説明

ドア開閉装置

【課題】ドアハンドルを操作することによるドアの解錠や施錠に関する操作性を向上させる。
【解決手段】ドア開閉装置は、車両用のドア1に設けられたドアハンドル2の内部空間5に配置された、第1センサ電極11、第2センサ電極12および検知回路10を有する。第2センサ電極12と対応する位置の下壁部2bは、内部空間5に向かって全体が凹んだ凹部3を構成する。ドアECU13は、認証本体機14から認証信号を受信した場合であって、検知回路10から第1検知信号があった場合はドア1を解錠し、第2検知信号があった場合はドア1を施錠する。ドアハンドル2において、ドア1を施錠する場合にユーザが触れる箇所が凹部3により明確化されているため、特に閉鎖操作において操作性を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等の車両用あるいは家屋等の建物用のドアの解錠や施錠を行うドア開閉装置に関し、特に解錠や施錠に関する操作性を向上させることができるドア開閉装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両用のドアの解錠や施錠を行うものとして、下記特許文献1に開示されている車両用ドア施・解錠意思確認装置が知られている。この車両用ドア施・解錠意思確認装置は、ドアのアウターパネル外面に配置された操作ハンドル(ドアハンドル)に、ドアを開放操作する際に内側からユーザが接触したことを検出して解錠意思を確認する案ロックセンサと、ドアを閉鎖操作する際に外側からユーザが接触したことを検出して施錠意思を確認するロックセンサとを備える。
【0003】
そして、この車両用ドア施・解錠意思確認装置は、アンロックセンサが、アウターパネルと操作ハンドルとの間にユーザの手が挿入可能な部位に対応して設けられるとともに、このアンロックセンサから操作ハンドルの長手方向に離れた位置の端部にロックセンサが設けられた構造を備えている。これにより、操作ハンドルの異なる部位にユーザが触れることによる解錠意思および施錠意思を区別して的確に確認することができる構成となっている。
【0004】
【特許文献1】特許第3502848号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に開示されている車両用ドア施・解錠意思確認装置では、特にドアの施錠を行うための閉鎖操作において、ユーザが操作ハンドルのアウターパネルから最も離れた外面を手で押すことが一般的であり、この場合にロックセンサが操作ハンドルの端部の外面側に外面に沿う形状で内設されているため、感覚的にロックセンサの位置を確認しながら閉鎖操作を行うことが難しくなってしまう場合がある。
【0006】
また、このような構造であるため、操作ハンドルにおけるロックセンサ配設箇所へのユーザのタッチの仕方や指のサイズ如何によっては、検知精度にバラつきが生じてしまい、一回の閉鎖操作で確実にドアを施錠できない場合がある。さらに、操作ハンドルの外面に雨水などが付着したことによる静電容量の変化や、操作ハンドルへの近接導体による静電容量の変化などの外乱要因の影響を受けやすいという問題がある。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、ドアハンドルを操作することによるドアの解錠や施錠に関する操作性を向上させることができるドア開閉装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係るドア開閉装置は、ユーザが所持する携帯機とドア側へ配置された本体機との間で認証用送受信キーの送受信を行って前記ユーザの前記ドアへの接近を認証するとともに、当該ドアに設けられたドアハンドルへの人体の接触を検知して、該ドアの解錠あるいは施錠を行うドア開閉装置であって、前記ユーザの前記ドアへの接近が認証された場合に、前記本体機から出力される認証信号を受信する認証信号受信手段と、前記ドアとの間に空間を形成する形状の前記ドアハンドルのドア側の側壁部内面に設けられ、該ドアハンドルの該側壁部への人体の接触による静電容量を検知する第1センサ電極と、前記第1センサ電極と異なる領域への人体の接触による静電容量を検知する第2センサ電極と、前記第1センサ電極によって検知された静電容量に基づく第1検知信号、および前記第2センサ電極によって検知された静電容量に基づく第2検知信号をそれぞれ出力する検知回路と、前記認証信号受信手段によって認証信号が受信された場合に、前記検知回路からの出力が前記第1検知信号を示しているときには前記ドアを解錠し、前記検知回路からの出力が前記第2検知信号を示しているときには前記ドアを施錠するドア開閉手段とを備え、前記ドアハンドルは、凹部が形成されており、前記第2センサ電極は、前記凹部の領域への人体の接触による静電容量を検知するように構成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るドア開閉装置は、上記のように構成することにより、ドアの閉鎖操作を行う際にユーザが触れるべきドアハンドルの位置を、凹部によって明確化させるとともに、第2センサ電極がこの凹部の領域への人体の接触による静電容量を検知する構成となっているため、特にドアの施錠に際して感覚的に操作を行いやすくさせることができ、総合的に解錠や施錠に関する操作性を向上させることができる。
