説明

デバイス、液滴吐出ヘッド、及びデバイスの封止方法

【課題】封止部材とデバイス本体との接着力を向上させ、応力による封止部材のクラックや剥離、及び高湿環境での封止部材の剥離等の発生を抑制することができるデバイス、液滴吐出ヘッド、及びデバイスの封止方法を提供する。
【解決手段】プラスチックで形成された第1構成部材24Aと、無機材料で形成された第2構成部材24Bとを備えたヘッド本体24の凹部28を封止部材30で封止する。封止部材30の封止方法は、凹部28の表面に第1樹脂材料32を塗布する工程と、第1樹脂材料32が硬化した後、第1樹脂材料32の表面側に第2樹脂材料34を塗布して充填する工程と、を備え、第1樹脂材料32とヘッド本体24との接着せん断強度、及び第1樹脂材料32と第2樹脂材料34との接着せん断強度が、第2樹脂材料34とヘッド本体24との接着せん断強度より大きく設定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデバイス、液滴吐出ヘッド、及びデバイスの封止方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、LEDパッケージ樹脂の表面にエポキシ樹脂等を含有するプライマー組成物を塗布する方法が開示されている。
【0003】
また、下記特許文献2には、インクジェット記録ヘッドの開口部を、熱応力を緩和させる目的で、柔軟なシリコーン樹脂で封止する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−140935号公報
【特許文献2】特開2005−1181号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1に記載の方法では、エポキシ樹脂等を含むプライマー組成物が比較的硬質であるため、封止部材として使用する場合は応力によるクラックの発生や接着界面の剥離の発生が懸念される。
【0006】
また、上記特許文献2に記載の方法では、シリコーン樹脂は、インクジェット記録ヘッドの構成部材であるエンジニアリングプラスチック等との接着力が低く、透湿性が高いため、高湿環境において接着力が低下し剥離する可能性がある。
【0007】
本発明は上記事実を考慮し、封止部材とデバイス本体との接着力を向上させ、応力による封止部材のクラックや剥離、及び高湿環境での封止部材の剥離等の発生を抑制することができるデバイス、液滴吐出ヘッド、及びデバイスの封止方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明に係るデバイスは、複数の部材が積層され端部に凹部を有するデバイス本体と、前記デバイス本体における前記凹部の内面に塗布された第1樹脂材料と、前記第1樹脂材料の表面側に塗布され前記凹部を充填する第2樹脂材料と、で構成された封止部材と、を備え、前記第1樹脂材料と前記デバイス本体との接着せん断強度、及び前記第1樹脂材料と前記第2樹脂材料との接着せん断強度が、前記第2樹脂材料と前記デバイス本体との接着せん断強度より大きく設定されているものである。
【0009】
請求項2に記載の発明に係る液滴吐出ヘッドは、請求項1に記載のデバイスを備え、積層される前記複数の部材が無機材料又はプラスチックで形成され、記録媒体に液滴を吐出するものである。
【0010】
請求項3に記載の発明に係るデバイスの封止方法は、複数の部材が積層され端部に凹部を有するデバイス本体を少なくとも2種類以上の樹脂材料で構成された封止部材で封止するデバイスの封止方法であって、前記凹部の内面に第1樹脂材料を塗布する工程と、前記第1樹脂材料が硬化した後、前記第1樹脂材料の表面側に第2樹脂材料を塗布し前記第2樹脂材料で前記凹部を充填する工程と、を備え、前記第1樹脂材料と前記デバイス本体との接着せん断強度、及び前記第1樹脂材料と前記第2樹脂材料との接着せん断強度が、前記第2樹脂材料と前記デバイス本体との接着せん断強度より大きく設定されているものである。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のデバイスの封止方法において、前記第1樹脂材料は、前記複数の部材を積層する前に前記デバイス本体の前記凹部となる位置に予め塗布しておくものである。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載のデバイスの封止方法において、前記封止部材は、前記第1樹脂材料と前記デバイス本体との接着せん断強度が少なくとも10MPa以上で、かつ、前記第1樹脂材料と前記第2樹脂材料との接着せん断強度が少なくとも2MPa以上とされているものである。