データ処理装置、データ処理方法、データ処理プログラム、及びそのプログラムを記録するコンピュータ読み取り可能な記録媒体
【課題】容易な指示入力により処理内容の候補の中からユーザが所望する処理内容を実行させる。
【解決手段】データ処理装置1は、ユーザによる連続的な指示入力により、それらの指示入力により示される位置情報の軌跡により表示画面に表示されたオブジェクトを囲む操作が行われると、それらの指示入力により示される位置を表す位置情報を取得する取得部11、そのオブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、選択オブジェクトが囲まれた選択方向を認識する認識部12、選択方向に応じて処理内容を決定する決定部13、決定された処理を選択オブジェクトに対して実行する実行部14を含む。これにより、位置情報群の軌跡によるオブジェクトを囲む方向の選択といった容易な指示入力により、ユーザが所望する処理内容の選択が実現され、選択された処理内容を選択オブジェクトに対して実行することができる。
【解決手段】データ処理装置1は、ユーザによる連続的な指示入力により、それらの指示入力により示される位置情報の軌跡により表示画面に表示されたオブジェクトを囲む操作が行われると、それらの指示入力により示される位置を表す位置情報を取得する取得部11、そのオブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、選択オブジェクトが囲まれた選択方向を認識する認識部12、選択方向に応じて処理内容を決定する決定部13、決定された処理を選択オブジェクトに対して実行する実行部14を含む。これにより、位置情報群の軌跡によるオブジェクトを囲む方向の選択といった容易な指示入力により、ユーザが所望する処理内容の選択が実現され、選択された処理内容を選択オブジェクトに対して実行することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理装置、データ処理方法、データ処理プログラム、及びそのプログラムを記録するコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の、例えばゲーム機といったデータ処理装置において、表示画面に表示されたオブジェクトをポインティングデバイスの入力軌跡により囲む操作を行うことにより、所定の処理が実行されるものがあった。例えば、下記特許文献1では、表示画面に表示されたオブジェクトをポインティングデバイスの入力軌跡により囲むことにより、囲まれたオブジェクトの種類に応じた処理が実行される装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−119288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術では、囲まれたオブジェクトの種類に応じて、オブジェクトの選択後における処理内容が決定されていた。しかしながら、ユーザが処理内容の候補から所望の処理内容を選択し、オブジェクトに対する処理の実行を望む場合がある。従来技術では、選択されたオブジェクトの種類に応じて処理が決定されてしまうので、ユーザの所望する処理内容を実行させることができない。
【0005】
そこで本発明は、容易な指示入力により処理内容の候補の中からユーザが所望する処理内容を実行させることが可能なデータ処理装置、データ処理方法、データ処理プログラム、及びそのプログラムを記録するコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のデータ処理装置は、処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示画面内の画像表示領域に表示する表示手段と、該表示画面における位置を示す指示入力を受け付ける入力手段とを備えるデータ処理装置であって、入力手段により受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を取得する取得手段と、入力手段を介した連続的な指示入力に基づき取得手段により受け付けられた位置情報群で示される軌跡に基づき画像表示領域における囲い領域を特定し、該囲い領域内にオブジェクトが含まれる場合に該オブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、該選択オブジェクトが位置情報群の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する認識手段と、認識手段により認識された選択方向に応じて、選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する決定手段と、決定手段により決定された処理を選択オブジェクトに対して実行する実行手段と、を備える。
【0007】
本発明のデータ処理方法は、処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示画面内の画像表示領域に表示する表示手段と、該表示画面における位置を示す指示入力を受け付ける入力手段とを備えるデータ処理装置におけるデータ処理方法であって、入力手段により受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を取得する取得ステップと、入力手段を介した連続的な指示入力に基づき取得ステップにおいて受け付けられた位置情報群で示される軌跡に基づき画像表示領域における囲い領域を特定し、該囲い領域内にオブジェクトが含まれる場合に該オブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、該選択オブジェクトが位置情報群の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する認識ステップと、認識ステップにおいて認識された選択方向に応じて、選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する決定ステップと、決定ステップにおいて決定された処理を選択オブジェクトに対して実行する実行ステップと、を有する。
【0008】
本発明のデータ処理プログラムは、コンピュータを、処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示画面内の画像表示領域に表示する表示手段と、該表示画面における位置を示す指示入力を受け付ける入力手段とを備えるデータ処理装置として機能させるためのデータ処理プログラムであって、入力手段により受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を取得する取得機能と、入力手段を介した連続的な指示入力に基づき取得機能により受け付けられた位置情報群で示される軌跡に基づき画像表示領域における囲い領域を特定し、該囲い領域内にオブジェクトが含まれる場合に該オブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、該選択オブジェクトが位置情報群の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する認識機能と、認識機能により認識された選択方向に応じて、選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する決定機能と、決定機能により決定された処理を選択オブジェクトに対して実行する実行機能と、を実現させる。
【0009】
本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータを、処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示画面内の画像表示領域に表示する表示手段と、該表示画面における位置を示す指示入力を受け付ける入力手段とを備えるデータ処理装置として機能させるためのデータ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、データ処理プログラムがコンピュータに、入力手段により受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を取得する取得機能と、入力手段を介した連続的な指示入力に基づき取得機能により受け付けられた位置情報群で示される軌跡に基づき画像表示領域における囲い領域を特定し、該囲い領域内にオブジェクトが含まれる場合に該オブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、該選択オブジェクトが位置情報群の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する認識機能と、認識機能により認識された選択方向に応じて、選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する決定機能と、決定機能により決定された処理を選択オブジェクトに対して実行する実行機能と、を実現させる。
【0010】
本発明によれば、ユーザによる連続的な指示入力により、それらの指示入力により示される位置情報群の軌跡により表示画面に表示されたオブジェクトを囲む操作が行われると、そのオブジェクトが選択オブジェクトとして選択されると共に、選択オブジェクトが囲まれた選択方向が認識される。そして、選択方向に応じて決定された処理が選択オブジェクトに対して実行されるので、位置情報群の軌跡によるオブジェクトを囲む方向の選択といった容易な指示入力により、ユーザが所望する処理内容の選択が実現され、選択された処理内容を選択オブジェクトに対して実行することができる。
【0011】
本発明のデータ処理装置では、認識手段は、選択方向が第1の方向及び第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるかを認識し、決定手段は、選択オブジェクトが位置情報群の軌跡により、第1の方向に囲まれた場合に選択オブジェクトに対して第1の処理を実施し、第2の方向に囲まれた場合に第1の処理とは異なる第2の処理を選択オブジェクトに対して実施することを決定し、第1の処理は、選択オブジェクトにより表される処理対象を第1の状態から第2の状態に変化させる処理であり、第2の処理は、処理対象を第2の状態から第1の状態に変化させる処理であることとしてもよい。
【0012】
この場合には、ユーザが第1の方向及び第2の方向のいずれかの方向の軌跡を描く指示入力によりオブジェクトを囲むことにより、オブジェクトにより表される処理対象を第1の状態から第2の状態に変化させる処理、及び第2の状態から第1の状態に変化させる処理のうちのユーザが所望する処理を実行できる。
【0013】
本発明のデータ処理装置では、認識手段は、選択オブジェクトが位置情報群の軌跡により囲まれた回数を選択回数として更に認識し、決定手段は、認識手段により認識された選択方向及び選択回数に応じて、選択オブジェクトに対して実施する処理を決定してもよい。
【0014】
この場合には、ユーザによりオブジェクトを囲む指示入力が行われると、そのオブジェクトが囲まれた選択方向と共に囲まれた選択回数が認識され、選択方向及び選択回数に応じて決定された処理が選択オブジェクトに対して実行される。これにより、位置情報の軌跡によりオブジェクトを囲む方向及び回数の選択といった容易な指示入力により、ユーザが所望する処理内容の選択が実現され、選択された処理内容を選択オブジェクトに対して実行することができる。
【0015】
本発明のデータ処理装置では、認識手段は、選択方向が第1の方向及び第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるかを認識し、第1の処理は、選択オブジェクトにより表される処理対象を、第1の方向における選択回数に応じた数だけ、非選択状態から選択状態に遷移させる処理であり、第2の処理は、選択オブジェクトにより表される処理対象を、第2の方向における選択回数に応じた数だけ、選択状態から非選択状態に遷移させる処理であることとしてもよい。
【0016】
この場合には、位置情報群の軌跡によるオブジェクトを囲む方向及び回数の選択といった容易な指示入力により、オブジェクトにより表される処理対象の選択状態から非選択状態への遷移、及び非選択状態から選択状態への遷移のいずれかの処理を、所望の数量を当該処理対象の属性として設定しながら実行できる。
【0017】
本発明のデータ処理装置では、認識手段は、選択方向が第1の方向及び第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるかを認識し、第1の処理は、選択オブジェクトにより表される処理対象の重み付けの度合いを、第1の方向における選択回数に応じた度合いだけ上昇させる処理であり、第2の処理は、選択オブジェクトにより表される処理対象の重み付けの度合いを、第2の方向における選択回数に応じた度合いだけ低下させる処理であることとしてもよい。
【0018】
この場合には、位置情報群の軌跡によるオブジェクトを囲む方向及び回数の選択といった容易な指示入力により、オブジェクトにより表される処理対象の重み付けの度合いの上昇及び低下のいずれかの処理を実行できる。
【0019】
