説明

トラクタの自動変速操作装置

【課題】トラクタの車速変速設定操作を簡単に、速やかに行う。
【解決手段】副変速を操作する副変速レバー1に、副変速後の主変速を操作して任意の目標変速位置を設定するスイッチボタン3を設けたことを特徴とするトラクタの自動変速操作装置の構成とする。目標変速位置の設定は、副変速レバー1の操作で行われる。この副変速レバー1を操作して路上走行の高速域や、作業走行の低速域等の大きい副変速を行う。この副変速操作位置において更に細かい変速を行うときは、この副変速レバー1に設けられるスイッチボタン3を操作することによって主変速して目標の変速位置を選択する。このようなスイッチボタン3による主変速による目標変速位置は、走行発進等によって自動的に変速される。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、トラクタの自動変速操作装置に関するもので、主変速装置と副変速装置との組合せにより多段に変速して走行する変速形態において、運転者が予め目標の変速位置を設定することによって、この目標位置の変速を簡単、迅速にうるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】
副変速レバーに主変速位置を1段毎変速させる増速スイッチボタンと減速スイッチボタンとを設けた技術(特開平10ー278617号公報)が知らされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
トラクタの変速装置は、主変速装置の他に副変速装置、更には副、副変速装置等が組合せられて、多段変速の形態となる。このため目標の変速位置に操作するには手数を要する。そこで、この発明は予め目標変速位置を設定しておくことによって、あとは走行開始により自動的に目標変速位置への変速が行われるようにするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、副変速を操作する副変速レバー1に、副変速後の主変速を操作して任意の目標変速位置を設定するスイッチボタン3を設けたことを特徴とするトラクタの自動変速操作装置の構成とする。目標変速位置の設定は、副変速レバー1の操作で行われる。この副変速レバー1を操作して路上走行の高速域や、作業走行の低速域等の大きい副変速を行う。この副変速操作位置において更に細かい変速を行うときは、この副変速レバー1に設けられるスイッチボタン3を操作することによって主変速して目標の変速位置を選択する。このようなスイッチボタン3による主変速による目標変速位置は、走行発進等によって自動的に変速される。
【0005】
請求項2に記載の発明は、前記スイッチボタン3は、副変速レバー1による変速位置を増速調節する増速ボタン4と減速調節する減速ボタン5とからなることを特徴とするものである。副変速レバー1によって操作された副変速位置は、増速ボタン4を押す毎に1段毎増速され、減速ボタン5を押す毎に1段毎減速されて、車速が変速される。又、これらの増速ボタン4や減速ボタン5は、走行発進前の操作では、目標変速位置を設定することができ、押す毎に増速、又は減速調節して設定する。
【0006】
請求項3に記載の発明は、前記スイッチボタン3は、複数段の変速位置に飛んで増速、減速する飛び変速ボタン6を有することを特徴とするものである。目標変速位置を設定する場合は、増速ボタン4、又は減速ボタン5を押すことによって主変速を1段毎増速、又は減速操作できるが、複数段にわたって増速、又は減速操作するときは、飛び変速ボタン6を押しながら同時に増速ボタン4、又は減速ボタン5を押すことにより一定の複数段毎に主変速を調節して目標変速位置を設定する。
【0007】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、副変速レバー1及びこのスイッチボタン3の操作で目標変速位置を設定しておき、走行発進によって目標変速位置の変速が自動的に行われるため、目標変速位置の設定操作を簡単に行うことができる。スイッチボタン3による主変速が制御されるときは副変速レバー1による副変速位置が所定の変速位置に操作されているため、主変速を速かに的確に行わせることができ、主変速の自動操作を行わせて操作性を高めることができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、目標変速位置を設定するために、主変速する増速ボタン4と減速ボタン5とを用いて、増、減速操作と目標変速位置の設定操作とに兼用して、構成を簡潔化し、設定操作を容易化できる。