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載のデバイスの封止方法において、前記第1樹脂材料の主成分は、p-アミノフェノール型液状エポキシ樹脂、ヒ゛スフェノールA 型、F 型液状エポキシ樹脂もしくはヒ゛スフェノールF 型液状エポキシ樹脂であるエポキシ樹脂材料から選択される材料を用い、かつ、前記第2樹脂材料の主成分は、シリコーン樹脂材料、ポリブチレン樹脂材料、フッ素樹脂から選択される材料を用いるものである。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項3から請求項6までのいずれか1項に記載のデバイスの封止方法において、硬化した前記第1樹脂材料の硬度がショアD40以上で、硬化した前記第2樹脂材料の硬度がショアA60以下であり、前記第1樹脂材料及び前記第2樹脂材料の透湿度が400g/m・day以下であるものである。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項3から請求項7までのいずれか1項に記載のデバイスの封止方法において、硬化する前の前記第1樹脂材料の粘度は4Pa・S以上で、硬化する前の前記第2樹脂材料の粘度は60Pa・S以上であるものである。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項3から請求項8までのいずれか1項に記載のデバイスの封止方法において、前記デバイス本体は、異なる種類の材料からなる複数の構成部材が積層され、前記第2樹脂材料と一方の前記構成部材との接着せん断強度が、一方の前記構成部材と前記第1樹脂材料との接着せん断強度よりも小さいときに、一方の前記構成部材における前記凹部の内面に前記第1樹脂材料を塗布するものである。
【0017】
請求項10に記載の発明は、請求項3から請求項8までのいずれか1項に記載のデバイスの封止方法において、前記デバイス本体は、異なる種類の材料からなる複数の構成部材が積層され、前記第2樹脂材料と一方の前記構成部材との接着せん断強度が10MPa未満であるときに、一方の前記構成部材における前記凹部の内面に前記第1樹脂材料を塗布するものである。
【0018】
請求項11に記載の発明は、請求項3から請求項10までのいずれか1項に記載のデバイスの封止方法において、前記第1樹脂材料と前記第2樹脂材料が熱硬化性樹脂材料のときは、硬化温度を150℃以下、常温以上に設定するものである。
【0019】
請求項12に記載の発明は、請求項3から請求項11までのいずれか1項に記載のデバイスの封止方法において、前記デバイスが、記録媒体に液滴を吐出する液滴吐出ヘッドであり、シリコンからなる無機材料、又は液晶ポリマー、エポキシ樹脂から選択される樹脂材料で形成された部材を積層して前記デバイス本体を形成し、かつ前記凹部の内寸が2〜40mmであるものである。
【0020】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のデバイスの封止方法において、充填する前記第1樹脂材料又は前記第2樹脂材料の前記デバイス本体の端面からのはみ出しが50μmであるものである。
【発明の効果】
【0021】
本発明は上記構成としたので、封止部材とデバイス本体との接着力を向上させ、応力による封止部材のクラックや剥離、及び高湿環境での封止部材の剥離等の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの主要部を示す断面図である。
【図2】(A)は図1に示すインクジェット記録ヘッドの主要部を拡大した断面図であり、(B)はインクジェット記録ヘッドの主要部を拡大した斜視図である。
【図3】図1に示すインクジェット記録ヘッドの凹部を封止する封止部を示す斜視図である。
【図4】図3に示す封止部を拡大した断面図である。
【図5】(A)〜(C)は、本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの凹部の封止方法を示す工程図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの凹部を封止する封止部を示す斜視図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの凹部を封止する封止部を示す斜視図である。
【図8】(A)〜(C)は、本発明の第3実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの凹部の封止方法を示す工程図である。
【図9】本発明の第3実施形態の変形例に係るインクジェット記録ヘッドの凹部を封止する封止部を示す斜視図である。
【図10】ヘッド本体の構成部材の種類を変えた(材料1、材料2)ときの第1樹脂材料、第2樹脂材料の接着せん断強度を示す図である。
