説明

データアーカイブシステム、サーバ

【課題】
仮想ファイルの参照先が可搬型記録媒体だった場合、仮想ファイルに対して参照要求を受信すると、実体ファイルを記録した可搬型記録媒体を記録再生装置に運搬し、再生準備が整うまで要求元は待たなければならない。
【解決手段】
本発明は、データをアーカイブ済みである可般型記録媒体に対してアクセス要求を受信し、その可搬型記録媒体が仮想ファイルを記録していた場合に、その仮想ファイルの参照先が別の可搬型記録媒体だった際、その別の可搬型記録媒体に対して、事前に再生準備をしておくことを特徴の一つとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データライブラリ装置、データアーカイブシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ファイルサーバなどのストレージ装置では、重複して保存されているデータを排除し、例えば実体ファイルを一つだけ残し、他は実体ファイルを参照するための仮想ファイルに置き換えることで、ストレージ装置の記録可能領域を増加させる機能が搭載、提案されている。(たとえば、特許文献1)。
【0003】
一方、近年のストレージ装置では、アクセス頻度の低いデータに対して、低速だが低コストである記録媒体や、長期保存に向いた記録媒体にデータをアーカイブするシステム等がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−242788号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記特許文献1には、重複ファイルを削除した場合に、その仮想ファイル及び/又は実体ファイルを可搬型記録媒体にアーカイブする場合について考慮されていない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、仮想ファイルに対して再生要求を受信した際に、可搬型記録媒体に記録された実体ファイルの再生処理が可能である。
【0008】
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】データライブラリ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】データ記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図3】データ記録再生装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】光ディスク運搬装置のブロック図である。
【図5】光ディスク運搬装置の外観図である。
【図6】光ディスク運搬装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】データアーカイブシステムの構成を示すブロック図である。
【図8】データアーカイブシステムの動作を示すフローチャートである。
【図9】重複ファイル削除機能をもつデータアーカイブシステムの構成を示すブロック図である。
【図10】データアーカイブシステムが管理するディスクの記録データ管理情報を示す図である。
【図11】重複ファイル削除機能をもつデータアーカイブシステムの動作を示すフローチャートである。
【図12】複数の関連する光ディスクを光ディスクドライブに装填しておくデータアーカイブシステムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて実施例を説明する。
【実施例1】
【0011】
図1はデータライブラリ装置の構成を示すブロック図である。
【0012】
101はデータライブラリ装置であり、記録時には、データをネットワーク104から受け取り、サーバ103を介してハードディスク105に蓄積し、蓄積したデータを光ディスク109に記録する。再生時には、ハードディスク105または光ディスク109からデータを再生し、サーバ103を介してネットワーク104に送る。103はサーバであり、データライブラリ装置101の内蔵するCPU(Central Processing Unit)102との通信によってデータライブラリ装置を制御するとともに、ハードディスク105を制御し、データの記録再生やネットワーク104を介したデータ送受信等のデータ管理を行う。105はハードディスクであり、サーバ103に制御されてネットワーク104から送られたデータを蓄える。
【0013】
109は光ディスクであり、光ディスク格納装置108の内部に複数枚格納されている。図1では光ディスク格納装置108は1つしか図示しないが、複数内蔵してもよく、例えば一方は未記録ディスク格納装置、他方は記録済ディスク格納装置など、用途に応じて使い分けても構わない。もちろん、光ディスク格納装置108の内部を未記録ディスク格納領域と記録済ディスク格納領域とに区切っても構わない。
【0014】
光ディスク109は、データ記録時、光ディスク運搬装置107によって光ディスク格納装置108から取り出され、データ記録再生装置110、111、112、113のいずれかに装填され、データ記録が終了すると、光ディスク運搬装置107によってディスク格納装置108へと戻される。一方、データ再生時、光ディスク109は光ディスク運搬装置107によってディスク格納装置108から取り出され、データ記録再生装置110、111、112、113のいずれかに装填され、データを再生し、データ再生が終了すると、光ディスク運搬装置107によってディスク格納装置108へと戻される。
