説明

データ管理装置、データ管理システムおよびデータ管理プログラム

【課題】 同一のデータが重複して登録されるのを防止するとともに、複数の装置間でデータを同期させる。
【解決手段】 MFPは、ユーザレコードを含むユーザテーブルを記憶し、新たなユーザ識別情報および新たな関連情報が受け付けられると、それらと同じユーザ識別情報を含むユーザレコードが記憶されていないことを条件に(S03でNO)、マスタ属性の新たなユーザレコードを生成し、ユーザテーブルに追加する(S06)とともに、新たなユーザレコードに含まれる新たなユーザ識別情報と新たな関連情報とを含む追加要求を、グループを構成する他のMFPの全てに送信する。また、他のMFPから追加要求を受信することに応じて、コピー属性の新たなユーザレコードを生成し、ユーザテーブルに追加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はデータ管理装置、データ管理システムおよびデータ管理プログラムに関し、特に複数の装置それぞれで記憶するデータを同期させるデータ管理装置、データ管理システムおよびデータ管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のコンピュータそれぞれが記憶するデータを、複数のコンピュータ間で同期させる技術が開発されている。特開平6−259302号公報(特許文献1)には、水平分散されている複数台のコンピュータ上のファイルの整合性を、更新データを電子メールで送信することにより確保する技術が記載されている。また、国際公開公報WO2002/075549号公報(特許文献2)には、サーバ装置でスケジュールやメモなどのデータを複数台のコンピュータ毎に記憶することにより、複数台のコンピュータごとに登録されたデータを同期させる技術が記載されている。
【0003】
しかしながら、従来の技術においては、複数台のコンピュータ間でデータを同期させるため、複数台のコンピュータそれぞれで同一のデータが登録されると、同一のデータがデータの登録されたコンピュータの台数分だけ重複して登録されてしまうといった問題がある。特に、ネットワーク内で、データとして、ユーザの認証情報、宛先の情報等を装置間で共有する場合がある。この場合、単に同期を取りこれらの情報を共有化すると、いずれのコンピュータからも不用意にデータが追加、編集等される場合が生じ、データ管理が煩雑になる。
【特許文献1】特開平6−259302号公報
【特許文献2】国際公開公報WO2002/075549号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の一つは、同一のデータが重複して登録されるのを防止するとともに、複数の装置間でデータを同期させることが可能なデータ管理装置を提供することである。
【0005】
この発明の他の目的は、同一のデータが重複して登録されるのを防止するとともに、複数の装置間でデータを同期させることが可能なデータ管理システムを提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、同一のデータが重複して登録されるのを防止するとともに、複数の装置間でデータを同期させることが可能なデータ管理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、データ管理装置は、ユーザに固有な固有情報と、該ユーザに関連する関連情報と、レコードの属性を示す属性情報とを含むレコードを記憶する記憶手段と、新たな固有情報および新たな関連情報が受け付けられると、受け付けられた新たな固有情報と同じ固有情報を含むレコードが記憶手段に記憶されていないことを条件に、受け付けられた新たな固有情報と、受け付けられた新たな関連情報と、属性情報として内部で登録されたことを示すマスタ属性とを含む新たなレコードを生成し、記憶手段に記憶するマスタレコード追加手段と、新たなレコードに含まれる新たな固有情報と新たな関連情報とを少なくとも含む第1の追加要求を、少なくとも1つの情報処理装置に送信する追加要求送信手段と、少なくとも1つの情報処理装置のいずれかにより送信され、新たな固有情報および新たな関連情報を少なくとも含み、レコードを追加するための第2の追加要求を受信することに応じて、第2の追加要求に含まれる新たな固有情報および新たな関連情報と、外部で登録されたことを示すコピー属性とを含む新たなレコードを生成し、記憶手段に記憶するコピーレコード追加手段と、を備える。
【0008】
この局面に従えば、内部で新たに生成されたレコードがマスタ属性として記憶され、外部で新たに生成されたレコードがコピー属性して記憶されるので、記憶される新たなレコードが内部または外部のいずれで生成されたのかを区別することができる。また、内部で新たに生成されたレコードは、外部または内部で生成されたレコードと固有情報が同一の場合には記憶されないので、固有情報が同一の複数のレコードが記憶されることがない。その結果、同一のデータが重複して登録されるのを防止するとともに、複数の装置間でデータを同期させることが可能なデータ管理装置を提供することができる。
【0009】
好ましくは、記憶手段に記憶されたレコードに含まれる関連情報を変更する要求が受け付けられた場合、該レコードに含まれる属性情報がマスタ属性であることを条件に、レコードの関連情報を変更するマスタレコード変更手段と、レコードの固有情報および変更された関連情報を少なくとも含む第1の変更要求を、少なくとも1つの情報処理装置に送信する変更要求送信手段と、少なくとも1つの情報処理装置のいずれかにより送信され、固有情報および関連情報を少なくとも含み、レコードを変更するための第2の変更要求を受信することに応じて、第2の変更要求に含まれる固有情報と同じ固有情報を含むレコードを記憶手段から抽出する変更レコード抽出手段と、抽出されたレコードの属性情報がコピー属性であることを条件に、抽出されたレコードの関連情報を第2の変更要求に含まれる関連情報に変更するコピーレコード変更手段と、を備える。
【0010】
この局面に従えば、内部で生成されたマスタ属性のレコードの関連情報が変更され、外部で生成されたコピー属性のレコードの関連情報は変更されない。さらに、外部で生成されたレコードの関連情報が変更されると、コピー属性のレコードの関連情報が変更される。その結果、複数の装置間でデータを同期させることができる。
【0011】
好ましくは、記憶手段に記憶されたレコードを削除する要求が受け付けられた場合、該レコードに含まれる属性情報がマスタ属性であることを条件に、レコードを削除するマスタレコード削除手段と、削除されたレコードの固有情報を少なくとも含む第1の削除要求を、予め定められた少なくとも1つの情報処理装置に送信する削除要求送信手段と、少なくとも1つの情報処理装置のいずれかにより送信され、固有情報を少なくとも含み、レコードを削除するための第2の削除要求を情報処理装置から受信することに応じて、第2の削除要求に含まれる固有情報と同じ固有情報を含むレコードを記憶手段から抽出する削除レコード抽出手段と、抽出されたレコードの属性情報がコピー属性であることを条件に、抽出されたレコードを削除するコピーレコード削除手段と、を備える。
【0012】
この局面に従えば、内部で生成されたマスタ属性のレコードが削除されるが、外部で生成されたコピー属性のレコードは、外部で削除されると削除される。その結果、複数の装置間でデータを同期させることができる。
【0013】
好ましくは、装置内で使用するローカル使用指示を受け付けるローカル使用指示受付手段と、ローカル使用指示が受け付けられた場合、新たな固有情報および新たな関連情報が受け付けられると、新たな固有情報と、新たな関連情報と、属性情報としてローカルで使用されることを示すローカル属性とを含む新たなレコードを生成し、記憶手段に記憶するローカルレコード追加手段と、をさらに備え、マスタレコード追加手段は、受け付けられた新たな固有情報と同じ固有情報を含むレコードであって、属性情報がマスタ属性またはコピー属性のレコードが記憶手段に記憶されていないことを条件に、新たなレコードを生成し、記憶手段に記憶する。
【0014】
この局面に従えば、装置内で使用するローカル使用指示が受け付けられた場合、新たなユーザ識別情報および新たな関連情報が受け付けられると、それらとローカル属性とを含む新たなレコードが生成され、記憶される。また、マスタ属性のレコードは、同一のユーザ識別情報を含むレコードが存在する場合、そのレコードの属性情報がマスタ属性またはコピー属性ならば記憶されないが、ローカル属性ならば記憶される。このため、マスタ属性またはコピー属性のレコードと独立したローカル属性のレコードを記憶することができる。
【0015】
好ましくは、ローカル使用指示が受け付けられた場合、記憶手段に記憶されたレコードに含まれる関連情報を変更する指示が受け付けられると、該レコードに含まれる属性情報がローカル属性であることを条件に、レコードを変更するローカルレコード変更手段と、をさらに備える。
【0016】
この局面に従えば、ローカルで使用するローカル使用指示が受け付けられた場合、記憶されたレコードに含まれる関連情報を変更する指示が受け付けられると、該レコードに含まれる属性情報がローカル属性であることを条件に、レコードが変更される。このため、マスタ属性またはコピー属性のレコードと独立したローカル属性のレコードを変更することができる。
【0017】
好ましくは、ローカル使用指示が受け付けられた場合、記憶手段に記憶されたレコードを削除する指示が受け付けられると、該レコードに含まれる属性情報がローカル属性であることを条件に、レコードを削除するローカルレコード変更手段と、をさらに備える。
【0018】
この局面に従えば、装置内で使用するローカル使用指示を受け付けられた場合、記憶されたレコードを削除する指示が受け付けられると、該レコードに含まれる属性情報がローカル属性であることを条件に、レコードが削除される。このため、マスタ属性またはコピー属性のレコードと独立したローカル属性のレコードを削除することができる。
【0019】
好ましくは、固有情報は、ユーザを識別するためのユーザ識別情報である。
【0020】
好ましくは、ユーザ識別情報は、ユーザ認証のための情報である。
【0021】
好ましくは、固有情報は、ユーザにデータを送信するために該ユーザに割り当てられたデータの宛先を特定するための宛先識別情報である。
【0022】