本発明のデータ処理装置では、認識手段は、位置情報群の軌跡により選択オブジェクトが一の方向に囲まれた回数から、該一の方向と反対の方向に囲まれた回数を減じた回数を、一の方向における選択回数として認識してもよい。
【0020】
この場合には、選択オブジェクトに対して実施される処理内容を決定するための選択回数を容易に調整できる。
【0021】
本発明のデータ処理装置では、第1の処理は、選択オブジェクトにより識別されるデータを暗号化する処理であり、第2の処理は、選択オブジェクトにより識別されるデータを復号する処理であることとしてもよい。
【0022】
この場合には、位置情報の軌跡によりオブジェクトを囲む方向の選択といった容易な指示入力により、オブジェクトにより識別されるデータの暗号化及び復号のいずれかの処理を実行できる。
【0023】
本発明のデータ処理装置では、第1の処理は、選択オブジェクトにより識別されるデータを圧縮する処理であり、第2の処理は、選択オブジェクトにより識別されるデータを解凍する処理であることとしてもよい。
【0024】
この場合には、位置情報の軌跡によりオブジェクトを囲む方向の選択といった容易な指示入力により、オブジェクトにより識別されるデータの圧縮及び解凍のいずれかの処理を実行できる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、容易な指示入力により処理内容の候補の中からユーザが所望する処理内容を実行させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】データ処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【図2】データ処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】取得部により取得される位置情報の例を示す図である。
【図4】認識部による選択オブジェクトの認識の例を示す図である。
【図5】認識部による選択領域の認識処理の例を示す図である。
【図6】認識部による選択方向の認識の例を示す図である。
【図7】選択方向及び選択回数の認識及び実行される処理の例を示す図である。
【図8】選択方向及び選択回数の認識及び実行される処理の例を示す図である。
【図9】選択方向及び選択回数の認識及び実行される処理の例を示す図である。
【図10】選択オブジェクトの選択回数及び選択方向に応じた処理が実行される処理におけるその他の実施形態を示す図である。
【図11】選択オブジェクトの選択回数及び選択方向に応じた処理が実行される処理におけるその他の実施形態を示す図である。
【図12】認識部による選択回数の認識の例を示す図である。
【図13】データ処理装置における処理内容を示すフローチャートである。
【図14】データ処理装置における処理内容を示すフローチャートである。
【図15】データ処理プログラムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0028】
図1は、本実施形態に係るデータ処理装置1の機能的構成を示すブロック図である。データ処理装置1は、処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示画面に表示する表示手段と、該表示画面における位置を示す指示入力を受け付ける入力手段とを備える装置である。データ処理装置1は、例えば、いわゆるタッチパネルを搭載した端末である。タッチパネルは、画像を表示画面に表示すると共に、表示画面に対する物理的接触を検知する入力手段を有しており、表示画面における物理的接触が検知された位置を示す情報を出力できる。
【0029】
また、データ処理装置1は、例えば、ディスプレイとポインティングデバイスを備えたパーソナルコンピュータであってもよい。ディスプレイは、画像を表示画面に表示し、ポインティングデバイスは、表示画面における位置を指定する指示入力を受け付けることができる。ユーザが、ポインティングデバイスを操作することにより、表示画面に表示された画像の任意の位置を示す指示入力をすることができる。
【0030】
本実施形態のデータ処理装置1は、タッチパネルを備えた端末の例により説明される。図1に示すように、データ処理装置1は、機能的には、タッチパネル10、取得部11(取得手段)、認識部12(認識手段)、決定部13(決定手段)及び実行部14(実行手段)を備える。
【0031】
図2は、データ処理装置1のハードウェア構成図である。データ処理装置1は、物理的には、図2に示すように、CPU101、RAM及びROMといったメモリにより構成される主記憶装置102、ハードディスク等で構成される補助記憶装置103、ネットワークカード等で構成される通信制御装置104、入力デバイスであるキーボード、マウス等の入力装置105、ディスプレイ等の出力装置106などを含むコンピュータシステムとして構成されている。
【0032】
図1に示した各機能は、図2に示すCPU101、主記憶装置102等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェア(データ処理プログラム)を読み込ませることにより、CPU101の制御のもとで通信制御装置104、入力装置105、出力装置106を動作させるとともに、主記憶装置102や補助記憶装置103におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。処理に必要なデータやデータベースは主記憶装置102や補助記憶装置103内に格納される。
【0033】
タッチパネル10は、表示領域10a(表示画面)及び入力部10b(入力手段)を含む。表示領域10aは、処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示する表示画面を構成する領域であって、実行部14の制御に基づき画像を表示する。入力部10bは、表示領域10aにおける位置を示す指示入力を受け付ける部分である。
【0034】
処理対象を表すオブジェクトは、例えば、ファイルを表すアイコン及びファイル名称を表すテキスト等である。また、電子商取引サイト等の商品選択画面においては、オブジェクトは、例えば、商品の名称を表すテキスト及び商品の画像等である。
【0035】
取得部11は、入力部10bにより受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を取得する部分である。図3は、取得部11により取得される位置情報の例を示す図である。図3に示すように、位置情報Pは、表示領域10aにおける位置を示す座標値及び当該位置情報が取得された時刻を有する。位置情報Pにおける座標系におけるX軸及びY軸は、例えば、データ処理装置1がユーザによる通常の操作が実施される状態にあるときの横方向及び縦方向に設定される。
【0036】
また、入力部10bを介して連続的な指示入力が受け付けられた場合には、取得部11は、例えば、図3に示されるような複数の位置情報P1〜P7を時系列に従って取得する。取得部11は、取得した位置情報Pを認識部12に出力する。
【0037】
認識部12は、入力部10bを介した連続的な指示入力に基づき取得部11により受け付けられた位置情報群の軌跡により囲い領域を特定し、当該囲い領域内にオブジェクトが含まれる場合に該オブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、当該選択オブジェクトが位置情報群の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する部分である。図4を参照して、認識部12による選択オブジェクトの認識の例について具体的に説明する。
【0038】
図4に示す例では、タッチパネル10の表示領域10aにオブジェクトOA〜OCを含む画像が表示されており、連続的な指示入力に基づき取得部11により受け付けられた位置情報群の軌跡Tは、始点TSから終点TEに至るまで延びており、閉領域を形成している。この場合に、認識部12は、位置情報の軌跡Tにより形成された閉領域を囲い領域として特定する。そして、認識部12は、囲い領域内にオブジェクトOAが含まれる場合に、オブジェクトOAを選択オブジェクトとして認識する。
【0039】
また、認識部12は、図5に示すように、位置情報群の軌跡により閉領域が形成されなかった場合であっても、位置情報群の軌跡が所定条件を満たす場合に、囲い領域を特定できる。図5に示す例では、位置情報の軌跡TXは、その始点TSXから交差することなく終点TEXに至っており、軌跡TXにより閉領域が形成されていない。かかる場合であっても、例えば、始点TSXと終点TEXとの距離LXが所定距離以下である場合、又は軌跡TXの長さに対する始点TSXと終点TEXとの距離LXの割合が所定の割合以下である場合といった所定の条件に合致する場合に、認識部12は、軌跡TXの始点TSXと終点TEXとの間に位置情報の軌跡が存在するとみなして囲い領域を特定できる。そして、認識部12は、特定された囲い領域に基づき、選択領域AXを設定できる。
【0040】
また、軌跡TX、及び点TEXとTSXとを結ぶ線により囲まれた領域の重心点を算出し、点TEXと重心点とを結ぶ直線と、点TSXと重心点とを結ぶ直線とにより形成される角度が所定角度以下の場合に、認識部12は、軌跡TXの始点TSXと終点TEXとの間に位置情報の軌跡が存在するとみなして選択領域AXを設定することとしてもよい。
【0041】
また、認識部12は、オブジェクトが位置情報の軌跡Tにより囲まれた方向を選択方向として認識する。具体的には、認識部12は、選択方向が第1の方向及び第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるかを認識する。
【0042】
なお、連続的な位置情報の軌跡に基づき閉領域又は囲い領域が形成されたか否かの判定処理は、例えば周知の文字認識技術等の応用により実現できる。周知の文字認識技術では、例えば、当業者に知られたオープンソースライブラリ等が用いられる。また、このような技術では、閉領域又は囲い領域が時計回り及び反時計回りのいずれの軌跡により形成されたかを判定できる。また、係るオープンソースライブラリ等を用いた文字認識技術により閉領域又は囲い領域が形成された場合に、認識部12は、例えば、時系列で続いて取得された2つの位置情報を結んで形成されるベクトルの傾きの変化に基づき、時計回り及び反時計回りのいずれの軌跡により囲い領域が形成されたかを判定できる。
【0043】
また、認識部12は、囲い領域の範囲を表す位置情報と、オブジェクトの表示画面上における配置位置を表す位置情報とを比較することにより、オブジェクトが囲い領域内に含まれるか否かを判定できる。
【0044】
図6を参照して、認識部12による選択方向の認識の例を説明する。図6に示す例では、認識部12は、選択方向が時計回りの方向及び反時計回りの方向の何れの方向であるかを認識する。
【0045】
図6(a)では、表示領域10aにオブジェクトOA〜OCを含む画像が表示されており、位置情報の軌跡T1は、始点T1Sから終点T1Eに至るまで延びており、オブジェクトOAは、軌跡T1により時計回りの方向に囲まれている。この場合には、認識部12は、オブジェクトOAを選択オブジェクトとして認識すると共に、時計回りの方向を選択方向として認識する。
【0046】
一方、図6(b)では、表示領域10aにオブジェクトOA〜OCを含む画像が表示されており、位置情報の軌跡T2は、始点T2Sから終点T2Eに至るまで延びており、オブジェクトOCは、軌跡T2により反時計回りの方向に囲まれている。この場合には、認識部12は、オブジェクトOCを選択オブジェクトとして認識すると共に、反時計回りの方向を選択方向として認識する。
【0047】
決定部13は、認識部12により認識された選択方向に応じて、選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する部分である。具体的には、決定部13は、選択オブジェクトが位置情報の軌跡Tにより、第1の方向に囲まれた場合に選択オブジェクトに対して第1の処理を実施し、第2の方向に囲まれた場合に第1の処理とは異なる第2の処理を選択オブジェクトに対して実施することを決定できる。
【0048】
図6に示す例では、決定部13は、例えば、位置情報の軌跡T1により時計回りの方向に囲まれたオブジェクトOAに対して、第1の処理を実施することを決定する。一方、決定部13は、例えば、位置情報の軌跡T2により反時計回りの方向に囲まれたオブジェクトOCに対して、第2の処理を実施することを決定する。このように、連続的に位置を示す指示入力によりオブジェクトを囲む方向を選択することにより、第1の処理又は第2の処理が選択されるので、ユーザは、オブジェクトに対する処理内容を容易に選択できる。
【0049】
実行部14は、決定部13により決定された処理を選択オブジェクトに対して実行する部分である。図6に示す例では、実行部14は、オブジェクトOAに対して第1の処理を実行し、オブジェクトOCに対して第2の処理を実行する。
【0050】
また、実行部14は、選択オブジェクトにより表される処理対象を第1の状態から第2の状態に変化させる処理を第1の処理として実行し、選択オブジェクトにより表される処理対象を第2の状態から第1の状態に変化させる処理を第2の処理として実行することとしてもよい。この場合には、ユーザは、処理対象を第1の状態から第2の状態に変化させる処理、及び処理対象を第2の状態から第1の状態に変化させる処理を、オブジェクトを囲む方向の選択により容易にデータ処理装置1に実施させることができる。