【0015】
110、111、112、113はデータ記録再生装置であり、データライブラリ装置のCPU102に制御されて、光ディスク109へのデータ記録または光ディスク109からのデータ再生を行う。107は光ディスク運搬装置であり、データライブラリ装置のCPU102に制御されて、光ディスク109を光ディスク格納装置108から取り出し、運搬し、データ記録再生装置110、111、112、113に装填する。あるいは、光ディスク109をデータ記録再生装置110、111、112、113から受け取り、運搬し、光ディスク格納装置108へと格納する。また、例えば記録再生装置110から記録再生装置111へと記録再生装置間で光ディスクを運搬してもよい。
【0016】
また、データライブラリ装置101が光ディスク格納装置を複数内蔵する場合、光ディスク運搬装置107は、内蔵する光ディスク格納装置から別の内蔵する光ディスク格納装置への光ディスクを運搬してもよい。102はデータライブラリ装置のCPUであり、サーバ103からの要求により、光ディスク運搬装置107を制御して、光ディスク格納装置108に格納された複数枚の光ディスク109の中から所望の光ディスクを選択し、データ記録再生装置110、111、112、113に送る。また、光ディスク運搬装置107を制御してデータ記録再生装置110、111、112、113から光ディスク109を受け取り、光ディスク格納装置108内の所定の位置に光ディスクを格納する。106はメモリであり、データライブラリ装置のCPU102を制御するためのプログラムや各種の設定情報が記録されている。
【0017】
図2はデータ記録再生装置の構成を示すブロック図である。110はデータ記録再生装置であり、ライブラリ装置のCPU102から入力したデータを光ディスクに記録する。また、光ディスクから再生したデータをライブラリ装置のCPU102に出力する。
207はCPUであり、データ記録再生装置110の記録処理、再生処理の制御を行う。なお、CPUでなくとも、同様の制御が可能な任意の回路を用いてもよい。201はデータ記録媒体、例えばBD−R(Blu−ray Disc Recordable)である。なお、以下の説明においては、単に光ディスク201として説明する。また、データ記録媒体は、必ずしも光ディスクに限定されるものではなく、光磁気ディスクやホログラム等の記録媒体であってもよい。202は光ピックアップであり、光ディスク201から信号を読み出して増幅回路203に送る。また、信号処理回路204から送られた変調信号を光ディスク201に記録する。
【0018】
203は増幅回路であり、光ピックアップ202を介して光ディスク201から読み出した再生信号を増幅して信号処理回路204に送る。また、サーボ信号を生成してサーボ回路206に送る。204は信号処理回路であり、入力信号を復調し、誤り訂正等を行ったデータをインタフェース回路205に送る。また、インタフェース回路205から送られたデータに誤り訂正符号を付加する等を行い、変調して光ピックアップ202に送る。205はインタフェース回路であり、例えばSATA(Serial Advanced Technology Attachment)その他の転送方式に準拠したデータ転送処理を行う。データ転送時には、信号処理回路204から送られたデータをホストであるライブラリ装置のCPUに送る。また、ホストであるライブラリ装置のCPUから送られたデータを信号処理回路204に送る。208はメモリであり、データ記録再生装置を制御するためのプログラムや各種設定情報、光ディスクから取得した媒体情報等を格納する。
【0019】
なお、メモリ208はデータ記録再生装置内でCPU207と接続する例を示したが、データ記録再生装置内外のどこに接続されていてもよい。また、情報を保持できればメモリでなくてもよく、例えばハードディスクでもよい。206はサーボ回路であり、増幅回路203にて生成されたサーボ信号により光ピックアップ202を制御する。
【0020】
上記構成のデータ記録再生装置によって、ライブラリ装置のCPUからの指示に従って光ディスクへのデータを記録し、また、光ディスクからデータを再生してライブラリ装置のCPUに渡すことができる。なお、ここではデータ記録再生装置110について説明したが、データ記録再生装置111、112、113も構成は同じである。
【0021】
図3はデータ記録再生装置の動作を示すフローチャートである。
【0022】
ステップS301においてデータ記録再生装置に光ディスクが装着されると、ステップS302においてセットアップ処理を行う。
【0023】
次にステップS304において、データライブラリ装置のCPUからデータ再生が要求されていたならば、ステップS305においてデータ再生処理を行う。あるいはステップS306において、データライブラリ装置のCPUからデータ記録が要求されていたならば、ステップS307においてデータ記録処理を行う。ステップS308において再生または記録処理が完了していた場合は、処理を終了する。
【0024】
図4は光ディスク運搬装置のブロック図、図5は光ディスク運搬装置の外観図である。
107は光ディスク運搬装置であり、ライブラリ装置のCPU102からの指示を受けて光ディスク109を光ディスク格納装置108から取り出してデータ記録再生装置110、111、112、113に装填する。また、光ディスクをデータ記録再生装置から取り出して光ディスク格納装置に格納する。
【0025】
