説明

データ記録再生装置

【課題】 着脱可能な記録媒体が装着されるデータ記録再生装置であって、誤操作を防止できる装置を提供する。
【解決手段】 データ記録再生装置の一態様であるDVDレコーダを実現するシステム制御回路が実行する処理は、判定処理の実行の指令を検知するステップ(S410)と、ディスクのリードインエリアからメディア情報を取得するステップ(S420)と、ディスクのデータエリアから記録モード情報を取得するステップ(S430)と、ディスクの種類を特定する処理を実行するステップ(S440)と、特定されたデータに基づいて画面表示用データを生成するステップ(S450)と、画面表示用データを出力するステップ(S460)とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ記録再生装置に関し、より特定的には、データ記録媒体が着脱可能なデータ記録再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
DVD(Digital Versatile Disk)記録再生装置その他のデータ記録再生装置は、複数種類の記録媒体(たとえばディスク)が装着可能である。このデータ記録再生装置では、各装置ごとに、それぞれ使用可能な記録媒体に制限がある場合が多い。そのため、たとえば、ある装置においてデータの書き込みができないディスクが装着された場合、映像音声が実際にそのディスクに記録されるまで、ユーザは、そのディスクにおける書込が制限されていることを知ることができなかった。一方、当該装置の使用説明書には係る制限に関する記載がなされている場合が多いが、その記載を都度参照する必要があり、装置の利便性が必ずしも良好ではなかった。
【0003】
そこで、たとえば特開平10−228718号公報(特許文献1)は、装着されたディスクの種類を識別した後にディスク表示を行うことができる光ディスク装置を開示する。この装置は、光ディスクにレーザー光を入射し、反射光から得られる信号を使用して光ディスクの種類を判別し、そしてディスク判別信号を出力するディスク判別回路と、装着された光ディスクの種類を表示する光ディスク表示回路とを含む。
【0004】
特許文献1に開示された光ディスク装置によると、装着されたディスクの種類が表示されるため、誤操作が防止され得る。
【特許文献1】特開平10−228718号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、光ディスク装置その他のデータ記録再生装置について、データの書き込みあるいは読み出しに関し、様々なモードで利用可能な装置が提案されている。この場合、特定のモードで利用可能な媒体は、そのモードに対応した装置において、データの書き込みあるいは読み出しが可能になる。そのため、装置が対応していないモードで使用可能な媒体が当該装置に装着された場合、装置のユーザはその媒体を使用できない場合もあった。
【0006】
このような場合、特許文献1に開示された光ディスク装置によると、装着されたディスクの種類のみが表示される。いずれのモードが使用可能であるかは、当該装置の使用書などを参照する必要がある。そのため、ユーザの利便性が必ずしも良好ではなかった。
【0007】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、誤操作を防止して利便性を向上させることができるデータ記録再生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、この発明のある局面に従うと、データ記録再生装置は、記録媒体が着脱可能な駆動手段を備える。記録媒体には、媒体の種類を表わすメディア情報と、データの記録の方式を表わす記録モード情報とが格納されている。データ記録再生装置は、さらに、駆動手段に装着される記録媒体におけるデータの書き込みおよび読み出しの可否を特定するために予め作成されたプログラムを格納する記憶手段と、外部から指示の入力を受け付ける入力手段と、駆動手段に装着された記録媒体から、メディア情報と記録モード情報とを読み出す取得手段と、指示の入力に応答して、メディア情報と記録モード情報とプログラムとに基づいて、装着された記録媒体に対するデータの記録と、記録媒体から他の記録媒体へのデータの複写と、データの編集と、データの消去と、記録媒体に記録されているデータに加えて新たなデータを記録する追記とが、各々可能であるか否かを判断する判断手段と、判断手段による判断の結果に基づいて、可能であると判断されたデータの処理の態様と、可能でないと判断されたデータの処理の態様とを、異なる表示態様でそれぞれ表わすための表示データを生成する生成手段と、表示データを出力する出力手段とを備える。
【0009】