【0051】
より具体的には、例えば、実行部14は、選択オブジェクトにより識別されるデータを暗号化する処理を第1の処理として実行し、選択オブジェクトにより識別されるデータを復号する処理を第2の処理として実行することとしてもよい。
【0052】
また、実行部14は、選択オブジェクトにより識別されるデータを圧縮する処理を第1の処理として実行し、選択オブジェクトにより識別されるデータを解凍する処理を第2の処理として実行することとしてもよい。
【0053】
さらに、本実施形態のデータ処理装置1が電子商取引サイトを構成し、表示領域10aに商品選択画面が表示される場合においては、実行部14は、選択オブジェクトにより識別される商品に購入対象の商品としての属性を付与する処理を第1の処理として実行し、選択オブジェクトにより識別される商品から購入対象の商品としての属性を削除する処理を第2の処理として実行することとしてもよい。購入対象の商品としての属性を付与及び削除といった処理は、商品選択画面において、いわゆる買い物かごに商品を出し入れするといった態様のユーザインターフェースとして表される。
【0054】
なお、選択方向に応じて実行される第1及び第2の処理は、上述した例に限定されず、互いに異なる処理であれば、どのような処理であってもよい。例えば、本実施形態のデータ処理装置1が電子メールを管理するアプリケーションに適用される場合においては、実行部14は、メールを示すアイコンが位置情報の軌跡Tにより第1の方向に囲まれた場合には、当該メールを一のフォルダに分類する処理を第1の処理として実行し、メールを示すアイコンが位置情報の軌跡Tにより第2の方向に囲まれた場合には、当該メールを一のフォルダとは異なる他のフォルダに分類する処理を第2の処理として実行することとしてもよい。また、実行部14は、メールを示すアイコンが位置情報の軌跡Tにより第1の方向に囲まれた場合には、当該メールをアーカイブする処理を第1の処理として実行し、メールを示すアイコンが位置情報の軌跡Tにより第2の方向に囲まれた場合には、当該メールを削除する処理を第2の処理として実行することとしてもよい。
【0055】
また、例えば、本実施形態のデータ処理装置1がテキストの表示又は編集をするアプリケーションに適用される場合においては、実行部14は、テキストが位置情報の軌跡Tにより第1の方向に囲まれた場合には、当該テキストにマーカ(例えばアンダーライン)を付加する処理を第1の処理として実行し、テキストが位置情報の軌跡Tにより第2の方向に囲まれた場合には、当該テキストからマーカを削除する処理を第2の処理として実行することとしてもよい。また、実行部14は、テキストが位置情報の軌跡Tにより第1の方向に囲まれた場合には、当該テキストをコピーする処理を第1の処理として実行し、テキストが位置情報の軌跡Tにより第2の方向に囲まれた場合には、当該テキストを切り取る処理を第2の処理として実行することとしてもよい。
【0056】
また、認識部12は、選択オブジェクトが位置情報の軌跡Tにより囲まれた回数を選択回数として更に認識すると共に、決定部13は、認識部12により認識された選択方向及び選択回数に応じて、選択オブジェクトに対して実施する処理を決定することとしてもよい。
【0057】
さらに具体的には、例えば、認識部12は、選択方向が第1の方向及び第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるかを認識すると共に、選択回数を認識する。そして、決定部13は、選択オブジェクトが第1の方向に囲まれた場合に、第1のパラメータにより処理内容が規定される第1の処理を選択オブジェクトに対して実施し、選択オブジェクトが第2の方向に囲まれた場合に、第1の処理とは異なる処理であって第2のパラメータにより処理内容が規定される第2の処理を選択オブジェクトに対して実施することを決定してもよい。この場合において、決定部13は、第1の方向における選択回数に応じて第1のパラメータを決定し、第2の方向における選択回数に応じて第2のパラメータを決定できる。
【0058】
かかる処理を、図7〜8を参照して説明する。図7〜8は、データ処理装置1が電子商取引サイトを構成し、表示領域10aに商品選択画面が表示されており、この商品選択画面において商品を購入対象として選択する処理の例を表す図である。なお、図7〜8に示す例において、時計回り方向にアイコンが囲まれた場合には、当該アイコンにより表される商品を買い物かごに入れる処理が実行され、反時計回り方向にアイコンが囲まれた場合には、当該アイコンにより表される商品を買い物かごから取り除く処理が実行され、アイコンが囲まれた回数が、商品の個数といったパラメータに対応付けられているものとする。
【0059】
図7に示す例では、タッチパネル10の表示領域10aに商品を表すアイコンMA〜MCを含む画像が表示されており、位置情報の軌跡T3は、アイコンMBを時計回りに2回囲んでいる。この場合に、認識部12は、アイコンMBを選択オブジェクトとして認識する。さらに、認識部12は、時計回り方向を選択方向として認識すると共に、2回を選択回数として認識する。そして、決定部13は、認識部12により認識された選択方向及び選択回数に基づき、商品Bを2個、買い物かごに入れる処理を実施することを決定する。そして、実行部14は、決定部13により決定された処理に従って、買い物かごBKに商品Bを2個入れる処理を実行する(買い物かごBKにおける買い物リストL1を参照)。
【0060】
続く図8に示す例では、位置情報の軌跡T4は、アイコンMBを時計回りに2回囲んでいる。この場合に、認識部12は、アイコンMBを選択オブジェクトとして認識する。さらに、認識部12は、反時計回り方向を選択方向として認識すると共に、1回を選択回数として認識する。そして、決定部13は、認識部12により認識された選択方向及び選択回数に基づき、商品Bを1個、買い物かごから取り除く処理を実施することを決定する。そして、実行部14は、決定部13により決定された処理に従って、商品Bが2個入っていた買い物かごBKから商品Bを1個取り除く処理を実行する(買い物かごBKにおける買い物リストL2を参照)。
【0061】
また、図9に示す例では、位置情報の軌跡T5は、アイコンMA,MBを時計回りに1回囲んだ後に更にアイコンMBを時計回りに1回囲んでいる。即ち、アイコンMAは、位置情報の軌跡T5により1回囲まれ、アイコンMBは、位置情報の軌跡T5により2回囲まれたこととなる。この場合には、決定部13は、アイコンMごとに、実施する処理を決定する。即ち、決定部13は、商品Aを1個、買い物かごに入れる処理を実施すると共に、商品Bを2個、買い物かごに入れる処理を実施することを決定する。そして、実行部14は、決定部13により決定された処理に従って、買い物かごBKに商品Aを1個、商品Bを2個入れる処理を実行する(買い物かごBKにおける買い物リストL3を参照)。
【0062】
なお、選択方向及び選択回数に応じて実行される処理は、上述した例に限定されず、選択方向及び選択回数に応じてそれぞれ異なる処理であれば、いかなる処理が実行されることとしてもよい。例えば、オブジェクトがデータ、ファイル等を識別するアイコン等である場合において、実行部14は、選択オブジェクトが位置情報の軌跡Tにより、第1の方向に1回囲まれた場合には、当該アイコンにより識別されるデータ等をZIP圧縮する処理を実行し、第1の方向に2回囲まれた場合には、当該アイコンにより識別されるデータ等を暗号化ZIP圧縮する処理を実行し、第2の方向に1回囲まれた場合には、当該アイコンにより識別されるデータ等をLha低圧縮する処理を実行し、第2の方向に2回囲まれた場合には、当該アイコンにより識別されるデータ等をLha高圧縮する処理を実行することとしてもよい。また、実行部14は、選択オブジェクトが位置情報の軌跡Tにより、第1の方向に1回囲まれた場合には、当該アイコンにより識別されるデータ等をDES暗号化する処理を実行し、第1の方向に2回囲まれた場合には、当該アイコンにより識別されるデータ等をAES暗号化する処理を実行し、第2の方向に1回囲まれた場合には、当該アイコンにより識別されるデータ等をDES復号する処理を実行し、第2の方向に2回囲まれた場合には、当該アイコンにより識別されるデータ等をAES復号する処理を実行することとしてもよい。
【0063】
続いて、図10及び図11を参照して、選択オブジェクトの選択回数及び選択方向に応じた処理が実行される処理におけるその他の実施形態を説明する。図10及び図11は、データ処理装置1が商品等を評価するサイトを構成し、表示領域10aに商品を識別するアイコンWが表示されており、この商品等評価画面において商品を評価する処理の例を表す図である。
【0064】
なお、図10及び図11に示す例において、時計回り方向にアイコンWが囲まれた場合には、当該アイコンWにより表される商品が評価対象として選択状態とされる処理が実行されると共に、アイコンWが囲まれた回数に応じた重み付けが当該商品にパラメータとして設定される処理が実行される。この重み付けは、その度合いに応じて、「good」、「better」及び「best」の3段階で表され、表示領域10aにおいて、アイコンWにフラグFとして対応付けられる。一方、反時計回り方向にアイコンWが囲まれた場合には、当該アイコンWにより表される商品に設定された重み付けの低下、又は当該商品を評価対象から除外し非選択状態とする処理が実行される。重み付けの低下の度合いは、選択回数に応じて設定される。
【0065】
図10(a)に示す例では、タッチパネル10の表示領域10aに商品を表すアイコンWA〜WCを含む画像が表示されており、位置情報の軌跡T6は、アイコンWAを時計回りに2回囲んでいる。この場合に、認識部12は、アイコンWAを選択オブジェクトとして認識する。さらに、認識部12は、時計回り方向を選択方向として認識すると共に、2回を選択回数として認識する。そして、決定部13は、認識部12により認識された選択方向及び選択回数に基づき、商品Aを評価対象とすると共に、選択回数「2回」に対応する第2段階の評価の度合いを表す「better」のフラグF1を付す処理を実施することを決定する。そして、実行部14は、図10(b)に示すように、決定部13により決定された処理に従って、商品Aを表すアイコンWAにフラグF1を付す処理を実行する。
【0066】
なお、図10(a)に示したようなアイコンを2回囲む操作が行われた場合に、1回の囲む操作毎に、アイコンが囲まれた回数に応じたフラグが表示されることとしてもよい。即ち、位置情報の軌跡T6によりアイコンWAが1回囲まれた時点で、決定部13は、第1段階の評価の度合いを表す「good」のフラグを付す処理を実施することを決定し、実行部14は、そのフラグをアイコンWAに付す処理を実行する。続いて、位置情報の軌跡T6によりアイコンWAが更に1回囲まれた時点で、決定部13は、第2段階の評価の度合いを表す「better」のフラグF1を付すことを決定し、実行部14は、そのフラグをアイコンWAに付す処理を実行する。
【0067】
続く図11(a)に示す例では、図10(b)に示した表示画面の状態において、位置情報の軌跡T7は、アイコンWBを時計回りに3回囲んだ後に続けて、アイコンWAを反時計回りに1回囲んでいる。この場合には、決定部13は、商品Bを評価対象とすると共に、選択回数「3回」に対応する第3段階の評価の度合いを示すフラグF3を付す処理を実施することを決定する。また、決定部13は、商品Aに設定されていた第2段階の重み付けから、選択回数「1回」に対応する分だけ重み付けの度合いを1段階低下させ、第1段階の評価の度合いを示すフラグF2を付す処理を実施することを決定する。そして、実行部14は、図11(b)に示すように、決定部13により決定された処理に従って、商品Aを表すアイコンWAにフラグF2を付すと共に、商品Bを表すアイコンWBにフラグF3を付す処理を実行する。
【0068】
なお、認識部12は、位置情報の軌跡Tにより選択オブジェクトが一の方向に囲まれた回数から、当該一の方向と反対の方向に囲まれた回数を減じた回数を、一の方向における選択回数として認識することができる。かかる選択回数の認識について、図12を参照して具体的に説明する。図12に示す例では、オブジェクトOAは、位置情報の軌跡T8により、時計回りの方向に3回囲まれた後に、反時計回りの方向に1回囲まれている。この場合には、認識部12は、3回から1回を減じた回数である2回を、時計回りの方向における選択回数として認識する。これにより、選択オブジェクトに対して実施される処理内容を決定するための選択回数を容易に調整できる。
【0069】
続いて、図13を参照して、本実施形態のデータ処理装置1の動作について説明する。図2は、データ処理装置1において実施されるデータ処理方法の処理内容を示すフローチャートである。
【0070】
まず、取得部11は、タッチパネル10の入力部10bにより受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を受け付ける(S1)。次に、認識部12は、入力部10bを介した連続的な指示入力に基づき取得部11により受け付けられた位置情報の軌跡により囲い領域を特定し、その囲い領域によりオブジェクトが囲まれたか否かを判定する(S2)。囲い領域によりオブジェクトが囲まれたと判定された場合には、処理手順はステップS3に進められる。一方、囲い領域によりオブジェクトが囲まれたと判定されなかった場合には、処理手順は終了する。