この発明の他の局面によれば、データ管理システムは、複数の情報処理装置で構成される宛先データ管理システムであって、複数の情報処理装置それぞれは、ユーザに固有な固有情報と、ユーザに関連する関連情報と、レコードの属性を示す属性情報とを含むレコードを記憶する記憶手段と、新たな固有情報および新たな関連情報が受け付けられると、受け付けられた新たな固有情報と同じ固有情報を含むレコードが記憶手段に記憶されていないことを条件に、受け付けられた新たな固有情報と、新たな関連情報と、属性情報として内部で登録されたことを示すマスタ属性とを含む新たなレコードを生成し、記憶手段に記憶するマスタレコード追加手段と、新たなレコードに含まれる新たな関連情報と新たな関連情報とを少なくとも含む追加要求を、少なくとも1つの他の情報処理装置に送信する追加要求送信手段と、を備え、複数の情報処理装置それぞれは、さらに、複数の情報処理装置のいずれか1つから追加要求を受信することに応じて、受信された追加要求に含まれる新たな固有情報および新たな関連情報と、外部で登録されたことを示すコピー属性とを含む新たなレコードを生成し、記憶手段に記憶するコピーレコード追加手段と、を備える。
【0023】
この局面に従えば、同一のデータが重複して登録されるのを防止するとともに、複数の装置間でデータを同期させることが可能なデータ管理システムを提供することができる。
【0024】
好ましくは、複数の情報処理装置それぞれは、さらに、記憶手段に記憶されたレコードに含まれる関連情報を変更する要求が受け付けられた場合、該レコードに含まれる属性情報がマスタ属性であることを条件に、レコードの関連情報を変更するマスタレコード変更手段と、レコードの固有情報および変更された関連情報を少なくとも含む変更要求を、予め定められた少なくとも1つの情報処理装置に送信する変更要求送信手段と、複数の情報処理装置のいずれか1つから変更要求を受信することに応じて、受信された変更要求に含まれる固有情報と同じ固有情報を含むレコードを記憶手段から抽出する変更レコード抽出手段と、抽出されたレコードの属性情報がコピー属性であることを条件に、抽出されたレコードの関連情報を変更要求に含まれる関連情報に変更するコピーレコード変更手段と、を備える。
【0025】
好ましくは、複数の情報処理装置それぞれは、さらに、記憶手段に記憶されたレコードを削除する要求が受け付けられた場合、該レコードに含まれる属性情報がマスタ属性であることを条件に、レコードを削除するマスタレコード削除手段と、削除されたレコードの固有情報を少なくとも含む削除要求を、予め定められた少なくとも1つの情報処理装置に送信する削除要求送信手段と、複数の情報処理装置のいずれか1つから削除要求を受信することに応じて、受信された削除要求に含まれる固有情報と同じ固有情報を含むレコードを記憶手段から抽出する抽出手段と、抽出されたレコードの属性情報がコピー属性であることを条件に、抽出されたレコードを削除するコピーレコード削除手段と、を備える。
【0026】
好ましくは、固有情報は、ユーザを識別するためのユーザ識別情報である。
【0027】
好ましくは、ユーザ識別情報は、ユーザ認証のための情報である。
【0028】
好ましくは、固有情報は、ユーザにデータを送信するために該ユーザに割り当てられたデータの宛先を特定するための宛先識別情報である。
【0029】
この発明のさらに他の局面に従えば、データ管理プログラムは、ユーザに固有な固有情報固有情報と、ユーザに関連する新たな関連情報とが受け付けることに応じて、受け付けられた新たな固有情報と同じ固有情報を含むレコードが既に記憶されていないことを条件に、新たな固有情報と、新たな関連情報と、属性情報として新規に登録されたことを示すマスタ属性とを含む新たなレコードを生成し、生成されたレコードを記憶するステップと、新たな固有情報と新たな関連情報とを少なくとも含む第1の追加要求を、少なくとも1つの情報処理装置に送信するステップと、少なくとも1つの情報処理装置のいずれかにより送信され、新たな固有情報および新たな関連情報を少なくとも含み、レコードを追加するための第2の追加要求を受信することに応じて、第2の追加要求に含まれる新たな固有情報および新たな関連情報と、外部で登録されたことを示すコピー属性とを含む新たなレコードを生成し、生成された新たなレコードを記憶するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0030】
この局面に従えば、同一のデータが重複して登録されるのを防止するとともに、複数の装置間でデータを同期させることが可能なデータ管理プログラムを提供することができる。
【0031】
好ましくは、記憶されたレコードに含まれる関連情報を変更する要求が受け付けられた場合、該レコードに含まれる属性情報がマスタ属性であることを条件に、レコードの関連情報を変更するステップと、レコードの固有情報および変更された関連情報を少なくとも含む第1の変更要求を、少なくとも1つの情報処理装置に送信するステップと、少なくとも1つの情報処理装置のいずれかにより送信され、固有情報および関連情報を少なくとも含み、レコードを変更するための第2の変更要求を受信すると、受信された変更要求に含まれる固有情報と同じ固有情報を含むレコードを記憶されたレコードのうちから抽出するステップと、抽出されたレコードの属性情報がコピー属性であることを条件に、抽出されたレコードの関連情報を第2の変更要求に含まれる関連情報に変更するステップと、をさらに含む。
【0032】
好ましくは、記憶されたレコードを削除する要求が受け付けられた場合、該レコードに含まれる属性情報がマスタ属性であることを条件に、レコードを削除するステップと、削除されたレコードの固有情報を少なくとも含む第1の削除要求を、予め定められた少なくとも1つの情報処理装置に送信するステップと、少なくとも1つの情報処理装置のいずれかにより送信され、固有情報を少なくとも含み、レコードを削除するための第2の削除要求を受信することに応じて、第2の削除要求に含まれる固有情報と同じ固有情報を含むレコードを記憶されたレコードのうちから抽出するステップと、抽出されたレコードの属性情報がコピー属性であることを条件に、抽出されたレコードを削除するステップと、をさらに含む。
【0033】
好ましくは、固有情報は、ユーザを識別するためのユーザ識別情報である。
【0034】
好ましくは、ユーザ識別情報は、ユーザ認証のための情報である。
【0035】
好ましくは、固有情報は、ユーザにデータを送信するために該ユーザに割り当てられたデータの宛先を特定するための宛先識別情報である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0037】
図1は、本発明の実施の形態の一つにおけるデータ管理システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、データ管理システム1は、ネットワーク2にそれぞれ接続された複合機(以下、「MFP」という)100,100A,100B,100Cを含む。MFP100,100A,100B,100Cは、その構成および機能は同じなので、ここでは特に言及しない限りMFP100を例に説明する。
【0038】
MFP(Multi Function Peripheral)100は、データ管理装置であり、原稿を読取るためのスキャナ、画像データに基づいて紙などの記録媒体に画像を形成するための画像形成部、ファクシミリを含み、画像読取機能、複写機能、ファクシミリ送受信機能を備えている。なお、本実施の形態においてはMFP100を例に説明するが、MFP100に代えて、データを処理する機能を備えた装置であれば、たとえば、スキャナ、画像形成装置、ファクシミリ装置、データを生成するパーソナルコンピュータ等であってもよい。
【0039】
ネットワーク2は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、有線または無線を問わない。またネットワーク2は、LANに限らず、インターネットなどのワイドエリアネットワーク(WAN)、一般公衆回線を用いたネットワーク等であってもよい。
【0040】
本実施の形態においけるデータ管理システム1においては、MFP100、100A,100B,100Cからなる1つのグループを構成する。MFP100、100A,100B,100Cが同一のグループに属することを、それぞれに認識させるために、MFP100、100A,100B,100Cそれぞれは、他のMFPの装置識別情報、例えば、MAC(Media Access Control)アドレス、IP(Internet Protocol)アドレス、または、それぞれに割り当てられた装置番号などを記憶している。たとえば、MFP100は、MFP100A,100B,100Cそれぞれの装置識別情報を記憶している。なお、ここでは、4台のMFP100、100A,100B,100Cが同一のグループに属する場合を例に説明するが、グループを構成するMFPの台数は、複数台であればよく、台数を限定するものではない。本実施の形態におけるデータ管理システム1においては、グループを構成する複数のMFP100,100A,100B,100C間でデータを同期させる。
【0041】
図2は、本実施の形態におけるMFP100のハード構成を示すブロック図である。図2を参照して、MFP100は、それぞれがバス120に接続された中央演算装置(CPU)101と、CPU101が実行するためのプログラムなどを記録したROM(Read Only Memory)103と、実行されるプログラムをロードするための、およびプログラム実行中のデータを記憶するためのRAM(Random Access Memory)105と、データを不揮発的に記憶するためのハードディスクドライブ(HDD)107と、フラッシュROM108が装着されるカードインターフェース(I/F)109と、MFP100をネットワーク2に接続するための通信I/F111と、スキャナ113と、画像形成部115と、ファクシミリ(FAX)117と、ユーザとのインターフェイスとなるオペレーションパネル119とを含む。
【0042】
CPU101は、カードI/F109に装着されたフラッシュROM108に記録されたデータ管理プログラムをRAM105にロードして実行する。なお、CPU101で実行するプログラムは、フラッシュROM108に記録されたデータ管理プログラムに限られず、CPU101に別に接続されたEEPROM(Electrically Erasable/Programable ROM)に記憶されたプログラムをRAM105にロードして実行するようにしてもよい。EEPROMを用いれば、データ管理プログラムを書き換えるまたは追加して書き込みすることが可能となる。このため、ネットワーク2に接続されたパーソナルコンピュータが、MFP100のEEPROMに記憶されたデータ管理プログラムを書換える、または、新たなデータ管理プログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、インターネットに接続された他のコンピュータからデータ管理プログラムをダウンロードして、そのデータ管理プログラムをEEPROMに記憶するようにしてもよい。さらに、CPU101は、HDD107に保存されたデータ管理プログラムをRAM105にロードして実行するようにしてもよい。