この発明の他の局面に従うと、データ記録再生装置は、記録媒体が着脱可能な駆動手段を備える。記録媒体には、媒体の種類を表わすメディア情報と、データの記録の方式を表わす記録モード情報とが格納されている。データ記録再生装置は、さらに、駆動手段に装着される記録媒体におけるデータの書き込みおよび読み出しの可否を特定するための特定情報を格納する記憶手段と、駆動手段に装着された記録媒体から、メディア情報と記録モード情報とを読み出す取得手段と、メディア情報と記録モード情報と特定情報とに基づいて、装着された記録媒体におけるデータの書き込みおよび読み出しの可否を判断する判断手段と、判断手段による判断の結果を表わすための表示データを生成する生成手段と、生成された表示データを出力する出力手段とを備える。
【0010】
好ましくは、異なる種類の記録媒体の各々が、駆動手段に着脱可能である。
【0011】
好ましくは、記憶手段は、記録媒体におけるデータの書き込みおよび読み出しの可否を特定するために予め定められたプログラムを格納している。判断手段は、メディア情報および記録モード情報を使用してプログラムを実行することにより、装着された記録媒体におけるデータの書き込みおよび読み出しの可否を判断する。
【0012】
好ましくは、記憶手段は、駆動手段に装着可能な記録媒体の種類ごとに、データの書き込みおよび読み出しの可否について予め定められた判断データを格納する。判断手段は、メディア情報および記録モード情報と判断データとを比較することにより、装着された記録媒体におけるデータの書き込みおよび読み出しの可否を判断する。
【0013】
好ましくは、データの書き込みおよび読み出しは、装着された記録媒体に対するデータの記録と、記録媒体から他の記録媒体へのデータの複写と、データの編集と、データの消去と、記録媒体に記録されているデータに加えて、新たなデータを記録する追記とを含む。
【0014】
好ましくは、データ記録再生装置は、外部からの指示の入力を受け付ける入力手段をさらに備える。判断手段は、記録媒体におけるデータの書き込みおよび読み出しの可否を判断する指示の入力に基づいて、可否を判断する。
【0015】
好ましくは、データ記録再生装置は、駆動手段に対する記録媒体の装着を検知する検知手段をさらに備える。判断手段は、装着の検知に応答して可否を判断する。
【0016】
好ましくは、生成手段は、可能であると判断されたデータの処理の態様と、可能でないと判断されたデータの処理の態様とを、異なる表示態様でそれぞれ表わすためのデータを、表示データとして生成する。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係るデータ記録再生装置によると、ユーザは、当該装置に装着可能な記録媒体へのデータの書き込みおよび読み出しの可否を容易に確認することができるため、ユーザの誤操作が防止され、利便性が向上し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0019】
図1を参照して、本発明の実施の形態に係るDVDレコーダ100の構成について説明する。図1は、DVDレコーダ100のハードウェア構成を表わすブロック図である。なお、DVDレコーダ100は、本発明に係るデータ記録再生装置の一態様であり、これに限られるものではない。
【0020】
DVDレコーダ100は、外部から指示の入力を受付けてその指示に応じた信号を出力するための操作部122と、リモコン信号を受信してその信号に応じた指令を出力するための受光部124と、DVDレコーダ100の時刻を計測してその時刻に応じた信号を出力するための計時回路126と、DVDレコーダ100の動作の状態を外部に表示するための表示部128とを含む。ここで、動作の状態とは、たとえばDVDレコーダ100が再生中であるか録画中であるか、あるいは後述するように、DVD駆動装置170にディスクが装着されているか否かを表わす。
【0021】
DVDレコーダ100は、さらに、アンテナ190に接続され、電波を受信して選局を指示されたチャンネルを選局するチューナ130と、外部に接続されたケーブル(図示しない)から映像データおよび音声データの入力を受付けるための外部入力部132と、チューナ130により選局された放送電波の映像データあるいは外部入力部132より入力された映像データをMPEG(Moving Picture Experts Group)2形式に変換して出力するためのMPEGエンコーダ152と、外部から入力される信号と内部に予め格納されているデータとに基づいて予め定められた処理を実行するためのシステム制御回路110とを含む。
【0022】
DVDレコーダ100は、さらに、ハードディスク装置140と、データの読み書き可能なディスクが装着され、そのディスクに応じたデータフォーマットで映像および音声データを書込むためのDVD駆動装置170と、MPEG2形式により圧縮された映像データであって、システム制御回路110から出力されるデータを復元するためのMPEGデコーダ154と、システム制御回路110により出力されるDVDレコーダ100の動作の状態を表わす情報と予め定められたデータとに基づいて映像の表示部に表示させる画像を生成するためのOSD(On Screen Display)画像生成回路114と、MPEGデコーダ154から出力されるデータとOSD画像生成回路114から出力されるデータとを合成して出力する合成回路158と、合成回路158から出力されるデジタル信号をアナログ信号に変換するD/A(Digital to Analog)変換部160と、テレビ400が接続され、D/A変換部160から出力される映像および音声データを出力する出力部168とを含む。