【0010】
また、ドアハンドルの凹部の領域への人体の接触による静電容量を第2センサ電極によって検知するため、ドアハンドルに雨水などが付着したり、ドアハンドルへの近接導体などがあったりして外乱要因が発生しても、特に施錠に関してはその影響を極力受けないでドアの閉鎖操作を行うことが可能な構造を実現することができる。
【0011】
前記ドアハンドルは、端部における下壁部に前記凹部が形成されており、前記第2センサ電極は、前記端部における下壁部内面に前記凹部の曲面に沿って設けられている構成とされていてもよい。このように構成すれば、人体の接触による静電容量の検知精度をさらに向上させることができる。
【0012】
前記ドア開閉手段は、前記認証信号受信手段によって認証信号が受信された場合に、前記検知回路からの出力が前記第1検知信号および前記第2検知信号の両方を示しているときには前記ドアを施錠する構成とされていてもよい。
【0013】
また、前記ドアハンドルは、前記第1センサ電極が設けられた位置の側壁部に波状に凹んだ複数の凹部がさらに形成され、前記第1センサ電極は、前記複数の凹部の領域への人体の接触による静電容量を検知するように構成されていてもよい。このように構成することにより、ドアの開放操作を行う際にユーザが触れるべきドアハンドルの位置を、複数の凹部によって明確化させるとともに、第1センサ電極がこの複数の凹部の領域への人体の接触による静電容量を検知する構成となっているため、特にドアの解錠に際して感覚的に操作を行いやすくさせることができ、総合的に解錠や施錠に関する操作性を向上させることができる。
【0014】
そして、前記第1センサ電極は、前記側壁部内面に前記複数の凹部の曲面に沿って波状に設けられている構成とされていてもよい。このように構成すれば、人体の接触による静電容量の検知精度をさらに向上させることができる。
【0015】
前記本体機は、前記ドアハンドルの内部に設けられたアンテナを有する構成とされていてもよい。これにより、ドアハンドルの内部の空間を有効利用することができる。
【0016】
前記第1センサ電極および前記第2センサ電極は、フレキシブルプリント基板、メンブレンシート、金属箔および透明導電膜のいずれか一つにより構成されていてもよい。また、前記第1センサ電極および前記第2センサ電極は、同一基板上の同一面にそれぞれ形成され、あるいは表裏面にそれぞれ分けて形成されている構成とされていてもよい。
【0017】
さらに、前記第1センサ電極および前記第2センサ電極の周囲に、それぞれ該第1センサ電極および該第2センサ電極と同電位のシールドパターンおよび接地パターンの少なくとも一つが形成されている構成とされていてもよい。
【0018】
なお、前記ドアハンドルは、例えば車両用のドアあるいは建物用のドアに設けられたものである。
【発明の効果】
【0019】
以上のように本発明によれば、ドアハンドルを操作することによるドアの解錠や施錠に関する操作性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に、添付の図面を参照して、本発明に係るドア開閉装置の実施形態について説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態に係るドア開閉装置の一部が設けられたドアハンドルを透過して示す斜視図、図2は図1のA−A’断面図、図3は図2のB−B’断面図、図4は図1のC−C’断面図、図5は同ドア開閉装置の全体構成の例を示す構成図である。本例のドア開閉装置は、ユーザのドア1への接近を認証するとともに、このドア1に設けられたドアハンドル2への人体の接触を検知して、ドア1の解錠あるいは施錠を行うものである。
【0022】
このドア開閉装置は、図1に示すように、例えば中空成形され上壁部2a、下壁部2b、側壁部2c,2dを有する樹脂成形部材からなり、車両用のドア1との間に空間9(図1など参照)を形成する形状のドアハンドル2の内部空間5において、上壁部2aから連続するドア1側の側壁部2d内面に沿って設けられた第1センサ電極11と、このドアハンドル2の端部における下壁部2b内面に沿って設けられた第2センサ電極12とを備えている。
【0023】
また、ドア開閉装置は、これら第1および第2センサ電極11,12と一体的あるいは別体的に形成されてドアハンドル2の内部空間5に設けられた検知回路10を備える。この検知回路10は、第1センサ電極11により検知された静電容量に基づく第1検知信号、および第2センサ電極12により検知された静電容量に基づく第2検知信号をそれぞれ出力する。
