説明

データセンターシステム

【課題】データセンターが業務範囲内で正常に稼働していない非通常状態において、業務を中断することなく継続しつつハードウェア資源を効率的に利用できる。
【解決手段】データベース装置4は、第1のデータを格納するデータ領域4aと、第2のデータを同期して格納するデータ領域4bとを含み、データベース装置7は、第2のデータを格納するデータ領域7bと、第1のデータを同期して格納するデータ領域7aとを含み、アプリケーションサーバ部5は、通常状態において、データ領域4aのみを参照可能領域として第1のデータを登録又は更新する第1の登録更新手段と、非通常状態において、データ領域4aとデータ領域4bとを結合して参照可能領域とする参照可能領域結合手段とを含み、アプリケーションサーバ部8は、通常状態において、データ領域7bのみを参照可能領域として第2のデータを登録又は更新する第2の登録更新手段を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データセンターが業務範囲内で正常に稼働していない非通常状態において、業務を中断することなく継続できるデータセンターシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、大規模なサーバシステムを備えるデータセンターにおいては、24時間連続稼働が一般的となり、サービスを停止せずにデータベース装置のメンテナンスを行うことが要求されている。これに対する従来技術として、データベース装置をサービス系とスタンバイ系の2系統に分け、サービス系のデータベース装置をスタンバイ系に複写することにより、予め2つのデータベース装置を整合のとれた状態とし、片方のデータベース装置をメンテナンスで停止させる場合においても、サービス系統の切り替えにより、実質的に中断しないで運用するバックアップシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−250901号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、特許文献1に開示された従来技術では、データセンターが業務範囲内で正常に稼働している通常状態において、スタンバイ系は常に待機状態にある。一方、データセンターが業務範囲内で正常に稼働していない非通常状態、例えばデータセンター内に備えられた機器に障害が生じたり、あるいはデータセンター内に備えられた機器がメンテナンス状態にあるときでなければ、スタンバイ系は動作しない。従って、一般的にサービス系とスタンバイ系は同じ機器構成をしており、サービス環境と同じ機器を使用せずに待機させているので、ハードウェア資源の利用率が低くなっている。なお、データセンターが複数の拠点に配置され、これら複数の拠点で互いに重複しないデータを扱い運用するシステムでは、拠点間で互いに1対1に対応するバックアップ領域を設けてデータベース装置を二重化する仕組みが知られているが、アプリケーションサーバ部の参照先は自拠点のデータベース装置に限定されるので、ハードウェア資源を効率的に利用することが難しくなっている。
【0005】
本発明は、このような従来技術の実情からなされたもので、その目的は、データセンターが業務範囲内で正常に稼働していない非通常状態において、業務を中断することなく継続しつつハードウェア資源を効率的に利用できるデータセンターシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明のデータセンターシステムは、第1のデータを管理する第1のデータセンターと、第2のデータを管理する第2のデータセンターとを備え、前記第1のデータセンターは、前記第1のデータが格納される第1のデータベース装置と、この第1のデータベース装置に格納される前記第1のデータを登録又は更新する第1のアプリケーションサーバ部とを有し、前記第2のデータセンターは、前記第2のデータが格納される第2のデータベース装置と、この第2のデータベース装置に格納される前記第2のデータを登録又は更新する第2のアプリケーションサーバ部とを有するデータセンターシステムにおいて、前記第1のデータベース装置は、前記第1のデータを格納する第1のデータ領域と、前記第2のデータセンターが管理する前記第2のデータを同期して格納する第2のデータ領域とを含み、前記第2のデータベース装置は、前記第2のデータを格納する第3のデータ領域と、前記第1のデータセンターが管理する前記第1のデータを同期して格納する第4のデータ領域とを含み、前記第1のアプリケーションサーバ部は、前記第2のデータセンターが業務範囲内で正常に稼働している通常状態において、前記第1のデータ領域及び前記第2のデータ領域のうち前記第1のデータ領域のみを参照可能領域として前記第1のデータを登録又は更新する第1の登録更新手段と、前記第2のデータセンターが業務範囲内で正常に稼働していない非通常状態において、前記第1のデータベース装置の前記第1のデータ領域と前記第2のデータ領域とを結合して参照可能領域とする参照可能領域結合手段とを含み、前記第2のアプリケーションサーバ部は、前記通常状態において、前記第3のデータ領域及び前記第4のデータ領域のうち前記第3のデータ領域のみを参照可能領域として前記第2のデータを登録又は更新する第2の登録更新手段を含むことを特徴としている。
【0007】