【0071】
ステップS3において、認識部12は、囲い領域に囲まれたオブジェクトを認識すると共に、当該オブジェクトが位置情報の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する(S3)。続いて、認識部12は、選択方向が第1の方向及び第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるか判定する(S4)。選択方向が第1の方向である場合には、処理手順はステップS5に進められる。一方、選択方向が第2の方向である場合には、処理手順はステップS6に進められる。
【0072】
ステップS5において、決定部13は、第1の方向に応じた処理を、選択したオブジェクトに対して実施することを決定する(S5)。一方、ステップS6において、決定部13は、第2の方向に応じた処理を、選択したオブジェクトに対して実施することを決定する(S6)。そして、ステップS7において、実行部14は。ステップS5又はS6において決定された処理を。オブジェクトに対して実行する(S7)。
【0073】
続いて、図14を参照して、データ処理装置1において実施されるデータ処理方法の処理の他の例を説明する。ステップS11〜S12の処理内容は、図13のステップS1〜S2の処理内容と同様である。続くステップS13において、認識部12は、囲い領域に囲まれたオブジェクトを認識すると共に、当該オブジェクトが位置情報の軌跡により囲まれた方向及び回数を選択方向及び選択回数として認識する(S13)。
【0074】
続いて、認識部12は、選択方向が第1の方向及び第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるか判定する(S14)。選択方向が第1の方向である場合には、処理手順はステップS15に進められる。一方、選択方向が第2の方向である場合には、処理手順はステップS16に進められる。
【0075】
ステップS15において、決定部13は、オブジェクトが位置情報の軌跡により囲まれた回数である選択回数及び第1の方向に応じた処理を、選択したオブジェクトに対して実施することを決定する(S15)。一方、ステップS16において、決定部13は、選択回数及び第2の方向に応じた処理を、選択したオブジェクトに対して実施することを決定する(S16)。そして、ステップS17において、実行部14は。ステップS15又はS16において決定された処理を。オブジェクトに対して実行する(S17)。
【0076】
次に、図15を参照して、コンピュータをデータ処理装置1として機能させるためのデータ処理プログラムを説明する。データ処理プログラムP1は、メインモジュールP10、取得モジュールP11、認識モジュールP12、決定モジュールP13及び実行モジュールP14を備える。
【0077】
メインモジュールP10は、画像表示処理を統括的に制御する部分である。取得モジュールP11、認識モジュールP12、決定モジュールP13及び実行モジュールP14を実行することにより実現される機能はそれぞれ、図1に示されるデータ処理装置1の取得部11、認識部12、決定部13及び実行部14の機能と同様である。
【0078】
データ処理プログラムP1は、例えば、CD−ROMやDVD、ROM等の記憶媒体D1または半導体メモリによって提供される。また、データ処理プログラムP1は、搬送波に重畳されたコンピュータデータ信号として通信ネットワークを介して提供されてもよい。
【0079】
以上説明した本実施形態のデータ処理装置1、データ処理方法、データ処理プログラムP1によれば、ユーザによる連続的な指示入力により、それらの指示入力により示される位置情報の軌跡により表示画面に表示されたオブジェクトを囲む操作が行われると、認識部12によりそのオブジェクトが選択オブジェクトとして認識されると共に、選択オブジェクトが囲まれた選択方向が認識される。そして、選択方向に応じて決定部13により決定された処理が選択オブジェクトに対して実行されるので、位置情報の軌跡によりオブジェクトを囲む方向の選択といった容易な指示入力により、ユーザが所望する処理内容の選択が実現され、選択された処理内容を選択オブジェクトに対して実行することができる。
【0080】
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【符号の説明】
【0081】
1…データ処理装置、10…タッチパネル、10a…表示領域、10b…入力部、11…取得部、12…認識部、13…決定部、14…実行部、D1…記憶媒体、P1…データ処理プログラム、P10…メインモジュール、P11…取得モジュール、P12…認識モジュール、P13…決定モジュール、P14…実行モジュール。
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理装置、データ処理方法、データ処理プログラム、及びそのプログラムを記録するコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の、例えばゲーム機といったデータ処理装置において、表示画面に表示されたオブジェクトをポインティングデバイスの入力軌跡により囲む操作を行うことにより、所定の処理が実行されるものがあった。例えば、下記特許文献1では、表示画面に表示されたオブジェクトをポインティングデバイスの入力軌跡により囲むことにより、囲まれたオブジェクトの種類に応じた処理が実行される装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−119288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術では、囲まれたオブジェクトの種類に応じて、オブジェクトの選択後における処理内容が決定されていた。しかしながら、ユーザが処理内容の候補から所望の処理内容を選択し、オブジェクトに対する処理の実行を望む場合がある。従来技術では、選択されたオブジェクトの種類に応じて処理が決定されてしまうので、ユーザの所望する処理内容を実行させることができない。
【0005】
そこで本発明は、容易な指示入力により処理内容の候補の中からユーザが所望する処理内容を実行させることが可能なデータ処理装置、データ処理方法、データ処理プログラム、及びそのプログラムを記録するコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のデータ処理装置は、処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示画面内の画像表示領域に表示する表示手段と、該表示画面における位置を示す指示入力を受け付ける入力手段とを備えるデータ処理装置であって、入力手段により受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を取得する取得手段と、入力手段を介した連続的な指示入力に基づき取得手段により受け付けられた位置情報群で示される軌跡に基づき画像表示領域における囲い領域を特定し、該囲い領域内にオブジェクトが含まれる場合に該オブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、該選択オブジェクトが位置情報群の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する認識手段と、認識手段により認識された選択方向に応じて、選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する決定手段と、決定手段により決定された処理を選択オブジェクトに対して実行する実行手段と、を備える。
【0007】
本発明のデータ処理方法は、処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示画面内の画像表示領域に表示する表示手段と、該表示画面における位置を示す指示入力を受け付ける入力手段とを備えるデータ処理装置におけるデータ処理方法であって、入力手段により受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を取得する取得ステップと、入力手段を介した連続的な指示入力に基づき取得ステップにおいて受け付けられた位置情報群で示される軌跡に基づき画像表示領域における囲い領域を特定し、該囲い領域内にオブジェクトが含まれる場合に該オブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、該選択オブジェクトが位置情報群の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する認識ステップと、認識ステップにおいて認識された選択方向に応じて、選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する決定ステップと、決定ステップにおいて決定された処理を選択オブジェクトに対して実行する実行ステップと、を有する。
【0008】
本発明のデータ処理プログラムは、コンピュータを、処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示画面内の画像表示領域に表示する表示手段と、該表示画面における位置を示す指示入力を受け付ける入力手段とを備えるデータ処理装置として機能させるためのデータ処理プログラムであって、入力手段により受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を取得する取得機能と、入力手段を介した連続的な指示入力に基づき取得機能により受け付けられた位置情報群で示される軌跡に基づき画像表示領域における囲い領域を特定し、該囲い領域内にオブジェクトが含まれる場合に該オブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、該選択オブジェクトが位置情報群の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する認識機能と、認識機能により認識された選択方向に応じて、選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する決定機能と、決定機能により決定された処理を選択オブジェクトに対して実行する実行機能と、を実現させる。
【0009】
本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータを、処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示画面内の画像表示領域に表示する表示手段と、該表示画面における位置を示す指示入力を受け付ける入力手段とを備えるデータ処理装置として機能させるためのデータ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、データ処理プログラムがコンピュータに、入力手段により受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を取得する取得機能と、入力手段を介した連続的な指示入力に基づき取得機能により受け付けられた位置情報群で示される軌跡に基づき画像表示領域における囲い領域を特定し、該囲い領域内にオブジェクトが含まれる場合に該オブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、該選択オブジェクトが位置情報群の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する認識機能と、認識機能により認識された選択方向に応じて、選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する決定機能と、決定機能により決定された処理を選択オブジェクトに対して実行する実行機能と、を実現させる。
【0010】
本発明によれば、ユーザによる連続的な指示入力により、それらの指示入力により示される位置情報群の軌跡により表示画面に表示されたオブジェクトを囲む操作が行われると、そのオブジェクトが選択オブジェクトとして選択されると共に、選択オブジェクトが囲まれた選択方向が認識される。そして、選択方向に応じて決定された処理が選択オブジェクトに対して実行されるので、位置情報群の軌跡によるオブジェクトを囲む方向の選択といった容易な指示入力により、ユーザが所望する処理内容の選択が実現され、選択された処理内容を選択オブジェクトに対して実行することができる。
【0011】
本発明のデータ処理装置では、認識手段は、選択方向が第1の方向及び第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるかを認識し、決定手段は、選択オブジェクトが位置情報群の軌跡により、第1の方向に囲まれた場合に選択オブジェクトに対して第1の処理を実施し、第2の方向に囲まれた場合に第1の処理とは異なる第2の処理を選択オブジェクトに対して実施することを決定し、第1の処理は、選択オブジェクトにより表される処理対象を第1の状態から第2の状態に変化させる処理であり、第2の処理は、処理対象を第2の状態から第1の状態に変化させる処理であることとしてもよい。