【0043】
ここでいうプログラムは、CPU101により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0044】
画像形成部115は、レーザプリンタ、または、インクジェットプリンタ等であり、画像データに基づいて画像を形成し、紙などの記録媒体に画像データを可視化する。スキャナ113は、CCD(Charge Coupled Device)等の光電変換素子を含み、原稿を光学的に読取って画像データとしての電子データを出力する。FAX117は、画像データをファクシミリ規格に従って一般電話回線を介して送受信する。
【0045】
オペレーションパネル119は、入力部119Aと表示部119Bとを含む。入力部119Aは、MFP100のユーザによる操作の入力を受付けるためのタッチパネル、キーボードまたはマウス等の入力装置である。表示部119Bは、液晶表示装置または有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイパネルである。入力部119Aに透明な部材からなるタッチパネルを用いる場合には、表示部119B上にタッチパネルを重ねて設置することで、表示部119Bに表示されたボタンの指示を検出することができる。これにより、種々の操作の入力が可能となる。
【0046】
通信I/F111は、MFP100をネットワーク2と接続するための通信インターフェイスである。これにより、MFP100は、他のMFP100A,100B,100Cとの間で通信することが可能となる。MFP100と、他のMFP100A,100B,100Cとは、ネットワーク2を介して接続されるが、シリアルインターフェイスまたはパラレルインターフェイスを用いて直接接続されてもよい。通信I/F111は、MFP100と他のMFP100A,100B,100Cとの接続形態に応じたインターフェイスが用いられる。
【0047】
MFP100へデータが入力されるのは、(1)スキャナ113で原稿を読み取って、画像データが入力される場合、(2)通信I/Fを介してネットワーク2に接続された他のコンピュータ、または他のMFP100A,100B,100Cから画像データが受信される場合、(3)フラッシュROM108に記憶された画像データがカードI/Fを介して読み出される場合、(4)FAX117で、ファクシミリデータが受信される場合がある。MFP100に入力されたデータは、ファイル名が付されて、一時的にHDD107の所定の領域に記憶される。
【0048】
MFP100からデータが出力されるのは、HDD107に記憶されたデータが、(1)画像形成部115により紙などの記録媒体に可視化される場合、(2)通信I/F111を介してネットワークに接続された他のコンピュータ、または他のMFP100A,100B,100Cに送信される場合、(3)フラッシュROM108に記憶される場合、(4)FAX117によりファクシミリデータとして出力される場合、(5)表示部119Bに表示される場合がある。
【0049】
なお、データ管理プログラムを記憶する記録媒体としては、フラッシュROM108に限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。
【0050】
HDD107は、複数の記憶領域を含む。複数の記憶領域それぞれを、ここではBOXという。BOXは、個人BOXと共有BOXとを含む。個人BOXは、MFP100を使用するユーザとして登録された複数のユーザ個々に割り当てられる記憶領域である。共有BOXは、複数のユーザのうち2以上のユーザに割り当てられる記憶領域である。HDD107は、また、ユーザテーブルを記憶する。ユーザテーブルは、少なくとも1つのレコードを含む。レコードは、MFP100、100A,100B,100C間で同期される。なお、ここでは、MFP100、100A,100B,100C間で同期するようにしたが、同期させる台数はこれに限られることなく、複数台であればよい。
【0051】
図3は、ユーザテーブルに含まれるユーザレコードのフォーマットの一例を示す図である。図3を参照して、ユーザレコードは、ユーザ識別情報と、関連情報と属性情報とを含む。ユーザ識別情報は、ユーザを識別するための情報であり、ユーザレコード間でユニークな情報である。ユーザ識別情報は、ユーザに固有の固有情報である。固有情報は、ユーザレコード間でユニークな情報である。ユーザ識別情報は、たとえば、ユーザ毎に割り当てられたユーザIDを用いることができる。関連情報は、ユーザ識別情報で特定されるユーザに関連する情報である。ここでは、関連情報として、ユーザにデータを送信する場合に宛先を特定するための宛先情報を用いている。たとえば、宛先情報は、電子メールでデータを送信する場合の電子メールアドレス、ファクシミリでデータを送信する場合のファクシミリ番号、FTPでデータを転送する場合のFTP送信アドレス、データを記憶するためのユーザBOX、さらに、データを記憶するための特定の記憶場所を示すネットワーク2上の位置情報としのURL等とすることができる。
【0052】
なお、ここでは固有情報の一例としてユーザ識別情報を例に説明するが、ユーザレコード間でユニークな情報であれば、宛先情報を固有情報としてもよい。この場合、ユーザ識別情報は固有情報である必要はなく、関連情報である。したがって、ユーザ識別情報が同じ複数のユーザレコードが存在してもよい。
【0053】
属性情報は、マスタ属性と、コピー属性と、ローカル属性とを含む。マスタ属性は、自装置内部で最初に記憶されたレコードに付される属性であり、コピー属性は、他のMFP100A,100B,100C(外部)で最初に記憶されたユーザレコードに付される属性であり、ローカル属性は、MFP100内でのみ使用されるユーザレコードに付される属性である。
【0054】
MFP100は、HDD107に記憶されるユーザテーブルにアクセスする場合に3つのアクセスモードを有する。アクセスモードは、ユーザが入力部119Aを操作してユーザテーブルを編集する場合の編集モードおよびローカルモードと、他のMFP100A,100B,100Cから受信する編集要求に従ってユーザテーブルを更新する場合の更新モードと、を含む。編集モードとローカルモードとは、表示部119Bにメニュー画面を表示し、メニュー画面に含まれる編集モードを選択するための選択肢またはローカルモードを選択するための選択肢のいずれかが選択されることにより、アクセスモードが切換えられる。
【0055】
図4は、アクセスモードが編集モードの場合におけるCPUの機能の概要を示す機能ブロック図である。アクセスモードが編集モードのとき、CPU101は、入力部119Aに入力されるユーザの指示に従って、マスタ属性のレコード(以下「マスタレコード」という)を追加、変更または削除する。CPU101は、ユーザが入力部119Aに追加指示、変更指示または削除指示を入力する場合、入力部119Aから追加指示、変更指示または削除指示を受け付ける。MFP100が、他のMFP100A,100B,100Cまたは、ネットワーク2に接続されたコンピュータから遠隔操作される場合、MFP100は通信I/F111が遠隔操作元の装置から受信する追加指示、変更指示または削除指示を、通信I/F111から受け付ける。
【0056】
図4を参照して、CPU101は、アクセスモードが編集モードのとき、ユーザ識別情報を受け付けるためのユーザ識別情報受付部51と、関連情報を受け付けるための関連情報受付部53と、ユーザテーブルからユーザレコードを抽出するためのレコード抽出部55と、抽出されたユーザレコードの属性を判定する属性判定部57と、エラー処理を実行するエラー処理部59と、マスタレコードをユーザテーブルに追加するためのマスタレコード追加部61と、追加指示を外部に送信するための追加指示送信部62と、マスタレコードを変更するためのマスタレコード更新部63と、変更指示を外部に送信するための変更指示送信部64と、マスタレコードを削除するためのマスタレコード削除部65と、削除指示を外部に送信するための削除指示送信部66と、を含む。
【0057】
ユーザ識別情報受付部51は、入力部119Aまたは通信I/F111からユーザ識別情報を受け付ける。ユーザが入力部119Aにユーザ識別情報を入力する場合、ユーザ識別情報受付部51は、入力部119Aからユーザ識別情報を受け付ける。MFP100が、他のMFP100A,100B,100Cまたはネットワーク2に接続されたコンピュータから遠隔操作される場合、MFP100は通信I/F111から遠隔操作元の装置に対して遠隔操作を許可するためのログイン要求を送信し、通信I/F111が遠隔操作元の装置から受信するユーザ識別情報を、ユーザ識別情報受付部51は通信I/F111から受け付ける。ユーザ識別情報受付部51は、受け付けたユーザ識別情報を、レコード抽出部55およびマスタレコード追加部61に出力する。
【0058】
関連情報受付部53は、入力部119Aまたは通信I/F111から関連情報を受け付ける。ユーザが入力部119Aに関連情報を入力する場合、ユーザ識別情報受付部51は、入力部119Aから関連情報を受け付ける。MFP100が、他のMFP100A,100B,100Cまたは、ネットワーク2に接続されたコンピュータから遠隔操作される場合、関連情報受付部53は、通信I/F111が遠隔操作元の装置から受信する関連情報を通信I/F111から受け付ける。関連情報受付部53は、受け付けた関連情報をマスタレコード追加部61およびマスタレコード更新部63に出力する。
【0059】
レコード抽出部55は、HDD107に記憶されているユーザテーブルを検索し、入力されたユーザ識別情報を含むユーザレコードを抽出する。そして、抽出したユーザレコードを属性判定部57に出力する。レコード抽出部55は、入力されたユーザ識別情報を含むユーザレコードを抽出できなかった場合には、ユーザレコードが存在しないことを示す信号を属性判定部57に出力する。
【0060】