【図11】接着せん断強度の測定用のチップを示す断面図及び平面図である。
【図12】接着せん断強度の測定用のチップを用いて浸漬試験を行い、接着せん断強度の測定を行う工程を示す図である。
【図13】第2樹脂材料としてポリブチレン樹脂を用い、第1樹脂材料が無い場合、及び第1樹脂材料の種類を変えたときのチップの接着せん断強度の測定結果を示す図である。
【図14】第2樹脂材料としてシリコーン樹脂を用い、第1樹脂材料が無い場合、及び第1樹脂材料の種類を変えたときのチップの接着せん断強度の測定結果を示す図である。
【図15】第1比較例に係るインクジェット記録ヘッドの凹部を封止する封止部を示す斜視図である。
【図16】第2比較例に係るインクジェット記録ヘッドの凹部を封止する封止部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態の一例について説明する。
【0024】
図1には、本発明の第1実施形態に係るデバイスの一例としてのインクジェット記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)が示されている。インクジェット記録ヘッド10は、ヘッドプレート12と、ヘッドプレート12の上部を覆うカバー14と、を備えている。ヘッドプレート12は、複数のノズル(図示省略)が形成されたノズルプレート16と、ノズルプレート16に積層されノズルと連通する圧力室(図示省略)が形成された圧力室プレート18と、圧力室プレート18に積層され圧力室の振動板を駆動する駆動部が形成された駆動部プレート20と、を含んで構成されている。カバー14は、断面が略コ字状に形成されており、駆動部プレート20との間に振動板を駆動するための電子部品(図示省略)が配設されている。そして、駆動部プレート20の駆動部を駆動して圧力室プレート18の圧力室を収縮させることで、ノズルプレート16のノズルから記録媒体にインク適を吐出させるようになっている。
【0025】
図1及び図2に示されるように、ヘッドプレート12の端部には、ノズルプレート16と圧力室プレート18と駆動部プレート20が積層して接合されるときに、これらの端面に段差が形成され、この段差とカバー14との間に凹部28が形成されている。インクジェット記録ヘッド10の凹部28からデバイス内部への水分・湿気の侵入を防ぐために凹部28は封止部材30で封止されている。
【0026】
ヘッドプレート12の各プレートは、例えばシリコン(Si)等の無機材料で形成されている。カバー14は、例えば液晶ポリマー、エポキシ樹脂等のプラスチックで形成されている。封止部材30は、少なくとも2種類以上の樹脂材料で構成されており、本実施形態では、ヘッドプレート12及びカバー14における凹部28の表面(内面)に塗布された第1樹脂材料32と、第1樹脂材料32の内側に塗布され充填された第1樹脂材料34と、で構成されている。図示を省略するが、インクジェット記録ヘッド10のヘッド本体には、上記のような凹部28が複数形成されており、凹部28がそれぞれ封止部材30で封止されている。
【0027】
図3には、インクジェット記録ヘッド10のヘッド本体24の凹部28付近を拡大した模式図が示している。図3に示すように、ヘッド本体(デバイス本体)24は、上下一対の第1構成部材24Aと、これらの第1構成部材24Aに挟まれた第2構成部材24Bとを備えており、第1構成部材24A及び第2構成部材24Bで囲まれた部分に略矩形状の開口部からなる凹部28が形成されている。第1構成部材24Aは、例えば液晶ポリマー、エポキシ樹脂等のプラスチックで形成されており、第2構成部材24Bは、例えばシリコン(Si)等の無機材料で形成されている。液晶ポリマーとしては、例えば、ポリプラスチック社のベクトラA130などを用いることが望ましい。凹部28の寸法(内寸)は、例えば2〜40mmとされている。
【0028】
図3及び図4に示すように、ヘッド本体24の第1構成部材24A及び第2構成部材24Bで囲まれた凹部28は、第1樹脂材料32と第2樹脂材料34とで構成された封止部材30で封止されている。本実施形態では、ヘッド本体24の第1構成部材24A及び第2構成部材24Bを構成するプラスチック及び無機材料と接着力が高い第1樹脂材料32がヘッド本体24の凹部28の表面(内面)に塗布されている。また、第1樹脂材料32の表面上に、第1樹脂材料32との接着力が高く、柔軟な樹脂からなる第2樹脂材料34が充填され凹部28内を塞いでいる。
【0029】