このように構成した本発明は、第1のデータベース装置は、第1のデータを格納する第1のデータ領域と、第2のデータセンターが管理する第2のデータ、すなわち他のデータセンターの業務に関するデータを同期して格納する第2のデータ領域とを含み、第2のデータベース装置は、第2のデータを格納する第3のデータ領域と、第1のデータセンターが管理する第1のデータ、すなわち他のデータセンターが管理する第1のデータを同期して格納する第4のデータ領域とを含んでいるので、第2のデータセンターが業務範囲内で正常に稼働している通常状態では、第1の登録更新手段及び第2の登録更新手段によって第1のデータ領域及び第3のデータ領域を利用し、第2のデータセンターが業務範囲内で正常に稼働していない非通常状態では、参照可能領域結合手段によって第2のデータ領域をバックアップとして利用することができる。これにより、非通常状態において、業務を中断することなく継続しつつハードウェア資源を効率的に利用することができる。
【0008】
また、本発明に係るデータセンターシステムは、前記発明において、前記非通常状態が、前記第2のデータセンターの機能が停止している状態である場合、前記第1のアプリケーションサーバ部は、前記第1のデータベース装置の前記第1のデータ領域を参照して、この第1のデータ領域に格納される前記第1のデータを登録又は更新すると共に、前記第1のデータベース装置の前記第2のデータ領域を参照して、この第2のデータ領域に格納される前記第2のデータを登録又は更新する機能停止状態登録更新手段を有することを特徴としている。
【0009】
このように構成した本発明は、非通常状態が、第2のデータセンターの機能が停止している状態である場合には、機能停止状態登録更新手段によって第1のデータセンターは、第1のデータベース装置を利用して第1のデータセンターの業務を継続実行しながら、他のデータセンターである機能停止した第2のデータセンターの業務を引き継いでバックアップすることができる。
【0010】
また、本発明に係るデータセンターシステムは、前記発明において、前記非通常状態が、前記第2のデータベース装置のメンテナンス状態である場合、前記第1のアプリケーションサーバ部は、前記第1のデータ領域のみを参照して、前記第1のデータ領域に格納される前記第1のデータを登録又は更新する第1のメンテナンス状態登録更新手段を有し、前記第2のアプリケーションサーバ部は、前記第2のデータ領域を参照して、前記第2のデータ領域に格納される前記第2のデータを登録又は更新する第2のメンテナンス状態登録更新手段を有することを特徴としている。
【0011】
このように構成した本発明は、非通常状態が、第2のデータベース装置のメンテナンス状態である場合、第1のメンテナンス状態登録更新手段及び第2のメンテナンス状態登録更新手段によって第2のデータセンターが他のデータセンターである第1のデータセンターの第1のデータベース装置を用いて、担当業務を継続実行することができる。
【0012】
また、本発明に係るデータセンターシステムは、前記発明において、前記第2のデータベース装置が前記メンテナンス状態から前記通常状態に復帰するとき、前記第1のデータ領域に格納された前記第1のデータを前記第4のデータ領域に同期させると共に、前記第2のデータ領域に格納された前記第2のデータを前記第3のデータ領域に同期させるデータ同期手段を有することを特徴としている。このように構成すると、第2のデータベース装置がメンテナンス状態から通常状態に復帰する場合には、データ同期手段によってユーザーが第2のデータセンターにおいて操作する前に第2のデータベース装置における第3のデータ領域及び第4のデータ領域がメンテナンス中に行われた各データに更新されるので、第2のデータセンターにおいて操作するユーザーの業務に影響を与えることなく第2のデータベース装置のメンテナンスを終了することができる。
【0013】
また、本発明に係るデータセンターシステムは、前記発明において、前記非通常状態が、前記第2のデータセンターへの業務集中である場合、前記第1のアプリケーションサーバ部は、前記第1のデータ領域を参照して、前記第1のデータ領域に格納される前記第1のデータを登録又は更新すると共に、前記第2のデータ領域を参照して、前記第2のデータ領域に格納される前記第2のデータを登録又は更新する第1の業務集中登録更新手段を有し、前記第2のアプリケーションサーバ部は、前記第2のデータ領域のみを参照して、前記第2のデータ領域に格納される前記第2のデータを登録又は更新する第2の業務集中登録更新手段を有することを特徴としている。このように構成すると、非通常状態が、第2のデータセンターへの業務集中である場合、第1の業務集中登録更新手段及び第2の業務集中登録更新手段によって第2のデータセンターに集中した業務を他のデータセンターである第1のデータセンターに分担することができるので、第2のデータセンターに業務が集中することによって生じるユーザーの負担を軽減することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明のデータセンターシステムは、第1のデータベース装置は、第1のデータを格納する第1のデータ領域と、第2のデータセンターが管理する第2のデータを同期して格納する第2のデータ領域とを含み、第2のデータベース装置は、第2のデータを格納する第3のデータ領域と、第1のデータセンターが管理する第1のデータを同期して格納する第4のデータ領域とを含んでいる。