属性判定部57は、レコード抽出部55から入力されるユーザレコードの属性情報が、マスタ属性、コピー属性およびローカル属性のいずれであるかを判定する。属性判定部57は、マスタレコードの変更指示または削除指示が受け付けられた場合、属性情報がマスタ属性ならばマスタレコード更新部63およびマスタレコード削除部65に正常信号を出力し、属性情報がコピー属性またはローカル属性ならばエラー処理部59にエラー信号を出力する。また、属性判定部57は、マスタレコードの追加指示が受け付けられた場合、レコード抽出部55によりユーザレコードが抽出されない場合、または抽出された場合にその抽出されたユーザレコードがローカル属性ならばマスタレコード追加部61に正常信号を出力する。さらに、属性判定部57は、マスタレコードの追加指示が受け付けられた場合、レコード抽出部55によりユーザレコードが抽出され、その抽出されたユーザレコードの属性情報がマスタ属性またはコピー属性ならばエラー処理部59にエラー信号を出力する。
【0061】
マスタレコード追加部61は、CPU101において追加指示が受け付けられた場合、ユーザ識別情報受付部51からユーザ識別情報が入力され、関連情報受付部53から関連情報が入力される。マスタレコード追加部61は、属性判定部57から正常信号が入力されることを条件に、入力されたユーザ識別情報と、関連情報と、マスタ属性の属性情報とを含む新たなユーザレコードを生成し、ユーザテーブルに追加して記憶するとともに、新たなユーザレコードを追加指示送信部62に出力する。マスタレコード追加部61は、属性判定部57から正常信号が入力されない場合はなにもしない。
【0062】
追加指示送信部62は、入力されるマスタレコードに含まれるユーザ識別情報と関連情報とを含む追加要求を、ユーザテーブルを同期させるグループに属する他の全てのMFP100A,100B,100Cに送信する。具体的には、送信要求を通信I/F111を介して、MFP100A,100B,100Cに送信する。
【0063】
マスタレコード更新部63は、CPU101において変更指示が受け付けられた場合、ユーザ識別情報受付部51からユーザ識別情報が入力され、関連情報受付部53から関連情報が入力される。マスタレコード更新部63は、属性判定部57から正常信号が入力されることを条件に、ユーザ識別情報受付部51により受け付けられたユーザ識別情報を含み、属性情報がマスタ属性のユーザレコードの関連情報を、関連情報受付部53から入力される関連情報で更新するとともに、更新後のユーザレコードを変更指示送信部64に出力する。マスタレコード更新部63は、属性判定部57から正常信号が入力されない場合はなにもしない。
【0064】
変更指示送信部64は、更新後のユーザレコードに含まれるユーザ識別情報と関連情報とを含む変更要求を、ユーザテーブルを同期させるグループに属する他の全てのMFP100A,100B,100Cに送信する。具体的には、変更要求を通信I/F111を介して、MFP100A,100B,100Cに送信する。
【0065】
マスタレコード削除部65は、CPU101において削除指示が受け付けられた場合、ユーザ識別情報受付部51からユーザ識別情報が入力される。マスタレコード削除部65は、属性判定部57から正常信号が入力されることを条件に、ユーザ識別情報受付部51により受け付けられたユーザ識別情報を含み、属性情報がマスタ属性のユーザレコードをユーザテーブルから削除するとともに、削除したユーザレコードを削除指示送信部66に出力する。マスタレコード削除部65は、属性判定部57から正常信号が入力されない場合はなにもしない。
【0066】
削除指示送信部66は、削除されたユーザレコードに含まれるユーザ識別情報を含む削除要求を、ユーザテーブルを同期させるグループに属する他の全てのMFP100A,100B,100Cに送信する。具体的には、削除要求を通信I/F111を介して、MFP100A,100B,100Cに送信する。
【0067】
このように、MFP100は、新規にユーザレコードをユーザテーブルに追加する場合、そのユーザレコードの属性情報をマスタ属性としたユーザレコードを追加するとともに、追加要求を同じグループに属する他のMFP100A,100B,100C全てに送信する。また、MFP100は、マスタ属性のユーザレコードの関連情報を変更する場合、そのユーザレコードの関連情報を更新するとともに、変更要求を同じグループに属する他のMFP100A,100B,100C全てに送信する。さらに、MFP100は、マスタ属性のユーザレコードを削除する場合、そのユーザレコードを削除するとともに、削除要求を同じグループに属する他のMFP100A,100B,100C全てに送信する。
【0068】
図5は、アクセスモードが更新モードにおけるCPUの機能の概要を示す機能ブロック図である。アクセスモードが更新モードのとき、CPU101は、MFP100A,100B,100Cのいずれかから受信する編集要求に従ってコピー属性のユーザレコード(以下「コピーレコード」ともいう)を追加、変更または削除する。編集要求は、追加要求、変更要求または削除要求を含む。CPU101は、通信I/F111がMFP100A,100B,100Cのいずれかから受信する追加要求、変更要求または削除要求を、通信I/F111から受け付ける。ここでは、MFP100が、MFP100Aから追加要求、変更要求または削除要求を受信する場合を例に説明する。
【0069】
図5を参照して、CPU101は、アクセスモードが更新モードのとき、追加要求、変更要求または削除要求を受け付けるための要求受付部77と、ユーザテーブルからユーザレコードを抽出するためのレコード抽出部55Aと、抽出されたレコードの属性を判定する属性判定部57Aと、エラー処理を実行するエラー処理部59Aと、コピーレコードをユーザテーブルに追加するためのコピーレコード追加部71と、コピーレコードを変更するためのコピーレコード更新部73と、コピーレコードを削除するためのコピーレコード削除部75と、を含む。
【0070】
要求受付部77は、通信I/F111がMFP100Aから受信する追加要求、変更要求または削除要求を通信I/F111から受け付ける。要求受付部77は、追加要求を受け付けた場合、追加要求に含まれるユーザ識別情報をレコード抽出部55Aに出力するとともに、追加要求に含まれるユーザ識別情報および関連情報をコピーレコード追加部71に出力する。また、要求受付部77は、変更要求を受け付けた場合、変更要求に含まれるユーザ識別情報をレコード抽出部55Aに出力するとともに、変更要求に含まれるユーザ識別情報および関連情報をコピーレコード更新部73に出力する。さらに、要求受付部77は、削除要求を受け付けた場合、削除要求に含まれるユーザ識別情報をレコード抽出部55Aおよびコピーレコード削除部75に出力する。
【0071】
レコード抽出部55Aは、HDD107に記憶されているユーザテーブルを検索し、入力されたユーザ識別情報を含むユーザレコードを抽出する。そして、抽出したユーザレコードを属性判定部57Aに出力する。レコード抽出部55Aは、入力されたユーザ識別情報を含むユーザレコードを抽出できなかった場合には、ユーザレコードが存在しないことを示す信号を属性判定部57Aに出力する。
【0072】
属性判定部57Aは、入力されたユーザレコードの属性情報が、マスタ属性、コピー属性およびローカル属性のいずれであるかを判定する。属性判定部57Aは、要求受付部77が変更要求または削除要求を受け付けた場合、属性情報がコピー属性ならばコピーレコード更新部73およびコピーレコード削除部75に正常信号を出力し、属性情報がマスタ属性またはローカル属性ならばエラー処理部59にエラー信号を出力する。また、属性判定部57Aは、要求受付部77が追加要求を受け付けた場合、レコード抽出部55Aによりユーザレコードが抽出されない場合、または抽出されたユーザレコードがローカル属性の場合、コピーレコード追加部71に正常信号を出力し、レコード抽出部55Aによりユーザレコードが抽出され、抽出されたユーザレコードの属性情報がマスタ属性またはコピー属性ならばエラー処理部59にエラー信号を出力する。
【0073】
コピーレコード追加部71は、要求受付部77が追加要求を受け付けた場合、要求受付部77からユーザ識別情報および関連情報が入力される。コピーレコード追加部71は、属性判定部57から正常信号が入力されることを条件に、入力されたユーザ識別情報および関連情報と、コピー属性の属性情報とを含む新たなユーザレコードを生成し、ユーザテーブルに追加して記憶する。
【0074】
コピーレコード更新部73は、要求受付部77が変更要求を受け付けた場合、要求受付部77からユーザ識別情報および関連情報が入力される。コピーレコード更新部73は、属性判定部57から正常信号が入力されることを条件に、変更要求に含まれるユーザ識別情報を含み、属性情報がコピー属性のユーザレコードの関連情報を、入力される関連情報で更新する。コピーレコード更新部73は、属性判定部57から正常信号が入力されない場合は何もしない。
【0075】
コピーレコード削除部75は、要求受付部77が削除要求を受け付けた場合、要求受付部77からユーザ識別情報が入力される。コピーレコード削除部75は、属性判定部57から正常信号が入力されることを条件に、削除要求に含まれるユーザ識別情報を含み、属性情報がコピー属性のユーザレコードをユーザテーブルから削除する。コピーレコード削除部75は、属性判定部57から正常信号が入力されない場合は何もしない。
【0076】
図6は、アクセスモードがローカルモードにおけるCPUの機能の概要を示す機能ブロック図である。アクセスモードがローカルモードのとき、CPU101は、ローカル属性のユーザレコード(以下「ローカルレコード」ともいう)を追加、変更または削除する。CPU101は、ユーザが入力部119Aに追加指示、変更指示または削除指示を入力する場合、入力部119Aから追加指示、変更指示または削除指示を受け付ける。MFP100が、他のMFP100A,100B,100Cまたは、ネットワーク2に接続されたコンピュータから遠隔操作される場合、MFP100は通信I/F111が遠隔操作元の装置から受信する追加指示、変更指示または削除指示を、通信I/F111から受け付ける。
【0077】
図6を参照して、CPU101は、アクセスモードがローカルモードのとき、ユーザ識別情報を受け付けるためのユーザ識別情報受付部51Bと、関連情報を受け付けるための関連情報受付部53Bと、ユーザテーブルからユーザレコードを抽出するためのレコード抽出部55Bと、抽出されたレコードの属性を判定する属性判定部57Bと、エラー処理を実行するエラー処理部59Bと、ローカルレコードをユーザテーブルに追加するためのローカルレコード追加部81と、ローカルレコードを変更するためのローカルレコード更新部83と、ローカルレコードを削除するためのローカルレコード削除部85と、を含む。