【0023】
ハードディスク装置140は、データの記録と再生を行なうデータ記録再生ヘッド142と、データが格納されるハードディスク144とを含む。DVD駆動装置170には、DVD−RAM(Random Access Memory)ディスクその他のディスク172が装着される。ここで、ディスク172には、たとえばDVD±RW、DVD−R、CD−RWなどのディスクが含まれる。
【0024】
図1を再び参照して、システム制御回路110は、メモリ112に予め格納されているデータとプログラムとに基づいて、DVD駆動装置170に装着されたディスク172から、媒体の種類を表わすメディア情報とデータの記録の方式を表わす記録モード情報とを読み出す機能と、外部から入力される指示に応答して、読み出されたメディア情報および記録モード情報とアルゴリズムとに基づいて、装着された記録媒体に対するデータの記録と、記録媒体から他の記録媒体へのデータの複写と、データの編集と、データの消去と、記録媒体に記録されているデータに加えて、新たなデータを記録する追記とが可能であるか否かを判断する機能と、判断の結果に基づいて、可能であると判断されたデータの処理の態様と可能でないと判断されたデータの処理の態様とを異なる表示態様で表わすための表示データを生成する機能とを実現する。
【0025】
システム制御回路110は、さらに、ディスク172から読出された信号を元の形に戻すための復調部と、読み出された信号のエラーを訂正するためのエラー訂正部と、それぞれの識別子を備えた映像信号あるいは音声信号を当該識別子に基づいて分離するためのデマルチ部として機能する。
【0026】
図2を参照して、ディスク172の構造について説明する。図2は、ディスク172におけるデータ領域を説明するための概念図である。
【0027】
ディスク172は、データを格納するための領域として、リードインエリア200とデータエリア210とリードアウトエリア250とを含む。リードインエリア200は、エンボスビット記録部分と書替え可能部分とを含む。エンボスビット記録部分には、コントロールデータが格納される。このコントロールデータは、たとえばディスクの種類、フォーマット、記録方法などを表わすためのデータを含む。書替え可能部分は、たとえばディスク上の欠陥を処理するためのデータを記録する領域を含む。
【0028】
図3を参照して、ディスク172におけるデータ領域について説明する。図3は、データエリア210におけるデータ構造の一態様を概念的に表わす図である。
【0029】
データエリア210は、ファイルシステム220を含む。ファイルシステム220には、ディスク172に記録されているデータを管理するためのデータが格納されている。この管理データには、たとえば当該ディスクがどのようなモードにより映像を記録しているかを表わすための情報を含む。このモードには、たとえばビデオモード、VR(Video Recording)モードなどが含まれる。データエリア210は、さらに、「VIDEO_TS.IFO」その他のデータファイルを含む。なお、データエリア210におけるファイル構造は、図3に示される態様に限られない。
【0030】
図4を参照して、本実施の形態に係るDVDレコーダ100の制御構造について説明する。図4は、DVDレコーダ100のシステム制御回路110が実行する処理の手順を表わすフローチャートである。この処理は、たとえばメモリ112に格納されているプログラムが実行されることにより実現されるが、各処理を実現する回路によっても実現可能である。
【0031】
ステップS410にて、システム制御回路110は、入力されるデータに基づいてディスクの判定処理の実行の指令を検知する。ステップS420にて、システム制御回路110は、DVD駆動装置170に装着されているディスク172のリードインエリア200からメディア情報を取得する。ここで、メディア情報とは装着されているディスクの種類を表わすための情報をいう。
【0032】
ステップS430にて、システム制御回路110は、ディスク172のデータエリア210から記録モード情報を取得する。より特定的には、システム制御回路110は、ディスク172のファイルシステム220に格納されているデータに基づいて、記録モード情報を取得する。ファイルシステム220に当該情報がそのまま格納されている場合には、その情報が読み出される。あるいは、複数のデータを組合わせることにより、当該情報が生成されてもよい。
【0033】