そして、本発明のデータセンターシステムは、第2のデータセンターが業務範囲内で正常に稼働している通常状態のときには、第1のアプリケーションサーバ部に含まれる第1の登録更新手段及び第2のアプリケーションサーバ部に含まれる第2の登録更新手段によって、第1のデータベース装置の第1のデータ領域及び第2のデータベース装置の第3のデータ領域を利用し、第2のデータセンターが業務範囲内で正常に稼働していない非通常状態のときには、第1のアプリケーションサーバ部に含まれる参照可能領域結合手段によって、第2のデータ領域をバックアップとして利用することができる。これにより、非通常状態において、業務を中断することなく継続しつつハードウェア資源を効率的に利用することができ、従来よりもデータセンターシステムの性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係るデータセンターシステムの第1実施形態の構成を示す図である。
【図2】図1に示す本発明の第1実施形態に備えられる各データセンターが配置される地域を示す図である。
【図3】本発明の第2実施形態の動作を説明する図である。
【図4】本発明の第3実施形態の動作を説明する図である。
【図5】本発明の第4実施形態の動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係るデータセンターシステムを実施するための形態を図に基づいて説明する。
【0017】
[データセンターシステムの第1実施形態]
図1に示すように、本発明に係るデータセンターシステムの第1実施形態は、第1のデータ、すなわち各自が担当する自データを管理する第1のデータセンター、例えばデータセンター1と、第2のデータ、すなわち自データを管理する第2のデータセンター、例えばデータセンター2と、自データを管理するデータセンター3とを備えている。データセンター1は、自データが格納される第1のデータベース装置、例えばデータベース装置4と、このデータベース装置4に格納される自データを登録又は更新する第1のアプリケーションサーバ部、例えばアプリケーションサーバ部5とを有している。
【0018】
また、データセンター2は、自データが格納される第2のデータベース装置、例えばデータベース装置7と、このデータベース装置7に格納される自データを登録又は更新する第2のアプリケーションサーバ部、例えばアプリケーションサーバ部8とを有している。データセンター3は、データセンター1と同様に、自データが格納されるデータベース装置10と、このデータベース装置10に格納される自データを登録又は更新するアプリケーションサーバ部11とを有している。
【0019】
本発明の第1実施形態では、データベース装置4は、自データを格納する第1のデータ領域、例えばデータ領域4aと、データセンター2が管理するデータを同期して格納する第2のデータ領域、例えばデータ領域4bと、データセンター3が管理するデータを同期して格納するデータ領域4cとを含んでいる。データベース装置7は、自データを格納する第3のデータ領域、例えばデータ領域7bと、データセンター1が管理するデータを同期して格納する第4のデータ領域、例えばデータ領域7aと、データセンター3が管理するデータを同期して格納するデータ領域7cとを含んでいる。また、データベース装置10は、自データを格納するデータ領域10cと、データセンター1が管理するデータを同期して格納するデータ領域10aと、データセンター2が管理するデータを同期して格納するデータ領域10bとを含んでいる。
【0020】
アプリケーションサーバ部5は、データセンター2が業務範囲内で正常に稼働している通常状態において、データ領域4a,4bのうちデータ領域4aのみを参照可能領域として自データを登録又は更新する図示しない第1の登録更新手段と、データセンター2が業務範囲内で正常に稼働していない非通常状態において、データベース装置4のデータ領域4aとデータ領域4bとを結合して参照可能領域とする図示しない第1の参照可能領域結合手段とを含んでいる。アプリケーションサーバ部8は、通常状態において、データ領域7b及びデータ領域7aのうちデータ領域7bのみを参照可能領域として自データを登録又は更新する図示しない第2の登録更新手段を含んでいる。
【0021】
また、アプリケーションサーバ部11は、アプリケーションサーバ部5と同様に、データセンター2が業務範囲内で正常に稼働している通常状態において、データ領域10c及びデータ領域10bのうちデータ領域10cのみを参照可能領域として自データを登録又は更新する図示しない第3の登録更新手段と、データセンター2が業務範囲内で正常に稼働していない非通常状態において、データベース装置10のデータ領域10cとデータ領域10bとを結合して参照可能領域とする図示しない第2の参照可能領域結合手段とを含んでいる。
【0022】
なお、データセンター1は、アプリケーションサーバ部5がデータベース装置4に格納されるデータを登録又は更新するためのデータ入力を行う操作部6を備えている。同様に、データセンター2は、アプリケーションサーバ部8がデータベース装置7に格納されるデータを登録又は更新するためのデータ入力を行う操作部9を備えており、データセンター3は、アプリケーションサーバ部11がデータベース装置10に格納されるデータを登録又は更新するためのデータ入力を行う操作部12を備えている。そして、データベース装置4、アプリケーションサーバ部5、及び操作部6はそれぞれLAN(ローカルエリアネットワーク)30で接続されている。同様に、データベース装置7、アプリケーションサーバ部8、及び操作部9はそれぞれLAN30で接続され、データベース装置10、アプリケーションサーバ部11、及び操作部12はそれぞれLAN30で接続されている。また、データセンター1,2,3は互いにWAN(広域ネットワーク)13で接続されている。