【0012】
この場合には、ユーザが第1の方向及び第2の方向のいずれかの方向の軌跡を描く指示入力によりオブジェクトを囲むことにより、オブジェクトにより表される処理対象を第1の状態から第2の状態に変化させる処理、及び第2の状態から第1の状態に変化させる処理のうちのユーザが所望する処理を実行できる。
【0013】
本発明のデータ処理装置では、認識手段は、選択オブジェクトが位置情報群の軌跡により囲まれた回数を選択回数として更に認識し、決定手段は、認識手段により認識された選択方向及び選択回数に応じて、選択オブジェクトに対して実施する処理を決定してもよい。
【0014】
この場合には、ユーザによりオブジェクトを囲む指示入力が行われると、そのオブジェクトが囲まれた選択方向と共に囲まれた選択回数が認識され、選択方向及び選択回数に応じて決定された処理が選択オブジェクトに対して実行される。これにより、位置情報の軌跡によりオブジェクトを囲む方向及び回数の選択といった容易な指示入力により、ユーザが所望する処理内容の選択が実現され、選択された処理内容を選択オブジェクトに対して実行することができる。
【0015】
本発明のデータ処理装置では、認識手段は、選択方向が第1の方向及び第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるかを認識し、第1の処理は、選択オブジェクトにより表される処理対象を、第1の方向における選択回数に応じた数だけ、非選択状態から選択状態に遷移させる処理であり、第2の処理は、選択オブジェクトにより表される処理対象を、第2の方向における選択回数に応じた数だけ、選択状態から非選択状態に遷移させる処理であることとしてもよい。
【0016】
この場合には、位置情報群の軌跡によるオブジェクトを囲む方向及び回数の選択といった容易な指示入力により、オブジェクトにより表される処理対象の選択状態から非選択状態への遷移、及び非選択状態から選択状態への遷移のいずれかの処理を、所望の数量を当該処理対象の属性として設定しながら実行できる。
【0017】
本発明のデータ処理装置では、認識手段は、選択方向が第1の方向及び第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるかを認識し、第1の処理は、選択オブジェクトにより表される処理対象の重み付けの度合いを、第1の方向における選択回数に応じた度合いだけ上昇させる処理であり、第2の処理は、選択オブジェクトにより表される処理対象の重み付けの度合いを、第2の方向における選択回数に応じた度合いだけ低下させる処理であることとしてもよい。
【0018】
この場合には、位置情報群の軌跡によるオブジェクトを囲む方向及び回数の選択といった容易な指示入力により、オブジェクトにより表される処理対象の重み付けの度合いの上昇及び低下のいずれかの処理を実行できる。
【0019】
本発明のデータ処理装置では、認識手段は、位置情報群の軌跡により選択オブジェクトが一の方向に囲まれた回数から、該一の方向と反対の方向に囲まれた回数を減じた回数を、一の方向における選択回数として認識してもよい。
【0020】
この場合には、選択オブジェクトに対して実施される処理内容を決定するための選択回数を容易に調整できる。
【0021】
本発明のデータ処理装置では、第1の処理は、選択オブジェクトにより識別されるデータを暗号化する処理であり、第2の処理は、選択オブジェクトにより識別されるデータを復号する処理であることとしてもよい。
【0022】
この場合には、位置情報の軌跡によりオブジェクトを囲む方向の選択といった容易な指示入力により、オブジェクトにより識別されるデータの暗号化及び復号のいずれかの処理を実行できる。
【0023】
本発明のデータ処理装置では、第1の処理は、選択オブジェクトにより識別されるデータを圧縮する処理であり、第2の処理は、選択オブジェクトにより識別されるデータを解凍する処理であることとしてもよい。
【0024】
この場合には、位置情報の軌跡によりオブジェクトを囲む方向の選択といった容易な指示入力により、オブジェクトにより識別されるデータの圧縮及び解凍のいずれかの処理を実行できる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、容易な指示入力により処理内容の候補の中からユーザが所望する処理内容を実行させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】データ処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【図2】データ処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】取得部により取得される位置情報の例を示す図である。
【図4】認識部による選択オブジェクトの認識の例を示す図である。
【図5】認識部による選択領域の認識処理の例を示す図である。
【図6】認識部による選択方向の認識の例を示す図である。
【図7】選択方向及び選択回数の認識及び実行される処理の例を示す図である。
【図8】選択方向及び選択回数の認識及び実行される処理の例を示す図である。
【図9】選択方向及び選択回数の認識及び実行される処理の例を示す図である。
【図10】選択オブジェクトの選択回数及び選択方向に応じた処理が実行される処理におけるその他の実施形態を示す図である。
【図11】選択オブジェクトの選択回数及び選択方向に応じた処理が実行される処理におけるその他の実施形態を示す図である。
【図12】認識部による選択回数の認識の例を示す図である。
【図13】データ処理装置における処理内容を示すフローチャートである。
【図14】データ処理装置における処理内容を示すフローチャートである。
【図15】データ処理プログラムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0028】
図1は、本実施形態に係るデータ処理装置1の機能的構成を示すブロック図である。データ処理装置1は、処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示画面に表示する表示手段と、該表示画面における位置を示す指示入力を受け付ける入力手段とを備える装置である。データ処理装置1は、例えば、いわゆるタッチパネルを搭載した端末である。タッチパネルは、画像を表示画面に表示すると共に、表示画面に対する物理的接触を検知する入力手段を有しており、表示画面における物理的接触が検知された位置を示す情報を出力できる。
【0029】
また、データ処理装置1は、例えば、ディスプレイとポインティングデバイスを備えたパーソナルコンピュータであってもよい。ディスプレイは、画像を表示画面に表示し、ポインティングデバイスは、表示画面における位置を指定する指示入力を受け付けることができる。ユーザが、ポインティングデバイスを操作することにより、表示画面に表示された画像の任意の位置を示す指示入力をすることができる。
【0030】
本実施形態のデータ処理装置1は、タッチパネルを備えた端末の例により説明される。図1に示すように、データ処理装置1は、機能的には、タッチパネル10、取得部11(取得手段)、認識部12(認識手段)、決定部13(決定手段)及び実行部14(実行手段)を備える。
【0031】
図2は、データ処理装置1のハードウェア構成図である。データ処理装置1は、物理的には、図2に示すように、CPU101、RAM及びROMといったメモリにより構成される主記憶装置102、ハードディスク等で構成される補助記憶装置103、ネットワークカード等で構成される通信制御装置104、入力デバイスであるキーボード、マウス等の入力装置105、ディスプレイ等の出力装置106などを含むコンピュータシステムとして構成されている。
【0032】
図1に示した各機能は、図2に示すCPU101、主記憶装置102等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェア(データ処理プログラム)を読み込ませることにより、CPU101の制御のもとで通信制御装置104、入力装置105、出力装置106を動作させるとともに、主記憶装置102や補助記憶装置103におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。処理に必要なデータやデータベースは主記憶装置102や補助記憶装置103内に格納される。
【0033】
タッチパネル10は、表示領域10a(表示画面)及び入力部10b(入力手段)を含む。表示領域10aは、処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示する表示画面を構成する領域であって、実行部14の制御に基づき画像を表示する。入力部10bは、表示領域10aにおける位置を示す指示入力を受け付ける部分である。
【0034】
処理対象を表すオブジェクトは、例えば、ファイルを表すアイコン及びファイル名称を表すテキスト等である。また、電子商取引サイト等の商品選択画面においては、オブジェクトは、例えば、商品の名称を表すテキスト及び商品の画像等である。
【0035】
取得部11は、入力部10bにより受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を取得する部分である。図3は、取得部11により取得される位置情報の例を示す図である。図3に示すように、位置情報Pは、表示領域10aにおける位置を示す座標値及び当該位置情報が取得された時刻を有する。位置情報Pにおける座標系におけるX軸及びY軸は、例えば、データ処理装置1がユーザによる通常の操作が実施される状態にあるときの横方向及び縦方向に設定される。
【0036】
また、入力部10bを介して連続的な指示入力が受け付けられた場合には、取得部11は、例えば、図3に示されるような複数の位置情報P1〜P7を時系列に従って取得する。取得部11は、取得した位置情報Pを認識部12に出力する。
【0037】
認識部12は、入力部10bを介した連続的な指示入力に基づき取得部11により受け付けられた位置情報群の軌跡により囲い領域を特定し、当該囲い領域内にオブジェクトが含まれる場合に該オブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、当該選択オブジェクトが位置情報群の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する部分である。図4を参照して、認識部12による選択オブジェクトの認識の例について具体的に説明する。
【0038】
図4に示す例では、タッチパネル10の表示領域10aにオブジェクトOA〜OCを含む画像が表示されており、連続的な指示入力に基づき取得部11により受け付けられた位置情報群の軌跡Tは、始点TSから終点TEに至るまで延びており、閉領域を形成している。この場合に、認識部12は、位置情報の軌跡Tにより形成された閉領域を囲い領域として特定する。そして、認識部12は、囲い領域内にオブジェクトOAが含まれる場合に、オブジェクトOAを選択オブジェクトとして認識する。
【0039】
また、認識部12は、図5に示すように、位置情報群の軌跡により閉領域が形成されなかった場合であっても、位置情報群の軌跡が所定条件を満たす場合に、囲い領域を特定できる。図5に示す例では、位置情報の軌跡TXは、その始点TSXから交差することなく終点TEXに至っており、軌跡TXにより閉領域が形成されていない。かかる場合であっても、例えば、始点TSXと終点TEXとの距離LXが所定距離以下である場合、又は軌跡TXの長さに対する始点TSXと終点TEXとの距離LXの割合が所定の割合以下である場合といった所定の条件に合致する場合に、認識部12は、軌跡TXの始点TSXと終点TEXとの間に位置情報の軌跡が存在するとみなして囲い領域を特定できる。そして、認識部12は、特定された囲い領域に基づき、選択領域AXを設定できる。
【0040】
また、軌跡TX、及び点TEXとTSXとを結ぶ線により囲まれた領域の重心点を算出し、点TEXと重心点とを結ぶ直線と、点TSXと重心点とを結ぶ直線とにより形成される角度が所定角度以下の場合に、認識部12は、軌跡TXの始点TSXと終点TEXとの間に位置情報の軌跡が存在するとみなして選択領域AXを設定することとしてもよい。
【0041】
また、認識部12は、オブジェクトが位置情報の軌跡Tにより囲まれた方向を選択方向として認識する。具体的には、認識部12は、選択方向が第1の方向及び第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるかを認識する。
【0042】
なお、連続的な位置情報の軌跡に基づき閉領域又は囲い領域が形成されたか否かの判定処理は、例えば周知の文字認識技術等の応用により実現できる。周知の文字認識技術では、例えば、当業者に知られたオープンソースライブラリ等が用いられる。また、このような技術では、閉領域又は囲い領域が時計回り及び反時計回りのいずれの軌跡により形成されたかを判定できる。また、係るオープンソースライブラリ等を用いた文字認識技術により閉領域又は囲い領域が形成された場合に、認識部12は、例えば、時系列で続いて取得された2つの位置情報を結んで形成されるベクトルの傾きの変化に基づき、時計回り及び反時計回りのいずれの軌跡により囲い領域が形成されたかを判定できる。