第1樹脂材料32は、ヘッド本体24と第2樹脂材料34に対して水、有機溶剤、アルカリ性溶媒、酸性溶媒により接着力が低下せず、かつ第1樹脂材料32自体の透湿度が400g/m・day以下で、硬度がショアD40以上の樹脂材料が望ましい。例えば、第1樹脂材料32としては、p-アミノフェノール型液状エポキシ樹脂、ヒ゛スフェノールA 型、F 型液状エポキシ樹脂もしくはヒ゛スフェノールF 型液状エポキシ樹脂などから選択されるエポキシ系樹脂材料が望ましい。
【0030】
第1樹脂材料32の透湿度が400g/m・dayより大きいと、湿度によりヘッド本体24内の電気配線等に影響を及ぼす可能性がある。第1樹脂材料32の透湿度は、400g/m・day以下かつ56g/m・day以上が好ましく、164g/m・day以下かつ56g/m・day以上がより好ましい。また、第1樹脂材料32の硬度がショアD40より小さいと、ヘッド本体24との接着性が不十分となる可能性があり、第1樹脂材料32の硬度が所定値より大きくなると、クラック等の発生が懸念される。第1樹脂材料32の硬度は、ショアD40以上かつショアD90以下が好ましく、ショアD70以上かつショアD90以下がより好ましい。
【0031】
第2樹脂材料34としては、硬度がショアA60以下の樹脂材料が望ましい。例えば、第2樹脂材料34としては、シリコーン樹脂、ポリブチレン樹脂、フッ素樹脂などから選択される樹脂材料が望ましい。また、封止の透湿性を低くしたい場合は、ポリブチレン樹脂、フッ素樹脂(透湿度が400g/m・day 以下)が望ましい。
【0032】
第2樹脂材料34の硬度がショアA60より大きいと、クラック等の発生が懸念され、第2樹脂材料34の硬度が所定値より小さくなると、強度が不十分となる可能性がある。第2樹脂材料34の硬度は、ショアA60以下かつショアA20以上が好ましく、ショアA40以下かつショアA20以上がより好ましい。また、第2樹脂材料34の透湿度は、400g/m・day以下かつ56g/m・day以上が好ましく、400g/m・day以下かつ115g/m・day以上がより好ましい。
【0033】
このとき、第1樹脂材料32、第2樹脂材料34の硬度の測定は、JIS K 6253 デュロメータタイプA(ショアA)、JIS K 6253 デュロメータタイプD(ショアD)に準拠した硬度計を使用している。本実施形態では、硬度計は、ミツトヨ製の811-331、811-332を使用している。
【0034】
第1樹脂材料32はヘッド本体24の凹部28が塞がらず、かつ第1樹脂材料32にクラックが発生しない程度に十分に薄く塗ることが望ましい。また、塗布後は、第1樹脂材料32を十分に硬化させてから、第2樹脂材料34を充填する。このとき、第1樹脂材料32及び第2樹脂材料34が熱硬化型樹脂材料でかつピエゾ素子型のインクジェット記録ヘッドに使用する場合は、ピエゾ素子の物性に影響を及ぼさない程度の低温(例えば、硬化温度が150℃以下、常温以上が望ましい)で硬化させる。
【0035】
硬化前の第1樹脂材料32の粘度は、4Pa・S以上が望ましい。これは、ヘッド本体24の凹部28の表面にほぼ均一の厚さでかつ薄く塗るためである。すなわち、第1樹脂材料32の粘度が4Pa・Sより低いと、ヘッド本体24の凹部28の表面にほぼ均一の厚さで薄く塗ることが困難となる。また、第1樹脂材料32の粘度が所定値より高くなっても、ヘッド本体24の凹部28の表面にほぼ均一の厚さで薄く塗ることが困難となる。第1樹脂材料32の粘度は、4Pa・S以上かつ60Pa・S以下が好ましく、4Pa・S以上かつ30Pa・S以下がより好ましい。
【0036】
また、硬化前の第2樹脂材料34の粘度は60Pa以上が望ましい。これは、充填する第2樹脂材料34(充填封止材)の粘度が60Paより低いと、封止部に穴が発生したり、封止材自体がデバイス動作部に流れ込み、動作不良が起こしたりするためである。また、第2樹脂材料34(充填封止材)の粘度が所定値よりも高くなると、凹部28内にほぼ均一に充填することが困難となる。第2樹脂材料34の粘度は、60Pa以上かつ230Pa・S以下が好ましく、60Pa・S以上かつ100Pa・S以下がより好ましい。
【0037】
このとき、硬化前の第1樹脂材料32、第2樹脂材料34の粘度の測定は、JIS K 6833の中の、JIS K 7117−1で規定されている回転粘度計を使用している。例えば、第1樹脂材料32のエポキシ系樹脂の粘度測定は、E型回転粘度計を使用している。
【0038】
ここで、封止部材30である第1樹脂材料32と第2樹脂材料34の条件について説明する。
【0039】
第1樹脂材料32とヘッド本体24との接着せん断強度、及び第1樹脂材料32と第2樹脂材料34との接着せん断強度が、第2樹脂材料34とヘッド本体24との接着せん断強度より大きい封止部材30で封止する。本実施形態では、封止部材30として2種類の樹脂材料(第1樹脂材料32と第2樹脂材料34)が用いられているが、上記条件を満たせば、2種類以上の樹脂材料を用いてもよい。