【0023】
ここで、図2に示すようにデータセンター1,2,3は、地理的に離れた箇所に設置される。具体的には、データセンター1,2,3は、日本全国の複数拠点A,B,Cへ配置されている。各拠点A,B,Cの場所は、1拠点の地域で発生した広域災害等によって、全てのデータセンター1,2,3の機能が停止することがないように全国に点在配置されている。なお、データ領域4a,7b,10cには、通常状態において、各データセンター1,2,3、すなわち拠点A,B,Cが担当する業務に関する自データがそれぞれ格納されている。
【0024】
また、データベース装置4,7,10間におけるデータの同期により、データ領域7a,10aにはデータセンター1、すなわち拠点Aが担当する業務に関するデータが格納され、データ領域4b,10bにはデータセンター2、すなわち拠点Bが担当する業務に関するデータが格納され、データ領域4c,7cにはデータセンター3、すなわち拠点Cが担当する業務に関するデータが格納される。
【0025】
図1に示すように、本発明の第1実施形態では、通常状態において、アプリケーションサーバ部5は、データ領域4a,4b,4cのうち、データ領域4aのみを参照可能領域として、データ領域4aに格納されるデータの登録又は更新を実行する。さらに、アプリケーションサーバ部5は、広域ネットワーク(WAN)13を介して、データ領域4b,4cに格納されるデータを定期的にそれぞれ別のデータセンター2,3のデータ領域7b,10cに格納されるデータと同期させる。すなわち、データベース装置4のデータ領域4aは、データの参照、登録又は更新が可能なアクティブ状態(以下、サービス系と呼ぶ)であり、データ領域4b,4cは他のデータセンター2,3とデータを同期するだけの待機状態(以下、スタンバイ系と呼ぶ)である。
【0026】
サービス系とスタンバイ系はアプリケーションサーバ部5からの指令により、データ領域毎に柔軟に切替えることができる。また、スタンバイ系からサービス系に切替えられたデータ領域は、既にサービス系が割り当てられているデータ領域と結合してアプリケーションサーバ部5が参照できる参照可能領域として、アプリケーションサーバ部5によるデータの登録又は更新を可能とする。
【0027】
操作部6,9,12は、ユーザーがデータの入力を行うインターフェースであり、主にパーソナルコンピュータ等の端末装置やこれに接続されるキーボード等が適用できる。よって、操作部6はユーザーの人数に比例して複数設けることができる。アプリケーションサーバ部5,8,11は、操作部6,9,12で入力したデータの内容をデータベース装置4,7,10へそれぞれ伝達する。また、アプリケーションサーバ部5は、各データベース装置7,10へのアクセス管理機能を持っており、接続先を柔軟に変更することができる。これらのデータベース装置4、アプリケーションサーバ部5、操作部6はデータセンター1内のLAN30で接続され、さらにWAN13で複数拠点に配置される同環境のデータセンター2,3と接続される。
【0028】
次に、データセンター間におけるデータの同期について、図1を用いて詳細に説明する。
【0029】
上述したように、データセンター1におけるデータベース装置4において予め設けられているバックアップデータ領域であるデータ領域4b,4cは、それぞれ別のデータセンター2,3に配置されるデータベース装置7,10における自データ領域7b,10cと1対1に対応する。さらに、データベース装置7,10においても同様に、データベース装置に予め設けられるバックアップデータ領域7a,7c,10a,10bは別のデータセンターに配置されるデータベース装置の自データ領域4a,10c,4a,7bとそれぞれ1対1に対応する。また、各データセンター1,2,3の自データ領域4a,7b,10cはサービス系として、各アプリケーションサーバ部5,8,11からのデータの参照、登録又は更新が可能である。
【0030】
各データセンター1,2,3のデータベース装置4,7,10は、サービス系のデータ領域4a,7b,10cに対してデータの登録又は更新が行われた場合、接続するWAN13を経由し、別のデータセンターに割り当てられたバックアップデータ領域に対してデータの同期を行う。例えば、データセンター1の操作部6からユーザーによりデータ登録又は更新のためのデータ入力がなされた場合、アプリケーションサーバ部5は自データ領域4aに対してデータの登録又は更新を行う。データ登録後又は更新後、データベース装置4は別のデータベース装置7,10におけるバックアップデータ領域7a,10aに対して、WAN13を介して、変更データを配信し、データ領域4aに格納される自データとデータ領域7a,10aに格納されるデータとを同期させる。同様に、データベース装置4における別のデータセンター2,3のバックアップデータ領域4b,4cには、データ領域7b,10cから変更データが配信されるが、通常はアプリケーションサーバ部5による直接のデータ変更は行わず、スタンバイ状態で待機している。
【0031】
