説明

データメモリを備えた貯蔵媒体及び充電ステーション

【課題】車両の望ましい操作状態のために望ましい充電レベルを備えている貯蔵媒体によって複数の車両に柔軟かつ確実に供給することを可能にすることを目的とするものである。
【解決手段】貯蔵媒体の充電状態に関する情報を格納するデータメモリを備え、特に車両のエネルギー源として使用する貯蔵媒体であって、SIMカードを含んでおり、前記データメモリは、少なくとも一つの場所についての情報を格納することができることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貯蔵媒体及びその操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両に動力を供給する数多くのエネルギー源が知られている。
【0003】
電気自動車用の自動貯蔵監視装置及びバッテリー交換システムがヨーロッパ特許出願EP0476405A1によって知られている。
【0004】
開示されたローディングステーションは、複数のバッテリーのローディング装置から構成される。それぞれのバッテリーは、識別用の識別コードを有している。さらにバッテリーを識別するための読み取り装置が充電ステーションと同様に輸送用車両に配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許出願第EP0476405A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
当該発明は、車両の望ましい操作状態のために望ましい充電レベルを備えている貯蔵媒体によって複数の車両に柔軟かつ確実に供給することを可能にすることを目的とするものである。
【0007】
引用文献に記載の発明によれば、できるだけ完全に充電される貯蔵媒体によってすばやく確実に車両に提供することが特に望ましい。
【発明の効果】
【0008】
当該発明によれば、請求項1に記載の貯蔵媒体、請求項10に記載の方法、及び請求項12に記載のローディングシステムによって目的は達成される。
【0009】
請求項2から請求項9、請求項11及び請求項13は当該発明を改良したものある。
【発明を実施するための形態】
【0010】
当該発明は、貯蔵媒体、特に車両のためのエネルギー源として使用するものに関係があり、前述の貯蔵媒体は、当該貯蔵媒体の充電状態についての情報を格納するデータメモリを含む。
【0011】
貯蔵媒体の改良は、データメモリが少なくとも一つの位置に関する情報を格納することを特徴とする。
【0012】
貯蔵媒体の実施形態は、それが無線データ伝送のための手段に接続されることを提供する。
【0013】
貯蔵媒体の改良は、無線データ伝送のための手段がトランスポンダーであることを特徴とする。
【0014】
貯蔵媒体の実施形態は、認可装置を含むものを提供し、前述の認可装置は、認可されたデータ伝送装置だけがデータメモリに情報を伝送できるように構成されている。
【0015】
当該発明の別実施形態は、SIMカードを含む貯蔵媒体を提供する。
【0016】
当該発明は、少なくとも一つの最初の貯蔵媒体を別の貯蔵媒体に交換する制御だけでなくローディング及び/又はアンローディングプロセスを制御するための手段を備えたローディングステーションを含む。当該発明においては、最初の貯蔵媒体と車両及び/又は車両の所有者とを関連付ける手段を備えるローディングステーションを提供する。
【0017】
改良発明は、最初の貯蔵媒体と関連付けるための手段が車両及び/又は車両の所有者を識別する手段を備えることを特徴とする。
【0018】
改良発明は、車両のナンバープレートを検知するためのユニットを備える車両及び/又は車両の所有者を識別するための手段を提供する。
【0019】
当該発明のローディングステーションの別実施形態においては、チップカード用のカードリーダーを特に備えていることを特徴とする。
【0020】
当該発明におけるローディングステーションの改良発明は、トランスポンダーを検出するための装置を備えるものを提供する。
【0021】
当該発明における別の実施形態においては、車両から最初の貯蔵媒体を取り外す手段を提供する。
【0022】
改良発明は、ローディングする車両に更なる貯蔵手段を積載する手段を備えるローディングステーションを提供する。
【0023】
当該発明における別の実施形態においては、最初の貯蔵媒体の充電状態を確認する手段を備えるローディングステーションを提供する。
【0024】
改良発明は、貯蔵媒体の充電状態についての情報を格納するデータメモリを備えるローディングステーションを提供する。
【0025】
当該発明は、いくつかの貯蔵媒体を備えた車両の操作方法を提供する。
【0026】
この方法は、ローディング及び/又はアンローディングされる少なくとも1つの貯蔵媒体の充電状態が予め定めた低い方の目標値未満であるような場合に実行されることを特徴とする。
【0027】
「貯蔵媒体」は、広い意味で理解される。特に、それは、例えばバッテリーのような電気的なエネルギー源が包含される。
【0028】
しかしながら、これらが、例えば車両の燃料のような他のエネルギー源であることはありえる。
【0029】
さらに、「アンローディング」は、広い意味で理解される。特に、それは、例えばバッテリーのような電気的なエネルギー源が包含される。それは、貯蔵場所、例えばタンクからのエネルギー源の移動だけでなく貯蔵媒体として取り扱うアンローディングされたバッテリーを包含する。
【0030】