501はCPUであり、光ディスク運搬装置の制御を行う。502はメモリであり、光ディスク運搬装置を制御するためのプログラムや各種設定情報等を格納する。なお、メモリ502は光ディスク運搬装置内でCPU501と接続する例を示したが、光ディスク運搬装置内外のどこに接続されていてもよい。また、情報を保持できればメモリでなくてもよく、例えばハードディスクでもよい。503はセンサ制御回路であり、CPU501からの指示に基づいて各種センサを制御する。また、各種センサからの入力信号を受け、CPU501に通知する。
【0026】
504はモータ制御回路であり、CPU501からの指示に基づいて505、506、507のロボットアーム部を駆動する。また、ロボットハンド部508を駆動する。
【0027】
ロボットアーム部505、506、507は前進や後進といった直進運動と回転運動により、ロボットハンド部508の位置を調整する。
【0028】
ロボットハンド部508は光ディスク109を破損することなく保持可能な形状から成り、光ディスク格納装置108及びデータ記録再生装置110、111、112、113に対して光ディスクの出し入れや受け渡しを行う。
【0029】
上記構成の光ディスク運搬装置によって、ライブラリ装置のCPUからの指示に従って、データ記録再生装置とデータ記録再生装置との間で光ディスクを運搬することができる。
【0030】
なお、ここでは光ディスク運搬装置がデータライブラリ装置内に1つ存在する例を示したが、複数の光ディスク運搬装置が存在しても構わない。また、光ディスク運搬装置の形状は図5の例に限らず、例えば、光ディスクの中心穴を利用して光ディスクを固定し、運搬するようにしても構わない。
【0031】
図6は光ディスク運搬装置の動作を示すフローチャートである。
【0032】
ステップS701では、光ディスク運搬装置を動作開始するためのセットアップ処理を行う。
【0033】
次にステップS703においてホストから光ディスクの運搬元がデータ記録再生装置であると指定されていたならば、ステップS704においてデータ記録再生装置110、111、112、113のいずれが指定されたかの情報を取得する。
【0034】
次にステップS705において光ディスク格納装置内のどのアドレスに光ディスクを運搬し、格納するかの情報を取得し、ステップS706において指定運搬元であるデータ記録再生装置から光ディスクを受け取り、受け取った光ディスクを指定運搬先である光ディスク格納装置の所定アドレスまで運搬し、格納する。
【0035】
あるいはステップS707においてホストから光ディスクの運搬元が光ディスク格納装置であると指定されていたならば、ステップS708において光ディスク格納装置内のどのアドレスに光ディスクを運搬し、格納するかの情報を取得する。
【0036】
次にステップS709においてデータ記録再生装置110、111、112、113のいずれに対して光ディスクを運搬し、受け渡すかの情報を取得し、ステップS710において指定運搬元である光ディスク格納装置の所定アドレスから光ディスクを取得し、取得した光ディスクを指定運搬先であるデータ記録再生装置まで運搬し、装填する。
【0037】
ステップS711において運搬処理が完了していた場合は、処理を終了する。
【0038】
図7はデータアーカイブシステムの構成を示すブロック図である。データアーカイブシステムは、サーバ103に、1つ以上のデータライブラリ装置101と、ハードディスク105と、ネットワーク104とが接続されて構成される。
【0039】
103はサーバであり、データライブラリ装置101に対してデータの記録再生を中心としたサービスを提供するとともに、ハードディスク105に対するデータの記録と再生、ネットワーク104を介したデータの送受信や管理を行う。
【0040】
1101はサーバ103のCPUであり、データ記録時には、ネットワーク104からネットワーク制御部1105を介して受信したデータをハードディスクI/F部1104を介してハードディスク105に記録する。
【0041】
あるいは、データライブラリI/F部1103を介してデータライブラリ装置を制御し、データライブラリ装置が内蔵する光ディスクに記録する。
【0042】
データ再生時には、ハードディスクI/F部1104を介してハードディスク105からデータを読み出し、読み出したデータをネットワーク制御部1105を介してネットワーク104に送信する。
【0043】
あるいは、データライブラリI/F部1103を介してデータライブラリ装置を制御し、データライブラリ装置が内蔵する光ディスクからデータを再生し、再生したデータを受け取り、受け取ったデータをネットワーク制御部1105を介してネットワーク104に送信する。または、データライブラリ装置から受け取った各種の情報を適宜加工して記録、管理し、また、その情報を再生し、再生した情報に基づいて制御方針を決定するとともに、実際の制御を行う。
【0044】
1102はメモリであり、サーバ103のCPU1101を制御するためのプログラム、各種の情報が記録されている。
【0045】
1103はデータライブラリI/F部であり、データライブラリ装置101とサーバ103のCPU1101との間でのデータ送受信に関する制御を行う。
【0046】
なお、図では1つのデータライブラリI/F部に複数のデータライブラリ装置が接続されているが、例えば、ネットワークを介して複数のデータライブラリ装置が接続されるような構成でもよい。
【0047】
1104はハードディスクI/F部であり、ハードディスク105とSATAなどの規格に準拠したデータ転送を行う。
【0048】