【0040】
すなわち、第1樹脂材料32を塗布する範囲は、少なくとも「第2樹脂材料34とヘッド本体24との接着せん断強度<第1樹脂材料32とヘッド本体24との接着せん断強度」であるヘッド本体24表面に塗布する。
【0041】
第1樹脂材料32とヘッド本体24との接着せん断強度は、10MPa以上であることが好ましい。また、第2樹脂材料34と第1樹脂材料32又はヘッド本体24との接着せん断強度は、2MPa以上であることが好ましい。第1樹脂材料32とヘッド本体24との接着せん断強度が10MPaより小さいと、第1樹脂材料32とヘッド本体24との接着界面の剥離等が発生する可能性がある。第1樹脂材料32とヘッド本体24との接着せん断強度は、10MPa以上かつ30MPa以下が好ましく、20MPa以上かつ25MPa以下がより好ましい。第2樹脂材料34と第1樹脂材料32又はヘッド本体24との接着せん断強度は、2MPaより小さいと、第2樹脂材料34と第1樹脂材料32又はヘッド本体24との剥離が発生する可能性がある。第2樹脂材料34と第1樹脂材料32又はヘッド本体24との接着せん断強度は、2MPa以上かつ30MPa以下が好ましく、3MPa以上かつ6MPa以下がより好ましい。
【0042】
次に、ヘッド本体24の凹部28の封止方法について説明する。図5(A)及び図5(B)に示すように、第1構成部材24A及び第2構成部材24Bの凹部28の表面に第1樹脂材料32をクラックが発生しない程度に薄く塗布する。そして、第1樹脂材料32を所定の温度で十分に硬化させる。第1樹脂材料32が熱硬化性樹脂材料でかつかつピエゾ素子型のインクジェット記録ヘッドに使用する場合は、150℃以下(室温以上)の温度で硬化させる。
【0043】
その後、図5(C)に示すように、硬化した第1樹脂材料32上の空間に第2樹脂材料34を充填し、所定の温度で硬化させる(内部方向への水分・湿気の浸入を防ぐ)。第2樹脂材料34が熱硬化性樹脂材料でかつかつピエゾ素子型のインクジェット記録ヘッドに使用する場合は、150℃以下(室温以上)の温度で硬化させる。これによって、ヘッド本体24の凹部28が封止部材30で封止される。
【0044】
このヘッド本体24の凹部28の封止方法では、ヘッド本体24の凹部28の表面に、ヘッド本体24との接着力が高い第1樹脂材料32を塗布し、第1樹脂材料32上に柔軟で、かつ透湿性が低い第2樹脂材料34を充填しており、第1樹脂材料32と第2樹脂材料34を組み合わせた封止部材30を用いて凹部28を封止している。この封止方法により、応力による封止部材30のクラックの発生を抑制でき、かつ、柔軟な第2樹脂材料34とヘッド本体24との接着界面の耐水性(界面への水分の侵入による接着強度の低下)を向上させることができる。また、透湿性の低い第2樹脂材料34を充填することで、ヘッド本体24の凹部28への水分・湿気の侵入や、樹脂材料自体の透湿を低減することができる。
【0045】
一方、図15に示す第1比較例のように、ヘッド本体100の凹部102をエポキシ樹脂等からなる樹脂材料132のみで封止したときは、ヘッド本体100との接着力が高く、透湿性が低いというメリットがあるが、エポキシ樹脂等からなる樹脂材料132が硬質であるため、応力により樹脂材料132自体のクラックや接着界面の剥離が発生し、そこから水分・湿気が浸入する可能性がある。
【0046】
図16に示す第2比較例のように、ヘッド本体110の凹部112を柔軟な樹脂材料134のみで封止したときは、ヘッド本体110が無機材料(主にシリコン)やプラスチック(液晶ポリマー、エポキシ樹脂など)である場合にヘッド本体110との接着性が低いものが多く、高湿環境では接着界面に水分・湿気が侵入し剥離を起こす可能性がある。また、柔軟な樹脂材料134の透湿性が高い場合は、湿度によるヘッド本体110の電気配線に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0047】
これに対して、本実施形態では、ヘッド本体24の凹部28を第1樹脂材料32と第2樹脂材料34とを組み合わせた封止部材30で封止することで、ヘッド本体24と封止部材30との接着力を向上させ、応力による封止部材30のクラックや剥離、高湿環境での封止部材30の剥離、樹脂材料自体の透湿を防ぐことができる。
【0048】
図6には、本発明の第2実施形態のインクジェット記録ヘッドのヘッド本体を拡大した斜視図が示されている。なお、第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0049】