【0024】
第1センサ電極11や第2センサ電極12は、例えばフレキシブルプリント基板やメンブレンシート、金属箔や透明導電膜などにより形成され、同一基板上の同一面に設けられたり、表裏面に別々に設けられたりする。また、検知回路10は、第1センサ電極11や第2センサ電極12が形成された基板と同一基板上に形成されていてもよい。
【0025】
そして、ドア開閉装置は、図5に示すように、検知回路10からの出力と、認証本体機14からの出力に基づいて、ドア1の開閉を行うドア開閉機構16を制御してドア1の開閉を行わせるドアECU(Electric Control Unit)13を備えて構成されている。
【0026】
なお、認証本体機14は、アンテナ15を有し、ユーザが所持する携帯機(図示せず)との間で認証用送受信キーの送受信を行い、ユーザのドア1への接近が認証された場合に、ドアECU13に対して認証されたことを示す認証信号を送信する。
【0027】
ドアECU13は、例えばCPUやROM、RAMなどを備え、認証本体機14からの認証信号を受信した場合に、検知回路10からの出力が第1検知信号を示しているとき(すなわち、ユーザがドアハンドル2の第1センサ電極11の配設箇所と対応する側壁部2dに接触したとき)には、ドア開閉機構16に対してドア1を解錠させる。なお、ドアECU13は、ドア1を解錠状態とした後に、例えば所定期間何らかの操作がなされない場合は、ドア1を再度施錠状態とするようにしてもよい。
【0028】
また、ドアECU13は、認証本体機14からの認証信号を受信した場合に、検知回路10からの出力が第2検知信号を示しているとき(すなわち、ユーザがドアハンドル2の第2センサ電極12の配設箇所と対応する下壁部2bに接触したとき)には、ドア開閉機構16に対してドア1を施錠させる。
【0029】
さらに、ドアECU13は、認証本体機14からの認証信号を受信した場合に、例えば、検知回路10からの出力が第1検知信号および第2検知信号を示しているとき(すなわち、ユーザがドアハンドル2の第1および第2センサ電極11,12配設箇所と対応する側壁部2dおよび下壁部2bに接触したとき)には、ドア開閉機構16に対してドア1を施錠させる。これは、ドアECU13が第1および第2検知信号を入力した際に、セキュリティ上の点を考慮して自動的にドア1を施錠状態とするように設定がなされている場合に行われる。
【0030】
したがって、ドアECU13は、設定により、あるいはドア1の用途などにより、例えば認証本体機14からの認証信号を受信した場合に、同様に検知回路10からの出力が第1検知信号および第2検知信号を示しているときに、ドア開閉機構16に対してドア1を解錠させるようにしてもよい。
【0031】
なお、本例のドア開閉装置には、図1〜図3に示すように、ドアハンドル2の下壁部2bにおける第2センサ電極12配設箇所と対応する位置に、内部空間5に向けて全体が凹んだ曲面を構成する凹部3が設けられている。そして、第2センサ電極12は、例えば、この凹部3の曲面に沿って下壁部2b内面に曲面状に設けられたり、凹部3と対応する下壁部2b内面に平面状に設けられたりしている。
【0032】
したがって、このドア開閉装置によれば、ドアハンドル2が凹部3を有するため、特にドア1の閉鎖操作を行う際に、ドアハンドル2においてユーザが施錠するために触れるべき部位(すなわち、第2センサ電極12配設箇所)を明確に把握させることができる。これにより、ユーザに対してドア1の施錠に関する操作性を向上させることができる。
【0033】
また、ドアハンドル2が凹部3を有する構造であるため、ドアハンドル2に雨水などが付着しても凹部3の表面には雨水が溜まることはなく、ドアハンドル2の外側の側壁部2cからも離れた位置に第2センサ電極12が設けられているため、外乱要因から受ける影響もほとんど皆無にすることができる。
【0034】
このため、図2に示すように、ドア1の閉鎖操作の際に親指91などで凹部3を触れるだけで、第2センサ電極12によって静電容量を検知し、検知回路10が第2検知信号をドアECU13に対して出力するので、簡単な操作によって確実にドア1の施錠を行うことが可能となる。
【0035】
また、図4に示すように、ドア1の開放操作を行う際に、ユーザは、ドア1とドアハンドル2との間の空間9に人差し指92などを挿入してドアハンドル2を手前に引く。これにより、側壁部2d内面に沿って設けられた第1センサ電極11によって静電容量を検知し、検知回路10が第1検知信号をドアECU13に対して出力するので、確実にドア1の解錠を行うことができる。
【0036】
なお、ドアハンドル2に接触することによるドア1の解錠あるいは施錠に際しては、認証本体機14からドアECU13に対して、携帯機との間で認証用送受信キーの送受信が行われユーザの接近を認証したことを示す認証信号が送信された場合でなければ実行されないため、本例のドア開閉装置においては、セキュリティ面に関しても良好である。