1105はネットワーク制御部であり、ネットワーク104とサーバ103のCPU1101との間でのデータ送受信に関する制御を行う。
【0049】
図8はデータアーカイブシステムの動作を示すフローチャートである。
【0050】
ステップS1201においてネットワーク104を介してサーバ103に再生要求があった場合、サーバ103のCPU1101は、ステップS1202において再生要求されたデータの格納先を調査する。要求データがハードディスク105内であれば、サーバ103のCPU1101は、ステップS1203においてハードディスクからデータ再生処理を行う。再生されたデータはサーバ103のCPU1101からネットワーク制御部1105を介してネットワーク104に送信される。また、ステップS1204では、再生処理を完了する。
【0051】
あるいは要求データがハードディスク105にないならば、サーバ103のCPU1101は、ステップS1205において要求されたデータが記録されている光ディスクを特定する。
【0052】
次に、ステップS1206において、再生手段判定処理を行う。再生手段判定処理とは、光ディスクを再生するために、どのデータライブラリ装置の、どのデータ記録再生装置を使用するかを判定する処理である。この判定処理は、サーバ103のメモリ1102に記録されたプログラムが行い、どの装置を利用するかの判定は同じくメモリ1102に記録された判定アルゴリズムによって行う。再生手段判定処理によって再生に使用するデータライブラリ装置と使用するデータ記録再生装置を決定したならば、次にステップS1207において、ステップS1206で決定したデータライブラリ装置に対して、使用するデータ記録再生装置と再生すべき光ディスクを伝え、データ再生を要求する。再生したデータは随時データライブラリ装置からデータライブラリI/F部1103を介してサーバ103のCPU1101に送られ、ネットワーク制御部1105を介してネットワーク104に送信される。
【0053】
次にステップS1208において処理が完了したならば、処理を終了する。
【0054】
図9は重複ファイル制御機能を搭載するアーカイブシステムの構成を示す図である。1801は重複ファイル制御部であり、その他のユニットは図7と同様である。
【0055】
重複ファイル制御部1801は、ハードディスク105に記録された個々のファイルの固有値の算出を行い、ハードディスク105内に重複したファイルが無いかどうかの判定を行う。重複したファイルがある場合、ファイルの実体を1つだけ残し、残りのファイルは削除し、仮想ファイルを生成する。仮想ファイルとは、オリジナルファイルのメタデータ、ロケーションデータなどを含むファイルのことであり、例えば、Windows(登録商標)のショートカットファイルやUnix(登録商標)のリンクファイルである。仮想ファイルのアクセス先をファイルの実体が記録された位置に指定することで、ユーザから仮想ファイルにアクセス要求があった場合、CPU1101はファイルの実体ファイルにアクセスするように制御する。
【0056】
また、CPU1101は、ハードディスク105に記録されたファイルをデータライブラリ装置101の光ディスク109に記録する場合、ハードディスク105に記録されていたファイルの実体を削除し、仮想ファイルを生成し、その仮想ファイルのアクセス先をファイルの実体を記録した光ディスク109として管理するように制御する。ユーザからハードディスク105に記録した仮想ファイルに対してアクセス要求があった場合、CPU1101はライブラリ装置101に、仮想ファイルの実体が記録されている光ディスク109から所望のファイルを読み出すように要求する。
【0057】
また、CPU1101は、ハードディスク105に記録された仮想ファイルをライブラリ装置101の光ディスク109に記録した場合に、その仮想ファイルに対してユーザからアクセス要求を受けると、その仮想ファイルの実体ファイルがハードディスク105に存在する場合はハードディスク105から読み出すように制御する。または、既にその仮想ファイルの実体ファイルがディスク格納装置108に格納された別の光ディスクに記録されている場合は、その光ディスクから実体ファイルを読み出すように制御する。
【0058】
また、CPU1101は、光ディスク109に記録されたファイルの再生要求を受信した場合、CPU1101は光ディスク109に記録されたファイル情報を調査し、光ディスク109に仮想ファイルも記録されているかどうかを確認する。仮想ファイルが記録されており、その仮想ファイルのアクセス先であるファイルの実体がディスク格納装置108に格納された別の光ディスクであった場合、CPU1101はライブラリ装置101に、光ディスク109をデータ記録再生装置110、111、112、113のいずれかにて再生する要求を出すとともに、その実体のファイルを記録した光ディスクも、光ディスク109を装填したデータ記録再生装置とは異なるデータ記録再生装置110、111、112、113のいずれかに装填しておく要求を出すように制御する。
【0059】
光ディスク109の仮想ファイルのアクセス先となるファイルの実体を記録した光ディスクが複数存在する場合、CPU1101は、データ記録再生装置110、111、112、113の空き状況から装填可能枚数を算出し、実体を記録した光ディスクの装填優先度を判定した上で、データ記録再生装置110、111、112、113のいずれかに運搬してもよい。
【0060】
優先度としては、例えば光ディスク109の実体ファイルを記録している数や、作成日時、ファイルの作成者、データサイズなどがある。