図6に示すように、インクジェット記録ヘッドのヘッド本体(デバイス本体)40が第1構成部材40Aと第2構成部材40Bとで構成されており、第1構成部材40Aと第2構成部材40Bとで囲まれた位置に凹部28が形成されている。その際、「第1構成部材40Aと第2樹脂材料34との接着せん断強度>第1樹脂材料32と第1構成部材40Aとの接着せん断強度」であるときは、第1樹脂材料32は第1構成部材40Aの表面に塗布しない。また、「第2構成部材40Bと第2樹脂材料34との接着せん断強度<第1樹脂材料32と第2構成部材40Bとの接着せん断強度」であるときは、第1樹脂材料32を第2構成部材40Bの表面に塗布する。そして、凹部28内の第1構成部材40Aの表面及び第1樹脂材料32の表面上に第2樹脂材料34を充填する。
【0050】
このようなヘッド本体40の凹部28の封止方法では、第1構成部材40A及び第2構成部材40Bと封止部材30との接着力を向上させることができる。このため、応力による封止部材30のクラックの発生を抑制でき、かつ、柔軟な第2樹脂材料34とヘッド本体40との接着界面の耐水性(界面への水分の侵入による接着強度の低下)を向上させることができる。また、透湿性の低い第2樹脂材料34を充填することで、高湿環境でのヘッド本体40の凹部28への水分・湿気の侵入や、樹脂材料自体の透湿を低減することができる。
【0051】
図7には、本発明の第3実施形態のインクジェット記録ヘッドのヘッド本体を拡大した斜視図が示されている。なお、第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0052】
図7に示すように、ヘッド本体(デバイス本体)50は、上下に配置された第1構成部材50Aと第2構成部材50Bとの間に長尺溝状の凹部52が形成されている。第1構成部材50Aは、例えば液晶ポリマー、エポキシ樹脂等のプラスチックで形成されており、第2構成部材50Bは、例えばシリコン(Si)等の無機材料で形成されている。凹部52の寸法は、例えば間隔が2〜10mm、長さが10〜50mmとされている。凹部52は、第1樹脂材料32と第2樹脂材料34とを組み合わせた封止部材30で封止されている。
【0053】
図8(A)、(B)に示すように、第1構成部材50A及び第2構成部材50Bの表面に無機材料及びプラスチックとの接着力が高い第1樹脂材料32を薄く塗布する。そして、第1樹脂材料32が十分に硬化した後、図8(C)に示すように、第1樹脂材料32の表面上に、第1樹脂材料32との接着力が高く、柔軟な樹脂からなる第2樹脂材料34を充填し、硬化させる。
【0054】
このようなヘッド本体50の凹部52の封止方法では、ヘッド本体50と封止部材30との接着力を向上させ、応力による封止部材30のクラックの発生を抑制でき、かつ、柔軟な第2樹脂材料34とヘッド本体40との接着界面の耐水性(界面への水分の侵入による接着強度の低下)を向上させることができる。また、透湿性の低い第2樹脂材料34を充填することで、高湿環境でのヘッド本体40の凹部28への水分・湿気の侵入や、樹脂材料自体の透湿を低減することができる。
【0055】
図9では、インクジェット記録ヘッド60が2個以上のヘッド本体(デバイス本体)60A、60Bが隣り合うように配置されている。ヘッド本体60A、60Bは、上下に配置された第1構成部材50Aと第2構成部材50Bとの間に長尺溝状の凹部52が形成されており、凹部52が第1樹脂材料32と第2樹脂材料34とを組み合わせた封止部材30で封止されている。2個以上のヘッド本体60A、60Bが隣り合うように配置されているときは、封止する第1樹脂材料32と第2樹脂材料34のヘッド本体60A、60Bの端面からのはみ出しが50μm以下であることが好ましい。第1樹脂材料32と第2樹脂材料34のヘッド本体60A、60Bの端面からのはみ出しが50μmより大きくなると、ヘッド本体60A、60Bの端面の周囲に第1樹脂材料32と第2樹脂材料34が流れ出す可能性があるからである。
【実施例】
【0056】
次に、第1樹脂材料32と第2樹脂材料34を組み合わせた封止部材30の効果を確認するため、第1樹脂材料32及び第2樹脂材料34の種類を変えて、第1樹脂材料32及び第2樹脂材料34とヘッド本体の構成部材との接着せん断強度を測定する検証実験を行った。
【0057】
(1)第1樹脂材料32及び第2樹脂材料34とヘッド本体の構成部材との接着せん断強度の測定
第1樹脂材料32としてエポキシ樹脂を用い、第2樹脂材料34としてポリブチレン樹脂を用いた。ヘッド本体の構成部材は2種類の材料を用い、材料1として液晶ポリマー、材料2としてエポキシ樹脂を用いた。本実施例では、液晶ポリマーとして、ポリプラスチック社製のベクトラA130(製品名)を使用した。図10には、第1樹脂材料32と材料1、第1樹脂材料32と材料2、第2樹脂材料34と材料1、第2樹脂材料34と材料2との接着せん断強度(MPa)が示されている。接着せん断強度の測定は、第1樹脂材料32又は第2樹脂材料34の側面に図12に示す試験片164を接触させ、第1樹脂材料32又は第2樹脂材料34と構成部材との接着面方向に試験片164に力を加えて測定した。