ステップS440にて、システム制御回路110は、取得したメディア情報と記録モード情報とに基づいて予め定められたプログラムを実行することにより、ディスク172の種類を特定する。このプログラムは、メディア情報と記録モード情報とを入力データとして、それぞれの情報に応じて予め対応付けられたディスクの種類が出力されるように構成されたプログラムである。
【0034】
ステップS450にて、システム制御回路110は、ディスク172の種類に基づいて画面表示用データを生成する。たとえば、ディスク172がDVD−R(Recordable)のディスクであって、記録モードがビデオモードである場合には、システム制御回路110は、ダビングと編集と追記とが可能であることを表わすためのデータを生成する。システム制御回路110は、さらに、このディスクでは直接録画と消去とが不可能であることを通知するためのデータを生成する。システム制御回路110は、このようにして生成した項目別のデータに基づいて画面に表示するためのデータ(たとえば可能な操作を強調してたとえば下線部を付したり色を反転して表示させたりする)を生成する。あるいはディスク172がDVD−Rであって、その記録モードがVRモードである場合には、システム制御回路110は、直接録画とダビングと編集と追記とが可能であることを表わすためのデータを生成する。システム制御回路110は、さらに消去が不可能であることを表わすためのデータを生成する。
【0035】
ステップS460にて、システム制御回路110は、生成した画面表示用データをOSD画像生成回路114に出力する。OSD画像生成回路114は、画面に表示させるために予め定められた形式に基づいて所定の項目を表示するためのデータを生成し、合成回路158に出力する。
【0036】
図5を参照して、本実施の形態に係るDVDレコーダ100により出力されるデータに基づいて表示されるディスク判定メニューについて説明する。図5は、当該出力データに基づいてテレビ400に表示されるディスク判定メニューの画面の一態様を表わす図である。
【0037】
図5に示されるように、ディスク172がDVD−Rであり、ビデオモードで使用されている場合には、ダビングと編集と追記とが操作可能であることを表わすように表示される。さらに、この場合、ディスク172に対して直接録画と消去とができないことが表示される。
【0038】
一方、ディスクがVRモードにより使用されている場合には、そのディスクは、直接録画とダビングと編集と追記とが可能であることを表わす。さらにそのディスクは消去ができない旨を表わす。ここで図5においては、このような操作が可能であるか否かを表わすための表示として下線を付した態様が使用されているが、その他の態様であってもよい。たとえば有効な操作のみが通常の明るさにより表示され、操作ができない機能については、その表示部分を暗くすることにより表示する態様であってもよい。
【0039】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係るDVDレコーダ100の動作について説明する。
【0040】
ユーザがディスク172をDVD駆動装置170に挿入すると、DVDレコーダ100はディスク172の種類の判定処理を開始する(ステップS410)。DVDレコーダ100は、ディスク172のリードインエリア200からメディア情報を取得し(ステップS420)、さらに、データエリア210から記録モード情報を取得する(ステップS430)。DVDレコーダ100がディスク172の種類を特定する処理を実行すると(ステップS440)、特定された種類に応じた画面表示用データが生成される(ステップS450)。DVDレコーダ100がこの処理を終了すると、そのデータが出力され(ステップS460)、テレビ400は、その画面を表示する。
【0041】
以上のようにして、本実施の形態に係るDVDレコーダ100は、DVD駆動装置170に装着されたディスク172に応じた機能を特定し、有効な操作あるいは無効な操作をそれぞれ区別して表示するためのデータを生成し、そして、そのデータを出力する。その結果、ディスク172におけるデータの読み込みあるいは書き込みの可否を個別にあらわすための画面が、テレビその他の表示装置に表示される。これにより、ユーザはDVDレコーダ100に装着されているディスク172に対してどのような操作が可能であるかを容易に確認することができる。
【0042】
なお、本実施の形態においては、このディスクの種類の判定処理は、たとえばディスクがDVD駆動装置170に装着された場合に行なわれたが、その他のタイミングで行なわれてもよい。たとえば、既にディスクが装着されている場合に操作部122の所定のボタンを押下することにより、あるいはリモコン端末(図示しない)を介して対応する操作を行なうことにより、さらにはテレビ400に表示されている判定処理の実行メニューを選択することにより、当該判定処理が実行されてもよい。
【0043】
<変形例>