【0061】
例えば、実体ファイルを記録している数で優先度を決める場合、より多くの実体ファイルを記録した光ディスクを装填した方が、光ディスク109の仮想ファイルが読み出された場合に、あらかじめ装填した光ディスクに実体ファイルが記録されている確率が高くなると考えられる。この場合、実体ファイルを記録している数が多い光ディスクをデータ記録再生装置に装填してもよい。
【0062】
また、作成日時の場合、例えば、光ディスク109と近い日時で作成されたディスクを装填した方が、より再生される確率が高いかもしれない。この場合、光ディスク109と近い日時で作成された光ディスクをデータ記録再生装置に装填してもよい。
【0063】
または、ファイルの作成者で優先度を決める場合、仮想ファイルが記録されているディスクに記録されたデータの作成者と同じ作成者のデータが記録されたディスクを装填したほうが、より再生される確率が高いかもしれない。そのため、このような光ディスクをデータ記録再生装置に優先的に装填してもよい。
【0064】
また、データサイズで判断する場合、例えば実体ファイルのサイズが大きいファイルを記録したディスクと、小さいファイルを記録したディスクがある場合、大きなファイルだとファイルの読み出しに時間がかかるため、ディスクの搬送時間が占める割合は小さくなる。それに対し、小さなファイルの場合、ファイルの読み出しにかかる時間が少ないため、ディスクの搬送にかかる時間が占める割合が大きくなってしまう。よって、ディスクの搬送時間をユーザに出来るだけ感じさせないためには、サイズの小さなファイルを記録したディスクを優先的に装填し、搬送時間を削減する事が望ましいとも考えられる。なお、ディスクを装填する優先度の判定方法はこの限りではない。
【0065】
また、CPU1101は、光ディスク109に記録されたファイルの再生要求を受信した場合、CPU1101は光ディスク109に記録されたファイル情報を調査し、光ディスク109と関連性のある別の光ディスクが無いかを確認してもよい。
【0066】
関連性のある光ディスクがあった場合に、CPU1101は、ライブラリ装置101に、光ディスク109をデータ記録再生装置110、111、112、113のいずれかにて再生する要求を出すとともに、光ディスク109と関連性の強い別の光ディスクも、光ディスク109を装填したデータ記録再生装置とは異なるデータ記録再生装置110、111、112、113のいずれかに装填しておく要求を出すように制御してもよい。
【0067】
光ディスク109と関連性のある光ディスクが複数存在する場合、CPU1101は、データ記録再生装置110、111、112、113の空き状況から装填可能枚数を算出し、関連性のある光ディスクの装填優先度を判定した上で、関連性のある光ディスクをデータ記録再生装置110、111、112、113のいずれかに運搬してもよい。
【0068】
優先度としては、例えば光ディスク109の実体ファイルを記録している数や、作成日時、ファイルの作成者、データサイズなどがある。優先度については上記と同様である。
【0069】
なお、関連性とは、例えば同じ日に同じ作成者によって作成されたディスクには、1枚目のディスクの内容の続きが2枚目のディスクに記録されている可能性があり、関連していると考えることもできる。または、同じカテゴリのデータ、例えばある会議に関するデータなどは、ユーザが連続して参照要求を出す可能性があるため、それらが記録されたディスクが複数ある場合、それぞれが関連していると考えることも出来る。なお、関連性に関してはこの限りではない。
【0070】
また、CPU1101は、光ディスク運搬装置107が同時に複数の光ディスクを運搬可能な場合、ファイルの再生要求を受けた光ディスク109を運搬すると同時に、光ディスク109に記録された仮想ファイルのアクセス先となる光ディスクや、光ディスク109と関連性の強い光ディスクを同時に運搬してもよい。光ディスク109の仮想ファイルの実体ファイルを記録した光ディスクや、関連性の強い光ディスクが複数存在する場合、CPU1101は、データ記録再生装置110、111、112、113の空き状況から装填可能枚数を算出し、光ディスクの装填優先度を判定した上で、どの光ディスクをデータ記録再生装置110、111、112、113に装填するかを判断してもよい。または、光ディスク運搬装置107の同時運搬可能枚数も考慮して、運搬する光ディスクを決定してもよい。
【0071】
また、CPU1101は、再生要求を受けた光ディスク109が仮想ファイルを記録しており、その仮想ファイルのアクセス先が別の光ディスクであり、さらに、その別の光ディスクが仮想ファイルを記録しており、その仮想ファイルのアクセス先が別の光ディスクであった場合、データ記録再生装置110、111、112、113の空き状況を確認し、再生要求を受けた光ディスク109と関連する光ディスクを可能な限りデータ記録再生装置110、111、112、113に装填するように制御してもよい。
【0072】
また、CPU1101はハードディスク105に記録されたファイルを光ディスク109に記録する場合に、仮想ファイルとその実体のファイルを同じ光ディスクに記録するように制御してもよい。
【0073】
また、CPU1101は仮想ファイルの実体となるファイルを優先的に一枚の光ディスクに記録するように制御してもよい。
【0074】
また、CPU1101は仮想ファイルの実体となるファイルは、光ディスク109に記録しないように制御してもよい。
【0075】