【0058】
図10に示すように、第1樹脂材料32と材料1との接着せん断強度、及び第1樹脂材料32と材料2との接着せん断強度は10MPa以上であり、第2樹脂材料34と材料1との接着せん断強度、及び第2樹脂材料34と材料2との接着せん断強度より大きい。本実施例では、第2樹脂材料34とヘッド本体の構成部材との接着せん断強度より高い(少なくとも10MPa以上)第1樹脂材料32をヘッド本体の構成部材に上塗りする。
【0059】
(2)高温の有機物水溶液(インク)浸漬後のチップのせん断強度の試験結果
図11に示すように、試験用のチップ150は、板状の第1構成部材152の表面に第1樹脂材料32を塗布して硬化させた後、平面視にて第1樹脂材料32上の4箇所に略正方形状の第2樹脂材料34を塗布し、さらに第2樹脂材料34上に平面視にて略正方形状の第2構成部材154を第2樹脂材料34の硬化により接着させた。
【0060】
第1構成部材152は、液晶ポリマーとして、ポリプラスチック社製のベクトラA130(製品名)を用いた。第2構成部材154は、Si(シリコン)を用いた。また、第1樹脂材料32としては、2種類の樹脂(エポキシ樹脂Aとエポキシ樹脂B)を用いてそれぞれ比較した。エポキシ樹脂Aは、p-アミノフェノール型液状エポキシ樹脂とヒ゛スフェノールA 型、F 型液状エポキシ樹脂の混合樹脂を用いた。エポキシ樹脂Bは、ヒ゛スフェノールF 型液状エポキシ樹脂を用いた。また、第2樹脂材料34は、2種類の接着剤(ポリブチレン系接着剤とシリコーン系接着剤)を用いて比較した。
【0061】
図12に示すように、試験用のチップ150を浸漬槽160内の約70℃の有機物水溶液(インク)162に1000hr浸漬し、浸漬後のチップ150の第2樹脂材料34及び第2構成部材154に試験片164を接触させて第1樹脂材料32に第1構成部材152との接着面方向(矢印方向)の力を加えて接着せん断強度(MPa)を測定した。
【0062】
図13には、チップ150の第2樹脂材料34として、ポリブチレン系接着剤を用いたときの結果を示す。図14には、チップ150の第2樹脂材料34として、シリコーン系接着剤を用いたときの結果を示す。また、比較のため、第1構成部材152が無い場合(表面が未処理)のチップの接着せん断強度を測定した。その結果、図13及び図14に示すように、表面が未処理のチップ(第1構成部材152無しのチップ)では、高温の有機物水溶液(インク)への浸漬後に強度が低下するのに対して、第1構成部材152(液晶ポリマー)の表面に第1樹脂材料32としてエポキシ樹脂A又はエポキシ樹脂Bを塗布したチップ150は接着せん断強度があまり低下していない(耐水性が向上している)。特に、図13に示すように、第2樹脂材料34としてポリブチレン系接着剤を用いたときは、第1樹脂材料32としてエポキシ樹脂A、エポキシ樹脂Bを用いても、浸漬後の接着せん断強度がほとんど低下しないことが確認された。
【0063】
<その他>
以上、本発明の実施例について記述したが、本発明は上記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない。
【0064】
上記実施形態では、インクジェット記録ヘッドの凹部を封止する例を記載したが、他の液滴吐出ヘッドやデバイスの凹部を封止する方法にも適用することができる。また、液滴吐出ヘッドから吐出される液はインクに限定されず、例えばエッチング時の基板パターン形成などに応用してもよい。
【符号の説明】
【0065】
10 インクジェット記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)
12 ヘッドプレート
14 カバー(複数の部材)
16 ノズルプレート(複数の部材)
18 圧力室プレート(複数の部材)
20 駆動部プレート(複数の部材)
24 ヘッド本体(デバイス本体)
24A 第1構成部材
24B 第2構成部材
28 凹部
30 封止部材
32 第1樹脂材料
34 第2樹脂材料
40 ヘッド本体(デバイス本体)
40A 第1構成部材
40B 第2構成部材
50 ヘッド本体(デバイス本体)
50A 第1構成部材
50B 第2構成部材
52 凹部
60 インクジェット記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)
60A ヘッド本体(デバイス本体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の部材が積層され端部に凹部を有するデバイス本体と、