【0078】
ユーザ識別情報受付部51Bは、入力部119Aまたは通信I/F111からユーザ識別情報を受け付ける。ユーザが入力部119Aにユーザ識別情報を入力する場合、ユーザ識別情報受付部51Bは、入力部119Aからユーザ識別情報を受け付ける。MFP100が、他のMFP100A,100B,100Cまたはネットワーク2に接続されたコンピュータから遠隔操作される場合、MFP100は通信I/F111から遠隔操作元の装置に対して遠隔操作を許可するためのログイン要求を送信し、通信I/F111が遠隔操作元の装置から受信するユーザ識別情報を、ユーザ識別情報受付部51Bは通信I/F111から受け付ける。ユーザ識別情報受付部51Bは、受け付けたユーザ識別情報を、レコード抽出部55Bおよびローカルレコード追加部81に出力する。
【0079】
関連情報受付部53Bは、入力部119Aまたは通信I/F111から関連情報を受け付ける。ユーザが入力部119Aに関連情報を入力する場合、ユーザ識別情報受付部51は、入力部119Aから関連情報を受け付ける。MFP100が、他のMFP100A,100B,100Cまたは、ネットワーク2に接続されたコンピュータから遠隔操作される場合、関連情報受付部53Bは、通信I/F111が遠隔操作元の装置から受信する関連情報を通信I/F111から受け付ける。関連情報受付部53Bは、受け付けた関連情報をローカルレコード追加部81およびローカルレコード更新部83に出力する。
【0080】
レコード抽出部55Bは、HDD107に記憶されているユーザテーブルを検索し、入力されたユーザ識別情報を含むユーザレコードを抽出する。そして、抽出したユーザレコードを属性判定部57Bに出力する。レコード抽出部55Bは、入力されたユーザ識別情報を含むユーザレコードを抽出できなかった場合には、ユーザレコードが存在しないことを示す信号を属性判定部57Bに出力する。
【0081】
属性判定部57Bは、入力されたユーザレコードの属性情報が、マスタ属性、コピー属性およびローカル属性のいずれであるかを判定する。属性判定部57は、マスタレコードの変更指示または削除指示が受け付けられた場合、属性情報がマスタ属性ならばローカルレコード削除部85に正常信号を出力し、属性情報がタスタ属性またはコピー属性ならばエラー処理部59Bにエラー信号を出力する。また、属性判定部57Bは、ローカルレコードの追加指示が受け付けられた場合、レコード抽出部55Bによりユーザレコードが抽出されない場合、または抽出された場合にその抽出されたユーザレコードがローカル属性ならばローカルレコード追加部81に正常信号を出力する。さらに、属性判定部57Bは、ローカルレコードの追加指示が受け付けられた場合、レコード抽出部55Bによりユーザレコードが抽出され、その抽出されたユーザレコードの属性情報がマスタ属性またはコピー属性ならばエラー処理部59Bにエラー信号を出力する。
【0082】
ローカルレコード追加部81は、CPU101において追加指示が受け付けられた場合、ユーザ識別情報受付部51Bからユーザ識別情報が入力され、関連情報受付部53Bから関連情報が入力される。ローカルレコード追加部81は、属性判定部57Bから正常信号が入力されることを条件に、入力されたユーザ識別情報と、関連情報と、ローカル属性の属性情報とを含む新たなユーザレコードを生成し、ユーザテーブルに追加して記憶する。
【0083】
ローカルレコード更新部83は、CPU101において変更指示が受け付けられた場合、ユーザ識別情報受付部51Bからユーザ識別情報が入力され、関連情報受付部53Bから関連情報が入力される。ローカルレコード更新部83は、属性判定部57Bから正常信号が入力されることを条件に、ユーザ識別情報受付部51Bにより受け付けられたユーザ識別情報を含み、属性情報がローカル属性のユーザレコードの関連情報を、関連情報受付部53Bから入力される関連情報で更新する。ローカルレコード更新部83は、属性判定部57Bから正常信号が入力されない場合は何もしない。
【0084】
ローカルレコード削除部85は、CPU101において削除指示が受け付けられた場合、ユーザ識別情報受付部51Bからユーザ識別情報が入力される。ローカルレコード削除部85は、属性判定部57Bから正常信号が入力されることを条件に、ユーザ識別情報受付部51Bにより受け付けられたユーザ識別情報を含み、属性情報がローカル属性のユーザレコードをユーザテーブルから削除する。ローカルレコード削除部85は、属性判定部57Bから正常信号が入力されない場合は何もしない。
【0085】
次に、CPU101により実行され、ユーザテーブルを編集する編集処理について説明する。図7は、編集処理の流れの一例を示すフローチャートである。この編集処理は、CPU101がデータ管理プログラムを実行することによりCPU101により実行される処理である。
【0086】
図7を参照して、CPU101は、ステップS01において、追加指示を受け付けたか否かを判断する。追加指示を受け付けたならば処理をステップS02に進めるが、そうでなければ処理をステップS07に進める。ステップS07においては、変更指示を受け付けたか否かを判断する。変更指示を受け付けたならば処理をステップS08に進めるが、そうでなければ処理をステップS13に進める。ステップS13においては、削除指示を受け付けたか否かを判断する。削除指示を受け付けたならば処理をステップS14に進めるが、そうでなければ処理を終了する。すなわち、編集処理は、追加指示、変更指示または削除指示のいずれかが入力されることにより実行される処理である。
【0087】
追加指示はユーザレコードをユーザテーブルに新規に追加するための指示であり、変更指示はユーザレコードの関連情報を変更するための指示であり、削除指示はユーザレコードをユーザテーブルから削除するための指示である。追加指示、変更指示および削除指示は、それぞれに対応して入力部119Aに予め設けられたボタンがユーザにより押下されると、入力部119Aより受け付けられる。
【0088】
ステップS02においては、ユーザ識別情報と関連情報とを受け付ける。そして、受け付けたユーザ識別情報と同一のユーザ識別情報を含むユーザレコードをユーザテーブルから抽出する(ステップS03)。ユーザレコードが抽出できたならば処理をステップS04に進めるが、そうでなければ処理をステップS06に進める。
【0089】
ステップS04においては、抽出したユーザレコードの属性情報がローカル属性か否かを判断する。ローカル属性ならば処理をステップS06に進め、そうでなければ処理をステップS05に進める。ステップS05においては、エラーメッセージを表示部119Bに表示し、処理を終了する。処理をステップS05に進めるのは、マスタ属性またはコピー属性のユーザレコードにおいて、ユーザ識別情報をユニークにするためである。ユーザ識別情報をユニークにすることにより、複数のMFP100、100A,100B,100Cそれぞれにおいて、同一のユーザ識別情報を含むユーザレコードを1つ記憶するようにすることができる。また、ローカル属性のユーザデータは、MFP100、100A,100B,100Cそれぞれにおいて、独立して管理されるため、ユーザ識別情報をユニークにする必要はない。なお、ローカル属性のユーザデータにおいて、ユーザ識別情報をユニークにするようにしてもよい。
【0090】
ステップS06においては、レコード追加処理を実行し、処理をステップS07に進める。レコード追加処理については後述するが、属性情報がマスタ属性またはローカル属性の新たなユーザレコードを生成し、ユーザテーブルに追加する処理である。
【0091】
ステップS07において、変更指示を受け付けたならば処理をステップS08に進める。ステップS08においては、ユーザ識別情報を受け付ける。そして、受け付けたユーザ識別情報と同一のユーザ識別情報を含むユーザレコードをユーザテーブルから抽出する(ステップS09)。ユーザレコードが抽出できたならば処理をステップS10に進めるが、そうでなければ処理をステップS11に進める。
【0092】
ステップS10においては、抽出したユーザレコードの属性情報がコピー属性か否かを判断する。コピー属性ならば処理をステップS11に進め、そうでなければ処理をステップS12に進める。ステップS11においては、エラーメッセージを表示部119Bに表示し、処理を終了する。抽出したユーザレコードの属性情報がコピー属性の場合に、処理をステップS11に進めるのは、コピー属性のユーザレコードを変更しないようにするためである。コピー属性のユーザレコードは、他のMFP100A,100B,100Cのいずれかでマスタ属性のユーザレコードとして記憶されているユーザレコードである。本実施の形態におけるデータ管理システム1においては、マスタ属性のユーザレコードの変更を許容し、コピー属性のユーザレコードを変更しないようにしている。これにより、データ管理システムを構成するMFP100、100A,100B,100Cのうちでユーザレコードを変更することが可能なMFPが定まるので、MFP100、100A,100B,100C間でユーザレコードを同期させることができる。
【0093】
ステップS12においては、レコード変更処理を実行し、処理をステップS13に進める。レコード変更処理については後述するが、属性情報がマスタ属性またはローカル属性のユーザレコードの関連情報を更新する処理である。
【0094】
ステップS13において、削除指示を受け付けたならば処理をステップS14に進める。ステップS14においては、ユーザ識別情報を受け付ける。そして、受け付けたユーザ識別情報と同一のユーザ識別情報を含むユーザレコードをユーザテーブルから抽出する(ステップS15)。ユーザレコードを抽出できたならば処理をステップS16に進めるが、そうでなければ処理をステップS17に進める。
【0095】
ステップS16においては、抽出したユーザレコードの属性情報がコピー属性か否かを判断する。コピー属性ならば処理をステップS18に進め、そうでなければ処理をステップS17に進める。ステップS17においては、エラーメッセージを表示部119Bに表示し、処理を終了する。抽出したユーザレコードの属性情報がコピー属性の場合に、処理をステップS17に進めるのは、他のMFP100A,100B,100Cのいずれかでマスタ属性のユーザレコードとして記憶されているユーザレコードを削除しないようにするためである。
【0096】
ステップS18においては、レコード削除処理を実行し、処理を終了する。レコード削除処理については後述するが、属性情報がマスタ属性またはローカル属性のユーザレコードを削除する処理である。