また、CPU1101は、仮想ファイルに対して再生要求を受けた場合に、実際に仮想ファイルにアクセスするのではなく、直接実体ファイルに対して再生要求を出すように制御してもよい。
【0076】
次に、各ディスクに記録されたファイルの管理方法の例を説明する。図10は、データアーカイブシステムが管理するディスクの記録データ管理情報を示す図である。CPU1101は、データライブラリ装置101が格納する光ディスクに対して、例えば図10に示すテーブルにてディスクの記録データを管理する。このテーブルでは、ディスクが記録しているファイル情報として、各ファイルが仮想ファイルであるかどうか、仮想ファイルの場合、その仮想ファイルのアクセス先となる実体ファイルの記録先、ファイルのデータサイズ、作成日時、作成者を情報として保持している。なお、記録データ管理情報は、メモリ1102に記録しておく。CPU1101は、ある光ディスクに対して再生要求を受信すると、ディスクの記録データ管理情報を参照することで、再生要求を受信した光ディスクに記録されている仮想ファイルのアクセス先又は、関連するディスクを抽出する。
【0077】
この管理情報の更新タイミングとしては、重複ファイル制御部1801が重複するファイルの削除を実施した場合や、ハードディスク105に記録されたデータをデータライブラリ装置101の光ディスクにコピーした場合など、データアーカイブシステムが保持しているユーザデータが更新された場合が考えられる。
【0078】
図11は重複ファイル制御機能をもつデータアーカイブシステムの再生動作を示すフローチャートである。
【0079】
データアーカイブシステムがファイルの再生要求を受けた場合、CPU1101はステップS2001において、ディスクの記録データ管理情報を参照し、再生要求を受けたファイルの情報を調査する。要求されたファイルが、実体のあるファイルか仮想ファイルかをステップS2002で判断し、実体のあるファイルであれば、その実体のあるファイルが格納されている記録先を、仮想ファイルであれば、ステップS2005にて、ディスクの記録データ管理情報に記載されている情報をもとに、仮想ファイルのアクセス先となる実体のあるファイルが格納されている記録先を取得する。ステップS2003にてその記録先がHDD105であれば、ステップS2004にてファイルの再生を行う。記録先が光ディスクであれば、ステップS2006にて再生する光ディスクの記録情報を参照し、ステップS2007にて、再生する光ディスクに仮想ファイルが記録されているかどうかを判断する。仮想ファイルが記録されていなければ、ステップS2008にて再生要求を受けた光ディスクを運搬し、ステップS2004にてファイルの再生を行う。
【0080】
再生する光ディスクに仮想ファイルが記録されていれば、ステップS2009にてその仮想ファイルのアクセス先を参照する。ステップS2010にて、仮想ファイルのアクセス先が別の光ディスクかどうかを判定する。仮想ファイルのアクセス先が同じ光ディスクであるかHDDであれば、ステップS2008に移行し、光ディスク運搬装置107は再生要求を受けた光ディスクのみを運搬して、ステップS2004にて実体ファイルの再生を行う。仮想ファイルのアクセス先が別の光ディスクだった場合、ステップS2011にて、光ディスク運搬装置107は、再生要求を受けた光ディスクと、その光ディスクに記録されている仮想ファイルのアクセス先となっている光ディスクをデータ記録再生装置110、111、112、113のいずれかに運搬する。そして、ステップS2004にて実体のあるファイルの再生を実施する。
【0081】
図12は複数の関連する光ディスクを光ディスクドライブに装填しておくデータアーカイブシステムの動作を示すフローチャートである。
【0082】
CPU1101は、光ディスクの再生要求を受信すると、ステップS2101にて、ディスクの記録データ管理情報を参照し、再生要求を受けた光ディスクと関連性のある光ディスクを調査する。次に、ステップS2102にて、CPU1101はデータ記録再生装置110、111、112、113のうち、要求を受けた光ディスクの再生に使用するデータ記録再生装置を除き、使用可能なデータ記録再生装置の台数を調査する。次に、ステップS2103にてステップS2101で抽出した関連する光ディスクの枚数と、ステップS2102で調査した使用可能なデータ記録再生装置の台数を比較し、関連する光ディスク枚数が使用可能なデータ記録再生装置の台数よりも少なければ、ステップS2104で光ディスク運搬装置107に、関連する全ての光ディスクをデータ記録再生装置に運搬するように指示する。ステップS2103で、関連する光ディスク枚数が使用可能なデータ記録再生装置の台数よりも多ければ、ステップS2105にて関連する光ディスクの優先度を判定する。なお、優先度の判定には、ディスクの記録データ管理情報に記録されている情報を用いる。例えば、実態ファイルの記録先となっているファイルの数や作成者、作成日時が新しいものなどが挙げられる。優先度については上記と同様である。
【0083】
次にステップS2106にて、ステップS2105で判定した優先度に応じて、CPU1101は、光ディスク運搬装置107に、使用可能なデータ記録再生装置台数分の光ディスクをデータ記録再生装置に運搬するように指示する。
【0084】
図11では、関連する光ディスクの場合について記載したが、再生要求を受信した光ディスクが記録している仮想ファイルのアクセス先となる光ディスクの場合も同様である。
【0085】
以上により、ハードディスク内に記録された重複ファイルを削除し、仮想ファイルにおきかえることで、ハードディスクの使用量を削減可能である。