各々のデータセンターに割り当てられる自データ領域と別のデータセンターに割り当てられたバックアップデータ領域のデータ変更がそれぞれ行われた場合、データ変更後の同期を双方向に可能とする。例えば、データ領域4aのバックアップ領域7aをサービス系に割り当てると、データ領域7aを、既にサービス系が割り当てられているデータ領域7bと結合して参照可能領域とし、アプリケーションサーバ部8からのデータの更新を可能とする。ここで、操作部6からユーザーによりデータ変更が加えられた場合、上記のようにデータ領域4aに格納されるデータとデータ領域7aに格納されるデータとを同期する。他方、操作部9から拠点A、すなわちデータセンター1の担当業務に関するデータの登録又は更新のためのデータ入力がなされた場合、アプリケーションサーバ部8はデータ領域7aに対してデータの登録又は更新を行う。データベース装置7はデータベース装置4,10のデータ領域4a,10aに対して、データ領域7aにおける変更データを配信し同期する。
【0032】
このように構成した本発明の第1実施形態によれば、データベース装置4は、自データを格納するデータ領域4aと、データセンター2が管理するデータ、すなわち他のデータセンター2の業務に関するデータを同期して格納するデータ領域4bと、データセンター3が管理するデータ、すなわち他のデータセンター3の業務に関するデータを同期して格納するデータ領域4cとを含み、データベース装置7は、自データを格納するデータ領域7bと、データセンター1が管理するデータ、すなわち他のデータセンター1が管理するデータを同期して格納するデータ領域7aと、データセンター3が管理するデータ、すなわち他のデータセンター3の業務に関するデータを同期して格納するデータ領域7cとを含んでいるので、データセンター2が業務範囲内で正常に稼働している通常状態では、アプリケーションサーバ部5の第1の登録更新手段及びアプリケーションサーバ部8の第2の登録更新手段によってデータ領域4a及びデータ領域7bを利用し、データセンター2が業務範囲内で正常に稼働していない非通常状態では、アプリケーションサーバ部5の第1の参照可能領域結合手段によってデータ領域7bをバックアップとして利用することができる。これにより、非通常状態において、業務を中断することなく継続しつつハードウェア資源を効率的に利用することができ、データセンターシステムの性能を向上させることができる。
【0033】
また、本発明の第1実施形態は、データベース装置4と同様に、データベース装置10は、自データを格納するデータ領域10cと、データセンター1が管理するデータ、すなわち他のデータセンター1が管理するデータを同期して格納するデータ領域10aと、データセンター2が管理するデータ、すなわち他のデータセンター2が管理するデータを同期して格納するデータ領域10bとを含んでいるので、データセンター2が業務範囲内で正常に稼働している通常状態では、アプリケーションサーバ部11の第3の登録更新手段及びアプリケーションサーバ部8の第2の登録更新手段によってデータ領域10c及びデータ領域7bを利用し、データセンター2が業務範囲内で正常に稼働していない非通常状態では、アプリケーションサーバ部11の第2の参照可能領域結合手段によってデータ領域10bをバックアップとして利用することができる。
【0034】
[データセンターシステムの第2実施形態]
図3は本発明の第2実施形態の動作を説明する図である。
【0035】
図3に示すように、本発明に係るデータセンターシステムの第2実施形態が前述した第1実施形態と異なるのは、非通常状態が、データセンター2の機能が停止している状態である場合に、アプリケーションサーバ部5は、データベース装置4のデータ領域4aを参照して、このデータ領域4aに格納されるデータを登録又は更新すると共に、データベース装置4のデータ領域4bを参照して、このデータ領域4bに格納されるデータを登録又は更新する図示しない第1の機能停止状態登録更新手段を有することである。さらに、本発明の第2実施形態では、非通常状態が、データセンター2の機能が停止している状態である場合に、アプリケーションサーバ部11は、データベース装置10のデータ領域10cを参照して、このデータ領域10cに格納されるデータを登録又は更新すると共に、データベース装置10のデータ領域10bを参照して、このデータ領域10bに格納されるデータを登録又は更新する図示しない第2の機能停止状態登録更新手段を有している。その他の構成は第1実施形態と同じである。
【0036】
ここで、図3におけるデータセンター2の機能が停止した状態とは、例えば天災等の広域災害がデータセンター2の拠点B(図2参照)の周辺で発生したため、操作部9、アプリケーションサーバ部8及びデータベース装置7が機能しなくなり、データセンター2が担当する業務処理を行えなくなった場合である。なお、図3〜5においては、操作部6,9,12でデータ入力を行うユーザー17,18,19を各拠点に5人ずつ配置する。また、図3〜5における矢印14,15,16,20,21,22,23,24はアプリケーションサーバ部のデータベース装置への接続先を示している。
【0037】
図3に示すように、通常状態からデータセンター2の機能が停止した状態となった場合、データセンター1では、データセンター2のバックアップデータ領域4bを、スタンバイ系からサービス系に切り替えてデータの登録又は更新を可能とする。すなわち、データ領域4bを自データ領域4aと結合して参照可能領域とする。これにより、アプリケーションサーバ部5は、データ領域4aのデータ登録又は更新を継続して実行すると共に、ユーザー17によりデータセンター2、すなわち拠点Bの担当業務に関するデータが操作部6から入力されると、データ領域4bを参照して、データ領域4bに格納されるデータを登録又は更新する。すなわち、矢印20に示すように、データセンター2のユーザー18が担当していた業務をデータセンター1のユーザー17へ引き継ぐことができる。