【0037】
図6は、本発明の一実施形態に係るドア開閉装置の一部が設けられたドアハンドルの他の例の断面図である。ここでは、第2センサ電極12を例に挙げて説明するが、第1センサ電極11に関しても同様の構造を適用することができる。本例のドア開閉装置においては、図6(a)に示すように、第2センサ電極12の周囲の下壁部2b内面に間隔を空けて第2センサ電極12と同電位のシールドパターンや接地(GND)パターンからなる電極18を配置してもよい。
【0038】
また、同図(b)に示すように、第2センサ電極12の下壁部2b内面と反対側の面上に上記シールドパターンやGNDパターンからなる電極18を積層あるいは間隔を空けて配置したり、同図(c)に示すように、上記の構成を複合して第2センサ電極12の周囲の下壁部2b内面および第2センサ電極12の面上に、それぞれ第2センサ電極12と同電位のシールドパターンやGNDパターンからなる電極18bを配置したりしてもよい。このようにすれば、第2センサ電極12の検知精度をさらに向上させることができる。
【0039】
図7は、本発明の一実施形態に係るドア開閉装置の他の適用例を示す説明図である。上述したドア開閉装置は、自動車などの車両用のドア1に適用したものであったが、図7に示すように、ドア開閉装置は、例えば家屋などの建物用のドア1Aに適用することもできる。
【0040】
この場合は、図5に示した構成を建物用のドア1A側に設け、図示しない携帯機を所持したユーザ99が図7中白抜き矢印で示す方向に進んでドア1Aに近づき、接近が認証された際にドア1Aに設けられたドアハンドル2を触って操作することにより、ドア1Aの施錠あるいは解錠が行われる。図示の例では、ユーザ99の手90でドアハンドル2の凹部3を触れずに操作しているため、開放操作に伴うドア1Aの解錠が行われる。
【0041】
図8は、本発明の一実施形態に係るドア開閉装置の他の構成の一部が設けられたドアハンドルを透過して示す斜視図である。図8に示すように、この構成によると、ドアハンドル2の内部空間5に、図5に示した認証本体機14のアンテナ15が配置されている点が先の例のドア開閉装置とは相違している。これによれば、ドアハンドル2の内部空間5を有効利用することができるとともに、第1および第2センサ電極11,12や検知回路10とともにアンテナ15を一括して配置することができるため、ドア1側の省スペースかを実現することができる。
【0042】
図9は、本発明の一実施形態に係るドア開閉装置のさらに他の構成の一部が設けられたドアハンドルを透過して示す斜視図である。図9に示すように、この構成によると、ドアハンドル2のドア側の側壁部2dがドアハンドル2の内部空間5方向に向かって波状に凹んだ曲面を構成する凹部4を有し、第1センサ電極11aがこの曲面に沿って波状に設けられ、あるいは平面状に設けられている点が先の例のドア開閉装置とは相違している。
【0043】
この構成によれば、ドアハンドル2の側壁部2dの第1センサ電極11a配設箇所と対応する位置に凹部4が設けられているため、ドア1の解錠に際してユーザがドアハンドル2の接触すべき箇所を明確化して開放操作を行いやすくさせることができ、操作性をさらに向上させることができる。
【0044】
以上述べたように、本実施形態によれば、ドア1の閉鎖操作を行う際にユーザが触れる第2センサ電極12配設箇所と対応する下壁部2bが、ドアハンドル2の内側方向に向けて全体に凹んだ凹部3となっているため、特にドア1の施錠に際して感覚的に操作を行いやすくさせることができる。また、ドア1の開放操作を行う際にユーザが触れる第1センサ電極11a配設箇所と対応する側壁部2dを、ドアハンドル2の内側方向に向けて波状に凹んだ凹部4とすることもできるため、さらにドア1の解錠に際して感覚的に操作を行いやすくさせることもできる。これにより、総合的に解錠や施錠に関する操作性を向上させることが可能となる。
【0045】
また、本実施形態によれば、ドアハンドル2の第2センサ電極12配設箇所と対応する下壁部2bが凹んだ凹部3となっているため、ドアハンドル2に雨水などが付着したり、ドアハンドル2への近接導体などがあったりして外乱要因が発生しても、特に施錠に関してはその影響を極力受けないでドア1の閉鎖操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施形態に係るドア開閉装置の一部が設けられたドアハンドルを透過して示す斜視図である。
【図2】図1のA−A’断面図である。
【図3】図2のB−B’断面図である。
【図4】図1のC−C’断面図である。