【0086】
また、仮想ファイルに対してアクセス要求があった場合に、仮想ファイルではなく、直接実体ファイルに対して再生要求を出すことで、仮想ファイルにアクセスするといった手順を省くことが出来る。なお、上記のように最初から仮想ファイルに対するアクセス要求と判明している場合は直接実体ファイルを再生してもよいが、例えばユーザが光ディスクに記録されたあるファイルに対してアクセスしており、そのファイルを参照しつつ、同じ光ディスクに記録された他の情報に対しても参照する可能性がある。この場合を考慮し、光ディスクに仮想ファイルが記録されており、その仮想ファイルのアクセス先となる実体ファイルの記録先が別の光ディスクだった場合に、その実体ファイルを記録した光ディスクを事前にデータ記録再生装置に格納することで、実際に仮想ファイルにアクセスがあった場合に、即座に実体ファイルの再生要求を出すことが可能である。これにより、ディスクの運搬にかかる時間を削減可能である。また、光ディスク運搬装置が同時に複数枚のディスク運搬が可能であれば、仮想ファイルを記録した光ディスクとその実体のファイルを記録した光ディスクを同時に光ディスク格納装置からデータ記録再生装置に運搬することで更なる運搬時間の削減も見込める。
【0087】
また、再生要求を受信した光ディスクと関連性の強い別の光ディスクを予めデータ記録再生装置に装填しておくことで、関連する情報の再生要求を受信した際に、運搬時間を削減することが可能である。
【0088】
また、仮想ファイルとその実体のファイルを同じ光ディスクに記録するように制御することで、光ディスクに記録された仮想ファイルを再生する場合に、別の光ディスクに対して再生要求を出すことが回避可能である。
【0089】
また、仮想ファイルの実体となるファイルを優先的に一枚の光ディスクに記し、この光ディスクを常に再生可能な状態にしておくことで、光ディスクに記録された仮想ファイルのアクセス要求を受けた場合に、即座に実体ファイルを再生することが可能である。
【0090】
また、仮想ファイルの実体となるファイルは光ディスクには記録しないように制御することで、ファイルの実体は全てハードディスクに記録されていることから、光ディスクに記録された仮想ファイルに対してアクセス要求があった場合に、ハードディスクから所望のファイルを読み出すことが可能となり、別の光ディスクにファイルの実体が記録されている場合と比べて、ディスクの運搬時間などが削減可能である。
【0091】
なお、上記実施例では、ファイル単位での処理について述べたが、本発明はこれに限られず、例えば、ファイルシステム中のデータブロックの内容が同じものをブロック単位で排除する技術であるブロックレベル重複排除の場合でも適用することが出来る。
【0092】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0093】
101…データライブラリ装置、102…CPU、103…サーバ、104…ネットワーク、105…ハードディスク、106…メモリ、107…光ディスク運搬装置、
108…光ディスク格納装置、109…光ディスク、110…データ記録再生装置、111…データ記録再生装置、112…データ記録再生装置、113…データ記録再生装置、1801…重複ファイル制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバとデータライブラリ装置よりなるデータアーカイブシステムにおいて、
前記データライブラリ装置は、
可搬型情報記録ディスクを格納するディスク格納部と、
可搬型情報記録ディスクの記録及び又は再生を行うデータ記録再生部と、
前記ディスク格納部と前記データ記録再生部との間で、可搬型情報記録ディスクを運搬するディスク運搬部と、を備え、
前記サーバは、
前記データライブラリ装置とデータの送受信を行うインタフェース部と、
前記サーバが有する、または前記サーバと接続されている情報記録媒体に記録された実体のあるデータを前記可搬型情報記録ディスクに記録する場合、前記情報記録媒体に記録された前記データの実体を削除し、該実体が削除されたデータを、前記可搬型ディスクに記録された前記データの実体を参照する仮想データの形式に変更し、前記情報記録媒体に格納するよう制御する制御部と、を備えることを特徴とするデータアーカイブシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のデータアーカイブシステムであって、
前記情報記録媒体に記録された仮想データの参照先が、可搬型情報記録ディスクだった場合、前記制御部は、前記ディスク運搬部にて、前記可搬型情報記録ディスクを前記データ記録再生部に運搬し、前記データ記録再生部にて、前記参照先を前記可搬型情報記録ディスクから読み出すよう制御することを特徴とするデータアーカイブシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のデータアーカイブシステムであって、
前記制御部は、前記情報記録媒体に記録された仮想データを前記可搬型情報記録ディスクにコピーする場合、前記可搬型情報記録ディスクに記録された仮想データの参照先を、前記仮想データの参照先である実体ファイルが記録されている位置に設定するよう制御することを特徴とするデータアーカイブシステム。
【請求項4】
請求項1に記載のデータアーカイブシステムであって、
前記データライブラリ装置が複数のディスク格納部を搭載する場合、前記ディスク運搬部は、第一のディスク格納部から第二のディスク格納部に可搬型情報記録ディスクを運搬することを特徴とするデータアーカイブシステム。