【0038】
また、必要に応じ、データセンター3でもデータ領域10bをサービス系に切り替えてデータを更新可能とし、自データ領域10cと結合して参照可能領域とすることにより、矢印21に示すように、アプリケーションサーバ部11はデータセンター2,3それぞれのデータ領域のデータ登録又は更新が可能となり、データセンター2のユーザー18が担当していた業務をデータセンター3のユーザー19へ引き継ぐことができる。なお、図3においては、データセンター2の機能が停止した状態である場合としたが、データセンター1,3の機能が停止した状態である場合でも、同様に機能が停止したデータセンターの業務をバックアップすることができる。
【0039】
このように構成した本発明の第2実施形態によれば、非通常状態が、データセンター2の機能が停止している状態である場合には、アプリケーションサーバ部5の第1の機能停止状態登録更新手段によってデータセンター1は、データベース装置4を利用してデータセンター1の業務を継続実行しながら、他のデータセンターである機能停止したデータセンター2の業務を引き継いでバックアップすることができる。また、本発明の第2実施形態では、非通常状態が、データセンター2の機能が停止している状態である場合には、アプリケーションサーバ部5と同様に、アプリケーションサーバ部11の第2の機能停止状態登録更新手段によってデータセンター3は、データベース装置10を利用してデータセンター3の業務を継続実行しながら、他のデータセンターである機能停止したデータセンター2の業務を引き継いでバックアップすることができる。
【0040】
[データセンターシステムの第3実施形態]
図4は本発明の第3実施形態の動作を説明する図である。
【0041】
図4に示すように、本発明に係るデータセンターシステムの第3実施形態が前述した第1実施形態と異なるのは、非通常状態が、データベース装置7のメンテナンス状態である場合に、アプリケーションサーバ部5は、データ領域4aのみを参照して、データ領域4aに格納されるデータを登録又は更新する図示しない第1のメンテナンス状態登録更新手段を有し、アプリケーションサーバ部8は、データ領域4bを参照して、データ領域4bに格納されるデータを登録又は更新する図示しない第2のメンテナンス状態登録更新手段を有することである。
【0042】
また、本発明の第3実施形態は、データベース装置7がメンテナンス状態から通常状態に復帰するとき、データ領域4aに格納されたデータとデータ領域7aに格納されたデータとを同期させると共に、データ領域4bに格納されたデータとデータ領域7bに格納されたデータとを同期させる図示しないデータ同期手段を有している。その他の構成は第1実施形態と同じである。
【0043】
本発明の第3実施形態では、図4に示すようにデータベース装置7が通常状態からメンテナンス状態となる場合、データベース装置7のメンテナンス開始前にデータセンター1のデータ領域4bを予めスタンバイ系からサービス系に切替える。すなわち、データ領域4bを自データ領域4aと結合して参照可能領域とする。その後、矢印22に示すように、アプリケーションサーバ部8の参照先をデータセンター1のデータ領域4bに切替える。これにより、データセンター2のアプリケーションサーバ部8は、ユーザー18によりデータセンター2、すなわち拠点Bの担当業務に関するデータが操作部9から入力されると、データセンター1のデータ領域4bを参照して、データ領域4bに格納されるデータを登録又は更新する。この時、データセンター1のアプリケーションサーバ部5は、通常状態から継続して、ユーザー17によりデータセンター1、すなわち拠点Aの担当業務に関するデータが操作部6から入力されるとデータ領域4a,4b,4cのうち、データ領域4aのみを参照して、データ領域4aに格納されるデータを登録又は更新する。
【0044】
このように構成した本発明の第3実施形態によれば、データベース装置7が通常状態においてデータ領域7bとデータ領域4bは双方向にデータを同期しているので、この段階でデータベース装置7はいつでもメンテナンス可能な状態である。アプリケーションサーバ部8の接続先は、2系統のアプリケーションサーバ部で1台ずつ切替えるため、データベース装置7にアクセス中に接続先が切り替わることはなく、ユーザー18は実質的に自拠点が担当する業務を停止することなく運用することができる。また、ユーザー18がデータ領域4bに対してデータの更新を加えた場合、データセンター3のデータ領域10bへ変更データを配信し、データを同期させる。さらに、データベース装置7のメンテナンスが終了した後、WAN13へ接続することにより、データセンター1,3からメンテナンス終了後のデータベース装置7におけるデータ領域7a,7b,7cに対する変更データの配信を開始し、即座にデータの同期をとる。そして、データの同期完了後、矢印15に示すように、アプリケーションサーバ部8の接続先をデータ領域7bへ戻すことにより、ユーザー18の業務に影響を与えることなくデータベース装置7のメンテナンスを終了することができる。