【0043】
また、認識部12は、囲い領域の範囲を表す位置情報と、オブジェクトの表示画面上における配置位置を表す位置情報とを比較することにより、オブジェクトが囲い領域内に含まれるか否かを判定できる。
【0044】
図6を参照して、認識部12による選択方向の認識の例を説明する。図6に示す例では、認識部12は、選択方向が時計回りの方向及び反時計回りの方向の何れの方向であるかを認識する。
【0045】
図6(a)では、表示領域10aにオブジェクトOA〜OCを含む画像が表示されており、位置情報の軌跡T1は、始点T1Sから終点T1Eに至るまで延びており、オブジェクトOAは、軌跡T1により時計回りの方向に囲まれている。この場合には、認識部12は、オブジェクトOAを選択オブジェクトとして認識すると共に、時計回りの方向を選択方向として認識する。
【0046】
一方、図6(b)では、表示領域10aにオブジェクトOA〜OCを含む画像が表示されており、位置情報の軌跡T2は、始点T2Sから終点T2Eに至るまで延びており、オブジェクトOCは、軌跡T2により反時計回りの方向に囲まれている。この場合には、認識部12は、オブジェクトOCを選択オブジェクトとして認識すると共に、反時計回りの方向を選択方向として認識する。
【0047】
決定部13は、認識部12により認識された選択方向に応じて、選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する部分である。具体的には、決定部13は、選択オブジェクトが位置情報の軌跡Tにより、第1の方向に囲まれた場合に選択オブジェクトに対して第1の処理を実施し、第2の方向に囲まれた場合に第1の処理とは異なる第2の処理を選択オブジェクトに対して実施することを決定できる。
【0048】
図6に示す例では、決定部13は、例えば、位置情報の軌跡T1により時計回りの方向に囲まれたオブジェクトOAに対して、第1の処理を実施することを決定する。一方、決定部13は、例えば、位置情報の軌跡T2により反時計回りの方向に囲まれたオブジェクトOCに対して、第2の処理を実施することを決定する。このように、連続的に位置を示す指示入力によりオブジェクトを囲む方向を選択することにより、第1の処理又は第2の処理が選択されるので、ユーザは、オブジェクトに対する処理内容を容易に選択できる。
【0049】
実行部14は、決定部13により決定された処理を選択オブジェクトに対して実行する部分である。図6に示す例では、実行部14は、オブジェクトOAに対して第1の処理を実行し、オブジェクトOCに対して第2の処理を実行する。
【0050】
また、実行部14は、選択オブジェクトにより表される処理対象を第1の状態から第2の状態に変化させる処理を第1の処理として実行し、選択オブジェクトにより表される処理対象を第2の状態から第1の状態に変化させる処理を第2の処理として実行することとしてもよい。この場合には、ユーザは、処理対象を第1の状態から第2の状態に変化させる処理、及び処理対象を第2の状態から第1の状態に変化させる処理を、オブジェクトを囲む方向の選択により容易にデータ処理装置1に実施させることができる。
【0051】
より具体的には、例えば、実行部14は、選択オブジェクトにより識別されるデータを暗号化する処理を第1の処理として実行し、選択オブジェクトにより識別されるデータを復号する処理を第2の処理として実行することとしてもよい。
【0052】
また、実行部14は、選択オブジェクトにより識別されるデータを圧縮する処理を第1の処理として実行し、選択オブジェクトにより識別されるデータを解凍する処理を第2の処理として実行することとしてもよい。
【0053】
さらに、本実施形態のデータ処理装置1が電子商取引サイトを構成し、表示領域10aに商品選択画面が表示される場合においては、実行部14は、選択オブジェクトにより識別される商品に購入対象の商品としての属性を付与する処理を第1の処理として実行し、選択オブジェクトにより識別される商品から購入対象の商品としての属性を削除する処理を第2の処理として実行することとしてもよい。購入対象の商品としての属性を付与及び削除といった処理は、商品選択画面において、いわゆる買い物かごに商品を出し入れするといった態様のユーザインターフェースとして表される。
【0054】
なお、選択方向に応じて実行される第1及び第2の処理は、上述した例に限定されず、互いに異なる処理であれば、どのような処理であってもよい。例えば、本実施形態のデータ処理装置1が電子メールを管理するアプリケーションに適用される場合においては、実行部14は、メールを示すアイコンが位置情報の軌跡Tにより第1の方向に囲まれた場合には、当該メールを一のフォルダに分類する処理を第1の処理として実行し、メールを示すアイコンが位置情報の軌跡Tにより第2の方向に囲まれた場合には、当該メールを一のフォルダとは異なる他のフォルダに分類する処理を第2の処理として実行することとしてもよい。また、実行部14は、メールを示すアイコンが位置情報の軌跡Tにより第1の方向に囲まれた場合には、当該メールをアーカイブする処理を第1の処理として実行し、メールを示すアイコンが位置情報の軌跡Tにより第2の方向に囲まれた場合には、当該メールを削除する処理を第2の処理として実行することとしてもよい。
【0055】
また、例えば、本実施形態のデータ処理装置1がテキストの表示又は編集をするアプリケーションに適用される場合においては、実行部14は、テキストが位置情報の軌跡Tにより第1の方向に囲まれた場合には、当該テキストにマーカ(例えばアンダーライン)を付加する処理を第1の処理として実行し、テキストが位置情報の軌跡Tにより第2の方向に囲まれた場合には、当該テキストからマーカを削除する処理を第2の処理として実行することとしてもよい。また、実行部14は、テキストが位置情報の軌跡Tにより第1の方向に囲まれた場合には、当該テキストをコピーする処理を第1の処理として実行し、テキストが位置情報の軌跡Tにより第2の方向に囲まれた場合には、当該テキストを切り取る処理を第2の処理として実行することとしてもよい。
【0056】
また、認識部12は、選択オブジェクトが位置情報の軌跡Tにより囲まれた回数を選択回数として更に認識すると共に、決定部13は、認識部12により認識された選択方向及び選択回数に応じて、選択オブジェクトに対して実施する処理を決定することとしてもよい。
【0057】
さらに具体的には、例えば、認識部12は、選択方向が第1の方向及び第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるかを認識すると共に、選択回数を認識する。そして、決定部13は、選択オブジェクトが第1の方向に囲まれた場合に、第1のパラメータにより処理内容が規定される第1の処理を選択オブジェクトに対して実施し、選択オブジェクトが第2の方向に囲まれた場合に、第1の処理とは異なる処理であって第2のパラメータにより処理内容が規定される第2の処理を選択オブジェクトに対して実施することを決定してもよい。この場合において、決定部13は、第1の方向における選択回数に応じて第1のパラメータを決定し、第2の方向における選択回数に応じて第2のパラメータを決定できる。
【0058】
かかる処理を、図7〜8を参照して説明する。図7〜8は、データ処理装置1が電子商取引サイトを構成し、表示領域10aに商品選択画面が表示されており、この商品選択画面において商品を購入対象として選択する処理の例を表す図である。なお、図7〜8に示す例において、時計回り方向にアイコンが囲まれた場合には、当該アイコンにより表される商品を買い物かごに入れる処理が実行され、反時計回り方向にアイコンが囲まれた場合には、当該アイコンにより表される商品を買い物かごから取り除く処理が実行され、アイコンが囲まれた回数が、商品の個数といったパラメータに対応付けられているものとする。
【0059】
図7に示す例では、タッチパネル10の表示領域10aに商品を表すアイコンMA〜MCを含む画像が表示されており、位置情報の軌跡T3は、アイコンMBを時計回りに2回囲んでいる。この場合に、認識部12は、アイコンMBを選択オブジェクトとして認識する。さらに、認識部12は、時計回り方向を選択方向として認識すると共に、2回を選択回数として認識する。そして、決定部13は、認識部12により認識された選択方向及び選択回数に基づき、商品Bを2個、買い物かごに入れる処理を実施することを決定する。そして、実行部14は、決定部13により決定された処理に従って、買い物かごBKに商品Bを2個入れる処理を実行する(買い物かごBKにおける買い物リストL1を参照)。
【0060】
続く図8に示す例では、位置情報の軌跡T4は、アイコンMBを時計回りに2回囲んでいる。この場合に、認識部12は、アイコンMBを選択オブジェクトとして認識する。さらに、認識部12は、反時計回り方向を選択方向として認識すると共に、1回を選択回数として認識する。そして、決定部13は、認識部12により認識された選択方向及び選択回数に基づき、商品Bを1個、買い物かごから取り除く処理を実施することを決定する。そして、実行部14は、決定部13により決定された処理に従って、商品Bが2個入っていた買い物かごBKから商品Bを1個取り除く処理を実行する(買い物かごBKにおける買い物リストL2を参照)。
【0061】
また、図9に示す例では、位置情報の軌跡T5は、アイコンMA,MBを時計回りに1回囲んだ後に更にアイコンMBを時計回りに1回囲んでいる。即ち、アイコンMAは、位置情報の軌跡T5により1回囲まれ、アイコンMBは、位置情報の軌跡T5により2回囲まれたこととなる。この場合には、決定部13は、アイコンMごとに、実施する処理を決定する。即ち、決定部13は、商品Aを1個、買い物かごに入れる処理を実施すると共に、商品Bを2個、買い物かごに入れる処理を実施することを決定する。そして、実行部14は、決定部13により決定された処理に従って、買い物かごBKに商品Aを1個、商品Bを2個入れる処理を実行する(買い物かごBKにおける買い物リストL3を参照)。
【0062】
なお、選択方向及び選択回数に応じて実行される処理は、上述した例に限定されず、選択方向及び選択回数に応じてそれぞれ異なる処理であれば、いかなる処理が実行されることとしてもよい。例えば、オブジェクトがデータ、ファイル等を識別するアイコン等である場合において、実行部14は、選択オブジェクトが位置情報の軌跡Tにより、第1の方向に1回囲まれた場合には、当該アイコンにより識別されるデータ等をZIP圧縮する処理を実行し、第1の方向に2回囲まれた場合には、当該アイコンにより識別されるデータ等を暗号化ZIP圧縮する処理を実行し、第2の方向に1回囲まれた場合には、当該アイコンにより識別されるデータ等をLha低圧縮する処理を実行し、第2の方向に2回囲まれた場合には、当該アイコンにより識別されるデータ等をLha高圧縮する処理を実行することとしてもよい。また、実行部14は、選択オブジェクトが位置情報の軌跡Tにより、第1の方向に1回囲まれた場合には、当該アイコンにより識別されるデータ等をDES暗号化する処理を実行し、第1の方向に2回囲まれた場合には、当該アイコンにより識別されるデータ等をAES暗号化する処理を実行し、第2の方向に1回囲まれた場合には、当該アイコンにより識別されるデータ等をDES復号する処理を実行し、第2の方向に2回囲まれた場合には、当該アイコンにより識別されるデータ等をAES復号する処理を実行することとしてもよい。
【0063】
続いて、図10及び図11を参照して、選択オブジェクトの選択回数及び選択方向に応じた処理が実行される処理におけるその他の実施形態を説明する。図10及び図11は、データ処理装置1が商品等を評価するサイトを構成し、表示領域10aに商品を識別するアイコンWが表示されており、この商品等評価画面において商品を評価する処理の例を表す図である。
【0064】
なお、図10及び図11に示す例において、時計回り方向にアイコンWが囲まれた場合には、当該アイコンWにより表される商品が評価対象として選択状態とされる処理が実行されると共に、アイコンWが囲まれた回数に応じた重み付けが当該商品にパラメータとして設定される処理が実行される。この重み付けは、その度合いに応じて、「good」、「better」及び「best」の3段階で表され、表示領域10aにおいて、アイコンWにフラグFとして対応付けられる。一方、反時計回り方向にアイコンWが囲まれた場合には、当該アイコンWにより表される商品に設定された重み付けの低下、又は当該商品を評価対象から除外し非選択状態とする処理が実行される。重み付けの低下の度合いは、選択回数に応じて設定される。
【0065】
図10(a)に示す例では、タッチパネル10の表示領域10aに商品を表すアイコンWA〜WCを含む画像が表示されており、位置情報の軌跡T6は、アイコンWAを時計回りに2回囲んでいる。この場合に、認識部12は、アイコンWAを選択オブジェクトとして認識する。さらに、認識部12は、時計回り方向を選択方向として認識すると共に、2回を選択回数として認識する。そして、決定部13は、認識部12により認識された選択方向及び選択回数に基づき、商品Aを評価対象とすると共に、選択回数「2回」に対応する第2段階の評価の度合いを表す「better」のフラグF1を付す処理を実施することを決定する。そして、実行部14は、図10(b)に示すように、決定部13により決定された処理に従って、商品Aを表すアイコンWAにフラグF1を付す処理を実行する。