前記デバイス本体における前記凹部の内面に塗布された第1樹脂材料と、前記第1樹脂材料の表面側に塗布され前記凹部を充填する第2樹脂材料と、で構成された封止部材と、
を備え、
前記第1樹脂材料と前記デバイス本体との接着せん断強度、及び前記第1樹脂材料と前記第2樹脂材料との接着せん断強度が、前記第2樹脂材料と前記デバイス本体との接着せん断強度より大きく設定されているデバイス。
【請求項2】
請求項1に記載のデバイスを備え、
積層される前記複数の部材が無機材料又はプラスチックで形成され、記録媒体に液滴を吐出する液滴吐出ヘッド。
【請求項3】
複数の部材が積層され端部に凹部を有するデバイス本体を少なくとも2種類以上の樹脂材料で構成された封止部材で封止するデバイスの封止方法であって、
前記凹部の内面に第1樹脂材料を塗布する工程と、
前記第1樹脂材料が硬化した後、前記第1樹脂材料の表面側に第2樹脂材料を塗布し前記第2樹脂材料で前記凹部を充填する工程と、を備え、
前記第1樹脂材料と前記デバイス本体との接着せん断強度、及び前記第1樹脂材料と前記第2樹脂材料との接着せん断強度が、前記第2樹脂材料と前記デバイス本体との接着せん断強度より大きく設定されているデバイスの封止方法。
【請求項4】
前記第1樹脂材料は、前記複数の部材を積層する前に前記デバイス本体の前記凹部となる位置に予め塗布しておく請求項3に記載のデバイスの封止方法。
【請求項5】
前記封止部材は、前記第1樹脂材料と前記デバイス本体との接着せん断強度が少なくとも10MPa以上で、かつ、前記第1樹脂材料と前記第2樹脂材料との接着せん断強度が少なくとも2MPa以上とされている請求項3又は請求項4に記載のデバイスの封止方法。
【請求項6】
前記第1樹脂材料の主成分は、p-アミノフェノール型液状エポキシ樹脂、ヒ゛スフェノールA 型、F 型液状エポキシ樹脂もしくはヒ゛スフェノールF 型液状エポキシ樹脂であるエポキシ樹脂材料から選択される材料を用い、かつ、前記第2樹脂材料の主成分は、シリコーン樹脂材料、ポリブチレン樹脂材料、フッ素樹脂から選択される材料を用いる請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載のデバイスの封止方法。
【請求項7】
硬化した前記第1樹脂材料の硬度がショアD40以上で、硬化した前記第2樹脂材料の硬度がショアA60以下であり、
前記第1樹脂材料及び前記第2樹脂材料の透湿度が400g/m・day以下である請求項3から請求項6までのいずれか1項に記載のデバイスの封止方法。
【請求項8】
硬化する前の前記第1樹脂材料の粘度は4Pa・S以上で、硬化する前の前記第2樹脂材料の粘度は60Pa・S以上である請求項3から請求項7までのいずれか1項に記載のデバイスの封止方法。
【請求項9】
前記デバイス本体は、異なる種類の材料からなる複数の構成部材が積層され、
前記第2樹脂材料と一方の前記構成部材との接着せん断強度が、一方の前記構成部材と前記第1樹脂材料との接着せん断強度よりも小さいときに、一方の前記構成部材における前記凹部の内面に前記第1樹脂材料を塗布する請求項3から請求項8までのいずれか1項に記載のデバイスの封止方法。
【請求項10】
前記デバイス本体は、異なる種類の材料からなる複数の構成部材が積層され、
前記第2樹脂材料と一方の前記構成部材との接着せん断強度が10MPa未満であるときに、一方の前記構成部材における前記凹部の内面に前記第1樹脂材料を塗布する請求項3から請求項8までのいずれか1項に記載のデバイスの封止方法。
【請求項11】
前記第1樹脂材料と前記第2樹脂材料が熱硬化性樹脂材料のときは、硬化温度を150℃以下、常温以上に設定する請求項3から請求項10までのいずれか1項に記載のデバイスの封止方法。
【請求項12】
前記デバイスが、記録媒体に液滴を吐出する液滴吐出ヘッドであり、
シリコンからなる無機材料、又は液晶ポリマー、エポキシ樹脂から選択される樹脂材料で形成された部材を積層して前記デバイス本体を形成し、かつ前記凹部の内寸が2〜40mmである請求項3から請求項11までのいずれか1項に記載のデバイスの封止方法。
【請求項13】
充填する前記第1樹脂材料又は前記第2樹脂材料の前記デバイス本体の端面からのはみ出しが50μmである請求項12に記載のデバイスの封止方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−45915(P2012−45915A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−192808(P2010−192808)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】