請求項3に記載の発明は、副変速レバー1の飛び変速ボタン6を同時操作することにより増速ボタン4、又は減速ボタン5で複数段の主変速を行って、速かに目標変速位置を設定して、構成を簡潔化し、操作を簡単にすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明の実施例を図面に基づいて説明する。トラクタは前部のボンネット7下にエンジン8を搭載し、ミッションケース9の後部上には運転席10とキャビン11を搭載し、ステアリングハンドル12によって操向自在の前車輪13と、ミッションケース9内の伝動装置によって駆動される後車輪14を軸装する。このミッションケース9の後部にはリフトアーム15によって昇降されるロワリンク16やトップリンク17が連結され、これらの後側に連結されるロータリ耕耘装置18がPTO軸19で伝動される。
【0010】
前記ミッションケース9内の走行伝動装置は、図2のように、エンジン8のクランク軸20からメインクラッチ21を経て、微増、微減速位置に切替える高、低速ギヤ22、前、後進伝動に切替えるリバーサギヤ23、4段変速の主変速装置24、3段変速の副変速装置25、及びリヤデフ機構26等を介して後車輪14へ伝動する。図示していないが、該リヤデフ機構26前部への駆動力を、ミッションケース9前方の前車輪13に伝動して、前後輪である四輪駆動(以下、4WDと呼ぶ。)としてもよい。高低速ギヤ22とリバーサギヤ23は、油圧力による摩擦板クラッチ形態の油圧パック27,28によって微高位置Hiと微低位置Lo、前進位置Fと後進位置Rに切替えられる。又、主変速装置24の各変速ギヤは、油圧パック27,28の何れかまたは同時に駆動伝達切りとした後、複動式の油圧シリンダであるパワーアシスト30または31によって、コントローラ2の電磁ソレノイド出力で油圧回路の切替制御弁を介して所定の主変速段に作動される。又、油圧パック28や、副変速装置25は各々リバーサレバー32,副変速レバー1で操作される。又、前記高低速ギヤ22は車速高低スイッチ34によっても操作される。これら副変速レバー1や、車速高低スイッチ34、その他コントロールレバー35、作業機上下スイッチ36、作業位置高さ調節ダイヤル37、耕深調整ダイヤル38、PTO回転スイッチ39、PTO切替スイッチ40、4WD切替スイッチ41、負荷オートスイッチ42、電子制御アクセルスイッチ43、及び外部油圧コントロールレバー44等が、運転席10の右側の操作ボックス45に配置(図1)される。
【0011】
前記コントローラ2の入力側には、図4で示すように主変速装置24のパワーアシスト30,31の変速中立位置を検出するシフト位置センサ46,47や、副変速装置25のシフト位置センサ48、スイッチボタン3である増速ボタン4や減速ボタン5のON,OFF、これら変速位置等を表示するためのモニタユニット49、リバーサギヤ23の前進、後進中立位置を検出する前進、後進センサ50、条件が整えば自動変速を行わせるための自動変速スイッチ51、及び、メインクラッチ21のON,OFFを検出するメインクラッチセンサ52等が設けられる。又、出力側には各パワーアシスト30,31への高圧油を入り・切り制御するソレノイドバルブ30a,30b,31a,31bや、リバーサギヤ23を切替える前進、後進クラッチソレノイドバルブ53a,53b、昇降比例圧力ソレノイドバルブ54等を配置する。33は外部通信のマイコンチェッカーであり、通常コントローラ2からアースしている通信線33aをマイコンチェッカー33側に接続変更して、コントローラ2内のデータを見たり修正や変更を行える構成としている。
【0012】
図3は運転席10前方のダッシュボード部のメータパネル55で、走行速度計56、水温計57、燃料計58、液晶表示のディスプレイ59、及びモニタランプ60,61,62等が配置される。このうちモニタランプ60では自動変速や4輪駆動走行形態等が表示される。モニタランプ61では副変速位置(L・H・FF)と主変速位置(1・2...7・8)が表示される。
【0013】
副変速3段は、圃場内の作業を主とした低速L・高速Hと、路上走行を主とした高速走行FFに設定されている。
主変速は高低速ギヤ22による微高位置Hi及び微低位置Loの2段と、主変速装置24による4段変速とにより8段階に設定されている。
【0014】