【0066】
なお、図10(a)に示したようなアイコンを2回囲む操作が行われた場合に、1回の囲む操作毎に、アイコンが囲まれた回数に応じたフラグが表示されることとしてもよい。即ち、位置情報の軌跡T6によりアイコンWAが1回囲まれた時点で、決定部13は、第1段階の評価の度合いを表す「good」のフラグを付す処理を実施することを決定し、実行部14は、そのフラグをアイコンWAに付す処理を実行する。続いて、位置情報の軌跡T6によりアイコンWAが更に1回囲まれた時点で、決定部13は、第2段階の評価の度合いを表す「better」のフラグF1を付すことを決定し、実行部14は、そのフラグをアイコンWAに付す処理を実行する。
【0067】
続く図11(a)に示す例では、図10(b)に示した表示画面の状態において、位置情報の軌跡T7は、アイコンWBを時計回りに3回囲んだ後に続けて、アイコンWAを反時計回りに1回囲んでいる。この場合には、決定部13は、商品Bを評価対象とすると共に、選択回数「3回」に対応する第3段階の評価の度合いを示すフラグF3を付す処理を実施することを決定する。また、決定部13は、商品Aに設定されていた第2段階の重み付けから、選択回数「1回」に対応する分だけ重み付けの度合いを1段階低下させ、第1段階の評価の度合いを示すフラグF2を付す処理を実施することを決定する。そして、実行部14は、図11(b)に示すように、決定部13により決定された処理に従って、商品Aを表すアイコンWAにフラグF2を付すと共に、商品Bを表すアイコンWBにフラグF3を付す処理を実行する。
【0068】
なお、認識部12は、位置情報の軌跡Tにより選択オブジェクトが一の方向に囲まれた回数から、当該一の方向と反対の方向に囲まれた回数を減じた回数を、一の方向における選択回数として認識することができる。かかる選択回数の認識について、図12を参照して具体的に説明する。図12に示す例では、オブジェクトOAは、位置情報の軌跡T8により、時計回りの方向に3回囲まれた後に、反時計回りの方向に1回囲まれている。この場合には、認識部12は、3回から1回を減じた回数である2回を、時計回りの方向における選択回数として認識する。これにより、選択オブジェクトに対して実施される処理内容を決定するための選択回数を容易に調整できる。
【0069】
続いて、図13を参照して、本実施形態のデータ処理装置1の動作について説明する。図2は、データ処理装置1において実施されるデータ処理方法の処理内容を示すフローチャートである。
【0070】
まず、取得部11は、タッチパネル10の入力部10bにより受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を受け付ける(S1)。次に、認識部12は、入力部10bを介した連続的な指示入力に基づき取得部11により受け付けられた位置情報の軌跡により囲い領域を特定し、その囲い領域によりオブジェクトが囲まれたか否かを判定する(S2)。囲い領域によりオブジェクトが囲まれたと判定された場合には、処理手順はステップS3に進められる。一方、囲い領域によりオブジェクトが囲まれたと判定されなかった場合には、処理手順は終了する。
【0071】
ステップS3において、認識部12は、囲い領域に囲まれたオブジェクトを認識すると共に、当該オブジェクトが位置情報の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する(S3)。続いて、認識部12は、選択方向が第1の方向及び第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるか判定する(S4)。選択方向が第1の方向である場合には、処理手順はステップS5に進められる。一方、選択方向が第2の方向である場合には、処理手順はステップS6に進められる。
【0072】
ステップS5において、決定部13は、第1の方向に応じた処理を、選択したオブジェクトに対して実施することを決定する(S5)。一方、ステップS6において、決定部13は、第2の方向に応じた処理を、選択したオブジェクトに対して実施することを決定する(S6)。そして、ステップS7において、実行部14は。ステップS5又はS6において決定された処理を。オブジェクトに対して実行する(S7)。
【0073】
続いて、図14を参照して、データ処理装置1において実施されるデータ処理方法の処理の他の例を説明する。ステップS11〜S12の処理内容は、図13のステップS1〜S2の処理内容と同様である。続くステップS13において、認識部12は、囲い領域に囲まれたオブジェクトを認識すると共に、当該オブジェクトが位置情報の軌跡により囲まれた方向及び回数を選択方向及び選択回数として認識する(S13)。
【0074】
続いて、認識部12は、選択方向が第1の方向及び第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるか判定する(S14)。選択方向が第1の方向である場合には、処理手順はステップS15に進められる。一方、選択方向が第2の方向である場合には、処理手順はステップS16に進められる。
【0075】
ステップS15において、決定部13は、オブジェクトが位置情報の軌跡により囲まれた回数である選択回数及び第1の方向に応じた処理を、選択したオブジェクトに対して実施することを決定する(S15)。一方、ステップS16において、決定部13は、選択回数及び第2の方向に応じた処理を、選択したオブジェクトに対して実施することを決定する(S16)。そして、ステップS17において、実行部14は。ステップS15又はS16において決定された処理を。オブジェクトに対して実行する(S17)。
【0076】
次に、図15を参照して、コンピュータをデータ処理装置1として機能させるためのデータ処理プログラムを説明する。データ処理プログラムP1は、メインモジュールP10、取得モジュールP11、認識モジュールP12、決定モジュールP13及び実行モジュールP14を備える。
【0077】
メインモジュールP10は、画像表示処理を統括的に制御する部分である。取得モジュールP11、認識モジュールP12、決定モジュールP13及び実行モジュールP14を実行することにより実現される機能はそれぞれ、図1に示されるデータ処理装置1の取得部11、認識部12、決定部13及び実行部14の機能と同様である。
【0078】
データ処理プログラムP1は、例えば、CD−ROMやDVD、ROM等の記憶媒体D1または半導体メモリによって提供される。また、データ処理プログラムP1は、搬送波に重畳されたコンピュータデータ信号として通信ネットワークを介して提供されてもよい。
【0079】
以上説明した本実施形態のデータ処理装置1、データ処理方法、データ処理プログラムP1によれば、ユーザによる連続的な指示入力により、それらの指示入力により示される位置情報の軌跡により表示画面に表示されたオブジェクトを囲む操作が行われると、認識部12によりそのオブジェクトが選択オブジェクトとして認識されると共に、選択オブジェクトが囲まれた選択方向が認識される。そして、選択方向に応じて決定部13により決定された処理が選択オブジェクトに対して実行されるので、位置情報の軌跡によりオブジェクトを囲む方向の選択といった容易な指示入力により、ユーザが所望する処理内容の選択が実現され、選択された処理内容を選択オブジェクトに対して実行することができる。
【0080】
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【符号の説明】
【0081】
1…データ処理装置、10…タッチパネル、10a…表示領域、10b…入力部、11…取得部、12…認識部、13…決定部、14…実行部、D1…記憶媒体、P1…データ処理プログラム、P10…メインモジュール、P11…取得モジュール、P12…認識モジュール、P13…決定モジュール、P14…実行モジュール。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示画面内の画像表示領域に表示する表示手段と、該表示画面における位置を示す指示入力を受け付ける入力手段とを備えるデータ処理装置であって、
前記入力手段により受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を取得する取得手段と、
前記入力手段を介した連続的な指示入力に基づき前記取得手段により受け付けられた位置情報群で示される軌跡に基づき前記画像表示領域における囲い領域を特定し、該囲い領域内にオブジェクトが含まれる場合に該オブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、該選択オブジェクトが前記位置情報群の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する認識手段と、
前記認識手段により認識された前記選択方向に応じて、前記選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された処理を前記選択オブジェクトに対して実行する実行手段と、
を備えるデータ処理装置。
【請求項2】
前記認識手段は、前記選択方向が第1の方向及び前記第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるかを認識し、
前記決定手段は、前記選択オブジェクトが前記位置情報群の軌跡により、前記第1の方向に囲まれた場合に前記選択オブジェクトに対して第1の処理を実施し、前記第2の方向に囲まれた場合に前記第1の処理とは異なる第2の処理を前記選択オブジェクトに対して実施することを決定し、
前記第1の処理は、前記選択オブジェクトにより表される処理対象を第1の状態から第2の状態に変化させる処理であり、
前記第2の処理は、前記処理対象を前記第2の状態から前記第1の状態に変化させる処理である、
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記認識手段は、前記選択オブジェクトが前記位置情報群の軌跡により囲まれた回数を選択回数として更に認識し、
前記決定手段は、前記認識手段により認識された前記選択方向及び前記選択回数に応じて、前記選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する、
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記認識手段は、前記選択方向が第1の方向及び前記第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるかを認識し、
前記第1の処理は、前記選択オブジェクトにより表される処理対象を、前記第1の方向における前記選択回数に応じた数だけ、非選択状態から選択状態に遷移させる処理であり、
前記第2の処理は、前記選択オブジェクトにより表される処理対象を、前記第2の方向における前記選択回数に応じた数だけ、選択状態から非選択状態に遷移させる処理である、
請求項3に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記認識手段は、前記選択方向が第1の方向及び前記第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるかを認識し、
前記第1の処理は、前記選択オブジェクトにより表される処理対象の重み付けの度合いを、前記第1の方向における前記選択回数に応じた度合いだけ上昇させる処理であり、
前記第2の処理は、前記選択オブジェクトにより表される処理対象の重み付けの度合いを、前記第2の方向における前記選択回数に応じた度合いだけ低下させる処理である、
請求項3に記載のデータ処理装置。
【請求項6】
前記認識手段は、前記位置情報群の軌跡により前記選択オブジェクトが一の方向に囲まれた回数から、該一の方向と反対の方向に囲まれた回数を減じた回数を、前記一の方向における選択回数として認識する、
請求項3〜5のいずれか1項記載のデータ処理装置。
【請求項7】
前記第1の処理は、前記選択オブジェクトにより識別されるデータを暗号化する処理であり、
前記第2の処理は、前記選択オブジェクトにより識別されるデータを復号する処理である、
請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項8】
前記第1の処理は、前記選択オブジェクトにより識別されるデータを圧縮する処理であり、
前記第2の処理は、前記選択オブジェクトにより識別されるデータを解凍する処理である、
請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項9】
処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示画面内の画像表示領域に表示する表示手段と、該表示画面における位置を示す指示入力を受け付ける入力手段とを備えるデータ処理装置におけるデータ処理方法であって、
前記入力手段により受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を取得する取得ステップと、