【請求項5】
請求項1に記載のデータアーカイブシステムであって、
前記データライブラリ装置が複数のデータ記録再生部を搭載する場合、前記ディスク運搬部は、第一のデータ記録再生部から第二のデータ記録再生部に可搬型情報記録ディスクを運搬することを特徴とするデータアーカイブシステム。
【請求項6】
請求項1に記載のデータアーカイブシステムであって、
第一の可搬型情報記録ディスクに記録された仮想ファイルの参照先が、第二の可搬型情報記録ディスクに記録されたファイルだった場合、前記制御部は、前記仮想ファイルへのアクセス要求を受信すると、前記ディスク運搬部により、前記第二の可搬型情報記録ディスクを前記データ記録再生部に運搬し、前記データ記録再生部にてデータを再生することを特徴とするデータアーカイブシステム。
【請求項7】
請求項1に記載のデータアーカイブシステムであって、
データ記録再生部を複数搭載する場合、前記制御部は、一つ乃至複数の仮想ファイルを記録した第一の可搬型情報記録ディスクへのアクセス要求を受信すると、前記ディスク運搬部にて、第一の可搬型情報記録ディスクを第一のデータ記録再生部に運搬し、第一の可搬型情報記録ディスクに記録された仮想ファイルの実体を記録した別の可搬型情報記録ディスク一つ乃至複数枚を、前記第一のデータ記録再生部とは異なるデータ記録再生部に運搬することを特徴とするデータアーカイブシステム。
【請求項8】
請求項1に記載のデータアーカイブシステムであって、
データ記録再生部を複数搭載する場合、前記制御部は、第一の可搬型情報記録ディスクへのアクセス要求を受信すると、前記ディスク運搬部にて、第一の可搬型情報記録ディスクを第一のデータ記録再生部に運搬し、第一の可搬型情報記録ディスクに記録されたファイルと関連性のあるファイルを記録した別の可搬型情報記録ディスク一つ乃至複数枚を、前記第一のデータ記録再生部とは異なるデータ記録再生部に運搬することを特徴とするデータアーカイブシステム。
【請求項9】
請求項1に記載のデータアーカイブシステムであって、
データ記録再生部を複数搭載し、ディスク運搬部が同時に複数枚の可搬型情報記録ディスクを運搬可能である場合、前記御御部は、一つ乃至複数の仮想ファイルを記録した第一の可搬型情報記録ディスクへのアクセス要求を受信すると、前記ディスク運搬部は、第一の可搬型情報記録ディスクと、第一の可搬型情報記録ディスクに記録された仮想ファイルの実体を記録した別の可搬型情報記録ディスク一つ乃至複数枚を、同時に運搬することを特徴とするデータアーカイブシステム。
【請求項10】
請求項1に記載のデータアーカイブシステムであって、
前記制御部は、前記情報記録媒体に記録された仮想ファイルと前記情報記録媒体に記録された前記仮想ファイルの参照先である実体のファイルを、同じ可搬型情報記録ディスクに記録することを特徴とするデータアーカイブシステム。
【請求項11】
請求項1に記載のデータアーカイブシステムであって、
前記制御部は、前記情報記録媒体に記録された仮想ファイルの参照先となっている実体のあるファイルを、優先的に特定の可搬型情報記録ディスクにコピーすることを特徴とするデータアーカイブシステム。
【請求項12】
請求項11に記載のデータアーカイブシステムであって、
複数のデータ記録再生部を搭載する場合、前記特定の可搬型情報記録ディスクを優先的に再生するデータ記録再生部を搭載することを特徴とする
データアーカイブシステム。
【請求項13】
請求項1に記載のデータアーカイブシステムであって、
前記全体制御部は、前記情報記録媒体に記録された仮想ファイルは、可搬型情報記録ディスクにコピーしないことを特徴とするデータアーカイブシステム。
【請求項14】
データライブラリ装置とデータの送受信を行うサーバであって、
前記データライブラリ装置とデータの送受信を行うインタフェース部と、
前記サーバが有する、または前記サーバと接続されている情報記録媒体に記録された実体のあるデータを前記データライブラリ装置が有する可搬型情報記録ディスクに記録する場合、前記情報記録媒体に記録された前記データの実体を削除し、該実体が削除されたデータを、前記可搬型ディスクに記録された前記データの実体を参照する仮想データの形式に変更し、前記情報記録媒体に格納するよう制御する制御部と、を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項15】
請求項14記載のサーバであって、
前記情報記録媒体に記録された仮想データの参照先が、可搬型情報記録ディスクだった場合、前記制御部は、前記データライブラリ装置が有するディスク運搬部にて、前記可搬型情報記録ディスクを前記データライブラリ装置が有する前記データ記録再生部に運搬し、前記データ記録再生部にて、前記参照先を前記可搬型情報記録ディスクから読み出すよう制御することを特徴とするサーバ。
【請求項16】
請求項15に記載のサーバであって、
第一の可搬型情報記録ディスクに記録された仮想ファイルの参照先が、第二の可搬型情報記録ディスクに記録されたファイルだった場合、前記制御部は、前記仮想ファイルへのアクセス要求を受信すると、前記ディスク運搬部により、前記第二の可搬型情報記録ディスクを前記データ記録再生部に運搬し、前記データ記録再生部にてデータを再生することを特徴とするサーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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