【0097】
図8は、レコード追加処理の流れの一例を示すフローチャートである。レコード追加処理は、図7のステップS06において実行される処理である。図8を参照して、CPU101は、データ管理システム1においてグループを構成するMFP100、100A,100B,100C間でユーザレコードを共有するか否かの指示を受け付ける(ステップS21)。具体的には、表示部119Bに共有するか否かを問い合わせるメッセージと、共有することを指示するためのボタンと、共有しないことを指示するためのボタンを有する問合せ画面を表示する。共有することを指示するためのボタンがユーザにより指示されたならば処理をステップS22に進め、共有しないことを指示するためのボタンがユーザにより指示されたならば処理をステップS23に進める。
【0098】
ステップS22においては、属性情報にマスタ属性を設定し、処理をステップS23に進める。ステップS23においては、ユーザレコードを新規に生成する。具体的には、図7のステップS02で受け付けられたユーザ識別情報と、関連情報とを含み、かつ、ステップS22で設定されたマスタ属性を属性情報に含むユーザレコードを生成する。そして、生成されたユーザレコードをユーザテーブルに追加し(ステップS24)、処理をステップS25に進める。ステップS25においては、追加要求を送信し、処理を編集処理に戻す。追加要求は、生成されたユーザレコードに含まれるユーザ識別情報および関連情報と、ユーザレコードの追加を指示するコマンドとを含む。追加要求は、データ管理システム1においてグループを構成する他のMFP100A,100B,100Cの全てに送信される。これにより、他のMFP100A,100B,100Cそれぞれにおいて、後述するユーザテーブルシンクロ処理が実行され、MFP100において新規に追加されたユーザレコードが含むのと同一のユーザ識別情報および関連情報を含むユーザレコードが、他のMFP100A,100B,100Cそれぞれのユーザテーブルに追加される。
【0099】
一方、ステップS26においては、属性情報にローカル属性を設定し、処理をステップS27に進める。ステップS27においては、ユーザレコードを新規に生成する。具体的には、図7のステップS02で受け付けられたユーザ識別情報と関連情報とを含み、かつステップS26で設定されたローカル属性を属性情報に含むユーザレコードを生成する。そして、生成されたユーザレコードをユーザテーブルに追加し(ステップS28)、処理を編集処理に戻す。
【0100】
図9は、レコード変更処理の流れの一例を示すフローチャートである。レコード変更処理は、図7のステップS12において実行される処理である。図9を参照して、CPU101は、関連情報を受け付ける(ステップS31)。ユーザが入力部119Aに関連情報を入力すると、入力部119Aから関連情報を受け付ける。次のステップS32においては、図7のステップS09において抽出された変更対象のユーザレコードの関連情報をステップS31で受け付けた関連情報で更新する。
【0101】
次のステップS33においては、変更対象のユーザレコードの属性情報により処理を分岐させる。変更対象のユーザレコードの属性情報が、マスタ属性ならば処理をステップS34に進め、ローカル属性ならば処理を編集処理に戻す。ステップS34においては、変更要求を送信し、処理を編集処理に戻す。変更要求は、変更されたユーザレコードに含まれるユーザ識別情報および関連情報と、ユーザレコードの変更を指示するコマンドとを含む。変更要求は、データ管理システム1においてグループを構成する他のMFP100A,100B,100Cの全てに送信される。これにより、他のMFP100A,100B,100Cそれぞれにおいて、後述するユーザテーブルシンクロ処理が実行され、MFP100において変更されたユーザレコードが含むのと同一のユーザ識別情報および関連情報を含むユーザレコードを、他のMFP100A,100B,100Cそれぞれのユーザテーブルが含むようになる。
【0102】
図10は、レコード削除処理の流れの一例を示すフローチャートである。レコード削除処理は、図7のステップS18において実行される処理である。図10を参照して、CPU101は、関連情報を受け付ける(ステップS41)。ユーザが入力部119Aに関連情報を入力すると、入力部119Aから関連情報を受け付ける。次のステップS42においては、図7のステップS15において抽出された削除対象のユーザレコードをユーザテーブルから削除する。
【0103】
次のステップS43においては、削除されたユーザレコードの属性情報により処理を分岐させる。削除されたユーザレコードの属性情報が、マスタ属性ならば処理をステップS44に進め、ローカル属性ならば処理を編集処理に戻す。ステップS44においては、変削除要求を送信し、処理を編集処理に戻す。削除要求は、削除されたユーザレコードに含まれるユーザ識別情報と、ユーザレコードの削除を指示するコマンドとを含む。削除要求は、データ管理システム1においてグループを構成する他のMFP100A,100B,100Cの全てに送信される。これにより、他のMFP100A,100B,100Cそれぞれにおいて、後述するユーザテーブルシンクロ処理が実行され、MFP100において削除されたユーザレコードが含むのと同一のユーザ識別情報を含むユーザレコードが、他のMFP100A,100B,100Cそれぞれのユーザテーブルから削除される。
【0104】
図11は、ユーザテーブルシンクロ処理の流れの一例を示すフローチャートである。ユーザテーブルシンクロ処理は、CPU101がデータ管理プログラムを実行することにより、CPU101により実行される処理である。ここでは、MFP100が、MFP100Aから追加要求、変更要求および削除要求のいずれかを受信した場合に、MFP100で実行されるユーザテーブルシンクロ処理を例に説明する。
【0105】
CPU101は、ステップS51において、追加要求を受信したか否かを判断する。追加要求を受信したならば処理をステップS52に進めるが、そうでなければ処理をステップS57に進める。ステップS57においては、変更要求を受信したか否かを判断する。変更要求を受信したならば処理をステップS58に進めるが、そうでなければ処理をステップS62に進める。ステップS62においては、削除要求を受信したか否かを判断する。削除要求を受信したならば処理をステップS63に進めるが、そうでなければ処理を終了する。すなわち、ユーザテーブルシンクロ処理は、追加要求、変更要求または削除要求のいずれかを受信することにより実行される処理である。
【0106】
追加要求、変更要求および削除要求は、ユーザテーブルにユーザレコードを新規に追加した他のMFP100A,100B,100Cのいずれかから、または、ユーザテーブルに記憶されているユーザレコードを変更または削除した他のMFP100A,100B,100Cのいずれかから受信される。追加要求は、ユーザレコードをユーザテーブルに追加するための要求であり、ユーザ識別情報と関連情報とを含む。
【0107】
ステップS52においては、受信した追加要求に含まれる受ユーザ識別情報と同一のユーザ識別情報を含むユーザレコードをユーザテーブルから抽出する。ユーザレコードが抽出できたならば処理をステップS53に進めるが、そうでなければ処理をステップS55に進める。ステップS53においては、抽出したユーザレコードの属性情報がローカル属性か否かを判断する。ローカル属性ならば処理をステップS55に進め、そうでなければ処理をステップS54に進める。
【0108】
ステップS54においては、エラー処理を実行し、処理をステップS57に進める。エラー処理は、例えば、追加要求の送信元、ここではMFP100Aに追加できないことを示すエラーメッセージを返信する。処理をステップS54に進めるのは、マスタ属性またはコピー属性のユーザレコードにおいて、ユーザ識別情報をユニークにするためである。ユーザ識別情報をユニークにすることにより、複数のMFP100、100A,100B,100Cそれぞれにおいて、同一のユーザ識別情報を含むユーザレコードを1つ記憶するようにすることができる。また、ローカル属性のユーザデータは、MFP100、100A,100B,100Cそれぞれにおいて、独立して管理されるため、ユーザ識別情報をユニークにする必要はない。なお、ローカル属性のユーザデータにおいて、ユーザ識別情報をユニークにするようにしてもよい。
【0109】
ステップS55においては、コピー属性のユーザレコードを生成する。具体的には、ステップS51で受信した追加要求に含まれるユーザ識別情報および関連情報を含み、かつ属性情報としてコピー属性を含むユーザレコードを生成する。そして、生成したユーザレコードをユーザテーブルに追加する(ステップS56)。これにより、追加要求を送信してきたMFP100Aで新たに記憶されたユーザテーブルと同一のユーザ識別情報および関連情報を含むユーザレコードがMFP100のユーザテーブルに追加される。
【0110】
ステップS57において、変更要求を受信したならば処理をステップS58に進める。ステップS58においては、受信した変更要求に含まれるユーザ識別情報と同一のユーザ識別情報を含むユーザレコードをユーザテーブルから抽出する。ユーザレコードが抽出できたならば処理をステップS59に進めるが、そうでなければ処理をステップS60に進める。ステップS59においては、抽出したユーザレコードの属性情報がコピー属性か否かを判断する。コピー属性ならば処理をステップS61に進め、そうでなければ処理をステップS60に進める。
【0111】
ステップS60においては、エラー処理を実行し、処理をステップS62に進める。エラー処理は、例えば、変更要求の送信元、ここではMFP100Aに変更できないことを示すエラーメッセージを返信する。処理をステップS60に進めるのは、コピー属性のユーザレコードを変更しないようにするためである。コピー属性のユーザレコードは、他のMFP100A,100B,100Cのいずれかでマスタ属性のユーザレコードとして記憶されているユーザレコードである。本実施の形態におけるデータ管理システム1においては、マスタ属性のユーザレコードの変更を許容し、コピー属性のユーザレコードを変更しないようにしている。これにより、データ管理システムを構成するMFP100、100A,100B,100Cのうちでユーザレコードを変更することが可能なMFPが1つに定まるので、MFP100、100A,100B,100C間でユーザレコードを同期させることができる。
【0112】