前記入力手段を介した連続的な指示入力に基づき前記取得ステップにおいて受け付けられた位置情報群で示される軌跡に基づき前記画像表示領域における囲い領域を特定し、該囲い領域内にオブジェクトが含まれる場合に該オブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、該選択オブジェクトが前記位置情報群の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する認識ステップと、
前記認識ステップにおいて認識された前記選択方向に応じて、前記選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する決定ステップと、
前記決定ステップにおいて決定された処理を前記選択オブジェクトに対して実行する実行ステップと、
を有するデータ処理方法。
【請求項10】
コンピュータを、処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示画面内の画像表示領域に表示する表示手段と、該表示画面における位置を示す指示入力を受け付ける入力手段とを備えるデータ処理装置として機能させるためのデータ処理プログラムであって、
前記入力手段により受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を取得する取得機能と、
前記入力手段を介した連続的な指示入力に基づき前記取得機能により受け付けられた位置情報群で示される軌跡に基づき前記画像表示領域における囲い領域を特定し、該囲い領域内にオブジェクトが含まれる場合に該オブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、該選択オブジェクトが前記位置情報群の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する認識機能と、
前記認識機能により認識された前記選択方向に応じて、前記選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する決定機能と、
前記決定機能により決定された処理を前記選択オブジェクトに対して実行する実行機能と、
を実現させるデータ処理プログラム。
【請求項11】
コンピュータを、処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示画面内の画像表示領域に表示する表示手段と、該表示画面における位置を示す指示入力を受け付ける入力手段とを備えるデータ処理装置として機能させるためのデータ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記データ処理プログラムが前記コンピュータに、
前記入力手段により受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を取得する取得機能と、
前記入力手段を介した連続的な指示入力に基づき前記取得機能により受け付けられた位置情報群で示される軌跡に基づき前記画像表示領域における囲い領域を特定し、該囲い領域内にオブジェクトが含まれる場合に該オブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、該選択オブジェクトが前記位置情報群の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する認識機能と、
前記認識機能により認識された前記選択方向に応じて、前記選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する決定機能と、
前記決定機能により決定された処理を前記選択オブジェクトに対して実行する実行機能と、
を実現させるコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示画面内の画像表示領域に表示する表示手段と、該表示画面における位置を示す指示入力を受け付ける入力手段とを備えるデータ処理装置であって、
前記入力手段により受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を取得する取得手段と、
前記入力手段を介した連続的な指示入力に基づき前記取得手段により受け付けられた位置情報群で示される軌跡に基づき前記画像表示領域における囲い領域を特定し、該囲い領域内にオブジェクトが含まれる場合に該オブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、該選択オブジェクトが前記位置情報群の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する認識手段と、
前記認識手段により認識された前記選択方向に応じて、前記選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された処理を前記選択オブジェクトに対して実行する実行手段と、
を備えるデータ処理装置。
【請求項2】
前記認識手段は、前記選択方向が第1の方向及び前記第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるかを認識し、
前記決定手段は、前記選択オブジェクトが前記位置情報群の軌跡により、前記第1の方向に囲まれた場合に前記選択オブジェクトに対して第1の処理を実施し、前記第2の方向に囲まれた場合に前記第1の処理とは異なる第2の処理を前記選択オブジェクトに対して実施することを決定し、
前記第1の処理は、前記選択オブジェクトにより表される処理対象を第1の状態から第2の状態に変化させる処理であり、
前記第2の処理は、前記処理対象を前記第2の状態から前記第1の状態に変化させる処理である、
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記認識手段は、前記選択オブジェクトが前記位置情報群の軌跡により囲まれた回数を選択回数として更に認識し、
前記決定手段は、前記認識手段により認識された前記選択方向及び前記選択回数に応じて、前記選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する、
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記認識手段は、前記選択方向が第1の方向及び前記第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるかを認識し、
前記第1の処理は、前記選択オブジェクトにより表される処理対象を、前記第1の方向における前記選択回数に応じた数だけ、非選択状態から選択状態に遷移させる処理であり、
前記第2の処理は、前記選択オブジェクトにより表される処理対象を、前記第2の方向における前記選択回数に応じた数だけ、選択状態から非選択状態に遷移させる処理である、
請求項3に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記認識手段は、前記選択方向が第1の方向及び前記第1の方向の反対の方向である第2の方向の何れの方向であるかを認識し、
前記第1の処理は、前記選択オブジェクトにより表される処理対象の重み付けの度合いを、前記第1の方向における前記選択回数に応じた度合いだけ上昇させる処理であり、
前記第2の処理は、前記選択オブジェクトにより表される処理対象の重み付けの度合いを、前記第2の方向における前記選択回数に応じた度合いだけ低下させる処理である、
請求項3に記載のデータ処理装置。
【請求項6】
前記認識手段は、前記位置情報群の軌跡により前記選択オブジェクトが一の方向に囲まれた回数から、該一の方向と反対の方向に囲まれた回数を減じた回数を、前記一の方向における選択回数として認識する、
請求項3〜5のいずれか1項記載のデータ処理装置。
【請求項7】
前記第1の処理は、前記選択オブジェクトにより識別されるデータを暗号化する処理であり、
前記第2の処理は、前記選択オブジェクトにより識別されるデータを復号する処理である、
請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項8】
前記第1の処理は、前記選択オブジェクトにより識別されるデータを圧縮する処理であり、
前記第2の処理は、前記選択オブジェクトにより識別されるデータを解凍する処理である、
請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項9】
処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示画面内の画像表示領域に表示する表示手段と、該表示画面における位置を示す指示入力を受け付ける入力手段とを備えるデータ処理装置におけるデータ処理方法であって、
前記入力手段により受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を取得する取得ステップと、
前記入力手段を介した連続的な指示入力に基づき前記取得ステップにおいて受け付けられた位置情報群で示される軌跡に基づき前記画像表示領域における囲い領域を特定し、該囲い領域内にオブジェクトが含まれる場合に該オブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、該選択オブジェクトが前記位置情報群の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する認識ステップと、
前記認識ステップにおいて認識された前記選択方向に応じて、前記選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する決定ステップと、
前記決定ステップにおいて決定された処理を前記選択オブジェクトに対して実行する実行ステップと、
を有するデータ処理方法。
【請求項10】
コンピュータを、処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示画面内の画像表示領域に表示する表示手段と、該表示画面における位置を示す指示入力を受け付ける入力手段とを備えるデータ処理装置として機能させるためのデータ処理プログラムであって、
前記入力手段により受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を取得する取得機能と、
前記入力手段を介した連続的な指示入力に基づき前記取得機能により受け付けられた位置情報群で示される軌跡に基づき前記画像表示領域における囲い領域を特定し、該囲い領域内にオブジェクトが含まれる場合に該オブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、該選択オブジェクトが前記位置情報群の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する認識機能と、
前記認識機能により認識された前記選択方向に応じて、前記選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する決定機能と、
前記決定機能により決定された処理を前記選択オブジェクトに対して実行する実行機能と、
を実現させるデータ処理プログラム。
【請求項11】
コンピュータを、処理対象を表すオブジェクトを含む画像を表示画面内の画像表示領域に表示する表示手段と、該表示画面における位置を示す指示入力を受け付ける入力手段とを備えるデータ処理装置として機能させるためのデータ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記データ処理プログラムが前記コンピュータに、
前記入力手段により受け付けられた指示入力の位置を示す位置情報を取得する取得機能と、
前記入力手段を介した連続的な指示入力に基づき前記取得機能により受け付けられた位置情報群で示される軌跡に基づき前記画像表示領域における囲い領域を特定し、該囲い領域内にオブジェクトが含まれる場合に該オブジェクトを選択オブジェクトとして認識すると共に、該選択オブジェクトが前記位置情報群の軌跡により囲まれた方向を選択方向として認識する認識機能と、
前記認識機能により認識された前記選択方向に応じて、前記選択オブジェクトに対して実施する処理を決定する決定機能と、
前記決定機能により決定された処理を前記選択オブジェクトに対して実行する実行機能と、
を実現させるコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
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【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2013−45175(P2013−45175A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−180835(P2011−180835)
【出願日】平成23年8月22日(2011.8.22)
【出願人】(399037405)楽天株式会社 (416)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月22日(2011.8.22)
【出願人】(399037405)楽天株式会社 (416)
【Fターム(参考)】
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