以下、本発明の実施の形態の変形例について説明する。本変形例に係るDVDレコーダ100は、ディスク毎に有効な操作と無効な操作とを表示するためのデータを予め格納している点で、前述の実施の形態に係るDVDレコーダと異なる。すなわち、DVDレコーダ100は、メモリ112にディスクの種類と記録モードと各機能とを関連付けて格納している。本変形例に係るDVDレコーダは、図1に示されるDVDレコーダ100と同じハードウェア構成を有する。それらの機能も同じである。したがって、ハードウェア構成および機能の説明は、繰り返さない。
【0044】
図6を参照して、本変形例に係るDVDレコーダ100のデータ構造について説明する。図6は、システム制御回路110のメモリ112におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。したがって、当該データは、他の態様により格納されてもよい。
【0045】
領域610に、ディスクの種類であるメディア情報が格納されている。領域620に、そのディスクの記録モードを表わすためのデータが格納されている。領域630に、第1の処理が有効であるか否かを表わすためのデータが格納されている。ここで第1の処理は、たとえば直接録画である。領域640に、第2の処理が有効であるか否かを表わすためのデータが格納されている。ここで第2の処理は、たとえば記録データのダビングである。領域650に、第3の処理が有効であるか否かを表わすためのデータが格納されている。ここで第3の処理は、データの編集である。領域660に、第4の処理が有効であるか否かを表わすためのデータが格納されている。ここで第4の処理は、記録されているデータの消去である。領域670に、第5の処理が有効であるか否かを表わすためのデータが格納されている。ここで第5の処理は、データの追記である。領域680に、第6の処理が有効であるか否かを表わすためのデータが格納されている。ここで第6の処理は、mp3(MPEG-1 Audio Layer-III)データの再生である。この処理は、たとえば、CD(Compact Disk)もDVDレコーダ100において利用可能な場合に、当該判定処理の対象となり得る。
【0046】
このように、各ディスクの種類に応じたデータをこのように格納しておくことにより、DVD駆動装置170に対するディスクの装着時に装着されたディスクの種類(領域610)に応じたモードと機能が有効であるか否かを表わす情報が検索される。このようにして検索されたデータに基づいてOSD画像生成回路114は、画面に表示するためのデータを生成する。
【0047】
この場合システム制御回路110は、図4のステップS440に示される処理に代えて、上述したようにメモリ112からデータを検索する処理を実行する。このようにしても、ユーザにディスクの種類と有効な機能とを容易に通知することができる。
【0048】
以上のようにして、本変形例に係るデータ記録再生装置100によっても、装着されたディスク172におけるデータの書き込みあるいは読み出しの処理の実行に関し、処理の可否を表わす画面が表示されるため、ユーザは誤操作を防止することができる。
【0049】
なお、本実施の形態に係るDVDレコーダ100は、図1に示されるように、ハードディスク装置140を含むが、係る装置を含まないものであってもよい。
【0050】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、記録媒体が着脱可能なデータ記録装置、たとえば、DVDレコーダ、CDプレーヤ等に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施の形態に係るDVDレコーダのハードウェア構成を表わすブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るDVDレコーダに装着されるディスクにおけるデータ領域を説明するための概念図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るDVDレコーダに装着されるディスクのデータエリアにおけるデータ構造の一態様を概念的に表わす図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るDVDレコーダが実行する処理の手順を表わすフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態に係るDVDレコーダにより出力されるデータに基づいて表示されるディスク判定メニューの画面の一態様を表わす図である。
【図6】本発明の実施の形態の変形例に係るDVDレコーダにおけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【符号の説明】
【0053】
100 DVDレコーダ、110 システム制御回路、112 メモリ、114 OSD画像生成回路、122 操作部、124 受光部、126 計時回路、128 表示部、130 チューナ、132 外部入力部、140 ハードディスク装置、142 データ記録再生ヘッド、144 ハードディスク、152 MPEGエンコーダ、154 MPEGデコーダ、158 合成回路、160 D/A変換部、168 出力部、170 DVD駆動装置、172 ディスク、190 アンテナ、400 テレビ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体が着脱可能な駆動手段を備え、