【0045】
このように、非通常状態が、データベース装置7のメンテナンス状態である場合、第1のメンテナンス状態登録更新手段及び第2のメンテナンス状態登録更新手段によってデータセンター2が他のデータセンターであるデータセンター1のデータベース装置4を用いて、担当業務を継続実行することができる。また、データベース装置7がメンテナンス状態から通常状態に復帰する場合には、データ同期手段によってユーザー18がデータセンター2において操作する前にデータベース装置7におけるデータ領域7b及びデータ領域7a,7cがメンテナンス中に登録または更新された各データに更新されるので、データセンター2において操作するユーザー18の業務に影響を与えることなくデータベース装置7のメンテナンスを終了することができる。これにより、本発明の第3実施形態は、データの同期完了後にアプリケーションサーバ部の参照先を切替えることが可能となるので、メンテナンスの時間を考慮することなくメンテナンス作業を実施することができる。
【0046】
[データセンターシステムの第4実施形態]
図5は本発明の第4実施形態の動作を説明する図である。
【0047】
図5に示すように、本発明に係るデータセンターシステムの第4実施形態が前述した第1実施形態と異なるのは、非通常状態が、データセンター2への業務集中である場合、アプリケーションサーバ部5は、データ領域4aを参照して、データ領域4aに格納されるデータを登録又は更新すると共に、データ領域4bを参照して、データ領域4bに格納されるデータを登録又は更新する図示しない第1の業務集中登録更新手段を有し、アプリケーションサーバ部8は、データ領域4bのみを参照して、データ領域4bに格納されるデータを登録又は更新する図示しない第2の業務集中登録更新手段を有することである。さらに、本発明の第4実施形態は、非通常状態が、データセンター2への業務集中である場合、アプリケーションサーバ部11は、データ領域10cを参照して、データ領域10cに格納されるデータを登録又は更新すると共に、データ領域10bを参照して、データ領域10bに格納されるデータを登録又は更新する図示しない第3の業務集中登録更新手段を有し、アプリケーションサーバ部8は、データ領域10bのみを参照して、データ領域10bに格納されるデータを登録又は更新する図示しない第4の業務集中登録更新手段を有している。その他の構成は第1実施形態と同じである。
【0048】
ここで、データセンター2への業務集中による負担とは、例えば受電業務の登録システムにおいて、特定の拠点に受電業務が集中する場合や拠点毎の受電人数比の偏りにより、受電者が不足した状態を示す。図5に示すように、ユーザー18が自データセンター2内で業務集中による負担を補えない場合、データセンター1では、業務集中による負担が発生しているデータセンター2の自データ領域7bと同期するデータ領域4bをスタンバイ系からサービス系に切替える。すなわち、データ領域4bに格納されるデータを登録又は更新する。このとき、アプリケーションサーバ部5は、通常状態から継続して、ユーザー17により自データセンター1、すなわち拠点Aの担当業務に関するデータが操作部6から入力されるとデータ領域4aを参照して、データ領域4aに格納されるデータを登録又は更新する。
【0049】
このように構成した本発明の第4実施形態によれば、ユーザー17は、通常状態においてデータセンター1、すなわち拠点Aの担当業務を継続する人員とデータセンター2、すなわち拠点Bの担当業務を応援する人員で業務分担を行う。そして、アプリケーションサーバ部5は、矢印14に示すようにデータセンター1の担当業務を継続する人員にはデータ領域4aにアクセスさせ、矢印23に示すようにデータセンター2の担当業務を応援する人員にはデータ領域4bにアクセスさせることにより、データセンター1、すなわち拠点Aにより、業務集中による負担が発生しているデータセンター2、すなわち拠点Bの業務集中による負担を補うことができる。
【0050】
また、データセンター1だけでは、業務集中による負担を補えない場合、データセンター3においても同様に自データ領域10cと業務集中による負担が発生しているデータセンター2のデータ領域7bと同期するデータ領域10bとを結合して参照可能領域とし、データセンター3のアプリケーションサーバ部11が、ユーザー19によりデータセンター2、すなわち拠点Bの担当業務に関するデータが操作部12から入力されるとデータセンター3のデータ領域10bを参照して、データ領域10bに格納されるデータを登録又は更新する。このとき、本発明の第4実施形態は、ユーザー19において、データセンター3の担当業務を継続する人員と、データセンター2の担当業務を応援する人員とに業務分担を行う。そして、アプリケーションサーバ部11は、矢印16に示すように、データセンター3の担当業務を継続する人員にはデータ領域10cにアクセスさせ、矢印24に示すように、データセンター2の担当業務を応援する人員にはデータ領域10bにアクセスさせることにより、データセンター3、すなわち拠点Cにおいて、業務集中による負担が発生しているデータセンター2、すなわち拠点Bの業務集中による負担を補うことができる。
【0051】
このように、本発明の第4実施形態は、非通常状態が、データセンター2への業務集中である場合、第1〜4の業務集中登録更新手段によってデータセンター2に集中した業務を他のデータセンターであるデータセンター1及びデータセンター3の少なくとも一方に分担することができるので、データセンター2に業務が集中することによって生じるユーザー18の負担を軽減することができる。