当該発明の一実施形態は、貯蔵媒体が車両の外部に位置する充電装置で充電されるのと同じように低い方の目標値が選択されることを特徴とする。
【0031】
当該発明の別の実施形態は、追加の貯蔵媒体ができるだけ高い充電状態になるのと同じような方法でローディング及び/又はアンローディングされる少なくとも一つの追加の貯蔵媒体が実行されることを特徴とする。
【0032】
当該発明の別実施形態は、次のステップから構成される実行するための方法を提供する。
【0033】
積載物品の配達先住所の入力。
移動ルートの算出。
算出された移動ルートの詳細に関係する付加的な情報の取得。
ハイブリッド駆動に必要な動力条件の算出。
エネルギー消費及び/又は物流車両の排ガスを低減するための算出された移動ルートに沿った利用計画の決定。
【0034】
当該発明による方法の実施形態において、配達先住所は自動的に読み込まれる。改良発明では、非接触で行うことができる。この方法では、配達が特に効率的に行われる。
【0035】
都合よく、移動ルートの状況は、ハイブリッド駆動の利用計画の決定のために考慮にいれられる。これは、例えば、車両が住宅地区を移動しているのか国道を移動しているかに関して区別することを含んでいる。実績は、多くの電気的なエネルギーが住宅地区内において使用されることを示した。
【0036】
むしろ、バッテリーの充電状態は、物流車両の予想された停車の機能として制御される。
【0037】
当該発明の有利な実施形態において、移動ルートは、物流車両の各停止の後に再計算される。これは、動的なルートの立案であり、絶えず新しい計算に現状の状況を組み入れる。このように、第一の移動ルートの計算後に到着する交通状況に関する情報が更なるルート計画のために考慮されることが確実とされる。この手段は、さらに時間を節約し、物流車両のエネルギー消費を低下させてその排ガスを減少させる。
【0038】
当該発明の有利な改良では、メッセージは移動ルートの各変更の後に受取人のもとへ送られる。受取人は、物流サービス供給者の急送センターの受取人になりえる。当該発明の実施形態の他の例では、もし移動ルートの変更がもとの移動時間の変更を招くならメッセージは、単に受取人に送られる。
【0039】
本発明の別の目的は、当該発明に係る方法の実行を可能とするように構成された物流車両を提供することである。
【0040】
この目的は、請求項10に係る物流車両によって達成される。
【0041】
当該発明においては、ハイブリッド駆動及び検出層装置を備える車両(特に物流車両)が提案されている。検出装置は、積載された物品の配達先住所を自動的に取得するように構成される。さらに、情報を交換するためにハイブリッド駆動、検出装置及び航行衛星に接続される車載ネット通信技術システムが提供される。
【0042】
当該発明の一実施形態において、車載ネット通信技術システムは、検出装置から配達先住所を読み取り移動ルートを計算するように構成される。
【0043】
検出装置は、好ましくは、RFID読取装置を備えることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯蔵媒体であって、特に車両のエネルギー源として用いられるものであって、
前記貯蔵媒体は、当該貯蔵媒体の充電状態に関する情報を格納するデータメモリを有することを特徴とする貯蔵媒体。
【請求項2】
前記データメモリは、
少なくとも一つの場所についての情報を格納することができることを特徴とする請求項1に記載の貯蔵媒体。
【請求項3】
無線データ伝送のための手段に接続されることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか一項に記載の貯蔵媒体。
【請求項4】
前記無線データ伝送のための手段は、トランスポンダーであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の貯蔵媒体。
【請求項5】
認可されたデータ伝送装置だけが情報を前記データメモリに伝送することができるように構成される認可装置を含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の貯蔵媒体。
【請求項6】
前記貯蔵媒体が、SIMカードを含んでいることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の貯蔵媒体。
【請求項7】
ローディング及び/又はアンローディングプロセスを制御するための手段を備えるローディングステーションであって、
貯蔵媒体を識別することを特徴とするローディングステーション。
【請求項8】
請求項1によるローディングステーションであって、
該ローディングステーションは、前記貯蔵媒体のデータメモリを読み取るための手段が装備されることを特徴とするローディングステーション。

【公表番号】特表2012−514302(P2012−514302A)
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−543984(P2011−543984)
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際出願番号】PCT/EP2009/009057
【国際公開番号】WO2010/075977
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(503276470)ドイチェ ポスト アーゲー (50)
【Fターム(参考)】