前記、副変速レバー1の操作による副変速位置と、スイッチボタン3からなる増、減速ボタン4,5による主変速位置と、車速高低スイッチ34による変速位置との関係は、図7の変速域表乃至シフト位置表に示されて、副変速3段、主変速4段、微高低位置2段の組合せによって、合計24段の変速域に設定される。
【0015】
そして、メインクラッチ21を切って(車体は停止)、メカ式の副変速装置25位置を変更すると、従来主変速は以下のように自動で変えられる。
副変速、低(L)〜高(H)へ増速操作の場合;主変速位置が何れであっても、(H)操作後の主変速はH−1となる。
【0016】
副変速高(H)〜高速走行(FF)へ増速操作の場合;主変速位置が何れであっても、(FF)操作後の主変速はFF−1となる。
副変速高速走行(FF)〜高(H)へ減速操作の場合;主変速位置が何れであっても、(H)操作後の主変速はH−8となる。
【0017】
副変速高(H)〜低(L)へ減速操作の場合;主変速位置が何れであっても、(L)操作後の主変速はL−8となる。
この状態からメインクラッチ21を接続して走行開始し、走行しながら増速ボタン4、減速ボタン5を1回押す毎に、ある設定の副変速段内での主変速8段の変速を、手動で1段毎増速又は減速するように構成している。又、これらのスイッチボタン3は、跳上り(返り)形態で、押しているときは接点がONして、押しを開放すると跳ね上がってOFF状態となる。
【0018】
このような変速操作装置の構成において、本発明では、目標主変速位置を設定するため、次の構成とした。
それは、自動変速スイッチ51を入りにして、走行伝動を切りにした状態において行う。このためメインクラッチ21を切り操作している場合や、前進、後進クラッチである油圧パック28を切り操作する場合や、微高位置Hi及び微低位置Loを切り替える油圧パック27を切ることで行うことができる。このうちメインクラッチ21を切り操作するときは、メインクラッチセンサ52がクラッチ切りを検出する。副変速レバー1を中立位置にして、増速ボタン4又は減速ボタン5を押して目標変速位置における主変速のシフト位置Lー1〜L8,H1〜H8,又はFFー1〜FFー8を指定する。この増速ボタン4又は減速ボタン5の押し操作に伴ってパワーアシスト30,31により変速シフトが行われるが、この各増速ボタン4、又は減速ボタン5の押し操作間隔が一定時間以上に速く短時間に押されると、各押し毎の変速シフトは行われず、コントローラ2からの変速シフト出力はOFFの状態を維持する。ここで増速ボタン4、又は減速ボタン5による押し操作の停止が一定時間以上経過すると、主変速のパワーアシスト30,31が行われる。これらの主変速のシフト位置は、シフト位置センサ46,47や、高低シフト位置センサ63等によって検出されて、書替メモリーに記憶される。これによって自動操作が完了したものと判断される。ここで副変速レバー1を所定の位置に操作することによって目標変速位置を指定することができる。この目標変速位置もメモリーに登録されると共にディスプレイ59に表示される。ここで、前記クラッチペタル操作でメインクラッチ21を接続すると、クラッチセンサ52によって検出されて、更に油圧パック28の昇圧でリバーサギヤ23の前進、後進クラッチが接続されると目標変速位置で走行伝動される。
【0019】
次に、前記リバーサレバー(リニアシフト)32の操作で油圧パック28を中立位置にした状態で、目標変速位置を設定する場合を説明する。この場合はメインクラッチ21は接続状態にしてもよい。リバーサレバー32を中立位置にするとリバーサギヤ23のクラッチソレノイドバルブ53の出力はOFFとなり、前進、後進センサ50で油圧パック28の前進、後進クラッチが切りにあることを検出する。副変速レバー1を中立位置にして、この把持部の増速ボタン4、又は減速ボタン5を押し操作して目標変速位置を操作設定する。このときの主変速位置の指定、及び副変速レバー1による副変速位置の操作は前記操作の場合と同様である。ここでリバーサレバー32で油圧パック28の前進、後進クラッチを入りにすると、目標変速位置で走行伝動される。この目標変速位置や車速はディスプレイ59や走行速度計56等で表示される。
【0020】
次に、主として図8に基づいて上例と異なる点を説明する。前記副変速レバー1の把持部に飛び変速ボタン6を設けたものである。前記主変速を操作するために、増速ボタン4又は減速ボタン5を押す毎に1段毎の増速、又は減速操作し、シフト出力させることができるが、このとき親指側で押される増速、減速ボタン4,5と同時に同把持部の裏側にある飛び変速ボタン6を親指以外の人差指等で押すことによって、1回押す毎に2段、又は3段等の複数段毎飛び変速でき、シフトさせることができる。この飛び変速の段数は予め変速段数の多少等に応じて、2段飛び毎、又は3段飛び毎にコントローラ2のメモリーに設定しておくことができる。この飛び変速ボタン6を使用することにより、目標変速位置の操作を速かに行うことができる。又、増速ボタン4や減速ボタン5と同じ把持部に設けることにより操作を簡単、容易に行うことができる。しかも、同じ把持部の裏側に設けることにより同時押し操作が容易であり、誤操作を少くすることができる。