【0052】
なお、本発明の第1〜4実施形態では、データセンターが3箇所に設置されている場合について説明したが、この場合に限らず、データセンターは2箇所あるいは4箇所以上の複数箇所に設置されていても良い。
【符号の説明】
【0053】
1,2,3 データセンター
4,7,10 データベース装置
5,8,11 アプリケーションサーバ部
6,9,12 操作部
13 広域ネットワーク(WAN)
30 ローカルエリアネットワーク(LAN)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のデータを管理する第1のデータセンターと、第2のデータを管理する第2のデータセンターとを備え、前記第1のデータセンターは、前記第1のデータが格納される第1のデータベース装置と、この第1のデータベース装置に格納される前記第1のデータを登録又は更新する第1のアプリケーションサーバ部とを有し、前記第2のデータセンターは、前記第2のデータが格納される第2のデータベース装置と、この第2のデータベース装置に格納される前記第2のデータを登録又は更新する第2のアプリケーションサーバ部とを有するデータセンターシステムにおいて、
前記第1のデータベース装置は、
前記第1のデータを格納する第1のデータ領域と、
前記第2のデータセンターが管理する前記第2のデータを同期して格納する第2のデータ領域とを含み、
前記第2のデータベース装置は、
前記第2のデータを格納する第3のデータ領域と、
前記第1のデータセンターが管理する前記第1のデータを同期して格納する第4のデータ領域とを含み、
前記第1のアプリケーションサーバ部は、
前記第2のデータセンターが業務範囲内で正常に稼働している通常状態において、前記第1のデータ領域及び前記第2のデータ領域のうち前記第1のデータ領域のみを参照可能領域として前記第1のデータを登録又は更新する第1の登録更新手段と、
前記第2のデータセンターが業務範囲内で正常に稼働していない非通常状態において、前記第1のデータベース装置の前記第1のデータ領域と前記第2のデータ領域とを結合して参照可能領域とする参照可能領域結合手段とを含み、
前記第2のアプリケーションサーバ部は、
前記通常状態において、前記第3のデータ領域及び前記第4のデータ領域のうち前記第3のデータ領域のみを参照可能領域として前記第2のデータを登録又は更新する第2の登録更新手段を含むことを特徴とするデータセンターシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のデータセンターシステムにおいて、
前記非通常状態が、
前記第2のデータセンターの機能が停止している状態である場合、
前記第1のアプリケーションサーバ部は、
前記第1のデータベース装置の前記第1のデータ領域を参照して、この第1のデータ領域に格納される前記第1のデータを登録又は更新すると共に、前記第1のデータベース装置の前記第2のデータ領域を参照して、この第2のデータ領域に格納される前記第2のデータを登録又は更新する機能停止状態登録更新手段を有することを特徴とするデータセンターシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のデータセンターシステムにおいて、
前記非通常状態が、
前記第2のデータベース装置のメンテナンス状態である場合、
前記第1のアプリケーションサーバ部は、
前記第1のデータ領域のみを参照して、前記第1のデータ領域に格納される前記第1のデータを登録又は更新する第1のメンテナンス状態登録更新手段を有し、
前記第2のアプリケーションサーバ部は、
前記第2のデータ領域を参照して、前記第2のデータ領域に格納される前記第2のデータを登録又は更新する第2のメンテナンス状態登録更新手段を有することを特徴とするデータセンターシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のデータセンターシステムにおいて、
前記第2のデータベース装置が前記メンテナンス状態から前記通常状態に復帰するとき、前記第1のデータ領域に格納された前記第1のデータを前記第4のデータ領域に同期させると共に、前記第2のデータ領域に格納された前記第2のデータを前記第3のデータ領域に同期させるデータ同期手段を有することを特徴とするデータセンターシステム。
【請求項5】
請求項1に記載のデータセンターシステムにおいて、
前記非通常状態が、
前記第2のデータセンターへの業務集中である場合、
前記第1のアプリケーションサーバ部は、前記第1のデータ領域を参照して、前記第1のデータ領域に格納される前記第1のデータを登録又は更新すると共に、前記第2のデータ領域を参照して、前記第2のデータ領域に格納される前記第2のデータを登録又は更新する第1の業務集中登録更新手段を有し、
前記第2のアプリケーションサーバ部は、前記第2のデータ領域のみを参照して、前記第2のデータ領域に格納される前記第2のデータを登録又は更新する第2の業務集中登録更新手段を有することを有することを特徴とするデータセンターシステム。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図2】
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