃性液体噴射ノズルアセンブリ。
【請求項13】
前記整列および離間部材の各々に、それぞれの位置決めキーおよび凹部が形成され、前記整列および離間部材のキーが他の前記部材の凹部内に受容される、請求項11に記載の耐衝撃性液体噴射ノズルアセンブリ。
【請求項14】
管状ヘッダと、複数の噴射ノズルアセンブリと、前記耐衝撃性取付管の下流端の噴射先端と、入口とを備える、鋼処理中にスケールの外層を鋼スラブから除去するためのデスケーリング噴射システムであって、
前記管状ヘッダが、デスケーリング中に噴射される液体を供給するためのものであり、
前記複数の噴射ノズルアセンブリが、移動するスラブに向かって方向付けるために液体を前記ヘッダから受け取るために前記ヘッダに沿って相互に長手方向に離間してヘッダ上に取り付けられており、かつ、各々が耐衝撃性取付管の下流方向に内向きにテーパを付けて延びる液体通路を有する耐衝撃性取付管を含んでおり、
前記噴射先端が、フラット噴射パターンを放出しかつ方向付けるために横方向に配向された細長い排出オリフィスを有し、
前記入口が、該入口と前記耐衝撃性取付管通路との間を連通する第1ベーンおよび第2ベーンを含む前記ヘッダ多段ベーン部と前記耐衝撃性取付管通路の上流端との間を連通するものであり、
前記第1ベーンが、前記第2ベーンの上流の位置に配置され、
前記第1ベーンおよび前記第2ベーンが、前記入口と前記耐衝撃性取付管通路との間を連通する複数の周方向に離間した層流通路を画成する複数の放射状ベーン要素を各々有し、
前記第1ベーンの放射状ベーン要素によって画成される前記層流通路が、前記第2ベーンの放射状ベーン要素によって画成される層流通路に対して周方向に偏位して成る、デスケーリング噴射システム。
【請求項15】
噴射ノズルアセンブリの各々の前記入口が、ストレーナによって画成され、前記ヘッダから前記耐衝撃性取付管の長手軸に対し直角に液体を受け取るために、前記ストレーナには複数の長手方向に延びる入口通路が前記ストレーナの周囲の周方向に離間した位置に、前記耐衝撃性取付管の長手軸と平行に形成される、請求項14に記載のデスケーリング噴射システム。
【請求項16】
前記噴射ノズルアセンブリの各々の前記ベーンが同一形状である、請求項15に記載のデスケーリング噴射システム。
【請求項17】
前記噴射ノズルアセンブリの各々における前記ベーンがそれぞれ、同数の放射状ベーン要素を有する、請求項14に記載のデスケーリング噴射システム。
【請求項18】
前記第1ベーンの放射状ベーン要素が、軸方向に見たときに、前記第2ベーンの放射状ベーン要素に対して略中心配置関係に配向されるように、前記各噴射ノズルアセンブリの前記ベーンが相互に周方向に偏位して取り付けられる、請求項14に記載のデスケーリング噴射システム。
【請求項19】
前記噴射ノズルアセンブリの前記ベーン間に所定の長さの遷移通路を画成するように、前記各噴射ノズルアセンブリの前記ベーンが相互に軸方向に離間して取り付けられている、請求項14に記載のデスケーリング噴射システム。
【請求項20】
前記ベーン間の軸方向間隔および相対的周方向配向を定めるために、前記ベーンの少なくとも1つが他のベーンと係合可能な長手方向に延びる離間および整列用ラグを有する、請求項14に記載のデスケーリング噴射システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−269025(P2009−269025A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−110879(P2009−110879)
【出願日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(595170502)スプレイング システムズ カンパニー (18)
【Fターム(参考)】