前記記録媒体には、媒体の種類を表わすメディア情報と、データの記録の方式を表わす記録モード情報とが格納されており、
さらに、
前記駆動手段に装着される前記記録媒体におけるデータの書き込みおよび読み出しの可否を特定するために予め作成されたプログラムを格納する記憶手段と、
外部から指示の入力を受け付ける入力手段と、
前記駆動手段に装着された記録媒体から、前記メディア情報と前記記録モード情報とを読み出す取得手段と、
前記指示の入力に応答して、前記メディア情報と記録モード情報と前記プログラムとに基づいて、前記装着された記録媒体に対するデータの記録と、前記記録媒体から他の記録媒体へのデータの複写と、データの編集と、データの消去と、前記記録媒体に記録されているデータに加えて新たなデータを記録する追記とが、各々可能であるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段による判断の結果に基づいて、可能であると判断されたデータの処理の態様と、可能でないと判断されたデータの処理の態様とを、異なる表示態様でそれぞれ表わすための表示データを生成する生成手段と、
前記表示データを出力する出力手段とを備える、データ記録再生装置。
【請求項2】
記録媒体が着脱可能な駆動手段を備え、
前記記録媒体には、媒体の種類を表わすメディア情報と、データの記録の方式を表わす記録モード情報とが格納されており、
さらに、
前記駆動手段に装着される記録媒体におけるデータの書き込みおよび読み出しの可否を特定するための特定情報を格納する記憶手段と、
前記駆動手段に装着された記録媒体から、前記メディア情報と前記記録モード情報とを読み出す取得手段と、
前記メディア情報と記録モード情報と前記特定情報とに基づいて、前記装着された記録媒体におけるデータの書き込みおよび読み出しの可否を判断する判断手段と、
前記判断手段による判断の結果を表わすための表示データを生成する生成手段と、
前記生成された表示データを出力する出力手段とを備える、データ記録再生装置。
【請求項3】
異なる種類の前記記録媒体の各々が、前記駆動手段に着脱可能である、請求項2に記載のデータ記録再生装置。
【請求項4】
前記記憶手段は、前記記録媒体におけるデータの書き込みおよび読み出しの可否を特定するために予め定められたプログラムを格納し、
前記判断手段は、前記メディア情報および前記記録モード情報を使用して前記プログラムを実行することにより、前記装着された記録媒体におけるデータの書き込みおよび読み出しの可否を判断する、請求項2または請求項3に記載のデータ記録再生装置。
【請求項5】
前記記憶手段は、前記駆動手段に装着可能な記録媒体の種類ごとに、データの書き込みおよび読み出しの可否について予め定められた判断データを格納し、
前記判断手段は、前記メディア情報および前記記録モード情報と前記判断データとを比較することにより、前記装着された記録媒体におけるデータの書き込みおよび読み出しの可否を判断する、請求項2または請求項3に記載のデータ記録再生装置。
【請求項6】
前記データの書き込みおよび読み出しは、前記装着された記録媒体に対するデータの記録と、前記記録媒体から他の記録媒体へのデータの複写と、データの編集と、データの消去と、前記記録媒体に記録されているデータに加えて、新たなデータを記録する追記とを含む、請求項2〜5のいずれかに記載のデータ記録再生装置。
【請求項7】
前記データ記録再生装置は、外部からの指示の入力を受け付ける入力手段をさらに備え、
前記判断手段は、前記記録媒体におけるデータの書き込みおよび読み出しの可否を判断する指示の入力に基づいて、前記可否を判断する、請求項2〜6のいずれかに記載のデータ記録再生装置。
【請求項8】
前記データ記録再生装置は、前記駆動手段に対する記録媒体の装着を検知する検知手段をさらに備え、
前記判断手段は、前記装着の検知に応答して前記可否を判断する、請求項2〜6のいずれかに記載のデータ記録再生装置。
【請求項9】
前記生成手段は、可能であると判断されたデータの処理の態様と、可能でないと判断されたデータの処理の態様とを、異なる表示態様でそれぞれ表わすためのデータを、前記表示データとして生成する、請求項2〜8のいずれかに記載のデータ記録再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−40320(P2006−40320A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−214447(P2004−214447)
【出願日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】