【0021】
次に、主として図9に基づいて上例と異なる点を説明する。トラクタの伝動構成をエンジン8から油圧無段変速装置(HST)を有する主変速装置24や、パワーシフト64によって変速される変速装置65と咬合等のメカニカル形態の変速装置66とからなる副変速装置25を経て後車輪14へ伝動する。このように副変速装置25にパワーシフト64形態の変速装置65とメカニカル形態の変速装置66を採用することにより、効率のよい車速レンジの選択が可能である。即ち、作業形態で決定される車速はメカニカル形態の変速装置66で変速伝動し、負荷によって車速を変えるときはパワーシフト64形態の変速装置で変速シフトすることができる。HST24は入力回転数が高回転に適している。又、パワーシフト64はHST24とメカニカル形態の変速装置66と中間に配置されることにより、比較的低トルクでの使用となり油圧クラッチをコンパクトに構成できる。しかも、各々の変速装置24,65,66に適したレイアウトを採用することで各変速装置24,65,66の能力を有効に発揮できる。
【0022】
このような伝動装置において、HST24の入力側の回転数と出力側の回転数とによるスリップ率を検出して、このスリップ率によってパワーシフト64の切替制御を行うもので、作業負荷に応じた牽引力、及び車速を得ることができる。又、HST24と油圧クラッチからなるパワーシフト64及び回転センサ68,70により構成できるため安価にすることができる。67はHST24の入力軸で、入力回転センサ68、乃至エンジン8の回転センサで回転数を検出する。69はHST24の出力軸で、出力回転センサ70で回転数を検出する。71はPTO軸、72はカウンタ軸、73は走行ピニオン軸、74はホイル軸である。
【0023】
次に、主として図10に基づいて上例と異なる点を説明する。エンジン8の回転数を制御するアクセルペタル75とスロットルレバー76を有するトラクタにおいて、このスロットルレバー76の操作量(スロットル開度)が一定以上のとき、アクセルペタル75による操作で変速アクチュエータ77を連動して前記主変速装置24等を変速させて、操作系を少くし操作性を高めるものである。アクセルペタル75はペタル軸78周りに前側Aへ踏むとリンク79、ベルクランク80、及びワイヤー81等を経てエンジン8のスロットルに連結して車速を増速でき、後側Bへ踏むと減速できるように構成している。このアクセルペタル75の踏込による踏込量を検出するアクセルペタルセンサ82を設けて、コントローラ83に入力させている。前記変速アクチュエータ77はこのコントローラ83からの出力によって作動される。
【0024】
又、前記スロットルレバー76はレバーアーム84を一体回動する構成とし、このレバーアーム84の一端にはワイヤー85を連結してエンジン8のスロットルを連動し、他端はリンク86を介してスロットルセンサ87に連動する。このスロットルセンサ87は前記コントローラ83に入力させている。
【0025】
スロットルレバー76による操作量が一定量に達するとスロットルセンサ87の検出によって、アクセルペタル75の一定量の踏込操作がアクセルペタルセンサ82で検出されて、変速アクチュエータ77が増速、又は減速シフトされる。アクセルペタル75をスロットルレバー76による設定位置以上に踏込むときは、アクセルペタル75本来の操作に復帰される。
【0026】
次に、主として図11に基づいて上例と異なる点は、前記変速アクチュエータ77に代えて前進、後進切替バルブの油圧パック28を設けて、スロットルレバー76の操作量が一定以上のとき、アクセルペタル75を前側Fに踏込むと前進し、後側Rに踏込むと後進するように前進、後進の切替えを行わせる。操作系を共用化して操作性を高めるものである。コントローラ83からは前進、後進切替バルブである油圧パック28が出力作動される。
【0027】