ステップS61においては、ユーザレコードを更新し、処理をステップS62に進める。具体的には、ステップS58において抽出されたユーザレコードの関連情報を、ステップS57で受信した変更要求に含まれる関連情報で更新する。
【0113】
ステップS62において、削除要求を受信したならば処理をステップS63に進める。ステップS63においては、受信した削除要求に含まれるユーザ識別情報と同一のユーザ識別情報を含むユーザレコードをユーザテーブルから抽出する。ユーザレコードを抽出できたならば処理をステップS64に進めるが、そうでなければ処理をステップS65に進める。
【0114】
ステップS64においては、抽出したユーザレコードの属性情報がコピー属性か否かを判断する。コピー属性ならば処理をステップS65に進め、そうでなければ処理をステップS66に進める。ステップS65においては、エラー処理を実行し、処理を終了する。抽出したユーザレコードの属性情報がコピー属性の場合に、処理をステップS65に進めるのは、他のMFP100A,100B,100Cのいずれかでマスタ属性のユーザレコードとして記憶されているユーザレコードを削除しないようにするためである。
【0115】
ステップS66においては、ユーザレコードを削除し、処理を終了する。具体的には、ステップS63において抽出されたユーザレコードをユーザテーブルから削除する。
【0116】
以上説明したように本実施の形態におけるデータ管理システム1において、MFP100,100A,100B,100Cそれぞれは、ユーザ識別情報と、関連情報と、属性情報とを含むユーザレコードを含むユーザテーブルをHDD107に記憶する。例えばMFP100は、新たなユーザ識別情報および新たな関連情報が受け付けられると、新たなユーザ識別情報と同じユーザ識別情報を含むユーザレコードが記憶されていないことを条件に、新たなユーザ識別情報と、新たな関連情報と、属性情報としてマスタ属性とを含む新たなユーザレコードを生成し、ユーザテーブルに追加するとともに、新たなユーザレコードに含まれる新たなユーザ識別情報と新たな関連情報とを含む追加要求を、グループを構成する他のMFP100A,100B,100Cの全てに送信する。一方、追加要求を受信するMFP100A,100B,100Cそれぞれは、MFP100から追加要求を受信することに応じて、追加要求に含まれる新たなユーザ識別情報および新たな関連情報と、コピー属性とを含む新たなユーザレコードを生成し、ユーザテーブルに追加する。このため、MFP100,100A,100B,200Cそれぞれは、自装置で新たに生成されたユーザレコードがマスタ属性として記憶され、グループを構成する他のMFPで新たに生成されたユーザレコードがコピー属性して記憶されるので、記憶されるユーザレコードが自装置または他の装置のいずれで生成されたのかを区別することができる。また、自装置で新たに生成されたユーザレコードは、自装置またはグループを構成する他の装置で生成されたユーザレコードとユーザ識別情報が同一の場合には記憶されないので、ユーザ識別情報が同一の複数のユーザレコードが記憶されないようにすることができる。
【0117】
また、例えば、MFP100において、ユーザテーブルに記憶されたユーザレコードに含まれる関連情報を変更する要求が受け付けられた場合、該ユーザレコードに含まれる属性情報がマスタ属性であることを条件に、ユーザレコードの関連情報が変更されるとともに、ユーザレコードのユーザ識別情報および変更された関連情報を含む変更要求が、グループを構成する他のMFP100A,100B,100Cの全てに送信される。一方、変更要求を受信するMFP100A,100B,100Cそれぞれにおいては、MFP100から変更要求を受信することに応じて、変更要求に含まれるユーザ識別情報と同じユーザ識別情報を含むユーザレコードがユーザテーブルから抽出され、抽出されたユーザレコードの属性情報がコピー属性であることを条件に、ユーザレコードの関連情報が変更要求に含まれる関連情報で更新される。このため、自装置で生成されたマスタ属性のユーザレコードの関連情報が変更され、グループを構成する他のMFPで生成されたコピー属性のユーザレコードの関連情報は変更されない。さらに、グループを構成する他のMFPで生成されたユーザレコードの関連情報が変更されると、コピー属性のユーザレコードの関連情報が変更される。その結果、1つのMFPでされたユーザデータの変更を、グループを構成する他のMFPのすべてに反映させることができる。
【0118】
また、例えば、MFP100において、ユーザレコードを削除する要求が受け付けられた場合、そのユーザレコードに含まれる属性情報がマスタ属性であることを条件に削除され、削除されたユーザレコードのユーザ識別情報を含む削除要求がグループを構成する他のMFP100A,100B,100Cの全てに送信される。一方、削除要求を受信するMFP100A,100B,100Cそれぞれにおいては、MFP100から削除要求を受信することに応じて、削除要求に含まれるユーザ識別情報と同じユーザ識別情報を含むユーザレコードがユーザテーブルから抽出され、抽出されたユーザレコードの属性情報がコピー属性であることを条件に削除される。このため、自装置で生成されたマスタ属性のユーザレコードが削除され、グループを構成する他のMFPで生成されたコピー属性のユーザレコードは削除されない。さらに、グループを構成する他のMFPのいずれかでユーザレコードが削除されると、コピー属性のユーザレコードが削除される。その結果、1つのMFPでされたユーザデータの削除を、グループを構成する他のMFPのすべてに反映させることができる。
【0119】
なお、上述した実施の形態においては、データ管理システム1について説明したが、図7〜図11に示した処理をコンピュータに実行させるためのデータ管理方法またはデータ管理プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0120】
また、本実施の形態においては、ローカル属性のユーザレコードをユーザテーブルに記憶するようにしたが、マスタ属性またはコピー属性のユーザデータのみをユーザテーブルに記憶するようにしてもよい。
【0121】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】本発明の実施の形態の一つにおけるデータ管理システムの全体概要を示す図である。
【図2】本実施の形態におけるMFP100のハード構成を示すブロック図である。
【図3】ユーザテーブルに含まれるユーザレコードのフォーマットの一例を示す図である。
【図4】アクセスモードが編集モードの場合におけるCPUの機能の概要を示す機能ブロック図である。
【図5】アクセスモードが更新モードにおけるCPUの機能の概要を示す機能ブロック図である。
【図6】アクセスモードがローカルモードにおけるCPUの機能の概要を示す機能ブロック図である。
【図7】編集処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図8】レコード追加処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図9】レコード変更処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図10】レコード削除処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図11】ユーザテーブルシンクロ処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0123】
1 データ管理システム、2 ネットワーク、51,51B ユーザ識別情報受付部、53,53B 関連情報受付部、55,55A,55B レコード抽出部、57,57A,57B 属性判定部、59,59A,59B エラー処理部、59B エラー処理部、61 マスタレコード追加部、62 追加指示送信部、63 マスタレコード更新部、64 変更指示送信部、65 マスタレコード削除部、66 削除指示送信部、71 コピーレコード追加部、73 コピーレコード更新部、75 コピーレコード削除部、77 要求受付部、81 ローカルレコード追加部、83 ローカルレコード更新部、85 ローカルレコード削除部、100,100A,100B,100C MFP、101 CPU、103 ROM、105 RAM、107 HDD、108 フラッシュROM、109 カードI/F、111 通信I/F、113 スキャナ、115 画像形成部、117 FAX、119 オペレーションパネル、119A 入力部、119B 表示部、120 バス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに固有な固有情報と、該ユーザに関連する関連情報と、レコードの属性を示す属性情報とを含むレコードを記憶する記憶手段と、
新たな固有情報および新たな関連情報が受け付けられると、受け付けられた前記新たな固有情報と同じ固有情報を含むレコードが前記記憶手段に記憶されていないことを条件に、受け付けられた前記新たな固有情報と、受け付けられた前記新たな関連情報と、前記属性情報として内部で登録されたことを示すマスタ属性とを含む新たなレコードを生成し、前記記憶手段に記憶するマスタレコード追加手段と、
前記新たなレコードに含まれる前記新たな固有情報と前記新たな関連情報とを少なくとも含む第1の追加要求を、少なくとも1つの情報処理装置に送信する追加要求送信手段と、
少なくとも1つの前記情報処理装置のいずれかにより送信され、新たな固有情報および新たな関連情報を少なくとも含み、レコードを追加するための第2の追加要求を受信することに応じて、前記第2の追加要求に含まれる前記新たな固有情報および前記新たな関連情報と、外部で登録されたことを示すコピー属性とを含む新たなレコードを生成し、前記記憶手段に記憶するコピーレコード追加手段と、を備えたデータ管理装置。
【請求項2】
前記記憶手段に記憶された前記レコードに含まれる前記関連情報を変更する要求が受け付けられた場合、該レコードに含まれる前記属性情報が前記マスタ属性であることを条件に、前記レコードの前記関連情報を変更するマスタレコード変更手段と、
前記レコードの前記固有情報および前記変更された関連情報を少なくとも含む第1の変更要求を、少なくとも1つの前記情報処理装置に送信する変更要求送信手段と、
少なくとも1つの前記情報処理装置のいずれかにより送信され、固有情報および関連情報を少なくとも含み、レコードを変更するための第2の変更要求を受信することに応じて、前記第2の変更要求に含まれる前記固有情報と同じ固有情報を含むレコードを前記記憶手段から抽出する変更レコード抽出手段と、