【図5】同ドア開閉装置の全体構成の例を示す構成図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るドア開閉装置の一部が設けられたドアハンドルの他の例の断面図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るドア開閉装置の他の適用例を示す説明図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るドア開閉装置の他の構成の一部が設けられたドアハンドルを透過して示す斜視図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るドア開閉装置のさらに他の構成の一部が設けられたドアハンドルを透過して示す斜視図である。
【符号の説明】
【0047】
1,1A…ドア、2…ドアハンドル、2a…上壁部、2b…下壁部、2c,2d…側壁部、3,4…凹部、10…検知回路、11,11a…第1センサ電極、12…第2センサ電極、13…ドアECU、14…認証本体機、15…アンテナ、16…ドア開閉機構、18,18b…電極。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが所持する携帯機とドア側へ配置された本体機との間で認証用送受信キーの送受信を行って前記ユーザの前記ドアへの接近を認証するとともに、当該ドアに設けられたドアハンドルへの人体の接触を検知して、該ドアの解錠あるいは施錠を行うドア開閉装置であって、
前記ユーザの前記ドアへの接近が認証された場合に、前記本体機から出力される認証信号を受信する認証信号受信手段と、
前記ドアとの間に空間を形成する形状の前記ドアハンドルのドア側の側壁部内面に設けられ、該ドアハンドルの該側壁部への人体の接触による静電容量を検知する第1センサ電極と、
前記第1センサ電極と異なる領域への人体の接触による静電容量を検知する第2センサ電極と、
前記第1センサ電極によって検知された静電容量に基づく第1検知信号、および前記第2センサ電極によって検知された静電容量に基づく第2検知信号をそれぞれ出力する検知回路と、
前記認証信号受信手段によって認証信号が受信された場合に、前記検知回路からの出力が前記第1検知信号を示しているときには前記ドアを解錠し、前記検知回路からの出力が前記第2検知信号を示しているときには前記ドアを施錠するドア開閉手段とを備え、
前記ドアハンドルは、凹部が形成されており、
前記第2センサ電極は、前記凹部の領域への人体の接触による静電容量を検知するように構成されている
ことを特徴とするドア開閉装置。
【請求項2】
前記ドアハンドルは、端部における下壁部に前記凹部が形成されており、
前記第2センサ電極は、前記端部における下壁部内面に前記凹部の曲面に沿って設けられていることを特徴とする請求項1記載のドア開閉装置。
【請求項3】
前記ドア開閉手段は、前記認証信号受信手段によって認証信号が受信された場合に、前記検知回路からの出力が前記第1検知信号および前記第2検知信号の両方を示しているときには前記ドアを施錠することを特徴とする請求項1または2記載のドア開閉装置。
【請求項4】
前記ドアハンドルは、前記第1センサ電極が設けられた位置の側壁部に波状に凹んだ複数の凹部がさらに形成され、
前記第1センサ電極は、前記複数の凹部の領域への人体の接触による静電容量を検知するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のドア開閉装置。
【請求項5】
前記第1センサ電極は、前記側壁部内面に前記複数の凹部の曲面に沿って波状に設けられていることを特徴とする請求項4記載のドア開閉装置。
【請求項6】
前記本体機は、前記ドアハンドルの内部に設けられたアンテナを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のドア開閉装置。
【請求項7】
前記第1センサ電極および前記第2センサ電極は、フレキシブルプリント基板、メンブレンシート、金属箔および透明導電膜のいずれか一つにより構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載のドア開閉装置。
【請求項8】
前記第1センサ電極および前記第2センサ電極は、同一基板上の同一面にそれぞれ形成され、あるいは表裏面にそれぞれ分けて形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載のドア開閉装置。
【請求項9】
前記第1センサ電極および前記第2センサ電極の周囲に、それぞれ該第1センサ電極および該第2センサ電極と同電位のシールドパターンおよび接地パターンの少なくとも一つが形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載のドア開閉装置。
【請求項10】
前記ドアハンドルは、車両用のドアあるいは建物用のドアに設けられたものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載のドア開閉装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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