又、スロットル開度が一定以上の場合にアクセルペタル75に前進、後進切替機能を持たせる形態において、アクセルペタル75の初期踏込の範囲で前進、後進の切替を行わせ、それ以上踏込んだとき、スロットルレバー76の操作量がフルスロットル位置でないときは、エンジン8の回転数をフルスロットルまでアクセルペタル75により変化させるように設定することもできる。アクセルペタル75を前進側Fへ踏込んでスロットルレバー76により設定したスロットル開度以上に操作したときは、エンジン8の回転が増速される。
【0028】
次に、主として図12〜図14に基づいて上例と異なる点は、前記メータパネル55を液晶表示形態として、4WDの設定モードに応じて自動的に表示計器を切替えるものである。この表示計器としては、走行時は車速表示、作業時はエンジン回転数表示、又はPTO軸回転数表示としている。走行状態によって必要な情報に切替わることにより、運転、操作を行い易くする。
【0029】
コントローラ88の入力側には4WD切替スイッチ41や車速センサ90、及びエンジン回転センサ91が設けられ、出力側にはメータパネル側コントローラ89が連結される。このコントローラ89の入力側にはPTO回転センサ92が設けられ出力側にメータパネルの液晶表示部93が連結される。そして、4WD切替スイッチ41の切替操作によって、2WDによる走行状態のときは、車速センサ90やエンジン回転センサ91等の検出のもとにメータパネル55のレイアウトCには、車速表示Dが液晶表示される。又、4WDによる作業状態のときは、エンジンセンサ91やPTO回転センサ92等の検出によってエンジン回転数表示EやPTO回転数等が液晶表示される。
【0030】
次に、主として図15に基づいて上例と異なる点は、液晶表示可能の前記メータパネル55のディスプレイ59において、変速位置や、リフトアームの昇降状態等を表示可能で、所定機能の作動が牽制される形態にあって、この牽制条件を示す表示部分例えば高速変速位置を点滅Gさせるように構成して、運転者に作動しない原因を知らせるものである。又、リフトアームの昇降位置で牽制される形態では、このリフトアームの絵部が点滅されることとなる。
【0031】
次に、主として図16に基づいて上例と異なる点は、液晶表示可能の前記メータパネル55のディスプレイ59において、ディスプレイ59の上部に車速と変速シフト位置を表示させ、下部に水温計、燃料計を表示させ、トラブル発生時には文字又は絵文字で情報を表示するように構成し、その文字情報をディスプレイ59の上部Kに表示するか、又は下部Lに表示するかメータパネル55部の切替スイッチ94で切替可能の構成とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクタの副変速レバー部の斜視図。
【図2】その走行伝動系路線図。
【図3】そのミータパネル部の平面図。
【図4】その目標変速位置設定制御のブロック図。
【図5】その概略フローチャート。
【図6】そのトラクタの側面図。
【図7】その変速段の設定表。
【図8】その一部別実施例を示す副変速レバー部の背面図と、この左、右側面図。
【図9】一部別実施例を示す走行伝動系路線図。
【図10】一部別実施例を示すアクセルペタル、スロットルレバー部の機構図。
【図11】一部別実施例を示すアクセルペタル、スロットルレバー部の機構図。
【図12】メータパネル表示制御のブロック図。
【図13】そのフローチャート。
【図14】そのメータパネルの表示機能を示す平面図。
【図15】一部別実施例を示すメータパネル部の表示状態の平面図。
【図16】一部別実施例を示すメータパネル部の表示状態の平面図。
【符号の説明】
1  副変速レバー
2  コントローラ
3  スイッチボタン
4  増速ボタン
5  減速ボタン
6  飛び変速ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
副変速を操作する副変速レバー1に、副変速後の主変速を操作して任意の目標変速位置を設定するスイッチボタン3を設けたことを特徴とするトラクタの自動変速操作装置。
【請求項2】
前記スイッチボタン3は、副変速レバー1による変速位置を増速調節する増速ボタン4と減速調節する減速ボタン5とからなることを特徴とする請求項1に記載のトラクタの自動変速操作装置。
【請求項3】
前記スイッチボタン3は、複数段の変速位置に飛んで増速、減速する飛び変速ボタン6を有することを特徴とする請求項1、又は2に記載のトラクタの自動変速操作装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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