前記抽出されたレコードの前記属性情報が前記コピー属性であることを条件に、前記抽出されたレコードの前記関連情報を前記第2の変更要求に含まれる前記関連情報に変更するコピーレコード変更手段と、を備える、請求項1に記載のデータ管理装置。
【請求項3】
前記記憶手段に記憶された前記レコードを削除する要求が受け付けられた場合、該レコードに含まれる前記属性情報が前記マスタ属性であることを条件に、前記レコードを削除するマスタレコード削除手段と、
前記削除されたレコードの前記固有情報を少なくとも含む第1の削除要求を、予め定められた少なくとも1つの前記情報処理装置に送信する削除要求送信手段と、
少なくとも1つの前記情報処理装置のいずれかにより送信され、固有情報を少なくとも含み、レコードを削除するための第2の削除要求を前記情報処理装置から受信することに応じて、前記第2の削除要求に含まれる前記固有情報と同じ固有情報を含む前記レコードを前記記憶手段から抽出する削除レコード抽出手段と、
前記抽出されたレコードの属性情報がコピー属性であることを条件に、前記抽出されたレコードを削除するコピーレコード削除手段と、を備える、請求項1に記載のデータ管理装置。
【請求項4】
装置内で使用するローカル使用指示を受け付けるローカル使用指示受付手段と、
前記ローカル使用指示が受け付けられた場合、新たな固有情報および新たな関連情報が受け付けられると、前記新たな固有情報と、前記新たな関連情報と、前記属性情報としてローカルで使用されることを示すローカル属性とを含む新たなレコードを生成し、前記記憶手段に記憶するローカルレコード追加手段と、をさらに備え、
前記マスタレコード追加手段は、受け付けられた前記新たな固有情報と同じ固有情報を含むレコードであって、前記属性情報がマスタ属性またはコピー属性のレコードが前記記憶手段に記憶されていないことを条件に、前記新たなレコードを生成し、前記記憶手段に記憶する、請求項1に記載のデータ管理装置。
【請求項5】
前記ローカル使用指示が受け付けられた場合、前記記憶手段に記憶された前記レコードに含まれる前記関連情報を変更する指示が受け付けられると、該レコードに含まれる前記属性情報が前記ローカル属性であることを条件に、前記レコードを変更するローカルレコード変更手段と、をさらに備えた、請求項4に記載のデータ管理装置。
【請求項6】
前記ローカル使用指示が受け付けられた場合、前記記憶手段に記憶された前記レコードを削除する指示が受け付けられると、該レコードに含まれる前記属性情報がローカル属性であることを条件に、前記レコードを削除するローカルレコード変更手段と、をさらに備えた請求項4に記載のデータ管理装置。
【請求項7】
前記固有情報は、ユーザを識別するためのユーザ識別情報である、請求項1〜6のいずれかに記載のデータ管理装置。
【請求項8】
前記ユーザ識別情報は、ユーザ認証のための情報である、請求項7に記載のデータ管理装置。
【請求項9】
前記固有情報は、ユーザにデータを送信するために該ユーザに割り当てられたデータの宛先を特定するための宛先識別情報である、請求項1〜6のいずれかに記載のデータ管理装置。
【請求項10】
複数の情報処理装置で構成されるデータ管理システムであって、
複数の前記情報処理装置それぞれは、ユーザに固有な固有情報と、ユーザに関連する関連情報と、レコードの属性を示す属性情報とを含むレコードを記憶する記憶手段と、
新たな固有情報および新たな関連情報が受け付けられると、受け付けられた前記新たな固有情報と同じ固有情報を含むレコードが前記記憶手段に記憶されていないことを条件に、受け付けられた前記新たな固有情報と、前記新たな関連情報と、前記属性情報として内部で登録されたことを示すマスタ属性とを含む新たなレコードを生成し、前記記憶手段に記憶するマスタレコード追加手段と、
前記新たなレコードに含まれる前記新たな固有情報と前記新たな関連情報とを少なくとも含む追加要求を、少なくとも1つの他の前記情報処理装置に送信する追加要求送信手段と、を備え、
複数の前記情報処理装置それぞれは、さらに、複数の前記情報処理装置のいずれか1つから前記追加要求を受信することに応じて、受信された前記追加要求に含まれる前記新たな固有情報および前記新たな関連情報と、外部で登録されたことを示すコピー属性とを含む新たなレコードを生成し、前記記憶手段に記憶するコピーレコード追加手段と、を備えたデータ管理システム。
【請求項11】
複数の前記情報処理装置それぞれは、さらに、
前記記憶手段に記憶された前記レコードに含まれる前記関連情報を変更する要求が受け付けられた場合、該レコードに含まれる前記属性情報が前記マスタ属性であることを条件に、前記レコードの前記関連情報を変更するマスタレコード変更手段と、
前記レコードの前記固有情報および前記変更された関連情報を少なくとも含む変更要求を、予め定められた少なくとも1つの前記情報処理装置に送信する変更要求送信手段と、
複数の前記情報処理装置のいずれか1つから前記変更要求を受信することに応じて、受信された前記変更要求に含まれる前記固有情報と同じ固有情報を含むレコードを前記記憶手段から抽出する変更レコード抽出手段と、
前記抽出されたレコードの前記属性情報が前記コピー属性であることを条件に、前記抽出されたレコードの前記関連情報を前記変更要求に含まれる前記関連情報に変更するコピーレコード変更手段と、を備えた請求項10に記載のデータ管理システム。
【請求項12】
複数の前記情報処理装置それぞれは、さらに、
前記記憶手段に記憶された前記レコードを削除する要求が受け付けられた場合、該レコードに含まれる前記属性情報が前記マスタ属性であることを条件に、前記レコードを削除するマスタレコード削除手段と、
削除された前記レコードの前記固有情報を少なくとも含む削除要求を、予め定められた少なくとも1つの前記情報処理装置に送信する削除要求送信手段と、
複数の前記情報処理装置のいずれか1つから前記削除要求を受信することに応じて、受信された前記削除要求に含まれる前記固有情報と同じ固有情報を含む前記レコードを前記記憶手段から抽出する抽出手段と、
前記抽出されたレコードの前記属性情報が前記コピー属性であることを条件に、抽出された前記レコードを削除するコピーレコード削除手段と、を備える、請求項10に記載のデータ管理システム。
【請求項13】
前記固有情報は、ユーザを識別するためのユーザ識別情報である、請求項10〜12のいずれかに記載のデータ管理システム。
【請求項14】
前記ユーザ識別情報は、ユーザ認証のための情報である、請求項13に記載のデータ管理システム。
【請求項15】
前記固有情報は、ユーザにデータを送信するために該ユーザに割り当てられたデータの宛先を特定するための宛先識別情報である、請求項10〜12のいずれかに記載のデータ管理システム。
【請求項16】
ユーザに固有な固有情報と、ユーザに関連する新たな関連情報とが受け付けられることに応じて、受け付けられた前記新たな固有情報と同じ固有情報を含むレコードが既に記憶されていないことを条件に、前記新たな固有情報と、前記新たな関連情報と、前記属性情報として新規に登録されたことを示すマスタ属性とを含む新たなレコードを生成し、前記生成されたレコードを記憶するステップと、
前記新たな固有情報と前記新たな関連情報とを少なくとも含む第1の追加要求を、少なくとも1つの情報処理装置に送信するステップと、
少なくとも1つの前記情報処理装置のいずれかにより送信され、新たな固有情報および新たな関連情報を少なくとも含み、レコードを追加するための第2の追加要求を受信することに応じて、前記第2の追加要求に含まれる前記新たな固有情報および前記新たな関連情報と、外部で登録されたことを示すコピー属性とを含む新たなレコードを生成し、生成された前記新たなレコードを記憶するステップと、をコンピュータに実行させるデータ管理プログラム。
【請求項17】
記憶された前記レコードに含まれる前記関連情報を変更する要求が受け付けられた場合、該レコードに含まれる前記属性情報が前記マスタ属性であることを条件に、前記レコードの前記関連情報を変更するステップと、
前記レコードの前記固有情報および前記変更された関連情報を少なくとも含む第1の変更要求を、少なくとも1つの前記情報処理装置に送信するステップと、
少なくとも1つの前記情報処理装置のいずれかにより送信され、固有情報および関連情報を少なくとも含み、レコードを変更するための第2の変更要求を受信すると、受信された前記変更要求に含まれる前記固有情報と同じ固有情報を含むレコードを記憶された前記レコードのうちから抽出するステップと、
前記抽出されたレコードの前記属性情報が前記コピー属性であることを条件に、前記抽出されたレコードの前記関連情報を前記第2の変更要求に含まれる前記関連情報に変更するステップと、をさらに含む請求項16に記載のデータ管理プログラム。
【請求項18】
記憶された前記レコードを削除する要求が受け付けられた場合、該レコードに含まれる前記属性情報が前記マスタ属性であることを条件に、前記レコードを削除するステップと、
削除された前記レコードの前記固有情報を少なくとも含む第1の削除要求を、予め定められた少なくとも1つの情報処理装置に送信するステップと、
少なくとも1つの前記情報処理装置のいずれかにより送信され、固有情報を少なくとも含み、レコードを削除するための第2の削除要求を受信することに応じて、前記第2の削除要求に含まれる前記固有情報と同じ固有情報を含むレコードを記憶された前記レコードのうちから抽出するステップと、
前記抽出されたレコードの前記属性情報が前記コピー属性であることを条件に、前記抽出されたレコードを削除するステップと、をさらに含む請求項16に記載のデータ管理プログラム。
【請求項19】
前記固有情報は、ユーザを識別するためのユーザ識別情報である、請求項16〜18のいずれかに記載のデータ管理プログラム。
【請求項20】
前記ユーザ識別情報は、ユーザ認証のための情報である、請求項19に記載のデータ管理プログラム。
【請求項21】
前記固有情報は、ユーザにデータを送信するために該ユーザに割り当てられたデータの宛先を特定するための宛先識別情報である、請求項16〜18のいずれかに記載のデータ管理プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−181244(P2008−181244A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−13006(P2007−13006)
【出願日】平成19年1月23日(2007.1.23)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】